JP5667424B2 - 薄膜トランジスタ、アクティブマトリクス基板、およびそれらの製造方法 - Google Patents

薄膜トランジスタ、アクティブマトリクス基板、およびそれらの製造方法 Download PDF

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本発明は薄膜トランジスタ、アクティブマトリクス基板、およびそれらの製造方法に関する。
半導体装置の一例として、薄膜トランジスタ(Thin Film Transistor:以下「TFT」という。)をスイッチング素子として用いたTFTアクティブマトリクス基板(以下、単にTFT基板と称する)がある。このTFT基板は、ディスプレイ装置等の電気光学装置に利用される。半導体装置は、低消費電力及び薄型であるという特徴がある。このような半導体装置の特徴を活かして、CRT(Cathode Ray Tube)に変わるフラットパネルディスプレイへの応用が盛んになされている。
TFT基板を備えた液晶表示装置には、一般に、TFT基板と対向する対向基板(カラーフィルタ基板)が設けられている。そして、TFT基板と対向基板のあいだに液晶層が挟持されている。TFT基板および対向基板の外側にはそれぞれ偏光板が設けられている。さらに、一方の基板側にはバックライトが配置される。このような構成によって良好なカラー表示が得られる。近年では屋外での高視認性や、表示品質の向上を図り、高輝度バックライトの液晶表示装置が注目されている。
液晶表示装置用のTFT基板のスイッチング素子には、バックチャネル型TFTが広く利用されている。液晶表示装置用のバックチャネル型TFTでは、一般的に、シリコンが半導体層として用いられており、逆スタガード構造が採用されている。また、逆スタガード構造のTFTでは、ボトムゲート型のTFTとなる。逆スタガード構造のバックチャネル型TFTの場合、半導体チャネル層や、ソース領域及びドレイン領域でのオーミック接合層の近傍に光が入射することがある。具体的には、外光が、TFTの上方側(TFT基板の表面)から入射し、また、画像表示のためのバックライト光が、TFTの下方側(TFT基板の裏面)から入射する。半導体チャネル層の近傍や、オーミック接合層の近傍に光が入射すると、TFTがオフ(off)状態でも、光リーク電流(オフ電流)が発生する。この光リーク電流のために、コントラストの低下やクロストークなどの表示特性の劣化を引き起こすという問題がある。(特許文献1)
これらの問題点を解決するために、ブラックマトリックスと呼ばれる遮光膜をTFTの上方に形成する方法が従来から知られている。ブラックマトリックスは、TFT基板の表面から入射される外光を遮光する。
特開平7−181517号公報 特開平9−97908号公報(図1)
上記のように、シリコンを半導体膜に用いたTFT基板の場合、TFT基板の裏面からバックライト光が照射されることがある。半導体膜パターンの下にゲート電極パターンがあると、ゲート電極パターンによって半導体膜パターンに向かう光が遮光される。しかしながら、平面構造においてゲート電極パターンからはみ出た半導体膜パターンには、光が入射してしまう。すると、光が入射した部分に、フォトキャリアが発生する。このフォトキャリアによって、オフ電流を増大させ、クロストーク発生やコントラスト低下といった表示品質の劣化を招く問題がある。
従って、逆スタガード構造のTFTにおいて、TFT基板の裏面から入射されるバックライト光を遮光する構成が開示されている(特許文献2)。半導体膜の平面パターンを下層のゲート電極パターンからはみ出さないように、半導体膜のパターンをゲート電極パターンの内側に形成する。こうすることによって、ゲート電極を遮光膜として機能させることができる。
しかしながら、半導体膜をゲート電極パターンからはみ出さないようにしてバックライト光が直接半導体膜に照射されないようにした場合でも、表示不良の劣化を招くことがある。例えば、TFT近傍においてソース電極やドレイン電極にバックライト光が入射すると、ソース電極やドレイン電極の裏面でバックライト光が散乱反射される。この散乱反射光によってシリコン半導体膜のチャネル近傍に光が入射してしまう。これによって、フォトキャリアが発生して表示不良の劣化を招く問題点がある。
本発明は、上記の問題を解決するためになされたものであり、半導体膜でのフォトキャリアの発生を防止して、高い表示品質を実現することができるTFT、アクティブマトリクス基板、およびそれらの製造方法を提供することを目的とする。
本発明にかかる薄膜トランジスタは、ゲート電極と、前記ゲート電極を覆うように設けられたゲート絶縁膜と、前記ゲート絶縁膜の上に設けられ、前記ゲート電極の上方に設けられた半導体膜と、前記半導体膜の上に設けられ、前記半導体膜と電気的に接続されたソース電極と、前記半導体膜の上に設けられ、前記半導体膜と電気的に接続されたドレイン電極と、前記ソース電極又は前記ドレイン電極の少なくとも一方と前記ゲート絶縁膜との間に設けられ、前記半導体膜と分離して配置された低反射膜と、を備え、平面視における前記ゲート電極よりも外側において、前記低反射膜が、前記ソース電極及びドレイン電極の少なくとも一方のパターンと略同一形状、又は、前記パターンからはみ出している、ものである。
本発明にかかる薄膜トランジスタの製造方法は、基板上にゲート電極を形成するステップと、前記ゲート電極の上に、ゲート絶縁膜を形成するステップと、前記ゲート絶縁膜の上に、半導体膜と、前記半導体膜から分離された低反射膜と、を形成するステップと、前記半導体膜、及び前記低反射膜を形成した後、前記半導体膜の上にソース電極及びドレイン電極を形成するステップと、を備え、平面視における前記ゲート電極の外側において、前記低反射膜が、前記ソース電極及び前記ドレイン電極の少なくとも一方のパターンと、略同一形状、又は前記パターンからはみ出している、ものである。
本発明によれば、半導体膜でのフォトキャリアの発生を防止して、高い表示品質を実現することができるTFT、アクティブマトリクス基板、およびその製造方法を提供することができる。
実施の形態にかかるTFT基板の構成を示す平面図である。 実施の形態にかかるTFT基板の画素構成を示す平面図である。 実施の形態にかかるTFT基板の断面図である 実施の形態にかかるTFT基板の製造方法を示す工程断面図である。 実施の形態にかかるTFT基板における要部を拡大して示す工程断面図である 実施の形態にかかるTFT基板の反射率を説明する図である。 実施の形態にかかるTFT基板におけるフォトキャリアの挙動を示す図である。 TFT基板におけるフォトキャリアの挙動を示す図である。 TFT基板におけるフォトキャリアの挙動を示す図である。 実施の形態にかかるTFT基板の別の画素構成を示す平面図である。
実施の形態
本実施の形態にかかるTFT基板は、スイッチング素子として薄膜トランジスタ(TFT:Thin Film Transistor)が用いられたアクティブマトリクス基板である。TFT基板は、液晶表示装置(LCD)等の平面型表示装置(フラットパネルディスプレイ)に用いられる。始めに、図1を参照して、TFT基板について説明する。図1は、TFT基板の構成を示す平面図である。ここでは、LCD用のTFT基板を例にとって詳しく説明する。
TFT基板100は、例えば、TFT108がマトリクス状に配列されたTFTアレイ基板である。TFT基板100には、表示領域101と表示領域101を囲むように設けられた額縁領域102とが設けられている。この表示領域101には、複数のゲート配線(走査信号線)2、及び複数のソース配線(表示信号線)4が形成されている。
複数のゲート配線2は、平行に設けられている。複数のソース配線4は平行に設けられている。図1では、ゲート配線2が横方向に形成され、ソース配線4が縦方向に形成されている。ゲート配線2とソース配線4とは、互いに交差するように形成されている。また、ゲート配線2とソース配線4とは直交している。そして、隣接するゲート配線2、及び隣接するソース配線4に囲まれた領域が画素105となる。TFT基板100では、画素105がマトリクス状に配列される。
さらに、TFT基板100の額縁領域102には、走査信号駆動回路103と表示信号駆動回路104とが設けられる。ゲート配線2は、表示領域101から額縁領域102まで延設されている。そして、ゲート配線2は、TFT基板100の端部で、走査信号駆動回路103に接続される。ソース配線4も同様に表示領域101から額縁領域102まで延設されている。そして、ソース配線4は、TFT基板100の端部で、表示信号駆動回路104と接続される。走査信号駆動回路103の近傍には、外部配線106が接続されている。また、表示信号駆動回路104の近傍には、外部配線107が接続されている。外部配線106、107は、例えば、FPC(Flexible Printed Circuit)などの配線基板である。
外部配線106、107を介して走査信号駆動回路103、及び表示信号駆動回路104に外部からの各種信号が供給される。走査信号駆動回路103は外部からの制御信号に基づいて、ゲート信号(走査信号)をゲート配線2に供給する。このゲート信号によって、ゲート配線2が順次選択されていく。表示信号駆動回路104は外部からの制御信号や、表示データに基づいて表示信号をソース配線4に供給する。これにより、表示データに応じた表示電圧を各画素105に供給することができる。なお、走査信号駆動回路103と表示信号駆動回路104は、TFT基板100上に配置される構成に限られるものではない。例えば、TCP(Tape Carrier Package)により駆動回路を接続してもよい。
画素105内には、少なくとも1つのTFT108が形成されている。TFT108はソース配線4とゲート配線2の交差点近傍に配置される。例えば、このTFT108が画素電極に表示電圧を供給するためのスイッチング素子となる。TFT108のゲート電極はゲート配線2に接続され、ゲート端子から入力されるゲート信号によってTFT108のONとOFFを制御している。TFT108のソース電極はソース配線4に接続されている。ゲート電極に電圧が印加され、TFT108がONされると、ソース配線4から電流が流れるようになる。これにより、ソース配線4から、TFT108のドレイン電極に接続された画素電極に表示電圧が印加される。そして、画素電極と、対向電極との間に、表示電圧に応じた電界が生じる。なお、TFT基板100の表面には、配向膜(不図示)が形成されていてもよい。TFT基板100は、以上のように構成される。
さらに、液晶表示装置の場合、TFT基板100には、対向基板が対向して配置されている。対向基板は、例えばカラーフィルタ基板であり、視認側に配置される。対向基板には、カラーフィルタ、ブラックマトリクス(BM)、対向電極、及び配向膜等が形成されている。なお、例えば、IPS方式の液晶表示装置の場合、対向電極は、TFT基板100側に配置される。TFT基板100と対向基板とは、一定の間隙(セルギャップ)を介して貼り合わされる。そして、この間隙に液晶が注入・封止される。すなわち、TFT基板100と対向基板との間に液晶層が挟持される。さらに、TFT基板100と対向基板との外側の面には、偏光板、位相差板等が設けられる。また、以上のように構成された液晶表示パネルの反視認側には、バックライトユニット等が配設される。TFT基板100が反視認側、対向基板が視認側に配置されるため、バックライトユニットは、TFT基板100の外側に配置される。
画素電極と対向電極との間の電界によって、液晶が駆動される。すなわち、基板間の液晶の配向方向が変化する。これにより、液晶層を通過する光の偏光状態が変化する。すなわち、偏光板を通過して直線偏光となった光は液晶層によって、偏光状態が変化する。具体的には、バックライトユニットからの光は、TFT基板100側の偏光板によって直線偏光になる。そして、この直線偏光が液晶層を通過することによって、偏光状態が変化する。
従って、偏光状態によって、対向基板側の偏光板を通過する光量が変化する。すなわち、バックライトユニットから液晶表示パネルを透過する透過光のうち、視認側の偏光板を通過する光の光量が変化する。液晶の配向方向は、印加される表示電圧によって変化する。従って、表示電圧を制御することによって、視認側の偏光板を通過する光量を変化させることができる。すなわち、画素毎に表示電圧を変えることによって、所望の画像を表示することができる。
次に、図2、及び図3を参照して、TFT基板100の画素105の構成に付いて説明する。図2は、画素構成を模式的に示す平面図であり、図3は、図2のIII−III断面図である。
図2、図3において、1は基板、2はゲート配線、3はゲート絶縁膜、4はソース配線、5は半導体膜、6は低反射膜、7はソース電極、9はドレイン電極、10はチャネル部、11は層間絶縁膜、12はコンタクトホール、13は画素電極である。
基板1は、例えば、ガラス等の透明性絶縁基板である。基板1の上には、ゲート配線2が形成されている。図2において、ゲート配線2は、横方向に設けられている。ゲート配線2は、TFT108のゲート電極2aを有している。すなわち、TFT108部分のゲート配線2がゲート電極2aとなる。ゲート配線2の上には、ゲート絶縁膜3が設けられている。ゲート絶縁膜3は、ゲート配線2、及びゲート電極2aを覆っている。
ゲート絶縁膜3の上には、半導体膜5と低反射膜6が設けられている。半導体膜5は、半導体能動膜5aとオーミックコンタクト膜5bの2層構造からなる。同様に、低反射膜6は半導体能動膜6aとオーミックコンタクト膜6bの二層構造となっている。半導体能動膜5a、6aとしては、例えば、不純物を含まない真性アモルファスシリコン(a−Si)膜を用いることができる。オーミックコンタクト膜5b、6bとしては、例えば、不純物としてP(リン)を添加した低抵抗なa−Si(na−Si)膜を用いることができる。
半導体膜5は、ゲート電極2aの上方に配置されている。従って、半導体膜5は、ゲート絶縁膜3を介して、ゲート電極2aと対向配置されている。低反射膜6は、半導体膜5から分離して形成されている。すなわち、半導体膜5と低反射膜6は独立したパターンとして形成される。低反射膜6は、ゲート電極2aの端部を乗り越えるように形成されている。すなわち、平面視において、低反射膜6は、ゲート電極2aからはみ出して形成されている。
半導体膜5の上には、ソース電極7、及びドレイン電極9が設けられている。ソース電極7は、ソース配線4から延在している。図2では、ソース配線4が縦方向に設けられており、ソース電極7がソース配線4から右方向に延在している。半導体膜5は、ソース配線4の下に延在している。半導体膜5は、ソース配線4とソース電極7の直下のほぼ全体に形成されている。また、半導体膜5のパターンは、ソース配線4のパターンと略同じ形状から、外側にはみ出している。また、ゲート電極2aの直上において、半導体膜5のパターンは、ソース電極7のパターンの外側にはみ出している。ソース電極7、及びドレイン電極9は、例えば、金属膜であり、低反射膜6よりも高い光反射率を有している。
ドレイン電極9は、半導体膜5及び低反射膜6の上に配置されている。すなわち、ドレイン電極9は、半導体膜5の上から、低反射膜6の上まで延在している。ドレイン電極9は、半導体膜5、ゲート絶縁膜3、及び低反射膜6と接触している。平面視におけるゲート電極2aの外側部分で、低反射膜6は、ドレイン電極9のパターンと略同じ形状か、ドレイン電極9のパターンからはみ出すように形成されている。すなわち、ゲート電極2aの外側部分において、低反射膜6のパターン端は、ドレイン電極9のパターン端と略同じ位置か、ドレイン電極9のパターンの外側に配置されている。
ソース電極7とドレイン電極9の上には、層間絶縁膜11が形成されている。層間絶縁膜11は、ドレイン電極9、ソース電極7等を覆うよう、基板全体に形成されている。また、層間絶縁膜11は、後述するチャネル部10を保護している。層間絶縁膜11の上には、画素電極13が設けられている。画素電極13は、ドレイン電極9の上方に形成されて、ドレイン電極9の端部を乗り越えている。また、層間絶縁膜11には、コンタクトホール12が形成されている。コンタクトホール12は、ドレイン電極9に到達している。従って、画素電極13は、コンタクトホール12を介して、ドレイン電極9と電気的に接続される。画素電極13は、ソース配線4とゲート配線2で囲まれた矩形領域の略全体を覆うように形成されている。画素電極13は、透光性導電膜によって形成されている。
さらに、ドレイン電極9とソース電極7の間の領域において、半導体膜5には、チャネル部10が設けられている。このチャネル部10において、ソース電極7とドレイン電極9が分離されている。換言すると、ソース電極7とドレイン電極9の間の領域が、チャネル部10となる。また、チャネル部10では、オーミックコンタクト膜5bが除去されている。従って、チャネル部10において、層間絶縁膜11と、半導体能動膜5aが接触している。
次に、TFTの製造工程について、図4を用いて説明する。図4は、TFT108の製造工程を示す工程断面図である。
まず、基板1を洗浄液、又は純水を用いて洗浄する。なお、ここでは厚さ0.6mmのガラス基板を基板1として用いることができる。洗浄された基板1に第1の金属膜を成膜して、ゲート電極2aを形成する(図4A)。第1の金属膜としては、例えばクロム(Cr)、モリブデン(Mo)、チタン(Ti)、タンタル(Ta)、タングステン(W)、アルミニウム(Al)やこれらに他の元素を微量に添加した合金等を用いる。また、これらの金属、合金を2層以上形成した積層構造としてもよい。これらの金属、合金を用いることによって、比抵抗値が50μΩcm以下の低抵抗膜を得ることができる。
本実施形態では第1の金属膜として3mol%のNiを添加したAl−3mol%Ni合金膜を用いている。公知のArガスを用いたスパッタリング法でAl−3mol%Ni合金膜を200nmの厚さで成膜する。その後、第1回目の写真製版工程でフォトレジストパターンを形成する。フォトレジストパターンをマスクとして、エッチングする。ここでは、公知のリン酸+硝酸+酢酸を含む溶液でウエットエッチングを行う。エッチングした後にフォトレジストパターンを除去することで、図4Aに示すようにゲート電極2aが形成される。
次に、図4Bに示すように、ゲート絶縁膜3、半導体膜5、低反射膜6を形成する。この工程に付いて、図5を用いて詳細に説明する。なお、図5は、この工程を示す工程断面図である。また、図5では、ゲート電極2aがテーパ状に形成されている。まず、図5Aに示すように、ゲート電極2a上に、ゲート絶縁膜3とa−Si層21とn+a−Si層22とを順次成膜する。本実施形態では、まず化学的気相成膜(CVD)法を用い、ゲート絶縁膜3として窒化シリコン(SiN)膜を成膜する。例えば、約300℃の基板加熱条件下で、厚さ400nmの窒化シリコン膜を成膜する。その後、アモルファスシリコンからなるa−Si層21と、リン(P)を不純物として添加したn+a−Si層22を順次成膜する。ここでは、半導体能動膜5a、6aとなるa−Si層21の厚さを150nmとし、オーミックコンタクト膜5b、6bとなるn+a−Si層22の厚さを50nmとする。半導体膜5の半導体能動膜5aとオーミックコンタクト膜5bが、低反射膜6の半導体能動膜6aとオーミックコンタクト膜6bと同じ工程で成膜される。
このため、本実施例において低反射膜6の膜厚は、a−Si層21の150nm、n+a−Si層22の50nmとなっているが、これに限らず、一般的な半導体能動5aおよびオーミックコンタクト膜5b形成時の膜厚の範囲で、適宜変更することができる。このような構成であれば、後述するような低反射膜の効果を発揮することができる。
第2回目の写真製版工程でフォトレジストパターン20を形成する(図5B)。ここではノボラック樹脂系のポジ型フォトレジストを用いることができる。このフォトレジストをスリットコータもしくはスピンコータにより約1.6μmの厚さで塗布する。その後、フォトマスクを用いて露光を行う。TMAHを含む有機アルカリ系の現像液を用いて現像を行う。これにより、n+a−Si層22の上に、フォトレジストパターン20が形成される。このフォトレジストパターン20は、半導体膜5のパターンと低反射膜6のパターンが分離されるようなパターン形状を有している。本実施形態では、半導体膜5と低反射膜6のパターンを、1μmの幅で、かつ図2に示すように平面視において一直線状となるような分離パターン形状としている。
次に、フォトレジストパターン20をマスクとして、エッチングを行う。ここでは、公知のフッ素系ガスを用いたドライエッチング法を用いることができる。a−Si層21とn+a−Si層22とをエッチングすると、図5Cに示すように、半導体膜5と低反射膜6が分離される。さらにフォトレジストパターン20をアミン系の剥離液を用いて剥離除去する。これにより、図5Dに示す構成となる。このように、TFT108の構成要素となる半導体能動膜5a、およびオーミックコンタクト膜5bが形成される。同時に、低反射膜6を構成する半導体能動膜6aとオーミックコンタクト膜6bが形成される。低反射膜6と半導体膜5とを同じ工程で成膜しているため、半導体膜5と低反射膜6が同一材料、同一膜厚によって形成される。
本実施形態では半導体膜5と低反射膜6とを1μm幅で分離した形状としたが、分離幅はこれに限らず、本発明の効果を発揮するためには少なくとも離れていればよい。ただし、本実施形態のように写真製版工程を用いて分離パターンを形成する場合は、加工精度を考慮すれば概略1μm以上離れていることが好ましい。1μm未満になると、フォトレジストパターンの形状不良などで、半導体膜5のパターンと低反射膜6のパターンとが完全に分離せず、一部つながっているような形状不良が発生して、本発明の効果を充分に発揮することができなくなる恐れがある。さらに異物による同様のパターン不良(半導体膜5と低反射膜6との分離パターンが一部つながってしまう不良)を考慮した場合は、本発明者らの検討によれば、レジストのパターン異常の原因となる異物の大きさに対する数の分布は、その平面視における長径が3μm以下のものが大部分を占め、長径が3μmを超える異物の数は激減することがわかっている。したがって、半導体膜5のパターンと低反射膜6のパターンとの分離幅を3μm以上にすることがより好ましい。また本実施例では、パターンの分離幅の形状を一直線状としたが、これに限らず、ゲート電極2aの形状にあわせて任意の形状にすることができる。なお、この段階では、チャネル部10のオーミックコンタクト膜5bはエッチングされていない。
上記の工程によって、図4Bに示す構成となる。そして、第2の金属膜によって、ソース電極7、ソース配線4、及びドレイン電極9をゲート絶縁膜3、半導体膜5、及び低反射膜6の上に形成する(図4C)。まず、ゲート絶縁膜3、半導体膜5、及び低反射膜6の上に第2の金属膜を成膜する。そして、第3回目の写真製版工程で第2の金属膜の上に、フォトレジストパターンを形成する。フォトレジストパターンをマスクとして、第2の金属膜をエッチングする。ここでは、TFTのチャネル部10となる部分等で第2の金属膜が除去される。よって、ソース電極7とドレイン電極9のパターンに分離することができる(図4C参照)。
第2の金属膜としては、例えばAl合金を用いることが好ましい。Al合金は、他の金属に比べて材料コストが低い。さらに、Al合金は、比抵抗値が低いため、配線抵抗を低くすることができる。このように、液晶表示装置用のTFT基板用途として、Al合金をソース配線4等に用いることが好ましい。このとき、少なくともFe、Co、Niの8、9、10族遷移元素を0.2〜6mol%の組成範囲で添加したAl合金を用いることが好ましい。これにより、下層で接触するオーミックコンタクト膜5bとの界面において、良好な電気的コンタクトを得ることができる。また、上層で接触する画素電極13としてIZOやITO等の酸化物導電膜が用いられる。上記の元素を添加したAl合金を用いることで、酸化物導電膜との界面における良好な電気的コンタクト特性を得ることが可能になる。
本実施形態では、第2の金属膜として3mol%のNiを添加したAl−3mol%Ni合金膜を用いている。公知のArガスを用いたスパッタリング法で、200nmの厚さのAl−3mol%Ni合金膜を成膜する。その後、第3回目の写真製版工程でフォトレジストパターンを形成する。フォトレジストパターンをマスクとしてAl−3mol%Ni合金膜をエッチングする。ここでは、公知のリン酸+硝酸+酢酸を含む溶液でAl−3mol%Ni合金膜をウエットエッチングする。このようにすることで、ソース電極7、ソース配線8、及びドレイン電極9のパターンを形成することができる。
その後、ソース電極7、ソース配線4、及びドレイン電極9上のフォトレジストパターンをマスクとして、チャネル部10のオーミックコンタクト膜5bをエッチングする(バックチャネルエッチング)。このバックチャネルエッチングによって、図4Cに示すようチャネル部10が形成される。このエッチングでは、例えば塩素(Cl)を含むガスを用いた公知のドライエッチング法が用いられる。このとき、チャネル部10の半導体能動膜5aの表面には、Al残渣物汚染が発生する。すなわち、ソース電極7およびドレイン電極9のパターン端部からエッチングダメージによって飛ばされたAl原子が、チャネル部10の半導体能動膜5aに再付着する。このAl残渣物汚染が導電体となり、チャネル部表面に導電経路として働く場合がある。この場合、TFTがオフ(off)状態でもリーク電流(オフ電流)を発生させ、コントラストの低下やクロストークなどの表示特性の劣化を引き起こすという問題がある。
そこで、続けて、フォトレジストパターンをマスクとして、プラズマ処理を行う。例えば、フッ素(F)を含む例えば六フッ化硫黄(SF)ガス、もしくは四フッ化炭素(CF)ガスのプラズマを照射する。これにより、チャネル部10の表面に、少なくともフッ化アルミニウム(AlF)化合物を反応生成させ、Al残渣物汚染を不導体化させることができる。このとき、半導体能動膜5aのSi原子の一部がフッ化化合物(SiFy)として存在していてもよい。
プラズマ処理の後、ソース電極7、ソース配線8、及びドレイン電極9上のフォトレジストを除去する。このようにすることで、図4Cに示すように、ソース電極7、ソース配線8、ドレイン電極9、TFT108のチャネル部10を形成することができる。なお、本実施形態のプラズマ処理ではフッ素を含むガスとして、SFやCFガスを用いたが、これ以外のガスを用いてもよい。すなわち、フッ素を含む他のガス、例えばFガス、HFガス、NFガス、CHFガスおよびCガス等のいずれか、またはこれらを混合したガスを用いることも可能である。あるいはその他のガスとして、上記フッ素を含むガスにさらに酸素(O)ガスを混合してもよいし、またOガス単独でもよい。この場合は、酸化アルミニウム化合物を反応生成させ、Al残渣物汚染を不導体化させることができる。このとき、半導体能動膜5aのSi原子の一部が酸化化合物(SiO)として存在していてもよい。
次に、層間絶縁膜11として、窒化シリコン膜(SiNx膜)を形成する(図4D参照)。ソース電極7等の上に、例えば、窒化シリコン膜を200℃以上の成膜温度で形成する。本実施形態では約300℃の基板加熱条件下で、窒化シリコン膜を成膜する。窒化シリコン膜の成膜法として、化学的気相成膜(CVD)法を用いることができる。また、窒化シリコン膜を300nmの厚さで成膜する。その後、第4回目の写真製版工程でフォトレジストパターンを形成する。そして、フォトレジストパターンをマスクとして、窒化シリコン膜をパターニングする。例えば、公知のフッ素系ガスを用いて、窒化シリコン膜をドライエッチングする。フォトレジストパターンを除去することで、図4Dに示すように、コンタクトホール12を有する層間絶縁膜11を形成することができる。
最後に、透明性導電膜を成膜して、液晶表示の画素電極13を形成する(図4E)。本実施形態では、透明性導電膜として、IZO(酸化インジウムIn+酸化亜鉛ZnO)を用いている。そして、公知のArガスを用いたスパッタリング法で厚さ100nmの透明性導電膜で成膜する。次いで、第5回目の写真製版工程でフォトレジストパターンを形成する。このフォトレジストパターンをマスクとして透明性導電膜をエッチングする。ここでは、公知のシュウ酸系溶液を用いて、透明性導電膜をウエットエッチングする。そして、フォトレジストパターンを除去することで、図4Eに示すように画素電極13を形成することができる。画素電極13は、コンタクトホール12に埋設されている。従って、コンタクトホール12を介して、ドレイン電極9と画素電極13が接続される。このようにすることで、本実施形態に係る液晶表示装置用のTFT基板100を完成させることができる。
5回の写真製版工程によって完成させたTFT基板100の表面に、配向膜やスペーサを形成する。液晶を配列させる配向膜としては、ポリイミド等を用いることができる。また、配向膜やカラーフィルタを有する対向基板(カラーフィルタ基板)を用意する。そして、シール材などを用いて、TFT基板100と対向基板を貼り合わせる。このとき、TFT基板と対向基板との間には、スペーサによって所定の隙間(セルギャップ)が形成されている。そして、TFT基板100と対向基板とシール材とで形成される空間に液晶を注入保持する。TFT基板100と対向基板の外側に偏光板、位相差板等を貼り付けることで、液晶パネルを得ることができる。そして、液晶パネルの裏面側にバックライトユニット等を配設する。ここでは、TFT基板100側にバックライトを配設する。こうすることによって液晶表示装置(液晶ディスプレイモジュール)を得ることができる。
低反射膜6は、シリコン膜で形成されているため、金属で形成されるソース電極7、及びドレイン電極9よりも光の反射率が低くなる。ここで、低反射膜6とソース電極7、及びドレイン電極9の反射率の違いを図6に示す。図6はソース電極7、及びドレイン電極9の直下に入射する入射光に対する反射率を示す。図6において、横軸は、光の波長、縦軸は、反射率になっている。図6では、ソース電極7、及びドレイン電極9の直下に低反射膜6が設けられていない構成を従来例(下層半導体膜なし)として示し、低反射膜6が設けられている構成を発明例(下層半導体膜あり)として示している。なお、ソース電極7、及びドレイン電極9は、上記の通り、Al合金膜である。また、ゲート絶縁膜3は、厚さ400nmの窒化シリコン(SiN)膜であり、基板1は、厚さ0.6mmのガラス基板である。
従来例では、ソース電極7及びドレイン電極9に入射した光の反射率は約80%と高い反射率を示している。一方、発明例では、反射率を半分程度まで引き下げることができる。例えば、波長550nmにおいては、反射率を20%以下に抑制することができる。ゲート電極2aの外側において、基板1側を通過して、ソース電極7、又はドレイン電極9に向かう光は、低反射膜6に入射する。よって、ソース電極7、及びドレイン電極9の直下に入射する光の反射率が低下する。
従って、反射散乱光による半導体膜5のフォトキャリアの発生を防止することができる。光リークによるTFTのオフ電流の増大を防止して、高い表示品質を得ることが可能となる。また、本実施形態において、低反射膜6の半導体能動膜6aには、バックライト直接光によるフォトキャリアが発生する。しかしながら、低反射膜6は、TFT108のチャネル部10を形成する半導体膜5と、分離している。よって、フォトキャリアがチャネル部10に流れることはなく、良好な表示特性を得ることが可能となる。さらに、TFTのオフ電流を小さく出来るので、待機時の消費電力を低減できる。
この理由について、図7乃至図9を用いて説明する。図7は、本実施の形態にかかるTFT基板100の構成を示す断面図であり、図3に相当する図である。図8は、ドレイン電極9の直下に低反射膜6が形成されていない構成を示す断面図であり、図9は、チャネル部10の半導体膜5がドレイン電極9の直下の低反射膜6と分離されていない構成を示す図である。図9において、ゲート電極2aの外側にある半導体膜5を半導体膜5の延在部5cとしている。
図7では、ドレイン電極9がゲート電極2aからはみ出した部分において、ドレイン電極9の下に低反射膜6が設けられている。よって、ゲート電極2aの端部近傍において、基板1側からの入射光31は、低反射膜6に入射する。低反射膜6は光に対する反射率が低いため、低反射膜6の裏面で散乱反射すると、光が弱くなる。よって、散乱反射光32がチャネル部10の半導体膜5まで到達するのを防ぐことができる。すなわち、光が低反射膜6で散乱反射を繰り返すことで、光の強度が減衰していく。よって、半導体膜5に光が入射するのを防ぐことができる。また、低反射膜6に入射光31が入射することによって、低反射膜6にフォトキャリア33が発生する。しかしながら、図7のように、低反射膜6と半導体膜5は分離されている。低反射膜6で発生したフォトキャリア33は、半導体膜5に移動しない。このように、本実施形態の構成によって、フォトキャリアによる光リーク電流の発生を抑制することができる。
一方、図8では、ドレイン電極9の下に低反射膜6が形成されていない。入射光31がドレイン電極9の裏面に入射するので、入射光31があまり減衰しない。ドレイン電極9に入射した入射光31が散乱反射して、横方向に伝搬する。この散乱反射光32が、半導体膜5まで到達してしまう。光がゲート電極2aとドレイン電極9とで散乱反射を繰り返すことで、半導体膜5まで伝播してしまう。従って、図8の構成では、半導体膜5に入射した散乱反射光32によって、半導体膜5でフォトキャリア33が発生してしまう。図8の構成では、フォトキャリアによる光リーク電流の発生を抑制することが困難になる。
また、図9に示す構成では、半導体膜5がゲート電極2aの外側まで延在した延在部5cを有している。すなわち、半導体膜5の延在部5cと半導体膜5とが一体的に形成され、接続されている。この場合、半導体膜5の延在部5cに入射した入射光31によってフォトキャリア33が発生する。そして、半導体膜5の延在部5cで発生したフォトキャリア33が、半導体膜5の延在部5cからチャネル部10の半導体膜5まで移動する。よって、図9の構成では、フォトキャリアによる光リーク電流の発生を抑制することが困難になる。
本実施の形態では、平面視においてゲート電極2aの外側部分に、半導体膜5と分離された低反射膜6をドレイン電極9の下に形成する。このようにすることで、フォトキャリアによる光リーク電流を低減することができる。さらに、平面視において半導体膜5と低反射膜6との分離部を、少なくともゲート電極2aからはみ出さないように内側に備える構成にすることが好ましい。このようにすることで、フォトキャリアによる光リーク電流を有効に低減することができる。また、低反射膜6は、半導体膜5と同じレイヤで形成されている。よって、図5Bのようにフォトレジストパターン20のみを変更するだけで、ドレイン電極9の下層に低反射膜6を形成することができる。製造工程を増やすことなくTFT基板を製造ができ、生産性を向上することができる。もちろん、製造工程を増やすことで、半導体膜5と異なる材料で形成することも可能である。この場合、低反射膜6として、バックライト光に対する反射率の低い材料を用いることが好ましい。また膜厚も半導体膜5の膜厚に限定されることなく、用いる材料の低反射特性を有効に発揮するような膜厚構成を選択することができる。
光リークの別の対策として、ゲート電極2aを大きくすることも考えられる。例えば、ドレイン電極9のパターンと同等の形状または、より大きい形状のゲート電極2aを形成して、遮光膜とすることが考えられる。つまり、ゲート電極2aから延在する遮光膜を形成することで、半導体膜5に光が入射するのを防ぐことが可能である。しかし、コンタクトホール12のゲート絶縁膜3やドレイン電極9に膜欠損等の欠陥があった場合、歩留りを低下させる問題がある。例えば、欠陥箇所では、ゲート電極2aが画素電極13やドレイン電極9と短絡してしまう。この短絡不良によって、点欠陥を生じる恐れがある。よって、歩留まりが低下してしまう。一方、本実施の形態の構成では、点欠陥の発生による歩留まりの低下を防ぐことができる。
また、遮光膜をゲート電極から切り離した場合、あるいはコンタクトホール直下にゲート電極2aを形成しないようにした場合、その領域からバックライト光が入射して光リーク電流の原因となる。本実施の形態においてはゲート絶縁膜3とドレイン電極9を対向させる領域を変化させない為、高性能なTFTを従来どおり高い歩留りで製造することができる。よって、生産効率よく製造することが可能である。
(変形例)
TFT108の別の構成について、図10を用いて説明する。図10は、TFT100の変形例の構成を示す平面図である。図10に示す構成では、平面視において、ソース電極7がゲート電極2aの外側にはみ出している。そして、ソース電極7側にも低反射膜6が形成されている。なお、これ以外の構成については、上記のTFT108と同様であるため説明を省略する。
図10に示す構成では、ソース電極7の一部がゲート電極2a、及びゲート配線2からはみ出している。すなわち、平面視において、ゲート電極2aの外側にソース電極7が形成されている。そして、ゲート電極2aからはみ出した部分において、ソース電極7の下に、低反射膜6が形成されている。ソース電極7の下の低反射膜6も、チャネル部10の半導体膜5と分離して形成される。このように、図10に示す構成では、半導体膜5のチャネル部10の両側に低反射膜6が形成されている。すなわち、2つの低反射膜6が形成され、ゲート電極2aのソース側にはみ出した部分と、ドレイン側にはみ出した部分の両方に配置される。ゲート電極2aの外側において、低反射膜6が、ソース電極7及びドレイン電極9のパターンと略同一形状、又は、パターンからはみ出している。
図2のような、低反射膜6がドレイン電極9のパターン下のみに形成される構成だけでなく、図10のような、低反射膜6がソース電極7、及びドレイン電極9の両方のパターン下に形成されている構成を採用することが可能である。さらには、図示はしないが、ソース電極7のパターン下のみに低反射膜6が形成されている構成に本発明を適用することも可能である。すなわち、平面視におけるゲート電極2aよりも外側において、低反射膜6が、ソース電極7及びドレイン電極9の少なくとも一方のパターンと略同一形状、又は、パターンからはみ出しているような構成であれば、上記の効果を得ることができる。
また、ソース電極7、及びドレイン電極9が、バックライト光に対して反射率の高い材料である場合、本発明は特に有効である。反射率が高い場合、散乱反射光32によって、フォトキャリアが発生しやすくなる。反射率の高いドレイン電極9の直下に低反射膜9を配置することで、フォトキャリアの発生を効率的に防ぐことができる。反射率の高い金属材料としては、アルミニウム、銀、アルミニウムを主成分とするアルミニウム合金、又は銀を主成分とする銀合金が挙げられる。さらに、これらの金属膜は、比抵抗が低いため、大型サイズのTFT基板に好適である。
半導体膜5と低反射膜6を異なる材料によって形成しても良い。この場合、半導体膜5と低反射膜6が別の工程で成膜される。すなわち、ゲート電極2aからはみ出したソース電極7及びドレイン電極9のパターン下に、低反射膜6を形成すればよい。低反射膜6は、シリコン膜とすることが好適である。シリコン膜は、反射率が低いため、反射散乱光を大きく低減することが可能である。
なお、本発明は上記実施の形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。
1 基板
2 ゲート配線
2a ゲート電極
3 ゲート絶縁膜
4 ソース配線
5 半導体膜
5a 半導体能動膜
5b オーミックコンタクト膜
6 低反射膜
6a 半導体能動膜
6b オーミックコンタクト膜
7 ソース電極
9 ドレイン電極
10 チャネル部
11 層間絶縁膜
12 コンタクトホール
13 画素電極
20 フォトレジスト
21 a−Si層
22 n+a−Si層
31 入射光
32 拡散反射光
33 フォトキャリア
100 TFTアレイ基板
101 表示領域
102 額縁領域、
103 走査信号駆動回路
104 表示信号駆動回路
105 画素
106 外部配線
107 外部配線
108 TFT

Claims (10)

  1. ゲート電極と、
    前記ゲート電極を覆うように設けられたゲート絶縁膜と、
    前記ゲート絶縁膜の上に設けられ、前記ゲート電極の上方に設けられた半導体膜と、
    前記半導体膜の上に設けられ、前記半導体膜と電気的に接続されたソース電極と、
    前記半導体膜の上に設けられ、前記半導体膜と電気的に接続されたドレイン電極と、
    前記ソース電極又は前記ドレイン電極の少なくとも一方と前記ゲート絶縁膜との間に設けられ、前記半導体膜と分離して配置された低反射膜と、を備え、
    平面視において前記低反射膜が前記ゲート電極の端部を乗り越えるよう、前記ゲート電極からはみ出して形成されており、
    平面視において前記ソース電極及び前記ドレイン電極の少なくとも一方が前記ゲート電極からはみ出して形成されており、
    平面視における前記ゲート電極よりも外側において、前記低反射膜が前記ソース電極及び前記ドレイン電極の少なくとも一方と重複しており、前記ソース電極及び前記ドレイン電極の少なくとも一方のパターン端が前記低反射膜のパターン端と同じ位置又は前記低反射膜のパターン端よりも内側に形成されるように、前記低反射膜が、前記ソース電極及びドレイン電極の少なくとも一方のパターンと同一形状、又は、前記パターンからはみ出すように形成されている薄膜トランジスタ。
  2. 前記低反射膜と前記半導体膜とが、同一材料で形成されている請求項1に記載の薄膜トランジスタ。
  3. 前記低反射膜がシリコン膜を含んでいることを特徴とする請求項1、又は2に記載の薄膜トランジスタ。
  4. 前記ソース電極、及びドレイン電極の少なくとも一方が、アルミニウム、銀、アルミニウムを主成分とするアルミニウム合金、又は銀を主成分とする銀合金によって形成されている請求項1乃至3のいずれか1項に記載の薄膜トランジスタ。
  5. 請求項1乃至4のいずれか1項に記載の薄膜トランジスタがマトリクス状に配列され、
    前記薄膜トランジスタの前記ドレイン電極と接続された画素電極が設けられているアクティブマトリクス基板。
  6. 基板上にゲート電極を形成するステップと、
    前記ゲート電極の上に、ゲート絶縁膜を形成するステップと、
    前記ゲート絶縁膜の上に、半導体膜と、前記半導体膜から分離された低反射膜と、を形成するステップと、
    前記半導体膜、及び前記低反射膜を形成した後、前記半導体膜の上にソース電極及びドレイン電極を形成するステップと、を備え、
    平面視において前記低反射膜が前記ゲート電極の端部を乗り越えるよう、前記ゲート電極からはみ出して形成されており、
    平面視において前記ソース電極及び前記ドレイン電極の少なくとも一方が前記ゲート電極からはみ出して形成されており、
    平面視における前記ゲート電極の外側において、前記低反射膜が前記ソース電極及び前記ドレイン電極の少なくとも一方と重複しており、前記ソース電極及び前記ドレイン電極の少なくとも一方のパターン端が前記低反射膜のパターン端と同じ位置又は前記低反射膜のパターン端よりも内側に形成されるように、前記低反射膜が、前記ソース電極及び前記ドレイン電極の少なくとも一方のパターンと、同一形状、又は前記パターンからはみ出している、薄膜トランジスタの製造方法。
  7. 前記半導体膜と前記低反射膜が同一層によって形成されている請求項6に記載の薄膜トランジスタの製造方法。
  8. 前記半導体膜と前記低反射膜がシリコン膜を含んでいることを特徴とする請求項6、又は7に記載の薄膜トランジスタの製造方法。
  9. 前記ソース電極、及びドレイン電極の少なくとも一方が、アルミニウム、銀、アルミニウムを主成分とするアルミニウム合金、又は銀を主成分とする銀合金によって形成されている請求項6乃至8のいずれか1項に記載の薄膜トランジスタの製造方法。
  10. 請求項6乃至9のいずれか1項に記載の薄膜トランジスタの製造方法によって、薄膜トランジスタを製造するステップと、
    コンタクトホールを有する層間絶縁膜を、前記ソース電極、及びドレイン電極の上に形成するステップと、
    前記層間絶縁膜の上に、前記コンタクトホールを介して前記ドレイン電極と電気的に接続される画素電極を形成するステップと、を備えるアクティブマトリクス基板の製造方法。
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