JP2576326B2 - ストリップ溶接部の良否判定装置 - Google Patents

ストリップ溶接部の良否判定装置

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JP2576326B2 JP3307042A JP30704291A JP2576326B2 JP 2576326 B2 JP2576326 B2 JP 2576326B2 JP 3307042 A JP3307042 A JP 3307042A JP 30704291 A JP30704291 A JP 30704291A JP 2576326 B2 JP2576326 B2 JP 2576326B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、連続ストリップ処理
ラインの前処理設備の一つである先行材と後行材を接続
するストリップ溶接機での溶接部の良否を判定する良否
判定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】鉄鋼業において連続ストリップ処理ライ
ンは、例えば酸洗、冷間圧延、焼鈍あるいは溶融めっき
等において数多く使用されている。連続ストリップ処理
ラインにおいては、前処理としてルーパー等の装置によ
りラインを停止させずに先行ストリップと後行ストリッ
プを接続するシーム溶接、スポット溶接、フラッシュバ
ット溶接、レーザー溶接等の溶接機が備えられている。
【0003】上記溶接機により溶接された溶接部の良否
判定は、後工程における溶接部破断によるライン停止を
防止する上で極めて重要である。従来の溶接部の良否判
定は、バルジテスト(押込み割れ試験)または溶接部を
ハンマーで叩いて溶接強度を確認するハンマーテスト等
の人手による試験が実施されていた。このハンマーテス
トによる溶接部良否判定における溶接制御は、例えば、
マッシュシームウエルダーにおいては、図6に示すとお
り、連続ストリップ処理ラインの運転が停止すると、溶
接制御部は、クランプ装置で先行材のボトムと後行材の
トップを固定する。ついで溶接制御部は、先行材に後行
材を10〜50mm一次ラッピングしたのち切断し、再
度先行材に後行材を2mm程度重ね合せて二次ラッピン
グする。そして溶接制御部は、入力される板厚、材質等
に基いて溶接パラメータを設定後、溶接機台車をストリ
ップの幅方向に走行させて溶接する。溶接完了後クラン
プを解除したのち、溶接部をハンマーテスト位置まで前
進させ、ついで作業員がハンマーテストにより溶接部の
割れ有無を調査し、割れが無い場合にはラインの運転を
開始する。一方、割れが有る場合は、溶接部を後退さ
せ、再溶接のためのクランプ装置で先行材のボトムと後
行材のトップの固定以降の工程を繰返す。
【0004】また、自動的に溶接部の溶接強度の良否を
監視する方法としては、溶接部に流れる溶接電流と溶接
部にかかる溶接電圧を検出し、該溶接電流と溶接電圧と
から溶接エネルギーを求め、前記溶接エネルギーと基準
溶接エネルギーとの比と通電時間との関係を求め、基準
時間における前記比と基準値とを比較して溶接強度の良
否を監視する方法(特開昭50−83245号公報)、
被溶接材両面の電極内に相対向して超音波振動子を配設
し、いずれか一方を駆動してパルス状の超音波を被溶接
材中に送出透過させ、その透過波を他方の超音波振動子
で検出し、この検出された透過波の尖頭値が溶接電流の
通電開始後一旦増大したのち急激に減少したときの極小
値と、この後時間の経過と共に増大する透過波の通電終
了時点での値との差から、被溶接材に形成される溶接部
の大きさを推定し、この推定値から溶接状態の良否を判
定する方法(特開昭52−150760号公報)、ある
いは電極と被溶接材とが接触する外周部近傍の被溶接材
表面から輻射される輻射波を光ファイバーを用いて赤外
線検出器に導き、前記輻射波を赤外線検出器により温度
に変換し、該温度の変化によって溶接部の接合良否を判
定する方法(特開昭56−99082号公報)等多くの
提案が行われている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前記したバルジテスト
は、試験片をサンプリングし、ライン外での試験機で押
込み割れを目視判定する間、ラインを停止させる必要が
あり、ラインを停止させないためには巨大なループ設備
を必要とし、コスト上好ましくない。また、ハンマーテ
ストは、スポット的に溶接部上をハンマーで叩いて目視
判定するため、長時間を必要とし、バルジテストと同様
の欠点を有している。
【0006】さらに特開昭50−83245号公報の方
法は、溶接電流と溶接電圧から求めた溶接エネルギーと
基準溶接エネルギーとの比と通電時間の関係に基き、基
準時間における前記比と基準値を比較して溶接強度の良
否を監視するため、被溶接材の表面の汚れ等が溶接エネ
ルギーと溶接部品質との相関に影響を与えることとな
り、正確に溶接部の良否を判定することができない。ま
た、特開昭52−150760号公報の方法は、透過波
の尖頭値の極小値と通電終了時点での値との差から、被
溶接材に形成される溶接部の大きさを推定し、この推定
値から溶接状態の良否を判定するため、溶接部の大きさ
と溶接状態の良否との相関に疑問があり、正確に判定す
ることができない。
【0007】上記のとおりいずれの方法においても、実
際の溶接部強度を正確に検出できないため、次工程の連
続ストリップ処理ラインにおける溶接部の破断を十分に
防止することができない状況である。しかし、これらの
連続ストリップ処理ラインにおいては、一度ストリップ
溶接部の破断が発生すれば、復旧までに長時間のライン
停止を余儀なくされ、その経済的損失が莫大なものとな
る。
【0008】さらにまた、自動的に溶接部の良否を監視
する方法としては、特開昭56−99082号公報で提
案されている抵抗溶接赤外線モニタがあるが、これは電
極と被溶接材とが接触する外周部近傍の被溶接材表面か
ら輻射される輻射波を光ファイバーを用いて赤外線検出
器に導き、前記輻射波を赤外線検出器により温度に変換
して接合部良否判定する方法である。
【0009】しかしながら、上記溶接部の表面温度を検
出してその平均温度あるいはストリップ幅方向温度バラ
ツキを求め、予め定めた管理範囲と比較して溶接部の良
否を判定するのみでは、溶接不良を正確に検出できない
ばかりでなく、溶接パラメータ以外の溶接不良原因、例
えば、電極輪の局部溶損、スケール付着等、電極輪の異
常を特定することができず、電極輪異常のままで再溶接
を行っても再度溶接不良となる。このため、再溶接の繰
返しが数回行われると連続ストリップ処理ラインの操業
停止に至り、復旧までに長時間のライン停止を余儀なく
され、その経済的損失が莫大なものとなる。
【0010】この発明の目的は、上記従来技術の欠点を
解消し、シーム溶接直後の溶接部の良否判定を正確に行
うことができると共に、溶接不良発生原因を特定できる
溶接良否判定装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成すべく鋭意試験研究を行った。その結果、連続ス
トリップ処理ラインにおける先行ストリップと後行スト
リップとの接続溶接においては、すべてのパラメータの
変動がシーム溶接直後の溶接部全長に亘るストリップ表
面温度に表れることに着目し、この温度パターンを分析
することにより溶接部の良否判定ばかりでなく、溶接不
良原因を特定できることを究明し、この発明に到達し
た。
【0012】すなわちこの発明は、連続ストリップ処理
ラインでの先行材と後行材の溶接部の良否判定装置にお
いて、シーム溶接直後の溶接部全長に亘るストリップ表
面温度を検出する温度検出器と、該温度検出器から入力
される溶接部全長に亘るストリップ表面温度の単位時間
内における温度変化率を求め、予め定めた制限値と比較
して溶接部の良否を判定する溶接判定装置からなるスト
リップ溶接部の良否判定装置である。
【0013】また、連続ストリップ処理ラインでの先行
材と後行材の溶接部の良否判定装置において、シーム
接直後の溶接部全長に亘るストリップ表面温度を検出す
る温度検出器と、該温度検出器から入力される溶接部全
長に亘るストリップ表面温度から溶接部全長の平均温度
ならびに単位時間内における温度変化率を求め、それぞ
予め定めた設定値ならびに制限値と比較して溶接部の
良否を判定する溶接判定装置からなるストリップ溶接部
の良否判定装置である。
【0014】
【作用】この発明装置によれば、連続ストリップ処理ラ
インでの先行材と後行材の接続溶接における溶接部の良
否は、温度検出器により検出されたシーム溶接直後の溶
接部全長に亘るストリップ表面温度に基いて、溶接判定
装置が単位時間内における温度変化率を求め、予め定め
た制限値と比較して制限値以上の場合溶接不良と判定す
るから、極めて短時間でストリップ溶接部の溶接状況の
良否を判定することができる。また、シーム溶接直後の
溶接部全長に亘るストリップ表面温度が温度検出器によ
り検出され、溶接判定装置において溶接部全長に亘る
トリップ表面温度から溶接部全長の平均温度ならびに単
位時間内における温度変化率を求め、それぞれ予め定め
た設定値ならびに制限値と比較し設定値以下または以
上の場合は溶接パラメータ起因の溶接不良と判定し、
、制限値以上の場合は電極輪起因の溶接不良と判定す
るから、極めて短時間でストリップ溶接部の溶接状況の
良否を、溶接パラメータまたは電極輪の異常等、溶接不
良発生原因に応じて判定することができる。
【0015】シーム溶接完了後の溶接部全長に亘る測定
温度の単位時間内における温度変化率は、溶接パラメー
タが設定不適正であっても小さいが、電極輪の局部溶
損、スケール付着等電極輪に異常が発生した場合には著
しく大きくなる。このため、電極輪の異常による溶接不
良は、単位時間内の温度変化率を求め、予め定めた制限
値と比較することによって、容易に判定することができ
ると共に、溶接不良の場合には、溶接不良原因が電極輪
の異常によるものであると特定することができる。な
、シーム溶接完了後の溶接部全長内における測定温度
の単位時間内における温度変化率は、次式により求める
ことができる。 X=dT/dt (1)式 X≦a (2)式 (良否判定) ただし、X:温度変化率 T:単位時間内の検出温度 t:単位時間 a:温度変化率上限値 なお、上記(2)式の良否判定により、温度変化率Xが
上限値aを上回った場合は、電極輪の自動切削を行った
のち、再溶接を行う。
【0016】また、シーム溶接直後の溶接部全長の平均
温度と予め定めた設定値に基づく溶接不良の場合におけ
る前回の溶接パラメータの変更は、溶接部全長の平均温
度と、先行材と後行材の板厚和により前回の溶接パラメ
ータの溶接電流、加圧、速度を変更する次式により定義
される。 Y=eTi+fto (3)式 α≦Y≦β (4)式 (良否判定) ただし、T:板厚補正された溶接部平均温度 e、f:係数 Ti:平均温度 to:溶接板厚和(先行材+後行材) α:温度下限 β:温度上限 上記(4)式の良否判定により、溶接部全長の板厚補正
された平均温度Yが温度下限αを下回った場合、または
温度上限βを上回った場合は、溶接不良と判定する。し
たがって、再溶接に際しては、前記平均温度Yの温度下
限αまたは上限βからのずれに応じ、溶接パラメータの
設定が可能となり、再溶接における溶接パラメータに起
因する溶接不良を解消することができる。
【0017】この発明におけるシーム溶接直後の溶接部
全長に亘るストリップ表面温度を検出する温度検出器と
しては、溶接部表面温度を正確に測定できるものであれ
ばよく、特に限定されないが、保守点検の容易性、耐久
性等を考慮すれば、集光レンズで集光して光ファイバを
介して温度検出端に導き、温度検出する方式が適してい
る。なお、上記においては、ストリップ溶接部の良否判
定のみについて述べたが、溶接不良を検出して自動的に
溶接パラメータの変更または電極輪を研削して再溶接す
ることもできるし、ストリップ溶接部の溶接不良を検出
して警報を発し、オペレータが手動操作によって溶接パ
ラメータを変更、または電極輪研削装置を操作して電極
輪を研削し再溶接しても、同様の効果を得ることができ
る。
【0018】
【実施例】
実施例1 この発明の詳細をシーム溶接の電極輪式抵抗溶接機を備
えた連続ストリップ処理ラインにこの発明のストリップ
溶接部の良否判定装置と再溶接装置を設置した場合の一
例を示す図1ならびに図2の制御系統図に基いて説明す
る。図1において、1は先行材、2は後行材、3は連続
ストリップ処理ラインのストリップ幅方向に車輪4によ
り移動自在の溶接機台車で、該溶接台車3には、上下に
電極輪5、5、加圧ロール6、6、電極輪研削バイト
7、7が設置されている。また、下部の電極輪5と加圧
ロール6の中間には、集光レンズ8が設置され、光ファ
イバ9を介して温度検出器10と接続されている。温度
検出器10は、溶接判定装置11に溶接部測温結果を出
力する。溶接判定装置11は、上位コンピュータ12お
よび溶接機制御部13と連結され、上位コンピュータ1
2から入力される先行材1および後行材2の板厚情報
と、温度検出器10から入力される溶接直後の溶接部測
温結果に基いて、溶接部全長の平均温度を求め、予め定
めた設定値と比較し、設定値以下の場合ならびに設定値
以上の場合は、溶接不良と判定して警報を発すると共
に、溶接機制御部13に溶接パラメータの設定変更と再
溶接を指令するよう構成する。また、溶接判定装置11
は、温度検出器10から入力される溶接直後の溶接部測
温結果に基いて、溶接部全長の単位時間内の温度変化率
を求め、予め定めた制限値と比較し、制限値以上の場合
は溶接不良と判定して警報を発すると共に、溶接機制御
部13に電極輪5、5の研削指令と再溶接を指令するよ
う構成する。
【0019】上記のとおり構成したから、先行材1と後
行材2の溶接に際し溶接機制御部13は、図2に示すと
おり、連続ストリップ処理ラインの運転が停止すると、
図示しないクランプシリンダーの作動により開閉するク
ランプ本体で先行材1のボトムと後行材2のトップを固
定する。ついで溶接機制御部13は、先行材1に後行材
2を10〜50mm一次ラッピングしたのち切断し、再
度先行材1に後行材2を2mm程度重ね合せて二次ラッ
ピングする。そして溶接機制御部13は、溶接判定装置
11から入力される情報に基いて、溶接パラメータを設
定後、電極輪5、5、加圧ロール6、6を先行材1また
は後行材2に接触させ、溶接機台車3をストリップの幅
方向に走行させて溶接する。溶接直後の溶接部の表面温
度は、集光レンズ8、光ファイバ9を介して温度検出器
10に入力され、測定された溶接部の表面温度は、温度
検出器10から溶接判定装置11に出力される。溶接判
定装置11は、温度検出器10から入力される溶接部の
温度に基いて求めた溶接部全長の平均温度と、上位コン
ピュータ12から入力される先行材1および後行材2の
板厚に基いて前記(3)式により板厚補正された平均温
度を求め、予め定めた上下限設定値と比較し、平均温度
が設定値内であれば、前記(1)式により溶接部全長に
亘る測定温度の単位時間内における温度変化率を求め、
予め定めた制限値と比較し、制限値内であれば溶接良好
と判定し、図示しないクランプを解除したのち、連続ス
トリップ処理ラインの運転を開始し、溶接作業を完了す
る。
【0020】一方、溶接判定装置11は、板厚補正され
た平均温度が予め定めた上下限設定値の制限外であれ
ば、溶接不良と判定して警報を発すると共に、溶接機制
御部13に再溶接指令を出力する。溶接機制御部13
は、溶接判定装置11から再溶接指令が入力されると、
図示しないクランプを解除し、溶接部を後退させたの
ち、再度前記先行材1ボトムと後行材2トップのクラン
プ工程に戻り、再溶接を行う。この場合の再溶接におけ
る溶接パラメータの設定に際しては、板厚補正された平
均温度が予め定めた下限値以下の場合および上限値以上
の場合は、温度上下限からのずれに対応して前回パラメ
ータの溶接電流を表1により補正する。
【0021】
【表1】
【0022】また、溶接判定装置11は、板厚補正され
た平均温度が予め定めた設定値の制限内であっても、例
えば、図3(a)図および(b)図に示すとおり、溶接
部全長に亘る測定温度の単位時間t内における温度変化
率Xが予め定めた制限値(図3(b)図では200)以
上であれば、溶接不良と判定して警報を発すると共に、
溶接機制御部13に電極輪5、5のバイト研削指令と再
溶接指令を出力する。溶接機制御部13は、溶接判定装
置11から電極輪5、5のバイト研削指令と再溶接指令
が入力されると、電極輪研削バイト7、7により電極輪
5、5を自動研削したのち、図示しないクランプを解除
し、溶接部分を後退させたのち、再度前記先行材1ボト
ムと後行材2トップのクランプ工程に戻り、再溶接を行
う。
【0023】したがって、溶接パラメータの設定不適性
ならびに電極輪異常による溶接不良が自動的に検出され
るから、溶接部のハンマーチェックが不要となる。しか
も溶接不良の場合には、その原因を特定できるから、再
溶接において溶接パラメータの再設定または電極輪バイ
ト研削を実施することができ、一度で溶接不良のない再
溶接が可能となり、溶接部破断によるライン停止を防止
することができる。
【0024】実施例2 実施例1に記載の溶接部良否判定装置とストリップ溶接
装置を使用し、溶融めっきラインにおいて、先行材板厚
0.4、後行材板厚0.5mm、いずれも板幅680m
mの冷延鋼板の溶接を行った。この場合の溶接温度と溶
接電流設定値との関係および板幅方向における溶接部温
度変動と溶接良否の一例を図4および図5に示す。図4
に示すとおり、溶接温度が700〜1000℃の範囲内
であれば、ハンマーテストで割れが発生せず、溶接部は
良好であった。また、図5に示すとおり、溶接部の板幅
方向での温度変化率が大きい場合は、溶接不良が発生し
ていたが、一度の再溶接により溶接部が良好となり、溶
接部の破断による操業停止は発生しなかった。したがっ
て、溶接部の良否を自動判定することにより、ハンマー
テストを不要とすることができ、約45秒の時間短縮が
可能となり、従来再溶接まででライン停止に至っていた
が、再々溶接まで可能となり、溶接パラメータ設定不適
当および電極輪の異常溶損による溶接不良を防止するこ
とが可能となり、溶接部不良によるライン停止を皆無と
することができる。
【0025】
【発明の効果】以上述べたとおり、この発明によれば、
連続ストリップ処理ラインでのストリップの接続溶接に
おいて、溶接部の良否を短時間で自動的に判定でき、か
つ溶接不良の原因を特定できるから、再溶接において溶
接パラメータの変更、電極輪の異常を解消することが可
能となり、溶接部の破断を皆無とすることができ、後工
程における長時間のライン停止等の操業トラブルを確実
に防止することができ、その効果は極めて大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の溶接部良否判定装置とストリップ溶
接装置の概略説明図である。
【図2】ストリップ溶接部の良否判定と溶接装置の制御
系統図である。
【図3】時間と温度との関係と単位時間と温度変化率と
の関係を対応して示すもので、(a)図は時間と温度と
の関係を示すグラフ、(b)図は単位時間と温度変化率
との関係を示すグラフである。
【図4】実施例2における溶接温度と溶接電流設定値と
の関係を示すグラフである。
【図5】実施例2における板幅方向における溶接部温度
変動と溶接良否の一例を示すグラフである。
【図6】従来のストリップ溶接装置の制御系統図であ
る。
【符号の説明】
1 先行材 2 後行材 3 溶接機台車 4 車輪 5 電極輪 6 加圧ロール 7 電極輪研削バイト 8 集光レンズ 9 光ファイバ 10 温度検出器 11 溶接判定装置 12 上位コンピュータ 13 溶接機制御部

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 連続ストリップ処理ラインでの先行材と
    後行材の溶接部の良否判定装置において、シーム溶接直
    後の溶接部全長に亘るストリップ表面温度を検出する温
    度検出器と、該温度検出器から入力される溶接部全長に
    亘るストリップ表面温度の単位時間内における温度変化
    率を求め、予め定めた制限値と比較して溶接部の良否を
    判定する溶接判定装置からなることを特徴とするストリ
    ップ溶接部の良否判定装置。
  2. 【請求項2】 連続ストリップ処理ラインでの先行材と
    後行材の溶接部の良否判定装置において、シーム溶接直
    後の溶接部全長に亘るストリップ表面温度を検出する温
    度検出器と、該温度検出器から入力される溶接部全長に
    亘るストリップ表面温度から溶接部全長の平均温度なら
    びに単位時間内における温度変化率を求め、それぞれ
    め定めた設定値ならびに制限値と比較して溶接部の良否
    を判定する溶接判定装置からなることを特徴とするスト
    リップ溶接部の良否判定装置。
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