JPH05212554A - ストリップ溶接部の良否判定装置 - Google Patents
ストリップ溶接部の良否判定装置Info
- Publication number
- JPH05212554A JPH05212554A JP5431992A JP5431992A JPH05212554A JP H05212554 A JPH05212554 A JP H05212554A JP 5431992 A JP5431992 A JP 5431992A JP 5431992 A JP5431992 A JP 5431992A JP H05212554 A JPH05212554 A JP H05212554A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- welding
- light intensity
- spark light
- weld zone
- quality
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Investigating, Analyzing Materials By Fluorescence Or Luminescence (AREA)
- Investigating Materials By The Use Of Optical Means Adapted For Particular Applications (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 連続ストリップ処理ラインにおける先行材と
後行材との接合溶接部の良否を自動的に判定する。 【構成】 溶接中の溶接部スパーク光強度を検出する光
パワーメータ10と、該光パワーメータ10で検出され
たスパーク光強度から溶接部全長の単位時間内の平均ス
パーク光強度を求め、予め定めた制限値と比較して溶接
部の良否を判定する溶接判定装置11とからなる。 【効果】 接合溶接における溶接部の良否を自動的に判
定できると共に、溶接不良原因を特定することができ、
再溶接において溶接パラメータの変更が可能となり、一
度の再溶接で溶接部の破断を皆無とすることができる。
後行材との接合溶接部の良否を自動的に判定する。 【構成】 溶接中の溶接部スパーク光強度を検出する光
パワーメータ10と、該光パワーメータ10で検出され
たスパーク光強度から溶接部全長の単位時間内の平均ス
パーク光強度を求め、予め定めた制限値と比較して溶接
部の良否を判定する溶接判定装置11とからなる。 【効果】 接合溶接における溶接部の良否を自動的に判
定できると共に、溶接不良原因を特定することができ、
再溶接において溶接パラメータの変更が可能となり、一
度の再溶接で溶接部の破断を皆無とすることができる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、連続ストリップ処理
ラインの前処理設備の一つである先行材と後行材を接続
するストリップ溶接機での溶接部の良否を判定する良否
判定装置に関する。
ラインの前処理設備の一つである先行材と後行材を接続
するストリップ溶接機での溶接部の良否を判定する良否
判定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】鉄鋼業において連続ストリップ処理ライ
ンは、例えば酸洗、冷間圧延、焼鈍あるいは溶融めっき
等において数多く使用されている。連続ストリップ処理
ラインにおいては、前処理としてルーパー等の装置によ
りラインを停止させずに先行ストリップと後行ストリッ
プを接続するシーム溶接、スポット溶接、フラッシュバ
ット溶接、レーザー溶接等の溶接機が備えられている。
ンは、例えば酸洗、冷間圧延、焼鈍あるいは溶融めっき
等において数多く使用されている。連続ストリップ処理
ラインにおいては、前処理としてルーパー等の装置によ
りラインを停止させずに先行ストリップと後行ストリッ
プを接続するシーム溶接、スポット溶接、フラッシュバ
ット溶接、レーザー溶接等の溶接機が備えられている。
【0003】上記溶接機により溶接された溶接部の良否
判定は、後工程における溶接部破断によるライン停止を
防止する上で極めて重要である。従来の溶接部の良否判
定は、バルジテスト(押込み割れ試験)または溶接部を
ハンマーで叩いて溶接強度を確認するハンマーテスト等
の人手による試験が実施されていた。このハンマーテス
トによる溶接部良否判定における溶接制御は、例えば、
マッシュシームウエルダーにおいては、図4に示すとお
り、連続ストリップ処理ラインの運転が停止すると、溶
接制御部は、クランプ装置で先行材のボトムと後行材の
トップを固定する。ついで溶接制御部は、先行材に後行
材を10〜50mm一次ラッピングしたのち切断し、再
度先行材に後行材を2mm程度重ね合せて二次ラッピン
グする。そして溶接制御部は、入力される板厚、材質等
に基いて溶接パラメータを設定後、溶接機台車をストリ
ップの幅方向に走行させて溶接する。溶接完了後クラン
プを解除したのち、溶接部をハンマーテスト位置まで前
進させ、ついで作業員がハンマーテストにより溶接部の
割れ有無を調査し、割れが無い場合にはラインの運転を
開始する。一方、割れが有る場合は、溶接部を後退さ
せ、再溶接のためのクランプ装置で先行材のボトムと後
行材のトップの固定以降の工程を繰返す。
判定は、後工程における溶接部破断によるライン停止を
防止する上で極めて重要である。従来の溶接部の良否判
定は、バルジテスト(押込み割れ試験)または溶接部を
ハンマーで叩いて溶接強度を確認するハンマーテスト等
の人手による試験が実施されていた。このハンマーテス
トによる溶接部良否判定における溶接制御は、例えば、
マッシュシームウエルダーにおいては、図4に示すとお
り、連続ストリップ処理ラインの運転が停止すると、溶
接制御部は、クランプ装置で先行材のボトムと後行材の
トップを固定する。ついで溶接制御部は、先行材に後行
材を10〜50mm一次ラッピングしたのち切断し、再
度先行材に後行材を2mm程度重ね合せて二次ラッピン
グする。そして溶接制御部は、入力される板厚、材質等
に基いて溶接パラメータを設定後、溶接機台車をストリ
ップの幅方向に走行させて溶接する。溶接完了後クラン
プを解除したのち、溶接部をハンマーテスト位置まで前
進させ、ついで作業員がハンマーテストにより溶接部の
割れ有無を調査し、割れが無い場合にはラインの運転を
開始する。一方、割れが有る場合は、溶接部を後退さ
せ、再溶接のためのクランプ装置で先行材のボトムと後
行材のトップの固定以降の工程を繰返す。
【0004】また、自動的に溶接部の溶接強度の良否を
監視する方法としては、溶接部に流れる溶接電流と溶接
部にかかる溶接電圧を検出し、該溶接電流と溶接電圧と
から溶接エネルギーを求め、前記溶接エネルギーと基準
溶接エネルギーとの比と通電時間との関係を求め、基準
時間における前記比と基準値とを比較して溶接強度の良
否を監視する方法(特開昭50−83245号公報)、
被溶接材両面の電極内に相対向して超音波振動子を配設
し、いずれか一方を駆動してパルス状の超音波を被溶接
材中に送出透過させ、その透過波を他方の超音波振動子
で検出し、この検出された透過波の尖頭値が溶接電流の
通電開始後一旦増大したのち急激に減少したときの極小
値と、この後時間の経過と共に増大する透過波の通電終
了時点での値との差から、被溶接材に形成される溶接部
の大きさを推定し、この推定値から溶接状態の良否を判
定する方法(特開昭52−150760号公報)、ある
いは電極と被溶接材とが接触する外周部近傍の被溶接材
表面から輻射される輻射波を光ファイバーを用いて赤外
線検出器に導き、前記輻射波を赤外線検出器により温度
に変換し、該温度の変化によって溶接部の接合良否を判
定する方法(特開昭56−99082号公報)等多くの
提案が行われている。
監視する方法としては、溶接部に流れる溶接電流と溶接
部にかかる溶接電圧を検出し、該溶接電流と溶接電圧と
から溶接エネルギーを求め、前記溶接エネルギーと基準
溶接エネルギーとの比と通電時間との関係を求め、基準
時間における前記比と基準値とを比較して溶接強度の良
否を監視する方法(特開昭50−83245号公報)、
被溶接材両面の電極内に相対向して超音波振動子を配設
し、いずれか一方を駆動してパルス状の超音波を被溶接
材中に送出透過させ、その透過波を他方の超音波振動子
で検出し、この検出された透過波の尖頭値が溶接電流の
通電開始後一旦増大したのち急激に減少したときの極小
値と、この後時間の経過と共に増大する透過波の通電終
了時点での値との差から、被溶接材に形成される溶接部
の大きさを推定し、この推定値から溶接状態の良否を判
定する方法(特開昭52−150760号公報)、ある
いは電極と被溶接材とが接触する外周部近傍の被溶接材
表面から輻射される輻射波を光ファイバーを用いて赤外
線検出器に導き、前記輻射波を赤外線検出器により温度
に変換し、該温度の変化によって溶接部の接合良否を判
定する方法(特開昭56−99082号公報)等多くの
提案が行われている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前記したバルジテスト
は、試験片をサンプリングし、ライン外での試験機で押
込み割れを目視判定する間、ラインを停止させる必要が
あり、ラインを停止させないためには巨大なループ設備
を必要とし、コスト上好ましくない。また、ハンマーテ
ストは、スポット的に溶接部上をハンマーで叩いて目視
判定するため、長時間を必要とし、バルジテストと同様
の欠点を有している。
は、試験片をサンプリングし、ライン外での試験機で押
込み割れを目視判定する間、ラインを停止させる必要が
あり、ラインを停止させないためには巨大なループ設備
を必要とし、コスト上好ましくない。また、ハンマーテ
ストは、スポット的に溶接部上をハンマーで叩いて目視
判定するため、長時間を必要とし、バルジテストと同様
の欠点を有している。
【0006】さらに特開昭50−83245号公報の方
法は、溶接電流と溶接電圧から求めた溶接エネルギーと
基準溶接エネルギーとの比と通電時間の関係に基き、基
準時間における前記比と基準値を比較して溶接強度の良
否を監視するため、被溶接材の表面の汚れ等が溶接エネ
ルギーと溶接部品質との相関に影響を与えることとな
り、正確に溶接部の良否を判定することができない。ま
た、特開昭52−150760号公報の方法は、透過波
の尖頭値の極小値と通電終了時点での値との差から、被
溶接材に形成される溶接部の大きさを推定し、この推定
値から溶接状態の良否を判定するため、溶接部の大きさ
と溶接状態の良否との相関に疑問があり、正確に判定す
ることができない。
法は、溶接電流と溶接電圧から求めた溶接エネルギーと
基準溶接エネルギーとの比と通電時間の関係に基き、基
準時間における前記比と基準値を比較して溶接強度の良
否を監視するため、被溶接材の表面の汚れ等が溶接エネ
ルギーと溶接部品質との相関に影響を与えることとな
り、正確に溶接部の良否を判定することができない。ま
た、特開昭52−150760号公報の方法は、透過波
の尖頭値の極小値と通電終了時点での値との差から、被
溶接材に形成される溶接部の大きさを推定し、この推定
値から溶接状態の良否を判定するため、溶接部の大きさ
と溶接状態の良否との相関に疑問があり、正確に判定す
ることができない。
【0007】上記のとおりいずれの方法においても、実
際の溶接部強度を正確に検出できないため、次工程の連
続ストリップ処理ラインにおける溶接部の破断を十分に
防止することができない状況である。しかし、これらの
連続ストリップ処理ラインにおいては、一度ストリップ
溶接部の破断が発生すれば、復旧までに長時間のライン
停止を余儀なくされ、その経済的損失が莫大なものとな
る。
際の溶接部強度を正確に検出できないため、次工程の連
続ストリップ処理ラインにおける溶接部の破断を十分に
防止することができない状況である。しかし、これらの
連続ストリップ処理ラインにおいては、一度ストリップ
溶接部の破断が発生すれば、復旧までに長時間のライン
停止を余儀なくされ、その経済的損失が莫大なものとな
る。
【0008】さらにまた、自動的に溶接部の良否を監視
する方法としては、特開昭56−99082号公報で提
案されている抵抗溶接赤外線モニタがあるが、これは電
極と被溶接材とが接触する外周部近傍の被溶接材表面か
ら輻射される輻射波を光ファイバーを用いて赤外線検出
器に導き、前記輻射波を赤外線検出器により温度に変換
して接合部良否判定する方法である。
する方法としては、特開昭56−99082号公報で提
案されている抵抗溶接赤外線モニタがあるが、これは電
極と被溶接材とが接触する外周部近傍の被溶接材表面か
ら輻射される輻射波を光ファイバーを用いて赤外線検出
器に導き、前記輻射波を赤外線検出器により温度に変換
して接合部良否判定する方法である。
【0009】しかしながら、上記溶接部の表面温度を検
出してその平均温度あるいはストリップ幅方向温度バラ
ツキを求め、予め定めた管理範囲と比較して溶接部の良
否を判定するのみでは、溶接不良を正確に検出できない
ばかりでなく、溶接パラメータ以外の溶接不良原因、例
えば、電極輪の局部溶損、スケール付着等、電極輪の異
常を特定することができず、電極輪異常のままで再溶接
を行っても再度溶接不良となる。このため、再溶接の繰
返しが数回行われると連続ストリップ処理ラインの操業
停止に至り、復旧までに長時間のライン停止を余儀なく
され、その経済的損失が莫大なものとなる。
出してその平均温度あるいはストリップ幅方向温度バラ
ツキを求め、予め定めた管理範囲と比較して溶接部の良
否を判定するのみでは、溶接不良を正確に検出できない
ばかりでなく、溶接パラメータ以外の溶接不良原因、例
えば、電極輪の局部溶損、スケール付着等、電極輪の異
常を特定することができず、電極輪異常のままで再溶接
を行っても再度溶接不良となる。このため、再溶接の繰
返しが数回行われると連続ストリップ処理ラインの操業
停止に至り、復旧までに長時間のライン停止を余儀なく
され、その経済的損失が莫大なものとなる。
【0010】この発明の目的は、上記従来技術の欠点を
解消し、溶接直後の溶接部の良否判定を正確に行うこと
ができると共に、溶接不良発生原因を特定できる溶接良
否判定装置を提供することにある。
解消し、溶接直後の溶接部の良否判定を正確に行うこと
ができると共に、溶接不良発生原因を特定できる溶接良
否判定装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成すべく鋭意試験研究を行った。その結果、連続ス
トリップ処理ラインにおける先行ストリップと後行スト
リップとの接続溶接においては、パラメータの変動が溶
接中のスパーク光強度に表れることに着目し、このスパ
ーク光強度の周波数を分析することにより溶接部の良否
判定ばかりでなく、溶接不良原因を特定できることを究
明し、この発明に到達した。
を達成すべく鋭意試験研究を行った。その結果、連続ス
トリップ処理ラインにおける先行ストリップと後行スト
リップとの接続溶接においては、パラメータの変動が溶
接中のスパーク光強度に表れることに着目し、このスパ
ーク光強度の周波数を分析することにより溶接部の良否
判定ばかりでなく、溶接不良原因を特定できることを究
明し、この発明に到達した。
【0012】すなわちこの発明は、連続ストリップ処理
ラインでの先行材と後行材の溶接部の良否判定装置にお
いて、溶接中のスパーク光強度を検出する光パワーメー
タと、該光パワーメータから入力される溶接中のスパー
ク光強度の単位時間内における周波数分布を検出する周
波数分析装置と、周波数分析装置から入力される溶接中
のスパーク光強度の単位時間内における周波数分布変化
率と、予め定めた制限値を比較して溶接部の良否を判定
する溶接判定装置からなるストリップ溶接部の良否判定
装置である。
ラインでの先行材と後行材の溶接部の良否判定装置にお
いて、溶接中のスパーク光強度を検出する光パワーメー
タと、該光パワーメータから入力される溶接中のスパー
ク光強度の単位時間内における周波数分布を検出する周
波数分析装置と、周波数分析装置から入力される溶接中
のスパーク光強度の単位時間内における周波数分布変化
率と、予め定めた制限値を比較して溶接部の良否を判定
する溶接判定装置からなるストリップ溶接部の良否判定
装置である。
【0013】
【作用】この発明装置によれば、連続ストリップ処理ラ
インでの先行材と後行材の接続溶接における溶接部の良
否は、光パワーメータと周波数分析装置により検出され
た溶接中のスパーク光強度の単位時間内における周波数
分布を求め、予め定めた制限値と比較して制限値以上の
場合溶接不良と判定するから、極めて短時間でストリッ
プ溶接部の溶接状況の良否を判定することができる。
インでの先行材と後行材の接続溶接における溶接部の良
否は、光パワーメータと周波数分析装置により検出され
た溶接中のスパーク光強度の単位時間内における周波数
分布を求め、予め定めた制限値と比較して制限値以上の
場合溶接不良と判定するから、極めて短時間でストリッ
プ溶接部の溶接状況の良否を判定することができる。
【0014】溶接中の溶接部全長の特定周波数帯におけ
る平均スパーク光強度と予め定めた設定値に基づく溶接
不良の場合における前回の溶接パラメータの変更は、溶
接部全長の特定周波数帯における平均スパーク光強度
と、先行材と後行材の板厚和により前回の溶接パラメー
タの溶接電流、加圧、速度を変更する次式により定義さ
れる。 Y=eTi+fto (1)式 α≦Y≦β (2)式 (良否判定) ただし、Y:板厚補正された溶接部平均スパーク光強度 e、f:係数 Ti:平均スパーク光強度 to:溶接板厚和(先行材+後行材) α:スパーク光強度下限 β:スパーク光強度上限 上記(2)式の良否判定により、溶接部全長の板厚補正
された平均スパーク光強度Yがスパーク光強度下限αを
下回った場合、またはスパーク光強度上限βを上回った
場合は、溶接不良と判定する。したがって、再溶接に際
しては、前記平均スパーク光強度Yのスパーク光強度下
限αまたは上限βからのずれに応じ、溶接パラメータの
設定が可能となり、再溶接における溶接パラメータに起
因する溶接不良を解消することができる。
る平均スパーク光強度と予め定めた設定値に基づく溶接
不良の場合における前回の溶接パラメータの変更は、溶
接部全長の特定周波数帯における平均スパーク光強度
と、先行材と後行材の板厚和により前回の溶接パラメー
タの溶接電流、加圧、速度を変更する次式により定義さ
れる。 Y=eTi+fto (1)式 α≦Y≦β (2)式 (良否判定) ただし、Y:板厚補正された溶接部平均スパーク光強度 e、f:係数 Ti:平均スパーク光強度 to:溶接板厚和(先行材+後行材) α:スパーク光強度下限 β:スパーク光強度上限 上記(2)式の良否判定により、溶接部全長の板厚補正
された平均スパーク光強度Yがスパーク光強度下限αを
下回った場合、またはスパーク光強度上限βを上回った
場合は、溶接不良と判定する。したがって、再溶接に際
しては、前記平均スパーク光強度Yのスパーク光強度下
限αまたは上限βからのずれに応じ、溶接パラメータの
設定が可能となり、再溶接における溶接パラメータに起
因する溶接不良を解消することができる。
【0015】この発明における溶接中の溶接部のスパー
ク光強度を検出する光パワーメータとしては、溶接部の
スパーク光強度を正確に測定できるものであればよく、
特に限定されないが、保守点検の容易性、耐久性等を考
慮すれば、集光レンズで集光して光ファイバを介して光
パワーメータに導き、スパーク光強度を検出する方式が
適している。なお、上記においては、ストリップ溶接部
の溶接部の良否判定のみについて述べたが、溶接不良を
検出して自動的に溶接パラメータの変更または電極輪を
研削して再溶接することもできるし、ストリップ溶接部
の溶接不良を検出して警報を発し、オペレータが手動操
作によって溶接パラメータを変更、または電極輪研削装
置を操作して電極輪を研削し再溶接しても、同様の効果
を得ることができる。
ク光強度を検出する光パワーメータとしては、溶接部の
スパーク光強度を正確に測定できるものであればよく、
特に限定されないが、保守点検の容易性、耐久性等を考
慮すれば、集光レンズで集光して光ファイバを介して光
パワーメータに導き、スパーク光強度を検出する方式が
適している。なお、上記においては、ストリップ溶接部
の溶接部の良否判定のみについて述べたが、溶接不良を
検出して自動的に溶接パラメータの変更または電極輪を
研削して再溶接することもできるし、ストリップ溶接部
の溶接不良を検出して警報を発し、オペレータが手動操
作によって溶接パラメータを変更、または電極輪研削装
置を操作して電極輪を研削し再溶接しても、同様の効果
を得ることができる。
【0016】
実施例1 この発明の詳細をシーム溶接の電極輪式抵抗溶接機を備
えた連続ストリップ処理ラインにこの発明のストリップ
溶接部の良否判定装置と再溶接装置を設置した場合の一
例を示す図1ならびに図2の制御系統図に基いて説明す
る。図1において、1は先行材、2は後行材、3は連続
ストリップ処理ラインのストリップ幅方向に車輪4によ
り移動自在の溶接機台車で、該溶接台車3には、上下に
電極輪5、5、加圧ロール6、6、電極輪研削バイト
7、7が設置されている。また、下部の電極輪5と加圧
ロール6の中間には、集光レンズ8が設置され、光ファ
イバケーブル9を介して光パワーメータ10と接続され
ている。光パワーメータ10は、溶接判定装置11に溶
接部のスパーク光強度の測定結果を出力する。溶接判定
装置11は、上位コンピュータ12および溶接機制御部
13と連結され、上位コンピュータ12から入力される
先行材1および後行材2の板厚情報と、光パワーメータ
10から入力される溶接中の溶接部のスパーク光強度の
測定結果に基いて、溶接部全長の平均スパーク光強度を
求め、予め定めた設定値と比較し、設定値以下の場合な
らびに設定値以上の場合は、溶接不良と判定して警報を
発すると共に、溶接機制御部13に溶接パラメータの設
定変更と再溶接を指令するよう構成する。
えた連続ストリップ処理ラインにこの発明のストリップ
溶接部の良否判定装置と再溶接装置を設置した場合の一
例を示す図1ならびに図2の制御系統図に基いて説明す
る。図1において、1は先行材、2は後行材、3は連続
ストリップ処理ラインのストリップ幅方向に車輪4によ
り移動自在の溶接機台車で、該溶接台車3には、上下に
電極輪5、5、加圧ロール6、6、電極輪研削バイト
7、7が設置されている。また、下部の電極輪5と加圧
ロール6の中間には、集光レンズ8が設置され、光ファ
イバケーブル9を介して光パワーメータ10と接続され
ている。光パワーメータ10は、溶接判定装置11に溶
接部のスパーク光強度の測定結果を出力する。溶接判定
装置11は、上位コンピュータ12および溶接機制御部
13と連結され、上位コンピュータ12から入力される
先行材1および後行材2の板厚情報と、光パワーメータ
10から入力される溶接中の溶接部のスパーク光強度の
測定結果に基いて、溶接部全長の平均スパーク光強度を
求め、予め定めた設定値と比較し、設定値以下の場合な
らびに設定値以上の場合は、溶接不良と判定して警報を
発すると共に、溶接機制御部13に溶接パラメータの設
定変更と再溶接を指令するよう構成する。
【0017】上記のとおり構成したから、先行材1と後
行材2の溶接に際し溶接機制御部13は、図2に示すと
おり、連続ストリップ処理ラインの運転が停止すると、
図示しないクランプシリンダーの作動により開閉するク
ランプ本体で先行材1のボトムと後行材2のトップを固
定する。ついで溶接機制御部13は、先行材1に後行材
2を10〜50mm一次ラッピングしたのち切断し、再
度先行材1に後行材2を2mm程度重ね合せて二次ラッ
ピングする。そして溶接機制御部13は、溶接判定装置
11から入力される情報に基いて、溶接パラメータを設
定後、電極輪5、5、加圧ロール6、6を先行材1また
は後行材2に接触させ、溶接機台車3をストリップの幅
方向に走行させて溶接する。溶接中の溶接部のスパーク
光強度は、集光レンズ8、光ファイバケーブル9を介し
て光パワーメータ10に入力され、測定された溶接部の
スパーク光強度は、光パワーメータ10から溶接判定装
置11に出力される。溶接判定装置11は、光パワーメ
ータ10から入力される溶接部のスパーク光強度に基い
て求めた溶接部全長の平均スパーク光強度と、上位コン
ピュータ12から入力される先行材1および後行材2の
板厚に基いて前記(1)式により板厚補正された平均ス
パーク光強度を求め、予め定めた上下限設定値と比較
し、平均スパーク光強度が設定値内であれば、溶接部全
長に亘る測定スパーク光強度の単位時間内におけるスパ
ーク光強度変化率を求め、予め定めた制限値と比較し、
制限値内であれば溶接良好と判定し、図示しないクラン
プを解除したのち、連続ストリップ処理ラインの運転を
開始し、溶接作業を完了する。
行材2の溶接に際し溶接機制御部13は、図2に示すと
おり、連続ストリップ処理ラインの運転が停止すると、
図示しないクランプシリンダーの作動により開閉するク
ランプ本体で先行材1のボトムと後行材2のトップを固
定する。ついで溶接機制御部13は、先行材1に後行材
2を10〜50mm一次ラッピングしたのち切断し、再
度先行材1に後行材2を2mm程度重ね合せて二次ラッ
ピングする。そして溶接機制御部13は、溶接判定装置
11から入力される情報に基いて、溶接パラメータを設
定後、電極輪5、5、加圧ロール6、6を先行材1また
は後行材2に接触させ、溶接機台車3をストリップの幅
方向に走行させて溶接する。溶接中の溶接部のスパーク
光強度は、集光レンズ8、光ファイバケーブル9を介し
て光パワーメータ10に入力され、測定された溶接部の
スパーク光強度は、光パワーメータ10から溶接判定装
置11に出力される。溶接判定装置11は、光パワーメ
ータ10から入力される溶接部のスパーク光強度に基い
て求めた溶接部全長の平均スパーク光強度と、上位コン
ピュータ12から入力される先行材1および後行材2の
板厚に基いて前記(1)式により板厚補正された平均ス
パーク光強度を求め、予め定めた上下限設定値と比較
し、平均スパーク光強度が設定値内であれば、溶接部全
長に亘る測定スパーク光強度の単位時間内におけるスパ
ーク光強度変化率を求め、予め定めた制限値と比較し、
制限値内であれば溶接良好と判定し、図示しないクラン
プを解除したのち、連続ストリップ処理ラインの運転を
開始し、溶接作業を完了する。
【0018】一方、溶接判定装置11は、板厚補正され
た平均スパーク光強度が予め定めた上下限設定値の制限
外であれば、溶接不良と判定して警報を発すると共に、
溶接機制御部13に再溶接指令を出力する。溶接機制御
部13は、溶接判定装置11から再溶接指令が入力され
ると、図示しないクランプを解除し、溶接部を後退させ
たのち、再度前記先行材1ボトムと後行材2トップのク
ランプ工程に戻り、再溶接を行う。この場合の再溶接に
おける溶接パラメータの設定に際しては、板厚補正され
た平均スパーク光強度が予め定めた下限値以下の場合お
よび上限値以上の場合は、平均スパーク光強度上下限か
らのずれに対応して前回パラメータの溶接電流を表1に
より補正する。
た平均スパーク光強度が予め定めた上下限設定値の制限
外であれば、溶接不良と判定して警報を発すると共に、
溶接機制御部13に再溶接指令を出力する。溶接機制御
部13は、溶接判定装置11から再溶接指令が入力され
ると、図示しないクランプを解除し、溶接部を後退させ
たのち、再度前記先行材1ボトムと後行材2トップのク
ランプ工程に戻り、再溶接を行う。この場合の再溶接に
おける溶接パラメータの設定に際しては、板厚補正され
た平均スパーク光強度が予め定めた下限値以下の場合お
よび上限値以上の場合は、平均スパーク光強度上下限か
らのずれに対応して前回パラメータの溶接電流を表1に
より補正する。
【0019】
【表1】
【0020】したがって、溶接パラメータの設定不適性
による溶接不良が自動的に検出されるから、溶接部のハ
ンマーチェックが不要となる。しかも溶接不良の場合に
は、その原因を特定できるから、再溶接において溶接パ
ラメータの再設定を実施することができ、一度で溶接不
良のない再溶接が可能となり、溶接部破断によるライン
停止を防止することができる。
による溶接不良が自動的に検出されるから、溶接部のハ
ンマーチェックが不要となる。しかも溶接不良の場合に
は、その原因を特定できるから、再溶接において溶接パ
ラメータの再設定を実施することができ、一度で溶接不
良のない再溶接が可能となり、溶接部破断によるライン
停止を防止することができる。
【0021】実施例2 実施例1に記載の溶接部良否判定装置とストリップ溶接
装置を使用し、溶融めっきラインにおいて、先行材板厚
0.4、後行材板厚0.5mm、いずれも板幅680m
mの冷延鋼板の溶接を行った。この場合の溶接部のスパ
ーク光強度と溶接電流設定値との関係および板幅方向に
おける溶接部スパーク光強度変動と溶接良否の一例を図
3に示す。図3に示すとおり、溶接部平均スパーク光強
度が20〜50mWの範囲内であれば、ハンマーテスト
で割れが発生せず、溶接部は良好であった。したがっ
て、溶接部の良否を自動判定することにより、ハンマー
テストを不要とすることができ、約45秒の時間短縮が
可能となり、従来再溶接まででライン停止に至っていた
が、再々溶接まで可能となり、溶接パラメータ設定不適
当による溶接不良を防止することが可能となり、溶接部
不良によるライン停止を皆無とすることができる。
装置を使用し、溶融めっきラインにおいて、先行材板厚
0.4、後行材板厚0.5mm、いずれも板幅680m
mの冷延鋼板の溶接を行った。この場合の溶接部のスパ
ーク光強度と溶接電流設定値との関係および板幅方向に
おける溶接部スパーク光強度変動と溶接良否の一例を図
3に示す。図3に示すとおり、溶接部平均スパーク光強
度が20〜50mWの範囲内であれば、ハンマーテスト
で割れが発生せず、溶接部は良好であった。したがっ
て、溶接部の良否を自動判定することにより、ハンマー
テストを不要とすることができ、約45秒の時間短縮が
可能となり、従来再溶接まででライン停止に至っていた
が、再々溶接まで可能となり、溶接パラメータ設定不適
当による溶接不良を防止することが可能となり、溶接部
不良によるライン停止を皆無とすることができる。
【0022】
【発明の効果】以上述べたとおり、この発明によれば、
連続ストリップ処理ラインでのストリップの接続溶接に
おいて、溶接部の良否を短時間で自動的に判定でき、か
つ溶接不良の原因を特定できるから、再溶接において溶
接パラメータを変更することが可能となり、溶接部の破
断を皆無とすることができ、後工程における長時間のラ
イン停止等の操業トラブルを確実に防止することがで
き、その効果は極めて大きい。
連続ストリップ処理ラインでのストリップの接続溶接に
おいて、溶接部の良否を短時間で自動的に判定でき、か
つ溶接不良の原因を特定できるから、再溶接において溶
接パラメータを変更することが可能となり、溶接部の破
断を皆無とすることができ、後工程における長時間のラ
イン停止等の操業トラブルを確実に防止することがで
き、その効果は極めて大きい。
【図1】この発明の溶接部良否判定装置とストリップ溶
接装置の概略説明図である。
接装置の概略説明図である。
【図2】ストリップ溶接部の良否判定と溶接装置の制御
系統図である。
系統図である。
【図3】実施例2における溶接部平均スパーク光強度と
溶接電流設定値との関係を示すグラフである。
溶接電流設定値との関係を示すグラフである。
【図4】従来のストリップ溶接装置の制御系統図であ
る。
る。
1 先行材 2 後行材 3 溶接機台車 4 車輪 5 電極輪 6 加圧ロール 7 電極輪研削バイト 8 集光レンズ 9 光ファイバケーブル 10 光パワーメータ 11 溶接判定装置 12 上位コンピュータ 13 溶接機制御部
Claims (1)
- 【請求項1】 連続ストリップ処理ラインでの先行材と
後行材の溶接部の良否判定装置において、溶接中のスパ
ーク光強度を検出する光パワーメータと、該光パワーメ
ータから入力される溶接中のスパーク光強度の単位時間
内における周波数分布を検出する周波数分析装置と、周
波数分析装置から入力される溶接中のスパーク光強度の
単位時間内における周波数分布と、予め定めた制限値を
比較して溶接部の良否を判定する溶接判定装置からなる
ストリップ溶接部の良否判定装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5431992A JPH05212554A (ja) | 1992-02-04 | 1992-02-04 | ストリップ溶接部の良否判定装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5431992A JPH05212554A (ja) | 1992-02-04 | 1992-02-04 | ストリップ溶接部の良否判定装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05212554A true JPH05212554A (ja) | 1993-08-24 |
Family
ID=12967269
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5431992A Pending JPH05212554A (ja) | 1992-02-04 | 1992-02-04 | ストリップ溶接部の良否判定装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05212554A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN106583961A (zh) * | 2017-03-01 | 2017-04-26 | 湖南泰嘉新材料科技股份有限公司 | 连续焊接焊缝监测探头、焊缝监测系统及方法 |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS56106458A (en) * | 1980-01-28 | 1981-08-24 | Nec Corp | Data highway device |
-
1992
- 1992-02-04 JP JP5431992A patent/JPH05212554A/ja active Pending
Patent Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS56106458A (en) * | 1980-01-28 | 1981-08-24 | Nec Corp | Data highway device |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN106583961A (zh) * | 2017-03-01 | 2017-04-26 | 湖南泰嘉新材料科技股份有限公司 | 连续焊接焊缝监测探头、焊缝监测系统及方法 |
CN106583961B (zh) * | 2017-03-01 | 2023-10-24 | 湖南泰嘉新材料科技股份有限公司 | 连续焊接焊缝监测探头、焊缝监测系统及方法 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
KR101719391B1 (ko) | 2개의 금속 스트립들의 2개의 횡방향 단부들의 맞대기 용접부의 초음파 검사를 위한 방법 및 설비 | |
US7405377B2 (en) | Method for testing undercut on the inner diameter of pipe welds | |
JP2518120B2 (ja) | ストリップ溶接部の再溶接方法および装置 | |
JP2576326B2 (ja) | ストリップ溶接部の良否判定装置 | |
JP2789990B2 (ja) | ラップシーム溶接機診断装置および溶接良否判定装置 | |
JPH04250334A (ja) | ストリップ溶接部の検査方法および装置 | |
JPH05212554A (ja) | ストリップ溶接部の良否判定装置 | |
JP2751175B2 (ja) | 自己診断機能付自動溶接装置 | |
JPH05212553A (ja) | ストリップ溶接部の良否判定装置 | |
JP3275988B2 (ja) | 突き合わせ溶接モニタリング方法および突き合わせ溶接モニタリング装置 | |
KR100270098B1 (ko) | 용접품질 판정장치 및 방법 | |
JP3260477B2 (ja) | 薄板の溶接部診断方法 | |
JPH08174226A (ja) | 鋼板の溶接装置 | |
JPH05223788A (ja) | 薄板の溶接部の健全性診断方法 | |
JPH0972721A (ja) | 連続処理ラインにおける薄板材の溶接部診断方法及び装置 | |
JPH06307999A (ja) | 鋼帯の溶接部検査方法ならびにその装置 | |
JP2786806B2 (ja) | 薄板の溶接部評価方法 | |
JP3899607B2 (ja) | シーム溶接良否判定装置 | |
JPH05318132A (ja) | ストリップ連続処理ライン用溶接装置及びその溶接判定方法 | |
JP4642221B2 (ja) | アプセットバット溶接における初期突合せ状態の良否判定装置及び判定方法 | |
JP2000312976A (ja) | プロジェクション溶接の非破壊検査方法、非破壊検査装置、溶接装置及び溶接加工品の生産方法 | |
JPH05322857A (ja) | 連続処理ラインにおける薄板の溶接部診断方法 | |
JP2598398B2 (ja) | ストリツプ溶接強度測定装置 | |
JPH07294498A (ja) | 超音波探傷方法及び装置 | |
JP2008030046A (ja) | 鋼帯の突き合せ溶接機 |