JPH05212553A - ストリップ溶接部の良否判定装置 - Google Patents

ストリップ溶接部の良否判定装置

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JPH05212553A
JPH05212553A JP4054318A JP5431892A JPH05212553A JP H05212553 A JPH05212553 A JP H05212553A JP 4054318 A JP4054318 A JP 4054318A JP 5431892 A JP5431892 A JP 5431892A JP H05212553 A JPH05212553 A JP H05212553A
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JP
Japan
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welding
quality
weld zone
spark
welded
Prior art date
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Pending
Application number
JP4054318A
Other languages
English (en)
Inventor
Etsuo Morimoto
悦央 森本
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Nippon Steel Corp
Original Assignee
Sumitomo Metal Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 連続ストリップ処理ラインにおける先行材と
後行材との接合溶接部の良否を自動的に判定する。 【構成】 溶接中の溶接部スパーク音量を検出する集音
装置8、10と、該集音装置8、10で検出されたスパ
ーク音量から溶接部全長の単位時間内の平均スパーク音
量を求め、予め定めた制限値と比較して溶接部の良否を
判定する溶接判定装置11とからなる。 【効果】 接合溶接における溶接部の良否を自動的に判
定できると共に、溶接不良原因を特定することができ、
再溶接において溶接パラメータの変更が可能となり、一
度の再溶接で溶接部の破断を皆無とすることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、連続ストリップ処理
ラインの前処理設備の一つである先行材と後行材を接続
するストリップ溶接機での溶接部の良否を判定する良否
判定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】鉄鋼業において連続ストリップ処理ライ
ンは、例えば酸洗、冷間圧延、焼鈍あるいは溶融めっき
等において数多く使用されている。連続ストリップ処理
ラインにおいては、前処理としてルーパー等の装置によ
りラインを停止させずに先行ストリップと後行ストリッ
プを接続するシーム溶接、スポット溶接、フラッシュバ
ット溶接、レーザー溶接等の溶接機が備えられている。
【0003】上記溶接機により溶接された溶接部の良否
判定は、後工程における溶接部破断によるライン停止を
防止する上で極めて重要である。従来の溶接部の良否判
定は、バルジテスト(押込み割れ試験)または溶接部を
ハンマーで叩いて溶接強度を確認するハンマーテスト等
の人手による試験が実施されていた。このハンマーテス
トによる溶接部良否判定における溶接制御は、例えば、
マッシュシームウエルダーにおいては、図4に示すとお
り、連続ストリップ処理ラインの運転が停止すると、溶
接制御部は、クランプ装置で先行材のボトムと後行材の
トップを固定する。ついで溶接制御部は、先行材に後行
材を10〜50mm一次ラッピングしたのち切断し、再
度先行材に後行材を2mm程度重ね合せて二次ラッピン
グする。そして溶接制御部は、入力される板厚、材質等
に基いて溶接パラメータを設定後、溶接機台車をストリ
ップの幅方向に走行させて溶接する。溶接完了後クラン
プを解除したのち、溶接部をハンマーテスト位置まで前
進させ、ついで作業員がハンマーテストにより溶接部の
割れ有無を調査し、割れが無い場合にはラインの運転を
開始する。一方、割れが有る場合は、溶接部を後退さ
せ、再溶接のためのクランプ装置で先行材のボトムと後
行材のトップの固定以降の工程を繰返す。
【0004】また、自動的に溶接部の溶接強度の良否を
監視する方法としては、溶接部に流れる溶接電流と溶接
部にかかる溶接電圧を検出し、該溶接電流と溶接電圧と
から溶接エネルギーを求め、前記溶接エネルギーと基準
溶接エネルギーとの比と通電時間との関係を求め、基準
時間における前記比と基準値とを比較して溶接強度の良
否を監視する方法(特開昭50−83245号公報)、
被溶接材両面の電極内に相対向して超音波振動子を配設
し、いずれか一方を駆動してパルス状の超音波を被溶接
材中に送出透過させ、その透過波を他方の超音波振動子
で検出し、この検出された透過波の尖頭値が溶接電流の
通電開始後一旦増大したのち急激に減少したときの極小
値と、この後時間の経過と共に増大する透過波の通電終
了時点での値との差から、被溶接材に形成される溶接部
の大きさを推定し、この推定値から溶接状態の良否を判
定する方法(特開昭52−150760号公報)、ある
いは電極と被溶接材とが接触する外周部近傍の被溶接材
表面から輻射される輻射波を光ファイバーを用いて赤外
線検出器に導き、前記輻射波を赤外線検出器により温度
に変換し、該温度の変化によって溶接部の接合良否を判
定する方法(特開昭56−99082号公報)等多くの
提案が行われている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前記したバルジテスト
は、試験片をサンプリングし、ライン外での試験機で押
込み割れを目視判定する間、ラインを停止させる必要が
あり、ラインを停止させないためには巨大なループ設備
を必要とし、コスト上好ましくない。また、ハンマーテ
ストは、スポット的に溶接部上をハンマーで叩いて目視
判定するため、長時間を必要とし、バルジテストと同様
の欠点を有している。
【0006】さらに特開昭50−83245号公報の方
法は、溶接電流と溶接電圧から求めた溶接エネルギーと
基準溶接エネルギーとの比と通電時間の関係に基き、基
準時間における前記比と基準値を比較して溶接強度の良
否を監視するため、被溶接材の表面の汚れ等が溶接エネ
ルギーと溶接部品質との相関に影響を与えることとな
り、正確に溶接部の良否を判定することができない。ま
た、特開昭52−150760号公報の方法は、透過波
の尖頭値の極小値と通電終了時点での値との差から、被
溶接材に形成される溶接部の大きさを推定し、この推定
値から溶接状態の良否を判定するため、溶接部の大きさ
と溶接状態の良否との相関に疑問があり、正確に判定す
ることができない。
【0007】上記のとおりいずれの方法においても、実
際の溶接部強度を正確に検出できないため、次工程の連
続ストリップ処理ラインにおける溶接部の破断を十分に
防止することができない状況である。しかし、これらの
連続ストリップ処理ラインにおいては、一度ストリップ
溶接部の破断が発生すれば、復旧までに長時間のライン
停止を余儀なくされ、その経済的損失が莫大なものとな
る。
【0008】さらにまた、自動的に溶接部の良否を監視
する方法としては、特開昭56−99082号公報で提
案されている抵抗溶接赤外線モニタがあるが、これは電
極と被溶接材とが接触する外周部近傍の被溶接材表面か
ら輻射される輻射波を光ファイバーを用いて赤外線検出
器に導き、前記輻射波を赤外線検出器により温度に変換
して接合部良否判定する方法である。
【0009】しかしながら、上記溶接部の表面温度を検
出してその平均温度あるいはストリップ幅方向温度バラ
ツキを求め、予め定めた管理範囲と比較して溶接部の良
否を判定するのみでは、溶接不良を正確に検出できない
ばかりでなく、溶接パラメータ以外の溶接不良原因、例
えば、電極輪の局部溶損、スケール付着等、電極輪の異
常を特定することができず、電極輪異常のままで再溶接
を行っても再度溶接不良となる。このため、再溶接の繰
返しが数回行われると連続ストリップ処理ラインの操業
停止に至り、復旧までに長時間のライン停止を余儀なく
され、その経済的損失が莫大なものとなる。
【0010】この発明の目的は、上記従来技術の欠点を
解消し、溶接直後の溶接部の良否判定を正確に行うこと
ができると共に、溶接不良発生原因を特定できる溶接良
否判定装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成すべく鋭意試験研究を行った。その結果、連続ス
トリップ処理ラインにおける先行ストリップと後行スト
リップとの接続溶接においては、パラメータの変動が溶
接中のスパーク音量に表れることに着目し、このスパー
ク音量の周波数を分析することにより溶接部の良否判定
ばかりでなく、溶接不良原因を特定できることを究明
し、この発明に到達した。
【0012】すなわちこの発明は、連続ストリップ処理
ラインでの先行材と後行材の溶接部の良否判定装置にお
いて、溶接中のスパーク音量を検出する集音装置と、該
集音装置から入力される溶接中のスパーク音量の単位時
間内における周波数分布を検出する周波数分析装置と、
周波数分析装置から入力される溶接中のスパーク音量の
単位時間内における周波数分布変化率と予め定めた制限
値と比較して溶接部の良否を判定する溶接判定装置から
なるストリップ溶接部の良否判定装置である。
【0013】
【作用】この発明装置によれば、連続ストリップ処理ラ
インでの先行材と後行材の接続溶接における溶接部の良
否は、集音装置と周波数分析装置により検出された溶接
中のスパーク音量の単位時間内における周波数分布を求
め、予め定めた制限値と比較して制限値以上の場合溶接
不良と判定するから、極めて短時間でストリップ溶接部
の溶接状況の良否を判定することができる。
【0014】溶接中の溶接部全長の特定周波数帯におけ
る平均スパーク音量と予め定めた設定値に基づく溶接不
良の場合における前回の溶接パラメータの変更は、溶接
部全長の特定周波数帯における平均スパーク音量と、先
行材と後行材の板厚和により前回の溶接パラメータの溶
接電流、加圧、速度を変更する次式により定義される。 Y=eTi+fto (1)式 α≦Y≦β (2)式 (良否判定) ただし、Y:板厚補正された溶接部平均スパーク音量 e、f:係数 Ti:平均スパーク音量 to:溶接板厚和(先行材+後行材) α:スパーク音量下限 β:スパーク音量上限 上記(2)式の良否判定により、溶接部全長の板厚補正
された平均スパーク音量Yがスパーク音量下限αを下回
った場合、またはスパーク音量上限βを上回った場合
は、溶接不良と判定する。したがって、再溶接に際して
は、前記平均スパーク音量Yのスパーク音量下限αまた
は上限βからのずれに応じ、溶接パラメータの設定が可
能となり、再溶接における溶接パラメータに起因する溶
接不良を解消することができる。
【0015】この発明における溶接中の溶接部のスパー
ク音量を検出する集音装置としては、溶接部のスパーク
音量を正確に測定できるものであればよく、特に限定さ
れないが、周辺ノイズの入りにくい単指向性マイクで集
音し、シールドケーブルを介して増幅アンプに導き、ス
パーク音量を検出する方式が適している。なお、上記に
おいては、ストリップ溶接部の溶接部の良否判定のみに
ついて述べたが、溶接不良を検出して自動的に溶接パラ
メータの変更または電極輪を研削して再溶接することも
できるし、ストリップ溶接部の溶接不良を検出して警報
を発し、オペレータが手動操作によって溶接パラメータ
を変更、または電極輪研削装置を操作して電極輪を研削
し、再溶接しても同様の効果を得ることができる。
【0016】
【実施例】
実施例1 この発明の詳細をシーム溶接の電極輪式抵抗溶接機を備
えた連続ストリップ処理ラインにこの発明のストリップ
溶接部の良否判定装置と再溶接装置を設置した場合の一
例を示す図1ならびに図2の制御系統図に基いて説明す
る。図1において、1は先行材、2は後行材、3は連続
ストリップ処理ラインのストリップ幅方向に車輪4によ
り移動自在の溶接機台車で、該溶接台車3には、上下に
電極輪5、5、加圧ロール6、6、電極輪研削バイト
7、7が設置されている。また、下部の電極輪5と加圧
ロール6の中間には、マイク8が設置され、ケーブル9
を介して増幅アンプ10と接続されている。増幅アンプ
10は、溶接判定装置11に溶接部のスパーク音量の測
音結果を出力する。溶接判定装置11は、上位コンピュ
ータ12および溶接機制御部13と連結され、上位コン
ピュータ12から入力される先行材1および後行材2の
板厚情報と、増幅アンプ10から入力される溶接中の溶
接部のスパーク音量の測音結果に基いて、溶接部全長の
平均スパーク音量を求め、予め定めた設定値と比較し、
設定値以下の場合ならびに設定値以上の場合は、溶接不
良と判定して警報を発すると共に、溶接機制御部13に
溶接パラメータの設定変更と再溶接を指令するよう構成
する。
【0017】上記のとおり構成したから、先行材1と後
行材2の溶接に際し溶接機制御部13は、図2に示すと
おり、連続ストリップ処理ラインの運転が停止すると、
図示しないクランプシリンダーの作動により開閉するク
ランプ本体で先行材1のボトムと後行材2のトップを固
定する。ついで溶接機制御部13は、先行材1に後行材
2を10〜50mm一次ラッピングしたのち切断し、再
度先行材1に後行材2を2mm程度重ね合せて二次ラッ
ピングする。そして溶接機制御部13は、溶接判定装置
11から入力される情報に基いて、溶接パラメータを設
定後、電極輪5、5、加圧ロール6、6を先行材1また
は後行材2に接触させ、溶接機台車3をストリップの幅
方向に走行させて溶接する。溶接中の溶接部のスパーク
音量は、マイク8、ケーブル9を介して増幅アンプ10
に入力され、測定された溶接部のスパーク音量は、増幅
アンプ10から溶接判定装置11に出力される。溶接判
定装置11は、増幅アンプ10から入力される溶接部の
スパーク音量に基いて求めた溶接部全長の平均スパーク
音量と、上位コンピュータ12から入力される先行材1
および後行材2の板厚に基いて前記(1)式により板厚
補正された平均スパーク音量を求め、予め定めた上下限
設定値と比較し、平均スパーク音量が設定値内であれ
ば、溶接部全長に亘る測定スパーク音量の単位時間内に
おけるスパーク音量変化率を求め、予め定めた制限値と
比較し、制限値内であれば溶接良好と判定し、図示しな
いクランプを解除したのち、連続ストリップ処理ライン
の運転を開始し、溶接作業を完了する。
【0018】一方、溶接判定装置11は、板厚補正され
た平均スパーク音量が予め定めた上下限設定値の制限外
であれば、溶接不良と判定して警報を発すると共に、溶
接機制御部13に再溶接指令を出力する。溶接機制御部
13は、溶接判定装置11から再溶接指令が入力される
と、図示しないクランプを解除し、溶接部を後退させた
のち、再度前記先行材1ボトムと後行材2トップのクラ
ンプ工程に戻り、再溶接を行う。この場合の再溶接にお
ける溶接パラメータの設定に際しては、板厚補正された
平均スパーク音量が予め定めた下限値以下の場合および
上限値以上の場合は、平均スパーク音量上下限からのず
れに対応して前回パラメータの溶接電流を表1により補
正する。
【0019】
【表1】
【0020】したがって、溶接パラメータの設定不適性
による溶接不良が自動的に検出されるから、溶接部のハ
ンマーチェックが不要となる。しかも溶接不良の場合に
は、その原因を特定できるから、再溶接において溶接パ
ラメータの再設定を実施することができ、一度で溶接不
良のない再溶接が可能となり、溶接部破断によるライン
停止を防止することができる。
【0021】実施例2 実施例1に記載の溶接部良否判定装置とストリップ溶接
装置を使用し、溶融めっきラインにおいて、先行材板厚
0.4、後行材板厚0.5mm、いずれも板幅680m
mの冷延鋼板の溶接を行った。この場合の溶接部のスパ
ーク音量と溶接電流設定値との関係および板幅方向にお
ける溶接部スパーク音量変動と溶接良否の一例を図3に
示す。図3に示すとおり、溶接部平均スパーク音量が1
0〜25dBの範囲内であれば、ハンマーテストで割れ
が発生せず、溶接部は良好であった。したがって、溶接
部の良否を自動判定することにより、ハンマーテストを
不要とすることができ、約45秒の時間短縮が可能とな
り、従来再溶接まででライン停止に至っていたが、再々
溶接まで可能となり、溶接パラメータ設定不適当による
溶接不良を防止することが可能となり、溶接部不良によ
るライン停止を皆無とすることができる。
【0022】
【発明の効果】以上述べたとおり、この発明によれば、
連続ストリップ処理ラインでのストリップの接続溶接に
おいて、溶接部の良否を短時間で自動的に判定でき、か
つ溶接不良の原因を特定できるから、再溶接において溶
接パラメータを変更することが可能となり、溶接部の破
断を皆無とすることができ、後工程における長時間のラ
イン停止等の操業トラブルを確実に防止することがで
き、その効果は極めて大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の溶接部良否判定装置とストリップ溶
接装置の概略説明図である。
【図2】ストリップ溶接部の良否判定と溶接装置の制御
系統図である。
【図3】実施例2における溶接部平均スパーク音量と溶
接電流設定値との関係を示すグラフである。
【図4】従来のストリップ溶接装置の制御系統図であ
る。
【符号の説明】
1 先行材 2 後行材 3 溶接機台車 4 車輪 5 電極輪 6 加圧ロール 7 電極輪研削バイト 8 マイク 9 ケーブル 10 増幅アンプ 11 溶接判定装置 12 上位コンピュータ 13 溶接機制御部

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 連続ストリップ処理ラインでの先行材と
    後行材の溶接部の良否判定装置において、溶接中のスパ
    ーク音量を検出する集音装置と、該集音装置から入力さ
    れる溶接中のスパーク音量の単位時間内における周波数
    分布を検出する周波数分析装置と、周波数分析装置から
    入力される溶接中のスパーク音量の単位時間内における
    周波数分布変化率と予め定めた制限値と比較して溶接部
    の良否を判定する溶接判定装置からなるストリップ溶接
    部の良否判定装置。
JP4054318A 1992-02-04 1992-02-04 ストリップ溶接部の良否判定装置 Pending JPH05212553A (ja)

Priority Applications (1)

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