JP2003097186A - 推進工法における掘進機位置の測定方法 - Google Patents
推進工法における掘進機位置の測定方法Info
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Abstract
よる測定誤差の補正を行い精度の高い測定ができ、人の
手間をかけずに測定でき、小口径推進工事の測定を立坑
をカーブ部分に築造せずに行うことができ、効率的でコ
ストを抑制した工事にできる推進工法における掘進機位
置の測定方法を提供することにある。 【解決手段】 前後の継線4のなす継線角度を継線角度
測定器3で測定し、推進管のローリングによって発生す
る傾いた状態の継線角度を水平面に投影した投影角度を
継線角度とする補正を行って、継線角度と継線長さから
継線のx成分の総和と継線のy成分の総和から掘進機の
位置を求めるようにした。
Description
進機が直進又はカーブして所定の目標位置まで推進し、
掘進機の後方に推進管を次々と連結するようにし、所定
の管路を形成する推進工法における掘進機位置の測定方
法に関し、特に人が内部に入れないような小口径の推進
管の場合にも精度よく測定できる測定方法である。
ーブ推進の2つに分けられ、直線推進の測量手段は立坑
にトランシットを据え付け望遠鏡を直接見るようにして
掘進機位置の変位を確認するか、レーザー光を掘進機タ
ーゲットに照射させて掘進機位置の変位を確認する方法
であった。カーブ推進の測量手段としては、可視可能な
位置に人の手によりトランシットを設置して、操作計測
を行う方法があった。この方法の場合、推進工事の条件
によっては、可視可能な位置にトランシットを設置しな
ければならないため、トランシットの台数が非常に多く
なりまた、推進距離が進む毎にトランシットの設置位置
を変更することが必要になり時間と手間がかかると共に
人的誤差が大きくなるという問題があった。また、カー
ブ推進の測量手段としては、掘進機にジャイロコンパス
を取り付けて立坑にデータを取り出す方法があるが、原
理的に掘進機の横滑りという推進工事特有の現象を検出
出来ないことや、僅かな震動に反応して誤差を生じた
り、鉛直軸の傾き(ローリング)による誤差の発生など
の問題がありかなり精度が劣るものであった。さらに、
これらの方法では人が計測機器を推進管内に持ち込んで
計測するので、人が推進管内に入ることが出来ない小口
径と呼ばれている小口径の推進管を用いる推進工事で
は、直線推進の測量は従来の方法で行うことができた
が、カーブ推進の測量は従来のものでは行うことができ
ず、カーブの多段的な曲がり位置毎に立坑を築造して直
線推進の計測を行うこととなり、工事費が高くかかり、
作業も大変になっていた。
する課題は従来のこれらの問題点を解消し、推進管のロ
ーリングによって発生する傾きによる測定誤差の補正を
行い精度の高い測定ができ、人の手間をかけずに測定で
き、小口径推進工事の測定を立坑をカーブ部分に築造せ
ずに行うことができ、効率的でコストを抑制した工事に
できる推進工法における掘進機位置の測定方法を提供す
ることにある。
発明の構成は、 1) 先端にある掘進機で地中を掘削しながら掘進機の
後方に推進管を次々と連結して同推進管の最後尾を押圧
することで出発立坑から目標位置まで直進又はカーブし
て推進する推進工法における掘進機位置の測定方法にお
いて、掘進機の後部とそれに連結される推進管の一部に
継線係留器を取り付け、前方の推進管から後方の推進管
までの管内の中心部に複数の継線係留器を配置し、出発
立坑内で伸縮性がある継線を前記継線係留器間に張り渡
し、継線係留器間の係留器間距離を計測し、継線係留器
の前後の継線のなす継線角度を計測する継線角度測定器
を設け、各係留位置から前方への係留器間距離と継線角
度から前方への係留器間距離のx成分の距離とy成分の
距離を算出し、x成分の距離とy成分の距離の総和から
最も後方の係留位置に対する掘進機の位置を算出するよ
うにし、推進管のローリングによって発生する継線係留
器の前後の継線で作る面の水平面に対する傾き角を検出
する傾き検出手段を設け、傾いた状態での前後の継線の
なす継線角度の水平面に投影させた投影角度を前記傾き
角を用いて算出し、同投影角度を継線角度とみなして係
留器間距離のx成分の距離とy成分の距離を算出する補
正を行うようにした推進工法における掘進機位置の測定
方法 2) 掘進機の予定経路を示す計画線図を用い、計画線
図より求めたカーブ部のカーブ曲率の中心点からカーブ
部の始点及びカーブ部の終点へのベクトルとカーブ曲率
の中心点から測定された各係留位置又は掘進機位置への
ベクトルの比較を行って継線の前後端がそれぞれカーブ
状態にあるかどうかを判定するようにし、継線の前後端
がともにカーブ状態であるならば継線の前端からカーブ
曲率の中心点を通る直線と継線の後端からカーブ曲率の
中心点を通る直線とのなす角を測定した角度から求め、
その角度と計画線図のカーブ半径からカーブ状態の係留
器間距離のカーブ状態距離を算出し、同カーブ状態距離
を係留器間距離とみなして係留器間距離のx成分の距離
とy成分の距離を算出する補正を行うようにした前記
1)記載の推進工法における掘進機位置の測定方法 3) 掘進機の予定経路を示す計画線図を用い、計画線
図より求めた直進部の始点から直進部の終点へのベクト
ルと直進部の始点から測定した各係留位置又は掘進機位
置へのベクトルとの比較を行って継線の前後端がそれぞ
れ直進状態にあるかどうかを判定するようにし、継線の
前後端がともに直進状態であるならば係留器間距離を伸
縮のない係留器間距離として掘進機の位置を算出するよ
うにした前記1)又は2)記載の推進工法における掘進
機位置の測定方法 4) 掘進機の予定経路を示す計画線図を用い、計画線
図より求めた直進部の始点から直進部の終点へのベクト
ルと直進部の始点から測定した各係留位置又は掘進機位
置へのベクトルとの比較を行って継線の前後端がそれぞ
れ直進状態にあるかどうかを判定するようにし、計画線
図より求めたカーブ部のカーブ曲率の中心点からカーブ
部の始点及びカーブ部の終点へのベクトルとカーブ曲率
の中心点から測定された各係留位置又は掘進機位置への
ベクトルの比較を行って継線の前後端がそれぞれカーブ
状態にあるかどうかを判定するようにし、継線の前後端
の一方が直進状態で他方がカーブ状態にあるならば、直
進部とカーブ部との境界点からカーブ曲率の中心点を通
る直線と、カーブ部上に位置すると判定された継線の端
部からカーブ曲率の中心点を通る直線とのなす角と、直
進部に位置する継線の端部から直進部とカーブ部との境
界点までの距離と、計画線図のカーブ半径とからカーブ
状態の係留器間距離のカーブ状態距離を算出し、同カー
ブ状態距離を係留器間距離とみなして係留器間距離のx
成分の距離とy成分の距離を算出する補正を行うように
した前記1)〜3)いずれかに記載の推進工法における
掘進機位置の測定方法 5) 最も後端の継線角度測定器又は最も後方となる複
数の継線角度測定器の位置を出発立坑付近でトランシッ
トにより測量して、測量した位置を用いて係留器間距離
と継線角度として計算するようにした前記1)〜4)い
ずれかに記載の推進工法における掘進機位置の測定方法 6) 継線角度測定器が、空気の注入・抽出で膨縮する
環状のエアーチューブを外周に取り付け、同エアーチュ
ーブの膨張によって脱着自在に固定するものである前記
1)〜5)いずれかに記載の推進工法における掘進機位
置の測定方法にある。
定の距離前方の継線係留器より前方に伸びる継線の継線
角度を継線角度測定器で測定し、前方への係留器間距離
と角度から係留器間距離のx成分の距離とy成分の距離
を求め、その総和により、基準とした後方の地点から掘
進機の位置を求めるようにする。カーブ部分において
は、複数連結された推進管が多段的にその連結部分で折
曲し、その折曲部分では連結管の間の一方が開口し他方
が縮むようになるので継線をはり渡した継線係留器間の
距離は伸縮することとなるが、継線は伸縮性があるので
その伸縮で対応する。さらに、ローリングによって、継
線係留器及び継線角度測定器が傾くと、その分の角度の
測定誤差が推進機位置の誤差となるため、傾いた状態で
の前後の継線のなす継線角度を水平面に投影した投影角
度を継線角度とみなすよう補正し誤差を減少させる。継
線の前後端がカーブ状態にあるかどうかをそれぞれ判定
し、継線の前後端がともにカーブ状態にあるならば補正
を行うようにしたものは、計画線図上のカーブ曲率の中
心点と測定より求めた継線の前後端を直線で結び、2つ
の直線のなす角とカーブ半径からsin成分を利用してカ
ーブ状態距離を求め、このカーブ状態距離を係留器間距
離として用いる補正により誤差を減少させる。継線の前
後端が直進部にあるかどうかをそれぞれ判定し、継線の
前後端がともに直進部にあるならば補正をしないように
したものは、直進部の始点から終点へのベクトルと直進
部の始点から継線の前後端へのベクトルとの内積を取る
ようにして直進部のベクトルへ投影し、直進部上に測定
した継線の前後端があるかどうかによって判定を行い、
継線の前後端がともに直進部上にあるならば、係留器間
距離に伸縮が生じないため、補正しないようにして誤差
が増えないようにする。継線の前後端が直進部にあるか
カーブ部にあるかをそれぞれ判定し、継線の前後端の一
方が直進部、他方がカーブ部にあるならば補正を行うよ
うにしたものは、計画線図を利用して、測定した継線の
前後端の位置より直進部にあると判定した測点を計画線
図の直進部上に投影した点を求め、カーブ部上にあると
判定した測点を計画線図のカーブ部上に投影した点を求
め、2つの点を結ぶ線分の長さをカーブ状態距離とし、
このカーブ状態距離を係留器間距離として用いる補正に
より誤差を減少させる。最も後端の継線角度測定器又は
最も後方となる複数の継線角度測定器の位置をトランシ
ットで測量するものは、トランシットの測量によって、
後端部の継線角度測定器の位置を測定し、掘進機位置の
算出に用いるようにする。継線角度測定器が環状のエア
ーチューブで推進管の内側に固定するものは、空気の注
入で膨張させたエアーチューブの外周を推進管の内周に
押し付けるようにして固定し、空気の抽出で収縮させて
エアーチューブの外周の押しつけを解除して脱着自在の
取り付けにする。
傾き角による誤差は、次のようにして発生する。図12
(a)において、P,Qを継線の端とし、継線角度測定
器が仮に点Qを中心とし、y軸と継線となる線分PQの
なす角θPを測定するものとする。ここで、継線角度測
定器が図12(a)中の円で示される部分から垂直に送
る光の継線の反射で光学的にθPを読み取るものとする
と、ローリングによってy軸まわりに角度φのローリン
グ角が生じたならば、読み取る角度は図12(b)に示
すようにθPより小さいθP’となる。このθP’とθPの
差が誤差となる。一方、継線角度測定器が、中心点を図
12(a)中の点Qとし線分SQが測定アームとなるよ
うにして、点Sに継線が連結され、継線のつくる線分が
線分PSとなるような場合であって、点Qを中心に回転
する点Sの線分SQとy軸のなす角を光学的・磁気的・
ギアなどの機構的・もしくはロータリーエンコーダー等
に代表されるような電気的に読み取るものの場合には、
図13に示すように継線(線分PS)と、ローリングに
より傾きのない場合に継線が作る直線の線分PQとで構
成する平面が傾いた円に対し直角となる平面となる。こ
れは、伸縮性のある継線の張力によって、線分PSが最
短となる位置に点Sが点Qを中心に回転しようとするか
らである。よって得られる計測角は図12(b)の場合
と同じθP’となり、θP’とθPの差が誤差となる。こ
こで、θPは次のように求められる。図13において中
心点を点Qとし、点Sが描く楕円の軌跡とy軸のプラス
側の軸の交点を点Wとする。点Q,点S,点Wで作る面
を面QSW、点P,点Q,点Sで作る面を面PQSとす
ると、継線がその張力によって線分PSを最小にしよう
とすることから、面QSWと面PQSは直交する面とな
る。各点を角度θP,θP’φで表現し、面の直交条件を
用いることによりθP=tan-1(tanθP’/cosφ)を求
めることができる。また、図15に示すように継線角度
測定器の測定アームが測定方向と垂直に回転可能になっ
ている場合には、図12(b)と同じ状態となる。よっ
て、継線角度測定器が、前後の継線のなす角を測定する
ものであれば本発明中の補正方法によって補正できる。
本発明における、補正値の算出には、相関式や回帰式を
用いるようにして、補正値を求めるようにしてもよい。
継線の伸縮性は、ワイヤーなどの伸縮性のないものの一
部にスプリングやゴム部材などの伸縮のあるものを取り
付けるようにしてもよいし、ナイロン線やクロロカーボ
ン線のように伸縮性のある材質のものを用いるようにし
てもよい。継線係留器は出発立坑に推進管を持ち込む前
にあらかじめ推進管に取り付けておくようにしても、出
発立坑で推進管に取り付けるようにしてもよい。傾き検
出手段には、ものの重さを利用した測定子が下方を向く
ようにし、推進管とともに傾く計測部が測定子との相対
する位置・角度等を磁気的・光学的・電気的・機構的に
読み取るものが一般的に用いられる。
的に説明する。図1〜9に示すのは、継線角度測定器を
推進管に固定し、継線が伸縮性のあるものとし、継線の
両端に位置する継線角度測定器の状態を3つに分けてそ
れぞれの状態で係留器間距離を補正するようにし、継線
角度測定器が継線係留器を兼ねる構造とし、最も後方と
なる2箇所の継線角度測定器の位置をトランシットで測
量し、継線角度測定器をエアーチューブで推進管に固定
するようにした推進工法における掘進機位置の測定方法
の例である。図1,2は実施例の推進工法における掘進
機位置の測定方法の説明図である。図3,4は実施例の
推進工法における掘進機位置の測定方法に用いた継線角
度測定器の説明図である。図5は実施例の推進工法にお
ける掘進機位置の測定方法に用いた傾き検出器の説明図
である。図6〜8は実施例の推進工法における掘進機位
置の測定方法における推進管の状態を示す説明図であ
る。図9は実施例の推進工法における掘進機位置の測定
方法の説明図である。図10は実施例の推進工法におけ
る掘進機位置の測定方法に用いた継線の説明図である。
図中、1は掘進機、2は推進管、3は継線係留器を兼ね
る継線角度測定器、3a,3bは回転測定アーム、3c
はエアーチューブ、3dはローラー、3eは本体フレー
ム、4は継線、4aはスプリング部、5は傾き検出手段
として用いた傾き検出器、5aは重り部、6はコンピュ
ーター、20は出発立坑、21はトランシットである。
定方法では図3,4に示すように推進管2の内部に取り
付ける継線角度測定器3を用意する。継線角度測定器3
は図3,4に示すように本体フレーム3eに空気の注入
・注出で膨縮する環状のエアーチューブ3cを2箇所に
設け、本体フレーム3eに推進管2内を自在に移動でき
るようにローラー3dを設ける。本体フレーム3eの中
心位置には、回転測定アーム3a,3bを設ける。回転
測定アーム3a,3bは、上下方向の鉛直軸に対し、そ
れぞれ回転自在となっており、それぞれに継線の取付部
が設けられる。この鉛直軸に対して回転測定アーム3
a,3bの継線の取付部がなす角が測定される。また、
継線角度測定器3の近くには傾き検出器5が設けられて
おり、継線角度測定器3の傾きを測定することができ
る。傾き検出器5は図5に示すように、検出器本体に対
して回転自在に取り付けられ、常に鉛直軸の下方を重さ
で指し示す重り部5aを設けて、検出器本体と重り部5
aの相対角度より傾きを検出するものである。
測定方法を使用するには、出発立坑20より所定深さの
地中に掘進する掘進機1の後方に接続される推進管2の
内部に継線角度測定器3を取り付ける。継線角度測定器
3は、環状のエアーチューブ3cに空気を注入してエア
ーチューブ3cを膨張させて推進管2の内周を強く押し
つけるようにして、推進管2に固定する。この継線角度
測定器3の回転測定アーム3aに継線4の一端を取り付
け、他端を掘進機1の一部に取り付ける。継線4は図1
0に示すように、ワイヤーの途中にスプリング部4aを
設けて約9mに対して±40cm程度の伸縮が得られる
ものを本実施例では用いている。次に、この継線角度測
定器3を取り付けた推進管2の後方に掘進に合わせて次
々と接続される推進管2において、継線角度測定器3を
取り付けた推進管2から所定距離後方の推進管2の内部
に継線角度測定器3を取り付け、前方の継線角度測定器
3の回転測定アーム3bに継線4の一端を取り付け、他
端を後方の継線角度測定器3の回転測定アーム3aに取
り付ける。このようにして、次々と接続される推進管2
に所定の間隔で継線角度測定器3を複数取り付け継線4
で繋ぐようにする。
までの掘進機1及び推進管2の予定経路を示す計画線図
を用い、測定された掘進機1の位置を計画線図と照合
し、適時掘進機1の進路を修正して精度よく推進させる
ものである。推進管2に複数設けた継線角度測定器3の
最後端の継線角度測定器3とその一つ前方の継線角度測
定器3の位置は、トランシットにより確認する。それよ
り前方となる継線角度測定器3からは、その計測時点で
の前後の継線がなす角θA2〜θA7がそれぞれ出発立坑2
0に設けられたコンピューター6に出力される。また、
本実施例では、出発立坑20において継線角度測定器3
の回転測定アーム3a,3bに取り付け後にトランシッ
トにより係留器間距離LK2〜LK7を推進管のそれぞれ出
発の際に測定する。各継線角度測定器3より継線のなす
角θA2〜θA7の測定値を得たならば、基準位置から最後
方の継線角度測定器3までをLK1,角度をθA1とし、計
画線図上に直交するx軸及びy軸の2軸を取る。計画線
図上において、出発立坑から目的地点に向かう側をプラ
ス側とする左右方向をx軸、下方に向かう側をプラス側
とする上下方向をy軸とする。各前後の継線が交わる点
の位置において、y軸のプラス側の軸と前方に伸びる継
線とがなす角をθA1〜θA7から求めθAA1〜θAA7とする
と、前方に向かう係留器間距離LKnのy成分はLKncos
θAAn(n=1〜7),x成分はLKnsinθAAn(n=1〜7)と
なる。n=1〜7とし、トランシットを用いて測定した
最後方の2つの継線角度測定器3のデータもこのように
含めると、最後端の継線角度測定器3から最前端の掘進
機1の一部に取り付けられる継線の前端までのy成分の
距離LKYは図2に示すように下記の数1のようになり、
x成分の距離LKXは、下記の数2のようになる。
端位置を、掘進機の基準となる箇所の位置として、出発
立坑20の基準位置から掘進機位置が算出できる。
けた推進管2がカーブ区間に進入すると、前後に接続し
た推進管2が接続部分で多段的に折曲するようにしてカ
ーブ部分となるため、推進管のカーブ外周側の継ぎ手部
に開口が発生し、カーブ内周側では推進管の端の一部が
連結した推進管の一部に入り込むように収縮し、継線角
度測定器3間の距離が若干伸縮する。継線は伸縮性のあ
るものを用いているので、その分、継線が伸縮すること
となる。本実施例では、測定値と計画線図を比較計算す
ることによって、継線の前後端がともにカーブ部にある
状態と、継線の前後端がともに直進部にある状態と、継
線の前後端の一方がカーブ部にあり、他方が直進部にあ
る状態とに分けるよう判定し、係留器間距離に補正を行
う。
継線角度測定器3がカーブ部にあるかどうかを判定す
る。計画線図上のカーブ部において、カーブ曲率の中心
点からカーブ部始点へのベクトルをBとし、カーブ曲率
の中心点からカーブ部終点へのベクトルをベクトルCと
し、ベクトルB,ベクトルCのなす角をθBCとし、カー
ブ曲率の中心点から測定された継線角度測定器3へのベ
クトルをベクトルDとし、ベクトルB,ベクトルDのな
す角をθDとし、下記の数3のようになるならば、その
継線角度測定器3はカーブ部にあると判定される。
から終点へのベクトルをベクトルE、直線部の始点から
測定された継線角度測定器3へのベクトルをベクトルF
とし、下記の数4のようになるならば、その継線角度測
定器3は直線部にあると判定する。
定器3は直線部にあるか、カーブ部にあるかが判定され
る。
測定器3がともにカーブ部にある場合には、図7に示す
ように継線4の前端に位置する継線角度測定器3とカー
ブ曲率の中心点を結ぶ直線と継線4の後端に位置する継
線角度測定器3とカーブ曲率の中心点を結ぶ直線とがな
す角をθGとし、計画線図より求められるカーブ半径を
rとし、カーブ部でのカーブ状態距離をLK’として、 LK’=2r×sin(θG/2) より、カーブ部でのカーブ状態距離LK’を求め、LK’
を係留器間距離LKとして用いる補正を行うようにす
る。これによってカーブ部での推進管の伸縮により生じ
る誤差を非常に小さくすることができる。次に、継線4
の前後端に位置する継線角度測定器3の一方が直線部に
あり、他方がカーブ部にある場合には、図8に示すよう
に直線部にある継線角度測定器3の位置を計画線図の直
線部に投影し、その投影点から直線部とカーブ部の境界
点までの直線部に並行な長さをLTとし、計画線図から
求められる直線部とカーブ部の境界点からカーブ曲率の
中心点を結ぶ直線と、カーブ部に位置する継線角度測定
器3とカーブ曲率の中心点を結ぶ直線とのなす角をθH
とし、計画線図より求められるカーブ半径をrとし、一
方の継線の端部がカーブ部にあることによる、カーブ状
態距離をLK’として、下記の数5により、一方の継線
の端部がカーブ部にあることによる、カーブ状態距離L
K’を求め、LK’を係留器間距離LKとして用いるよう
補正を行うようにする。
ある場合の推進管の伸縮により生じる誤差を非常に小さ
くすることができる。次に、継線4の前後端に位置する
継線角度測定器3がともに直線部にある場合には、LK
は伸縮のない所定の係留器間距離LKとして補正しない
ようにする。このように本実施例では、継線の前後端の
状態に応じて係留器間距離の補正を行うことで誤差の小
さい測定が行われるようにしている。
線角度測定器3が傾くと、傾き検出器5によって、水平
面に対して、継線角度測定器3の前後の継線が作る平面
の傾き角が測定される。図9に示すように継線角度測定
器3が傾くと、継線4の張力によって、継線端の継線角
度測定器3の回転測定アーム3a又は回転測定アーム3
bは継線の長さが最も短くなるように回転し、その位置
における角度が計測されることになる。よって、継線角
度測定器3がローリングによって傾くと誤差が生じるこ
ととなる。傾き検出器5によって、測定された傾き角を
φとし、傾いた状態で計測した継線角度を推進管2の管
軸線方向に対する前後の角度に割り振った角度をδと
し、継線角度測定器3が傾くことなく測定した前後の継
線のなす角を推進管2の管軸線方向に対する前後の角度
に割り振った角度をθIとして、 θI=tan-1(tanδ/cosφ) よりθIが求まる。同様にして、前後のθIより、継線角
度測定器3が傾いていない状態の前後の継線のなす角θ
An’を求めθAn’を継線角度測定器3の前後の継線のな
す角θAnとして用いるよう補正を行うようにする。これ
によって推進管のローリングによって生じる誤差を非常
に小さくすることができる。このようにして、カーブ状
態における継線の伸び、ローリングによる測定角度の誤
差を補正することによって、非常に精度よく掘進機1の
位置を算出することができ、計画線図とのズレを掘進機
1にフィードバックすることにより、より正確な施工を
行うことができる。よって、推進管内に人が入ってトラ
ンシットで測定するようなことができない径の小さい推
進管での施工においても正確に推進機を目標位置に到達
させることができ、計画線図との誤差の少ない推進管の
施工ができる。
ける掘進機位置の測定方法の他の例である。図11に示
すように、連結した継線4の最後端を、出発立坑内に設
置した継線角度測定器3に連結してトランシットを用い
るように測定を行うようにしてもよい。図14,15に
示すのは、実施例の推進工法における掘進機位置の測定
方法に用いた継線角度測定器の他の例である。図中、
7,8は継線角度測定器である。図14に示す継線角度
測定器7は、上下の円盤の外周に継線を取り付けるよう
にし、上下の円盤の相対角度を測定するようにして継線
角度を測定するものである。図15に示す継線角度測定
器8は、継線4の取付部が、継線角度の測定方向だけで
なく、継線角度の測定方向と直交する方向にも回転でき
るようにしている。このようにすれば、常に前後の継線
の交点が定まるので好ましい。
よって発生する傾きによる測定誤差の補正を行い精度の
高い測定ができ、小口径推進工事の測定を立坑をカーブ
部分に築造せずに行うことができ、効率的でコストを抑
制した工事にできる。継線の前後端がカーブ部にあるか
どうかをそれぞれ判定し、継線の前後端がともにカーブ
状態にあるならば補正を行うようにしたものと、継線の
前後端が直進部にあるかどうかをそれぞれ判定し、継線
の前後端がともに直進部にあるならば補正をしないよう
にしたものと、継線の前後端が直進部にあるかカーブ部
にあるかをそれぞれ判定し、継線の前後端の一方が直進
部、他方がカーブ部にあるならば補正を行うようにした
ものは、状態に応じて係留器間距離の補正を行うように
してさらに精度高く掘進機の位置を算出できるようにす
る。最も後端の継線角度測定器又は最も後方となる複数
の継線角度測定器の位置をトランシットで測量するもの
は、さらに精度よく実測できるようにして、より精度高
く掘進機の位置を算出できるようにする。継線角度測定
器が環状のエアーチューブで推進管の内側に固定するも
のは、容易に撤去でき、再使用して施工コストを抑制で
きる。
法の説明図である。
法の説明図である。
法に用いた継線角度測定器の説明図である。
法に用いた継線角度測定器の説明図である。
法に用いた傾き検出器の説明図である。
法における推進管の状態を示す説明図である。
法における推進管の状態を示す説明図である。
法における推進管の状態を示す説明図である。
法の説明図である。
方法に用いた継線の説明図である。
方法の他の例の説明図である。
方法の継線角度測定器の説明図である。
方法の継線角度測定器の説明図である。
方法に用いる継線角度測定器の他の例の説明図である。
方法に用いる継線角度測定器の他の例の説明図である。
Claims (6)
- 【請求項1】 先端にある掘進機で地中を掘削しながら
掘進機の後方に推進管を次々と連結して同推進管の最後
尾を押圧することで出発立坑から目標位置まで直進又は
カーブして推進する推進工法における掘進機位置の測定
方法において、掘進機の後部とそれに連結される推進管
の一部に継線係留器を取り付け、前方の推進管から後方
の推進管までの管内の中心部に複数の継線係留器を配置
し、出発立坑内で伸縮性がある継線を前記継線係留器間
に張り渡し、継線係留器間の係留器間距離を計測し、継
線係留器の前後の継線のなす継線角度を計測する継線角
度測定器を設け、各係留位置から前方への係留器間距離
と継線角度から前方への係留器間距離のx成分の距離と
y成分の距離を算出し、x成分の距離とy成分の距離の
総和から最も後方の係留位置に対する掘進機の位置を算
出するようにし、推進管のローリングによって発生する
継線係留器の前後の継線で作る面の水平面に対する傾き
角を検出する傾き検出手段を設け、傾いた状態での前後
の継線のなす継線角度の水平面に投影させた投影角度を
前記傾き角を用いて算出し、同投影角度を継線角度とみ
なして係留器間距離のx成分の距離とy成分の距離を算
出する補正を行うようにした推進工法における掘進機位
置の測定方法。 - 【請求項2】 掘進機の予定経路を示す計画線図を用
い、計画線図より求めたカーブ部のカーブ曲率の中心点
からカーブ部の始点及びカーブ部の終点へのベクトルと
カーブ曲率の中心点から測定された各係留位置又は掘進
機位置へのベクトルの比較を行って継線の前後端がそれ
ぞれカーブ状態にあるかどうかを判定するようにし、継
線の前後端がともにカーブ状態であるならば継線の前端
からカーブ曲率の中心点を通る直線と継線の後端からカ
ーブ曲率の中心点を通る直線とのなす角を測定した角度
から求め、その角度と計画線図のカーブ半径からカーブ
状態の係留器間距離のカーブ状態距離を算出し、同カー
ブ状態距離を係留器間距離とみなして係留器間距離のx
成分の距離とy成分の距離を算出する補正を行うように
した請求項1記載の推進工法における掘進機位置の測定
方法。 - 【請求項3】 掘進機の予定経路を示す計画線図を用
い、計画線図より求めた直進部の始点から直進部の終点
へのベクトルと直進部の始点から測定した各係留位置又
は掘進機位置へのベクトルとの比較を行って継線の前後
端がそれぞれ直進状態にあるかどうかを判定するように
し、継線の前後端がともに直進状態であるならば係留器
間距離を伸縮のない係留器間距離として掘進機の位置を
算出するようにした請求項1又は2記載の推進工法にお
ける掘進機位置の測定方法。 - 【請求項4】 掘進機の予定経路を示す計画線図を用
い、計画線図より求めた直進部の始点から直進部の終点
へのベクトルと直進部の始点から測定した各係留位置又
は掘進機位置へのベクトルとの比較を行って継線の前後
端がそれぞれ直進状態にあるかどうかを判定するように
し、計画線図より求めたカーブ部のカーブ曲率の中心点
からカーブ部の始点及びカーブ部の終点へのベクトルと
カーブ曲率の中心点から測定された各係留位置又は掘進
機位置へのベクトルの比較を行って継線の前後端がそれ
ぞれカーブ状態にあるかどうかを判定するようにし、継
線の前後端の一方が直進状態で他方がカーブ状態にある
ならば、直進部とカーブ部との境界点からカーブ曲率の
中心点を通る直線と、カーブ部上に位置すると判定され
た継線の端部からカーブ曲率の中心点を通る直線とのな
す角と、直進部に位置する継線の端部から直進部とカー
ブ部との境界点までの距離と、計画線図のカーブ半径と
からカーブ状態の係留器間距離のカーブ状態距離を算出
し、同カーブ状態距離を係留器間距離とみなして係留器
間距離のx成分の距離とy成分の距離を算出する補正を
行うようにした請求項1〜3いずれかに記載の推進工法
における掘進機位置の測定方法。 - 【請求項5】 最も後端の継線角度測定器又は最も後方
となる複数の継線角度測定器の位置を出発立坑付近でト
ランシットにより測量して、測量した位置を用いて係留
器間距離と継線角度として計算するようにした請求項1
〜4いずれかに記載の推進工法における掘進機位置の測
定方法。 - 【請求項6】 継線角度測定器が、空気の注入・抽出で
膨縮する環状のエアーチューブを外周に取り付け、同エ
アーチューブの膨張によって脱着自在に固定するもので
ある請求項1〜5いずれかに記載の推進工法における掘
進機位置の測定方法。
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- 2001-09-27 JP JP2001296357A patent/JP3836699B2/ja not_active Expired - Fee Related
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