JP6483933B2 - 帯状板体の溶接判定装置および溶接判定方法 - Google Patents

帯状板体の溶接判定装置および溶接判定方法 Download PDF

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Description

本開示は、シーム溶接によって接合される帯状板体の接合部における、帯状板体の溶接判定装置および溶接判定方法に関する。
鋼帯などの帯状板体を製造・処理する生産ラインでは、鋼塊などを熱間または冷間圧延することで、帯状板体が製造される。このような生産ラインでは、帯状板体に対して酸洗などの前処理や防錆油の塗布などを施す際に、個々の帯状板体に各処理を施すのでは、生産効率が悪く、実用的ではない。このため、個々の帯状板体の長手方向の端部を互いに溶接して連接することで、これらの処理を連続的に行う方法が用いられている。
帯状板体の溶接方法としては、一般的に、重ね抵抗溶接の一種であるシーム溶接が用いられる。シーム溶接では、帯状板体の端部同士を重ね合せた接合部を、1対の電極輪を回転させながら通電することで、帯状板体を連続的に溶接する。このようなシーム溶接では、接合部で接合不良が発生する可能性があり、接合不良によって生産ライン内で接合部が破断し、生産ラインが停止することがあった。帯状板体の破断により生産ラインが停止してしまうと、生産ラインの稼動率が低下することに加え、生産ラインの復旧に多大な時間が掛かるとともに修理に伴う修繕コストが増加するといった影響がある。
これに対して、例えば、特許文献1には、帯状板体である鋼帯の溶接判定方法として、溶接直後の溶接部の温度を測定し、測定した温度と鋼帯の重ね厚に応じた閾値とから、接合不良を判定する方法が開示されている。
特開昭63−203285号公報
ところで、シーム溶接による溶接では、接合不良の一因として、母材が溶融して飛び散る現象であるチリ(散り)が発生することがある。チリが発生した場合、溶接直後の接合部の温度が高くなる。しかし、特許文献1のように接合部の温度に対して、所定の温度域にあるか否かを判断することでチリの発生を判定しようとした場合、精度良く判定することが困難であった。
そこで、本発明は、上記の課題に着目してなされたものであり、シーム溶接においてチリの発生を精度よく判定することができる帯状板体の溶接判定装置および溶接判定方法を提供することを目的としている。
本発明の一態様によれば、シーム溶接により接合される帯状板体の接合部の温度を測定する測定部と、上記測定部の測定結果に基づいて、上記接合部における平均温度及び温度差を算出し、上記平均温度が上記帯状板体の板厚に応じて設定される第1の閾値以上で、且つ上記温度差が第2の閾値以下である場合に、上記接合部にてチリが発生したことを判定する判定部とを備えることを特徴とする帯状板体の溶接判定装置が提供される。
本発明の一態様によれば、シーム溶接により接合される帯状板体の接合部の温度を測定する測定ステップと、上記測定ステップでの測定結果に基づいて、上記接合部における平均温度及び温度差を算出する算出ステップと、上記平均温度が上記帯状板体の板厚に応じて設定される第1の閾値以上で、且つ上記温度差が第2の閾値以下である場合に、上記接合部にてチリが発生したことを判定する判定ステップとを備えることを特徴とする帯状板体の溶接判定方法が提供される。
本発明の一態様によれば、シーム溶接においてチリの発生を精度よく判定することができる。
本発明の一実施形態に係る帯状板体の溶接判定装置を示す説明図である。 シーム溶接による鋼帯の溶接方法を示す説明図である。 本発明の一実施形態に係る帯状板体の溶接判定方法を示すフローチャートである。 チリが発生した際の、接合部の温度の測定結果を示すグラフである。
以下の詳細な説明では、本発明の実施形態の完全な理解を提供するように多くの特定の細部について記載される。しかしながら、かかる特定の細部がなくても1つ以上の実施態様が実施できることは明らかであろう。他にも、図面を簡潔にするために、周知の構造及び装置が略図で示されている。
<装置構成>
はじめに、図1及び図2を参照して、本発明の一実施形態に係る溶接判定装置1の構成について説明する。本実施形態における溶接判定装置1は、帯状板体である鋼帯2の接合部における接合不良を判定する装置である。本実施形態では、鋼帯2は、図1及び図2に示すように、酸洗ラインなどの生産ラインに先に投入された鋼帯である先行材21と、先行材21の後に投入された鋼帯である後行材22とからなる。このような生産ラインでは、先行材21の尾端部と、後行材22の先端部とがシーム溶接機3によって溶接され、接合されることで、先行材21と後行材22とが連続した1つの鋼帯2となり、酸洗などの目的に応じた処理が施される。
シーム溶接機3は、枠体31と、1対の電極輪32a,32bと、1対のスウェージングロール33a,33bと、2つの加圧シリンダー34,35と、複数の車輪36とを備える。
枠体31は、図1に示す正面視において角が直角なU字状の形状を有し、U字状の溝がx軸方向(図1の紙面に対する左右方向であり、地面に平行な水平方向)に平行に延在して配される。
1対の電極輪32a,32bは、ロール状の電極であり、枠体31のU字状の溝の内側に、z軸方向(図1の紙面に対する上下方向であり、地面に垂直な鉛直方向)に対向して設けられる。1対の電極輪32a,32bは、不図示の駆動モータにそれぞれ接続され、駆動モータの駆動力を受けて、x−z平面においてロール形状の周方向に回転可能に構成される。また、1対の電極輪32a,32bは、不図示の電源装置に接続される。電極輪32aは、z軸負方向側に配され、枠体31に固定される。電極輪32bは、z軸正方向側に配され、加圧シリンダー34を介して、枠体31に固定される。また、電極輪32bは、加圧シリンダー34によって、z軸方向に移動可能に構成される。
1対のスウェージングロール33a,33bは、圧下ロールであり、1対の電極輪32a,32bのx軸負方向側となる枠体31のU字状の溝の内側に、z軸方向に対向して設けられる。1対のスウェージングロール33a,33bは、z軸正方向側からみて、x軸及びy軸(x軸方向及びy軸方向に垂直な方向)に対して傾いて、互いに交差するように配される。また、1対のスウェージングロール33a,33bは、不図示の駆動モータにそれぞれ接続され、駆動モータの駆動力を受けて、ロール形状の周方向に回転可能に構成される。スウェージングロール33aは、z軸負方向側に配され、枠体31に固定される。スウェージングロール33bは、z軸正方向側に配され、加圧シリンダー35を介して、枠体31に固定される。さらに、スウェージングロール33bは、加圧シリンダー35によって、z軸方向に移動可能に構成される。
複数の車輪36は、枠体31にz軸負方向側の底面に、枠体31がx軸方向に移動可能なように、x軸方向及びy軸方向に並んで設けられる。
また、シーム溶接機3は、不図示の走行用モータを有し、この走行用モータの駆動力を受けて、枠体31がx軸方向に移動可能に構成される。
上記構成のシーム溶接機3によるシーム溶接では、以下の動作によって鋼帯2の溶接が行われる。
まず、鋼帯2の幅方向の位置を調整するサイドガイド(不図示)や鋼帯2を保持するクランプ装置(不図示)などによって、先行材21の尾端部及び後行材22の先端部の位置が接合位置となるように調整される。接合位置とは、図1及び図2に示すように、先行材21及び後行材22の幅方向(x軸方向)の中心位置が合わさり、先行材21の尾端と後行材22の先端とが所定の重ね代(例えば、y軸方向に1.6mm〜3.8mm程度の長さ)で重ね合わされた状態となる位置である。
そして、先行材21の尾端部と後行材22の先端部とが重ね合わさった箇所となる鋼帯2の接合部が、1対の電極輪32a,32bによって、圧下及び溶接されることで、先行材21と後行材22とが接合される。1対の電極輪32a,32bによる接合では、1対の電極輪32a,32bの間に鋼帯2の接合部が挟持された状態で、鋼帯2の接合部を1対の電極輪32a,32bで加圧及び通電することで、鋼帯2の抵抗発熱により接合部を加熱し、押しつぶす。さらに、この1対の電極輪32a,32bによる接合を、枠体31を幅方向に走行させ、一対の電極輪32a,32bを回転させながら行うことで、鋼帯2のx軸方向の全幅にわたって、接合部の接合が連続的に行われる。なお、1対の電極輪32a,32bによる溶接は、鋼帯2の材質や板厚などによって予め設定された一定の電流値で行われる。なお、本実施形態では、一対の電極輪32a,32bによる圧下力及び溶接電流の電流値は、一般的なシーム溶接に比べて、いずれも高い条件となる。例えば、鋼帯2が、2mmの板厚、0.30mass%〜0.45mass%程度のC含有量となる中炭素鋼である場合、一般的なシーム溶接では、20.6kN程度の圧下力、17.5kA程度の電流値で溶接が行われるのに対して、本実施形態では、30.0kN程度の圧下力、40.0kA程度の電流値で溶接が行われる。
また、シーム溶接機3によるシーム溶接では、一対の電極輪32a,32bによる溶接が行われた接合部は、一対のスウェージングロール33a,33bによって圧下される。一対のスウェージングロール33a,33bによる圧下では、溶接直後の接合部が、枠体31の走行によって一対のスウェージングロール33a,33bの位置まで移動し、一対のスウェージングロール33a,33bによって圧下されることで、加圧及び圧接される。この際、一対のスウェージングロール33a,33bは、互いに交差して配されるため、圧下後の接合部がほぼ平坦な状態となる。一対のスウェージングロール33a,33bによる圧下も、一対の電極輪32a,32bによる圧下と同様に、鋼帯2のx軸方向の全幅にわたって、連続して行われる。
シーム溶接機3によるシーム溶接では、一対の電極輪32a,32bによって、鋼帯2の接合部が圧下及び溶接されることで、接合部が接合し、また接合部の段差が圧下前に比べて小さくなる。そして、一対の電極輪32a,32bによる接合の後、一対のスウェージングロール33a,33bによって、鋼帯2の接合部が圧下されることで、接合部の形状が平坦化される。
溶接判定装置1は、図1に示すように、測定部11と、記憶部12と、判定部13とを備える。
測定部11は、放射温度計などの測温装置であり、溶接直後の鋼帯2の接合部の温度を測定する。測定部11は、シーム溶接機3の枠体に固定され、一対の電極輪32a,32bによる溶接直後の接合部の表面温度が測定可能な位置に配される。本実施形態では、測定部11は、図1に示すように、電極輪32aとスウェージングロール33aとの間となる、枠体31のU字状の溝の内側に設けられる。測定部11は、一対の電極輪32a,32bによる溶接直後の接合部の表面温度を、シーム溶接が行われている間、連続的に測定し、測定結果を測定時間とともに記憶部12に出力する。
記憶部12は、測定部11から取得した測定結果を測定時間とともに測定データとして記憶し、測定データを判定部13に出力する。
判定部13は、記憶部12から取得した測定データに基づいて、鋼帯2の接合部にてチリが発生したか否かを判定する。判定部13による、溶接判定方法についての詳細は、後述する。
記憶部12及び判定部13は、入力装置、出力装置、中央処理装置(CPU)、主記憶装置(内部記憶装置)、補助記憶装置(外部記憶装置)などから構成されるコンピュータであり、主記憶装置が記憶部12、中央処理装置が判定部13として機能する。
<溶接判定方法>
次に、図3及び図5を参照して本実施形態に係る帯状板体の溶接判定方法について説明する。図3に示すように、まず、測定部11は、鋼帯2の接合部の表面温度を測定する(S100)。ステップS100における表面温度の測定は、一対の電極輪32a,32b及び一対のスウェージングロール33a,33bによる、接合部の溶接及び圧下と並行して行われる。また、測定部11は、一対の電極輪32a,32bによって溶接された直後、且つ一対のスウェージングロール33a,33bによる圧下前の接合部の表面温度を測定する。測定部11による温度の測定結果は、記憶部12へと出力され、測定データとして記憶部12に記憶される。
次いで、測定部11による温度の測定が終了した後、判定部13は、記憶部12に記憶された測定データに基づいて、溶接部における平均温度Tave及び温度差ΔTを算出する(S102)。測定データは、測定時間に応じた温度のデータであり、図4のような温度チャートとして示される。ステップS102では、平均温度Tave及び温度差ΔTの算出に先立ち、取得された測定データから判定範囲の測定データの抽出が行われる。判定範囲は、鋼帯2の板幅に対応した測定時間であり、溶接された鋼帯2の接合部を測定している時間である。具体的には、一対の電極輪32a,32bの通電開始から一定距離だけ溶接部が幅方向に動いたタイミングから、通電終了から一定距離だけ溶接部が幅方向に動いたタイミングまでの時間が判定範囲となる。なお、一定距離とは、一対の電極輪32a,32bの接触点から、測定部11の測定点までの距離である。判定範囲の抽出が行われた後、判定部13は、判定範囲における測定データから、平均温度Tave及び温度差ΔTを算出する。なお、平均温度Taveは判定範囲の測定データにおける複数の温度データの平均値であり、温度差ΔTは判定範囲の測定データにおける複数の温度データの最大値と最小値との差である。
ステップS102の後、判定部13は、ステップS102で算出された平均温度Taveが第1の閾値以上、且つ温度差ΔTが第2の閾値以上であるか否かを判断する(S104)。
第1の閾値は、接合部でチリが発生した際における、接合部の温度上昇を検知可能な値として、鋼帯2の板厚に応じて、板厚が厚くなるに従い第1の閾値も高くなるように適宜設定される。チリが発生した場合、溶融した母材が接合部の表面に露出した状態となり、測定部11によって露出した高温の溶融母材が測定されるため、図4に示すように温度チャートがハンチングし、正常に溶接が行われた場合に比べ表面温度が高い測定箇所が発生する。このため、チリが発生した場合には、平均温度Taveは、正常に溶接が行われた場合に比べ高くなる。また、平均温度Taveは、板厚が厚い程、高くなる。本実施形態では、第1の閾値は、先行材21及び後行材22のうち厚い方の板厚に応じて設定される。
第2の閾値は、接合部でチリが発生した際に生じる、温度チャートにおける温度のハンチングを検知可能な値として、鋼帯2の材質や電流値などに応じて設定される。チリが発生した場合、上述のように、図4に示す温度チャートがハンチングする。このため、チリが発生した場合、判定範囲における温度差ΔTが、溶接が正常に行われた場合に比べ大きくなる。
ステップS104において、平均温度Taveが第1の閾値以上、且つ温度差ΔTが第2の閾値以上である場合、判定部13は、鋼帯2の溶接部において、チリが発生したと判定する(S106)。
そして、ステップS106の後、判定部13は、シーム溶接機3が設けられた生産ラインを制御する不図示の制御部に判定結果を出力し、生産ラインを停止させる(S108)。これにより、チリの発生によって接合不良となった接合部の破断を防止することができ、破断によって生産ラインが停止した場合に比べ稼動率の低下や復旧に掛かるコストを抑制することができる。
一方、ステップS104において、平均温度Taveが第1の閾値未満、または温度差ΔTが第2の閾値未満である場合、判定部13は、鋼帯2の溶接部において、チリが発生していないと判定する(S110)。ステップS110の場合、制御部による生産ラインの停止動作は行われず、生産ラインは継続して稼動することとなる。
以上の、ステップS100〜S110の工程を経ることで、本実施形態における溶接部の判定が終了する。
<変形例>
以上で、特定の実施形態を参照して本発明を説明したが、これら説明によって発明を限定することを意図するものではない。本発明の説明を参照することにより、当業者には、開示された実施形態の種々の変形例とともに本発明の別の実施形態も明らかである。従って、特許請求の範囲は、本発明の範囲及び要旨に含まれるこれらの変形例または実施形態も網羅すると解すべきである。
例えば、上記実施形態では、酸洗ラインにおける鋼帯2の溶接時に適用する方法としたが、本発明はかかる例に限定されない。例えば、本発明は、鋼帯だけでなく他の金属などからなる帯状板体の生産ラインに適用することができる。また、帯状板体が鋼帯2の場合においても、酸洗ラインだけでなく、冷間圧延や防錆といった他の処理を施す鋼帯2のラインにおいても適用することができる。
また、上記実施形態では、第1の閾値は、厚い方の板厚に応じて設定されるとしたが、本発明はかかる例に限定されない。第1の閾値は、先行材21と後行材22とを重ね合せた板厚に応じて設定されてもよい。さらに、第1の閾値は、板厚に加え、鋼帯2の材質や溶接時の電流値などの他の条件が考慮された値であってもよい。
さらに、上記実施形態では、鋼帯2の板幅に対応した判定範囲で、チリの発生を判定するとしたが、本発明はかかる例に限定されない。例えば、図4に示す板幅に対応した判定範囲をさらに分割した複数の範囲を判定範囲として、複数の範囲毎にステップS102以降の処理を行ってもよい。
<実施形態の効果>
(1)本発明の一態様に係る帯状板体の溶接判定装置1は、シーム溶接により接合される帯状板体(例えば、鋼帯2)の接合部の温度を測定する測定部11と、測定部11の測定結果に基づいて、接合部における平均温度Tave及び温度差ΔTを算出し、平均温度Taveが帯状板体の板厚に応じて設定される第1の閾値以上で、且つ温度差ΔTが第2の閾値以下である場合に、接合部にてチリが発生したことを判定する判定部13とを備える。
(2)本発明の一態様に係る帯状板体の溶接判定方法は、シーム溶接により接合される帯状板体(例えば、鋼帯2)の接合部の温度を測定する測定ステップ(ステップS100)と、測定ステップでの測定結果に基づいて、接合部における平均温度Tave及び温度差ΔTを算出する算出ステップ(ステップS102)と、平均温度Taveが帯状板体の板厚に応じて設定される第1の閾値以上で、且つ温度差ΔTが第2の閾値以下である場合に、接合部にてチリが発生したことを判定する判定ステップ(ステップS104)とを備える。
上記(1),(2)の構成によれば、接合部の表面に露出した溶融母材の温度を測定することによる平均温度Taveの上昇及び温度差ΔTの増大を検知するため、2つの条件を用いることで、接合部におけるチリの発生を精度良く判定することができる。
ここで、平均温度Tave及び温度差ΔTのいずれか一方の条件のみでチリの発生を判定する場合、条件によってはチリが発生していない場合にも同様な値となることがあり、精度よくチリの発生を判定することが難しい。一方、上記(1),(2)の構成によれば、平均温度Tave及び温度差ΔTの2つの条件に合致した場合に、チリが発生したと判定するため、精度よく判定することができる。
また、上記(1),(2)の構成によれば、第1の閾値を板厚に応じて設定することで、様々な板厚に対応することができる。
次に、本発明者らが行った実施例について説明する。実施例では、上記実施形態と同様に、様々な板厚の鋼帯2に対して、溶接により接合された接合部のチリの発生有無を確認し、チリの発生と接合部の温度との関係について調査した。
実施例の結果、チリが発生した場合、正常な場合に比べ、接合部の平均温度Taveが上昇する傾向があることを確認した。しかし、同じ板厚のチリが発生していない条件であっても、条件によってはバラツキの中で、チリが発生した場合の平均温度Taveのうち低い温度と同程度となることがあることを確認した。なお、実施例では、平均温度Taveに対する第1の閾値を、厚い方の板厚が1.5mm以下の場合には865℃、厚い方の板厚が1.5mm超、1.8mm以下の場合には938℃、厚い方の板厚が1.8mm超、2.1mm以下の場合には886℃、厚い方の板厚が2.1mm超、2.5mm以下の場合には954℃、厚い方の板厚が2.5mm超、3.8mm以下の場合には1000℃、厚い方の板厚が3.8mm超6.5mm以下の場合には1000℃とすることで、板厚が1mm以上6.5mm以下の鋼帯2においてチリの発生を全て検知できることを確認した。
また、実施例では、チリが発生した場合、温度差ΔTが高くなる傾向があることを確認した。この傾向は、平均温度Taveの場合と異なり、板厚による差がなかった。しかし、チリが発生していない条件であっても、バラツキの中で、チリが発生した場合の温度差ΔTと同程度となる条件があることを確認した。なお、実施例では、温度差ΔTに対する第2の閾値を110℃とすることで、全ての条件において、チリの発生を全て検知できることを確認した。
さらに、平均温度Taveと温度差ΔTとの条件を組合せ、第1の閾値及び第2の閾値を上記の条件にすることで、チリが発生した条件のみを検出することができることを確認した。つまり、上記実施形態のように、接合部の平均温度Taveと、温度差ΔTとの2つの条件に基づいて判定することで、精度よくチリの発生を検知することができることが確認された。また、特許文献1では、重ね厚が1.5mm以上の領域では、接合部の高温による接合不良を検知することができなかった。しかし、上記実施例によれば、特許文献1よりも板厚が厚い領域においても、接合部の高温、つまりチリによる接合不良を検知することができることが確認された。
1 溶接判定装置
11 測定部
12 記憶部
13 判定部
2 鋼帯
21 先行材
22 後行材
3 シーム溶接機
31 枠体
32a,32b 電極輪
33a,33b スウェージングロール
34,35 加圧シリンダー
36 車輪

Claims (2)

  1. シーム溶接により接合される板厚が1mm以上6.5mm以下の帯状板体の接合部の温度を測定する測定部と、
    前記測定部の測定結果に基づいて、前記接合部における平均温度及び温度差を算出し、前記平均温度が前記帯状板体の板厚に応じて設定される第1の閾値以上で、且つ前記温度差が第2の閾値以上である場合に、前記接合部にてチリが発生したことを判定し、前記平均温度が第1の閾値未満または前記温度差が前記第2の閾値未満である場合に、前記接合部にてチリが発生していないと判定する判定部と
    を備え
    前記判定部は、接合される前記帯状板体について、厚い方の帯状板体の板厚が1.5mm以下の場合には第1の閾値を865℃とし、厚い方の帯状板体の板厚が1.5mm超1.8mm以下の場合には第1の閾値を938℃とし、厚い方の帯状板体の板厚が1.8mm超2.1mm以下の場合には第1の閾値を886℃とし、厚い方の帯状板体の板厚が2.1mm超2.5mm以下の場合には第1の閾値を954℃とし、厚い方の帯状板体の板厚が2.5mm超6.5mm以下の場合には第1の閾値を1000℃とすることを特徴とする帯状板体の溶接判定装置。
  2. シーム溶接により接合される板厚が1mm以上6.5mm以下の帯状板体の接合部の温度を測定する測定ステップと、
    前記測定ステップでの測定結果に基づいて、前記接合部における平均温度及び温度差を算出する算出ステップと、
    前記平均温度が前記帯状板体の板厚に応じて設定される第1の閾値以上で、且つ前記温度差が第2の閾値以上である場合に、前記接合部にてチリが発生したことを判定し、前記平均温度が第1の閾値未満または前記温度差が前記第2の閾値未満である場合に、前記接合部にてチリが発生していないと判定する判定ステップと
    を備え
    前記判定ステップでは、接合される前記帯状板体について、厚い方の帯状板体の板厚が1.5mm以下の場合には第1の閾値を865℃とし、厚い方の帯状板体の板厚が1.5mm超1.8mm以下の場合には第1の閾値を938℃とし、厚い方の帯状板体の板厚が1.8mm超2.1mm以下の場合には第1の閾値を886℃とし、厚い方の帯状板体の板厚が2.1mm超2.5mm以下の場合には第1の閾値を954℃とし、厚い方の帯状板体の板厚が2.5mm超6.5mm以下の場合には第1の閾値を1000℃とすることを特徴とする帯状板体の溶接判定方法。
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