JP2004020471A - レール上台車の走行軌跡検出方法及び装置 - Google Patents

レール上台車の走行軌跡検出方法及び装置 Download PDF

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Abstract

【課題】軌道狂いに拘わらずレール上台車の走行軌跡を精確に検出する方法及び装置を提供する。
【解決手段】一対のレール6L、6R上を走行する台車10の始点Aからの走行距離Lと方位角α・ピッチング角βと車台・レール対間の間隔dL、dRとを継続的に計測し、車台・レール対間の間隔dL、dRの計測値に基づきレール対6L、6Rの軌条狂いを検測し、その検測値により走行距離L、方位角α及び/又はピッチング角βを補正する。補正後の走行距離Lと方位角α・ピッチング角βとから始点Aに対する台車10の走行軌跡を算出する。好ましくは、台車10の鉛直加速度を継続的に計測し、車台・レール対間の間隔dL、dR及び台車10の鉛直加速度の計測値に基づきレール対6L、6Rの軌条狂いを検測し、その検測値により走行距離L、方位角α及び/又はピッチング角βを補正する。
【選択図】    図2

Description

【0001】
【発明が属する技術分野】
本発明はレール上台車の走行軌跡検出方法及び装置に関し、とくに一対のレール上を走行する台車の走行軌跡をレール対の軌条狂いを検測しながら検出する方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
シールド機によるトンネル構築では、予め設計された経路に沿ってシールド機を案内するためにシールド機の測量が必要となる。従来、大口径(例えば、口径が4m以上)のトンネルを構築する場合は、光学式測量機(トータルステーション等)を用いてシールド機の位置を測量している。例えば、自動視準式又は自動追尾式のトータルステーションを用い、シールド機に取り付けたターゲットの位置をリアルタイムで自動的に測量する技術が開発されている。
【0003】
しかし、光学式測量機でシールド機を測量する方法は、シールド機上に設けたターゲットと坑内に設けた測量基準点とを視準する必要があるため、坑内が広い大口径のトンネルには適用可能であるものの、トンネルが小口径(例えば、口径が4m未満)である場合は適用が難しい。小口径のトンネルでは、シールド機の後方の電力・油圧供給設備(以下、後方設備という。)や掘削土砂搬出・セグメント搬入用の搬送台車(例えば、バッテリーロコ)等により、光学式測量機の視準を可能とする空間が確保できないからである。
【0004】
特開平8−114448号公報は、図5に示すように、小口径トンネルの構築に適用できるシールド機の測量システムとして、トンネル8の頂面のセグメント3上に固定した軌道40に沿って始点から終点まで軌跡検出装置41を移動させ、軌跡検出装置41により軌道40の三次元的な変位を計測して始点に対する終点の座標を測量し、軌跡検出装置41上に一体に設けた光波距離計43を終点座標に位置決めし、その光波距離計43により終点座標を視準点としてシールド機1の位置・姿勢を測量する測量システムを提案している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、前記公報の測量システムは、トンネル坑路の全長に亘って軌道40を設置する必要があり、軌道40の設置・保守点検・解体等に手間がかかる問題点がある。また、掘進と共に移動する後方設備等との干渉が生じた場合は軌道40の解体(取り外し)と再設置(取り付け)とを繰り返す必要が生じるので、トンネル掘削工事の効率を低下させる要因となり得る。
【0006】
本発明者は、シールドトンネル坑内を発進立坑から切羽近傍まで走行する搬送台車に注目した。搬送台車の走行軌跡を検出すれば、坑内に付加的設備を設置せずに、その走行軌跡に基づきシールド機の位置を測量することが可能となる。但し、搬送台車が走行するレールや枕木は、台車の通過のたびに大きな荷重を受けるために正規位置から移動し「軌条狂い」と呼ばれる正規位置とのズレが生じる。搬送台車の走行軌跡を精確に検出するためには、軌条狂いに起因する誤差を補正する必要がある。
【0007】
そこで本発明の目的は、軌条狂いに拘わらずレール上台車の走行軌跡を精確に検出する方法及び装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
図1及び図2の実施例を参照するに、本発明のレール上台車の走行軌跡検出方法は、一対のレール6L、6R上を走行する台車10の始点Aからの走行距離Lと方位角α・ピッチング角βと車台・レール対間の間隔dL、dRとを継続的に計測し、車台・レール対間の間隔dL、dRの計測値に基づきレール対6L、6Rの軌条狂いを検測して該検測値により走行距離L、方位角α及び/又はピッチング角βを補正し、補正後の走行距離Lと方位角α・ピッチング角βとから始点Aに対する台車10の走行軌跡を算出してなるものである。
【0009】
好ましくは、台車10の鉛直加速度を継続的に計測し、車台・レール対間の間隔dL、dR及び台車10の鉛直加速度の計測値に基づきレール対6L、6Rの軌条狂いを検測して該検測値により走行距離L、方位角α及び/又はピッチング角βを補正する。
【0010】
また、図1及び図2の実施例を参照するに、本発明のレール上台車の走行軌跡検出装置は、一対のレール6L、6R上を走行する台車10に搭載した走行距離計11と方位計12とピッチング計13と車台・レール対間の間隔dL、dRを計測するクリアランス計15、クリアランス計15の計測値に基づきレール対6L、6Rの軌条狂いを検測する検測手段24、検測手段24の検測値に基づき走行距離計11、方位計12及び/又はピッチング計13の計測値を補正する補正手段23、及び補正手段23による補正後の計測値から始点Aに対する台車10の走行軌跡を算出する算出手段21を備えてなるものである。
【0011】
好ましくは、台車10に鉛直加速度計16を搭載し、検測手段24によりクリアランス計15及び鉛直加速度計16の計測値に基づきレール対6L、6Rの軌条狂いを検測する。
【0012】
【発明の実施の形態】
図1は、小口径のシールド坑内4を走行する台車10の走行軌跡の検出に本発明を適用した実施例を示す。シールド工法では、発進立坑2からシールド機1の近傍までシールド坑内4に敷設した一対のレール6L、6R上に台車10を走行させ、掘削後の土砂(ズリ)を立坑2まで搬出し、セグメント3を立坑2からシールド機1まで搬入する。本発明は、レール対6L、6R上を走行する台車10に、図2のブロック図に示すように、走行位置を計測するための計器とレール対6L、6Rの軌条狂いを計測するための計器とを搭載する。
【0013】
図2の台車10は、走行位置を計測するための計器として、走行距離計11と方位計12とピッチング計13とを有する。走行距離計11は、例えば台車10の車輪22の回転数と周長とから走行距離Lを計測する。方位計12の一例はジャイロであり、ピッチング計13の一例は傾斜計である。発進立坑2のシールド始点Aを走行開始位置とし、始点Aにおける方位計12及びピッチング計13の計測値を方位角及びピッチング角の基準値とする。
【0014】
図6に示すように、始点Aからレール対6L、6R上の位置Pまで台車10が揺動せずに走行したと仮定すれば、位置Pにおける走行距離計11の計測値(走行距離)Lと、方位計12の計測値(方位角)αと、ピッチング計13の計測値(ピッチング角)βとから、始点Aに対する位置Pの位置ベクトル(Lcosβ・cosα、Lcosβ・sinα、Lsinβ)を算出することができる。更に台車10がレール対6L、6R上の位置Q(図示せず)まで移動した場合は、位置Pから位置Qまでの走行距離Lと方位角αとピッチング角βの変化量から同様にして、位置Pに対する位置Qの位置ベクトルを算出できる。この位置ベクトルの算出の反覆により始点Aに対する台車10の走行軌跡を算出できる。
【0015】
また図2の台車10は、レール対6L、6Rの軌条狂いを計測するための計器として、車台・レール対間の間隔dL、dRを計測するクリアランス計15を有する。クリアランス計15の一例は、光波や超音波による波動距離計である。クリアランス計15は車輪22と面と台車10の表面との交線上に取り付けられ、車輪22の面上における車台・レール対間の間隔dL、dRを計測する。一般に台車10の車輪22L、22Rは傾斜部分を有し、その傾斜部分でレール対6L、6Rと接触しているので、車輪22L、22R上のレール対6L、6Rとの接触位置は変動する。クリアランス計15により間隔dL、dRを計測すれば、車輪22L、22R上のレール対6L、6Rとの接触位置を検出することができ、接触位置により車輪22の周長及び走行距離Lを補正することができる。
【0016】
クリアランス計15による車台・レール対間の間隔dL、dRの計測値に基づき、レール対6L、6Rの軌条狂いを検測することができる。図3(A1)及び(A2)に示すようにレール対6L、6Rが正規位置にある直線部位では車台・レール対間の左右の間隔dL、dRは実質上同一であるのに対し、例えば同図(B2)のようなレール対6L、6Rの左右方向の湾曲(以下、通り狂いという。)が発生していると、同図(B1)のように左右の間隔dL、dRに相異が生じて台車10がローリングする。クリアランス計15により、この軌条狂いによる左右の間隔dL、dRの相異を検出することができる。
【0017】
クリアランス計15による左右の車台・レール対間の間隔dL、dRの相異は同図(C1)及び(C2)に示すようにレール対6L、6Rのカーブ部位においても発生し得るが、カーブ部位では左右の車輪22L、22Rの移動距離が相異するのに対し、通り狂いの部位では左右の車輪22L、22Rの移動距離は実質上同一である。本発明では、上述したように間隔dL、dRの計測値に基づき車輪22L、22Rの走行距離Lを補正できるので、左右の車輪22L、22Rの補正後の移動距離Lに基づきカーブ部位と軌条狂いとを識別できる。左右の車台・レール対間の間隔dL、dRと左右の車輪22L、22Rの移動距離Lとの両者に基づけば、例えば台車10上に搭載した検測手段24によってレール対6L、6Rの通り狂い等の軌条狂いを検測できる。
【0018】
また、クリアランス計15による車台・レール対間の間隔dL、dRの計測値によれば、通り狂いだけでなく、軌条の他の狂いも検測できる。例えば、2本のレール6L、6Rの頂端の内側又は外側端部付近をクリアランス計15で計測し、クリアランス計15からの波動がレール端部を外れてクリアランスが大きくなることから、レール対6L、6Rの間隔(レールゲージ)が広く又は狭くなる軌条狂いを検測することが可能である。
【0019】
更に本発明では、レール対6L、6Rの軌条狂いの検測値に基づき、台車10の方位角α及びピッチング角βを補正する。同図(B1)のように軌条狂いにより台車10がローリングすると、車輪22の走行距離に誤差が発生するだけでなく、方位角αやピッチング角βにも誤差が生じ得る。例えば台車10上に搭載した補正手段23により、軌条狂いに起因して発生した方位角α及びピッチング角βの変化量をカットすることにより、方位角α及びピッチング角βを補正する。
【0020】
補正した走行距離L、方位角α、ピッチング角βに基づき、上述した位置ベクトル(Lcosβ・cosα、Lcosβ・sinα、Lsinβ)を算出すれば、始点Aに対する台車10の走行軌跡を精確に算出することができる。台車10の走行軌跡は、例えば台車10上の算出手段21で算出する。算出手段21、補正手段23、検測手段24の一例は、台車10上のコンピュータに内蔵のプログラムである。図示例の符号20は、コンピュータの記憶装置を示す。
【0021】
なお、図示例では、台車10にローリング計14を搭載し、台車10のローリング角θ(図3参照)を計測している。例えば、クリアランス計15による車台・レール対間の間隔dL、dRの計測値と、走行距離計11による左右の車輪22L、22Rの移動距離Lの計測値と、ローリング計14によるローリング角θの計測値とに基づき、レール対6L、6Rの軌条狂いを検測してもよい。また、台車10のローリング角θの計測値を利用して、台車10の方位角α及びピッチング角βを補正してもよい。但し、ローリング計14は本発明に必須のものではない。
【0022】
本発明は、レール対の軌条狂いの検測値に基づきレール対上を走行する台車の走行距離L、方位角α及び/又はピッチング角βを補正するので、レール対の始点に対する台車の走行軌跡を精確に算出することができる。走行軌跡の検出に必要な計器類は台車上に搭載できるので、レールに沿って付加的な設備スペース等を設ける必要はない。また、走行軌跡の検出と共にレール対の軌条狂いを併せて検測するので、軌条狂いに起因する台車事故を防止し、トンネル工事等における労働安全衛生面の向上に寄与できる。
【0023】
こうして本発明の目的である「軌条狂いに拘わらずレール上台車の走行軌跡を精確に検出する方法及び装置」の提供が達成できる。
【0024】
好ましくは、台車10に鉛直加速度計16を搭載し、図4(B)のようなレール対6L、6Rの上下方向の凹凸(以下、高低狂いという。)の発生を検測する。同図(A)の正規位置に対し同図(B)のような高低狂いが発生すると、台車10にピッチングが生じると共に、前述した台車10の走行距離L、方位角α、ピッチング角βにも誤差が生じる。例えば鉛直加速度計16で計測した加速度を2回積分することにより高低狂いの大きさを算出し、高低狂いの大きさに基づき車輪22の走行距離Lを補正できる。また、高低狂いに起因して発生した方位角α及び/又はピッチング角βの変化量をカットすることにより、方位角α及び/又はピッチング角βを補正できる。クリアランス計15による車台・レール対間の間隔dL、dRの計測値と共に鉛直加速度計16の計測値に基づきレール対6L、6Rの軌条狂いを検測し、その検測値により走行距離L、方位角α、ピッチング角βを補正すれば、台車10の走行軌跡の一層精確な検出が期待できる。
【0025】
【実施例】
図2の実施例では、台車10に高度計17を搭載し、補正手段23により高度計17の計測値に基づき始点Aに対する台車10の走行軌跡を補正している。高度計17の一例は、坑内4の気圧等の絶対圧力(例えば、真空に対する圧力)に基づき台車10の絶対高度(例えば、地表面からの深さ)を求めるものである。また、図1に示すようにレール対6L、6Rに沿って始点Aに対する座標が既知の基準点Ci、Ci+1、……に位置信号の発信器7i、7i+1、……を設け、台車10に位置信号の受信器19を搭載し、受信器19で受信した位置信号に基づき始点Aに対する台車10の走行軌跡を補正手段23により補正している。前述したように、本発明では走行距離L、方位角α、及びピッチング角βを軌条狂いの検測値により補正しながら台車10の走行軌跡を算出するので、始点Aに対する台車10の走行軌跡を精度良く検出することが可能であるが、例えば絶対圧力から求めた台車10の絶対高度や視準測量等で定めた測量位置に基づいて台車10の走行軌跡を補正することにより、走行軌跡の更なる検出精度の向上が期待できる。
【0026】
また、図示例のように台車10に走行音センサ(又は騒音センサ)18を搭載し、検測手段24により走行音センサ18の計測音に基づきレール対6L、6Rの接続・固定状況、例えばレールと鋼製枕木の固定状況、レール同士の接続材(ベーシ、モール)の固定状況を検測することも可能である。台車10の走行軌跡を検出しつつレール対6L、6Rの接続・固定状況を検測することにより、始点からの距離に応じたレール対6L、6Rの健全度(レール上の各位置の健全度)を求めることができ、レール設備の予防保守への寄与が期待できる。
【0027】
本発明は、図1に示すように、小口径のシールド工法におけるシールド機1の測量に利用できる。シールド機1は立坑2から発進し、予め設計された経路に沿って地中を掘削しながら推進し、掘削後のトンネル内面をセグメント3のリングにより覆工する。また、セグメント3のリング毎に、枕木5及びレール対6L、6Rが坑内4に敷設される。本発明をシールド機1の測量に適用する場合は、発進立坑のシールド始点Aから切羽近傍の終点Bまでレール対6L、6R上を走行する搬送台車10に走行距離計11、方位計12、ピッチング計13、クリアランス計15を搭載し、クリアランス計15の計測値に基づきレール対6L、6Rの軌条狂いを検測し、その検測値により走行距離L、方位角α、ピッチング角βを補正する。好ましくは、搬送台車10に鉛直加速度計16を搭載し、クリアランス計15及び鉛直加速度計16の計測値によりレール対6L、6Rの軌条狂いを検測し、その検測値により走行距離L、方位角α、ピッチング角βを補正する。補正した走行距離L、方位角α、ピッチング角βに基づき台車10の走行軌跡を算出すれば、終点Bへ到達時の台車10の始点Aに対する位置を精確に求めることができる。
【0028】
また、終点Bに対するシールド機1の位置ベクトルを、シールド機1又は搬送台車10上の計測手段34により検出する。図示例の計測手段34は、所定長さの測定ロッド31と該測定ロッド31の方位角及び仰角を測定する測定手段32、33とを含む。測定ロッド31を介してシールド機1と後続台車30とを接続し、後続台車30上の所定部位に終点Bを設ける。例えば後続台車30上の終点Bに終点信号発信器7Bを取り付け、搬送台車10上に搭載した信号受信器19で発信器7Bからの終点信号を受信することにより、搬送台車10を終点Bに位置付ける。測定ロッド31はシールド機1上の所定部位Eと後方台車30上の所定部位Dとの間に揺動自在に支持されており、測定ロッド31の方位角及び仰角を例えば後続台車30上の方位角測定手段32及び仰角測定手段33で計測する。測定ロッド31の所定長さと測定手段32、33による方位角及び仰角とから、例えばシールド機1上に搭載した計測手段34により終点Bに対するシールド機1上のロッド支持部位Eの位置ベクトルを検出することができる。
【0029】
図示例では、シールド機1の後方に3台の後方台車30a、30b、30cを設け、シールド機1と後続台車30aとを測定ロッド31aで揺動可能に接続すると共に、後方台車30a及び30bを測定ロッド31bで揺動可能に接続し、後方台車30b及び30cを測定ロッド31cで揺動可能に接続している。この場合は、測定ロッド31a、31b、31cの方位角及び仰角を例えば後続台車30a、30b、30c上の測定手段32、33で計測し、各測定ロッド31a、31b、31cの所定長さと方位角及び仰角とを計測手段34に入力する。計測手段34により各測定ロッド31a、31b、31cの所定長さと方位角及び仰角とから終点Bに対する後方台車30c、30b、30aの位置を順次算出し、その算出結果に基づき終点Bに対するシールド機1の位置ベクトルを検出する。
【0030】
なお、図示例では計測手段34をシールド機1側に設けているが、計測手段34を搬送台車10上に搭載してもよい。例えば、終点Bに位置付けた搬送台車10から揺動可能な測定ロッドをシールド機1まで伸張し、その測定ロッドの方位角及び仰角を台車10上の計測手段で計測し、測定ロッドの伸張長さと方位角及び仰角とから終点Bに対するシールド機1の位置ベクトルを検出する。
【0031】
搬送台車10上の走行軌跡算出手段21で算出した終点B到達時の始点Aに対する台車10の位置と、計測手段34で検出した終点Bに対するシールド機1の位置ベクトルとから、例えばシールド機1上の測量手段35により、始点Aに対するシールド機1の位置を測量することができる。図示例では測量手段35をシールド機1上に設けているが、測量手段35を搬送台車10又は後続台車30上に搭載してもよい。また、図示例ではシールド機1上の1点のみを測量しているが、シールド機1上の複数位置を測量することによりシールド機1の姿勢を測量することも可能である。この場合は、必要に応じてシールド機1又は搬送台車10上に複数の計測手段34を設けることができる。
【0032】
図示例のシールド機1の測量方法は、測量に必要な計器類を搬送台車10又はシールド機1上に搭載できるので、坑内4に付加的な設備スペース等を必要としない。従って、搬送台車10の走行レール6が敷設されていれば小口径のトンネルにも容易に適用可能であり、しかも走行レール6の軌条狂いに拘わらず搬送台車の始点Aに対する位置を精確に算出できるので、小口径のトンネル構築におけるシールド機1の位置・姿勢の測量に有効に利用できる。
【0033】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のレール上台車の走行軌跡検出方法及び装置は、一対のレール上を走行する台車の始点からの走行距離と方位角・ピッチング角と車台・レール対間の間隔とを継続的に計測し、車台・レール対間の間隔の計測値に基づきレール対の軌条狂いを検測して走行距離、方位角及び/又はピッチング角を補正し、補正後の走行距離と方位角・ピッチング角とから始点に対する台車の走行軌跡を算出するので、次の顕著な効果を奏する。
【0034】
(イ)レールの軌条狂いの検測値に基づきレール上を走行する台車の走行軌跡を補正するので、軌条狂いに拘わらず台車の走行軌跡を精確に検出できる。
(ロ)走行レールが敷設されていれば足り、必要な計器類は台車上に搭載できるので、レールに沿って付加的な設備スペース等を設ける必要がない。
(ハ)従って、小口径トンネル等のように狭い空間においても台車の走行軌跡を精確に検出できる。
(ニ)レールに対する位置が既知である構造物の測量等に有効に利用できる。
(ホ)小口径シールド工法等におけるシールド機のレールに対する位置を計測すれば、シールド機の測量にも有効に利用できる。
(ヘ)走行軌跡の検出と共に軌条狂いを併せて検測するので、軌条狂いに起因する台車事故を防止し、トンネル工事等における労働安全衛生面の向上が図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】は、本発明の一実施例の説明図である。
【図2】は、本発明で用いる搬送台車の説明図である。
【図3】は、車台・レール対間の間隔に基づく軌条狂いの検測方法の説明図である。
【図4】は、鉛直加速度に基づく軌条狂いの検測方法の説明図である。
【図5】は、従来のシールド機の測量方法の説明図である。
【図6】は、台車の走行軌跡の算出方法の説明図である。
【符号の説明】
1…シールド機     2…発進立坑
3…セグメント     4…坑内
5…枕木        6…レール
7…位置信号発信器
10…搬送台車      11…距離計
12…方位計       13…ピッチング計
14…ローリング計    15…クリアランス計
16…鉛直加速度計    17…高度計
19…位置信号受信器   20…記憶装置
21…走行位置算出手段  22…車輪
23…補正手段      24…検測手段
30…後続台車      31…測定ロッド
32…方位角測定手段   33…仰角測定手段
34…計測手段      35…測量手段
40…軌道        41…軌跡検出装置
42…レーザ光源     43…光波距離計
44…駆動装置      45…計測ターゲット
46…信号処理部     47…走行制御装置
48…統計処理装置    49…軌道計測装置
50…データ処理装置   51…姿勢計測装置

Claims (16)

  1. 一対のレール上を走行する台車の始点からの走行距離と方位角・ピッチング角と車台・レール対間の間隔とを継続的に計測し、前記車台・レール対間の間隔の計測値に基づき前記レール対の軌条狂いを検測して該検測値により走行距離、方位角及び/又はピッチング角を補正し、前記補正後の走行距離と方位角・ピッチング角とから始点に対する台車の走行軌跡を算出してなるレール上台車の走行軌跡検出方法。
  2. 請求項1の検出方法において、前記台車の鉛直加速度を継続的に計測し、前記車台・レール対間の間隔及び台車の鉛直加速度の計測値に基づき前記レール対の軌条狂いを検測して該検測値により走行距離、方位角及び/又はピッチング角を補正してなるレール上台車の走行軌跡検出方法。
  3. 請求項1又は2の検出方法において、前記台車の高度を継続的に計測し、前記高度の計測値により前記始点に対する台車の走行軌跡を補正してなるレール上台車の走行軌跡検出方法。
  4. 請求項1から3の何れかの検出方法において、前記レール対に沿って座標既知の基準点を定め、前記台車の走行時に基準点を検出し、検出した基準点の既知座標により前記始点に対する台車の走行軌跡を補正してなるレール上台車の走行軌跡検出方法。
  5. 請求項1から4の何れかの検出方法において、前記台車の走行音を継続的に計測し、走行音に基づき前記レール対の接続・固定状況を検測してなるレール上台車の走行軌跡検出方法。
  6. 発進立坑のシールド始点から切羽近傍の終点まで一対のレール上を走行する搬送台車の始点からの走行距離と方位角・ピッチング角と車台・レール対間の間隔とを継続的に計測し、前記車台・レール対間の間隔の計測値に基づき前記レール対の軌条狂いを検測して該検測値により走行距離、方位角及び/又はピッチング角を補正し、前記補正後の走行距離と方位角・ピッチング角とから始点に対する台車の走行軌跡を算出して終点到達時の台車位置を求め、前記シールド機又は台車上の計測手段により終点に対するシールド機の位置ベクトルを検出し、前記終点到達時の台車位置と前記位置ベクトルとから始点に対するシールド機の位置を測量してなるシールド機の測量方法。
  7. 請求項6の測量方法において、前記台車の鉛直加速度を継続的に計測し、前記車台・レール対間の間隔及び台車の鉛直加速度の計測値に基づき前記レール対の軌条狂いを検測して該検測値により走行距離、方位角及び/又はピッチング角を補正してなるシールド機の測量方法。
  8. 請求項6又は7の測量方法において、前記計測手段にシールド機へ揺動自在に支持された所定長さの測定ロッドを含め、前記終点をシールド機に測定ロッドを介して接続された後続台車上の所定部位とし、測定ロッドの方位角と仰角と所定長さとにより前記終点に対するシールド機の位置ベクトルを検出してなるシールド機の測量方法。
  9. 一対のレール上を走行する台車に搭載した走行距離計と方位計とピッチング計と車台・レール対間の間隔を計測するクリアランス計、前記クリアランス計の計測値に基づき前記レール対の軌条狂いを検測する検測手段、前記検測手段の検測値に基づき前記走行距離計、方位計及び/又はピッチング計の計測値を補正する補正手段、及び前記補正手段による補正後の計測値から始点に対する台車の走行軌跡を算出する算出手段を備えてなるレール上台車の走行軌跡検出装置。
  10. 請求項9の検出装置において、前記台車に鉛直加速度計を搭載し、前記検測手段により前記クリアランス計及び鉛直加速度計の計測値に基づき前記レール対の軌条狂いを検測してなるレール上台車の走行軌跡検出装置。
  11. 請求項9又は10の検出装置において、前記台車に高度計を搭載し、前記補正手段により前記高度の計測値に基づき前記始点に対する台車の走行軌跡を補正してなるレール上台車の走行軌跡検出装置。
  12. 請求項9から11の何れかの検出装置において、前記レール対に沿って座標既知の基準点に位置信号の発信器を設け、前記台車に位置信号受信器を搭載し、前記算出手段により前記受信器で受信した位置信号に基づき前記
    始点に対する台車の走行軌跡を補正してなるレール上台車の走行軌跡検出装置。
  13. 請求項9から12の何れかの検出装置において、前記台車に走行音センサを搭載し、前記検測手段により前記センサの計測音に基づき前記レール対の接続・固定状況を検測してなるレール上台車の走行軌跡検出装置。
  14. 発進立坑のシールド始点から切羽近傍の終点まで一対のレール上を走行する搬送台車に搭載した走行距離計と方位計とピッチング計と車台・レール対間の間隔を計測するクリアランス計、前記クリアランス計の計測値に基づき前記レール対の軌条狂いを検測する検測手段、前記検測手段の検測値により前記走行距離計、方位計及び/又はピッチング計の計測値を補正する補正手段、前記補正手段による補正後の計測値から始点に対する台車の走行軌跡を算出する算出手段、前記終点に対するシールド機の位置ベクトルを検出するシールド機又は台車上の計測手段、並びに前記算出手段による終点到達時の台車位置と前記計測手段による位置ベクトルとから始点に対するシールド機の位置を測量する測量手段を備えてなるシールド機の測量装置。
  15. 請求項14の測量装置において、前記台車に鉛直加速度計を搭載し、前記検測手段により前記クリアランス計及び鉛直加速度計の計測値に基づき前記レール対の軌条狂いを検測してなるシールド機の測量装置。
  16. 請求項14又は15の測量装置において、前記計測手段にシールド機へ揺動自在に支持された所定長さの測定ロッドを含め、前記終点をシールド機に測定ロッドを介して接続された後続台車上の所定部位とし、前記計測手段により測定ロッドの方位角及び仰角を測定し且つ測定ロッドの方位角及び仰角と所定長さとにより前記終点に対するシールド機の位置ベクトルを検出してなるシールド機の測量装置。
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