JP6482256B2 - 薄膜トランジスタ基板および液晶表示装置 - Google Patents

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本発明は液晶表示装置を構成する薄膜トランジスタ基板に関する。
薄膜トランジスタ(Thin Film Transistor:以下「TFT」と呼称)をスイッチング素子として用いたTFTアクティブマトリックス基板(以下「TFT基板」と呼称)は、例えば液晶を利用した表示装置(「液晶表示装置(Liquid Crystal Display):以下「LCD」と呼称)等の電気光学装置に利用される。
TFT等の半導体装置は、低消費電力および薄型であるという特徴がある。従って、このような半導体装置の特徴を活かして、CRT(Cathode Ray Tube)に置き換わってフラットパネルディスプレイへの応用がなされるようになった。
液晶を用いたフラットパネルディスプレイ用のLCDでは、一般にTFT基板と対向基板との間に液晶層が挟持されており、TFT基板上にはTFTがアレイ状に配列形成されている。このようなTFT基板および対向基板の外側にはそれぞれ偏光板が設けられ、さらに一方の基板側にはバックライトが設けられている。このような構造によって良好なカラー表示が得られる。
LCD用TFT基板の構造の代表的なものが、例えば特許文献1の図1に開示されている。ボトムゲートのバックチャネル型TFTを有し、TFTと電気的に接続された画素電極が最上層に形成される構造で、5回のフォトリソグラフィープロセス(写真製版工程)を用いて製造することができる。
従来、液晶表示装置用のTFT基板のスイッチング素子においては、一般的にアモルファスシリコン(Si)が半導体の活性層として用いられている。さらに、近年では、酸化物半導体を活性層(チャネル層)に用いたTFTの開発が盛んになされている。酸化物半導体は、従来のアモルファスシリコンよりも高い移動度を有するため、小型で高性能なTFTを実現できるという利点がある。
酸化物半導体としては、酸化亜鉛(ZnO)系材料や、酸化亜鉛に酸化ガリウム(Ga)、酸化インジウム(In)、酸化すず(SnO)などを添加した材料が主に用いられている。この技術は、例えば特許文献2、3、4および非特許文献1等に開示されている。
特開平10−268353号公報 特開2005−77822号公報 特開2007−281409号公報 特開2010−206187号公報
Kenji Nomura等著、「Room-temperature fabrication of transparent flexible thin-film transistors using amorphous oxide semiconductors」、Nature 2004年,第432巻,第488頁〜第492頁
このような液晶表示装置用のTFT基板のスイッチング素子において、上記のチャネル層にZn−O系やIn−Ga−Zn−O系のような酸化物半導体膜を用いた場合、公知のスパッタリング法や真空蒸着法を用いてTFTのソース電極やドレイン電極に用いられる金属膜(Cr、Ti、Cu、Mo、Ta、Alおよびこれらの合金)を酸化物半導体膜の上に直接形成すると、酸化物半導体膜の表面には構造や組成比が乱れたダメージ層が形成される。また、界面反応により酸化物半導体膜では金属膜との還元反応が起こり、界面近傍のチャネル表面には酸素が欠乏した酸化物半導体層が生成される。このような酸素が欠乏した酸化物半導体層は、キャリア密度が増加して抵抗率が低下する。
そのため、電極の形成に用いた金属膜をエッチングなどで除去するバックチャネルエッチ型のTFTでは、金属膜を除去したバックチャネルの表面に、酸素が欠乏した低抵抗化領域が残されることとなり、TFTのオフ電流が増大し、表示ムラやクロストークのような表示不良を招くという問題がある。また、構造や組成比が乱れたダメージ層がバックチャネル表面に残っていると、閾値が大きくシフトするなどのTFT特性の劣化が生じ、表示不良を招くという問題がある。
前者の問題に対しては、酸素が欠乏して低抵抗化した酸化物半導体のバックチャネル表面に、イオン注入法や酸素プラズマ照射、酸素雰囲気中での熱処理などの表面処理を行い、酸素を注入して高抵抗化する方法があり、また、後者の問題に対しては、組成比や構造の乱れを緩和させる方法がある。しかしながら、これらの方法では、改善の効果が充分に得られない場合があることや、新たな工程が発生するために製造コストの上昇を招くといった問題がある。
また、チャネル層とソース電極およびドレイン電極との界面近傍で、酸化物半導体膜中に酸素欠乏により発生する電子キャリア濃度が高い状態となっている場合は、電極端部に電界集中が生じやすい。例えばゲート電極に深い負のバイアスが印加された場合、ドレイン電極側端部に電界が集中し、オフ電流が増大して良好なTFT特性が得られないという問題もある。
さらに、ドレイン電極が金属で形成されるため、液晶表示装置の画素領域では画素電極となる透明導電膜と電気的に接続するための領域が必要となり、液晶表示装置の画素開口率を低下させてしまう。画素開口率の低下は酸化物半導体だけでなく、アモルファスシリコンを活性層に用いたTFTなどでも課題である。
特に耐酸性が低いIn−Ga−Zn−O系の酸化物半導体の場合は、金属膜をエッチングする際に一緒に除去されてしまう。そのため、前述の酸素欠乏による低抵抗化の問題を解決すると共に、金属膜をエッチングする酸性薬品に暴露させないように、バックチャネル表面に相当する領域を、酸化シリコン膜または窒化シリコン膜により被覆してから金属膜を形成するエッチングストッパ型構造、またはバックチャネル表面に相当する領域を、感光性樹脂膜で被覆して金属膜を形成し樹脂膜を除去するリフトオフ法などが実施されている。これらの構造や手法は、バックチャネル表面にダメージ層がなく、TFT特性の劣化がないが、絶縁膜や感光性樹脂膜でエッチングストッパ膜(チャネル保護膜ともいう)を形成するために製造コストの上昇を招くといった問題がある。
また、酸化物半導体のゲート絶縁膜は、前述の酸素欠乏による低抵抗化の問題を解決すると共に、ゲート絶縁膜の耐圧を維持するために、酸化シリコン膜と窒化シリコン膜の積層構造とし、酸化物半導体と窒化シリコン膜が直接接しないように構成されている。この構造では、光学特性の異なる酸化シリコン膜と窒化シリコン膜が混在するため、光が透過する領域では干渉効果により光の減衰が生じて透過率が低下するといった問題がある。
また、TFTのチャネル長がエッチングストッパ膜の幅で決定するため、バックチャネルエッチ型よりもTFTのサイズが大きくなる問題がある。さらに、バックチャネルエッチ型のTFTと同様に、ドレイン電極が金属で形成される場合、画素電極となる透明導電膜と電気的に接続するための領域が必要であり、液晶表示装置の画素開口率を低下させるという課題がある。
また、半導体層と金属膜とのコンタクト抵抗を低減するため、半導体層と金属膜との間に透明導電膜を設け、ドレイン電極は透明導電膜のみで形成し、画素電極を兼ねる構造が開示されている。この構造は、透明導電膜単層でドレイン電極と画素電極を兼ねるため、ドレイン電極と画素電極の接続領域による開口率低下はないが、一般的に透明導電膜は抵抗値が高く、かつ厚さが100nm以下と薄いため、エッチングストッパ膜の段差等での断線もしくは抵抗の増大を生じ、表示不良を生じるといった懸念がある。
本発明は、上記のような問題を解決するためになされたものであり、TFTのサイズを小型化して画素開口率を向上させるTFT基板を低コストで提供することを目的とする。
本発明に係る薄膜トランジスタ基板は、画素が複数マトリックス状に配列された薄膜トランジスタ基板であって、前記画素のそれぞれは、基板上に配設されたゲート電極と、少なくとも前記ゲート電極を覆うゲート絶縁膜と、前記ゲート絶縁膜を間に介して、前記ゲート電極に対向する位置に設けられ、少なくともインジウムを含む酸化物半導体で構成された半導体膜と、少なくとも前記半導体膜上を覆うチャネル保護膜と、前記半導体膜に電気的に接続されるソース電極およびドレイン電極を有する薄膜トランジスタと、前記ゲート電極から延在するゲート配線と、前記ゲート配線に直交するように、前記ソース電極から延在するソース配線と、前記ドレイン電極に電気的に接続される画素電極と、前記基板上に配設された補助容量配線と、を備え、前記ソース電極および前記ドレイン電極は、前記半導体膜側に配設された透明導電膜と、該透明導電膜上に配設された金属膜とを含む積層膜で構成され、前記画素電極は前記透明導電膜が延在して構成され、前記ゲート絶縁膜は、少なくとも窒化シリコン膜を含み、前記チャネル保護膜は、少なくとも酸化シリコン膜を含んで前記ゲート絶縁膜上を覆い、前記ゲート絶縁膜および前記チャネル保護膜は、前記画素電極の形成領域のうち、平面視で前記補助容量配線と前記画素電極とが重畳する領域においては、前記補助容量配線と前記画素電極との間に挟まれて設けられ、前記補助容量配線と前記画素電極とが重畳しない領域においては設けられず、前記重畳しない領域では、前記画素電極は前記基板に直接接して配設される。

本発明に係る薄膜トランジスタ基板によれば、ソース電極およびドレイン電極を構成する金属膜が半導体膜を覆うので、光照射による半導体膜の劣化が低減される。
TFT基板の全体構成を模式的に説明する平面図である。 本発明に係る実施の形態1のTFT基板の画素の平面構成を示す図である。 本発明に係る実施の形態1のTFT基板の画素の断面構成を示す図である。 本発明に係る実施の形態1のTFT基板の製造工程を示す断面図である。 本発明に係る実施の形態1のTFT基板の製造工程を示す断面図である。 本発明に係る実施の形態1のTFT基板の製造工程を示す断面図である。 本発明に係る実施の形態1のTFT基板の製造工程を示す断面図である。 本発明に係る実施の形態1のTFT基板の製造工程を示す断面図である。 本発明に係る実施の形態1のTFT基板の製造工程を示す断面図である。 本発明に係る実施の形態2のTFT基板の画素の平面構成を示す図である。 本発明に係る実施の形態2のTFT基板の画素の断面構成を示す図である。 本発明に係る実施の形態2のTFT基板の製造工程を示す断面図である。 本発明に係る実施の形態2のTFT基板の製造工程を示す断面図である。 本発明に係る実施の形態2のTFT基板の製造工程を示す断面図である。 本発明に係る実施の形態2のTFT基板の製造工程を示す断面図である。 本発明に係る実施の形態3のTFT基板の画素の平面構成を示す図である。 本発明に係る実施の形態3のTFT基板の画素の断面構成を示す図である。 本発明に係る実施の形態4のTFT基板の画素の平面構成を示す図である。 本発明に係る実施の形態4のTFT基板の画素の断面構成を示す図である。
<実施の形態1>
本実施の形態に係るTFT基板は、スイッチング素子として薄膜トランジスタ(Thin Film Transistor)が用いられたアクティブマトリックス基板であるものとして説明する。なお、TFT基板は、液晶表示装置(LCD)等の平面型表示装置(フラットパネルディスプレイ)に用いられる。
<TFT基板の全体構成>
まず、図1を用いてTFT基板の全体構成について説明する。図1は、TFT基板の全体構成を模式的に説明する平面図であり、ここでは、LCD用のTFT基板を例に採っている。
図1に示すTFT基板200は、画素TFT201がマトリックス状に配列されたTFTアレイ基板であり、表示領域202と、表示領域202を囲むように設けられた額縁領域203とに大きく分けられる。
表示領域202には、複数のゲート配線(走査信号線)101、複数の補助容量配線103および複数のソース配線(表示信号線)104が配設され、複数のゲート配線101は互いに平行に配設され、複数のソース配線104は、複数のゲート配線101と直交して交差するように互いに平行に配設されている。図1では、ゲート配線101が横方向(X方向)に延在するように配設され、ソース配線104が縦方向(Y方向)に延在するように配設されている。
そして、隣接する2本のゲート配線101および隣接する2本のソース配線104に囲まれた領域が画素204となるので、TFT基板200では、画素204がマトリックス状に配列された構成となる。
図1では、一部の画素204について、その構成を拡大して示しており、画素204内には、少なくとも1つの画素TFT201が配設されている。画素TFT201はソース配線104とゲート配線101の交差点近傍に配置され、画素TFT201のゲート電極がゲート配線101に接続され、画素TFT201のソース電極がソース配線104に接続され、画素TFT201のドレイン電極は画素電極8に接続されている。また、画素電極8には補助容量209が接続され、複数のゲート配線101のそれぞれと平行に設けられた補助容量配線103が、補助容量電極を兼ねている。
ゲート配線101と補助容量配線210とは交互に配設され、補助容量配線210とソース配線104とは、互いに直交して交差するように配設されている。
TFT基板200の額縁領域203には、走査信号駆動回路205と表示信号駆動回路206とが設けられている。ゲート配線101は、表示領域202から走査信号駆動回路205が設けられた側の額縁領域203まで延在しており、ゲート配線101は、TFT基板200の端部で、走査信号駆動回路205に接続されている。
ソース配線104も同様に表示領域202から表示信号駆動回路206が設けられた側の額縁領域203まで延在しており、ソース配線104は、TFT基板200の端部で、表示信号駆動回路206に接続されている。
また、走査信号駆動回路205の近傍には、外部との接続基板207が配設され、表示信号駆動回路206の近傍には、外部との接続基板208が配設されている。なお、接続基板207および208は、例えば、FPC(Flexible Printed Circuit)などの配線基板である。
接続基板207および208のそれぞれを介して、走査信号駆動回路205および表示信号駆動回路206に外部からの各種信号が供給される。走査信号駆動回路205は、外部からの制御信号に基づいて、ゲート信号(走査信号)をゲート配線101に供給する。このゲート信号によって、ゲート配線101が順次選択される。表示信号駆動回路206は、外部からの制御信号や、表示データに基づいて表示信号をソース配線104に供給する。これにより、表示データに応じた表示電圧を各画素204に供給することができる。
なお、走査信号駆動回路205と表示信号駆動回路206は、TFT基板200上に配置される構成に限られるものではなく、例えば、TCP(Tape Carrier Package)で駆動回路を構成し、TFT基板200とは別の部分に配置しても良い。
また、補助容量配線103は、後に平面図を用いて説明するように画素電極8と平面視的に重複(重畳)するように構成され、画素電極8を一方の電極とし、補助容量配線103の一部を他方の電極として補助容量209を形成する。なお、画素電極8と重畳した部分の補助容量配線103を補助容量電極と呼称する。全ての補助容量配線103は表示領域外で電気的に結束し、例えば表示信号駆動回路206から共通電位が供給される。
画素TFT201は、画素電極8に表示電圧を供給するためのスイッチング素子として機能し、ゲート配線101から入力されるゲート信号によって画素TFT201のONとOFFが制御される。そして、ゲート配線101に所定の電圧が印加され、画素TFT201がONすると、ソース配線104から電流が流れるようになる。これにより、ソース配線104から、画素TFT201のドレイン電極に接続された画素電極8に表示電圧が印加され、画素電極8と対向電極(図示せず)との間に、表示電圧に応じた電界が生じる。画素電極8と対向電極との間には液晶によって補助容量209と並列に液晶容量(図示せず)が形成される。なお、In-Plane-Switching方式およびFFS(Fringe-Field-Switching)方式の液晶表示装置の場合、対向電極は、TFT基板200側に配置される。
これらの液晶容量と補助容量209によって画素電極8に印加された表示電圧が一定期間保持される。なお、TFT基板200の表面には、配向膜(図示せず)が形成されていても良い。
また、TFT基板200には図示されない対向基板が配置される。対向基板は、例えばカラーフィルタ基板であり、視認側に配置される。対向基板には、カラーフィルタ、ブラックマトリックス(BM)、対向電極および配向膜等が形成されている。
TFT基板200と対向基板とは、一定の間隙(セルギャップ)を介して貼り合わされる。そして、この間隙に液晶が注入され封止される。すなわち、TFT基板200と対向基板との間に液晶層が挟持される。さらに、TFT基板200および対向基板の外側の面には、偏光板、位相差板等が設けられる。また、以上のように構成された液晶表示パネルの視認側とは反対側には、バックライトユニット等が配設される。TFT基板200が視認側とは反対側、対向基板が視認側に配置されるため、バックライトユニットは、TFT基板200の外側に配置される。
なお、本実施の形態に係る画素TFT201の電気特性は、従来のTFTと同等であり、スイッチ素子として良好な特性を有している。ここでいう同等とは、同じチャネル幅、チャネル長に換算した場合に同等であることを示す。
<液晶表示装置の動作>
画素電極8と対向電極との間の電界によって、液晶が駆動される。すなわち、基板間の液晶の配向方向が変化する。これにより、液晶層を通過する光の偏光状態が変化する。偏光板を通過して直線偏光となった光は液晶層によって、偏光状態が変化する。
具体的には、バックライトユニットからの光は、TFT基板200側の偏光板によって直線偏光になる。そして、この直線偏光が液晶層を通過することによって、偏光状態が変化する。
従って、偏光状態によって、対向基板側の偏光板を通過する光量が変化する。すなわち、バックライトユニットから液晶表示パネルを透過する透過光のうち、視認側の偏光板を通過する光の光量が変化する。液晶の配向方向は、印加される表示電圧によって変化する。従って、表示電圧を制御することによって、視認側の偏光板を通過する光量を変化させることができる。すなわち、画素ごとに表示電圧を変えることによって、液晶表示装置に所望の画像を表示することができる。
<TFT基板の画素の構成>
次に、図2および図3を参照して、実施の形態1のTFT基板、より具体的にはTN(Twisted-Nematic)方式のLCD用のTFT基板の構成について説明する。なお、本発明はTFT基板に関するものであるが、特に画素の構成に特徴を有するので、以下においては画素の構成について説明する。図2は、図1に示した画素204の平面構成を示す平面図であり、図3は、図2におけるX−X線での断面構成(表示領域部の断面構成)、Y−Y線での断面構成(非表示領域部の断面構成)を示す断面図である。なお、以下においてTFT基板200は透過型の液晶表示装置に用いるものとして説明する。
図2に示すように、その一部がゲート電極2を構成するゲート配線101がX方向に延在するように配設され、また、同様にX方向に延在し、その一部が補助容量電極を構成する補助容量配線103がゲート配線101に平行してX方向に延在するように配設されている。また、その一部がソース電極4を構成するソース配線104がY方向に延在するように配設され、平面視的に、ゲート配線101および補助容量配線103に交差している。
そして、隣接する2本のゲート配線101および隣接する2本のソース配線104に囲まれた画素領域において画素電極8が設けられており、画素電極8はドレイン電極5と一体となっている。
画素領域において、補助容量配線103は、Y方向に分岐した2つの分岐配線9を有している。分岐配線9は、画素領域のソース配線104側の2つの端縁部に該当する部分に設けられ、補助容量配線103と分岐配線9とで平面視形状がコの字状(square U-shape)となるように配設されている。そして、補助容量配線103に画素電極8が重畳されている領域の補助容量配線103が補助容量電極となる。
また、非表示領域においては、平面視的に、ゲート配線101および補助容量配線103に交差するようにブリッジ配線105が配設され、その一部が補助容量配線103の端部に電気的に接続されている。
また、非表示領域において、ゲート配線101の端部には第1のコンタクトホール13を介してゲート端子パッド24が電気的に接続され、ソース配線104の端部には第1のコンタクトホール13を介してソース端子パッド26が電気的に接続され、ブリッジ配線105の端部には第1のコンタクトホール13を介して補助容量端子パッド25が電気的に接続されている。また、ゲート端子パッド24、補助容量端子パッド25およびソース端子パッド26は、それぞれゲート端子部コンタクトホール21、補助容量端子コンタクトホール22およびソース端子部コンタクトホール23を介して外部と電気的に接続することができる。
図3に示すようにTFT基板は、例えば、ガラス等の透明性絶縁基板である基板1上に形成され、基板1上には同じ導電膜が選択的に配設されて配線および電極を構成している。
すなわち、ゲート電極2およびゲート配線101および補助容量配線103は、例えばCr、Al、Ta、Ti、Mo、W、Ni、Cu、AuおよびAgの単層膜またはこれらの何れかを主成分とする合金膜、または上記単層膜の積層膜、上記単層膜と上記合金膜との積層膜によって構成されている。
そして、これらを覆うように絶縁膜11が配設されている。なお、絶縁膜11は、画素TFT201の部分ではゲート絶縁膜として機能するのでゲート絶縁膜11と呼称する場合もある。ゲート絶縁膜11は、窒化シリコン、酸化シリコンを積層した絶縁膜により形成されている。
画素TFT201の形成領域では、ゲート絶縁膜11を介してゲート電極2に対面するように半導体膜3が設けられている。ここでは、半導体膜3は平面視でゲート配線101と重なるようゲート絶縁膜11の上に形成され、ゲート電極2よりも外側にはみ出さず、全体がゲート電極2の内側に入るように構成されており、この半導体膜3と重複する領域のゲート配線101がゲート電極2となる。
半導体膜3は、例えば、酸化物半導体、窒化物半導体等により形成されている。ここでは、半導体膜3が酸化物半導体で形成されている場合について説明をする。ここでいう酸化物半導体とは、例えば、酸化亜鉛(ZnO)に酸化インジウム(In)、および酸化すず(SnO)を添加したIn―Zn−Sn−O系の酸化物半導体、または、酸化亜鉛(ZnO)に酸化ガリウム(Ga)、酸化インジウム(In)を添加したIn−Ga−Zn−O系の酸化物半導体などを示す。
酸化物半導体は、酸化物半導体は、アモルファスシリコンよりも高い移動度を有するため、小型で高性能なTFTを実現できる。
図3の表示領域部に示されるように、半導体膜3上には、導電膜で構成されるソース電極4およびドレイン電極5が間隔を開けて配設され、ソース電極4とドレイン電極5との間の半導体膜3の表面内にチャネル領域が形成される構成となっている。そして、半導体膜3のソース電極4とドレイン電極5とが接する領域の間、すなわちチャネル領域が形成される半導体膜3の上部にはチャネル保護膜12が形成されている。このため、画素TFT201は、エッチングストッパ型の画素TFTであると言うことができる。
より具体的には、ゲート電極2、ゲート配線101および補助容量配線103は、ゲート絶縁膜11に覆われ、ゲート絶縁膜11および半導体膜3はチャネル保護膜12に覆われており、チャネル保護膜12を貫通するように設けられた第1のコンタクトホール13内にソース電極4とドレイン電極5とが埋め込まれることで、半導体膜3にソース電極4とドレイン電極5とが電気的に接続される構成となっている。
なお、チャネル保護膜12は、窒化シリコン、酸化シリコン等の絶縁膜、またはこれらの積層膜により構成されており、ソース電極4およびドレイン電極5の形成に際してのエッチングから半導体膜3を保護することができる。
ソース電極4は、チャネル保護膜12を貫通して半導体膜3に接すると共に、チャネル保護膜12上においてチャネル領域の外側に延在するように形成され、ソース配線104(図2)に接続されている。
すなわち、ソース電極4およびソース配線104およびドレイン電極5は、下層側(半導体膜3側)となる下部透明導電膜6と、上層側となる上部金属膜7との積層膜で構成される。
下部透明導電膜6は、例えば、In−Sn−O、In−Zn−O、Zn−O、In−Zn−Sn−O、Zn−Sn−O、In−Al−Sn−O、In−Si−Sn−O、In−Al−Zn−Sn−Oなどの金属酸化物を含む材料によって形成され、上部金属膜7は、例えばCr、Al、Ta、Ti、Mo、W、Ni、Cu、AuおよびAgの単層膜またはこれらの何れかを主成分とする合金膜、または上記単層膜の積層膜、上記単層膜と上記合金膜との積層膜によって構成されている。
ソース配線104は、チャネル保護膜12上に形成され、基板1上においてゲート配線101と交差する方向に直線的に延在するように配設され、ソース配線104とゲート配線101との交差部において分岐した部分がゲート配線101の上方に延在してソース電極4となっている。
ドレイン電極5は、チャネル保護膜12を貫通して半導体膜3に接すると共に、チャネル保護膜12上においてチャネル領域の外側に延在するように形成され、画素電極8(図2)に接続されている。
すなわち、ドレイン電極5も下部透明導電膜6と上部金属膜7との積層膜で構成され、ドレイン電極5の下部透明導電膜6が、半導体膜3上からさらに延在して画素電極8を形成している。
次に、図3の非表示領域部を参照して、ブリッジ配線105および補助容量端子パッド25の断面構成について説明する。
ブリッジ配線105は、補助容量配線103の端部において補助容量配線103と平面視的に交差するが、当該部分ではチャネル保護膜12および絶縁膜11を貫通して補助容量配線103に達する第1のコンタクトホール13が設けられ、第1のコンタクトホール13内にブリッジ配線105が埋め込まれることで、補助容量配線103とブリッジ配線105とが電気的に接続されることとなる。
なお、ブリッジ配線105は、ソース配線104と同様に下部透明導電膜6と上部金属膜7との積層膜で構成されている。
ブリッジ配線105は、チャネル保護膜12および絶縁膜11で覆われたゲート配線101の上方を乗り越えて延在し、非表示領域部に設けられた補助容量配線103の上方に達するように設けられる。当該部分ではチャネル保護膜12および絶縁膜11を貫通して補助容量配線103に達する第1のコンタクトホール13が設けられ、第1のコンタクトホール13内にブリッジ配線105が埋め込まれることで、補助容量配線103とブリッジ配線105とが電気的に接続されることとなる。
そして、補助容量配線103の端部においては、チャネル保護膜12および絶縁膜11を貫通して補助容量配線103に達する第1のコンタクトホール13が設けられ、第1のコンタクトホール13内に補助容量端子パッド25が埋め込まれることで、補助容量配線103と補助容量端子パッド25とが電気的に接続されることとなる。
また、図3に示されるように、半導体膜3上のチャネル保護膜12、ソース電極4およびドレイン電極5、また、ソース配線104、ブリッジ配線105および画素電極8の外周部を覆うように保護絶縁膜14が設けられている。
保護絶縁膜14は、窒化シリコン、酸化シリコン等の絶縁膜、またはこれらの積層膜により構成されており、薄膜トランジスタ基板を保護することができる。
このように、保護絶縁膜14は画素電極8の外周部を覆っているが、液晶に電界を印加する領域は覆っていない。また、ゲート端子パッド24、補助容量端子パッド25およびソース端子パッド26の上部も保護絶縁膜14に覆われておらず、外部との電気的な接続が可能となっている。
また、画素電極8は、平面視で補助容量配線103と重畳しており、ゲート絶縁膜11、チャネル保護膜12を介して補助容量209(図1)が形成される。
<特徴的な構成>
以上説明したように、本発明に係る実施の形態1のTFT基板においては、ソース電極4およびドレイン電極5が、透明導電膜と金属膜との積層膜で構成され、半導体膜3上を覆うように形成されているため、半導体膜3に入射する光を遮光でき、光照射による半導体膜3の劣化が低減されTFTの信頼性を向上することができる。
また、ドレイン電極5の下部透明導電膜6を画素領域に延在させることで画素電極8とするので、画素領域で遮光部となる領域が少なく、画素開口率が向上する。
チャネル保護膜12の開口部となる第1のコンタクトホール13は、下部透明導電膜6と上部金属膜7との積層膜で覆われているので、被覆性の悪い下部透明導電膜6のみでは断線する場合であっても断線を防ぐことができ、良好な電気特性が得られる。
半導体膜3と上部金属膜7とは直接には接しないため、半導体膜3のダメージがなく良好な電気特性が得られる。
また、チャネル保護膜12は、半導体膜3上では、ソース電極4およびドレイン電極5が埋め込まれる第1のコンタクトホール13以外の部分には残るように構成しているので、ゲート絶縁膜11を構成する窒化シリコン膜からの脱離ガス(水素や水)の影響を抑制することができ、半導体膜3の還元反応を抑制して、TFTの信頼性が向上する。
また、非表示領域において、ゲート配線101を乗り越えるように形成されたブリッジ配線105が、ソース配線104と同じく下部透明導電膜6と上部金属膜7との積層膜で構成されている。このため、低抵抗であり、ブリッジ配線105を細線化することができる。
また、ブリッジ配線105は保護絶縁膜14に覆われており、液晶には直接に接しないので、ブリッジ配線105の電位が液晶に印加されるのを抑制することができ、表示領域の最外周部での表示不良が低減する。
<製造方法>
次に、本発明に係る実施の形態1のTFT基板の製造方法について、製造工程を順に示す断面図である図4〜図9を用いて説明する。なお、図4〜図9は、図3に示す断面図に対応する断面図であり、図3は最終工程を示す断面図に相当する。
まず、ガラス等の透明性絶縁基板である基板1上全面に、Cr、Al、Ta、Ti、Mo、W、Ni、Cu、AuおよびAgの単層膜またはこれらの何れかを主成分とする合金膜、または上記単層膜の積層膜、上記単層膜と上記合金膜との積層膜を、例えば、スパッタ法、蒸着法などを用いて形成する。本実施の形態では、スパッタ法でMo合金膜を200nmの厚さに形成した。
その後、Mo合金膜上にレジスト材を塗布して、塗布したレジスト材をフォトマスクを用いて露光し、レジスト材を感光させる。次に、感光させたレジスト材を現像して、レジスト材をパターニングすることでレジストパターンを得る。以後、これらのレジストパターンを形成する一連の工程を写真製版(フォトリソグラフィー)と呼称する。
その後、このレジストパターンをマスクとしてMo合金膜をエッチングし、フォトレジストパターンを除去することで、図5に示すようにゲート電極2、ゲート配線101、補助容量配線103(補助容量電極を含む)がパターニングされる。以後、このようなレジストパターンを用いたパターニング工程を微細加工技術と呼称する。
次に、図5に示す工程において、ゲート電極2、ゲート配線101および補助容量配線103を覆うように、基板1上全面にゲート絶縁膜11を形成する。ゲート絶縁膜11は、窒化シリコン、酸化シリコンまたはこれらの積層膜を、例えば、プラズマCVD(Chemical Vapor Deposition)法、常圧CVD法、減圧CVD法などを用いて形成する。
なお、ゲート絶縁膜11は、ピンホール等の膜欠陥発生による短絡を防止するため、複数回に分けて形成することが好ましい。本実施の形態では、プラズマCVD法を用いて窒化シリコン膜を200nmの厚さで形成し、その上層に酸化シリコン膜を100nmの厚さで形成したので、ピンホール等の膜欠陥の発生を抑制できる。
次に、ゲート絶縁膜11上全面に、半導体膜3となる酸化物半導体膜を、例えば、スパッタ法、蒸着法、ミストCVD法、塗布法などを用いて形成する。本実施の形態では、スパッタ法を用いてIn−Ga−Zn−O酸化物半導体(In:Ga:Zn:Oの原子組成比が1:1:1:4)の膜を40nmの厚さで形成した。
その後、当該酸化物半導体膜を写真製版および微細加工技術によりパターニングすることで、ゲート電極2上に島状に形成された半導体膜3を得る(図6)。
半導体膜3に用いたIn−Ga−Zn−O酸化物半導体は、シュウ酸などのカルボン酸を含むエッチング薬液に可溶でエッチング加工が可能である。また、Al系、Mo系、Ag系およびCu系の電極材料として一般的に用いられるエッチング薬液として公知であるリン酸を含む薬液、例えばリン酸(Phosphoric acid)と硝酸(Acetic acid)と酢酸(Nitric acid)の混酸(以下「PAN」と呼称)に対しても溶解する。そのため、上述した電極材料で構成されるソース電極4等を形成する前に半導体膜3を保護する必要がある。
そこで、半導体膜3が形成されたゲート絶縁膜11上全面に、チャネル保護膜12となる絶縁膜として、窒化シリコン膜または酸化シリコン膜を、例えば、プラズマCVD法、常圧CVD法、減圧CVD法などを用いて形成する。本実施の形態では、プラズマCVD法で酸化シリコン膜を100nmの厚さで形成した。
その後、当該酸化シリコン膜を写真製版および微細加工技術によりパターニングすることで、半導体膜3のソース電極4およびドレイン電極5が接する領域上の酸化シリコン膜を開口して第1のコンタクトホール13となったチャネル保護膜12を得る(図7)。
このとき、非表示領域においても、補助容量配線103上においてブリッジ配線105と接続する領域上のチャネル保護膜12およびゲート絶縁膜11を貫通する第1のコンタクトホール13、および、ゲート端子パッド24、補助容量端子パッド25およびソース端子パッド26がそれぞれ接する、ゲート配線101、補助容量配線103およびソース配線104の端部領域上のチャネル保護膜12およびゲート絶縁膜11を貫通する第1のコンタクトホール13を設ける。
次に、チャネル保護膜12およびゲート絶縁膜11が形成された基板1上全面を覆うように、下部透明導電膜6となる導電膜を、例えば、スパッタ法、蒸着法など用いて形成する。当該導電膜には、In−Sn−O、In−Zn−O、Zn−O、In−Zn−Sn−O、Zn−Sn−O、In−Al−Sn−O、In−Si−Sn−O、In−Al−Zn−Sn−Oなどの金属酸化物を含んでいる。
次に、導電膜上全面に、上部金属膜7となる金属膜を、例えば、スパッタ法、蒸着法などを用いて形成する。当該金属膜は、Cr、Al、Ta、Ti、Mo、W、Ni、Cu、AuおよびAgの単層膜またはこれらの何れかを主成分とする合金膜、または上記単層膜の積層膜、上記単層膜と上記合金膜との積層膜で構成される。
本実施の形態では、スパッタ法を用いてIn−Zn−Sn−O膜を50nmの厚さで形成した後、スパッタ法を用いてMo合金膜を50nm、Al合金膜を200nmの厚さで形成して積層膜とした。
その後、当該積層膜を写真製版および微細加工技術によりパターニングすることで、ソース電極4、ソース配線104、ドレイン電極5およびブリッジ配線105を得ると共に、ゲート端子パッド24、補助容量端子パッド25およびソース端子パッド26がそれぞれ形成されるゲート配線101、補助容量配線103およびソース配線104の端部領域上にも上記積層膜が形成される(図8)。このとき、画素電極8となる領域上では上部金属膜7が残った状態である。
続いて、上部金属膜7を写真製版および微細加工技術によりパターニングすることで、画素電極8となる領域上と、ゲート配線101、補助容量配線103およびソース配線104の端部領域上の上部金属膜7を除去する。この場合、エッチング液としてPANを用いるが、下部透明導電膜6はPANによるエッチング耐性を有しているので、レジストで覆われない画素電極8となる領域上と、ゲート配線101、補助容量配線103およびソース配線104の端部領域上の上部金属膜7のみが除去され、これらの領域では下部透明導電膜6が残る(図9)。これにより、画素電極8、ゲート端子パッド24、補助容量端子パッド25およびソース端子パッド26が形成される。
その後、基板1上全面に、保護絶縁膜14となる絶縁膜として、例えば、CVD法などを用いて、窒化シリコン膜、酸化シリコン膜、または、これらの積層膜を形成する。本実施の形態では、プラズマCVD法を用いて酸化シリコン膜を100nmの厚さで形成した後、窒化シリコン膜を200nmの厚さで形成して積層膜とした。
続いて、当該積層膜を写真製版および微細加工技術によりパターニングすることで、画素電極8上およびゲート端子パッド24上、補助容量端子パッド25上およびソース端子パッド26上の保護絶縁膜14を除去することで、図3に示した断面構成を得ることができる。
ここで、画素電極8、ゲート端子パッド24、補助容量端子パッド25およびソース端子パッド26の電気抵抗が高い場合には、これらの形成後もしくは保護絶縁膜14の開口後に、水素プラズマ処理、水素雰囲気アニールなどの還元処理を行っても良い。金属酸化物は、酸素が還元されることにより、キャリア濃度が上昇して良好な接続抵抗を得ることができる。
このようにして完成したTFT基板200の上に、その後のセル工程において配向膜を形成する。また、別途作製された対向基板の上に配向膜を同様に形成する。そして、この配向膜に対して、液晶との接触面に一方向にミクロな傷をつける配向処理(ラビング処理)を施す。次に、シール材を用いてTFT基板200と対向基板とを一定の間隙を保って貼り合せた後、真空注入法等を用いて、液晶注入口から液晶を注入する。そして、液晶注入口を封止することで液晶セルを得る。その後、液晶セルの両面に偏光板を貼り付けて、駆動回路を接続し、バックライトユニットを取り付けることで、液晶表示装置が完成する。
以上説明した実施の形態1のTFT基板の製造方法によれば、エッチングストッパ型TFTの製造工程に、工程を追加することなく、画素開口率の高い液晶表示装置を製造することができる。
また、実施の形態1のTFT基板の製造方法によれば、チャネル保護膜12は、第1のコンタクトホール13により開口されている部分以外はチャネル保護膜12を残すように構成されているので、ゲート絶縁膜11の表面がエッチングされず、かつチャネル保護膜12で覆われるため、脱離ガスを抑制することができ、チャネル保護膜をチャネル領域のみに残していた従来のTFTに比べてTFTの特性劣化を抑制できる。
また、ソース電極4およびドレイン電極5を半導体膜3に電気的に接続するための第1のコンタクトホール13は、半導体膜3の上面のみを露出させるように形成されており、半導体膜3の側面の電界が緩和されてTFTの特性劣化が抑制される。
さらに、補助容量配線103とブリッジ配線105とを第1のコンタクトホール13を介して電気的に接続するので、ブリッジ配線105にソース配線104と同じ低抵抗な材質を用いることができると共に、ブリッジ配線105を保護絶縁膜14で覆うことができる。
なお、実施の形態1のTFT基板の製造方法においては、ソース電極4、ソース配線104、ドレイン電極5、ブリッジ配線105、画素電極8、ゲート端子パッド24、補助容量端子パッド25およびソース端子パッド26を形成するために2回の写真製版および微細加工技術を用いる方法を示した。
しかしながら、この方法に限ったものではなく、公知のハーフトーン技術などを用いることで製造工程数を削減することが可能である。例えば、ハーフトーン技術を用いることで、ソース電極4、ソース配線104、ドレイン電極5、ブリッジ配線105、画素電極8、ゲート端子パッド24、補助容量端子パッド25およびソース端子パッド26の形成を1回の写真製版と1回の微細加工技術で行うことができ、工程数を削減し製造コストを抑えることができる。
なお、本実施の形態においては、半導体膜3の形成にIn−Ga−Zn−O系の酸化物半導体を用いた例を示したが、例えば画素電極8に用いているPANによるエッチング耐性のある透明導電膜を酸化物半導体として用いることができる。
また、半導体膜3としては非晶質の酸化物半導体を用いても良いが、結晶性の酸化物半導体も用いることができる。また酸化物半導体に限らず、窒化物半導体などを用いることができる。
<実施の形態2>
以上説明した実施の形態1では、本発明をTN方式のLCD用のTFT基板に適用した構成について説明したが、実施の形態2では、本発明をFFS方式のLCD用のTFT基板に適用した構成について説明する。なお、図1を用いて説明したTFT基板の全体構成については、実施の形態1と同じであり説明を省略する。
FFS方式の液晶表示装置は、電極間絶縁膜を介して対向する電極を有しており、電極間絶縁膜を挟んで上層側に配置される電極にはスリット開口部が設けられている。そして、スリット開口部を有する上層側の電極と、下層側の電極との間に電圧を与え、発生するフリンジ電界によって、液晶層の偏向制御を行う。
スリット開口部を有する電極に表示電圧を印加する場合は、スリット開口部を有する電極を画素電極と呼称し、下層側の電極にはコモン電圧を印加して共通電極と呼称する。逆に、スリット開口部を有する電極にコモン電圧を印加する場合は、スリット開口部を有する電極を共通電極と呼称し、下層側の電極には表示電圧を印加して画素電極と呼称する。
共通電極は、補助容量電極を兼ねており、画素電極と共通電極の重畳領域で補助容量209が形成される。
本実施の形態では、スリット開口部を有する電極を共通電極、下層側の電極を画素電極とした場合について説明する。
<TFT基板の画素の構成>
図10および図11を参照して、実施の形態2のTFT基板、より具体的にはFFS方式のLCD用のTFT基板の構成について説明する。なお、本発明はTFT基板に関するものであるが、特に画素の構成に特徴を有するので、以下においては画素の構成について説明する。図10は、図1に示した画素204の平面構成を示す平面図であり、図11は、図10におけるX−X線での断面構成(表示領域部の断面構成)、Y−Y線での断面構成(非表示領域部の断面構成)を示す断面図である。
図10に示すように、その一部がゲート電極2を構成するゲート配線101がX方向に延在するように配設され、また、共通電極17に接続される補助容量配線103がゲート配線101に平行してX方向に延在するように画素領域のほぼ中央に配設されている。また、その一部がソース電極4を構成するソース配線104がY方向に延在するように配設され、平面視的に、ゲート配線101および補助容量配線103に交差している。
そして、隣接する2本のゲート配線101および隣接する2本のソース配線104に囲まれた画素領域において画素電極8が設けられており、画素電極8はドレイン電極5と一体となっている。
画素領域において、補助容量配線103は第1のコンタクトホール13および第2のコンタクトホール15を介して、最上層の共通電極17に電気的に接続されている。
共通電極17は、表示領域全体を覆うように設けられ、画素電極8に対向する領域に、複数のスリット開口部OPが設けられている。スリット開口部OPは、X方向が長手方向となってゲート配線101に平行するように配列されているが、スリット開口部OPの平面視形状および配列はこれに限定されるものではない。
また、補助容量配線103と共通電極17とを電気的に接続する領域では画素電極8は設けられていないが、画素電極8とは電気的に分離された上部金属膜7および下部透明導電膜6が第1のコンタクトホール13に埋め込まれるように設けられ、その上部に設けられた第2のコンタクトホール15には共通電極17が埋め込まれている。
また、非表示領域においては、平面視的に、ゲート配線101および補助容量配線103に交差するようにブリッジ配線105が配設され、その一部が補助容量配線103の端部に第1のコンタクトホール13を介して電気的に接続され、当該部分の上部に設けられた第2のコンタクトホール15には上部共通端子パッド20が設けられている。
また、非表示領域において、ゲート配線101の端部には第1のコンタクトホール13を介してゲート端子パッド24が電気的に接続され、ゲート端子パッド24には第2のコンタクトホール15を介して上部ゲート端子パッド34が電気的に接続されている。また、ソース配線104の端部には第1のコンタクトホール13を介してソース端子パッド26が電気的に接続され、ソース端子パッド26には第2のコンタクトホール15を介して上部ソース端子パッド36が電気的に接続されている。また、ブリッジ配線105の端部には第1のコンタクトホール13を介して補助容量端子パッド25が電気的に接続され、補助容量端子パッド25には第2のコンタクトホール15を介して上部補助容量端子パッド35が電気的に接続されている。また、上部ゲート端子パッド34、上部補助容量端子パッド35および上部ソース端子パッド36は、それぞれゲート端子部コンタクトホール21、補助容量端子コンタクトホール22およびソース端子部コンタクトホール23を介して外部と電気的に接続することができる。
図11に示すようにTFT基板は、例えば、ガラス等の透明性絶縁基板である基板1上に形成されるが、基本的にはソース電極4、ドレイン電極5および画素電極8以下の断面構成は図3を用いて説明した実施の形態1と同じであるので、以下においてはこれらより上の構成について説明する。
図11に示すように、半導体膜3上のチャネル保護膜12、ソース電極4、ドレイン電極5、画素電極8およびブリッジ配線105を覆うように電極間絶縁膜16が設けられている。
電極間絶縁膜16は、窒化シリコン、酸化シリコン等の絶縁膜、またはこれらの積層膜で構成されており、ソース電極4、ドレイン電極5、画素電極8およびブリッジ配線105を形成した基板1上全面を覆うように上記絶縁膜を形成した後、当該絶縁膜をパターニングすることで電極間絶縁膜16が得られ、当該パターニングにより第2のコンタクトホール15が形成される。
第2のコンタクトホール15は、ゲート端子パッド24、補助容量端子パッド25およびソース端子パッド26の上方の電極間絶縁膜16を貫通するように設けられると共に、補助容量配線103の端部とブリッジ配線105とが平面視的に交差する部分のブリッジ配線105の上方の電極間絶縁膜16を貫通するように設けられている。
そして、表示領域の電極間絶縁膜16上全体を覆うように、ITO(InSnO)膜、IZO(InZnO)膜等の透明導電膜で構成される共通電極17が設けられると共に、非表示領域においては共通電極17と同じ透明導電膜が第2のコンタクトホール15に埋め込まれて、上部ゲート端子パッド34、上部補助容量端子パッド35および上部ソース端子パッド36が形成される。なお、画素TFT201の上方には共通電極17は設けられない。
<特徴的な構成>
以上説明したように、本発明に係る実施の形態2のTFT基板においては、ソース電極4およびドレイン電極5が、透明導電膜と金属膜との積層膜で構成され、半導体膜3上を覆うように形成されているため、半導体膜3に入射する光を遮光でき、TFTの信頼性を向上することができる。
また、ドレイン電極5の下部透明導電膜6を画素領域に延在させることで画素電極8とするので、画素領域で遮光部となる領域が少なく、画素開口率が向上する。
このように、本発明に係るTFT基板は、TN方式のLCDだけでなくFFS方式のLCDにも適用でき、何れの場合も画素開口率を向上する効果が得られる。
また、チャネル保護膜12を設けることにより半導体膜3の還元反応を抑制する効果、ブリッジ配線105を、ソース配線104と同じく下部透明導電膜6と上部金属膜7との積層膜で構成することにより細線化する効果は実施の形態1と同様である。
<製造方法>
次に、本発明に係る実施の形態2のTFT基板の製造方法について、製造工程を順に示す断面図である図12〜図15を用いて説明する。なお、図12〜図15は、図11に示す断面図に対応する断面図であり、図11は最終工程を示す断面図に相当する。なお、半導体膜3を形成するまでの工程は、図4〜図6を用いて説明した工程と同様であるので説明は省略する。
ゲート絶縁膜11上に半導体膜3を形成した後、ゲート絶縁膜11上全面に、チャネル保護膜12となる絶縁膜として、窒化シリコン膜または酸化シリコン膜を、例えば、プラズマCVD法、常圧CVD法、減圧CVD法などを用いて形成する。本実施の形態では、プラズマCVD法で酸化シリコン膜を100nmの厚さで形成した。
その後、当該酸化シリコン膜を写真製版および微細加工技術によりパターニングすることで、半導体膜3のソース電極4およびドレイン電極5が接する領域上の酸化シリコン膜を開口して第1のコンタクトホール13となったチャネル保護膜12を得る(図12)。
このとき、非表示領域においても、補助容量配線103上においてブリッジ配線105と接続する領域上のチャネル保護膜12およびゲート絶縁膜11を貫通する第1のコンタクトホール13、および、ゲート端子パッド24、補助容量端子パッド25およびソース端子パッド26がそれぞれ接する、ゲート配線101、補助容量配線103およびソース配線104の端部領域上のチャネル保護膜12およびゲート絶縁膜11を貫通する第1のコンタクトホール13を設ける。
次に、チャネル保護膜12およびゲート絶縁膜11が形成された基板1上全面を覆うように、下部透明導電膜6となる導電膜を、例えば、スパッタ法、蒸着法など用いて形成する。
次に、導電膜上全面に、上部金属膜7となる金属膜を、例えば、スパッタ法、蒸着法などを用いて形成する。
本実施の形態では、スパッタ法を用いてIn−Zn−Sn−O膜を50nmの厚さで形成した後、スパッタ法を用いてMo合金膜を50nm、Al合金膜を200nmの厚さで形成して積層膜とした。
その後、当該積層膜を写真製版および微細加工技術によりパターニングすることで、ソース電極4、ソース配線104、ドレイン電極5およびブリッジ配線105を得ると共に、ゲート端子パッド24、補助容量端子パッド25およびソース端子パッド26がそれぞれ形成されるゲート配線101、補助容量配線103およびソース配線104の端部領域上にも上記積層膜が形成される(図13)。このとき、画素電極8となる領域上では上部金属膜7が残った状態である。
続いて、上部金属膜7を写真製版および微細加工技術によりパターニングすることで、画素電極8となる領域上の上部金属膜7を除去する。この場合、エッチング液としてPANを用いるが、下部透明導電膜6はPANによるエッチング耐性を有しているので、レジストで覆われない画素電極8となる領域上の上部金属膜7のみが除去され、下部透明導電膜6が残る(図14)。これにより、画素電極8、ゲート端子パッド24、補助容量端子パッド25およびソース端子パッド26が形成される。なお、ゲート端子パッド24、補助容量端子パッド25およびソース端子パッド26は、上部金属膜7を有した構成となっている。
その後、基板1上全面に、電極間絶縁膜16となる絶縁膜として、例えば、CVD法などを用いて、窒化シリコン膜、酸化シリコン膜、または、これらの積層膜を形成する。本実施の形態では、プラズマCVD法を用いて酸化シリコン膜を100nmの厚さで形成した後、窒化シリコン膜を300nmの厚さで形成して積層膜とした。
続いて、当該積層膜を写真製版および微細加工技術によりパターニングすることで、画素電極8上、ゲート端子パッド24上、補助容量端子パッド25上、ソース端子パッド26上および平面視的に補助容量配線103とブリッジ配線105とが交差する部分の上の電極間絶縁膜16を除去して第2のコンタクトホール15を形成することで、図15に示した断面構成を得る。
本実施の形態では、第2のコンタクトホール15の直径は7μmとした。なお、額縁領域203(図1)では、走査信号駆動回路205(図1)または表示信号駆動回路206(図1)と接続するための端子は、ゲート配線101またはソース配線104と同じ層構造によって形成される。
続いて、基板1全面に共通電極17となる透明導電膜として、スパッタ法などを用いて、ITO膜またはIZO膜を形成する。本実施の形態では、スパッタ法を用いてIZO膜を80nmの厚さで形成した。
その後、当該IZO膜を写真製版および微細加工技術によりパターニングすることで、共通電極17が形成される。このとき、非表示領域の第2のコンタクトホール15に埋め込まれたIZO膜もパターニングされ、上部ゲート端子パッド34、上部補助容量端子パッド35、上部ソース端子パッド36および上部共通端子パッド20が形成され、図11に示した断面構成を得ることができる。
このようにして完成したTFT基板200の上に、その後のセル工程において配向膜を形成する。また、別途作製された対向基板の上に配向膜を同様に形成する。そして、この配向膜に対して、液晶との接触面に一方向にミクロな傷をつける配向処理(ラビング処理)を施す。次に、シール材を用いてTFT基板200と対向基板とを一定の間隙を保って貼り合せた後、真空注入法等を用いて、液晶注入口から液晶を注入する。そして、液晶注入口を封止することで液晶セルを得る。その後、液晶セルの両面に偏光板を貼り付けて、駆動回路を接続し、バックライトユニットを取り付けることで、液晶表示装置が完成する。
以上説明した実施の形態2のTFT基板の製造方法によれば、エッチングストッパ型TFTの製造工程に、工程を追加することなく、画素開口率の高いFFS方式の液晶表示装置を製造することができる。
なお、以上説明した実施の形態2では、スリット開口部を有する電極を共通電極とした構成を示したが、スリット開口部を有する電極を画素電極としても良い。その場合は、ドレイン電極5が図10における上層の共通電極17に接続されるように構成すれば良い。この構成においても画素開口率が向上するという効果は同じである。
<実施の形態3>
次に、図16および図17を参照して、実施の形態3のTFT基板、より具体的にはTN方式のLCD用のTFT基板の構成について説明する。なお、本発明はTFT基板に関するものであるが、特に画素の構成に特徴を有するので、以下においては画素の構成について説明する。図16は、図1に示した画素204の平面構成を示す平面図であり、図17は、図16におけるX−X線での断面構成(表示領域部の断面構成)を示す断面図である。
<TFT基板の画素の構成>
図16に示すように、実施の形態3に係るTFT基板の平面構成は、図2を用いて説明した実施の形態1のTFT基板の平面構成と基本的には同じであるが、図16において実線で囲まれた領域RRにおいては、その断面構成が実施の形態1のTFT基板の断面構成とは異なっている。
すなわち、図17に示されるように、表示領域においては、半導体膜3、ゲート配線101(図示されず)および補助容量配線103をゲート絶縁膜11およびチャネル保護膜12が覆っているが、平面視で補助容量配線103と画素電極8とが重畳しない領域の基板1上はゲート絶縁膜11およびチャネル保護膜12で覆われていない。図16においては画素領域のうちゲート絶縁膜11およびチャネル保護膜12が形成されていない領域を領域RRとして実線で囲んで示している。
なお、チャネル保護膜12を貫通するように設けられた第1のコンタクトホール13内にソース電極4とドレイン電極5とが埋め込まれることで、半導体膜3にソース電極4とドレイン電極5とが電気的に接続される構成となっている点は実施の形態1のTFT基板と同じである。
ソース電極4は、チャネル保護膜12を貫通して半導体膜3に接すると共に、チャネル保護膜12上においてチャネル領域の外側に延在するように形成され、ソース配線104(図2)に接続されている。
すなわち、ソース電極4およびソース配線104およびドレイン電極5は、下層側となる下部透明導電膜6と、上層側となる上部金属膜7との積層膜で構成される。
ソース配線104は、チャネル保護膜12上に形成され、基板1上においてゲート配線101と交差する方向に直線的に延在するように配設され、ソース配線104とゲート配線101との交差部において分岐した部分がゲート配線101の上方に延在してソース電極4となっている。
ドレイン電極5は、チャネル保護膜12を貫通して半導体膜3に接すると共に、チャネル保護膜12上においてチャネル領域の外側に延在するように形成され、画素電極8に接続されている。
すなわち、ドレイン電極5も下部透明導電膜6と上部金属膜7との積層膜で構成され、ドレイン電極5の下部透明導電膜6が、半導体膜3上からさらに延在して画素電極8を形成している。なお、画素電極8は、平面視でゲート配線101、補助容量配線103と重畳しない領域において基板1上に下部透明導電膜6が直接接して形成される。
このように、実施の形態3に係るTFT基板は、画素電極8が形成される領域において、平面視でゲート配線101、補助容量配線103と重畳しない領域ではチャネル保護膜12とゲート絶縁膜11が除去され、画素電極8が基板1上に直接接するように構成されている。このため、ゲート絶縁膜11とチャネル保護膜12の面積が最小限となり、脱離ガス、特に水素と水の総量を削減することができ、半導体膜3が還元されることを抑制して、薄膜トランジスタの信頼性を向上することができる。
また、画素電極8の下層に、酸化シリコン膜、窒化シリコン膜およびその積層膜がないため、これらの絶縁膜および積層膜による干渉効果、光吸収が低減される。すなわち、画素電極8の光透過率を向上することができ、結果的に画素開口率を向上させることと同義となる。
なお、以上説明した実施の形態においては、表示領域において、平面視で補助容量配線103と画素電極8とが重畳しない領域の基板1上はゲート絶縁膜11およびチャネル保護膜12で覆われていない構成を示したが、非表示領域においてもゲート絶縁膜11およびチャネル保護膜12で覆われていない領域を設けても良い。
<製造方法>
次に、本発明に係る実施の形態3のTFT基板の製造方法について説明する。実施の形態3のTFT基板は、図7を用いて説明した実施の形態1のTFT基板の製造方法において、チャネル保護膜12に第1のコンタクトホール13を形成する際に、ゲート電極2、ゲート配線101、補助容量配線103を覆う領域以外のチャネル保護膜12およびゲート絶縁膜11を除去する。このような構成は、写真製版のマスクパターンを変更することで実現できる。その他の工程は、図4〜図9を用いて説明した実施の形態1のTFT基板の製造方法と同一であるので、説明は省略する。
以上説明した実施の形態3のTFT基板の製造方法によれば、エッチングストッパ型TFTの製造工程に、工程を追加することなく、容易に、かつ安価に、信頼性の高い薄膜トランジスタと、画素開口率の高いTN方式の液晶表示装置を製造することができる。
<実施の形態4>
次に、図18および図19を参照して、実施の形態4のTFT基板、より具体的にはFFS方式のLCD用のTFT基板の構成について説明する。なお、本発明はTFT基板に関するものであるが、特に画素の構成に特徴を有するので、以下においては画素の構成について説明する。図18は、図1に示した画素204の平面構成を示す平面図であり、図19は、図18におけるX−X線での断面構成(表示領域部の断面構成)を示す断面図である。
<TFT基板の画素の構成>
図18に示すように、実施の形態4に係るTFT基板の平面構成は、図10を用いて説明した実施の形態2のTFT基板の平面構成と基本的には同じであるが、図18において実線で囲まれた領域RRにおいては、その断面構成が実施の形態2のTFT基板の断面構成とは異なっている。
すなわち、図19に示されるように、表示領域においては、半導体膜3、ゲート配線101(図示されず)および補助容量配線103をゲート絶縁膜11およびチャネル保護膜12が覆っているが、平面視で補助容量配線103と画素電極8とが重畳しない領域の基板1上はゲート絶縁膜11およびチャネル保護膜12で覆われていない。図18においては画素領域のうちゲート絶縁膜11およびチャネル保護膜12が形成されていない領域を領域RRとして実線で囲んで示している。
なお、チャネル保護膜12を貫通するように設けられた第1のコンタクトホール13内にソース電極4とドレイン電極5とが埋め込まれることで、半導体膜3にソース電極4とドレイン電極5とが電気的に接続される構成となっている点は実施の形態1のTFT基板と同じである。
ソース電極4は、チャネル保護膜12を貫通して半導体膜3に接すると共に、チャネル保護膜12上においてチャネル領域の外側に延在するように形成され、ソース配線104(図2)に接続されている。
すなわち、ソース電極4およびソース配線104およびドレイン電極5は、下層側となる下部透明導電膜6と、上層側となる上部金属膜7との積層膜で構成される。
ソース配線104は、チャネル保護膜12上に形成され、基板1上においてゲート配線101と交差する方向に直線的に延在するように配設され、ソース配線104とゲート配線101との交差部において分岐した部分がゲート配線101の上方に延在してソース電極4となっている。
ドレイン電極5は、チャネル保護膜12を貫通して半導体膜3に接すると共に、チャネル保護膜12上においてチャネル領域の外側に延在するように形成され、画素電極8に接続されている。
すなわち、ドレイン電極5も下部透明導電膜6と上部金属膜7との積層膜で構成され、ドレイン電極5の下部透明導電膜6が、半導体膜3上からさらに延在して画素電極8を形成している。なお、画素電極8は、平面視でゲート配線101、補助容量配線103と重畳しない領域において基板1上に下部透明導電膜6が直接接して形成される。
このように、実施の形態4に係るTFT基板は、画素電極8が形成される領域において、平面視でゲート配線101、補助容量配線103と重畳しない領域ではチャネル保護膜12とゲート絶縁膜11が除去され、画素電極8が基板1上に直接接するように構成されている。このため、ゲート絶縁膜11とチャネル保護膜12の面積が最小限となり、脱離ガス、特に水素と水の総量を削減することができ、半導体膜3が還元されることを抑制して、薄膜トランジスタの信頼性を向上することができる。
また、画素電極8の下層に、酸化シリコン膜、窒化シリコン膜およびその積層膜がないため、これらの絶縁膜および積層膜による干渉効果、光吸収が低減される。すなわち、画素電極8の光透過率を向上することができ、結果的に画素開口率を向上させることと同義となる。
なお、以上説明した実施の形態においては、表示領域において、平面視で補助容量配線103と画素電極8とが重畳しない領域の基板1上はゲート絶縁膜11およびチャネル保護膜12で覆われていない構成を示したが、非表示領域においてもゲート絶縁膜11およびチャネル保護膜12で覆われていない領域を設けても良い。
<製造方法>
次に、本発明に係る実施の形態4のTFT基板の製造方法について説明する。実施の形態4のTFT基板は、図2を用いて説明した実施の形態2のTFT基板の製造方法において、チャネル保護膜12に第1のコンタクトホール13を形成する際に、ゲート電極2、ゲート配線101、補助容量配線103を覆う領域以外のチャネル保護膜12およびゲート絶縁膜11を除去する。このような構成は、写真製版のマスクパターンを変更することで実現できる。その他の工程は、図12〜図15を用いて説明した実施の形態2のTFT基板の製造方法と同一であるので、説明は省略する。
以上説明した実施の形態4のTFT基板の製造方法によれば、エッチングストッパ型TFTの製造工程に、工程を追加することなく、容易に、かつ安価に、信頼性の高い薄膜トランジスタと、画素開口率の高いFFS方式の液晶表示装置を製造することができる。
<変形例>
以上説明した実施の形態1〜4のTFTにおいては、ソース電極4およびドレイン電極5を半導体膜3に電気的に接続するために第1のコンタクトホール13を用いた構成を説明した。しかしながら、この構成に限ったものではなく、ソース電極4およびドレイン電極5を半導体膜3に直接電気的に接続することも可能である。
例えば、チャネル保護膜12を半導体層3上であってソース電極4とドレイン電極5との間のみ形成する構成も可能である。その場合、チャネル保護膜12のエッチングによりゲート絶縁膜11の酸化シリコン膜が除去されないように、酸化シリコン膜の膜厚を厚く形成すれば良い。
これにより、ゲート絶縁膜11を構成する窒化シリコン膜からの脱離ガス(水素や水)の影響を抑制することができ、半導体膜3の還元反応を抑制して、TFTの信頼性が向上する。
<他の適用例>
以上説明した本発明に係る実施の形態1〜4のTFT基板は、透過型の液晶表示装置に適用されるものとして説明を行ったが、TFTをアクティブスイッチ素子に用いる表示機器、例えば、有機EL(Electro Luminescence)表示装置、電子ペーパーなどに適用することも可能である。特に開口率が求められるボトムエミッション型の有機EL表示装置に適用することにより、明るく鮮明な表示が可能となる。
以上説明した本発明に係る実施の形態1、3のTFT基板は、TN方式の液晶表示装置に適用され、実施の形態2、4のTFT基板は、FFS方式の液晶表示装置に適用されるものとして説明を行ったが、その他の表示方式の液晶表示装置にも適用することが可能である。
例えば、VA(vertical alignment)方式、In-Plane-Switching方式などの液晶表示装置への適用が可能であり、何れの方式に適用する場合でも画素開口率が向上する効果を得ることができる。
なお、本発明は、その発明の範囲内において、各実施の形態を自由に組み合わせたり、各実施の形態を適宜、変形、省略することが可能である。
1 基板、2 ゲート電極、3 半導体膜、4 ソース電極、5 ドレイン電極、6 下部透明導電膜、7 上部金属膜、8 画素電極、11 ゲート絶縁膜、12 チャネル保護膜、13 第1のコンタクトホール、14 保護絶縁膜、16 電極間絶縁膜、101 ゲート配線、103 補助容量配線、104 ソース配線。

Claims (9)

  1. 画素が複数マトリックス状に配列された薄膜トランジスタ基板であって、
    前記画素のそれぞれは、
    基板上に配設されたゲート電極と、
    少なくとも前記ゲート電極を覆うゲート絶縁膜と、
    前記ゲート絶縁膜を間に介して、前記ゲート電極に対向する位置に設けられ、少なくともインジウムを含む酸化物半導体で構成された半導体膜と、
    少なくとも前記半導体膜上を覆うチャネル保護膜と、
    前記半導体膜に電気的に接続されるソース電極およびドレイン電極を有する薄膜トランジスタと、
    前記ゲート電極から延在するゲート配線と、
    前記ゲート配線に直交するように、前記ソース電極から延在するソース配線と、
    前記ドレイン電極に電気的に接続される画素電極と、
    前記基板上に配設された補助容量配線と、を備え、
    前記ソース電極および前記ドレイン電極は、前記半導体膜側に配設された透明導電膜と、該透明導電膜上に配設された金属膜とを含む積層膜で構成され、
    前記画素電極は前記透明導電膜が延在して構成され
    前記ゲート絶縁膜は、少なくとも窒化シリコン膜を含み、
    前記チャネル保護膜は、少なくとも酸化シリコン膜を含んで前記ゲート絶縁膜上を覆い、
    前記ゲート絶縁膜および前記チャネル保護膜は、
    前記画素電極の形成領域のうち、平面視で前記補助容量配線と前記画素電極とが重畳する領域においては、前記補助容量配線と前記画素電極との間に挟まれて設けられ、前記補助容量配線と前記画素電極とが重畳しない領域においては設けられず、前記重畳しない領域では、前記画素電極は前記基板に直接接して配設される、薄膜トランジスタ基板。
  2. 前記画素が複数マトリックス状に配列された表示領域の外側の非表示領域は、
    前記基板上が前記ゲート絶縁膜および前記チャネル保護膜で覆われていない領域を有する、請求項1記載の薄膜トランジスタ基板。
  3. 前記画素は、
    なくとも前記薄膜トランジスタを覆うように形成され、窒化シリコン膜と酸化シリコン膜の積層膜で構成される絶縁膜備え、
    前記画素電極は、
    前記ゲート配線と前記ソース配線とで規定される画素領域に延在する前記透明導電膜で構成され、
    前記画素電極上には前記絶縁膜の開口部が設けられる、請求項1記載の薄膜トランジスタ基板。
  4. 前記補助容量配線は、
    前記チャネル保護膜および前記ゲート絶縁膜を貫通して前記補助容量配線に達するコンタクトホールを介して、前記ソース電極と同じ層に、前記ソース電極と同じ材料で構成されるブリッジ配線に接続され、
    前記ブリッジ配線は、前記絶縁膜で覆われる、請求項記載の薄膜トランジスタ基板。
  5. 前記画素は、
    前記薄膜トランジスタおよび前記画素電極を覆うように形成された絶縁膜と、
    前記絶縁膜を介して前記画素電極に対向する位置に、スリット開口部を有して設けられた透明な共通電極と、を備え、
    前記画素電極は、
    前記ゲート配線と前記ソース配線とで規定される画素領域に延在する前記透明導電膜で構成される、請求項1または請求項2記載の薄膜トランジスタ基板。
  6. 前記透明導電膜は、少なくともすずを含む導電膜で構成される、請求項1から請求項5の何れか1項に記載の薄膜トランジスタ基板。
  7. 前記ソース電極および前記ドレイン電極は、
    前記チャネル保護膜を貫通するように設けられたコンタクトホールを介して前記半導体膜に電気的に接続される、請求項1から請求項の何れか1項に記載の薄膜トランジスタ基板。
  8. 請求項1から請求項4の何れか1項に記載の薄膜トランジスタ基板と、
    該薄膜トランジスタ基板に対向して配置される対向基板と、
    前記薄膜トランジスタと対向基板との間に挟持された液晶層と、を備え、
    前記画素電極が前記液晶層に電圧を印加する、液晶表示装置。
  9. 請求項記載の薄膜トランジスタ基板と、
    該薄膜トランジスタ基板に対向して配置される対向基板と、
    前記薄膜トランジスタと対向基板との間に挟持された液晶層と、を備え、
    前記画素電極と、前記共通電極との間で生じる電界で前記液晶層を駆動する、液晶表示装置。
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