JP2518120B2 - ストリップ溶接部の再溶接方法および装置 - Google Patents

ストリップ溶接部の再溶接方法および装置

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JP2518120B2 JP3307043A JP30704391A JP2518120B2 JP 2518120 B2 JP2518120 B2 JP 2518120B2 JP 3307043 A JP3307043 A JP 3307043A JP 30704391 A JP30704391 A JP 30704391A JP 2518120 B2 JP2518120 B2 JP 2518120B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、連続ストリップ処理
ラインの前処理設備の一つである先行材と後行材を接続
するストリップ溶接機での溶接部の再溶接方法およびそ
の装置に関する。
【0002】
【従来の技術】鉄鋼業において連続ストリップ処理ライ
ンは、例えば酸洗、冷間圧延、焼鈍あるいは溶融めっき
等において数多く使用されている。連続ストリップ処理
ラインにおいては、前処理としてルーパー等の装置によ
りラインを停止させずに先行ストリップと後行ストリッ
プを接続するシーム溶接、スポット溶接、フラッシュバ
ット溶接、レーザー溶接等の溶接機が備えられている。
【0003】上記溶接機により溶接された溶接部の良否
判定は、後工程における溶接部破断によるライン停止を
防止する上で極めて重要である。従来の溶接部の良否判
定は、バルジテスト(押込み割れ試験)または溶接部を
ハンマーで叩いて溶接強度を確認するハンマーテスト等
の人手による試験が実施されていた。このハンマーテス
トによる溶接部良否判定における溶接制御は、例えば、
マッシュシームウエルダーにおいては、図6に示すとお
り、連続ストリップ処理ラインの運転が停止すると、溶
接制御部は、クランプ装置で先行材のボトムと後行材の
トップを固定する。ついで溶接制御部は、先行材に後行
材を10〜50mm一次ラッピングしたのち切断し、再
度先行材に後行材を2mm程度重ね合せて二次ラッピン
グする。そして溶接制御部は、入力される板厚、材質等
に基いて溶接パラメータを設定後、溶接機台車をストリ
ップの幅方向に走行させて溶接する。溶接完了後クラン
プを解除したのち、溶接部をハンマーテスト位置まで前
進させ、ついで作業員がハンマーテストにより溶接部の
割れ有無を調査し、割れが無い場合にはラインの運転を
開始する。一方、割れが有る場合は、溶接部を後退さ
せ、再溶接のためのクランプ装置で先行材のボトムと後
行材のトップの固定以降の工程を繰返す。
【0004】また、自動的に溶接部の溶接強度の良否を
監視する方法としては、溶接部に流れる溶接電流と溶接
部にかかる溶接電圧を検出し、該溶接電流と溶接電圧と
から溶接エネルギーを求め、前記溶接エネルギーと基準
溶接エネルギーとの比と通電時間との関係を求め、基準
時間における前記比と基準値とを比較して溶接強度の良
否を監視する方法(特開昭50−83245号公報)、
被溶接材両面の電極内に相対向して超音波振動子を配設
し、いずれか一方を駆動してパルス状の超音波を被溶接
材中に送出透過させ、その透過波を他方の超音波振動子
で検出し、この検出された透過波の尖頭値が溶接電流の
通電開始後一旦増大したのち急激に減少したときの極小
値と、この後時間の経過と共に増大する透過波の通電終
了時点での値との差から、被溶接材に形成される溶接部
の大きさを推定し、この推定値から溶接状態の良否を判
定する方法(特開昭52−150760号公報)、ある
いは電極と被溶接材とが接触する外周部近傍の被溶接材
表面から輻射される輻射波を光ファイバーを用いて赤外
線検出器に導き、前記輻射波を赤外線検出器により温度
に変換し、該温度の変化によって溶接部の接合良否を判
定する方法(特開昭56−99082号公報)等多くの
提案が行われている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前記したバルジテスト
は、試験片をサンプリングし、ライン外での試験機で押
込み割れを目視判定する間、ラインを停止させる必要が
あり、ラインを停止させないためには巨大なループ設備
を必要とし、コスト上好ましくない。また、ハンマーテ
ストは、スポット的に溶接部上をハンマーで叩いて目視
判定するため、長時間を必要とし、バルジテストと同様
の欠点を有している。
【0006】さらに特開昭50−83245号公報の方
法は、溶接電流と溶接電圧から求めた溶接エネルギーと
基準溶接エネルギーとの比と通電時間の関係に基き、基
準時間における前記比と基準値を比較して溶接強度の良
否を監視するため、被溶接材の表面の汚れ等が溶接エネ
ルギーと溶接部品質との相関に影響を与えることとな
り、正確に溶接部の良否を判定することができない。ま
た、特開昭52−150760号公報の方法は、透過波
の尖頭値の極小値と通電終了時点での値との差から、被
溶接材に形成される溶接部の大きさを推定し、この推定
値から溶接状態の良否を判定するため、溶接部の大きさ
と溶接状態の良否との相関に疑問があり、正確に判定す
ることができない。
【0007】上記のとおりいずれの方法においても、実
際の溶接部強度を正確に検出できないため、次工程の連
続ストリップ処理ラインにおける溶接部の破断を十分に
防止することができない状況である。しかし、これらの
連続ストリップ処理ラインにおいては、一度ストリップ
溶接部の破断が発生すれば、復旧までに長時間のライン
停止を余儀なくされ、その経済的損失が莫大なものとな
る。
【0008】さらにまた、自動的に溶接部の良否を監視
する方法としては、特開昭56−99082号公報で提
案されている抵抗溶接赤外線モニタがあるが、これは電
極と被溶接材とが接触する外周部近傍の被溶接材表面か
ら輻射される輻射波を光ファイバーを用いて赤外線検出
器に導き、前記輻射波を赤外線検出器により温度に変換
して接合部良否判定する方法である。
【0009】しかしながら、上記いずれの方法において
も、溶接部の良否を判定するのみで、具体的に再溶接に
至るプロセス、手段が示されておらず、溶接不良を正確
に検出できたとしても、再溶接条件の設定を正しく行わ
なければ再度溶接不良となる。このため、再溶接の繰返
しが数回行われると連続ストリップ処理ラインの操業停
止に至り、復旧までに長時間のライン停止を余儀なくさ
れ、その経済的損失が莫大なものとなる。
【0010】この発明の目的は、上記従来技術の欠点を
解消し、溶接直後の溶接部の良否判定結果に基いて再溶
接条件を自動的に設定できる再溶接方法および装置を提
供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成すべく鋭意試験研究を行った。その結果、連続ス
トリップ処理ラインにおける先行ストリップと後行スト
リップとの溶接は、すべてのパラメータの変動が溶接直
後のストリップ表面温度に表れることに着目し、この温
度パターンを分析することにより溶接部の再溶接の要否
を判定できる。また、前記温度パターンの分析結果に基
き、再溶接条件を設定できることを究明し、この発明に
到達した。
【0012】すなわちこの発明は、連続ストリップ処理
ラインでの先行材と後行材の溶接部の再溶接方法におい
て、溶接完了後の溶接部全長に亘るストリップ表面温度
を検出し、ストリップ表面温度の単位時間内における温
度変化率を求めて予め定めた制限値と比較し、制限値以
上の場合、電極輪を研削して再溶接するのである。
【0013】また、連続ストリップ処理ラインでの先行
材と後行材を溶接する電極輪式抵抗溶接機と、電極輪研
削装置と、溶接直後の溶接部全長に亘るストリップ表面
温度を検出する温度検出器と、該温度検出器から入力さ
れるストリップ表面温度の単位時間内における温度変化
率を求め、予め定めた制限値と比較して溶接部の良否を
判定し、溶接不良と判定すれば溶接機制御部に電極輪研
削指令と電再溶接指令を出力する溶接判定装置からなる
ストリップの再溶接装置である。
【0014】さらに、連続ストリップ処理ラインでの先
行材と後行材を溶接する電極輪式抵抗溶接機と、電極輪
研削装置と、溶接直後のストリップ表面温度を検出する
温度検出器と、該温度検出器から入力されるストリップ
表面温度から溶接部全長の平均温度または溶接部全長に
亘る単位時間内における温度変化率を求め、予め定めた
平均温度の設定値または温度変化率の制限値と比較して
溶接部の良否を判定し、平均温度から溶接不良と判定す
れば、溶接機制御部に溶接パラメータの変更と再溶接指
令を、温度変化率から溶接不良と判定すれば溶接機制御
部に電極輪研削指令と再溶接指令を出力する溶接判定装
置からなるストリップの再溶接装置である。
【0015】
【作用】この発明の再溶接方法においては、溶接直後の
溶接部全長に亘るストリップ表面温度を検出して単位時
間内における温度変化率を求め、予め定めた制限値と比
較して溶接部の良否を判定し、溶接不良と判定すれば電
極輪を研削して再溶接するから、電極輪の異状摩耗等に
起因する溶接不良を短時間で判定し、1度の再溶接で溶
接不良を解消することができる。
【0016】また、この発明の再溶接装置においては、
溶接判定装置が温度検出器から入力される溶接直後の溶
接部全長に亘るストリップ表面温度に基いて、単位時間
当りの温度変化率を求め、予め定めた制限値と比較して
溶接部の良否を判定し、溶接不良と判定すれば、溶接機
制御部に電極輪の研削指令と共に、再溶接指令を出力す
るから、電極輪の異常溶損やスケール付着等に起因する
溶接不良が短時間で検出され、電極輪が研削されて再溶
接されるから、短時間でストリップの再溶接が完了す
る。
【0017】さらにこの発明の再溶接装置においては、
溶接判定装置が温度検出器から入力される溶接直後の溶
接部全長に亘るストリップ表面温度に基いて平均温度を
求め、予め定めた設定値と比較して溶接部の良否を判定
し、溶接不良と判定すれば溶接機制御部に溶接パラメー
タの変更と再溶接指令を出力するから、溶接パラメータ
の設定不適正による溶接不良が短時間で検出され、再溶
接により解消される。また、溶接判定装置は、温度検出
器から入力される溶接直後の溶接部全長に亘るストリッ
プ表面温度に基いて、単位時間内における温度変化率を
求め、予め定めた制限値と比較して溶接部の良否を判定
し、溶接不良と判定したときは溶接機制御部に電極輪研
削指令と共に、再溶接指令を出力するから、溶接パラメ
ータの設定が良好であるが、電極輪の局部溶損やスケー
ル付着等によって溶接不良が発生しても、直ちに検出し
て電極輪の局部溶損や付着スケール等を研削し、再溶接
するから、再溶接における溶接不良を解消することがで
きる。
【0018】溶接完了後の溶接部全長内における測定温
度の単位時間内の温度変化率は、溶接パラメータ設定不
適切の場合であっても小さいが、電極輪の局部溶損、ス
ケール付着等の電極輪の異常が発生した場合には著しく
大きくなる。このため、電極輪の異常による溶接不良
は、単位時間内の温度変化率を求め、予め定めた制限値
と比較することによって、溶接部の良否を判定すること
ができると共に、溶接不良の場合には、溶接不良の原因
が電極輪の異常によるものであると特定することができ
る。なお、溶接完了後の溶接部全長内における測定温度
の単位時間内の温度変化率は、次式により求めることが
できる。 X=dT/dt (1)式 X≦a (2)式 (良否判定) ただし、X:温度変化率 T:単位時間内の検出温度 t:単位時間 a:温度変化率上限値 なお、上記(2)式の良否判定により、温度変化率Xが
上限値aを上回った場合は、電極輪の自動切削を行った
のち、再溶接を行う。
【0019】また、溶接直後の溶接部全長の平均温度と
予め定めた設定値に基づく溶接不良の場合における前回
の溶接パラメータの変更は、溶接部全長の平均温度と、
先行材と後行材の板厚和により前回の溶接パラメータの
溶接電流、加圧、速度を変更する次式により定義され
る。 Y=eTi+fto (3)式 α≦Y≦β (4)式 (良否判定) ただし、Y:板厚補正された溶接部平均温度 e、f:係数 Te:平均温度 to:溶接板厚和(先行材+後行材) α:温度下限 β:温度上限 上記(4)式の良否判定により、溶接部全長の板厚補正
された平均温度Yが温度下限αを下回った場合、または
温度上限βを上回った場合は、前記平均温度Yの温度下
限αまたは上限βからのずれに応じ、溶接電流が補正さ
れ再溶接される。このため、溶接部を切断後、溶接パラ
メーターを変更して再溶接するから、溶接不良の場合に
おいても、極めて短時間で良好な再溶接を確実に実施す
ることができ、後工程での溶接部の破断を未然に防止す
ることができる。したがって、前回の溶接結果に基づい
て再溶接の溶接パラメータが設定されるから、再溶接に
おける溶接パラメータに起因する溶接不良を解消するこ
とができる。
【0020】この発明における電極輪研削装置として
は、研削バイト、研磨砥石等いずれの研削手段を用いて
もよい。また、溶接直後の溶接部のストリップ表面温度
を検出する温度検出器としては、溶接部表面温度を正確
に測定できるものであればよく、特に限定されないが、
保守点検の容易性、耐久性等を考慮すれば、集光レンズ
で集光して光ファイバを介して温度検出端に導き、温度
検出する方式が適している。なお、上記においては、ス
トリップ溶接部の溶接不良を検出して自動的に溶接パラ
メータの変更または電極輪を研削して再溶接する場合に
ついて述べたが、ストリップ溶接部の溶接不良を検出し
て警報を発し、オペレータが手動操作によって溶接パラ
メータを変更、または電極輪研削装置を操作して電極輪
を研削し再溶接しても、同様の効果を得ることができ
る。
【0021】
【実施例】実施例1 この発明の詳細をシーム溶接の電極輪式抵抗溶接機を備
えた連続ストリップ処理ラインに、この発明のストリッ
プ溶接部の良否判定装置と再溶接装置を設置した場合の
一例を示す図1ならびに図2の制御系統図に基いて説明
する。図1において、1は先行材、2は後行材、3は連
続ストリップ処理ラインのストリップ幅方向に車輪4に
より移動自在の溶接機台車で、該溶接台車3には、上下
に電極輪5、5、加圧ロール6、6、電極輪研削バイト
7、7が設置されている。また、下部の電極輪5と加圧
ロール6の中間には、集光レンズ8が設置され、光ファ
イバ9を介して温度検出器10と接続されている。温度
検出器10は、溶接判定装置11に溶接部測温結果を出
力する。溶接判定装置11は、上位コンピュータ12お
よび溶接機制御部13と連結され、上位コンピュータ1
2から入力される先行材1および後行材2の板厚情報
と、温度検出器10から入力される溶接直後の溶接部測
温結果に基いて、溶接部全長の平均温度を求め、予め定
めた設定値と比較し、設定値以下の場合は、溶接機制御
部13に前回の溶接パラメータの入熱量増加指令と再溶
接指令を、また、設定値以上の場合は、前回の溶接パラ
メータの入熱量減少指令と再溶接指令を出力するよう構
成する。
【0022】上記のとおり構成したから、先行材1と後
行材2の溶接に際し溶接機制御部13は、図2に示すと
おり、連続ストリップ処理ラインの運転が停止すると、
図示しないクランプシリンダーの作動により開閉するク
ランプ本体で先行材1のボトムと後行材2のトップを固
定する。ついで溶接機制御部13は、先行材1に後行材
2を10〜50mm一次ラッピングしたのち切断し、再
度先行材1に後行材2を2mm程度重ね合せて二次ラッ
ピングする。そして溶接機制御部13は、別途設定され
た溶接パラメータに基いて、電極輪5、5、加圧ロール
6、6を先行材1または後行材2に接触させ、溶接機台
車3をストリップの幅方向に走行させて溶接する。溶接
直後の溶接部の表面温度は、集光レンズ8、光ファイバ
9を介して温度検出器10に入力され、測定された溶接
部の表面温度は、温度検出器10から溶接判定装置11
に出力される。溶接判定装置11は、温度検出器10か
ら入力される溶接部の表面温度に基いて求めた溶接部全
長の平均温度と、上位コンピュータ12から入力される
先行材1および後行材2の板厚に基いて前記(3)式に
より板厚補正された平均温度を求め、予め定めた上下限
設定値と比較し、平均温度が設定値内であれば、溶接良
好と判定する。そして溶接判定装置11は、前記(1)
式により溶接部全長に亘る測定温度の単位時間内におけ
る温度変化率を求め、予め定めた制限値と比較し、制限
値内であれば溶接良好と判定する。溶接機制御部13
は、図示しないクランプを解除したのち、連続ストリッ
プ処理ラインの運転を開始し、溶接作業を完了する。
【0023】一方、溶接判定装置11は、板厚補正され
た平均温度が予め定めた上下限設定値の制限外であれ
ば、溶接不良と判定して溶接機制御部13に溶接パラメ
ータの変更と再溶接指令を出力する。溶接機制御部13
は、溶接判定装置11から再溶接指令が入力されると、
図示しないクランプを解除し、溶接部を後退させたの
ち、再度前記先行材1ボトムと後行材2トップのクラン
プ工程に戻り、再溶接を行う。この場合の再溶接におけ
る溶接パラメータの設定に際しては、板厚補正された平
均温度が予め定めた下限値以下の場合および上限値以上
の場合は、温度上下限からのずれに対応して前回パラメ
ータの溶接電流を表1により補正する。
【0024】
【表1】
【0025】また、溶接判定装置11は、板厚補正され
た平均温度が予め定めた設定値の制限内であっても、例
えば、図3(a)図および(b)図に示すとおり、溶接
部全長に亘る測定温度の単位時間t内における温度変化
率Xが予め定めた制限値(図3(b)図では200)以
上であれば、溶接機制御部13に電極輪5、5のバイト
研削指令と共に、再溶接指令を出力する。溶接機制御部
13は、溶接判定装置11から電極輪5、5のバイト研
削指令と再溶接指令が入力されると、電極輪研削バイト
7、7により電極輪5、5を自動研削したのち、図示し
ないクランプを解除し、溶接部分を後退させたのち、再
度前記先行材1ボトムと後行材2トップのクランプ工程
に戻り、再溶接を行う。
【0026】したがって、この発明装置によれば、溶接
パラメータの設定不適正ならびに電極輪異常による溶接
不良が自動的に検出されるから、溶接部のハンマーチェ
ックが不要となり、しかも溶接不良の場合にはその原因
に応じて溶接パラメータの変更または電極輪バイト研削
を実施して再溶接するから、一度で溶接不良のない再溶
接を行うことができ、溶接部破断によるライン停止を防
止することができる。
【0027】実施例2 実施例1に記載のストリップ溶接装置を使用し、溶融め
っきラインにおいて、先行材板厚0.4、後行材板厚
0.5mm、いずれも板幅680mmの冷延鋼板の溶接
を行った。この場合の溶接温度と溶接電流設定値との関
係および板幅方向における溶接部温度変動と溶接良否の
一例を図4および図5に示す。図4に示すとおり、溶接
温度が700〜1000℃の範囲内であれば、ハンマー
テストで割れが発生せず、溶接部は良好であった。ま
た、図5に示すとおり、溶接部の板幅方向での温度変化
率が大きい場合は、溶接不良が発生していたが、一度の
再溶接により溶接部が良好となり、溶接部の破断による
操業停止は発生しなかった。したがって、溶接部の良否
を自動判定することにより、ハンマーテストを不要とす
ることができ、約45秒の時間短縮が可能となり、従来
再溶接まででライン停止に至っていたが、再々溶接まで
可能となり、溶接パラメータ設定不適当および電極輪の
異常溶損等による溶接不良を防止することが可能とな
り、溶接部不良によるライン停止を皆無とすることがで
きる。
【0028】
【発明の効果】以上述べたとおり、この発明によれば、
連続ストリップ処理ラインでのストリップの接続溶接に
おいて、溶接不良を短時間で自動的に判定することがで
きると共に、溶接不良原因を特定できるから、再溶接に
おいて溶接パラメータの変更、電極輪の研削等溶接不良
原因を排除することが可能となり、再溶接部の破断を皆
無とすることができ、後工程における長時間のライン停
止等の操業トラブルを確実に防止することができ、その
効果は極めて大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明のストリップ溶接装置の概略説明図で
ある。
【図2】ストリップ溶接部の良否判定と溶接装置の制御
系統図である。
【図3】時間と温度との関係と単位時間と温度変化率と
の関係を対応して示すもので、(a)図は時間と温度と
の関係を示すグラフ、(b)図は単位時間と温度変化率
との関係を示すグラフである。
【図4】実施例2における溶接温度と溶接電流設定値と
の関係を示すグラフである。
【図5】実施例2における板幅方向における溶接部温度
変動と溶接良否の一例を示すグラフである。
【図6】従来のストリップ溶接装置の制御系統図であ
る。
【符号の説明】
1 先行材 2 後行材 3 溶接機台車 4 車輪 5 電極輪 6 加圧ロール 7 電極輪研削バイト 8 集光レンズ 9 光ファイバ 10 温度検出器 11 溶接判定装置 12 上位コンピュータ 13 溶接制御部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G01N 25/72 G01N 25/72 E

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 連続ストリップ処理ラインでの先行材と
    後行材の溶接部の再溶接方法において、溶接直後の溶接
    部全長に亘るストリップ表面温度を検出し、ストリップ
    表面温度の単位時間内における温度変化率を求めて予め
    定めた制限値と比較し、制限値以上の場合、電極輪を研
    削して再溶接することを特徴とするストリップの再溶接
    方法。
  2. 【請求項2】 連続ストリップ処理ラインでの先行材と
    後行材を溶接する電極輪式抵抗溶接機と、電極輪研削装
    置と、溶接直後の溶接部全長に亘るストリップ表面温度
    を検出する温度検出器と、該温度検出器から入力される
    ストリップ表面温度の単位時間内における温度変化率を
    求め、予め定めた制限値と比較して溶接部の良否を判定
    し、溶接不良と判定すれば溶接機制御部に電極輪研削指
    令と電再溶接指令を出力する溶接判定装置からなるスト
    リップの再溶接装置。
  3. 【請求項3】 連続ストリップ処理ラインでの先行材と
    後行材を溶接する電極輪式抵抗溶接機と、電極輪研削装
    置と、溶接直後のストリップ表面温度を検出する温度検
    出器と、該温度検出器から入力されるストリップ表面温
    度から溶接部全長の平均温度または溶接部全長に亘る単
    位時間内における温度変化率を求め、予め定めた平均温
    度の設定値または温度変化率の制限値と比較して溶接部
    の良否を判定し、平均温度から溶接不良と判定すれば、
    溶接機制御部に溶接パラメータの変更と再溶接指令を、
    温度変化率から溶接不良と判定すれば溶接機制御部に電
    極輪研削指令と再溶接指令を出力する溶接判定装置から
    なるストリップの再溶接装置。
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