JP2022133164A - 測量機および測量方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】新たな基準点を設定せずに測量を効率的に行うことができ、かつ、精度よく測量を行うことができる。【解決手段】視準点までの距離、ならびに基準線に対する回転角度および視準方向の上下角度を計測する測量機1であって、Z軸を中心に回転可能な本体部20と、本体部20に設けられており、Z軸に直交するY軸を中心に回転可能な望遠鏡部30と、測量で用いるレーザ光を反射する反射機構40と、を備え、望遠鏡部30の光軸が前記Z軸に交わるように設けられており、反射機構40は、望遠鏡部30の左右に配置される一対の第一反射プリズム43を有し、各々の第一反射プリズム43の基準点は、前記Z軸と望遠鏡部30の光軸とに直交する直線上または当該直線に平行な平行線上に位置する。【選択図】図1

Description

本発明は、測量機および測量方法に関する。
一般的な測量では、基準点(「ダボ点」とも呼ばれる)が動かないという前提で、基準点を連続して設置しながら最終的に測量したい点を測量してゆく。例えば、推進工法などの掘削工事では、トンネルの掘進にともなって、毎回新たに基準点を設置して測量する必要がある。
図5に一般的な測量方法を示す。図5は、一般的な測量方法を説明するための図である。図5(a)に示すように、最初に、測量機901を既知点A2に設置し、後方側(坑口側)に設けられた既知点A1を測量する。既知点A1,A2は、座標が分かっている地点である。続けて、測量機901を前方側(切羽側)に反転させて前方側に設けられた新しい点B3を測量し、既知点A1,A2から点B3の位置を特定する。これにより、点B3は既知点A3となる。
次に、図5(b)に示すように、測量機901を既知点A3に移動させ、後方(坑口側)に設けられた既知点A2を測量する。続けて、測量機901を前方に反転させて新しい点B4を測量し、既知点A2,A3から点B4の位置を特定する。これにより、点B4は既知点A4となる。このようにして、新たな点Bを測量する工程を繰り返し行うことで既知点Aを増やしていき、最終的に測量したい点Cの位置を特定する。図5(d)では、測量機901によって点C6の位置を特定する場合を示している。
また、トンネルの掘削工事における測量方法として、複数台の測量機を用いる方法が提案されている(例えば、特許文献1,2参照)。
特許文献1に記載される技術では、トータルステーションの頂部に反射プリズムを望遠鏡の光軸と相互に交差させて固定した測量機器を用いる。この測量機器を発進立坑内の基準点および推進される管体内に複数台順次設置し、反射プリズムの視準および測定を繰り返し行うことで最終的に掘進機の位置を求める。
特許文献2に記載される技術では、追尾用のプリズムを上部に設けた測量機器を用いる。トンネルの掘削の進行と共に坑内に測量機器を増設していき、所望の測量点を測定する際には、前記坑口付近に設置した測量機器から坑内に増設されている測量機器の位置を順次測定していき、最終的に測量点を測定する。
これにより、従来技術1,2では、測量機器(測量機)を順次設置し、反射プリズムの視準および測定を繰り返し行うことで、順次進行方向の測量機器の座標を計測することができる。その為、従来技術1,2を用いれば、トンネルの掘進に伴って新たな基準点をトンネル坑内に設定せずに測量を効率的に行うことができる。
特開平11-023271号公報 特開平10-038569号公報
従来技術1,2では、測量機の位置を特定する場合に、例えば反射プリズムの位置を測量機の望遠鏡の位置に補正する必要がある。ここで、従来技術1,2では、反射プリズムの視準および測定を繰り返し行うので、測定を繰り返し行うたびに誤差が蓄積されてしまう。その為、各測定における誤差は、可能な限り少ないことが望ましい。しかしながら、例えば反射プリズムから望遠鏡までの距離が短いと、位置の補正に伴う誤差が大きくなるという問題がある。
このような観点から、本発明は、新たな基準点を設定せずに測量を効率的に行うことができ、かつ、精度よく測量を行うことができる測量機および測量方法を提供する。
本発明に係る測量機は、一般にはトータルステーションと呼ばれ、視準点までの距離、ならびに基準線に対する回転角度および視準方向の上下角度を計測する測量機である。この測量機は、Z軸を中心に回転可能な本体部と、前記本体部に設けられており、Z軸に直交するY軸を中心に回転可能な望遠鏡部と、測量で用いるレーザ光を反射する反射機構とを備える。前記望遠鏡部の光軸が前記Z軸に交わるように設けられている。
前記反射機構は、前記望遠鏡部の左右に配置される一対の第一反射プリズムを有し、各々の前記第一反射プリズムの基準点は、前記Z軸と前記望遠鏡部の光軸とに直交する直線上または当該直線に平行な平行線上に位置する。
前記第一反射プリズムの基準点は、当該第一反射プリズムを測定することにより特定することができるものであり、例えばプリズム定数0mmの位置である。
本発明に係る測量機では、望遠鏡部の左右に配置される一対の第一反射プリズムを測定し、その測定結果を用いて測量機の位置を算出するので、位置の補正に伴う誤差を従来に比べて軽減できる。
一対の前記第一反射プリズムは、前記Z軸を中心にして左右均等に配置されているのがよい。このようにすると、一対の第一反射プリズムの中間点の左右方向の位置が測量機の中心に一致するので、位置の補正に伴う誤差をより軽減できる。つまり、一対の反射プリズムの中間点を求めるだけなので誤差の発生を小さく抑えることが可能である。
各々の前記第一反射プリズムは、前記Y軸を中心に旋回可能であるのがよい。このようにすると、測量を行う測量機に第一反射プリズムを容易に向けることができる。
前記反射機構は、第二反射プリズムをさらに有していてもよい。前記第二反射プリズムの基準点は、前記Z軸上に位置し、前記第二反射プリズムは、前記Y軸を中心に旋回可能である。
このようにすると、第一反射プリズムおよび第二反射プリズムを測定した結果から測量機の傾きを求めることができる。その為、測量機を水平に設置せずに使用することができる。
本発明に係る測量方法は、上述した測量機を用いた測量方法である。この測量方法は、二つの前記第一反射プリズムをターゲットとして測量を行い、測量結果から前記測量機の座標を算出する測量機座標算出工程と、前記望遠鏡部を用いて基準点を測量し、測量結果および算出した前記測量機の座標に基づいて前記基準点の座標を算出する基準点座標算出工程とを有する。
本発明に係る測量方法では、望遠鏡部の左右に配置される一対の第一反射プリズムを測定し、その測定結果を用いて測量機の位置を算出するので、位置の補正に伴う誤差を従来に比べて軽減できる。
また、本発明に係る測量方法は、上述した第二反射プリズムを有する測量機を用いた測量方法である。この測量方法は、測量機座標等算出工程と、基準点座標算出工程と、を有する。測量機座標等算出工程では、二つの前記第一反射プリズムおよび前記第二反射プリズムをターゲットとして測量を行い、測量結果から前記測量機の座標および傾きを算出する。基準点座標算出工程では、前記望遠鏡部を用いて基準点を測量し、測量結果および算出した前記測量機の座標および傾きに基づいて前記基準点の座標を算出する。
このようにすると、第一反射プリズムおよび第二反射プリズムを測定した結果から測量機の傾きを求めることができるので、測量機を水平に設置せずに使用することができる。
例えば、従来技術1,2では測量機を水平に設置することが前提になっており、測量機の回転軸が鉛直方向を向いている必要がある。これにより、測量機の回転軸の上部に設置した反射プリズムを測量すれば、予め反射プリズムと望遠鏡部の回転軸との離隔距離を把握していれば、その測量機の水平回転軸と望遠鏡部の回転軸の交点位置(測量機の鉛直回転軸と水平回転軸の交点となる中心位置)を決定できる。これに対して。本発明の図1に示すタイプは、測量機の回転軸の上部に反射プリズムを設置するのではなく、望遠鏡部の回転軸の延長方向に等距離で1対の反射プリズムを2個設置している。この2個の反射プリズムの位置座標を測量してその中間点を求めることで、直接測量機の水平回転軸と望遠鏡部の回転軸の交点位置の座標を求めることができる。
また、従来技術1,2及び本発明の図1のタイプでは、測量機を水平に設置できない場合は使用できない。これに対して、本発明の図3に示すタイプは、測量機が水平に設置されていなくとも、測量機の回転軸の上部に設置した反射プリズム座標と、図1と同様の2個の反射プリズムの中間点座標から、測量機の回転軸の傾きを求めることができるため、測量機の回転平面の傾きを求めることができる。これにより、測量機が水平に設置されなくとも回転平面上の座標変換により測量を行うことができる。
その為、本発明によれば、測量機が水平に設置できる場合であっても、水平に設置できないであっても、新たな基準点を設定せずに測量を効率的に行うことができ、かつ、精度よく測量を行うことができる。
本発明によれば、新たな基準点を設定せずに測量を効率的に行うことができ、かつ、精度よく測量を行うことができる。
本発明の第1実施形態に係る測量機の構成図であって、(a)は正面図であり、(b)は側面図である。 本発明の第1実施形態に係る測量機を用いた測量方法を説明するための模式図である。測量機は水平に設置することが前提となる。 本発明の第2実施形態に係る測量機の構成図であって、(a)は正面図であり、(b)は側面図である。 本発明の第2実施形態に係る測量機を用いた測量方法を説明するための模式図である。測量機は水平に設置されなくとも測量できる。 一般的な測量方法を説明するための図であり、(a)は第一工程を示す、(b)は第二工程を示し、(c)は第三工程を示す、(d)は第四工程を示す。
以下、本発明の実施をするための形態を、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。各図は、本発明を十分に理解できる程度に、概略的に示してあるに過ぎない。よって、本発明は、図示例のみに限定されるものではない。なお、各図において、共通する構成要素や同様な構成要素については、同一の符号を付し、それらの重複する説明を省略する。
第1実施形態では、測量機を水平に設置できる場合を想定しており、第二実施形態では、測量機を水平に設置できない場合(例えば、測量機が鉛直方向に対して傾いている場合)を想定している。
[第1実施形態]
<第1実施形態に係る測量機の構成について>
図1を参照して、第1実施形態に係る測量機1の構成について説明する。図1は、測量機1の構成図であって、(a)は正面図であり、(b)は側面図である。本実施形態では、測量機1としてトータルステーション(「TS」と表記する場合がある)を想定する。
図1に示す測量機1は、水平角と鉛直角を計測する経緯儀としての機能と、光や電波を用いて距離を測る測距儀としての機能を備える。言い換えれば、測量機1は、視準点までの距離、ならびに基準線に対する視準方向の水平角度(回転角度)および水平面に対する視準方向の上下角度を計測するものである。
測量機1は、例えばトンネル内に設けた基準点の距離と角度を測定し、測定した距離と角度から基準点の絶対座標を算出する。また、本実施形態の測量機1を所定の間隔で複数台設置し、例えば予め決めた順番で他の測量機1の位置を順々に測定することで、既知点から遠くにある測量点(例えば、トンネル坑口の既知点から遠くの場所にあるトンネル坑内の基準点)を測定できる(詳細は後記する)。
図1に示す、測量機1は、主に、土台部10と、本体部20と、望遠鏡部30と、反射機構40と、操作部50,50と、制御部60とを備える。土台部10、本体部20および望遠鏡部30は、測量機1が測量を行うための構成要素であり、反射機構40は、測量機1の位置を他の測量機によって測定するために使用される構成要素である。
操作部50は、表示画面51と複数のボタン52とを有する操作パネルであり、操作者による設定の入力や各種情報の表示がなされる。制御部60は、測量機1の動作を制御するコンピュータである。土台部10、本体部20および望遠鏡部30は、例えば一般的な測量機が備える機構と同等の構成であってもよい。なお、測量機1を地面に設置するための脚部(例えば三脚)の記載は省略している。
測量機1の説明における「上下」、「左右」、「前後」は、図1の矢印に従う。当該方向は、説明の便宜上定めるものであり、本発明を限定するものではない。
また、測量機1には、測量機1の制御に使用されるローカル座標系XYZが設定されている。ローカル座標系XYZの原点は任意の位置であってよく、本実施形態では、本体部20の回転中心軸と望遠鏡部30の回転中心軸とが交わる点となっている。測量機1が水平面に設置された状態で、例えばXY平面は水平面に平行であり(つまり、X軸およびY軸は水平面に平行であり)、Z軸は鉛直方向を指している。なお、図1に示すローカル座標系XYZは一例であって、他の座標系を設定することもできる。
土台部10は、測量機1の基礎となる部分であり、例えば図示しない脚部に固定される。
本体部20は、測量機1の骨組みとなる部分であり、土台部10に対してZ軸を中心に両方向(時計回りおよび反時計回り)に回転可能である(図1の符号α参照)。本体部20は、上下方向に延びる左右一対の柱部21,21を有する。柱部21,21の下部は連結しており、当該連結した部分に操作部50および制御部60が設けられている。
望遠鏡部30は、本体部20に取り付けられており、本体部20と一体になってZ軸を中心に回転する。望遠鏡部30は、本体部20の柱部21,21の間に軸支されており、Y軸を中心に回転可能である(図1の符号β参照)。望遠鏡部30は、対物レンズ31と接眼レンズ32とを有し、測量者は、視準方向を拡大して見ることができる。また、望遠鏡部30は、視準方向に光(例えばレーザ光)を照射し、物体に反射して返ってきた反射光を受け取る。望遠鏡部30の光軸は、本体部20の回転中心軸であるZ軸に交わる。
反射機構40は、本体部20に固定されており、本体部20と一体になってZ軸を中心に回転する。反射機構40は、ハンドル部41と、延在部42,42と、第一反射プリズム43,43と、連結部44,44と、第一固定手段45,45と、第二固定手段46,46(片側だけ図示している)と、を有する。反射機構40は、正面視した場合にZ軸を中心にして左右対称である。その為、延在部42、第一反射プリズム43、連結部44、第一固定手段45および第二固定手段46は左右で一対となっている。これらの構成要素の説明において、特に明示しない場合には片側のみを説明する。
ハンドル部41は、長尺な部材の両端を同じ方向に折り曲げたようなコの字状(略C字状)を呈している。測量者は、ハンドル部41を掴んで持ち運んだり、本体部20の角度を調整したりできる。
延在部42は、薄板状を呈しており、ハンドル部41の端部から外側(互いが離間する方向)に向けて突出して形成されている。ハンドル部41と延在部42とは、別の部品であってもよい。延在部42は、XY平面に平行である。
連結部44は、棒状を呈しており、延在部42に対して直交している(つまり、Z軸に平行である)。延在部42には、連結部44の外径とほぼ同等(または少し大きい)の図示しない孔が形成されており、当該孔に連結部44が貫通している。連結部44は、延在部42に対して上下方向にスライド可能である。
第一固定手段45は、連結部44を延在部42に固定する。第一固定手段45は、例えばナットであり、緩めた状態で連結部44の上下方向の位置を調整可能である。また、第一固定手段45を締結することによって、連結部44の位置が固定される。
第一反射プリズム43は、測量におけるターゲットになるものである。第一反射プリズム43は、測量で用いる光(例えばレーザ光)を反射する反射面43aを有している。別の測量機で測量機1の位置を測定する場合、反射面43aを別の測量機に向ける。別の測量機で第一反射プリズム43を測定した座標は、当該第一反射プリズム43を備える測量機1の位置の算出に使用される。本実施形態では、測量機1の位置として、本体部20の回転中心軸であるZ軸と望遠鏡部30の光軸との交点(つまり、ローカル座標系XYZの原点)を想定する。以下では、本体部20の回転中心軸であるZ軸と望遠鏡部30の光軸との交点を「測量機1の基準位置」と呼ぶことにする。その為、本実施形態では、第一反射プリズム43の座標から測量機1の基準位置を算出し易いように、第一反射プリズム43の取付構造や位置を工夫している。
図1(b)に示すように、第一反射プリズム43は、第二固定手段46によって、連結部44に直交する回転中心軸(図1(b)ではY軸と一致)を中心に旋回可能に軸支されている。つまり、望遠鏡部30と第一反射プリズム43とは、回転や旋回の中心軸を同じにする構成部品である。本実施形態では、第一反射プリズム43のプリズム定数0mmの位置が第二固定手段46になるように予め設定されていることを前提にする(図1(b)参照)。
図1(a)に示すように、各々の第一反射プリズム43におけるプリズム定数0mm位置43bは、Z軸と望遠鏡部30の光軸との交点(つまり、ローカル座標系XYZの原点)と同じ高さである。言い換えれば、各々の第一反射プリズム43のプリズム定数0mm位置43bは、望遠鏡部30の回転中心軸であるY軸を通り水平面に平行なXY平面上に位置する。その為、各々の第一反射プリズム43を測定した場合、プリズム定数0mm位置43bのZ座標は、測量機1の基準位置のZ座標と同じになる。
また、図1(a)に示すように、一対の第一反射プリズム43は、望遠鏡部30の光軸(つまり、ローカル座標系XYZのXZ平面)を中心にして左右均等に配置されている。言い換えれば、正面視して、Z軸から右側の第一反射プリズム43のプリズム定数0mm位置43bまでの距離MRと、Z軸から左側の第一反射プリズム43のプリズム定数0mm位置43bまでの距離MLとは同じである。その為、一対の第一反射プリズム43を測定した場合、一対の第一反射プリズム43のプリズム定数0mm位置43bの中間点のY座標は、測量機1の基準位置のY座標と同じになる。
また、図1(b)に示すように、第一反射プリズム43のプリズム定数0mm位置43bは、測量機1の基準位置に合っている。その為、第一反射プリズム43を測定した場合、プリズム定数0mm位置43bのX座標は、測量機1の基準位置のX座標と同じになる。なお、仮に、第一反射プリズム43におけるプリズム定数0mm位置43bが測量機1の基準位置よりも前後方向にずれていたとしても、何らかの処理(例えば、位置補正)を用いて、第一反射プリズム43のプリズム定数0mm位置43bの前後方向における位置を測量機1の基準位置に合わせることができればよい。
<第1実施形態に係る測量機を用いた測量方法について>
図2を参照して、第1実施形態に係る測量機1を用いた測量方法について説明する。図2は、第1実施形態に係る測量機1を用いた測量方法を説明するための模式図である。
図2に示すように、測量を行う前に、複数の測量機1(図2では、測量機1A~1Dの四台)を並べて設定する。隣り合う測量機1の間隔は特に限定されない。坑口の近くの測量機1Aは、既知点A2に設置されている。なお、第1実施形態では、測量機を水平に設置できる場合を想定しており、全ての測量機1A~1Dは水平に設置されている。
最初に、測量機1Aを用いて、後方側(坑口側)に設けられた既知点A1および直下の既知点A2を測量し、既知点A1,A2から測量機1A自身の基準位置D1の座標を求める。既知点A1,A2は、座標が分かっている地点である。なお、例えば計測器を用いて既知点A2から基準位置D1までの高さを測るなどして、基準位置D1の座標を求めてもよい。続けて、測量機1Aを前方側(切羽側)に反転させて前方側に配置された測量機1Bの第一反射プリズム43を測定し、既知点A1、既知点A2、基準位置D1などから測量機1B自身の基準位置D2の座標を求める。
次に、測量機1Bを用いて、一つ前の測量機1Aの第一反射プリズム43を測定する。続けて、測量機1Bを前方側(切羽側)に反転させて前方側に配置された測量機1Cの第一反射プリズム43を測定し、測量機1Aの基準位置D1と測量機1Bの基準位置D2とから測量機1C自身の基準位置D3の座標を求める。
このようにして、測量機1を測定する工程を繰り返し行うことで測量機1自身の基準位置Dを増やしていき、最終的に測量したい点Cの位置を特定する。図2では、測量機1Dによって点C5の位置を特定する場合を示している。
以上のように、第1実施形態に係る測量機1および測量方法では、望遠鏡部30の左右に配置される一対の第一反射プリズム43を測定し、その測定結果を用いて測量機1の位置を算出するので、位置の補正に伴う誤差を従来に比べて軽減できる。
また、本実施形態では、第一反射プリズム43を測定した座標から測量機1の基準位置を算出し易いように、第一反射プリズム43の取付構造や位置を工夫しているので、測量機1の座標の算出が容易である。
[第2実施形態]
<第2実施形態に係る測量機の構成について>
図3を参照して、第2実施形態に係る測量機101の構成について説明する。図3は、測量機101の構成図であって、(a)は正面図であり、(b)は側面図である。
図3に示す測量機101は、第1実施形態に係る測量機1(図1参照)と比べて反射機構140の構成が異なり、それ以外の構成は同様である。その為、反射機構140について説明を行い、それ以外の構成については説明を省略する。
なお、測量機101の説明における「上下」、「左右」、「前後」は、図3の矢印に従う。当該方向は、説明の便宜上定めるものであり、本発明を限定するものではない。
反射機構140は、本体部20に固定されており、本体部20と一体になってZ軸を中心に回転する。反射機構40は、ハンドル部41と、延在部42,42と、第一反射プリズム43,43と、連結部44,44と、第一固定手段45,45と、第二固定手段46,46(片側だけ図示している)と、支柱部47と、第二反射プリズム48と、第三固定手段49と、を有する。反射機構140は、正面視した場合にZ軸を中心にして左右対称である。支柱部47、第二反射プリズム48および第三固定手段49以外は、第1実施形態に係る反射機構40と同様である。なお、本実施形態では、第二反射プリズム48のプリズム定数0の位置が第三固定手段49になるように予め設定されていることを前提にする。
支柱部47は、棒状を呈し、ハンドル部41の上部に立設されている。支柱部47は、単数または複数の部品で構成されてよく、ハンドル部41と一体に形成されていてもよい。支柱部47は、上下方向に伸縮可能な構造であってもよい。支柱部47の中心は、Z軸に一致している。
第二反射プリズム48は、測量におけるターゲットになるものである。第二反射プリズム48は、第一反射プリズム43と同様の構造になっている。第二反射プリズム48は、測量で用いる光(例えばレーザ光)を反射する反射面43aを有している。別の測量機で測量機101の位置を測定する場合、反射面48aを別の測量機に向ける。別の測量機で第二反射プリズム48を測定した座標は、当該第二反射プリズム48を備える測量機101の鉛直方向や水平面に対する傾きの算出に使用される。
本実施形態では、測量機101の位置として、本体部20の回転中心軸であるZ軸と望遠鏡部30の光軸との交点(つまり、ローカル座標系XYZの原点)を想定する。以下では、本体部20の回転中心軸であるZ軸と望遠鏡部30の光軸との交点を「測量機101の基準位置」と呼ぶことにする。その為、本実施形態では、第一反射プリズム43の座標から測量機1の基準位置を算出し易いように、第一反射プリズム43の取付構造や位置を工夫している(第1実施形態と同様であるので説明は省略する)。
また、本実施形態では、測量機101の傾きの基準として、本体部20の回転中心軸(Z軸)を想定する。以下では、本体部20の回転中心軸を「測量機101の傾斜基準線」と呼ぶことにする。本実施形態では、測量機101の基準位置(ここでは、一対の第一反射プリズム43のプリズム定数0mm位置43bの中間点)と、第二反射プリズム48のプリズム定数0mm位置48bとの位置関係から、測量機101の傾斜基準線(本体部20の回転中心軸)を求める。その為、本実施形態では、第二反射プリズム48の座標から測量機101の傾斜基準線を算出し易いように、第二反射プリズム48の取付構造や位置を工夫している。
図3(b)に示すように、第二反射プリズム48は、第三固定手段49によって、支柱部47に直交する回転中心軸(図3(b)ではY軸と平行)を中心に旋回可能に軸支されている。つまり、第二反射プリズム48と望遠鏡部30および第一反射プリズム43とは、回転や旋回の中心軸の方向を同じにする構成部品である(つまり、第二反射プリズム48の中心軸は、望遠鏡部30および第一反射プリズム43の中心軸に平行である)。
図3(a)に示すように、第二反射プリズム48は、本体部20の回転中心軸(つまり、Z軸)上に配置されている。言い換えれば、第二反射プリズム48におけるプリズム定数0mm位置48bは、本体部20の回転中心軸であるZ軸を通り望遠鏡部30の回転中心軸であるY軸に直交するXZ平面上に位置する。その為、第二反射プリズム48を測定した場合、プリズム定数0mm位置48bのY座標は、測量機101の傾斜基準線のY座標と同じになる。
また、図3(b)に示すように、第二反射プリズム48は、一対の第一反射プリズム43の前後方向の位置が一致している。言い換えれば、第二反射プリズム48におけるプリズム定数0mm位置48bは、一対の第一反射プリズム43におけるプリズム定数0mm位置43b含む平面であってZ軸に平行な平面上に位置する。
また、図3(b)に示すように、第二反射プリズム48のプリズム定数0mm位置48bは、測量機101の傾斜基準線に合っている。その為、第二反射プリズム48を測定した場合、プリズム定数0mm位置48bのX座標は、測量機101の傾斜基準線のX座標と同じになる。
なお、第一反射プリズム43および第二反射プリズム48についてプリズム定数が異なるタイプを使っても、プリズム定数0mmの位置をプリズムの固定回転軸46、49に位置させることで使用を容易とする方法である。プリズム定数0mmの位置をプリズムの固定回転軸46、49に一致させなくとも、視準するトータルステーション側でプリズム定数とプリズム定数0mm点から固定回転軸46、49までの距離を予め入力しておくことで、同様の効果が得られる。
<第2実施形態に係る測量機を用いた測量方法について>
図4を参照して、第2実施形態に係る測量機101を用いた測量方法について説明する。図4は、第2実施形態に係る測量機101を用いた測量方法を説明するための模式図である。
図4に示すように、測量を行う前に、複数の測量機1,101(図4では、測量機1A、測量機101B~101Dの四台)を並べて設定する。隣り合う測量機1,101の間隔は特に限定されない。坑口の近くの測量機1Aは、既知点A2に設置されている。なお、第二実施形態では、測量機を水平に設置できない場合(測量機が鉛直方向に対して傾いている場合)を想定していたが、通常、既知点では測量機を水平に設置できるので、既知点A2には第1実施形態の測量機1を設置している。測量機1に代えて第2実施形態の測量機101を既知点A2に設置することもできる。
最初に、測量機1Aを用いて、後方側(坑口側)に設けられた既知点A1および直下の既知点A2を測量し、既知点A1,A2から測量機1A自身の基準位置E1の座標を求める。既知点A1,A2は、座標が分かっている地点である。なお、例えば計測器を用いて既知点A2から基準位置E1までの高さを測るなどして、基準位置E1の座標を求めてもよい。続けて、測量機1Aを前方側(切羽側)に反転させて前方側に配置された測量機101Bの第一反射プリズム43を測定し、既知点A1、既知点A2、基準位置E1などから測量機1B自身の基準位置E2(一対の第一反射プリズム43の中間点)の座標を求める。また、測量機101Bの第二反射プリズム48を測定し、既知点A1、既知点A2、基準位置E1などから第二反射プリズム48の基準位置E2aの座標を求め、基準位置E2,E2aの関係から測量機101Bの傾斜基準線(本体部20の回転中心軸)の傾きを求める。なお、測量機101Bが備える三つのプリズムを通る平面を特定し、当該平面に含まれる基準位置E2や当該平面の傾きから測量機101Bの傾斜を求めてもよい。そして、基準位置E2と傾斜基準線の傾きから、測量機101Bの傾きを考慮した座標変換式を求める。
次に、測量機101Bを用いて、一つ前の測量機1Aの第一反射プリズム43を測定する。続けて、測量機101Bを前方側(切羽側)に反転させて前方側に配置された測量機101Cの第一反射プリズム43を測定し、測量機1Aの基準位置E1と座標変換した基準位置E2とから測量機101C自身の基準位置E3(一対の第一反射プリズム43の中間点)の座標を求める。また、測量機101Cの第二反射プリズム48を測定し、測量機1Aの基準位置E1と座標変換した基準位置E2とから第二反射プリズム48の基準位置E3aの座標を求める。続けて、基準位置E3,E3aの座標の逆変換を行い、逆変換後の基準位置E3,E3aの関係から測量機101Cの傾斜基準線(本体部20の回転中心軸)の傾きを求める。そして、基準位置E3と傾斜基準線の傾きから、測量機101Cの傾きを考慮した座標変換式を求める。
このようにして、測量機101を測定する工程を繰り返し行うことで測量機101自身の基準位置Eを増やしていき、最終的に測量したい点Cの位置を特定する。図4では、測量機101Dによって点C5の位置を特定する場合を示している。
以上のように、第2実施形態に係る測量機101および測量方法では、第一反射プリズム43および第二反射プリズム48を測定した結果から測量機101の傾きを求めることができる。その為、測量機101を水平に設置せずに使用することができる。
以上、本発明の各実施形態について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、特許請求の範囲の趣旨を変えない範囲で実施することができる。
1 測量機
10 土台部
20 本体部
30 望遠鏡部
40,140 反射機構
41 ハンドル部
42 延在部
43 第一反射プリズム
44 連結部
45 第一固定手段
46 第二固定手段
47 支柱部
48 第二反射プリズム
49 第三固定手段
50 操作部
60 制御部

Claims (6)

  1. 視準点までの距離、ならびに基準線に対する回転角度および視準方向の上下角度を計測する測量機であって、
    Z軸を中心に回転可能な本体部と、
    前記本体部に設けられており、Z軸に直交するY軸を中心に回転可能な望遠鏡部と、
    測量で用いるレーザ光を反射する反射機構と、を備え、
    前記望遠鏡部の光軸が前記Z軸に交わるように設けられており、
    前記反射機構は、前記望遠鏡部の左右に配置される一対の第一反射プリズムを有し、
    各々の前記第一反射プリズムの基準点は、前記Z軸と前記望遠鏡部の光軸とに直交する直線上または当該直線に平行な平行線上に位置する、
    ことを特徴とする測量機。
  2. 一対の前記第一反射プリズムは、前記Z軸を中心にして左右均等に配置されている、
    ことを特徴とする請求項1に記載の測量機。
  3. 各々の前記第一反射プリズムは、前記Y軸を中心に旋回可能である、
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の測量機。
  4. 前記反射機構は、第二反射プリズムをさらに有しており、
    前記第二反射プリズムの基準点は、前記Z軸上に位置し、
    前記第二反射プリズムは、前記Y軸を中心に旋回可能である、
    ことを特徴とする請求項1ないし請求項3の何れか一項に記載の測量機。
  5. 請求項1に記載の測量機を用いた測量方法であって、
    二つの前記第一反射プリズムをターゲットとして測量を行い、測量結果から前記測量機の座標を算出する測量機座標算出工程と、
    前記望遠鏡部を用いて基準点を測量し、測量結果および算出した前記測量機の座標に基づいて前記基準点の座標を算出する基準点座標算出工程と、を有する、
    ことを特徴とする測量方法。
  6. 請求項4に記載の測量機を用いた測量方法であって、
    二つの前記第一反射プリズムおよび前記第二反射プリズムをターゲットとして測量を行い、測量結果から前記測量機の座標および傾きを算出する測量機座標等算出工程と、
    前記望遠鏡部を用いて基準点を測量し、測量結果および算出した前記測量機の座標および傾きに基づいて前記基準点の座標を算出する基準点座標算出工程と、を有する、
    ことを特徴とする測量方法。
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