JP6472740B2 - 無線通信システム、無線通信方法および集中制御局 - Google Patents

無線通信システム、無線通信方法および集中制御局 Download PDF

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Description

本発明は、無線LAN(Local Area Network)の稠密環境において、各通信局のCSMA/CA(Carrier Sense Multiple Access with Collision Avoidance)制御に起因するスループットの低下を改善する無線通信システム、無線通信方法および集中制御局に関する。
近年、ノートパソコンやスマートフォン等の持ち運び可能で高性能な無線端末の普及により企業や公共スペースだけではなく、一般家庭でもIEEE802.11標準規格の無線LANが広く使われるようになっている。IEEE802.11標準規格の無線LANには、 2.4GHz帯を用いるIEEE802.11b/g/n 規格の無線LANと、5GHz帯を用いるIEEE802.11a/n/ac規格の無線LANがある。
IEEE802.11b規格やIEEE802.11g規格の無線LANでは、2400MHzから2483.5MHz間に5MHz間隔で13チャネルが用意されている。ただし、同一場所で複数のチャネルを使用する際は、干渉を避けるためスペクトルが重ならないようにチャネルを使用すると最大で3チャネル、場合によっては4チャネルまで同時に使用できる。
IEEE802.11a規格の無線LANでは、日本の場合は、5170MHzから5330MHz間と、5490MHzから5710MHz間で、それぞれ互いに重ならない8チャネルおよび11チャネルの合計19チャネルが規定されている。なお、IEEE802.11a規格では、チャネル当たりの帯域幅が20MHzに固定されている。
無線LANの最大伝送速度は、IEEE802.11b規格の場合は11Mbps であり、IEEE802.11a規格やIEEE802.11g規格の場合は54Mbps である。ただし、ここでの伝送速度は物理レイヤ上での伝送速度である。実際にはMAC(Medium Access Control )レイヤでの伝送効率が50〜70%程度であるため、実際のスループットの上限値はIEEE802.11b規格では5Mbps 程度、IEEE802.11a規格やIEEE802.11g規格では30Mbps 程度である。また、伝送速度は、情報を送信しようとする通信局が増えればさらに低下する。
一方で、有線LANでは、Ethernet(登録商標)の100Base-T インタフェースをはじめ、各家庭にも光ファイバを用いたFTTH(Fiber to the home)の普及から、 100Mbps 〜1Gbps 級の高速回線の提供が普及しており、無線LANにおいても更なる伝送速度の高速化が求められている。
そのため、2009年に標準化が完了したIEEE802.11n規格では、これまで20MHzと固定されていたチャネル帯域幅が最大で40MHzに拡大され、また、空間多重送信技術(MIMO:Multiple input multiple output)技術の導入が決定された。IEEE802.11n規格で規定されているすべての機能を適用して送受信を行うと、物理レイヤでは最大で 600Mbps の通信速度を実現可能である。
さらに、2013年に標準化が完了したIEEE802.11ac規格では、チャネル帯域幅を80MHzや最大で 160MHzまで拡大することや、空間分割多元接続(SDMA:Space Division Multiple Access)を適用したマルチユーザMIMO(MU−MIMO)送信方法の導入が決定している(例えば、非特許文献1参照)。IEEE802.11ac規格で規定されているすべての機能を適用して送受信を行うと、物理レイヤでは最大で約 6.9Gbps の通信速度を実現可能である。
ただし、IEEE802.11ac規格においてチャネル帯域幅を40MHz、80MHz、 160MHzと広くする場合、5GHz帯において同一場所で同時に使えるチャネル数は、チャネル帯域幅が20MHzで19チャネルだったものが、9チャネル、4チャネル、2チャネルと少なくなる。すなわち、チャネル帯域幅が増加するにつれて、使えるチャネル数が低減することになる。
このように、同一場所で同時に使えるチャネル数は、通信に用いるチャネル帯域幅によって、 2.4GHz帯の無線LANでは3つ、5GHz帯の無線LANでは2つ,4つ,9つ,または19のチャネルになるので、実際に無線LANを導入する際には無線基地局(アクセスポイント(AP))が自セル(BSS:Basic Service Set )内で使用するチャネルを選択する必要がある。
ここで、使用可能なチャネル数よりもBSS数が多い無線LANの稠密環境では、複数のBSSが同一チャネルを使うことになる(OBSS:Overlapping BSS )。その場合、同一チャネルを使用するBSS間の干渉の影響により、当該BSSおよびシステム全体のスループットが低下することになる。そのため無線LANでは、CSMA/CAを用いて、キャリアセンスによりチャネルが空いているときにのみデータの送信を行う自律分散的なアクセス制御が使われている。
具体的には、送信要求が発生した通信局は、まず所定のセンシング期間(DIFS:Distributed Inter-Frame Space )だけキャリアセンスを行って無線媒体の状態を監視し、この間に他の通信局による送信信号が存在しなければ、ランダム・バックオフを行う。通信局は、引き続きランダム・バックオフ期間中もキャリアセンスを行うが、この間にも他の通信局による送信信号が存在しない場合に、チャネルの利用権(TXOP:Transmission Opportunity)を得る。チャネルの利用権を得た通信局(TXOP Holder )は、同一BSS内の他の通信局にデータを送信し、またそれらの通信局からデータを受信できる。このようなCSMA/CA制御を行う場合、同一チャネルを使用する無線LANの稠密環境では、キャリアセンスによりチャネルがビジーになる頻度が高くなるため、送信機会(チャネルの利用権を得る機会)が低下し、スループットが低下することになる。したがって、周辺環境をモニタリングし、適切なチャネルを選択することが重要になる。
無線基地局におけるチャネルの選択方法は、IEEE802.11標準規格で定まっていないため、各ベンダーが独自の方法を採用しているが、最も一般的なチャネル選択方法としては、干渉電力の最も少ないチャネルを自律分散的に選択する方法がある。無線基地局は、一定期間すべてのチャネルについてキャリアセンスして最も干渉電力が小さいチャネルを選択し、選択したチャネル上で配下の端末装置とデータの送受信を行う。なお、干渉電力とは、近隣BSSや他システムから受信する信号のレベルであり、例えば、受信信号強度(RSSI:Received Signal Strength Indicator)により測定することができる。
ここで、無線基地局においてキャリアセンスを行うに当たり、受信信号強度(RSSI)を用いてチャネル使用状況を判断するCCA(Clear Channel Assessment)閾値が設定されている。例えばIEEE802.11規格では、2つのCCA閾値が規定されている。1つは、キャリアセンスの際に受信する受信信号において無線LAN信号のプリアンブルを検出できた場合のCCA閾値(以下、CCA−SD(Signal Detection)閾値とする)であり、もう1つは、キャリアセンスの際に受信する受信信号において無線LAN信号のプリアンブルを検出できなかった場合のCCA閾値(以下、CCA−ED(Energy Detection)閾値とする)である。例えば、IEEE802.11a規格では、CCA−SD閾値は−82dBmに設定される。CCA−ED閾値は−62dBmに設定される。
キャリアセンスにより、RSSIがCCA−SD閾値以上で、かつ無線LAN信号のプリアンブルを検出した場合は、そのチャネルはビジー(通信不可)と判定する。また、キャリアセンスにより無線LAN信号のプリアンブルを検出できない場合でも、RSSIがCCA−ED閾値以上の場合は、近隣BSSや他システムからの干渉波と見なしてそのチャネルはビジー(通信不可)と判定する。それ以外の場合は、チャネルがアイドル(通信可)と判定する。
また、IEEE802.11標準規格では、BSS周辺の無線状況が変化した場合におけるチャネルの変更手順が規定されているが、基本的に、レーダ検出などによる強制移行以外は、一度選択したチャネルの再選択を行っていない。すなわち、現状無線LANでは、無線状況の変化に応じたチャネルの最適化は行われていない。
IEEE 802.11ac Standard, December 2013.
既存の無線LANシステムは、自律分散的に動作する。また、前述の通り、各無線基地局が起動時における周辺の無線環境に基づいて使用するチャネルを選択し、一度選択したチャネルの再選択は基本的に行っていない。環境変化には、例えば起動中の無線基地局数の変化、各無線基地局配下の無線端末の変化、各々のセル内の無線装置から送出されるデータ量の変化などがある。しかし、既存の無線LANシステムでは、そのような環境変化があっても使用チャネルの最適化を行なっていないため、各々の基地局、または各々の端末のスループット間で差が生じ、スループット値が不公平となったりシステム全体でもスループットが劣化する問題があった。
本発明は、無線LANの稠密環境において、無線基地局(AP)および無線端末のスループットの改善およびシステム全体のスループットの改善ができる無線通信システム、無線通信方法および集中制御局を提供することを目的とする。
第1の発明は、それぞれ配下の無線端末と無線通信を行う複数の無線基地局と、複数の無線基地局または無線端末の周辺の無線環境情報に応じて各無線基地局の通信制御に用いるパラメータを設定する集中制御局とを備え、所定の組合せの無線基地局が同一周波数で同時送信を行う無線通信システムであって、複数の無線基地局は、周辺の無線環境情報を取得して集中制御局に通知する無線環境情報通知手段を備え、集中制御局は、複数の無線基地局から通知される無線環境情報に応じて、同一周波数で同時送信が可能な所定の組合せの無線基地局を選定する同時送信制御手段を備え、集中制御局の同時送信制御手段は、複数の無線基地局の中から、無線環境情報に基づいて、同一周波数で同時送信が可能な無線基地局の候補リストを作成する同時送信可能AP候補リスト作成手段と、同時送信可能AP候補リストの無線基地局の中から、無線環境情報に基づいて、同一周波数で同時送信を行う無線基地局の組合せであるクラスタを生成するクラスタ生成手段とを含む。
第1の発明の無線通信システムにおける無線基地局の無線環境情報通知手段は、無線基地局で帰属無線端末からの信号の受信信号強度を測定し、無線環境情報として集中制御局に通知する構成であり、集中制御局の同時送信可能AP候補リスト作成手段は、全ての帰属無線端末からの信号の受信信号強度が第1の閾値以上となる無線基地局を同時送信が可能な無線基地局の候補として選定する。
第1の発明の無線通信システムにおける無線基地局の無線環境情報通知手段は、無線基地局の無線環境情報通知手段は、無線基地局の帰属無線端末で測定された無線基地局からの信号の受信信号強度を取得し、無線環境情報として集中制御局に通知する構成であり、集中制御局の同時送信可能AP候補リスト作成手段は、全ての帰属無線端末で測定された無線基地局からの信号の受信信号強度が第2の閾値以上となる無線基地局を同時送信が可能な無線基地局の候補として選定する。
第1の発明の無線通信システムにおける無線基地局の無線環境情報通知手段は、無線基地局で帰属無線端末からの信号の受信信号強度を測定するとともに、無線基地局の帰属無線端末で測定された無線基地局からの信号の受信信号強度を取得し、それぞれ無線環境情報として集中制御局に通知する構成であり、集中制御局の同時送信可能AP候補リスト作成手段は、全ての帰属無線端末からの信号の受信信号強度が第1の閾値以上となり、かつ全ての帰属無線端末で測定された前記無線基地局からの信号の受信信号強度が第2の閾値以上となる無線基地局を同時送信が可能な無線基地局の候補として選定する。
第1の発明の無線通信システムにおける無線基地局の無線環境情報通知手段および同時送信可能AP候補リスト作成手段は、受信信号強度に代えて、受信信号のSNR(signal-to-noise ratio) またはSINR(signal-to-interference and noise power ratio)を用い、第1の閾値または第2の閾値に代えてそれぞれ対応する閾値を用いる。
第1の発明の無線通信システムにおける無線基地局の同時送信可能AP候補リスト作成手段は、帰属無線端末がない無線基地局を同一周波数で同時送信が可能な無線基地局の候補として選定する。
第1の発明の無線通信システムにおける無線基地局のクラスタ生成手段は、同時送信可能AP候補リストの無線基地局の中から、無線基地局間で互いに測定される信号の受信信号強度が第3の閾値未満となる無線基地局を選択してクラスタを生成する。
第1の発明の無線通信システムにおける無線基地局のクラスタ生成手段は、同時送信可能AP候補リストの無線基地局の中から、無線基地局の帰属無線端末で帰属先以外の無線基地局からの信号の受信信号強度が第4の閾値未満となる無線基地局を選択してクラスタを生成する。
第1の発明の無線通信システムにおける無線基地局のクラスタ生成手段は、クラスタに帰属する無線基地局の数に上限または下限を設定する。
第2の発明は、それぞれ配下の無線端末と無線通信を行う複数の無線基地局と、複数の無線基地局または無線端末の周辺の無線環境情報に応じて各無線基地局の通信制御に用いるパラメータを設定する集中制御局とを備え、所定の組合せの無線基地局が同一周波数で同時送信を行う無線通信方法であって、複数の無線基地局は、周辺の無線環境情報を取得して集中制御局に通知するステップを有し、集中制御局は、複数の無線基地局から通知される無線環境情報に応じて、同一周波数で同時送信が可能な所定の組合せの無線基地局を選定するステップを有し、集中制御局のステップは、複数の無線基地局の中から、無線環境情報に基づいて、同一周波数で同時送信が可能な無線基地局の候補である同時送信可能AP候補リストを作成するステップ1と、同時送信可能AP候補リストの無線基地局の中から、無線環境情報に基づいて、同一周波数で同時送信を行う無線基地局の組合せであるクラスタを生成するステップ2とを含む。
第3の発明は、それぞれ配下の無線端末と無線通信を行う複数の無線基地局と、複数の無線基地局または無線端末の周辺の無線環境情報に応じて各無線基地局の通信制御に用いるパラメータを設定する集中制御局とを備え、所定の組合せの無線基地局が同一周波数で同時送信を行う無線通信システムの集中制御局であって、複数の無線基地局から通知される無線環境情報に応じて、同一周波数で同時送信が可能な所定の組合せの無線基地局を選定する同時送信制御手段を備え、集中制御局における同時送信制御手段は、複数の無線基地局の中から、無線環境情報に基づいて、同一周波数で同時送信が可能な無線基地局の候補リストを作成する同時送信可能AP候補リスト作成手段と、同時送信可能AP候補リストの無線基地局の中から、無線環境情報に基づいて、同一周波数で同時送信を行う無線基地局の組合せであるクラスタを生成するクラスタ生成手段とを含む。
本発明は、無線LANの稠密環境において、無線基地局の周辺の無線環境情報に応じて、同一周波数で同時送信する無線基地局の組合せであるクラタスの生成を行うことにより、周波数チャネルの効率的な再利用が可能となり、無線基地局および無線端末のスループットの改善およびシステム全体のスループットの改善を図ることができる。
本発明の無線通信システムの実施例構成を示す図である。 本発明の無線通信システムにおける集中制御局8の構成例を示す図である。 本発明の無線通信システムにおける無線基地局1の構成例を示す図である。 本発明の無線通信システムにおける無線端末4の構成例を示す図である。 本発明の無線通信システムにおける集中制御局の処理手順の概要を示すフローチャートである。 無線環境情報(RSSI)の収集形態を示す図である。 同時送信可能AP候補リストの作成手順例1を示すフローチャートである。 同時送信可能AP候補リストの作成手順例2を示すフローチャートである。 同時送信可能AP候補リストの作成手順例3を示すフローチャートである。 同時送信可能AP候補リストの作成手順例4を示すフローチャートである。 クラスタの作成手順例1を示すフローチャートである。 クラスタの作成手順例2を示すフローチャートである。 クラスタの作成手順例3を示すフローチャートである。 クラスタの作成手順例4を示すフローチャートである。 クラスタの作成手順例5を示すフローチャートである。 同時送信可否の判定手順例1を示すフローチャートである。 同時送信可否の判定手順例2を示すフローチャートである。
図1は、本発明の無線通信システムの実施例構成を示す。
図1において、無線基地局(AP)1〜3は、それぞれ帰属する無線端末(STA)4〜6と無線通信を行う。ここでは、無線端末4,5が無線基地局1に帰属し、無線端末6が無線基地局2に帰属し、無線基地局3には帰属する無線端末がないものとする。無線基地局1〜3は、ネットワーク7を介して集中制御局8に接続される。集中制御局8は、無線基地局1〜3または無線端末4〜6から環境情報(無線環境情報、トラヒック情報、現設定情報)および能力情報を収集し、無線環境情報に基づいて同一周波数で同時送信が可能な複数の無線基地局の組合せであるクラスタを作成し、さらに環境情報および能力情報に基づいてクラスタごとに複数の無線基地局の通信制御に用いる設定パラメータ値を決定する。これにより、従来のCSMA/CAによるアクセス制御と異なり、クラスタごとに複数の無線基地局が同一周波数で同時送信する機会が増え、無線基地局および無線端末のスループットの改善およびシステム全体のスループットを改善することができる。
図2は、本発明の無線通信システムにおける集中制御局8の構成例を示す。
図2において、集中制御局8は、接続部81と、通信部82と、制御部83と、情報収集部84と、情報記憶部85と、情報処理部86と、パラメータ算出部87と、設定情報記憶部88とを備える。
通信部82は、接続部81を介して無線基地局1〜3および無線端末4〜6と通信を行う。情報収集部84は、無線通信システム内に存在する制御対象の無線基地局1〜3または無線端末4〜6から環境情報(無線環境情報、トラヒック情報、現設定情報)および能力情報を収集する。情報記憶部85は、情報収集部84が収集した各情報を保持する。情報処理部86は、情報記憶部85が保持している各情報の平均化処理、最新化などを行う。パラメータ算出部87は、情報処理部86で処理された各情報および情報記憶部85が保持している各情報を基に、無線基地局のクラスタ作成および無線基地局の通信制御に用いる設定パラメータ値を算出する。設定情報記憶部88は、パラメータ算出部87が算出した無線基地局の設定パラメータ値を保持する。制御部83は、無線基地局1〜3および無線端末4〜6の各情報の収集、無線基地局のクラスタ作成および設定パラメータ値の算出を含む集中制御局8の動作を統括して制御する。
図3は、本発明の無線通信システムにおける無線基地局1の構成例を示す。なお、無線基地局2,3も同様の構成である。
図3において、無線基地局1は、接続部11と、通信部12と、制御部13と、環境情報保持部14と、パラメータ設定部15と、アクセス権獲得部16と、無線通信部17と、アンテナ部18とを備える。
通信部12は、接続部11を介してネットワーク7上の集中制御局8と通信を行う。環境情報保持部14は、定期的に無線基地局周辺をスキャンして取得した環境情報を保持する。ここで、環境情報には、利用可能なそれぞれのチャネルにおいて存在する他の無線基地局の数および識別情報、他の無線基地局から受信するビーコンなどの信号のRSSIなどが含まれる。さらに、自セル内の端末装置数や各端末装置から受信する信号のRSSI、SINRなども含まれる。パラメータ設定部15は、集中制御局8より通知されたパラメータを設定する。アクセス権獲得部16は、CSMA/CAによるアクセス権を獲得する。無線通信部17は、パラメータ設定部15より設定されたパラメータを使用し、CSMA/CAによるアクセス権を獲得してアンテナ部18を介して帰属する端末装置と無線通信を行う。また、無線通信部17は、無線通信において利用可能なチャネルそれぞれに対して、予め定められた期間スキャンし、得られた周辺の環境情報を環境情報保持部14に出力する。制御部13は、無線基地局の動作を統括して制御する。
図4は、本発明の無線通信システムにおける無線端末4の構成例を示す。なお、無線端末5,6も同様の構成である。
図4において、無線端末4は、制御部41と、環境情報保持部42と、アクセス権獲得部43と、無線通信部44と、アンテナ部45とを備える。
環境情報保持部42は、定期的に無線端末周辺をスキャンして取得した環境情報を保持する。ここで、環境情報には、利用可能なそれぞれのチャネルにおいて存在する他の無線基地局の数や識別情報、他の無線基地局から受信するビーコンなどの信号のRSSIなどが含まれる。さらに、帰属する無線基地局から受信する信号のRSSI、SINRなども含まれる。アクセス権獲得部43は、CSMA/CAによるアクセス権を獲得する。無線通信部44は、アンテナ部48を介して無線基地局と無線通信を行う。また、無線通信部44は、無線通信において利用可能なチャネルそれぞれに対して、予め定められた期間スキャンし、得られた周辺の環境情報を環境情報保持部42に出力する。制御部41は、無線端末の動作を統括して制御する。
(集中制御局の処理手順)
図5は、本発明の無線通信システムにおける集中制御局の処理手順の概要を示す。
図5において、集中制御局は、接続している無線基地局から環境情報(無線環境情報、トラヒック情報、現設定情報)を収集して必要な処理を行う(S1)。
次に、集中制御局は収集した無線環境情報に基づいて、同一周波数で同時送信が可能な無線基地局の候補リスト(同時送信可能AP候補リスト)を作成する(S2)。同時送信可能AP候補リストの作成手順の詳細については、図7〜図9を参照して説明する。ここで用いる無線環境情報は、例えば図6(a) に示す無線基地局AP(i) で測定された帰属端末S(p) からの信号のRSSI(p) 、SNR(p) またはSINR(p) 、図6(b) に示す帰属端末S(p) で測定された無線基地局AP(i) からの信号のRSSI(p) 、SNR(p) またはSINR(p) である。ただし、図6(b) におけるRSSI(p) は、帰属端末S(p) から無線基地局AP(i) に通知する手段が必要になる。これらのRSSI(p) 、SNR(p) またはSINR(p) は、同一周波数で同時送信可能な無線基地局の候補リストの選定基準(閾値以上の場合に同時送信候補APリストに追加)として用いられる。
次に、無線環境情報に基づいて、同時送信可能AP候補リストの中から同一周波数で同時送信が可能な複数の無線基地局の組合せであるクラスタを作成する(S3)。クラスタの作成手順の詳細については、図11〜図17を参照して説明する。ここで用いる無線環境情報は、例えば図6(c) に示す無線基地局AP(j) で測定された無線基地局AP(k) からの信号のRSSI(j) 、無線基地局AP(k) で測定された無線基地局AP(j) からの信号のRSSI(k) 、無線基地局AP(j) の帰属端末S(p) で測定された非帰属の無線基地局AP(k) からの信号のRSSI(p) 、無線基地局AP(k) の帰属端末S(r) で測定された非帰属の無線基地局AP(j) からの信号のRSSI(r) であり、これらは干渉レベルとして同時送信の可否判定基準(閾値未満の場合に同時送信可と判定)として用いられる。
次に、生成されたクラスタに帰属する各無線基地局APに対して、同時送信を行うための適切なパラメータ値を設定し(S4)、処理を終える。
(同時送信可能AP候補リストの作成)
図7は、同時送信可能AP候補リストの作成手順例1を示す。
図7において、集中制御局は、同時送信可能AP候補リストの作成開始に当たり、集中制御局に接続される制御可能な無線基地局APの中から1台の無線基地局AP(i) を選択する(S11)。次に、AP(i) の帰属端末Sの中から、1台の帰属端末S(p) を選択する(S12)。次に、集中制御局は、図6(a) に示すようにAP(i) で測定されたS(p) からの信号のRSSI(p) を収集し(S15)、RSSI(p) と第1の閾値RSSITH1 との比較をAP(i) の全ての帰属端末S(p) に対して実施する(S16-1,S17)。なお、第1の閾値RSSITH1 は、例えばCCA−ED閾値と同じ−62dBmに設定される。
ここで、全ての帰属端末S(p) において(RSSI(p) ≧RSSITH1 )であれば、当該無線基地局AP(i) を同時送信可能AP候補リストに追加する(S18)。一方、無線基地局AP(i) の帰属端末S(p) の1つでも(RSSI(p) <RSSITH1 )であれば(S16-1:No)、当該無線基地局AP(i) を同時送信可能AP候補リストから除外する。以上の処理を、集中制御局に接続される制御可能な全ての無線基地局AP(i) について実施し(S19)、同時送信可能AP候補リストの作成を終了する。
図8は、同時送信可能AP候補リストの作成手順例2を示す。
図8において、集中制御局は、同時送信可能AP候補リストの作成開始に当たり、集中制御局に接続される制御可能な無線基地局APの中から1台の無線基地局AP(i) を選択する(S11)。次に、AP(i) の帰属端末Sの中から、1台の帰属端末S(p) を選択する(S12)。次に、集中制御局は、図6(b) に示すようにS(p) で測定されたAP(i) からの信号のRSSI(p) を収集し(S14)、RSSI(p) と第2の閾値RSSITH2 との比較をAP(i) の全ての帰属端末S(p) に対して実施する(S16-2,S17)。なお、第2の閾値RSSITH2 は、第1の閾値RSSITH1 と独立に設定可能であるが、例えばCCA−ED閾値と同じ−62dBmに設定される。
ここで、全ての帰属端末S(p) において(RSSI(p) ≧RSSITH2 )であれば、当該無線基地局AP(i) を同時送信可能AP候補リストに追加する(S18)。一方、無線基地局AP(i) の帰属端末S(p) の1つでも(RSSI(p) <RSSITH2 )であれば(S16-2:No)、当該無線基地局AP(i) を同時送信可能AP候補リストから除外する。以上の処理を、集中制御局に接続される制御可能な全ての無線基地局AP(i) について実施し(S19)、同時送信可能AP候補リストの作成を終了する。
ところで、作成手順例2の場合は、帰属端末S(p) で測定されたAP(i) からの信号のRSSI(p) をAP(i) に通知し、AP(i) から集中制御局に転送する必要がある。この帰属端末S(p) からAP(i) への情報通知が行われていない場合は、図7に示す作成手順例1により同時送信可能AP候補リストを作成することになる。すなわち、帰属端末S(p) からAP(i) への情報通知の有無に応じて、作成手順例1または作成手順例2を選択することになるが、その作成手順例3を図9に示す。
図9において、集中制御局は、同時送信可能AP候補リストの作成開始に当たり、集中制御局に接続される制御可能な無線基地局APの中から1台の無線基地局AP(i) を選択する(S11)。次に、AP(i) の帰属端末Sの中から、1台の帰属端末S(p) を選択する(S12)。次に、集中制御局は、帰属端末S(p) から無線基地局AP(i) への情報通知の有無を判定し(S13)、情報通知がなければ図6(a) に示すようにAP(i) で測定されたS(p) からの信号のRSSI(p) を収集し(S15)、情報通知があれば図6(b) に示すようにS(p) で測定されたAP(i) からの信号のRSSI(p) を収集する(S14)。次に、RSSI(p) と閾値RSSITHとの比較をAP(i) の全ての帰属端末S(p) に対して実施する(S16,S17)。ここでは、閾値RSSITH=第1の閾値RSSITH1 =第2の閾値RSSITH2 としているが、それぞれ個別に第1の閾値RSSITH1 および第2の閾値RSSITH2 を用いてもよい。以下同様に、集中制御局に接続される制御可能な全ての無線基地局AP(i) について、同時送信可能AP候補リストに追加するか否かを判定し、同時送信可能AP候補リストの作成を終了する。
ここで、帰属端末S(p) からAP(i) への情報通知手段があれば、集中制御局は、S(p) で測定されたAP(i) からの信号のRSSI(p) と第2の閾値RSSITH2 との比較を行うとともに、AP(i) で測定されたS(p) からの信号のRSSI(p) と第1の閾値RSSITH1 との比較を行い、ともにそれぞれの閾値以上の場合に同時送信可能AP候補リストに追加し、いずれか一方がそれぞれの閾値より小さい場合に当該AP(i) を同時送信可能AP候補リストから除外してもよい。以上の処理手順を図10に処理手順例4として示す。なお、第1の閾値RSSITH1 および第2の閾値RSSITH2 に代えて共通の閾値RSSITHを用いてもよい。
また、AP(i) において、S(p) からの信号のRSSI(p) と閾値RSSITH1 との比較(図7の例)、あるいはS(p) で測定されたAP(i) からの信号のRSSI(p) と閾値RSSITH2 との比較(図8の例)、あるいはS(p) からの信号のRSSI(p) と閾値RSSITH1 との比較およびS(p) で測定されたAP(i) からの信号のRSSI(p) と閾値RSSITH2 との比較(図10の例)を行い、AP(i) が自ら同時送信可能AP候補リストに追加できるかどうかを判定してもよい。そして、同時送信可能AP候補リストに追加できるAP(i) が集中制御局に通知することにより、集中制御局ではその通知に応じて同時送信可能AP候補リストの作成を行うことができる。ただし、集中制御局において同時送信可能AP候補リストに追加できるAPを判定する場合は、その判定条件(閾値RSSITH等)を状況に応じて自由に変更できるが、各APが判定する場合に、各APで固定の判定条件に基づいて判定することになり自由度が低減する。
また、上記の同時送信可能AP候補リストの作成手順例は、無線基地局AP(i) と帰属端末S(p) との間で測定されるRSSI(p) が閾値以上であれば、無線基地局AP(i) を同時送信可能APの候補とした。このRSSI(p) は、無線基地局AP(i) と帰属端末S(p) の例えば距離に依存しており、いわば帰属端末S(p) のすべてが近くにいる無線基地局AP(i) を同時送信可能APの候補とするものである。したがって、RSSI(p) に代えて、無線基地局AP(i) と帰属端末S(p) との間で測定されるSNR(p) またはSINR(p) などを指標としてもよい。
また、これらの指標とは別に、無線基地局AP(i) に帰属端末S(p) があるか否かに応じて、同時送信可能AP候補とするか否かを判定してもよい。例えば、無線基地局AP(i) に帰属端末S(p) があるだけで同時送信可能AP候補としてもよく、あるいは無線基地局AP(i) に帰属端末S(p) がないだけで同時送信可能AP候補としてもよい。この場合、同時送信を行う無線基地局の組合せであるクラスタの帰属APが増えるとともに、クラスタ数およびクラスタに帰属しない単独AP数が減少し、それらへ割り当てるチャネル候補をできるだけ多く残すことができる。
(クラスタの作成)
図11は、クラスタの作成手順例1を示す。
図11において、同一周波数で同時送信を行う無線基地局の組合せであるクラスタの作成開始に当たり、同時送信可能AP候補リストの中から1台の無線基地局AP(i) を選択し、クラスタC(n) の帰属とする(S21)。次に、同時送信可能AP候補リストの中から1台の無線基地局AP(j) を選択する(S22a)。次に、AP(j) がクラスタC(n) に帰属するAPと同時送信が可能か否か(クラスタC(n) に帰属可能か否か)を判定する(S23)。なお、同時送信可否の判定については、図16または図17を参照して別途説明する。
ここで、AP(j) が同時送信可能であれば(S23:Yes )、AP(j) をクラスタC(n) に帰属させ(S24)、AP(j) が同時送信不可であれば(S23:No)、AP(j) をクラスタC(n) に帰属させない。さらに、同時送信可能AP候補リストの中のクラスタ帰属のAPを除く全AP(j) について、クラスタC(n) に帰属するAPと同時送信が可能か否かを判定する処理を繰り返す(S26)。次に、クラスタC(n) の帰属APを確定するとともに、同時送信可能AP候補リストからクラスタC(n) の帰属APを削除する(S27)。以上の処理を、同時送信可能AP候補リストの中の全てのAPがクラスタに帰属か否かが分類されるまで繰り返し(S31)、クラスタの作成を終了する。
図12は、クラスタの作成手順例2を示す。
作成手順例2の特徴は、作成手順例1のステップS22aに代わるステップS22bにおいて、同時送信可能AP候補リストの中から1台の無線基地局AP(j) を選択する際に、AP(i) の無線環境情報に基づいてAP(i) の周辺のAPのみを対象とするところにある。周辺判定は、例えばAP(i) で受信する他のAPからの信号のRSSIが閾値(例えば最低受信感度の−82dBm)以上か否かで行い、周辺の範囲として例えば隣接または近接を区別することができる。その他の処理手順は、作成手順例1と同様である。
なお、AP(i) の周辺のAP(j) をクラスタC(n) の帰属APとした場合に、さらに同時送信可能AP候補リストの中からAP(j) の周辺のAP(j')について同時送信が可能か否かを判定し、同時送信可能であればAP(j')をクラスタC(n) の帰属APとしてもよい。これを繰り返し行えば、図11に示すクラスタの作成手順例1と同じ結果になるが、繰り返し数を制限することにより、最初のAP(i) からみて周辺の範囲を制限することができる。
図13は、クラスタの作成手順例3を示す。
作成手順例3の特徴は、クラスタC(n) に帰属するAP数に予め設定される上限数を設けるところにある。ここでは、作成手順例2に適用した例を示すが、作成手順例1に適用してもよい。
図13において、同一周波数で同時送信を行う無線基地局の組合せであるクラスタの作成開始に当たり、同時送信可能AP候補リストの中から1台の無線基地局AP(i) を選択し、クラスタC(n) の帰属とする(S21)。このとき、クラスタ内AP数NAP(n) =1とする。次に、同時送信可能AP候補リストの中からAP(i) の周辺の1台の無線基地局AP(j) を選択する(S22b)。次に、AP(j) がクラスタC(n) に帰属するAPと同時送信が可能か否か(クラスタC(n) に帰属可能か否か)を判定する(S23)。なお、同時送信可否の判定については、図16または図17を参照して別途説明する。
ここで、AP(j) が同時送信可能であれば(S23:Yes )、AP(j) をクラスタC(n) に帰属させ(S24)、クラスタ内AP数NAP(n) をインリクメントして上限数と比較する(S25)。一方、AP(j) が同時送信不可であれば(S23:No)、AP(j) をクラスタC(n) に帰属させない。さらに、AP(j) をクラスタC(n) に帰属させてクラスタ内AP数NAP(n) が上限数未満であれば(S25:Yes )、同時送信可能AP候補リストの中のクラスタ帰属のAPを除く全APについて、クラスタC(n) に帰属するAPと同時送信が可能か否かを判定する処理を繰り返す(S26)。
次に、AP(i) の全周辺APに対する処理を終えるか、AP(j) をクラスタC(n) に帰属させてクラスタ内AP数NAP(n) が上限数以上になれば(S25:No)、クラスタC(n) の帰属APを確定するとともに、同時送信可能AP候補リストからクラスタC(n) の帰属APを削除する(S27)。以上の処理を、同時送信可能AP候補リストの中の全てのAPがクラスタに帰属か否かが分類されるまで繰り返し(S31)、クラスタの作成を終了する。
図14は、クラスタの作成手順例4を示す。
作成手順例4の特徴は、クラスタC(n) に帰属するAP数に予め下限数を設定するところにある。ここでは、作成手順例3に適用した例を示すが、作成手順例1,2に適用してもよい。
図14において、ステップS21〜S27の処理は、図13に示す作成手順例3と同じである。ステップS26において、AP(i) の全周辺APに対する処理を終えた後に、クラスタ内AP数NAP(n) が下限数以上か否かを判定する(S28)。クラスタ内AP数NAP(n) が下限数以上であれば(S28:Yes )、クラスタC(n) の帰属APを確定するとともに、同時送信可能AP候補リストからクラスタC(n) の帰属APを削除する(S27)。一方、クラスタ内AP数NAP(n) が下限数未満であれば(S28:No)、当該クラスタC(n) を解消し、同時送信可能AP候補リストからクラスタC(n) の帰属APを削除する(S29)。この削除したAPは、クラスタに帰属しない単独APとなる。以上の処理を、同時送信可能AP候補リストの中の全てのAPがクラスタに帰属か否かが分類されるまで繰り返し(S31)、クラスタの作成を終了する。
図15は、クラスタの作成手順例5を示す。
作成手順例4までは同時送信可能AP候補リストにある全てのAPは、クラスタに帰属するAPとクラスタに帰属しないAPのいずれかに分類され、作成されるクラスタ数に上限を設けていなかった。作成手順例5の特徴は、クラスタ数Nc に予め上限数を設定するところにある。ここでは、作成手順例4に適用した例を示すが、作成手順例1〜3に適用してもよい。
図15において、ステップS21〜S29の処理は、図14に示す作成手順例4と同じである。ステップS27において、クラスタC(n) の帰属APを確定するとともに、同時送信可能AP候補リストからクラスタC(n) の帰属APを削除した後に、クラスタ数Nc をインリクメントして上限数と比較する(S30)。クラスタ数Nc が上限数未満であれば、同時送信可能AP候補リストの中の全てのAPを対象に次のクラスタを作成する処理に戻り(S31)、クラスタ数Nc が上限数以上になった場合は、クラスタの作成を終了する。
(同時送信可否の判定)
図16は、同時送信可否の判定手順例1を示す。ここでは、図11〜図15に示すステップS23において、同時送信可能AP候補リストのAP(j) がクラスタC(n) に帰属するAP(k) と同一周波数で同時送信が可能か否かを判定する手順を示す。
図16において、図11〜図15のステップS22a/S22bで選択されたAP(j) が既存クラスタに帰属しているか否かを判定し(S41)、AP(j) が既存クラスタに帰属している場合には同時送信不可と判定し(S54)、処理を終了する。AP(j) が既存クラスタに帰属していない場合には(S41:Yes )、クラスタC(n) の1つの帰属AP(k) を選択する(S42)。次に、集中制御局は図6(c) に示すように、AP(j) で測定されたAP(k) からの信号のRSSI(j) と、AP(k) で測定されたAP(j) からの信号のRSSI(k) に着目する(S43)。なお、RSSI(j) およびRSSI(k) は、集中制御局が周辺の無線環境情報の1つとして収集しているものとする(図5のS1)。次に、RSSI(j) と第3の閾値RSSITH3 とを比較し(S44)、RSSI(k) と第3の閾値RSSITH3 とを比較する(S45)。なお、第3の閾値RSSITH3 は、例えばCCA−ED閾値と同じ−62dBmが用いられる。
ここで、RSSI(j) およびRSSI(k) の少なくとも一方が第3の閾値以上であれば、AP(j) はクラスタC(n) の帰属AP(k) に対して第3の閾値以上の干渉を受けるか与えるので、同時送信不可と判定し(S54)、処理を終了する。一方、RSSI(j) およびRSSI(k) が第3の閾値未満であれば(S44:Yes 、S45:Yes )、AP(j) はクラスタC(n) の帰属AP(k) と同時送信可能と判定される。さらに、クラスタC(n) の全帰属APに対して同様の処理を行い(S52)、AP(j) が全帰属APに対して当該条件を満足したときにAP(j) は同時送信可能と判定され(S53) 、処理を終了する。
図17は、同時送信可否の判定手順例2を示す。
判定手順例2の特徴は、判定手順例1のAP間のRSSIに応じた判定に加えて、図6(c) に示すように、AP(j) の帰属端末S(p) で測定されたAP(k) からの信号のRSSI(p) と、AP(k) の帰属端末S(r) で測定されたAP(j) からの信号のRSSI(r) を同時送信可否の判定に用いるところにある。なお、RSSI(p) はSP(p) から帰属するAP(j) に通知され、RSSI(r) はSP(r) から帰属するAP(k) に通知され、集中制御局がAP(j) のRSSI(j) とAP(k) のRSSI(k) とともに周辺の無線環境情報の1つとして収集しているものとする(図5のS1)。
図17において、ステップS41〜S45、S54の処理は、判定手順例1と同じである。AP(j) が同時送信可能と判定された後に(S45:Yes )、集中制御局は、AP(j) の帰属端末S(p) で測定されたAP(k) からの信号のRSSI(p) に着目し(S46)、RSSI(p) と第4の閾値RSSITH4 とを比較する(S47)。なお、第4の閾値RSSITH4 は、第3の閾値RSSITH3 と独立に設定可能であるが、例えばCCA−ED閾値と同じ−62dBmが用いられる。
ここで、RSSI(p) ≧RSSITH4 であれば(S47:No)、AP(j) は同時送信不可と判定し(S54)、処理を終了する。一方、RSSI(p) <RSSITH4 であれば(S47:Yes )、AP(j) の全帰属端末について同様の処理を行い(S48)、AP(j) が全帰属端末に対して当該条件を満足してAP(j) は同時送信可能と判定したときに次の処理に進む。
集中制御局は、AP(k) の帰属端末S(r) で測定されたAP(j) からの信号のRSSI(r) に着目し(S49)、RSSI(r) と第4の閾値RSSITH4 とを比較する(S50)。ここで、RSSI(r) ≧RSSITH4 であれば(S49:No)、AP(j) は同時送信不可と判定し(S54)、処理を終了する。一方、RSSI(r) <RSSITH4 であれば(S50:Yes )、AP(k) の全帰属端末について同様の処理を行い(S51)、AP(k) が全帰属端末に対して当該条件を満足したときに、AP(j) は同時送信可能と判定する。次に、クラスタC(n) に帰属の全APについて同様の処理を行い(S52)、AP(j) が全帰属APに対して当該条件を満足したときにAP(j) は同時送信可能と判定され(S53) 、処理を終了する。
1〜3 無線基地局(AP)
4〜6 無線端末(STA)
7 ネットワーク
8 集中制御局
11 接続部
12 通信部
13 制御部
14 環境情報保持部
15 パラメータ設定部
16 アクセス権獲得部
17 無線通信部
18 アンテナ部
41 制御部
42 無線環境情報保持部
43 アクセス権獲得部
44 無線通信部
45 アンテナ部
81 接続部
82 通信部
83 制御部
84 情報収集部
85 情報記憶部
86 情報処理部
87 パラメータ算出部
88 設定情報記憶部

Claims (11)

  1. それぞれ配下の無線端末と無線通信を行う複数の無線基地局と、
    前記複数の無線基地局または前記無線端末の周辺の無線環境情報に応じて各無線基地局の通信制御に用いるパラメータを設定する集中制御局と
    を備え、所定の組合せの無線基地局が同一周波数で同時送信を行う無線通信システムであって、
    前記複数の無線基地局は、周辺の無線環境情報を取得して前記集中制御局に通知する無線環境情報通知手段を備え、
    前記集中制御局は、前記複数の無線基地局から通知される前記無線環境情報に応じて、同一周波数で同時送信が可能な所定の組合せの無線基地局を選定する同時送信制御手段を備え
    前記集中制御局の前記同時送信制御手段は、
    前記複数の無線基地局の中から、前記無線環境情報に基づいて、同一周波数で同時送信が可能な無線基地局の候補リストを作成する同時送信可能AP候補リスト作成手段と、
    前記同時送信可能AP候補リストの無線基地局の中から、前記無線環境情報に基づいて、同一周波数で同時送信を行う無線基地局の組合せであるクラスタを生成するクラスタ生成手段と
    を含むことを特徴とする無線通信システム。
  2. 請求項1に記載の無線通信システムにおいて、
    前記無線基地局の前記無線環境情報通知手段は、前記無線基地局で帰属無線端末からの信号の受信信号強度を測定し、前記無線環境情報として前記集中制御局に通知する構成であり、
    前記集中制御局の前記同時送信可能AP候補リスト作成手段は、全ての帰属無線端末からの信号の受信信号強度が第1の閾値以上となる無線基地局を同一周波数で同時送信が可能な無線基地局の候補として選定する
    ことを特徴とする無線通信システム。
  3. 請求項1に記載の無線通信システムにおいて、
    前記無線基地局の前記無線環境情報通知手段は、前記無線基地局の帰属無線端末で測定された前記無線基地局からの信号の受信信号強度を取得し、前記無線環境情報として前記集中制御局に通知する構成であり、
    前記集中制御局の前記同時送信可能AP候補リスト作成手段は、全ての帰属無線端末で測定された前記無線基地局からの信号の受信信号強度が第2の閾値以上となる無線基地局を同一周波数で同時送信が可能な無線基地局の候補として選定する
    ことを特徴とする無線通信システム。
  4. 請求項1に記載の無線通信システムにおいて、
    前記無線基地局の前記無線環境情報通知手段は、前記無線基地局で帰属無線端末からの信号の受信信号強度を測定するとともに、前記無線基地局の帰属無線端末で測定された前記無線基地局からの信号の受信信号強度を取得し、それぞれ前記無線環境情報として前記集中制御局に通知する構成であり、
    前記集中制御局の前記同時送信可能AP候補リスト作成手段は、全ての帰属無線端末からの信号の受信信号強度が第1の閾値以上となり、かつ全ての帰属無線端末で測定された前記無線基地局からの信号の受信信号強度が第2の閾値以上となる無線基地局を同一周波数で同時送信が可能な無線基地局の候補として選定する
    ことを特徴とする無線通信システム。
  5. 請求項2,3,4のいずれかに記載の無線通信システムにおいて、
    前記受信信号強度に代えて、受信信号のSNR(signal-to-noise ratio) またはSINR(signal-to-interference and noise power ratio)を用い、前記第1の閾値または前記第2の閾値に代えてそれぞれ対応する閾値を用いる
    ことを特徴とする無線通信システム。
  6. 請求項1に記載の無線通信システムにおいて、
    前記同時送信可能AP候補リスト作成手段は、帰属無線端末がない前記無線基地局を同一周波数で同時送信が可能な無線基地局の候補として選定する
    ことを特徴とする無線通信システム。
  7. 請求項1に記載の無線通信システムにおいて、
    前記クラスタ生成手段は、前記同時送信可能AP候補リストの無線基地局の中から、前記無線基地局間で互いに測定される信号の受信信号強度が第3の閾値未満となる無線基地局を選択して前記クラスタを生成する
    ことを特徴とする無線通信システム。
  8. 請求項1に記載の無線通信システムにおいて、
    前記クラスタ生成手段は、前記同時送信可能AP候補リストの無線基地局の中から、前記無線基地局の帰属無線端末で帰属先以外の無線基地局からの信号の受信信号強度が第4の閾値未満となる無線基地局を選択して前記クラスタを生成する
    ことを特徴とする無線通信システム。
  9. 請求項1に記載の無線通信システムにおいて、
    前記クラスタ生成手段は、前記クラスタに帰属する前記無線基地局の数に上限または下限を設定する
    ことを特徴とする無線通信システム。
  10. それぞれ配下の無線端末と無線通信を行う複数の無線基地局と、前記複数の無線基地局または前記無線端末の周辺の無線環境情報に応じて各無線基地局の通信制御に用いるパラメータを設定する集中制御局とを備え、所定の組合せの無線基地局が同一周波数で同時送信を行う無線通信方法であって、
    前記複数の無線基地局は、周辺の無線環境情報を取得して前記集中制御局に通知するステップを有し、
    前記集中制御局は、前記複数の無線基地局から通知される前記無線環境情報に応じて、同一周波数で同時送信が可能な所定の組合せの無線基地局を選定するステップを有し
    前記集中制御局の前記ステップは、
    前記複数の無線基地局の中から、前記無線環境情報に基づいて、同一周波数で同時送信が可能な無線基地局の候補である同時送信可能AP候補リストを作成するステップ1と、
    前記同時送信可能AP候補リストの無線基地局の中から、前記無線環境情報に基づいて、同一周波数で同時送信を行う無線基地局の組合せであるクラスタを生成するステップ2と
    を含むことを特徴とする無線通信方法。
  11. それぞれ配下の無線端末と無線通信を行う複数の無線基地局と、前記複数の無線基地局または前記無線端末の周辺の無線環境情報に応じて各無線基地局の通信制御に用いるパラメータを設定する集中制御局とを備え、所定の組合せの無線基地局が同一周波数で同時送信を行う無線通信システムの集中制御局であって、
    前記複数の無線基地局から通知される前記無線環境情報に応じて、同一周波数で同時送信が可能な所定の組合せの無線基地局を選定する同時送信制御手段を備え
    前記同時送信制御手段は、
    前記複数の無線基地局の中から、前記無線環境情報に基づいて、同一周波数で同時送信が可能な無線基地局の候補リストを作成する同時送信可能AP候補リスト作成手段と、
    前記同時送信可能AP候補リストの無線基地局の中から、前記無線環境情報に基づいて、同一周波数で同時送信を行う無線基地局の組合せであるクラスタを生成するクラスタ生成手段と
    を含むことを特徴とする集中制御局。
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