JP6479592B2 - 錠菓、錠剤用滑沢剤 - Google Patents

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Description

本発明は、錠菓、錠剤用滑沢剤に関する。
従来、錠菓、錠剤の製造において、原料粉粒体の流動性を向上させ、打錠機の臼や杵の中に一定量が充填されるようにすると同時に、原料粉粒体が臼や杵に付着するのを防止し、圧縮時の内部摩擦を減少させ、成型品の排出を無理なく行い、打錠物の表面に光沢を与える目的で、滑沢剤が使用されている。
滑沢剤としては、ステアリン酸マグネシウム、硬化油、ショ糖脂肪酸エステルやポリグリセリン脂肪酸エステル等の食品用乳化剤等が一般に用いられている。しかし、ステアリン酸マグネシウムは少量で滑沢剤としての効果を発揮するものの、食品衛生法の観点から、食品用途では保健機能食品以外に使用できない。またアルカリ性を示す化学的特性から、医薬用途でも使用できる薬剤が限定される。一方、硬化油や食品用乳化剤は幅広い用途での使用が可能であるが、滑沢剤としての作用が弱く、少ない添加量では十分な効果を得ることが難しい。また、効果を高めるために多量に添加すると、紛体粒子間の結合を阻害して錠菓、錠剤の硬度を低下させたり、水の浸透を阻害して、服用後も崩壊し難くなるという副次的弊害を生じる欠点がある。
そこで、食品用乳化剤において滑沢剤として十分な効果を得るため、例えば、構成脂肪酸の85%以上がステアリン酸から成るポリグリセリン脂肪酸エステルを主成分とすることを特徴とする錠剤、錠菓用滑沢剤(特許文献1)、構成脂肪酸の60%以上がベヘニン酸であり、かつ、水酸基価が100以下であり、粒度が250μm以下の親油性ポリグリセリン脂肪酸エステルを主成分とする錠剤、錠菓用滑沢剤(特許文献2)、ポリグリセリン脂肪酸エステルを主成分とする錠菓・錠剤用滑沢剤において、グリセリン3分子が線状に結合したトリグリセリンと炭素数18〜22の脂肪酸とのエステルであり、トリグリセリン含有量が65%以上であり、かつ、該トリグリセリン脂肪酸エステルの嵩比重が0.05〜0.3g/mlであることを特徴とする錠菓、錠剤用滑沢剤(特許文献3)等が提案されてきた。
しかしながら、前記各方法によっても効果は十分とは言えず、添加量によってはキャッピング(錠剤の上面が帽子のように取れる横割れ)やスティッキング(錠剤の上面が傷つく現象)等の打錠障害を生じる場合がある。従って、食品用乳化剤を有効成分としながらも打錠障害の発生を十分に抑制できる滑沢剤が求められていた。
特開平10−17496号公報 特開2001−55342号公報 特開2004−105131号公報
本発明は、特定の食品用乳化剤を有効成分とし、打錠障害の発生を十分に抑制できる滑沢剤を提供することを課題とする。
本発明者らは、前記課題を解決するため鋭意検討した結果、トリグリセリンと特定の脂肪酸とのエステル化生成物であるトリグリセリン脂肪酸エステルと、グリセリンと特定の脂肪酸とのエステル化生成物を精製してモノエステル体の含有量を高めた蒸留モノグリセライドとを有効成分とする滑沢剤は打錠障害の発生を抑制する効果が高いことを見出し、この知見に基づいて本発明をなすに至った。
即ち、本発明は、次の(1)〜(2)からなっている。
(1)(a)主構成脂肪酸が炭素数18以上の飽和脂肪酸であるトリグリセリン脂肪酸エステルと、(b)主構成脂肪酸が炭素数16以上の飽和脂肪酸である蒸留モノグリセライドとを有効成分とする錠菓、錠剤用滑沢剤。
(2)(a)主構成脂肪酸が炭素数18以上の飽和脂肪酸であるトリグリセリン脂肪酸エステルと、(b)主構成脂肪酸が炭素数16以上の飽和脂肪酸である蒸留モノグリセライドとを添加した後に打錠することを特徴とする錠菓、錠剤の製造方法。
本発明の錠菓、錠剤用滑沢剤は、錠菓、錠剤の製造において打錠障害の発生を十分に抑制し、錠菓、錠剤の製造効率の改善に寄与する。
本発明の錠菓、錠剤用滑沢剤は、食品用乳化剤を有効成分とするため幅広い用途で使用することができる。
本発明の錠菓、錠剤用滑沢剤は、(a)主構成脂肪酸が炭素数18以上の飽和脂肪酸であるトリグリセリン脂肪酸エステル(以下、「(a)成分」ともいう)と、(b)主構成脂肪酸が炭素数16以上の飽和脂肪酸である蒸留モノグリセライド(以下、「(b)成分」ともいう)とを有効成分とするものである。
本発明の(a)成分として用いられるトリグリセリン脂肪酸エステルは、トリグリセリンと脂肪酸とのエステル化生成物であって、炭素数18以上の飽和脂肪酸を主構成脂肪酸とするものである。該トリグリセリン脂肪酸エステルは、エステル化反応等自体公知の方法で製造できる。
本発明において、トリグリセリン脂肪酸エステルの「主構成脂肪酸」とは、トリグリセリン脂肪酸エステルを構成する全脂肪酸100%中、通常60%以上、好ましくは75%以上、より好ましくは90%以上を占める脂肪酸をいう。従って、本発明の(a)成分としては、構成脂肪酸の60%以上を炭素数18以上の飽和脂肪酸が占め、残部にその他の脂肪酸(即ち、炭素数18未満の脂肪酸及び炭素数18以上の不飽和脂肪酸)を含むトリグリセリン脂肪酸エステルを用いてもよい。なお、後述の蒸留モノグリセライドについての「主構成脂肪酸」の定義もこれと同じである。
(a)成分の原料として用いられるトリグリセリンとしては、通常グリセリンに少量の酸又はアルカリ(例えば、水酸化ナトリウム等)を触媒として添加し、窒素又は二酸化炭素等の任意の不活性ガス雰囲気下で、例えば180〜260℃の温度で加熱し、重縮合反応させて得られるグリセリンの平均重合度が2.5〜3.4、好ましくは平均重合度が3.0のトリグリセリン混合物が挙げられる。また、トリグリセリンはグリシドール又はエピクロルヒドリン等を原料として得られるものであってもよい。反応終了後、所望により中和、脱塩、又は脱色等の処理を行ってよい。
本発明においては、前記トリグリセリン混合物を、例えば蒸留又はカラムクロマトグラフィー等自体公知の方法を用いて精製し、グリセリン3分子からなるトリグリセリンを50%以上、好ましくは85%以上に高濃度化した高純度トリグリセリンが好ましく用いられる。
(a)成分の主構成脂肪酸は、食用可能な動植物油脂を起源とする炭素数18以上の飽和脂肪酸であれば特に制限はないが、コストの観点から炭素数18〜22の飽和脂肪酸が好ましい。主構成脂肪酸が炭素数18未満の脂肪酸、又は炭素数18以上の不飽和脂肪酸であると、得られるエステルの固さ不足や融点の低さにより、打錠障害の発生を十分に抑制することができない。
炭素数18以上の飽和脂肪酸としては、例えば、ステアリン酸、アラキジン酸、ベヘン酸、リグノセリン酸等が挙げられる。これら脂肪酸は一種類のみを単独で用いてもよく、二種類以上を任意に組み合わせて用いてもよいが、とりわけベヘン酸を50%以上含有する脂肪酸混合物が好ましい。
(a)成分の好ましい製法の概略は次の通りである。例えば、撹拌機、加熱用のジャケット、邪魔板等を備えた通常の反応容器に、トリグリセリンと炭素数18以上の飽和脂肪酸とをモル比で1:1〜1:5、好ましくは1:2〜1:4.5で仕込み、触媒として水酸化ナトリウムを加えて撹拌混合し、窒素ガス雰囲気下で、エステル化反応により生成する水を系外に除去しながら、所定温度で加熱する。反応温度は通常180〜260℃の範囲、好ましくは200〜250℃の範囲である。また、反応圧力条件は減圧下又は常圧下で、反応時間は通常0.5〜15時間、好ましくは1〜3時間である。反応の終点は、通常反応混合物の酸価を測定し、酸価12以下を目安に決められる。得られた反応液は、未反応の脂肪酸、未反応のトリグリセリン、トリグリセリンモノ脂肪酸エステル、トリグリセリンジ脂肪酸エステル、トリグリセリントリ脂肪酸エステル、トリグリセリンテトラ脂坊酸エステル等を含む混合物である。反応終了後、得られた反応液を120℃以上180℃未満に冷却し、次いで酸を加えて触媒を中和して、(a)成分として使用し得るトリグリセリン脂肪酸エステルを得る。
トリグリセリン脂肪酸エステルのエステル化率に特に制限はないが、例えば、30%以上、好ましくは40%以上、より好ましくは50%以上のものが、本発明の(a)成分としては好ましく用いられる。
トリグリセリン脂肪酸エステルとしては、例えば、ポエムTR−FB(商品名;構成脂肪酸:ベヘン酸約85%;エステル化率:約85%;理研ビタミン社製)、ポエムTR−HB(商品名;構成脂肪酸:ベヘン酸約85%;エステル化率:約50%;理研ビタミン社製)等が商業的に製造・販売されており、本発明の(a)成分としてはこれらを用いることができる。
本発明の(b)成分として用いられる蒸留モノグリセライドは、グリセリンと炭素数16以上の飽和脂肪酸とのエステル化反応、あるいはグリセリンと構成脂肪酸として炭素数16以上の飽和脂肪酸を含む油脂とのエステル交換反応等の自体公知の方法で製造したエステル化生成物を分子蒸留等の自体公知の方法で精製し、モノエステル体の含有量を高めたものである。該蒸留モノグリセライド100%中のモノエステル体含有量は、通常90%以上である。なお、グリセリンと脂肪酸とのエステル化生成物であって精製によりモノエステル体の含有量を高めていないもの(例えば、モノエステル体含有量が40〜60%のもの)は、一般に「反応モノグリセライド」と称され、蒸留モノグリセライドとは区別される。
(b)成分の主構成脂肪酸は、食用可能な動植物油脂を起源とする炭素数16以上の飽和脂肪酸であれば特に制限はないが、コストの観点から16〜22の飽和脂肪酸が好ましい。主構成脂肪酸が炭素数16未満の脂肪酸、又は炭素数16以上の不飽和脂肪酸であると、得られるエステルの固さ不足や融点の低さにより、打錠障害の発生を十分に抑制することができない。
炭素数16以上の飽和脂肪酸としては、例えば、パルミチン酸、ステアリン酸、アラキジン酸、ベヘン酸、リグノセリン酸等が挙げられる。これら脂肪酸は一種類のみを単独で用いてもよく、二種類以上を任意に組み合わせて用いてもよい。
(b)成分の好ましい製法の概略は次の通りである。例えば、攪拌機、加熱用のジャケット、邪魔板等を備えた通常の反応容器にグリセリン及び構成脂肪酸として炭素数16以上の飽和脂肪酸を含む油脂を2:1のモル比で仕込み、必要に応じ酸又はアルカリを触媒として添加し、窒素又は二酸化炭素等の任意の不活性ガス雰囲気下で、例えば180〜260℃の範囲、好ましくは200〜250℃で0.5〜5時間、好ましくは1〜3時間加熱してエステル交換反応を行う。得られた反応液は、グリセリン、グリセリンモノ脂肪酸エステル(モノエステル体)、グリセリンジ脂肪酸エステル(ジエステル体)、グリセリントリ脂肪酸エステル(トリエステル体)等を含む混合物である。反応終了後、反応液中に残存する触媒を中和し、次に反応液を、好ましくは、減圧下で蒸留して残存するグリセリンを留去し、必要であれば脱塩、脱色、ろ過等の処理を行って、モノエステル体を40〜60%含有する反応モノグリセライドを得る。
得られた反応モノグリセライドを、例えば流下薄膜式分子蒸留装置又は遠心式分子蒸留装置等を用いて分子蒸留することにより、(b)成分として使用し得る、モノエステル体の含有量90%以上の蒸留モノグリセライドを得る。
蒸留モノグリセライドとしては、例えば、エマルジーMS(商品名;構成脂肪酸:パルミチン酸約30%、ステアリン酸約70%;理研ビタミン社製)、エマルジーP−100(商品名;構成脂肪酸:パルミチン酸約50%、ステアリン酸約50%;理研ビタミン社製)、ポエムB−100(商品名;構成脂肪酸:ステアリン酸約20%、ベヘン酸約80%;理研ビタミン社製)等が商業的に製造・販売されており、本発明の(b)成分としてはこれらを用いることができる。
前記(a)成分及び(b)成分としては、錠菓、錠剤の原材料に対して分散しやすくする観点から微粉末化したものを用いることが好ましい。(a)成分及び(b)成分を微粉末化する方法に特に制限はなく、圧縮破砕機、剪断粗砕機、衝撃破砕機等を使用した物理的粉砕、噴霧乾燥、噴霧冷却等自体公知の方法を用いることができる。微粉末化の目安としては、例えば、平均粒子径(メジアン径)が250μm以下、好ましくは150μm以下、より好ましくは50μm以下となるように処理することが望ましい。平均粒子径(メジアン径)がこのような範囲であると、錠菓、錠剤の原材料に対して各成分が均一に分散し、打錠障害の発生を十分に抑制することができる。
本発明の錠菓、錠剤用滑沢剤の使用方法としては、錠菓、錠剤を製造する際に、その原材料に対して前記(a)成分及び(b)成分を直接添加して用いてもよいし、これら成分を自体公知の方法により予め混合して製剤化したものを添加して用いてもよい。本発明の錠菓、錠剤用滑沢剤100質量%中の(a)成分と(b)成分との配合割合に特に制限はないが、例えば、(a)成分/(b)成分で10/90〜90/10、好ましくは25/75〜75/25、より好ましくは40/60〜60/40である。
本発明の錠菓、錠剤用滑沢剤の添加対象となる錠菓、錠剤としては、医薬活性成分、食品素材等を含有する紛体を打錠成型してなるものであれば特に制限はなく、チュアブル錠、トローチ錠、タブレット錠、口腔内崩壊錠等の医薬品及び医薬部外品、ラムネ等の清涼菓子、口腔清涼剤等のオーラルケア用品、健康食品、サプリメント等が挙げられる。
本発明の錠菓、錠剤用滑沢剤を使用して錠菓、錠剤を製造する方法に特に制限はなく、錠菓、錠剤の製造において従来の滑沢剤と同様に使用することができる。即ち、前記添加対象となる錠菓、錠剤の原材料に、前記(a)成分及び(b)成分を直接、又はこれら成分を製剤化したものを添加して混合した後、該混合物を直接打錠法、顆粒打錠法、湿式打錠法等自体公知の方法で打錠成型すればよい。
本発明の錠菓、錠剤用滑沢剤の錠菓、錠剤に対する添加量に特に制限はないが、錠菓、錠剤の原材料100質量部に対して、例えば0.1〜10質量部、好ましくは0.5〜5質量部添加することにより、打錠障害の発生を十分に抑制することができる。
本発明の錠菓、錠剤用滑沢剤は、本発明の効果を阻害しない範囲で、ステアリン酸マグネシウム、硬化油、本発明の(a)成分及び(b)成分以外の食品用乳化剤(例えば、ショ糖脂肪酸エステル等)といった公知の滑沢剤や、崩壊剤、賦形剤、吸収剤等、錠菓、錠剤の製造において通常用いられるその他の成分と併用してもよい。
以下に本発明を実施例に基づいてより具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
[タブレットの製造試験]
(1)原材料
1)造粒粉糖(商品名:フロストシュガー;日新製糖社製)
2)滑沢剤
2−1)トリグリセリン脂肪酸エステル(商品名:ポエムTR−FB;構成脂肪酸:ベヘン酸約85%;エステル化率:約85%;理研ビタミン社製)
2−2)蒸留モノグリセライド(商品名:エマルジーMS;構成脂肪酸:パルミチン酸約30%、ステアリン酸約70%;モノエステル体含有量:95%以上;理研ビタミン社製)
2−3)反応モノグリセライド(商品名:ポエムV−200;構成脂肪酸:パルミチン酸約30%、ステアリン酸約70%;モノエステル体含有量:45〜55%;理研ビタミン社製)
2−4)菜種極度硬化油(植田製油社製)
(2)原材料の粉砕
前記各原材料について、打錠に適した粒子径に調整するため適宜粉砕処理を行った。
造粒粉糖については、目開き500μmの篩に押し付けて該篩を通過する程度まで適宜粉砕し、かつ目開き250μmの篩を通過しない粒度のものを使用した。
蒸留モノグリセライド及び反応モノグリセライドについては、粉砕機(ULTRA CENTRIFUGAL MILL;RETSCH社製)を用いて粉砕し、目開き150μmの篩を通過したものを使用した。
菜種極度硬化油については、一旦溶解してスプレークーリングにより粗粒子とした後、粉砕機(ULTRA CENTRIFUGAL MILL;RETSCH社製)を用いて粉砕し、目開き150μmの篩を通過したものを使用した。
なお、トリグリセリン脂肪酸エステルについては製品自体が微粉末(メジアン径:約8μm)の形態であるため、粉砕処理は行わず製品をそのまま使用した。
(3)タブレットの配合
前記原材料を用いて製造したタブレット1〜5の配合組成を表1に示す。この内、タブレット1は本発明に係る実施例であり、タブレット2〜5はそれに対する比較例である。なお、各タブレットは造粒粉糖の仕込量が300gとなる配合で製造した。
Figure 0006479592
(4)タブレットの打錠
前記配合組成に従って造粒粉糖及び各滑沢剤を混合した。該混合物を、小型回転式打錠機(型式:VIRGO512SS2AY;菊水製作所社製)を用いて下記の条件で打錠し、タブレット1〜5をそれぞれ50粒得た。なお、打錠では事前に約1分間の試運転を行い、その間に打ち出したものは除外した。
<打錠条件>
臼杵直径:5mm
臼杵本数:3本立て
回転速度:20rpm
打錠圧 :0.7〜0.9kN
(5)打錠障害の発生率の評価
打錠した各タブレットについて打錠障害(キャッピング及びスティッキング)の有無を確認した。打錠障害の見られた個数を検体数で除し、打錠障害の発生率を算出した結果を表2に示す。
Figure 0006479592
表2の結果から明らかなように、本発明の(a)成分及び(b)成分を併用したタブレット1はキャッピングやスティッキングが全く生じておらず、打錠障害が十分に抑制されていた。一方、(a)成分又は(b)成分のいずれかのみを使用したタブレット2及び3、並びに(a)成分と(b)成分以外の成分とを併用したタブレット4及び5は、少なくとも半数以上に打錠障害が生じていた。

Claims (2)

  1. (a)主構成脂肪酸が炭素数18以上の飽和脂肪酸であるトリグリセリン脂肪酸エステルと、(b)主構成脂肪酸が炭素数16以上の飽和脂肪酸である蒸留モノグリセライドとを有効成分とする錠菓、錠剤用滑沢剤。
  2. (a)主構成脂肪酸が炭素数18以上の飽和脂肪酸であるトリグリセリン脂肪酸エステルと、(b)主構成脂肪酸が炭素数16以上の飽和脂肪酸である蒸留モノグリセライドとを添加した後に打錠することを特徴とする錠菓、錠剤の製造方法。
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