JP6478893B2 - 自動変速機 - Google Patents

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Description

本発明は、自動変速機に関する。
特許文献1には、車両用の自動変速機が備えるギア(ファイナルギア)の撹拌抵抗を低減するために、ギアの近傍にバッフルプレートを別途設けることが開示されている。
特開2013−113303号公報
しかし、バッフルプレートのような部品を別途設けることは、自動変速機の作製コストの上昇につながるので、昨今の部品点数の削減が求められている状況のもと、新たな部品を追加することなく、ギアの撹拌抵抗を低減させることが求められている。
本発明は、
ギアと、
前記ギアを収容する収容室と、を有する自動変速機であって、
前記収容室は、前記ギアの軸方向の両側から前記ギアを挟むように設けられた一対の壁部を有し、
重力方向の鉛直線と直交し、且つ、前記ギアの中心を通る線を水平線としたときに、前記一対の壁部は、前記水平線よりも下側に位置する前記収容室の領域の容積が、前記水平線よりも上側に位置する前記収容室の領域の容積よりも小さくなるように設けられた隆起部を有し、
前記隆起部は、前記ギアの中心を通る重力方向の鉛直線で分割したときに、前記ギアの回転方向の下流側の面積が、前記ギアの前記回転方向の上流側の面積よりも大きくなっている構成の自動変速機とした。

本発明によれば、隆起部を設けて、重力方向の鉛直線と直交すると共にギアの中心を通る線を水平線を基準として、水平線よりも下側に位置する収容室の領域の容積が、前記水平線よりも上側に位置する前記収容室の領域の容積よりも小さくなるようにしたので、収容室の水平線よりも下側での潤滑油の量が少なくなる。
これにより、バッフルプレートなどの新たな部品を追加することなく、ギアが回転する際の撹拌抵抗を低減できる。
変速機ケースを説明する図である。 デフ収容部とファイナルギアの収容室を説明する図である。 下部領域に惰肉部が設けられていない場合のデフ収容部とファイナルギアの収容室を説明する図である。 変速機ケースを説明する図である。 ファイナルギアの回転により形成される潤滑油の流れを説明する図である。 ファイナルギアの回転により形成される潤滑油の流れを説明する図である。 ファイナルギアの回転により形成される潤滑油の流れを説明する図である。 隆起部の変形例を説明する図である。
以下、本発明の実施の形態を説明する。
図1は、変速機ケース10を説明する図であり、(a)は、変速機ケース10を、プーリ室20側から見た平面図であり、(b)は、変速機ケース10をプーリ室20とは反対側(図示しないトルクコンバータ側)から見た平面図であって、周壁部12の内側に位置するバルブ収容部30と、取付部40と、クラッチ収容部50と、デフ収容部60の位置関係を説明する図である。
なお、図1の(a)では、周壁部11の位置を明確にするために、周壁部11にハッチングを付して示しており、(b)では、周壁部12の位置を明確にするために、周壁部12にハッチングを付して示している。
図2は、デフ収容部60と、ファイナルギアFの収容室Sを説明する図であり、(a)は、図1の(b)におけるデフ収容部60周りの拡大図であり、(b)は、(a)におけるB−B断面図であって、収容室Sの水平線HLよりも上側を説明する図であり、(c)は、(a)におけるA−A断面図であって、変速機ケース10と、変速機ケース10の開口を封止するカバー80(トルコンカバー)との間に形成される収容室Sの水平線HLよりも下側を説明する図である。
図3は、ファイナルギアFの収容室Sに惰肉部65が設けられていない場合を説明する図であり、(a)は、デフ収容部60A周りの拡大図であり、(b)は、(a)におけるB−B断面図であって、収容室Sの水平線HLよりも上側を説明する図であり、(c)は、(a)におけるA−A断面図であって、収容室Sの水平線HLよりも下側を説明する図である。
なお、図2の(b)、(c)、図3の(b)、(c)では、収容室S内に配置されるファイナルギアFと、ファイナルギアFが外周に固定されたデフケースDの一部も一緒に図示している。
図4は、変速機ケース10を図示しないオイルパン側の下方から見た平面図であって、プライマリプーリ収容部21とセカンダリプーリ収容部22の底壁部21a、22aと、プライマリプーリ収容部21の側壁部221とを、隠れ線で模式的に示した図である。
なお、図4においても、バルブ収容部30の周壁部13の位置を明確にするために、周壁部13にハッチングを付して示してしる。
図1の(a)に示すように、変速機ケース10では、トルクコンバータ(図示せず)とは反対側の面に、プーリ室20が開口して設けられている。
プーリ室20は、軸方向から見て環状の周壁部11の内側に形成されており、この周壁部11の内側では、プライマリプーリ(図示せず)の収容部(プライマリプーリ収容部21)と、セカンダリプーリ(図示せず)の収容部(セカンダリプーリ収容部22)とが、変速機ケース10の幅方向で並んで設けられている。
プライマリプーリ収容部21の底壁部21aは、プライマリプーリの図示しない可動円錐板の軸線X1方向のストローク幅を確保するために、セカンダリプーリ収容部22の底壁部22aよりも紙面奥側に位置しており、これら底壁部21a、22aは、軸線X1方向に延びる側壁部221により接続されている。
図1の(b)に示すように、変速機ケース10におけるプーリ室20とは反対側の面(図示しないトルクコンバータ側の面)には、変速機ケース10の外周を全周に亘って囲む環状の周壁部12が設けられており、この周壁部12の内側では、バルブ収容部30と、オイルポンプ(図示せず)の取付部40と、副変速機構(図示せず)のクラッチ収容部50と、デフ収容部60とが位置している。
取付部40の上側には、プライマリプーリの入力軸(図示せず)を挿通させる挿通孔40bが設けられており、取付部40の下側には、コントロールバルブボディ(図示せず)を収容するバルブ収容部30が設けられている。
このバルブ収容部30は、図中下側に開口して設けられており、このバルブ収容部30は、前記したプライマリプーリ収容部21との区画壁となる底壁部21aよりも、図1の(b)における紙面奥側に膨出して形成されている。
そのため、変速機ケース10では、プライマリプーリ収容部21の下部にバルブ収容部30の奥側が位置している。
図1の(b)に示すように、前記した挿通孔40bの左側に位置するクラッチ収容部50は、セカンダリプーリ収容部22の反対側に位置しており、このクラッチ収容部50は、セカンダリプーリ収容部22の底壁部22aから紙面手前側に突出して略筒状に形成されている。
このクラッチ収容部50の紙面手前側(トルクコンバータ側)の下部には、ファイナルギアFを収容するデフ収容部60が設けられている。
デフ収容部60は、図1の(b)における紙面奥側に窪んで形成されており、周壁部12におけるデフ収容部60の外周を規定する周縁部121の内側に、ファイナルギアFが収容されるようになっている。
このデフ収容部60内においてファイナルギアFは、プライマリプーリ(図示せず)およびセカンダリプーリ(図示せず)の回転軸(軸線X1、X2)に対して平行な軸線X3周りに回転可能に設けられており、ファイナルギアFは、セカンダリプーリの出力回転が図示しないリダクションギヤを介して入力されると、図示しないデフケースと一体に回転するようになっている(図中矢印参照)。
図2の(a)および図4に示すように、変速機ケース10においてバルブ収容部30は、デフ収容部60の裏側まで及んで形成されており、変速機ケース10の下面には、バルブ収容部30が開口しており、バルブ収容部30を画成する周壁部13の内側には、コントロールバルブボディ(図示せず)の取付部31、32、33が、紙面手前側に突出して設けられている。
トルクコンバータ側から見て、バルブ収容部30のデフ収容部60側の側壁部301は、デフ収容部60の中央開口61aの近傍に位置している。
デフ収容部60の奥側の壁部61では、バルブ収容部30寄りであって、奥側にバルブ収容部30が位置する部分に連通孔62、63が設けられており、デフ収容部60とバルブ収容部30とが、連通孔62、63を介して互いに連通している。
連通孔62は、ファイナルギアFの回転軸(軸線X3)よりも鉛直線VL方向の下側に位置しており、ファイナルギアFが回転していないときの変速機ケース10内での潤滑油の高さよりも下側となる位置に設けられている。
そのため、デフ収容部60は、連通孔62を介してバルブ収容部30に連通しており、ファイナルギアFが回転していない状態(自動変速機を搭載した車両が走行していない状態)で、デフ収容部60内の潤滑油の高さが、バルブ収容部30内の潤滑油の高さと同じ高さになるようにされている。
デフ収容部60の連通孔63(第2連通孔)は、ファイナルギアFの回転軸(軸線X3)よりも鉛直線VL方向の上側に位置しており、ファイナルギアFが回転していないときの変速機ケース10内での潤滑油の高さよりも上側であって、バルブ収容部30とプーリ室20との境界を成す周壁部11(図2の(a)参照)に近接した位置に設けられている。
デフ収容部60の紙面奥側の壁部61では、自動変速機が車両に搭載された状態において、中央開口61aの中心(軸線X3)を通る鉛直線VL方向における下側の所定領域に、惰肉部65(隆起部(段差部)の一例)が設けられている。
図2の(a)においてデフ収容部60の惰肉部65は、壁部61から紙面手前側に膨出して設けられている。中央開口61aの中心を通る軸線X3方向から見て惰肉部65は、中央開口61aの内周に沿う弧状を成しており、中央開口61aの近傍から、デフ収容部60の外周を規定する円弧状の周縁部121の近傍に及んで形成されている。
軸線X3方向から見て惰肉部65は、中央開口61aの中心を通る鉛直線VLを基準として、ファイナルギアFの回転方向における下流側(図中左側)の角度範囲θ2のほうが、上流側(図中右側)の角度範囲θ1よりも大きくなっている(θ2>θ1)。
この状態において、軸線X3周りの周方向における惰肉部65の一方の側縁651は、中央開口61aの中心を通ると共に、鉛直線VLに直交する水平線HLよりも、図中下側に位置しており、他方の側縁652は、水平線HLよりも、図中上側に位置している。
そのため、惰肉部65は、ファイナルギアFの回転方向における鉛直線VLよりも下流側の長さL2ほうが、上流側の長さL1よりも、軸線X3周りの周方向の長さが長くなっている。
これは、潤滑油は、ファイナルギアFの回転により鉛直線VLよりも下流側に移動するので、ファイナルギアFの回転時に潤滑油が多く存在する領域のほうに惰肉部65を設けることで、必要の無い領域まで惰肉部65が設けられないようにすることで、変速機ケース10の重量増加を最小に抑えるためである。
実施の形態では、この惰肉部65は、壁部61の一部の領域の軸線X3方向の厚みWaを厚くして形成されており(図2の(c)参照)、この惰肉部65のファイナルギアFとの対向面65aは、ファイナルギアFの軸線X3方向の側面(鉛直線VL)に対して平行な平坦面となっている。
実施の形態では、変速機ケース10のトルクコンバータ側の開口を、カバー80により封止するようになっており、この際にカバー80とデフ収容部60との間に、ファイナルギアFを収容する収容室Sが形成される。
実施の形態では、カバー80におけるデフ収容部60と対向する領域に、軸線X3方向から見て、デフ収容部60の惰肉部65とほぼ整合する形状の惰肉部85が設けられている。
この惰肉部85もまた、カバー80の壁部81の一部の領域の軸線X3方向の厚みWbを厚くして形成されており、この惰肉部85のファイナルギアFとの対向面85aは、ファイナルギアFの軸線X3方向の側面(鉛直線VL)に対して平行な平坦面となっている。
そのため、ファイナルギアFは、互いに平行に配置された惰肉部65、85の間に形成された収容室S(空間)に収容されており、惰肉部65、85により収容室Sの容積が、ファイナルギアFの回転を阻害しない最小の容積となるように、惰肉部65、85の厚みWa、Wbが設定されている。
ここで、図2において、水平線HLよりも下側に位置する一対の壁部(壁部61及び壁部81)とファイナルギアFとのクリアランスCLは、水平線HLよりも上側に位置する一対の壁部(壁部61及び壁部81)とファイナルギアFとのクリアランスCLよりも狭くなるように隆起部が設けられている。
言い換えると、水平線HLよりも下側に位置する収容室Sの領域(空間)の容積は、水平線HLよりも上側に位置する収容室Sの領域(空間)の容積よりも小さくなるように隆起部が設けられているともいえる。
図2の(a)に示すように、惰肉部65とデフ収容部60の壁部61との境界を規定する惰肉部65の側縁651は、ファイナルギアFの回転方向における上流側で、軸線X3の中心を通る直径線Lmに沿って設けられている。
図5は、ファイナルギアFの回転により形成される潤滑油OL、OL2の流れを説明する図であって、ファイナルギアFの回転方向における惰肉部65よりも上流側に形成される潤滑油OL、OL2の流れを説明する図である。
図5の(a)は、デフ収容部60をトルクコンバータ(図示せず)側から見た拡大図であり、(b)は、(a)におけるA−A断面図であり、(c)は、(a)におけるB−B断面図である。
図5に示すように、惰肉部65の側縁651は、回転するファイナルギアFにより連通孔62よりも上流側に形成される潤滑油OLの流れを、横切る向きで設けられており、軸線X3周りの周方向に沿う潤滑油OLの流れが、この側縁651により阻害されるようになっている。
実施の形態では、側縁651が位置する直径線Lm上に、前記した連通孔62が位置しており、側縁651における連通孔62の近傍領域には、連通孔62を所定間隔で囲む壁部となる凹部651aが設けられている。
そのため、側縁651により移動が阻害された潤滑油OLは、側縁651に沿って連通孔62側にほぼ強制的に移動するようになっている。
実施の形態では、惰肉部65に連通孔62を所定間隔で囲む凹部651aが設けられており、連通孔62の周縁は、デフ収容部60の壁部61と同じ高さになっている。
そのため、連通孔62に向けて移動した潤滑油OLは、連通孔62の周りのどの方向からも、均等に連通孔62に流入できるようになっている。
よって、軸線X3周りの周方向に沿って移動する潤滑油OLの多くが、連通孔62側に誘導されたのち、連通孔62を通って、バルブ収容部30側に排出されるようになっているので、カバー80の惰肉部85とデフ収容部60の惰肉部65との間の収容室S内に流入する潤滑油OLの量を少なく抑えることができるようになっている。
ファイナルギアFの回転方向における連通孔62よりも上流側には、連通孔62の内径D1よりも大きい内径D2の連通孔63が設けられており、連通孔63の開口面積は連通孔62の開口面積よりも大きくなっている。
この連通孔63は、連通孔62よりも軸線X3側(内径側)に位置しており、軸線X3を基準として連通孔63の外径側には、デフ収容部60とバルブ収容部30とを区画する区画壁部122が設けられている。
この区画壁部122は、デフ収容部60の外周を規定する周縁部121の延長線上を弧状に延びており、ファイナルギアFに掻き上げられて図中上側から流入する潤滑油OL2が、取付部40側に流入することを阻止しつつ、デフ収容部60側に誘導するために設けられている。
実施の形態では、区画壁部122で進行方向が曲げられた潤滑油OL2の移動線上に位置するように、連通孔63が設けられており、ファイナルギアFにより掻き上げられたのちデフ収容部60内に向けて落下(移動)する潤滑油OL2の多くを、連通孔63を介してバルブ収容部30側に戻すことができるようにするために設けられている。
以下、実施の形態の作用を説明する。
図7は、連通孔62Aが惰肉部65Aの内部に設けられている場合の潤滑油の流れを説明する図であり、(a)は、デフ収容部60をトルクコンバータ(図示せず)側から見た拡大図であり、(b)は、(a)におけるA−A断面図であり、(c)は、(a)におけるB−B断面図である。
図2の(b)に示すように、変速機ケース10のトルクコンバータ側の開口を、カバー80により封止すると、デフ収容部60とカバー80との間にファイナルギアFを収容する収容室Sが形成される。
ここで、デフ収容部60とカバー80では、ファイナルギアFを挟んで互いに対向する領域に、壁部61、81の軸線X3方向の厚みWa、Wbを厚くして形成した惰肉部65、85が設けられている。
そして、収容室S内の惰肉部65、85が設けられた領域(図2の(c)参照)では、惰肉部65、85が設けられていない領域(図2の(b)参照)よりも容積が少なくなっている。この惰肉部65、85が設けられた領域は、ファイナルギアFの回転時に潤滑油が多く存在する領域であるので、ファイナルギアFの回転時に、潤滑油OLに起因してファイナルギアFに作用する抵抗(フリクション)を低減することが可能になる。
さらに、ファイナルギアFを収容する収容室Sの容積は、惰肉部65、85が設けられていない従来例の場合の収容室S1(図3の(b)、(c)参照)の容積よりも小さくなっている。
これにより、収容室S内に貯留される潤滑油OLの量が、従来例の収容室S1内に貯留される潤滑油OLの量よりも少なくなるので、ファイナルギアFの回転時に、潤滑油OLに起因してファイナルギアFに作用する抵抗(フリクション)を低減することが可能になる。
ここで、ファイナルギアFが回転すると、収容室S内の潤滑油OLは、ファイナルギアFの回転方向における下流側(図2の(a)における左側)に掻き上げられて、ファイナルギアFの回転方向における鉛直線VLよりも下流側の方に多くの潤滑油OLが偏ることになる。
そのため、実施の形態では、軸線X3周りの周方向における惰肉部65、85の長さを、ファイナルギアFの回転方向における鉛直線VLよりも下流側のほうの長さL2が、上流側のほうの長さL1よりも長くなるように設定することで、ファイナルギアFの回転時に多くの潤滑油OLが存在することになる領域(収容室S)の容積が、確実に狭くなるようにしている。
これにより、ファイナルギアFの回転時に、潤滑油OLに起因してファイナルギアFに作用する抵抗を低減させることができるようになっている。ここで、鉛直線VLは、自動変速機が車両に搭載された状態での鉛直線VLである。
ファイナルギアFにより掻き上げられた潤滑油は、最終的に、デフ収容部60の上側を通って、バルブ収容部30側(図中右側)に落下する(図5の(a)参照)。
ここで、実施の形態では、デフ収容部60の取付部40側(図5の(a)における右側)に、連通孔62、63が設けられており、これら連通孔62、63は、バルブ収容部30に連通している(図4参照)。
ここで、連通孔63は、ファイナルギアFの回転方向における連通孔62よりも上流側に位置しているので、取付部40側に落下した潤滑油OL2は、連通孔62よりも先に連通孔63到達して、連通孔63からバルブ収容部30内に排出されることになる(図4、図5(a)参照)
また、軸線X3を基準とした連通孔63の外径側に区画壁部122が位置しており、この区画壁部122により進行方向が変えられた潤滑油OL2もまた、連通孔63を通ってバルブ収容部30内に排出されるようになっている。
そして、連通孔63から排出されなかった潤滑油OLは、ファイナルギアFの回転方向における連通孔63の下流側に向けて移動する。
ここで、連通孔63の下流側には、前記した惰肉部65の側縁651が、潤滑油OLの流れを横切る向きで設けられており、軸線X3周りの周方向に沿う潤滑油OLの流れが、この側縁651により阻害されるようになっている。
ここで、軸線X3を基準とした側縁651の外径寄りの位置に、連通孔62が設けられており、側縁651により移動が阻害された潤滑油OLは、側縁651に沿って連通孔62側に、ほぼ強制的に誘導されて、連通孔62からバルブ収容部30側に排出されるようになっている。
ここで、惰肉部65の側縁651には、連通孔62を所定間隔で囲む凹部651aが設けられているので、連通孔62に誘導された潤滑油OLは、連通孔62の周りのどの方向からも、均等に連通孔62に流入できるようになっている(図5の(b)、(c)参照)。
これにより、軸線X3周りの周方向に沿って移動する潤滑油OLの多くが、連通孔62側に誘導されたのち、連通孔62を通って、バルブ収容部30側にほぼ強制的に排出されることになる。
よって、カバー80の惰肉部85とデフ収容部60の惰肉部65との間の収容室S内に流入する潤滑油OLの量を少なく抑えることができるので、ファイナルギアFの回転時に、潤滑油に起因して、ファイナルギアFに作用する抵抗(フリクション)が低減されることになる。
さらに、連通孔62は、ファイナルギアFが回転していないときの変速機ケース10内での潤滑油OLの高さよりも下側となる位置に設けられおり、ファイナルギアFが高速回転していない状態でも、変速機ケース10内の潤滑油の高さよりも下側に位置していることが多くなっている。
前記したように、惰肉部65の側縁651により、潤滑油OLが連通孔62からバルブ収容部30側にほぼ強制的に排出されるので、この潤滑油OLの流れにより、バルブ収容部30側からデフ収容部60側への潤滑油OLの流入が阻止されるようになっている。
よって、このことによっても、収容室S内に貯留される潤滑油の量を低減させている。
実施の形態では、連通孔62を所定間隔で囲む凹部651aを惰肉部65に設けたことで、デフ収容部60の壁部61における連通孔62の深さが浅くなっている(図5の(b)参照)。
そのため、連通孔62に到達した潤滑油OLは、連通孔62を通って速やかにバルブ収容部30側に排出されるようになっている。
ここで、図7に示すように、連通孔62Aが惰肉部65Aの内側に形成されている場合には、細長の連通孔62Aが惰肉部65Aの内部に形成されることになる。
そうすると、ファイナルギアFの回転時に収容室S(図7の(b)、(c)参照)内が負圧になるため、いわゆるストロー効果が発揮されて、バルブ収容部30内の潤滑油OLが、収容室S内に引き込まれてしまう。
そして、ストロー効果が発揮されると、バルブ収容部30内の潤滑油OLが収容室S内に連続的に吸い込まれてしまうので、収容室S内の潤滑油OLの総量が過大になってしまう。
そうすると、収容室S内の潤滑油OLの総量が過大になった状態で、ファイナルギアFが回転すると、過大に存在する潤滑油が、ファイナルギアFの回転に対する作用する抵抗(フリクション)となってしまう。
そのため、実施の形態では、図5に示すように、連通孔62を所定間隔で囲む凹部651aを惰肉部65に設けたことで、デフ収容部60の壁部61における連通孔62の深さを浅くすることで、ストロー効果が生じないようにしている。
以上の通り、実施の形態では、
(1)変速機ケース10と、変速機ケース10のトルクコンバータ(図示せず)側の開口を封止するカバー80とを、ファイナルギアFの回転軸(軸線X3)方向で組み付けて、軸線X3方向で間隔をあけて対向配置された変速機ケース10の壁部61とカバー80の壁部81との間に、ファイナルギアFを収容する収容室Sを形成した自動変速機において、
壁部61と壁部81のファイナルギアFに対向する領域内の、自動変速機が車両に搭載された状態での鉛直線VLに直交すると共にファイナルギアFの中心(軸線X3)を通る水平線HLを基準として、収容室S内の鉛直線VL方向における水平線HLよりも下側の領域の容積が、水平線HLよりも上側の領域の容積よりも小さくなるように、収容室S内に膨出する惰肉部65、85を、壁部61とカバー80にそれぞれ設けた構成とした。
このように構成すると、惰肉部65、85が設けられた領域は潤滑油が集まる領域であるので、この領域内の潤滑油の量を少なくすることができる。
これにより、ファイナルギアFの回転時に、潤滑油OLに起因してファイナルギアFに作用する抵抗(フリクション)を低減することが可能になる。
(2)惰肉部65、85は、収容室Sの軸線X3方向の間隔であって鉛直線VL方向における水平線HLよりも下側の領域での間隔を、水平線HLよりも上側の領域での間隔よりも狭くして、水平線HLよりも下側に位置する壁部61、81と、ファイナルギアFとのクリアランスCL、CLが、水平線HLよりも上側に位置する壁部61、81と、ファイナルギアFとのクリアランスCLよりも狭くなるように設けられている構成とした。
このように構成すると、ファイナルギアFを軸線X3方向の両側から挟むように設けられた一対の壁部61、81では、ファイナルギアFと惰肉部65、85との軸線X3方向でのクリアランスCLは、鉛直線VL方向における下側でのクリアランスCLのほうが、上側でのクリアランスCLよりも狭くなる。
デフの撹拌フリクションは回転体と油の接触面積に相関がある。デフ収容室60の油の無い気層領域が多いほど撹拌フリクションは小さくなる。そこで、容積詰めをすることで、収容室Sの油量が低減できるので、オイルレベル(油面高さ)を下げることができるので、デフの撹拌フリクションを低減することができる。
言い換えると、デファレンシャルギアの外周に固定されたファイナルギアFが軸線X3周りに回転する際に、収容室S内の潤滑油(オイル)の量が多くなるほど、ファイナルギアFの回転に対する抵抗(フリクション)が大きくなる。そして、収容室S内の潤滑油は、鉛直線VL方向における下側に集まるので、壁部61と壁部81のファイナルギアFに対向する領域内の、自動変速機が車両に搭載された状態での鉛直線VL方向を基準とした下側の領域に、収容室S内に膨出する惰肉部65、85を設けて、収容室Sの鉛直線VL方向における下側の領域での容積を、上側の領域での容積よりも小さくする容積詰めすることで、収容室S内に貯留される潤滑油の総量を少なくすることができる。
これにより、ファイナルギアFが軸線X3回りに回転する際に、収容室S内の潤滑油から受ける抵抗が小さくなるので、自動変速機を搭載した車両での燃費の向上が期待できる。
(3)ファイナルギアFの回転軸(軸線X3)方向から見て惰肉部65、85は、軸線X3周りの周方向に沿う弧状を成しており、
ファイナルギアFの中心(軸線X3)を通る重力方向の鉛直線VLを基準として、軸線X3方向から見て、ファイナルギアFの回転方向における上流側の長さL1のほうが、下流側の長さL2よりも短くなるように、惰肉部65、85の軸線X3周りの鉛直線VLを基準とした角度θ1、θ2を設定した構成した。
このように構成すると、惰肉部65、85をファイナルギアFの中心(軸線X3)を通る重力方向の鉛直線VLで分割したときに、ファイナルギアFの回転方向における下流側の面積が、ファイナルギアFの回転方向の上流側の面積よりも大きくなるので、ファイナルギアの回転方向を考慮して、惰肉部65、85を非対称に設けることにより、撹拌抵抗の低減効果を向上させることができる。
言い換えると、ファイナルギアFが回転すると、収容室S内の潤滑油OLは、ファイナルギアFの回転方向における下流側(図2の(a)における左側)に掻き上げられて、ファイナルギアFの回転方向における鉛直線VLよりも下流側の方に多くの潤滑油OLが偏ることになる。
そのため、実施の形態では、軸線X3周りの周方向における惰肉部65、85の長さを、ファイナルギアFの回転方向における鉛直線VLよりも下流側のほうの長さL2が、上流側のほうの長さL1よりも長くなるようにすることで、ファイナルギアFの回転時に、潤滑油OLに起因してファイナルギアFに作用する抵抗をより低減させることができる。
(4)変速機ケース10では、デフ収容部60の壁部61に、デフ収容部60とバルブ収容部30とを連通させる連通孔62が設けられており、
軸線X3方向から見て連通孔62は、軸線X3の中心を通る直径線Lmに沿って設けられた惰肉部65の側縁651に、少なくとも一部が重なるように設けられており、
惰肉部65では、側縁651における連通孔62の近傍領域には、連通孔62を所定間隔で囲む壁部となる凹部651aが設けられている構成とした。
このように構成すると、デフ収容部60の壁部61は、ファイナルギアFの回転方向における上流側に連通孔62を有しており、惰肉部65は、軸線X3方向から見て連通孔62と重なる位置に凹部651aを有していることになる。
惰肉部65は、広めに設定することが好ましいが、連通孔62と重なる位置まで延長させると、連通孔62とファイナルギアFとの距離が近くなると共に、連通孔62が長くなる。連通孔62とファイナルギアFとの距離が近くなると、負圧が生じて潤滑油を引き込むことになる。さらに、連通孔62が長い(トンネル形状)と、トンネル形状によるストロー効果により潤滑油を引き込み続けることになる。そこで凹部651a(ざぐり)をつけることにより、これを防止することができる。
言い換えると、ファイナルギアFの回転軸(軸線X3)周りの周方向の広範囲に亘って惰肉部65を設けることで、収容室S内に貯留される潤滑油の総量を減らして、ファイナルギアFが回転する際の抵抗(フリクション)を低減できる。
しかし、図7に示すように、軸線X3方向から見て連通孔62が惰肉部65の内側に形成されていると、細長の連通孔62Aが惰肉部65Aの内部に形成されることになる。
この連通孔62Aは、ファイナルギアFの近傍に開口しており、ファイナルギアFとのクリアランスが狭いので、ファイナルギアFの回転時に収容室S(図7の(b)、(c)参照)内が負圧になるため、いわゆるストロー効果が発揮されて、バルブ収容部30内の潤滑油OLが、収容室S内に引き込まれてしまう。
そして、ストロー効果が発揮されると、バルブ収容部30内の潤滑油OLが収容室S内に連続的に吸い込まれてしまうので、収容室S内の潤滑油OLの総量が過大になり、ファイナルギアFの回転に対する作用する抵抗(フリクション)もまた過大になってしまう。
そのため、軸線X3方向から見て連通孔62を、惰肉部65の側縁651に少なくとも一部が重なる位置に設けると共に、惰肉部65に、連通孔62の外周を所定間隔で囲む凹部651aを設けて、連通孔62に向けて移動した潤滑油OLが、連通孔62の周りのどの方向からも、均等に連通孔62に流入できるようにすることで、ストロー効果が発揮されないようにすることで、収容室S内の潤滑油OLの総量が過大にならないようにしている。これにより、ファイナルギアFの回転に対する作用する抵抗(フリクション)が過大になることを好適に防止している。
(5)壁部61から収容室S内に膨出して形成された惰肉部65の側縁651は、回転するファイナルギアFにより、連通孔62よりも上流側に形成される潤滑油OLの流れを、横切る向きで設けられており、
軸線X3方向から見て連通孔62は、軸線X3の中心を通る直径線Lmに沿って設けられた惰肉部65の側縁651の外径側で、少なくとも一部が重なるように設けられており、
このように構成すると、デフ収容部60の壁部61は、ファイナルギアFの回転方向における上流側に連通孔62を有しており、惰肉部65は、軸線X3方向から見て連通孔62と重なる位置に凹部651aを有しており、凹部651aは、ファイナルギアFの回転により生じる潤滑油OLの流れ(油流)が、連通孔62に導かれる形状となる。
凹部651aの目的は、連通孔62とファイナルギアFとのクリアランスを広げることになるので、その形状はこの目的の範囲内であれば限定されないが、潤滑油OLの流れがぶつかり連通孔62に導かれる壁が惰肉部65に形成されるように加工することにより、ファイナルギアFの回転により生じる潤滑油の流れが連通孔62に導かれ、潤滑油の排出効果を向上させることができる。
言い換えると、図5に示すように、惰肉部65の側縁651は、回転するファイナルギアFにより、連通孔62よりも上流側に形成される潤滑油OLの流れを、横切る向きで設けられており、軸線X3周りの周方向に沿う潤滑油OLの流れが、この側縁651により阻害されるようになっている。そして、側縁651が位置する直径線Lm上に連通孔62が位置しており、側縁651における連通孔62の近傍領域には、連通孔62の下流側を所定間隔で囲む壁部となる凹部651aが設けられている。
そのため、側縁651により移動が阻害された潤滑油OLは、側縁651に沿って連通孔62側にほぼ強制的に移動するので、カバー80の惰肉部85とデフ収容部60の惰肉部65との間の収容室S内に流入する潤滑油OLの量を少なく抑えることができる。
これにより、ファイナルギアFの回転時に、潤滑油に起因して、ファイナルギアFに作用する抵抗(フリクション)が低減されることになる。
特に、連通孔62は、ファイナルギアFが所定の回転数未満で回転しているときに、変速機ケース10内での潤滑油OLの高さよりも下側となる位置に設けられている構成とした。
これにより、前記したように、潤滑油OLが、連通孔62からバルブ収容部30側にほぼ強制的に排出されるので、この潤滑油OLの流れにより、バルブ収容部30側からデフ収容部60側への潤滑油OLの流入が阻止されるので、このことによっても、収容室S内に貯留される潤滑油の量を低減させることが可能になる。
(6)ファイナルギアFの回転方向における連通孔62よりも上流側に、連通孔62の内径D1よりも大きい内径D2の連通孔63を設け、連通孔63の開口面積を、連通孔62の開口面積よりも大きくした構成とした。
これにより、ファイナルギアFにより掻き上げられたのちデフ収容部60内に向けて落下(移動)する潤滑油OL2の多くを、連通孔63を介してバルブ収容部30側に戻すことができるようになる。
特に、軸線X3を基準とした連通孔63の外径側に区画壁部122が位置しており、この区画壁部122により進行方向が変えられた潤滑油OL2が、連通孔63に向けて移動するように構成したので、より多くの潤滑油をバルブ収容部30内に排出して、収容室S側に貯留される潤滑油の量をより低減させることが可能になる。
以下、連通孔62の位置の変形例を説明する。
図6は、惰肉部65に連通孔62の外周を所定間隔で囲む凹部651aが設けられていない場合を説明する図であり、(a)は、デフ収容部60をトルクコンバータ(図示せず)側から見た拡大図であり、(b)は、(a)におけるA−A断面図であり、(c)は、(a)におけるB−B断面図である。
前記した実施の形態では、惰肉部65に連通孔62の外周を所定間隔で囲む凹部651aを設けた場合を例示したが、図6に示すように、惰肉部65に凹部651aを設けていない構成としても良い。
この場合には、連通孔62の中心Cが、惰肉部65の側縁651が位置する直径線Lm上となる位置と、ファイナルギアFの回転方向の上流側であって連通孔62の外周が直径線Lmから離れない位置(図中、仮想円参照)との間の任意の位置に、連通孔62を設けることで、前記したストロー効果を生じることなく、側縁651で進行方向が変更された潤滑油OLを、連通孔62からバルブ収容部30側に排出させることができる。
図8は、隆起部の変形例を説明する図である。
なお、前記した実施の形態では壁部61、81の軸線X3方向の厚みを厚くして隆起部を形成した例(惰肉部の例)を示したが、壁部61、81の厚さを変えずに隆起部を形成しても良い。
具体的には、図8に示すように水平線HLより下側の壁部(壁部61および壁部81)が、水平線HLより上側の壁部(壁部61および壁部81)よりも、ファイナルギアFに向かって隆起している(出っ張っている)形状とすることで、隆起部を形成しても良い。
つまり、隆起部は当該形状となっていればよく、形成方法を隆起させることに限定する主旨ではない。なお、隆起部を段差部と呼ぶこともできる。
この場合には、隆起部を形成する前の壁部の位置(図8:仮想線参照)よりも収容室S内に窪んだ領域が、デフ収容部60Bの壁部61と、カバー80Bの壁部81に形成されることになる。
これにより、壁部61、81における隆起部の形成している領域の内周面(対向面61b、81b)が、ファイナルギアFの側面に近接した位置で互いに並行に配置されて、収容室Sの下部側の容積が狭くなるので、前記した実施の形態の場合と同様の、作用、効果が奏されることになる。
前記した実施の形態では、ギアがファイナルギアFである場合を例示したが、本発明のギアは、ファイナルギアに限定されるものではなく、自動変速機の変速機ケース内に配置される他のギアであっても良い。
また、本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、その技術的思想の範囲内でなしうる様々な変更、改良が含まれる。
10 変速機ケース
11 周壁部
12 周壁部
13 周壁部
20 プーリ室
21 プライマリプーリ収容部
21a 底壁部
22 セカンダリプーリ収容部
22a 底壁部
30 バルブ収容部
40 取付部
40b 挿通孔
50 クラッチ収容部
60、60A、60B デフ収容部
61 壁部
61a 中央開口
62、62A 連通孔
63 連通孔
65、65A 惰肉部
65a 対向面
80、80A、80B カバー
81 壁部
85 惰肉部
85a 対向面
121 周縁部
122 区画壁部
221 側壁部
301 側壁部
651 側縁
651a 凹部
652 側縁
C 中心
CL クリアランス
D デフケース
F ファイナルギア
HL 水平線
Lm 直径線
OL、OL2 潤滑油
S、S1 収容室
VL 鉛直線
X1〜X3 軸線

Claims (7)

  1. ギアと、
    前記ギアを収容する収容室と、を有する自動変速機であって、
    前記収容室は、前記ギアの軸方向の両側から前記ギアを挟むように設けられた一対の壁部を有し、
    重力方向の鉛直線と直交し、且つ、前記ギアの中心を通る線を水平線としたときに、前記一対の壁部は、前記水平線よりも下側に位置する前記収容室の領域の容積が、前記水平線よりも上側に位置する前記収容室の領域の容積よりも小さくなるように設けられた隆起部を有し、
    前記隆起部は、前記ギアの中心を通る重力方向の鉛直線で分割したときに、前記ギアの回転方向の下流側の面積が、前記ギアの前記回転方向の上流側の面積よりも大きくなっていることを特徴とする自動変速機。
  2. 前記隆起部は、前記水平線よりも下側に位置する前記一対の壁部と前記ギアとのクリアランスが、前記水平線よりも上側に位置する前記一対の壁部と前記ギアとのクリアランスよりも狭くなるように設けられていることを特徴とする請求項1に記載の自動変速機。
  3. 前記隆起部は、惰肉部であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の自動変速機。
  4. ギアと、
    前記ギアを収容する収容室と、を有する自動変速機であって、
    前記収容室は、前記ギアの軸方向の両側から前記ギアを挟むように設けられた一対の壁部を有し、
    重力方向の鉛直線と直交し、且つ、前記ギアの中心を通る線を水平線としたときに、前記一対の壁部は、前記水平線よりも下側に位置する前記収容室の領域の容積が、前記水平線よりも上側に位置する前記収容室の領域の容積よりも小さくなるように設けられた隆起部を有し、
    前記隆起部は、惰肉部であり、
    前記一対の壁部の一方は、前記ギアの回転方向の上流側に連通孔を有し、
    前記惰肉部は、前記連通孔と重なる位置に凹みを有することを特徴とする自動変速機。
  5. ギアと、
    前記ギアを収容する収容室と、を有する自動変速機であって、
    前記収容室は、前記ギアの軸方向の両側から前記ギアを挟むように設けられた一対の壁部を有し、
    重力方向の鉛直線と直交し、且つ、前記ギアの中心を通る線を水平線としたときに、前記一対の壁部は、前記水平線よりも下側に位置する前記収容室の領域の容積が、前記水平線よりも上側に位置する前記収容室の領域の容積よりも小さくなるように設けられた隆起部を有し、
    前記一対の壁部の一方は、前記ギアの回転方向の上流側に連通孔を有し、
    前記隆起部は、前記連通孔と重なる位置に凹みを有し、
    前記凹みは、前記ギアの回転により生じる油流が前記連通孔に導かれる形状となっていることを特徴とする自動変速機。
  6. 前記一対の壁部の一方は、前記連通孔よりも上側に設けられた第2連通孔を有し、
    前記第2連通孔の開口面積は前記連通孔の開口面積よりも大きいことを特徴とする請求項4または請求項5に記載の自動変速機。
  7. 前記ギアは、ファイナルギアであることを特徴とする請求項1から請求項6の何れか一項に記載の自動変速機。
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