JP6483012B2 - クレーン装置 - Google Patents

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Description

本発明は、クレーン装置に関する。
従来、ドラム(巻胴)の回転によりワイヤーロープを巻き取り又は巻き戻し、吊具を昇降させるクレーン装置にあっては、風や吊荷の振れや、ワイヤーロープの弛み過ぎや、巻き取り始めのショック等により、ワイヤーロープが、ドラムに形成されたロープ溝から外れてしまうことがある。このように、ワイヤーロープが正規のロープ溝から外れてしまう乱巻きが生じると、先に巻き付けられているワイヤーロープと擦れ合ってワイヤーロープが損傷したり、溝同士の間の凸部に乗り上げてロープ溝が摩耗してしまう虞がある。
そこで、以下の特許文献1には、ドラムの軸線に平行な方向に移動可能且つ回転可能なロープ溝付き押えローラを設け、当該ロープ溝付き押えローラにより、ワイヤーロープをドラムの正規のロープ溝に係合するように押えることで、乱巻きを防止するようにしたロープガイド装置が記載されている。
特開昭60−228396号公報
ここで、上記特許文献1に記載のものは、1つのドラムにワイヤーロープを1条巻きするものであるが、ドラム長を短くすべく、1つのドラムにワイヤーロープを2条巻きすることが考えられる。この2条巻きとは、1本のワイヤーロープの両端部を隣接してドラムに固定することによりワイヤーロープの一方側と他方側をドラムから延出させ、ドラムが回転することによりワイヤーロープの一方側の上にワイヤーロープの他方側を2層に重ねて巻いていく巻き方である。
このような2条巻きを採用した場合、下層(1層目)側のワイヤーロープと上層(2層目)側のワイヤーロープでは、巻径の違いに起因して、巻き取りや巻き戻しの際の速度が微妙に異なることがある。このような2条巻きに対して上記押えローラを適用し、当該押えローラにより、下層側のワイヤーロープと上層側のワイヤーロープを押えようとすると、下層側のワイヤーロープと上層側のワイヤーロープの速度差により、下層側のワイヤーロープ又は上層側のワイヤーロープと押えローラとの間に摩擦が生じ、ワイヤーロープが損傷する虞がある。
本発明は、このような課題を解決するために成されたものであり、2条巻きのワイヤーロープの乱巻きを防止できると共に、ワイヤーロープの損傷を防止できるクレーン装置を提供することを目的とする。
本発明によるクレーン装置は、1本のワイヤーロープの両端部が固定されることによりワイヤーロープの一方側と他方側が延出し、回転することによりワイヤーロープの一方側の上にワイヤーロープの他方側を2層に重ねて巻き取り又は巻き戻しを行って吊具を昇降させる2条巻きドラムと、吊具側に回転可能に支持されワイヤーロープが掛け回されたシーブと、2条巻きドラムに隣接して設けられ、ワイヤーロープの伸張方向と交差する方向におけるワイヤーロープの移動を規制する押え部と、を備え、押え部は、ワイヤーロープの一方側を押える第1のローラと、ワイヤーロープの他方側を押える第2のローラと、を有し、第1のローラと第2のローラは、互いに独立して回転可能であることを特徴としている。
このようなクレーン装置によれば、2条巻きのワイヤーロープの一方側となる下層側のワイヤーロープが、押え部を構成する第1のローラにより、ワイヤーロープの伸張方向と交差する方向への移動を規制するように押えられると共に、2条巻きのワイヤーロープの他方側となる上層側のワイヤーロープが、押え部を構成する第2のローラにより、ワイヤーロープの伸張方向と交差する方向への移動を規制するように押えられる。このため、2条巻きのワイヤーロープの乱巻きを防止できる。また、これらの第1のローラと第2のローラは、互いに独立して回転可能のため、2条巻きのワイヤーロープの巻き取り又は巻き戻しにあたっては、下層側のワイヤーロープの速度に応じて第1のローラが回転し、上層側のワイヤーロープの速度に応じて第2のローラが回転する。このため、下層側のワイヤーロープと上層側のワイヤーロープの速度差によるワイヤーロープと押え部との間の摩擦を抑制でき、ワイヤーロープの損傷を防止できる。
ここで、押え部が、ワイヤーロープの巻き取り又は巻き戻しに追従し、上記交差する方向へ移動可能であると、2条巻きドラムにおけるワイヤーロープの巻き取り範囲全体に亘って、移動しながら乱巻きを防止でき、押え部の小型化を図ることができる。
また、第2のローラは、2層の上層側のワイヤーロープを、少なくとも隣接する2箇所で押える構成が好ましい。下層側のワイヤーロープは2条巻きドラムのロープ溝に収まることからロープ溝から外れ難いが、上層側のワイヤーロープは、下層側のワイヤーロープへ押されるだけなので、上層側のワイヤーロープは下層側のワイヤーロープに比して上記交差方向へ移動しやすい。そこで、上層側のワイヤーロープを、少なくとも隣接する2箇所で押えることにより、上記交差方向への移動を確実に抑制できる。
また、左右方向に一対が配置され左右方向と交差する前後方向に走行可能な脚部と、脚部同士に架け渡されたガーダと、ガーダに沿って横行可能な主トロリと、ガーダに沿って横行可能で主トロリの下を通過可能な補トロリと、を有し、補トロリが、2条巻きドラム、シーブ及び押え部を含む構成であるのが好ましい。補トロリでは、2条巻きドラムからのワイヤーロープが垂下する構成が一般的であるから、2条巻きドラムに対して押え部を好適且つ簡易に適用できる。
本発明によれば、2条巻きのワイヤーロープの乱巻きを防止できると共に、ワイヤーロープの損傷を防止できるクレーン装置を提供できる。
本発明の実施形態に係るクレーン装置を備えたクレーン設備を正面側から示す斜視図である。 図1の正面図である。 図1の左側面図である。 主トロリ及び補トロリを示す斜視図である。 主トロリ及び補トロリを示す右側面図である。 補トロリのワイヤーロープの掛け回しの構成を示す斜視図である。 2条巻きドラム及び押え部の要部を示す断面図である。
以下、本発明によるクレーン装置の好適な実施形態について図面を参照しながら説明する。図1は、本発明の実施形態に係るクレーン装置を備えたクレーン設備を正面側から示す斜視図、図2は、図1の正面図、図3は、図1の左側面図、図4は、主トロリ及び補トロリを示す斜視図、図5は、主トロリ及び補トロリを示す右側面図、図6は、補トロリのワイヤーロープの掛け回しの構成を示す斜視図である。
図1に示すように、クレーン設備100は、造船所のドックに採用されるものであり、種々の吊り上げ対象物を昇降させるためのクレーン装置を備える。クレーン装置は、ここでは、橋形クレーン1であり、例えばガントリークレーンやゴライアスクレーンと呼ばれるものである。ドック3を間に挟んだ基礎部4,5上には、橋形クレーン1を走行させるためのレール6,7が、基礎部4,5に沿ってそれぞれ敷設される。これらのレール6,7は、橋形クレーン1を走行させるための軌道である。なお、ドック3は、例えば建造中又は点検整備中の船を配置するものであるが、ドック3がない場合の港湾等に対しても本実施形態の橋形クレーン1を適用できる。
図1〜図3に示すように、橋形クレーン1は、基礎部4,5上にそれぞれ配置された一対の脚部8,9と、一対の脚部8,9同士に架け渡されたガーダ10と、を備えると共に、ガーダ10に沿って移動可能な主トロリ11及び補トロリ12を備える。なお、以降の説明において、レール6,7の延在方向であり橋形クレーン1の走行方向となる方向を前後方向と呼び、ガーダ10の延在方向で前後方向に交差しトロリ11,12の横行方向となる方向を左右方向と呼ぶ。
一対の脚部8,9は、レール6,7に対応してそれぞれ設けられており、各々の剛性は異なっている。脚部8は、脚部9よりも剛性が高い剛脚として機能し、脚部9は、脚部8よりも剛性が低い揺脚として機能する。
脚部8,9の下端部には、レール6,7に沿って走行するための走行装置13がそれぞれ設けられる。走行装置13は、脚部8,9に対して、前後に2個ずつ設けられ、一つの走行装置13には、例えば16個の車輪が配置されている。走行装置13及び車輪の数量は特に限定されず、その他の数量でも良い。そして、走行装置13がレール6,7上を移動することによって、橋形クレーン1が前後方向に走行可能となっている。
ガーダ10は、断面が略台形状を成し左右方向に延びる梁10a,10b(図4参照)を前後方向に並設し、各左右端部を連結部10c,10dで連結したダブルボックス型のガーダである。
図1及び図4に示すように、ガーダ10の梁10a,10bの上端面の前後方向外側の縁上には、主トロリ用レール16がそれぞれ設けられ、梁10a,10bの上端面の前後方向内側の縁上には、補トロリ用レール17がそれぞれ設けられる。主トロリ用レール16は、主トロリ11を横行させるための軌道であり、補トロリ用レール17は、補トロリ12を横行させるための軌道である。
主トロリ11は、貨物等の吊り上げ対象物を昇降させるためのものであり、図1、図3〜図5に示すように、左右方向視において橋形を成しており、前後方向に延在する支持台20と、図4及び図5に示すように、支持台20の前後方向両端から下方に張り出す一対の脚部21,21と、を備える。支持台20は、ガーダ10の天面10eよりも上方に配置され、支持台20とガーダ10の天面10eとの間には、補トロリ12の左右方向の横行を可能とする空間が形成される。脚部21の下端部には、複数の車輪が設けられた横行装置23が設けられ、横行装置23が主トロリ用レール16上を移動することによって、主トロリ11が左右方向に横行可能となっている。
この主トロリ11には、図1〜図3に示すように、通路部30を介して運転室31が連結されている。運転室31は、運転士がトロリ操作等を含むクレーン動作の全ての操作を行う部屋であり、クレーン操作が行いやすいように、ガーダ10の下面より下方に位置している。なお、運転室31は、主トロリ11に連結されていなくても良く、例えば、ガーダ10の端部の下面に取り付けられてもよい。なお、図5においては、図が煩雑になるのを避けるために、通路部30及び運転室31は描かれていない。
補トロリ12は、吊り上げ対象物を単独で、若しくは、主トロリ11と共働して昇降させるためのものであり、図4及び図5に示すように、小型の支持台24と、支持台24の前後方向両端から下方に短尺に張り出す一対の脚部25,25と、を備える。脚部25の下端部には、主トロリ11と同様な横行装置23が設けられ、横行装置23が補トロリ用レール17上を移動することによって、左右方向に横行可能となっており、主トロリ11の下を通過可能となっている。
図5に示すように、補トロリ12の支持台24上には、駆動源の駆動により正逆回転することによって、吊り上げ対象物の昇降作業に使用されるワイヤーロープの巻き取り又は巻き戻しを行う2条巻きドラム50が搭載される。この2条巻きドラム50は、図6に示すように、1本のワイヤーロープ60の両端部を隣接してドラムに固定することによりワイヤーロープ60の一方側60aと他方側60bをドラムから延出(導出)させ、ドラムの正転(一方向への回転)によりワイヤーロープ60の一方側60aの上にワイヤーロープ60の他方側60bを2層に重ねて巻き取っていく2条巻きを行い、ドラムの逆転により2条巻きを巻き戻すものである。そして、このワイヤーロープ60の巻き取り又は巻き戻しに応じて吊具90が昇降することになる(詳しくは後述)。
2条巻きドラム50の軸線方向中央を間に挟んだ両側の部分は、2条巻きをそれぞれ行うための領域となっており、両領域には、ワイヤーロープ60を巻き取るためのロープ溝50a,50bが螺旋状に形成されている。このロープ溝50a,50bは2層のうちの下層側となるワイヤーロープ60の一方側60aを案内する(係合させる)ためのものである。2条巻きドラム50の片側の領域のロープ溝50aは例えば左螺旋(左螺子)であり、もう片側(反対側)の領域のロープ溝50bは例えば右螺旋(右螺子)であり、2条巻きドラム50を正転させてワイヤーロープ60をロープ溝50a,50bに巻き取っていくと、両側の領域のワイヤーロープ60のロープ出の位置(ドラムからロープが出る位置;ドラムからロープが延出する位置)が接近していき、2条巻きドラム50を逆転させてワイヤーロープ60を巻き戻していくと、両側の領域のワイヤーロープ60のロープ出の位置が離間していくようになっている(その逆も可)。
補トロリ12の支持台24には開口が設けられており、この開口を通して、図5及び図6に示すように、ワイヤーロープ60の一方側60a及び他方側60bが垂下される。
また、支持台24の上記2条巻きドラム50の下方且つ前側の脚部25寄りの位置には、左右方向に延びるように固定側軸53xが固定されている。そして、この固定側軸53xに、左右方向の内側から外側へ向かって、固定シーブ53a,53bが回転可能に支持されている。これらの固定シーブ53a,53bは、ドラムの片側の領域の2条巻きに対応してそれぞれ設けられている。従って、全部で4個の固定シーブ53a,53bが左右方向に一列に並設される。
また、吊具90側にあっては、その上部側に、左右方向に延びるように昇降側軸52xが固定されている。そして、この昇降側軸52xに、左右方向の内側から外側へ向かって、昇降シーブ52a,52b,52cが回転可能に支持されている。これらの昇降シーブ52a,52b,52cは、ドラムの片側の領域の2条巻きに対応してそれぞれ設けられている。従って、吊具90は、左右方向に一列に並ぶ6個の昇降シーブ52a,52b,52cに吊り下げられることになる。
次に、補トロリ12の2条巻きドラム50からのワイヤーロープ60の掛け回し経路について説明する。
図6に示すように、2条巻きドラム50からのワイヤーロープ60の一方側60aは、昇降シーブ52a〜52cと固定シーブ53a,53bとに交互に掛け回されていく。具体的には、ワイヤーロープ60の一方側60aは、内側の昇降シーブ52aの前側から下部に掛け回されて後側から出ていき、内側の固定シーブ53aの後側から上部に掛け回されて前側から出ていき、外側の昇降シーブ52cの前側から下部に掛け回されて後側から出ていき、外側の固定シーブ53bの前側から上部に掛け回されて後側から出ていき、真ん中の昇降シーブ52bの後側から下部に掛け回されて前側から出ていき、ワイヤーロープ60の他方側60bとして、2条巻きドラム50に至る掛け回し経路となる。
なお、上記ワイヤーロープ60の掛け回し経路にあっては、外側の昇降シーブ52cが、ワイヤーロープ60の中間部分が掛け回されることによりワイヤーロープ60の一方側60aと他方側60bの張力を釣り合わせるためのイコライザシーブ52cとして機能する。
ここで、特に本実施形態においては、図5及び図6に示すように、補トロリ12のワイヤーロープ60の一方側60a及び他方側60bの乱巻きを防止するための乱巻き防止機構70が付設されている。
この乱巻き防止機構70は、補トロリ12の2条巻きドラム50に隣接して設けられ、ワイヤーロープ60の一方側60a及び他方側60bの伸張方向と交差する方向における当該ワイヤーロープ60の移動を規制する押え部71と、押え部71の上記交差する方向への移動をガイドするように延びるガイド軸74と、ガイド軸74の両端側をそれぞれ支持する支持アーム75と、支持アーム75の基端側を回動可能に支持する支持部76と、支持アーム75を引っ張るように付勢する例えばターバックルやバネ等の付勢部77と、を備える。
ここで、ワイヤーロープ60の一方側60a及び他方側60bの伸長方向は、下方向となっている。従って、押え部71は、下方向と交差する方向となるドラム軸線方向F(図6参照)への移動を規制するようにワイヤーロープ60の一方側60a及び他方側60bを押える。そして、押え部71は、前述したロープ出の位置(ドラムからロープが出る位置)を押えるため、ここでは、ワイヤーロープ60の一方側60a及び他方側60bを、図5に示すように、水平方向に押える。
図7は、2条巻きドラム及び押え部の要部を示す断面図である。この図7にあっては、図示右側がワイヤーロープの始端側となっている。
図7に示すように、押え部71は、ワイヤーロープ60の一方側であり下層に巻かれる下層側のワイヤーロープ60aを押える第1のローラ72と、ワイヤーロープ60の他方側であり上層に巻かれる上層側のワイヤーロープ60bを押える第2のローラ73と、を有する。
第1のローラ72は、短尺な円筒状に構成される。第2のローラ73は、第1のローラ72より長尺な段付き円筒状に構成され、小外径部73aに大外径部73bが連なる形状を呈する。
第1のローラ72は、第2のローラ73の小外径部73aに軸線方向の移動が規制されるように外挿されて回転可能に支持される。第2のローラ73は、ガイド軸74に外挿されて回転可能に支持される。すなわち、第1のローラ72と第2のローラ73は、互いに独立して回転可能とされる。
第2のローラ73の小外径部73aの外周面において第1のローラ72の内周面との間には、第1のローラ72の回転を容易とすべく、第1のブッシュ71aが設けられる。また、第2のローラ73の内周面においてガイド軸74の外周面との間には、第2のローラ73の回転を容易にすると共に第2のローラ73のガイド軸74での移動を容易とすべく、第2のブッシュ71bが設けられる。
第1のローラ72の外径は、第2のローラ73の大外径部73bの外径より大径とされることで、第1のローラ72の外周面が、第2のローラ73の外周面より2条巻きドラム50の外周面に接近するようになっている。
第1のローラ72の外周面には、2条巻きドラム50の下層側のワイヤーロープ60aが収まるロープ溝72xが、螺旋状にほぼ1周分形成され、第2のローラ73の大外径部73bの外周面には、2条巻きドラム50の上層側のワイヤーロープ60bが収まるロープ溝73xが、螺旋状にほぼ2周分形成され、上層側のワイヤーロープ60bの螺旋状に隣接する2箇所を押えることができるようになっている。
そして、図5に示すように、付勢部77が、支持アーム75を2条巻きドラム50側へ引っ張り付勢することで、押え部71により、ワイヤーロープ60の一方側60a及び他方側60bが、2条巻きドラム50側へ軽く押えられた状態となっている。具体的には、図7に示すように、2条巻きドラム50のロープ溝50a又は50bに収まっている下層側のワイヤーロープ60aは、第1のローラ72のロープ溝72xに収まった状態で、軽く2条巻きドラム50側へ押えられ、上層側のワイヤーロープ60bは、第2のローラ73のロープ溝73xに収まった状態で、下層側の螺旋状に隣接するワイヤーロープ60a,60a間上に軽く押えられた状態となっている。
すなわち、本実施形態によれば、下層側のワイヤーロープ60aが、第1のローラ72により、ドラム軸線方向Fへの移動を規制するように押えられると共に、上層側のワイヤーロープ60bが、第2のローラ73により、ドラム軸線方向Fへの移動を規制するように押えられるため、2条巻きのワイヤーロープ60の乱巻きを防止できるようになっている。
なお、図7において、ハッチングが施されていない白抜きのワイヤーロープ60x,60zは、ワイヤーロープ60の一方側60a及び他方側60bの始端側を2条巻きドラム50に複数回巻いて当該2条巻きドラム50に固縛している部分であり、ハッチングが施されているワイヤーロープ60の一方側60a及び他方側60bは、ワイヤーロープ揚程下限時のロープ出の位置のワイヤーロープを示している。そして、ワイヤーロープ揚程下限時にあっては、第1のローラ72によって、下層側のロープ出の位置のワイヤーロープ60aが押えられ、第2のローラ73によって、上層側のロープ出の位置のワイヤーロープ60b及びこれに螺旋状に隣接し固縛されたワイヤーロープ60zの2箇所が押えられる。
そして、この状態からワイヤーロープ60(60a,60b)の巻き取りが始められると、ワイヤーロープ60の一方側60a及び他方側60bは図示右側から左側へ向かって巻かれていく。この巻き取り時にあっても、押え部71は、付勢部77により2条巻きドラム50側へ付勢された状態で、ガイド軸74にガイドされ回転しながらワイヤーロープ60の一方側60a及び他方側60bの巻き取りに追従する。また、巻き戻し時にあっても、押え部71は、付勢部77により2条巻きドラム50側へ付勢された状態で、ガイド軸74にガイドされ回転しながらワイヤーロープ60の一方側60a及び他方側60bの巻き戻しに追従する。
この2条巻きのワイヤーロープ60(60a,60b)の巻き取り又は巻き戻しにあたっては、第1のローラ72と第2のローラ73は、互いに独立して回転可能のため、下層側のワイヤーロープ60aの速度に応じて第1のローラ72が回転し、上層側のワイヤーロープ60bの速度に応じて第2のローラ73が回転する。
すなわち、本実施形態によれば、下層側のワイヤーロープ60aと上層側のワイヤーロープ60bの速度差によるワイヤーロープ60と押え部71との間の摩擦を抑制でき、ワイヤーロープ60の損傷を防止できる。同様に、押え部71側の損傷も防止できる。
また、本実施形態によれば、押え部71が、ワイヤーロープ60(60a,60b)の巻き取り又は巻き戻しに追従し、ドラム軸線方向Fへ移動可能のため、2条巻きドラム50におけるワイヤーロープ60の巻き取り範囲全体に亘って、移動しながら乱巻きを防止でき、押え部71の小型化を図ることができる。
また、第2のローラ73は、下層側のワイヤーロープ60a上の上層側のワイヤーロープ(下層側の螺旋状に隣接するワイヤーロープ60a,60a間上に位置する上層側のワイヤーロープ)60bを、上層側のワイヤーロープ60bの隣接する2箇所で押えるため、ドラム軸線方向Fへの移動を確実に抑制できる。なお、下層側のワイヤーロープ60aは2条巻きドラム50のロープ溝50a(50b)に収まることからロープ溝50a(50b)から外れ難いが、上層側のワイヤーロープ60bは、下層側のワイヤーロープ60a,60a間上へ押されるだけなので上層側のワイヤーロープ60bを1箇所だけで押えた場合には、隣接する2箇所で押えるのに比して、ドラム軸線方向Fへ移動しやすくなる。因みに、第2のローラ73は、上層側のワイヤーロープ60bを、隣接する3箇所以上で押えるようにしても良い。
また、本実施形態によれば、補トロリ12では、2条巻きドラム50からのワイヤーロープ60(60a,60b)が垂下する構成のため、押え部71を好適且つ簡易に適用できる。
なお、ここでは、ワイヤーロープ60(60a,60b)の伸長方向は下方向であり、押え部71は、水平方向にワイヤーロープ60を押えるようにしているが、例えば、ワイヤーロープ60の伸長方向が、例えばドラム下方で斜め下方へ向かう場合には、押え部71は、斜め上方へワイヤーロープ60を押える構成に変えるのが好ましい。
ところで、主トロリ11にあっては、大重量に対応すべく、支持台20上に、補トロリ12と同様な2条巻きドラム50が、前後方向に2台並設されているが、それ以外の構成は、補トロリ12の場合と同様であり、図5に示すように、昇降側軸52x、昇降シーブ52a〜52c、固定側軸53x、固定シーブ53a,53b等は、補トロリ12の場合と同様に設けられている。
そして、このような主トロリ11では、前側の2条巻きドラム50のワイヤーロープの一方側60a及び他方側60bを前側の梁10aの前方から垂下させ、後側の2条巻きドラム50のワイヤーロープの一方側60a及び他方側60bを後側の梁10bの後方から垂下させ、前後両方の吊具90,90に前後方向に長尺な吊ビ−ム91(図1〜図3も参照)の両端を連結することで、大重量の吊り上げ対象物に対処できるようになっている。このため、2条巻きドラム50と昇降シーブ52a〜52cとの間には、ワイヤーロープの一方側60a及び他方側60bを外側(前方、後方)へ張り出すためのフロートシーブ51a,51bが設けられる。このフロートシーブ51a,51bに対しては2条巻きドラム50からのワイヤーロープの一方側60a、他方側60bがそれぞれ掛け回され、2条巻きドラム50によるワイヤーロープの一方側60a及び他方側60bの巻き取り又は巻き戻しに応じて、フロートシーブ51a,51bが2条巻きドラム50の軸線に平行な軸51xを横滑りするように移動し、ワイヤーロープ60の一方側60a及び他方側60bをそれぞれガイドできるようになっている。そして、フロートシーブ51a,51bを経由したワイヤーロープ60の掛け回し経路は、補トロリ12の場合と同様となっている。
従って、このような主トロリ11にあっても、2条巻きドラム50に対応して上記乱巻き防止機構70を適用することができ、補トロリ12の場合と同様な作用・効果を奏する。
以上、本発明をその実施形態に基づき具体的に説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、例えば、上記実施形態においては、大重量に対応すべく、1つのドラム50の両側でそれぞれ2条巻きを行うようにしているが(2条巻きを2箇所で行っているが)、2条巻きが1箇所しかない2条巻きドラムにも適用できる。
また、上記実施形態においては、造船所のドックに採用されている大型の橋形クレーンを例示したが、より小型の橋形クレーンに対しても適用可能であり、さらには、橋形クレーン以外の各種クレーンに対しても適用可能である。
1…橋形クレーン(クレーン装置)、8,9…脚部、10…ガーダ、11…主トロリ、12…補トロリ、50…2条巻きドラム、52a〜52c…シーブ、60…ワイヤーロープ、60a…ワイヤーロープの一方側、60b…ワイヤーロープの他方側、70…乱巻き防止機構、71…押え部、72…第1のローラ、73…第2のローラ、90…吊具。

Claims (4)

  1. 1本のワイヤーロープの両端部が固定されることにより前記ワイヤーロープの一方側と他方側が延出し、回転することにより前記ワイヤーロープの一方側の上に前記ワイヤーロープの他方側を2層に重ねて巻き取り又は巻き戻しを行って吊具を昇降させる2条巻きドラムと、
    吊具側に回転可能に支持され前記ワイヤーロープが掛け回されたシーブと、
    前記2条巻きドラムに隣接して設けられ、前記ワイヤーロープの伸張方向と交差する方向における前記ワイヤーロープの移動を規制する押え部と、を備え、
    前記押え部は、
    前記ワイヤーロープの一方側を押える第1のローラと、
    前記ワイヤーロープの他方側を押える第2のローラと、を有し、
    前記第1のローラと前記第2のローラは、互いに独立して回転可能であることを特徴とするクレーン装置。
  2. 前記押え部が、前記ワイヤーロープの巻き取り又は巻き戻しに追従し、前記交差する方向へ移動可能であることを特徴とする請求項1記載のクレーン装置。
  3. 前記第2のローラは、前記2層の上層側のワイヤーロープを、少なくとも隣接する2箇所で押えることを特徴とする請求項1又は2記載のクレーン装置。
  4. 左右方向に一対が配置され前記左右方向と交差する前後方向に走行可能な脚部と、
    前記脚部同士に架け渡されたガーダと、
    前記ガーダに沿って横行可能な主トロリと、
    前記ガーダに沿って横行可能で前記主トロリの下を通過可能な補トロリと、を有し、
    前記補トロリが、前記2条巻きドラム、前記シーブ及び前記押え部を含むことを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載のクレーン装置。
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