JP6478409B2 - 作業工具 - Google Patents

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Description

本発明は、先端工具を駆動して被加工材に対して所定の加工作業を行う作業工具に関する。
欧州特許第1737616号明細書には、駆動モータの駆動力をスピンドルに伝達して先端工具を駆動する手持ち式の作業工具が開示されている。当該作業工具においては、先端工具はスピンドル内を貫通するクランプシャフトにより保持される。クランプシャフトは、先端工具を保持する保持位置と、先端工具を開放する開放位置との間で移動可能に構成され、クランプシャフトが保持位置にある場合には、スピンドル内に配置されたロック機構と係合するよう構成されている。
欧州特許第1737616号明細書
当該作業工具においては、ロック機構によりロックされたクランプシャフトが先端工具を保持するため、作業者は安定して所定の作業を遂行することができる。また、クランプシャフトを開放位置に置くことにより、作業者は容易に先端工具を交換することができる。
一方、当該作業工具においては、スピンドルが作業工具の外郭を構成する本体ハウジングに取り付けられており、作業工具に振動が伝達しやすい構成となっている。
本発明は、上述の課題に鑑みてなされたものであり、本体ハウジングに伝達される振動の抑制を図るための一層合理的な技術を提供することを目的とする。
上述の課題を解決するため、本発明に係る作業工具は、先端工具を駆動して被加工材に対して所定の加工作業を行う作業工具であって、本体ハウジングと、モータと、モータの駆動力を前記先端工具に伝達するスピンドルとを有する。スピンドルは、中空状に形成することができる。
さらに、本発明に係る作業工具は、先端工具を保持する保持位置と、先端工具を開放する開放位置との間でスピンドル回転軸方向に移動可能に構成される先端工具保持部材と、
先端工具保持部材を保持位置でロックする係合位置と、先端工具保持部材とのロックを解除する解除位置との間で移動可能に構成されるロック機構と、を有する。先端工具保持部材は、スピンドルの内側領域に置くことができる。
さらに、本発明に係る作業工具は、本体ハウジングに収容されるとともにロック機構の少なくとも一部を収容するインナハウジングと、ロック機構の操作を行う操作機構と、を有する。インナハウジングが「ロック機構の少なくとも一部を収容する」とは、ロック機構全体がインナハウジングに被覆されていることや、ロック機構がインナハウジングに被覆されている領域とインナハウジングから露出した領域を有する場合を含むことを意味するものである。この意味において、インナハウジングは、スピンドルや先端工具保持部材の少なくとも一部を収容することができる。
操作機構は、本体ハウジングの外側に配置されるとともに、使用者に操作されるハンドル部と、ハンドル部に連結されるとともに、ハンドル部の動作に伴いロック機構を係合位置と解除位置との間で切り換える切換部と、切換部に連結されるとともに、切換部がロック機構を係合位置に置く場合にはインナハウジングから離間し、切換部がロック機構を解除位置に置く場合にはインナハウジングと当接される切換連結部と、を有する。
上述した構成により、本発明に係る作業工具によれば、使用者が加工作業を行う場合には切換連結部がインナハウジングから離間するため、当該切換連結部を介して本体ハウジングに伝達される振動を抑制することができる。
なお、本発明に係る作業工具は、典型的には、スピンドルがモータに回転駆動されて、スピンドル回転軸を中心とした当該スピンドル回転軸周りの所定角度範囲に関して先端工具を往復駆動する。すなわち、先端工具は、スピンドル回転軸を中心に円弧状に往復駆動される。先端工具としては、被加工材を切断する切断工具や、被加工材を研削する研削工具等の複数種類の工具を好適に包含する。したがって、所定角度範囲の先端工具の往復駆動(振動)によって、先端工具が切断作業や研削作業を遂行する。この作業工具は、振動工具とも称する。
また、本発明に係る作業工具の更なる形態によれば、スピンドルとロック機構の間に配置されるとともにロック機構を係合位置に置くよう付勢する付勢部材を有することができる。当該構成にあっては、切換部がロック機構を解除位置に置く場合には、切換連結部が付勢部材に付勢されてインナハウジングと当接される。
本形態に係る作業工具によれば、ロック機構が解除位置に置かれた場合における付勢部材の付勢力は、インナハウジングが受けることとなる。よって、本体ハウジングを樹脂などの軽量な素材にて構成することが可能となる。一方、インナハウジングは付勢部材の付勢力に耐える必要上、金属により構成することが好ましい。
また、本発明に係る作業工具の更なる形態によれば、切換部は、ハンドル部の動作により回動可能に構成された第1カム部および第2カム部を有することができる。また、ロック機構は、移動可能に構成されたカラー部材と、カラー部材に対して相対的に移動することにより、係合位置と解除位置との間で移動可能に構成されたクランプ部材と、を有することができる。
第1カム部はカラー部材における所定領域に当接可能に構成され、第2カム部はカラー部材における所定領域から離間する領域に当接可能に構成される。当該構成によって、第1カム部および第2カム部の回動動作に伴いカラー部材が移動することにより、クランプ部材を係合位置と解除位置との間で移動することができる。
本形態に係る作業工具によれば、第1カム部と第2カム部がカラー部材における離間した領域に対しそれぞれ当接されるため、カラー部材の移動動作を安定化することができる。
なお、第1カム部と第2カム部を、スピンドル回転軸方向を挟んでそれぞれ対向するカラー部材の所定領域に当接可能に構成した場合は、当該カラー部材の移動動作の安定化をさらに図ることができる。この場合、第1カム部と第2カム部はスピンドル回転軸方向に対して点対称に配置されることが特に好ましい。
なお、典型的には、クランプ部材とカラー部材は、互いに摺接する摺接領域を有することができる。さらに、摺接領域は、スピンドル回転軸方向に対して傾斜する第1傾斜要素と、スピンドル回転軸方向に対して傾斜する第2傾斜要素とを有することができる。当該構成にあっては、第1傾斜要素と第2傾斜要素を、スピンドル回転軸方向に関して互いに離間するよう配置することができる。クランプ部材とカラー部材が摺接して相対的に移動することにより、クランプ部材を係合位置と解除位置との間で移動可能とすることができる。
また、本発明に係る作業工具の更なる形態によれば、切換連結部は、第1カム部と第2カム部とを連結する偏心軸部により構成することができる。
本形態に係る作業工具によれば、第1カム部および第2カム部の回動に連動して偏心軸部が回動される。これによって、第1カム部および第2カム部がロック機構を係合位置に置く場合には偏心軸部がインナハウジングから離間し、第1カム部および第2カム部がロック機構を解除位置に置く場合には偏心軸部がインナハウジングと当接されることができる。
また、本発明に係る作業工具の更なる形態によれば、ハンドル部は、本体ハウジングに収容されるハンドル回動軸部を有することができる。当該構成にあっては、切換部および切換連結部をハンドル回動軸部に形成することができる。
本形態に係る作業工具によれば、ハンドル回動軸部が切換部および切換連結部を兼用することができるため、操作機構をコンパクトな構成とすることが可能となる。
また、本発明に係る作業工具の更なる形態によれば、インナハウジングは、第1インナハウジングと、第1インナハウジングに連結された第2インナハウジングと、第1インナハウジングと第2インナハウジングが所定間隔にて離間することにより構成されるインナハウジング空間領域と、を有することができる。当該構成によって、ロック機構の少なくとも一部を第1インナハウジングに収容し、切換連結部の少なくとも一部をインナハウジング空間領域に置くことができる。
本形態に係る作業工具によれば、切換部がロック機構を解除位置に置く場合には、切換連結部を第2インナハウジングに当接することができる。また、インナハウジング空間領域を有するインナハウジングを、第1インナハウジングと第2インナハウジングとにより構成することができるため、インナハウジングの製造容易化を図ることが可能となる。
また、本発明に係る作業工具の更なる形態によれば、本体ハウジングとインナハウジングを、弾性部材を介して連結することができる。
本形態に係る作業工具によれば、インナハウジングに発生した振動が本体ハウジングに伝達することを抑制することができる。
本発明によれば、本体ハウジングに伝達される振動の抑制を図るための一層合理的な技術を提供することが可能となる。
本発明の第1実施形態に係る電動式振動工具の外観を示す斜視図である。 当該電動式振動工具の内部機構を示す断面図である。 当該電動式振動工具の要部を示す拡大断面図である。 当該電動式振動工具のロック機構を示す拡大断面図である。 当該電動工具を前側から臨んだ状態を示す断面図である。 先端工具を交換する場合の動作を示す外観図である。 先端工具を交換する場合のロック機構の動作を示す拡大断面図である。 先端工具を交換する場合のロック操作機構の動作を示す断面図である。 本発明の第2実施形態に係る電動式振動工具の内部機構を示す断面図である。 当該電動式振動工具の要部を示す拡大断面図である。
本発明に係る作業工具の実施形態を図1〜図10に基づき説明する。図1〜図8は第1実施形態に係る作業工具を示す図であり、図9および図10は第2実施形態に係る作業工具を示す図である。
なお、第2実施形態に係る作業工具において、第1実施形態に係る作業工具の部品や機構と実質的に同一もしくは近い機能を奏する部品や機構については、同一の名称を用いるとともに同一の符号を付し、その説明を省略する。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態につき、図1〜図8に基づき説明する。第1実施形態においては、作業工具として、電動式振動工具を用いて説明する。図1に示すように、電動式振動工具100は、例えば、ブレードや研磨パッド等の複数種類の先端工具を選択的に装着し、装着された先端工具を振動させて、被加工材に対して工具の種類に応じた切断や研磨などの加工を行う。なお、先端工具の一例として、図1においては、ブレード145が装着されている。
なお、図1〜図5は電動式振動工具100がブレード145を装着している状態を示し、図6〜図8は電動式振動工具100がブレード145を着脱する状態を示す。
(電動式振動工具の概要)
図1に示す通り、電動式振動工具100は、当該電動式振動工具100の外郭を形成する樹脂製の本体ハウジング101を備える。この本体ハウジング101が本発明に係る「本体ハウジング」の一例である。本体ハウジング101の延在方向に関する本体ハウジング101の一端側にブレード145が取り外し可能に装着され、本体ハウジング101の他端側には、バッテリ190が取り外し可能に装着されるバッテリ装着部109が設けられている。バッテリ190は、バッテリ装着部109に対して着脱自在に構成される。
図1に示す通り、本体ハウジング101は、作業者に把持されるグリップ部107を構成する。グリップ部107は、本体ハウジング101の前側領域1011と後側領域1013の間の中間領域1012に長尺状に構成される。バッテリ190は、バッテリ装着部109に対して、グリップ部107の延在方向に交差する方向に摺動されて着脱される。使用者がグリップ部107を把持した場合に、親指が配置されると想到される位置には、スライドスイッチ108が設けられている。スライドスイッチ108およびバッテリ装着部109は、コントローラ180(図2参照)に電気的に接続されている。したがって、スライドスイッチ108を操作することで、駆動モータ115(図2参照)のON/OFFが切り替えられる。スライドスイッチ108のON動作は、駆動モータ115が所定回転数にて駆動される第1モードと、当該第1モードよりも高い回転数にて駆動モータ115を駆動する第2モードとを選択することができる。コントローラ180は、スライドスイッチ108の操作に基づき駆動モータ115の制御を行う。
図2に示す通り、電動式振動工具100はブレード145を駆動する駆動機構120と、ブレード145を本体ハウジング101に対し着脱自在とするロック機構130とを有する。ロック機構130は、図1に示されるロック操作機構150により操作される。このロック操作機構150が本発明に係る「操作機構」の一例である。図1に示す通り、ロック機構150は、前側領域1011の外側に配置されるハンドル部151と、前側領域1011においてハンドル部151と連結するとともに、本体ハウジング101の内部に配置される回動軸部1513とを有する。ハンドル部151は、使用者に把持される把持部1511と、当該把持部1511から延設される一対のアーム部1512とを有する。回動軸部1513は、一方のアーム部1512と他方のアーム部1512とに亘り設けられ、それぞれのアーム部1512に連結される。このハンドル部151が本発明に係る「ハンドル部」の一例であり、回動軸部1513が本発明に係る「ハンドル回動軸部」の一例である。
なお、図1に示すハンドル部151の位置はブレード固定位置を構成し、図6に示すハンドル部151の位置はブレード交換位置を構成する。換言すると、ハンドル部151がブレード固定位置にある場合は、ロック機構130によりブレード145が電動式振動工具100に対しロックされる。ハンドル部151がブレード交換位置にある場合は、ロック機構130によるブレード145のロックが解除されるため、電動式振動工具100に対しブレード145を着脱することが可能となる。
図2は電動式振動工具100の断面図である。本体ハウジング101は、インナハウジング110を収容する。インナハウジング110は、第1インナハウジング1101と第2インナハウジング1102とを有する。第1インナハウジング1101と第2インナハウジング1102はともに金属製であり、ネジなどの連結部材1103により連結される。第1インナハウジング1101と第2インナハウジング1102との間には所定の空間領域1104が構成される。このインナハウジング110が本発明に係る「インナハウジング」の一例であり、この第1インナハウジング1101が本発明に係る「第1インナハウジング」の一例であり、この第2インナハウジング1102が本発明に係る「第2インナハウジング」の一例であり、この空間領域1104が本発明に係る「インナハウジング空間領域」の一例である。
なお、インナハウジング110は、複数の弾性部材111を介して本体ハウジング101に連結される。当該弾性部材111により、インナハウジング110に発生した振動の本体ハウジング101への伝達を抑制することができる。この弾性部材111が本発明に係る「弾性部材」の一例である。
図2に示す通り、第1インナハウジング1101は、駆動機構120と、ロック機構130とを収容する。このロック機構130が本発明に係る「ロック機構」の一例である。また、図5に示す通り、ロック操作機構150の回動軸部1513は、空間領域1104を貫通して配置される。
図2に示す通り、駆動機構120は回転可能に構成されたスピンドル124を有する。スピンドル回転軸方向124aは、当該スピンドル回転軸方向124aと交差する方向である交差方向124bを規定する。このスピンドル124が本発明に係る「スピンドル」の一例であり、スピンドル回転軸方向124aが本発明に係る「スピンドル回転軸方向」の一例である。
なお、電動式振動工具100においては、グリップ部107の延在方向が長手方向100aを規定する。長手方向100aと交差する方向である振動工具交差方向において、スピンドル回転軸方向124aと平行な方向は高さ方向100bを規定する。また、振動工具交差方向において、高さ方向100bと長手方向100aの双方に交差する方向は幅方向100cを規定する。長手方向100aは、ブレード145が配置される側である前側100a1と、当該前側100a1の反対側である後側100a2とを規定する。高さ方向100bは、ブレード145が配置される側である下側100b2と、当該下側100b2の反対側である上側100b1とを規定する。
(駆動機構)
図2または図3に示す通り、駆動機構120は、ブレード145を駆動する機構として構成されている。駆動機構120は、駆動モータ115、偏心軸部121、駆動ベアリング122、被駆動アーム123、スピンドル124、クランプシャフト127を主体として構成されている。この駆動モータ115が本発明に係る「モータ」の一例であり、クランプシャフト127が本発明に係る「先端工具保持部材」の一例である。
図3に示す通り、駆動モータ115は、ブラシレスモータとして構成されている。駆動モータ115は、出力軸部117が高さ方向100bに延在するように配置されている。すなわち、駆動モータ115は、モータ回転軸方向117aがスピンドル回転軸方向124aと平行となるようインナハウジング110に配置される。
偏心軸部121は、駆動モータ115の出力軸部117の先端に取り付けられており、モータ回転軸方向117aに対して偏心した偏心部1211を備える。偏心軸部121は、上側100b1のベアリング121aと下側100b2のベアリング121bによって回転可能に支持されている。このベアリング121a、121bは、第1インナハウジング1101に保持されている。偏心部1211の外周部には、駆動ベアリング122が設けられている。この駆動ベアリング122は、高さ方向100bに関して、ベアリング121aとベアリング121bの間に配置されている。
図3に示す通り、被駆動アーム123は、長手方向100aに延在し、駆動ベアリング122とスピンドル124を接続するように設けられている。被駆動アーム123における後側100a2の領域には、一対のアーム部1231が形成されている。一対のアーム部1231は、幅方向100cにおいて駆動ベアリング122の外周部に当接するように設けられている。被駆動アーム123における前側100a1の領域には、スピンドル124の所定領域を包囲するとともに固定される固定部1232が形成されている。
被駆動アーム123とスピンドル124は、駆動モータ115よりも下側100b2に配置される。当該構成によって、スピンドル回転軸方向124aにおける駆動機構120の短尺化を図ることができる。
また、当該構成によって、スピンドル回転軸方向124aに関して、ブレード145とスピンドル124を駆動するための被駆動アーム123の位置を近づけることが可能となる。そのため、被駆動アーム123とブレード145の距離に応じて生じる偶力が低減される。これにより、加工作業時に、被加工材に対するブレード145の作用によって生じる振動が抑制される。
図3に示す通り、スピンドル124は、中空の略円筒状の長尺部材であり、下側100b2にクランプシャフト127とともにブレード145を挟持するためのフランジ状の工具保持部126を有する。スピンドル124は、上側100b1のベアリング124cと下側100b2のベアリング124dによって回転可能に支持されている。このベアリング124c、124dは、インナハウジング110に保持されている。
図3に示すように、クランプシャフト127は、スピンドル124に挿入可能とされる略円柱状の部材である。クランプシャフト127がスピンドル124内に挿入されている状態にあっては、クランプシャフト127はスピンドル124内に配置されるスピンドル内領域1271と、スピンドル124の下側端部1242から延在する締結領域1273と、スピンドル124の上側端部1241から延在する係合領域1272とを構成する。
図3に示す通り、締結領域1273には、一体状に形成されたフランジ状のクランプヘッド128が設けられている。また、係合領域1272には、クランプ部材係合溝129が形成されている。クランプシャフト127がスピンドル124に挿入され、ロック機構130に保持されることで、クランプシャフト127のクランプヘッド128とスピンドル124の工具保持部126の間にブレード145が挟持される。
駆動モータ115が駆動されると、出力軸部117の回転によって偏心部1211の中心がモータ回転軸方向117aの周りを回転移動する。これにより、駆動ベアリング122が幅方向100cに往復移動され、被駆動アーム123がスピンドル124の回転軸を中心として円弧状に往復駆動される。その結果、スピンドル124とクランプシャフト127に挟持されたブレード145が円弧状に往復駆動され、所定の加工作業(例えば、切断等)が遂行可能となる。
(ロック機構および付勢機構)
次に図3〜図5に基づき、ロック機構130と、付勢機構140の説明を行う。図4はロック機構130を示す拡大断面図、図5はロック機構130と付勢機構140を示す正面断面図である。ロック機構130は、クランプシャフト127を保持する機構であり、付勢機構140はクランプシャフト127を下側100b2から上側100b1へと付勢する機構である。なお、ロック機構130と付勢機構140はともに第1インナハウジング1101に配置されるが、当該ロック機構130と付勢機構140を配置する第1インナハウジング1101の領域は、円筒状に構成されている。
図4に示す通り、ロック機構130は、クランプ部材131、カラー部材135、第1コイルスプリング134、蓋部材137、ベアリング135aを主体として構成されており、これらの部品は、ロック機構アセンブリ1301を構成する。このクランプ部材131が本発明に係る「クランプ部材」の一例であり、カラー部材135が本発明に係る「カラー部材」の一例である。
図3に示す通り、付勢機構140は、支持部材141と第2コイルスプリング142を主体として構成される。この第2コイルスプリング142が本発明に係る「付勢部材」の一例である。
図3および図5に基づき、付勢機構140の構造を説明する。支持部材141は、クランプシャフト127の係合領域1272を挿通する中空状の略円筒部材であり、ベアリング124cにより回転可能に支持されている。ベアリング124cは、スピンドル124と支持部材141をともに支持するよう構成される。当該構成によって、ベアリングの部品点数削減を図るとともに、スピンドル回転軸方向124aにおける短尺化を図ることが可能となる。
支持部材141において、下側100b2には第2コイルスプリング142の下側端部が当接されるフランジ状のコイルスプリング支持部1411が形成され、上側100b1にはクランプ部材131を支持するクランプ部材支持部1412が形成される。なお、後述するが、クランプ部材支持部1412は、クランプ部材131がブレード145を交換する場合の位置(解除位置)に置かれた状態において、クランプ部材131を支持する。
第2コイルスプリング142の外径は、スピンドル124の外径よりも大きく構成された長尺領域1421を有する。第2コイルスプリング142がコイルスプリング長尺領域1421を有することにより、第2コイルスプリング142の内側領域に支持部材141を配置することが可能となる。
第2コイルスプリング142は、上述した通り下側100b2の端部が支持部材141に当接し、上側100b1の端部がカラー部材135に当接する。すなわち第2コイルスプリング142は、スピンドル124の上側端部1241とロック機構130との間に配置される。
次に、図4に基づきロック機構130の構造を説明する。ロック機構130は、スピンドル回転軸方向124aにおいて、支持部材141の上側100b1の端部と、本体ハウジング101との間に配置される。換言すると、ロック機構130は、スピンドル124の上側端部1241と本体ハウジング101を構成する壁部との間に配置されるということができる。ロック機構130とスピンドル124がそれぞれ独立した構成を有するとともに離間して配置されるため、ロック機構130の設計をスピンドル124に依存することなく行うことが可能となる。
また、ロック機構130はロック機構アセンブリ1301を構成するため、ロック機構130の組み付けを容易に行うことができるとともに、修理に際しては、ロック機構アセンブリ1301のみを取り外すことが可能となる。
図4に示す通り、クランプ部材131は、クランプシャフト127の径方向において当該クランプシャフト127の係合領域1272を挟持する一対の部材で構成されている。それぞれのクランプ部材131は、交差方向124bに移動可能に構成されており、クランプシャフト127と対向する内面に、クランプシャフト127に形成されたクランプ部材係合溝129と係合可能な複数の凸部132が形成されている。さらに、クランプ部材131は、スピンドル回転軸方向124aに対して傾斜する第1クランプ部材傾斜部1331と、第2クランプ部材傾斜部1332とを有している。なお、第1クランプ部材傾斜部1331と、第2クランプ部材傾斜部1332の傾斜面はそれぞれ直線状に構成されており、第1クランプ部材傾斜部1331の斜面の延在線とスピンドル回転軸方向124aとが形成する角度と、第2クランプ部材傾斜部1332の斜面の延在線とスピンドル回転軸方向124aとが形成する角度は同一とされている。
また、第1クランプ部材傾斜部1331と第2クランプ部材傾斜部1332との間にはクランプ部材傾斜連結部1333が形成される。クランプ部材傾斜連結部1333は、第1クランプ部材傾斜部1331の下側100b2の端部から交差方向124bにおける内側に延在する第1延在領域1333aと、第1延在領域1333aの内側端部から第2クランプ部材傾斜部1332の上側100b1の端部に亘りスピンドル回転軸方向124aに延在する第2延在領域1333bとにより構成される。当該クランプ部材傾斜連結部1333によって、第1クランプ部材傾斜部1331と第2クランプ部材傾斜部1332とをスピンドル回転軸124aにおいて互いに離間する位置に配置することができる。また、交差方向124bにおいては、第1クランプ部材傾斜部1331の下側100b2の端部と、第2クランプ部材傾斜部1332の上側100b1の端部を、第1延在領域1333aを介して隣接させることができる。このため、第1クランプ部材傾斜部1331と第2クランプ部材傾斜部1332を交差方向124bにおいて短尺化することが可能となる。
図4に示す通り、クランプ部材131と蓋部材137との間には、第1コイルスプリング134がそれぞれのクランプ部材131に対して配置されている。第1コイルスプリング134は、クランプ部材131を下側100b2に向かって付勢し、クランプ部材131の姿勢を安定させる。
図4に示す通り、カラー部材135は、クランプ部材131によるクランプシャフト127のクランプを制御するための部材である。カラー部材135は、クランプ部材131が配置されるとともに、クランプシャフト127の係合領域1272を挿通するための孔部1352を有する内側領域1351と、交差方向124bにおいて内側領域1351の外側に形成される外側領域1353とを有する。なお、蓋部材137は、内側領域1351を被覆するよう配置される。
カラー部材135は、交差方向124bにおいてスピンドル124よりも長く形成されたカラー部材長尺領域1354を有する。当該カラー部材長尺領域1354により、第2コイルスプリング142の上側100b1の端部を、カラー部材135で受けることができる。
カラー部材135の外側領域1353には、カラー部材135を回転可能に支持するためのベアリング135aを配置するベアリング配置領域1355が形成される。ベアリング配置領域1355を設けることによって、カラー部材135におけるスピンドル回転軸方向124aの領域にベアリング135aの配置領域を構成する必要が無くなるため、カラー部材135におけるスピンドル長尺方向124aの短尺化を図ることが可能となる。
ベアリング配置領域1355は、カラー部材135の外周に切欠き状に設けられる。これによって、カラー部材135に対してベアリング135aをコンパクトに配置することができる。
ベアリング135aの外周部はインナハウジング110に摺動可能に配置される。当該構成によって、ロック機構アセンブリ1301がスピンドル回転軸124aにおいて移動可能とされる。なお、ベアリング135aを有さない外側領域1353は、インナハウジング110との間に間隙を有する。すなわち、ロック機構アセンブリ1301において、ベアリング135aはインナハウジング110に対する接触要素を構成し、外側領域1353はインナハウジング110に対する非接触要素を構成する。当該構成によって、ロック機構アセンブリ1301が回転された際に発生する異音を抑制することが可能となる。
なお、カラー部材135と、クランプ部材131と、ベアリング135aとは交差方向124bに沿って配置される。当該構成によって、スピンドル回転軸方向124aにおけるロック機構130の短尺化を図ることができる。
図4に示すように、カラー部材135は、スピンドル回転軸方向124aに対して傾斜する第1カラー部材傾斜部1361と、第2カラー部材傾斜部1362とを有している。なお、第1カラー部材傾斜部1361と、第2カラー部材傾斜部1362の傾斜面はそれぞれ直線状に構成されており、第1カラー部材傾斜部1361の斜面の延在線とスピンドル回転軸方向124aとが形成する角度と、第2カラー部材傾斜部1362の斜面の延在線とスピンドル回転軸方向124aとが形成する角度は同一とされている。
また、第1カラー部材傾斜部1361と第2カラー部材傾斜部1362との間にはカラー部材傾斜連結部1363が形成される。カラー部材傾斜連結部1363の延在方向はスピンドル回転軸方向124aと平行とされており、当該構成によって、第1カラー部材傾斜部1361と第2カラー部材傾斜部1362とをスピンドル回転軸124aにおいて互いに離間する位置に配置することができる。また、第1カラー部材傾斜部1361の下側100b2の端部と、第2カラー部材傾斜部1362の上側100b1の端部とは、スピンドル回転軸方向124a上にそれぞれ位置される。このため、第1カラー部材傾斜部1361と第2カラー部材傾斜部1362を交差方向124bにおいて短尺化することが可能となる。
第1カラー部材傾斜部1361と第1クランプ部材傾斜部1331とは互いに摺接し、第2カラー部材傾斜部1362と第2クランプ部材傾斜部1332とは互いに摺接するよう構成される。つまり、カラー部材135とクランプ部材131は摺接領域130aを構成する。摺接領域130aにおいて、第1カラー部材傾斜部1361と第1クランプ部材傾斜部1331は第1傾斜要素130bを構成し、第2カラー部材傾斜部1362と第2クランプ部材傾斜部1332は第2傾斜要素130cを構成する。
図4に示すように、カラー部材135が第2コイルスプリング142に付勢されるとともに、クランプ部材131が第1コイルスプリング134に付勢されて、第1カラー部材傾斜部1361が第1クランプ部材傾斜部1331に当接し、第2カラー部材傾斜部1362が第2クランプ部材傾斜部1332に当接する。これにより、クランプ部材131は、クランプシャフト127の径方向内側に向かって移動される。その結果、クランプ部材131の凸部132とクランプシャフト127のクランプ部材係合溝129が係合した状態で、2つのクランプ部材131がクランプシャフト127を挟持する。クランプシャフト127は、クランプ部材131に挟持された状態で、第2コイルスプリング142によって上側100b1に付勢される。これにより、クランプシャフト127のクランプヘッド128とスピンドル124の工具保持部126の間にブレード145が挟持される。
なお、当該状態におけるクランプシャフト127の位置はブレード145を保持する保持位置を規定し、クランプ部材131の位置はクランプシャフト127と係合する係合位置を規定し、カラー部材135の位置はクランプ部材131を係合位置に維持する維持位置を規定する。後に図6〜図8に基づき、電動式振動工具100からブレード145を取り外す際の動作を説明するが、その場合には、カラー部材135がクランプ部材131の解除位置への移動を許容する許容位置に移動し、クランプ部材131がクランプシャフト127との係合を解除する解除位置に移動し、クランプシャフト127がブレード145を開放する開放位置に移動する。
(ロック操作機構)
ロック操作機構150は、ロック機構130を操作するよう構成される。より具体的には、ロック操作機構150は、カラー部材135をスピンドル回転軸方向124aに移動させるよう構成される。カラー部材135がスピンドル回転軸方向124aに移動されることで、クランプ部材131とクランプシャフト127に関しては、両者の係合と解除とが切り替えられる。
図1〜図5は、ロック操作機構150がクランプ部材131を係合位置に置いている状態を示し、図6〜図8はロック操作機構150がクランプ部材131を解除位置に移動可能としている状態を示す。
図5に示す通り、ハンドル部151に連結された回動軸部1513は、第1インナハウジング1101と第2インナハウジング1102との間に形成された空間領域1104に置かれるよう、本体ハウジング101内を幅方向100cに貫通して配置される。回動軸部1513の両端部には、カラー部材135に当接可能に構成された切換部152が設けられる。切換部152は、第1カム部1521と第2カム部1522とにより構成される。第1カム部1521は、カラー部材135と当接可能な第1当接部1521aと、カラー部材135と離間可能な第1切欠き部1521bとを有する。第2カム部1522は、カラー部材135と当接可能な第2当接部1522aと、カラー部材135と離間可能な第2切欠き部1522bとを有する。この切換部152が本発明に係る「切換部」の一例であり、第1カム部1521が本発明に係る「第1カム部」の一例であり、第2カム部1522が本発明に係る「第2カム部」の一例である。
回動軸部1513において、第1カム部1521と第2カム部1522との間には切換連結部153が設けられる。切換連結部153は、回動軸部1513の回動軸に対し偏心した回動軸を有する偏心軸部1531により構成される。すなわち、回動軸部1513には切換部152と切換連結部153とが設けられる。これによって、ハンドル部151の回転動作に連動して、切換部152と切換連結部153とが回転される。この切換連結部153が本発明に係る「切換連結部」の一例であり、偏心軸部1531が本発明に係る「偏心軸部」の一例である。
図1に示す通り、ハンドル部151がブレード固定位置に置かれた場合には、図5に示す通り、切換部152(第1カム部1521、第2カム部1522)の第1切欠き部1521bおよび第2切欠き部1522bがカラー部材135の上側100b1に位置される。よって、切換部152はカラー部材135を開放している状態となる。このとき、カラー部材135は、第2コイルスプリング142によって上側100b1に付勢され、第1カラー部材傾斜部1361と第1クランプ部材傾斜部1331および第2カラー部材傾斜部1362と第2クランプ部材傾斜部1332がそれぞれ当接する。これにより、クランプ部材131がクランプシャフト127に向かって移動され、2つのクランプ部材131によってクランプシャフト127が挟持される。また、切換連結部153(偏心軸部1531)は、第2インナハウジング1102から離間した位置に置かれる。これによって、切換連結部153を介して振動が第2インナハウジング1102に伝達することを抑制することができる。
なお、この状態にあっては、図4に示す通り、支持部材141のクランプ部材支持部1412は、クランプ部材131と非接触状態とされている。
上述した通り、当該状態におけるクランプシャフト127の位置はブレード145を保持する保持位置を規定し、クランプ部材131の位置はクランプシャフト127と係合する係合位置を規定し、カラー部材135の位置はクランプ部材131を係合位置に維持する維持位置を規定する。
一方、図6に示す通り、ハンドル部151がブレード交換位置に置かれた場合には、図8に示す通り、切換部152の第1当接部1521aおよび第2当接部1522aがカラー部材135に当接し、第2コイルスプリング142の付勢力に抗してカラー部材135を下側100b2に移動させる。この結果、図7に示す通り、支持部材141のクランプ部材支持部1412がクランプ部材131と当接し、クランプ部材131がカラー部材135に対して相対的に上側100b1に移動される。
なお、第1当接部1521aと第2当接部1522aとが当接するカラー部材135の領域は、スピンドル回転軸方向124aに対して点対称の位置となる。よって、第1当接部1521aと第2当接部1522aとは、カラー部材135において交差方向124bに離間した領域に当接するため、カラー部材135の移動を安定して行うことができる。
クランプ部材131がカラー部材135に対して相対的に上側100b1へ移動されることにより、第1クランプ部材傾斜部1331と第1カラー部材傾斜部1361の当接および第2クランプ部材傾斜部1332と第2カラー部材傾斜部1362の当接がそれぞれ解除され、クランプ部材131が交差方向124bにおいてクランプシャフト127から離間する方向へ移動可能となる。すなわち、クランプ部材131によるクランプシャフト127のクランプ力が減少する。この状態で、クランプシャフト127を下方に引き抜くことで、クランプシャフト127がスピンドル124から取り外される。クランプシャフト127の挟持が解除されることで、ブレード145の挟持が解除される。これにより、先端工具としてのブレード145を交換することができる。
当該状態におけるカラー部材135の位置はクランプ部材131の解除位置への移動を許容する許容位置を規定し、クランプ部材131の位置はクランプシャフト127との係合を解除する解除位置を規定し、クランプシャフト127の位置はブレード145を開放する開放位置を規定する。
なお、図8に示す通り、切換連結部153は、第2インナハウジング1102と当接する位置に置かれる。これによって、第2コイルスプリング142の付勢力は、ロック機構130、切換部152および切換連結部153を介して第2インナハウジング1102が受けることとなる。すなわち、本体ハウジング101は第2コイルスプリング142の付勢力を受けない構成であるため、本体ハウジング101を樹脂により構成し、電動式振動工具100の軽量化を図ることが可能となる。
以上の通り、ハンドル部151を、図1に示すブレード固定位置から図6に示すブレード交換位置に移動させることで、ブレード145の取り外しが可能となる。一方、ブレード145を装着したクランプシャフト127をスピンドル124に挿入した状態で、ハンドル部151をブレード交換位置からブレード固定位置に移動させることで、ブレード145をクランプシャフト127とスピンドル124の間に挟持することができる。
(第2実施形態)
本発明の第2実施形態に係る電動式振動工具200につき、図9および図10に基づき説明する。第2実施形態に係る電動式振動工具200は、第1実施形態に係る電動式振動工具100と比して駆動モータ115の配置形態が異なる。すなわち、図9に示す通り、駆動モータ115は、モータ回転軸方向117aがスピンドル回転軸方向124aに対して交差するようインナハウジング110に対して配置される。
駆動モータ115が当該配置形態であるため、図10に示す通り、被駆動アーム123はアーム部1231と固定部1232との間の領域が湾曲して形成される。アーム部1231は、下側100b2から上側100b1に向かい延出されており、下側100b2から駆動ベアリング122を銜え込む構造とされている。被駆動アーム123を当該湾曲形状とすることにより、本体ハウジング101内部における駆動モータ115と、偏心軸部121と、スピンドル124とに囲まれた空間を有効的に活用することができる。
また、アーム部1231から湾曲領域を経て固定部1232に至るため、固定部1232における応力集中を回避することが可能となる。
電動式振動工具200は、上述した電動式振動工具100に則したロック機構130およびロック操作機構150を備える。よって、電動式振動工具200にあっても、電動式振動工具100と同様の動作や機能を奏することができる。
以上においては、電動式振動工具100、200を用いて説明したが、作業工具は電動式振動工具には限られない。例えば、作業工具として、グラインダや丸鋸のように先端工具が回転する作業工具にも本発明を適用してもよい。また、駆動モータ115としてブラシレスモータを利用していたが、ブラシ付きモータを利用してもよい。
上記発明の趣旨に鑑み、本発明に係る作業工具に関しては、下記の態様が構成可能である。なお、各態様は、単独で、あるいは互いに組み合わされて用いられるだけでなく、請求項に記載された発明と組み合わされて用いられる。
(態様1)
スピンドルの他方の端部とロック機構との間には支持部材が配置され、
支持部材は、付勢部材を支持するコイルスプリング支持部を下側領域に有し、
コイルスプリングは、コイルスプリング支持部とロック機構の間に配置される。
(態様2)
支持部材は、クランプ部材が解除位置にある場合にクランプ部材を支持するクランプ部材支持部を上側領域に有する。
(態様3)
スピンドルを支持するベアリングは、支持部材を支持するベアリングと兼用される。
(態様4)
ロック機構アセンブリは、スピンドル回転軸方向に関して摺動可能にインナハウジングに配置される。
(態様5)
ロック機構アセンブリにおいて、ベアリングがインナハウジングに対する摺接要素を構成するとともに、カラー部材はインナハウジングに対する非接触要素を構成する。
(本実施形態の各構成要素と本発明の各構成要素の対応関係)
本実施形態の各構成要素と本発明の各構成要素の対応関係を以下の通り示す。なお、本実施形態は、本発明を実施するための形態の一例を示すものであり、本発明は、本実施形態の構成に限定されるものではない。
電動式振動工具100、200は本発明に係る「作業工具」の一例である。ブレード145は本発明に係る「先端工具」の一例である。本体ハウジング101は本発明に係る「本体ハウジング」の一例である。ロック操作機構150は本発明に係る「操作機構」の一例である。ハンドル部151は本発明に係る「ハンドル部」の一例であり、回動軸部1513は本発明に係る「ハンドル回動軸部」の一例である。インナハウジング110は本発明に係る「インナハウジング」の一例である。第1インナハウジング1101は本発明に係る「第1インナハウジング」の一例である。第2インナハウジング1102は本発明に係る「第2インナハウジング」の一例である。空間領域1104は本発明に係る「インナハウジング空間領域」の一例である。弾性部材111は本発明に係る「弾性部材」の一例である。ロック機構130は本発明に係る「ロック機構」の一例である。スピンドル124は本発明に係る「スピンドル」の一例である。スピンドル回転軸方向124aは本発明に係る「スピンドル回転軸方向」の一例である。駆動モータ115は本発明に係る「モータ」の一例である。クランプシャフト127は本発明に係る「先端工具保持部材」の一例である。クランプ部材131は本発明に係る「クランプ部材」の一例である。カラー部材135は本発明に係る「カラー部材」の一例である。第2コイルスプリング142は本発明に係る「付勢部材」の一例である。切換部152は本発明に係る「切換部」の一例である。第1カム部1521は本発明に係る「第1カム部」の一例である。第2カム部1522は本発明に係る「第2カム部」の一例である。切換連結部153は本発明に係る「切換連結部」の一例である。偏心軸部1531は本発明に係る「偏心軸部」の一例である。
100、200 電動式振動工具(作業工具)
100a 長手方向
100a1 前側
100a2 後側
100b 高さ方向
100b1 上側
100b2 下側
100c 幅方向
101 本体ハウジング
1011 前側領域
1012 中間領域
1013 後側領域
107 グリップ部
108 スライドスイッチ
109 バッテリ装着部
110 インナハウジング
1101 第1インナハウジング
1102 第2インナハウジング
1103 連結部材
1104 空間領域(インナハウジング空間領域)
111 弾性部材
115 駆動モータ(モータ)
117 出力軸部
117a モータ回転軸方向
120 駆動機構
121 偏心軸部
1211 偏心部
121a ベアリング
121b ベアリング
122 駆動ベアリング
123 被駆動アーム
1231 アーム部
1232 固定部
124 スピンドル
1241 上側端部
1242 下側端部
124a スピンドル回転軸方向
124b 交差方向
124c ベアリング
124d ベアリング
126 工具保持部
127 クランプシャフト(先端工具保持部材)
1271 スピンドル内領域
1272 係合領域
1273 締結領域
128 クランプヘッド
129 クランプ部材係合溝
130 ロック機構
1301 ロック機構アセンブリ
130a 摺接領域
130b 第1傾斜要素
130c 第2傾斜要素
131 クランプ部材
132 凸部
1331 第1クランプ部材傾斜部
1332 第2クランプ部材傾斜部
1333 クランプ部材傾斜連結領域
1333a 第1延在領域
1333b 第2延在領域
134 第1コイルスプリング
135 カラー部材
1351 内側領域
1352 孔部
1353 外側領域
1354 カラー部材長尺領域
1355 ベアリング配置領域
135a ベアリング
1361 第1カラー部材傾斜部
1362 第2カラー部材傾斜部
1363 カラー部材傾斜連結領域
137 蓋部材
140 付勢機構
141 支持部材
1411 コイルスプリング支持部
1412 クランプ部材支持部
142 第2コイルスプリング
1421 コイルスプリング長尺領域
145 ブレード(先端工具)
150 ロック操作機構(操作機構)
151 ハンドル部
1511 把持部
1512 アーム部
1513 回動軸部(ハンドル回動軸部)
152 切換部
1521 第1カム部
1521a 第1当接部
1521b 第1切欠き部
1522 第2カム部
1522a 第2当接部
1522b 第2切欠き部
153 切換連結部
1531 偏心軸部
180 コントローラ
190 バッテリ

Claims (7)

  1. 先端工具を駆動して被加工材に対して所定の加工作業を行う作業工具であって、
    本体ハウジングと、
    モータと、
    前記モータの駆動力を前記先端工具に伝達するスピンドルと、
    前記先端工具を保持する保持位置と、前記先端工具を開放する開放位置との間でスピンドル回転軸方向に移動可能に構成される先端工具保持部材と、
    前記先端工具保持部材を前記保持位置でロックする係合位置と、前記先端工具保持部材とのロックを解除する解除位置との間で移動可能に構成されるロック機構と、
    前記本体ハウジングに収容されるとともに、前記ロック機構の少なくとも一部を収容するインナハウジングと、
    前記ロック機構の操作を行う操作機構と、を有し、
    前記操作機構は、
    前記本体ハウジングの外側に配置されるとともに、使用者に操作されるハンドル部と、
    前記ハンドル部に連結されるとともに、前記ハンドル部の動作に伴い前記ロック機構を前記係合位置と前記解除位置との間で切り換える切換部と、
    前記切換部に連結されるとともに、前記切換部が前記ロック機構を前記係合位置に置く場合には前記インナハウジングから離間し、前記切換部が前記ロック機構を前記解除位置に置く場合には前記インナハウジングと当接される切換連結部と、を有することを特徴とする作業工具。
  2. 請求項1に記載された作業工具であって、
    前記スピンドルと前記ロック機構の間に配置されるとともに前記ロック機構を前記係合位置に置くよう付勢する付勢部材を有し、
    前記切換部が前記ロック機構を前記解除位置に置く場合には、前記切換連結部が前記付勢部材に付勢されて前記インナハウジングと当接されることを特徴とする作業工具。
  3. 請求項1または2に記載された作業工具であって、
    前記切換部は、前記ハンドル部の動作により回動可能に構成された第1カム部および第2カム部を有し、
    前記ロック機構は、
    移動可能に構成されたカラー部材と、
    前記カラー部材に対して相対的に移動することにより、前記係合位置と前記解除位置との間で移動可能に構成されたクランプ部材と、を有し、
    前記第1カム部は前記カラー部材における所定領域に当接可能に構成され、前記第2カム部は前記カラー部材における前記所定領域から離間する領域に当接可能に構成されることによって、前記第1カム部および前記第2カム部の回動動作に伴い前記カラー部材が移動することにより、前記クランプ部材が前記係合位置と前記解除位置との間で移動されることを特徴とする作業工具。
  4. 請求項3に記載された作業工具であって、
    前記切換連結部は、前記第1カム部と前記第2カム部とを連結する偏心軸部により構成されることを特徴とする作業工具。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載された作業工具であって、
    前記ハンドル部は、前記本体ハウジングに収容されるハンドル回動軸部を有し、
    前記切換部および前記切換連結部は、前記ハンドル回動軸部に形成されていることを特徴とする作業工具。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載された作業工具であって、
    前記インナハウジングは、
    第1インナハウジングと、
    前記第1インナハウジングに連結された第2インナハウジングと、
    前記第1インナハウジングと前記第2インナハウジングが所定間隔にて離間することにより構成されるインナハウジング空間領域と、を有し、
    前記ロック機構の少なくとも一部は前記第1インナハウジングに収容され、
    前記切換連結部の少なくとも一部が前記インナハウジング空間領域に置かれ、
    前記切換部が前記ロック機構を前記解除位置に置く場合には、前記切換連結部は前記第2インナハウジングに当接されることを特徴とする作業工具。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載された作業工具であって、
    前記本体ハウジングと前記インナハウジングは、弾性部材を介して連結されていることを特徴とする作業工具。
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