JP6484298B2 - 内燃機関失火検出装置 - Google Patents

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Description

本発明は、4ストロークを1サイクルとする単気筒の内燃機関の失火を検出する内燃機関失火検出装置に関する。
内燃機関、例えば4ストロークを1サイクルとする単気筒のエンジンにおいては、吸気行程、圧縮行程、膨張行程及び排気行程の4つの行程を繰り返すことで出力が生み出されている。エンジンの制御装置は、これらエンジンの各行程を判別することで、燃料の噴射や点火などのタイミングを制御している。この際、エンジンの運転状態に応じて、点火タイミングで点火しないエンジン失火を生じる場合がある。かかるエンジン失火を生じた場合には、ドライバビリティの悪化又は排気性能の悪化等を招く。このため、従来、エンジン失火を検出することにより、この検出結果に基づいて、運転者に報知して整備工場への持ち込みを促したり、エンジンの運転状態を制御してドライバビリティ又は排気性能の悪化を低減させたりしている。
かかる状況下で、特許文献1は、内燃機関の失火検出装置に関し、内燃機関の回転速度に応じた回転速度パラメータを用いて相対速度パラメータを算出し、相対速度パラメータの積算値に基づいて内燃機関の失火の有無を検出する構成を開示している。
特開2007−198368号公報
しかしながら、本発明者の検討によれば、乗用車向けの多気筒を備える内燃機関の失火を検出する特許文献1の装置構成では、相対速度パラメータの積算値の積算区間を、クランク角度720を気筒数で除算して求めた長さにしているために、二輪車等に搭載される単気筒の内燃機関における積算区間はクランク軸が720度回転する間の区間となり、多気筒を備える内燃機関と比べて長過ぎる。積算区間が長すぎる場合には、ノイズ等の影響により積算値のバラツキが大きくなる可能性があり、この場合には失火を誤検出するリスクが高まる。
本発明は、以上の検討を経てなされたものであり、長過ぎない適度な積算区間で積算した積算値を用いて単気筒の内燃機関の失火を検出することにより、内燃機関の失火を誤検出するリスクを低減することができる内燃機関失火検出装置を提供することを目的とする。
以上の目的を達成するべく、本発明は、第1の局面において、4ストロークを1サイクルとする単気筒の内燃機関の失火を検出する内燃機関失火検出装置において、所定のクランク角度毎に前記内燃機関の回転速度に応じた回転速度パラメータを算出し、前記回転速度パラメータの基準値を算出し、前記基準値と前記回転速度パラメータとの偏差を算出すると共に、前記偏差の積算値を算出する算出部と、前記積算値に基づいて失火判定を行う判定部と、を有し、前記算出部は、前記回転速度パラメータの高周波成分を除去するフィルタを備え、前記基準値と、前記フィルタにより高周波成分を除去された前記回転速度パラメータと、の前記偏差を算出し、前記積算値の積算区間を、前記内燃機関の点火時期から排気行程以降且つ次の点火時期よりも前までの区間に設定する内燃機関失火検出装置である。
本発明は、第の局面に加えて、前記算出部が、前記内燃機関の点火時期から前記排気行程の終了時期までの前記積算区間を設定することを第の局面とする。
本発明の第1の局面にかかる内燃機関失火検出装置においては、4ストロークを1サイクルとする単気筒の内燃機関の失火を検出する内燃機関失火検出装置において、所定のクランク角度毎に内燃機関の回転速度に応じた回転速度パラメータを算出し、回転速度パラメータの基準値を算出し、基準値と回転速度パラメータとの偏差を算出すると共に、偏差の積算値を算出する算出部と、積算値に基づいて失火判定を行う判定部と、を有し、算出部は、回転速度パラメータの高周波成分を除去するフィルタを備え、基準値と、フィルタにより高周波成分を除去された回転速度パラメータと、の偏差を算出し、積算値の積算区間を、内燃機関の点火時期から排気行程以降且つ次の点火時期よりも前までの区間に設定するものであるため、長過ぎない適度な積算区間で積算した積算値を用いて単気筒の内燃機関の失火を検出することにより、内燃機関の失火を誤検出するリスクを低減することができる。
また、本発明の第の局面にかかる内燃機関失火検出装置によれば、点火時期から次の点火時期までの1サイクルにおいて慣性力や摩擦等の影響によりバラツキの大きくなるサイクル後半の偏差の積算を除外して、積算値のバラツキを低減することができ、更に、回転速度パラメータを示す電気信号に含まれるノイズを除去することができ、精度よく積算値を算出することができる。
また、本発明の第の局面にかかる内燃機関失火検出装置によれば、算出部が、内燃機関の点火時期から排気行程の終了時期までの積算区間を設定するものであるため、正常時の積算値と失火時の積算値との差を十分に得ることができると共に、積算値のバラツキを低減することができる。
図1は、本発明の実施形態における内燃機関失火検出装置の構成を示すブロック図である。 図2は、本発明の実施形態における判定パラメータ算出処理の流れを示すフロー図である。 図3は、本発明の実施形態における判定パラメータ算出処理で判定パラメータを算出する際の各行程及びクランク角速度の具体的な推移を示す図である。 図4は、本発明の実施形態における判定パラメータ算出処理で判定パラメータを算出する際の失火を生じた場合と生じない場合とのクランク角速度の具体的な推移を比較して示す図である。 図5は、本発明の実施形態における失火判定処理の流れを示すフロー図である。
以下、図面を適宜参照して、本発明の実施形態における内燃機関失火検出装置につき、詳細に説明する。
<内燃機関失火検出装置の構成>
まず、図1を参照して、本実施形態における内燃機関失火検出装置の構成につき、詳細に説明する。
図1は、本発明の実施形態における内燃機関失火検出装置の構成を示すブロック図である。
図1に示すように、本実施形態における内燃機関失火検出装置1は、ECU(Electronic Control Unit)等の電子制御装置によって構成され、いずれも図示を省略する単気筒の内燃機関としてのエンジン、駆動輪、メインクラッチ及び変速機を備える典型的には自動二輪車等の鞍乗型車両に搭載されている。
内燃機関失火検出装置1は、クランク角速度算出部2、判定閾値検索部3、判定パラメータ算出部4、及び失火判定部5を備えている。
クランク角速度算出部2は、クランクセンサ22から入力されるエンジンのクランク角度(図示を省略するクランク軸の回転角度)に応じた電気信号に基づいて、所定のクランク角度毎に回転速度パラメータとしてのクランク軸の角速度(以下、「クランク角速度」と記載する)を算出する。クランク角速度算出部2は、このように算出したクランク角速度を示す電気信号を判定パラメータ算出部4に出力する。
判定閾値検索部3は、クランクセンサ22から入力されるエンジンのクランク角度に応じた電気信号、及び吸気圧力センサ21から入力される図示しないスロットルバルブとエンジンとの間の吸気圧力に応じた電気信号に基づいて、エンジン回転数及び吸気圧力から求まるエンジンの負荷状態に応じた判定閾値を算出する。具体的には、判定閾値検索部3は、エンジンの負荷状態が高いほど判定閾値を大きくする。例えば、判定閾値検索部3は、判定閾値と、エンジン回転数と、吸気圧力と、の関係を予め規定した図示しないROMに記憶されたテーブルデータを読み出して、読み出したテーブルデータにクランク角度から算出されるエンジン回転数及び吸気圧力を当てはめることにより判定閾値を算出する。判定閾値検索部3は、このように算出した判定閾値を示す電気信号を失火判定部5に出力する。なお、エンジンの負荷状態は、上記のエンジン回転数と吸気圧力とにより求める場合に限らず、エンジン回転数とスロットルバルブの開度とから求めてもよい。
判定パラメータ算出部4は、クランク角速度算出部2から入力されるクランク角速度を示す電気信号に含まれる高周波成分を除去する図示しないフィルタを備えている。かかるフィルタは、典型的には移動平均フィルタ等のデジタルフィルタである。
判定パラメータ算出部4は、後述する判定パラメータ算出処理を実行して失火を判定するための判定パラメータを算出する。
具体的には、判定パラメータ算出部4は、吸気圧力センサ21から入力されるスロットルバルブとエンジンとの間の吸気圧力に応じた電気信号、及びクランクセンサ22から入力されるエンジンのクランク角度に応じた電気信号に基づいて、圧縮行程終了時(以下、「圧縮TDCステージ」と記載する)を検出する。判定パラメータ算出部4は、クランクセンサ22から入力されるエンジンのクランク角度に応じた電気信号に基づいて、積算区間終了時である排気行程終了時(以下、「排気行程終了ステージ」と記載する)を検出する。
判定パラメータ算出部4は、フィルタにより高周波成分を除去した電気信号の示すクランク角速度のうちの圧縮TDCステージのクランク角速度を、基準値としての基準角速度として保持する。
判定パラメータ算出部4は、圧縮TDCステージの検出時から排気行程終了ステージの検出時までに、フィルタにより高周波成分を除去した電気信号の示すクランク角速度から、保持した基準角速度を減じて、クランク角速度と基準角速度との偏差としての相対クランク角速度を算出し、算出した相対クランク角速度を積算区間毎に積算して判定パラメータとしての積算値を求める。かかる積算区間は、4ストロークを1サイクルとする単気筒の内燃機関における1サイクルよりも短くして設定されている。判定パラメータ算出部4は、このように算出した積算値を示す電気信号を失火判定部5に出力する。
失火判定部5は、後述する失火判定処理を実行して失火を判定する。具体的には、失火判定部5は、判定パラメータ算出部4から入力される電気信号の示す相対クランク角速度の積算値と、判定閾値検索部3から入力される電気信号の示す判定閾値と、を比較して、積算値が判定閾値以下の場合に失火の発生と判定する。失火判定部5は、失火の発生と判定した場合に、表示装置24に表示して報知する。
以上のような構成を有する内燃機関失火検出装置1は、以下に示す判定パラメータ算出処理及び失火判定処理を実行する。以下、更に図2から図5をも参照して、各処理について、詳細に説明する。
<判定パラメータ算出処理>
上記構成を有する内燃機関失火検出装置1では、失火を判定するための判定パラメータを算出する判定パラメータ算出処理を実行する。
以下、図2からび図4を参照して、本実施形態における判定パラメータ算出処理の具体的な流れについて詳しく説明する。
図2は、本発明の実施形態における判定パラメータ算出処理の流れを示すフロー図である。図3は、本発明の実施形態における判定パラメータ算出処理で判定パラメータを算出する際の各行程及びクランク角速度の具体的な推移を示す図である。図4は、本発明の実施形態における判定パラメータ算出処理で判定パラメータを算出する際の失火を生じた場合と生じない場合とのクランク角速度の具体的な推移を比較して示す図である。なお、図4は、一例としてエンジン回転数8,000rpm及び吸入空気圧60.4kPaである場合のクランク角速度の推移を示すものである。
本実施形態における単気筒のエンジンは、4サイクルを1ストロークとするエンジンであり、図3に示すように、クランク軸が2回転(720度回転)する1ストローク毎に、膨張行程、排気行程、吸気行程及び圧縮行程の4サイクルを繰り返す。具体的には、図3に示すように、クランク軸が0度から180度まで回転する間の区間は膨張行程となり、クランク軸が180度から360度まで回転する間の区間は排気行程となり、クランク軸が360度から540度まで回転する間の区間は吸気行程となり、クランク軸が540度から720度まで回転する間の区間は圧縮行程となる。
この際、混合気に点火されるクランク角度0の点火時期からクランク軸が回転するにつれて、図3及び図4に示すように、失火を生じていない正常な状態でのクランク角速度(以下、「正常時クランク角速度」と記載する)L1と、失火を生じた状態でのクランク角速度(以下、「失火時クランク角速度」と記載する)L2と、の差が徐々に大きくなる。また、正常時クランク角速度L1は、図3及び図4に示すように、クランク軸が1回転(360度回転)した排気行程の終了時の排気行程終了ステージにおいてピークとなり、失火時クランク角速度L2は、クランク軸が0度から回転するにつれて徐々に低下する。このため、排気行程終了ステージにおいて、正常時クランク角速度L1と失火時クランク角速度L2との差が最も大きくなる。
一方、図4に示すように、クランク軸が360度から720度まで回転する間には、クランク軸が1回転(360度回転)する間に比べて、正常時クランク角速度L1及び失火時クランク角速度L2のバラツキが大きくなる。正常時クランク角速度L1は、点火時期からクランク軸が2回転したときに次の点火時期となり、点火時期の間隔が長いため、特にバラツキが顕著に大きくなる。
本実施形態では、クランク角速度の上記の特性を考慮して相対クランク角速度の積算区間を設定する。
図2に示すフロー図は、鞍乗型車両等の車両が起動されて内燃機関失火検出装置1が稼働したタイミングで開始となり、判定パラメータ算出処理はステップS1の処理に進む。かかる判定パラメータ算出処理は、車両が起動されて内燃機失火検出装置1が稼働している間、繰り返し実行される。
ここで、判定パラメータ算出部4は、ステップS1の処理を開始する前に、フィルタにより高周波成分を除去した電気信号の示すクランク角速度のうちの圧縮TDCステージのクランク角速度を基準角速度として保持する。
ステップS1の処理では、判定パラメータ算出部4が、スロットルバルブとエンジンとの間の吸気圧力を検出するための吸気圧力センサ21から入力される電気信号、及びクランクセンサ22から入力されるエンジンのクランク角度に応じた電気信号に基づいて、圧縮TDCステージか否かを判定する。判定の結果、圧縮TDCステージではない場合には、判定パラメータ算出部4は、判定パラメータ算出処理をステップS5の処理に進める。一方、圧縮TDCステージである場合には、判定パラメータ算出部4は、判定パラメータ算出処理をステップS2の処理に進める。
具体的には、判定パラメータ算出部4は、吸気圧力センサ21から入力される電気信号の示す吸気圧力が負圧である場合において、クランクセンサ22から入力される電気信号の示すクランク角度より、360度回転する前に上死点に達したことを検出した場合に圧縮TDCステージであると判定し、それ以外であれば圧縮TDCステージではないと判定する。圧縮TDCステージである場合のクランク角度は0度である。なお、圧縮TDCステージの判定手法はこの手法に限定されない。
ステップS2の処理では、判定パラメータ算出部4が、クランク角速度算出部2から入力されるクランク角速度を示す電気信号に含まれている高周波成分をフィルタにより除去し、高周波成分を除去した電気信号の示す今回判定用角速度としてのクランク角速度から、基準角速度を減じて相対クランク角速度(相対クランク角速度=今回判定用角速度−基準角速度)を算出すると共に、前回までに積算した相対クランク角速度の積算値である判定パラメータ前回値に対して、今回算出した相対クランク角速度を加算して積算することにより判定パラメータとしての積算値(判定パラメータ=判定パラメータ前回値+相対クランク角速度)を算出する。
ここで、クランク角速度算出部2から出力されるクランク角速度を示す電気信号には、各種振動又は演算のバラツキ等によるランダムなノイズが含まれる。フィルタにより高周波成分を除去することにより、このようなノイズを除去することができる。
失火を生じていない場合の相対クランク角速度は、図3に示すように、正常時クランク角速度L1が基準角速度Lよりも大きくなるために正の値になる。一方、失火を生じた場合の相対クランク角速度は、図3に示すように、失火時クランク角速度L2が基準角速度Lよりも小さくなるために負の値になる。
これにより、ステップS2の処理は完了し、判定パラメータ算出処理はステップS3の処理に進む。
ステップS3の処理では、判定パラメータ算出部4が、クランクセンサ22から入力されるエンジンのクランク角度に応じた電気信号に基づいて、排気行程終了ステージか否かを判定する。判定の結果、排気行程終了ステージの場合には、判定パラメータ算出部4は、判定パラメータ算出処理をステップS4の処理に進める。一方、排気行程終了ステージではない場合には、判定パラメータ算出部4は、判定パラメータ算出処理を終了する。
具体的には、判定パラメータ算出部4は、クランクセンサ22から入力される電気信号の示すクランク角度より、圧縮TDCステージから360度回転したことを検出した場合に排気行程終了ステージであると判定し、それ以外は排気行程終了ステージではないと判定する。排気行程終了ステージである場合のクランク角度は360度である。
ステップS4の処理では、判定パラメータ算出部4が、判定パラメータとしての積算値を失火判定部5に出力する。かかる積算値は、クランク角度が0度のときの圧縮TDCステージ(点火時期)から、クランク角度が360度のときの排気行程終了ステージまでの図3に示す積算区間において積載された積算値である。これにより、ステップS4の処理は完了し、判定パラメータ算出処理は終了する。
このように、クランク角度0のときの圧縮TDCステージ(点火時期)から、クランク角度360のときの排気行程終了ステージまでの図3に示す積算区間において、相対クランク角速度を積算することにより、正常時クランク角速度L1と失火時クランク角速度L2との差を十分に得ることができると共に、正常時クランク角速度L1及び失火時クランク角速度L2のバラツキを低減することができるため、エンジンの失火を誤検出するリスクを低減することができる。また、点火時期から所定のクランク角度の360度までの積算区間で積算することにより、1ストロークのうちの慣性力や摩擦等の影響によりバラツキを生じる不要な積算区間である後半を積算区間から除外することができ、積算値のバラツキを低減することができる。
なお、圧縮TDCステージから排気行程終了ステージまでの積算区間を設定する場合に限らず、点火時期から次の点火時期の前であれば、点火時期から排気行程終了ステージよりも前又後までの積算区間を設定してもよい。
ステップS5の処理では、判定パラメータ算出部4が、判定パラメータとしての積算値をリセットして「0」にする。これにより、ステップS5の処理は完了し、判定パラメータ算出処理は終了する。
<失火判定処理>
上記構成を有する内燃機関失火検出装置1では、内燃機関の失火を判定する失火判定処理を実行する。以下、図5を参照して、本実施形態における失火判定処理の具体的な流れについて詳しく説明する。
図5は、本発明の実施形態における失火判定処理の流れを示すフロー図である。
図5に示すフロー図は、鞍乗型車両等の車両が起動されて内燃機関失火検出装置1が稼働したタイミングで開始となり、失火判定処理はステップS11の処理に進む。かかる失火判定処理は、車両が起動されて内燃機失火検出装置1が稼働している間、繰り返し実行される。
ステップS11の処理では、失火判定部5が、排気行程終了ステージであるか否かを判定する。具体的には、失火判定部5は、判定パラメータとしての積算値が判定パラメータ算出部4から入力したか否かにより判定する。判定の結果、排気行程終了ステージである場合には、失火判定部5は、失火判定処理をステップS12の処理に進める。一方、排気行程終了ステージではない場合には、失火判定部5は、失火判定処理をステップS14の処理に進める。
ステップS12の処理では、失火判定部5が、判定パラメータ算出部4から入力された電気信号の示す判定パラメータとしての積算値が判定閾値検索部3から入力された電気信号の示す判定閾値以下であるか否かを判定する。この際、判定閾値は、エンジンの負荷状態が高いほど大きな値が設定される。これにより、エンジンの負荷状態が高い場合には正常燃焼時に比べてエンジンによる生成トルクが相対的に大きくなり、エンジンによる生成トルクと相関関係にある判定パラメータとしての積算値も大きくなるため、エンジンの負荷状態が高いほど判定閾値を大きく設定することにより、精度良く失火を検出することができる。
判定の結果、判定パラメータとしての積算値が判定閾値以下である場合には、失火判定部5は、失火判定処理をステップS13の処理に進める。一方、判定パラメータとしての積算値が判定閾値より大きい場合には、失火判定部5は、失火判定処理をステップS14の処理に進める。
ステップS13の処理では、失火判定部5が、失火発生と判断する。これにより、ステップS13の処理は完了し、失火判定処理はステップS14の処理に進む。
ステップS14の処理では、失火判定部5が、図示しないカウンタのカウント値をインクリメント又はデクリメントするカウント処理を行う。これにより、ステップS14の処理は完了し、失火判定処理はステップS18の処理に進む。
ステップS15の処理では、失火判定部5が、カウント値に基づいて報知必要か否かを判定する。判定の結果、報知必要な場合には、失火判定部5は、失火判定処理をステップS16の処理に進める。具体的には、失火判定部5は、カウント値が所定値に到達した場合に、報知必要と判定する。一方、報知不要な場合には、失火判定部5は、失火判定処理をステップS17の処理に進める。具体的には、失火判定部5は、カウント値が所定値に到達しない場合に、報知不要と判定する。
ステップS16の処理では、失火判定部5が、表示装置24をONにして失火の発生を報知する。これにより、ステップS16の処理は完了し、失火判定処理は終了する。
ステップS17の処理では、失火判定部5が、表示装置24をOFFのままにして失火の発生を報知しない。これにより、ステップS17の処理は完了し、失火判定処理は終了する。
以上の本実施形態における内燃機関失火検出装置では、4ストロークを1サイクルとする単気筒の内燃機関の相対クランク角速度の積算値の積算区間を、1サイクルよりも短くして設定するものであるため、長過ぎない適度な積算区間で積算した積算値を用いて単気筒の内燃機関の失火を検出することにより、内燃機関の失火を誤検出するリスクを低減することができる。
また、本実施形態における内燃機関失火検出装置では、内燃機関の点火時期から次の点火時期の前までの積算区間を設定するものであるため、点火時期から次の点火時期までの1サイクルにおいて慣性力や摩擦等の影響によりバラツキの大きくなる後半の相対クランク角速度の積算を除外して、積算値のバラツキを低減することができる。
また、本実施形態における内燃機関失火検出装置では、内燃機関の点火時期から排気行程の終了時期までの積算区間を設定するものであるため、正常時の積算値と失火時の積算値との差を十分に得ることができると共に、積算値のバラツキを低減することができる。
また、本実施形態における内燃機関失火検出装置では、クランク角速度を示す電気信号に含まれる高周波成分を除去するフィルタを備え、フィルタにより高周波成分を除去された電気信号の示すクランク角速度の基準値を算出すると共に、基準値と、フィルタにより高周波成分を除去された電気信号の示すクランク角速度と、の偏差を算出するものであるため、クランク角速度を示す電気信号に含まれるノイズを除去することができ、精度よく積算値を算出することができる。
本発明は、部材の種類、形状、配置、個数等は前述の実施形態に限定されるものではなく、その構成要素を同等の作用効果を奏するものに適宜置換する等、発明の要旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能であることはもちろんである。
具体的には、上記実施形態において、エンジンの負荷状態に応じた判定閾値を設定したが、エンジンの負荷状態に関わらず固定値としての判定閾値を予め設定しておいてもよい。
また、上記実施形態において、失火を検出した際に表示装置に表示して報知したが、音声、音又は光により失火を報知してもよいし、失火を報知することに加えて又は代えて、失火を検出した際にエンジンの運転状態を変更する制御を行うようにしてもよい。
また、上記実施形態において、判定閾値と比較する積算値を算出する際に、クランク角速度を用いたが、これに限らずクランク角速度と相関のある任意のパラメータを用いることができる。
また、上記実施形態において、点火時期のクランク角度0のときから積算を開始したが、点火時期よりも後に積算を開始してもよい。
以上のように、本発明においては、長過ぎない適度な積算区間で積算した積算値を用いて単気筒の内燃機関の失火を検出することにより、内燃機関の失火を誤検出するリスクを低減することができる内燃機関失火検出装置を提供することができ、その汎用普遍的な性格から自動二輪車等の車両の内燃機関失火検出装置に広範に適用され得るものと期待される。
1…ECU
2…クランク角速度算出部
3…判定閾値検索部
4…判定パラメータ算出部
5…失火判定部
21…吸気圧力センサ
22…クランクセンサ
24…表示装置

Claims (2)

  1. 4ストロークを1サイクルとする単気筒の内燃機関の失火を検出する内燃機関失火検出装置において、
    所定のクランク角度毎に前記内燃機関の回転速度に応じた回転速度パラメータを算出し、前記回転速度パラメータの基準値を算出し、前記基準値と前記回転速度パラメータとの偏差を算出すると共に、前記偏差の積算値を算出する算出部と、
    前記積算値に基づいて失火判定を行う判定部と、
    を有し、
    前記算出部は、
    前記回転速度パラメータの高周波成分を除去するフィルタを備え、前記基準値と、前記フィルタにより高周波成分を除去された前記回転速度パラメータと、の前記偏差を算出し、前記積算値の積算区間を、前記内燃機関の点火時期から排気行程以降且つ次の点火時期よりも前までの区間に設定する
    ことを特徴とする内燃機関失火検出装置。
  2. 前記算出部は、
    前記内燃機関の点火時期から前記排気行程の終了時期までの前記積算区間を設定する、
    ことを特徴とする請求項記載の内燃機関失火検出装置。
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