JP2017103559A - 無線通信システム、無線通信方法、集中制御局装置および無線局装置 - Google Patents

無線通信システム、無線通信方法、集中制御局装置および無線局装置 Download PDF

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Abstract

【課題】各BSSの無線環境情報に基づいてBSSにおけるキャリアセンス閾値および受信感度閾値を制御することで、スループットを改善する。【解決手段】集中制御局は、キャリアセンス閾値を制御するBSSの1つを第1のBSSとし、その他を第2のBSSとしたときに、第1のBSSから第2のBSSへの与干渉電力値が第2のBSSにおける干渉基準値以下であり、かつ第2のBSSから第1のBSSへの被干渉電力値がキャリアセンス閾値の上限値未満のときに、第1のBSSに設定するキャリアセンス閾値として、該被干渉電力値を上回りかつキャリアセンス閾値の上限値未満の範囲で算出する手段を備える。【選択図】 図1

Description

本発明は、無線LAN(Local Area Network)の稠密環境において、各通信局のCSMA/CA(Carrier Sense Multiple Access with Collision Avoidance)制御に起因するスループットの低下を改善する無線通信システム、集中制御局装置および無線局装置に関する。
近年、 2.4GHz帯または5GHz帯を用いた高速無線アクセスシステムとして、IEEE802.11a規格、IEEE802.11g規格などに基づいた基地局装置(AP)が広く普及している。これらの規格に基づいた無線LANシステムでは、マルチパスフェージング環境での特性を安定化させるための技術である直交周波数分割多重(OFDM:Orthogonal Frequency Division Multiplexing)変調方式を用い、最大で54Mbps の伝送速度を実現している(非特許文献1)。
ただし、上述した伝送速度は物理レイヤ上での伝送速度であり、ユーザにとって有効なデータのスループットではない。実際には、MAC(Medium Access Control )レイヤでの伝送効率が50〜70%程度であるために、スループットは30Mbps 程度が上限値となっている。
一方、有線LANの通信速度もFTTH(Fiber to the home )の普及から、上昇の一途をたどっている。そのため、今後無線LANにおいても更なる伝送速度の高速化が求められることが想定される。無線区間のスループット増大のために、MIMOやマルチユーザMIMOなど様々な空間信号処理技術が検討されているが、他の方法として通信周波数帯域の拡大も行なわれている。IEEE802.11aやIEEE802.11gでは、20MHz幅の周波数帯域をチャネルとして定義し、通信の際は予め選択した通信チャネル1つを用いて通信していたが、IEEE802.11nでは、連続した20MHz幅チャネル2つを束ねて40MHz幅の周波数帯域を利用した通信を行うことができる。さらに、IEEE802.11acでは、20MHz幅チャネル4つを使った80MHz幅の周波数帯域を利用した通信を行うことができ、オプションを含めると最大 160MHz幅まで一度に利用可能である。このように、無線LAN通信を行う際に使用するチャネル帯域の拡大が進んでいる(非特許文献2)。
このように、通信に利用するチャネルの最大周波数帯域はIEEE802.11aからIEEE802.11acまでで、8倍に拡大している。しかし、無線LAN通信に利用できる周波数帯域全体については、大きな拡張が認められていない。すなわち、無線LANの普及に伴って、周波数資源は十分でなくなりつつあり、使用可能なチャネル数よりもBSS(Basic Service Set )が一定エリア内に多く存在する無線LANの稠密環境では、互いの距離が近い複数のBSSが同一チャネルを使うことでBSSがオーバラップするOBSS(Overlapping BSS )環境が生じる。このとき、基地局が選択したチャネルによっては、通信エリアが互いにオーバラップする他の基地局からのパケット信号の干渉の影響によってスループットが低下し、システム全体のスループット効率が低下することがあった。
そのため無線LANでは、CSMA/CAを用いて、送信局がキャリアセンスによりチャネルの空き状態を確認し、チャネルが空き状態のときにのみデータの送信を開始する自律分散的なアクセス制御が用いられている。
具体的には、送信要求が発生した通信局は、まず所定のセンシング期間(DIFS:Distributed Inter-Frame Space )だけキャリアセンスを行って無線媒体の状態を監視し、
この間に他の通信局による送信信号が存在しなければ、ランダム・バックオフを行う。通信局は、引き続きランダム・バックオフ期間中もキャリアセンスを行うが、この間にも他の通信局による送信信号が存在しない場合に、チャネルの利用権(TXOP:Transmission Opportunity)を得る。チャネルの利用権を得た通信局(TXOP Holder )は、同一BSS内の他の通信局にデータを送信したり、それらの通信局からデータを受信したりできる。このようなCSMA/CA制御を行う場合、同一チャネルを使用する無線LANの稠密環境では、キャリアセンスによりチャネルがビジーになる頻度が高くなるため、送信機会(チャネルの利用権を得る機会)が低下し、スループットが低下することになる。したがって、周辺環境をモニタリングし、適切なチャネルを選択することが重要になる。
無線基地局におけるチャネルの選択方法は、IEEE802.11標準規格で定まっていないため、各ベンダーが独自の方法を採用しているが、最も一般的なチャネル選択方法としては、干渉電力の最も少ないチャネルを自律分散的に選択する方法がある。APは、一定期間すべてのチャネルについてキャリアセンスして最も干渉電力が小さいチャネルを選択し、選択したチャネル上で配下の端末装置とデータの送受信を行う。なお、干渉電力とは、近隣BSSや他システムから受信する信号のレベルであり、例えば、受信信号強度(RSSI:Received Signal Strength Indicator)により測定することができる。
ここで、無線基地局においてキャリアセンスを行うに当たり、受信信号強度(RSSI)を用いてチャネル使用状況を判断するCCA(Clear Channel Assessment)閾値が設定されている。例えばIEEE802.11規格では、2つのCCA閾値が規定されている。1つは、キャリアセンスの際に受信する受信信号において無線LAN信号のプリアンブルを検出できた場合のCCA閾値(以下、CCA−SD(Signal Detection)閾値とする)であり、もう1つは、キャリアセンスの際に受信する受信信号において無線LAN信号のプリアンブルを検出できなかった場合のCCA閾値(以下、CCA−ED(Energy Detection)閾値とする)である。例えば、IEEE802.11a規格では、CCA−SD閾値は−82dBmに設定される。CCA−ED閾値は−62dBmに設定される。
キャリアセンスにより、RSSIがCCA−SD閾値以上で、かつ無線LAN信号のプリアンブルを検出した場合は、そのチャネルはビジー(通信不可)と判定する。また、キャリアセンスにより無線LAN信号のプリアンブルを検出できない場合でも、RSSIがCCA−ED閾値以上の場合は、近隣BSSや他システムからの干渉波と見なしてそのチャネルはビジー(通信不可)と判定する。それ以外の場合は、チャネルがアイドル(通信可)と判定する。
IEEE, "Part 11: Wireless LAN Medium Access Control (MAC) and Physical Layer (PHY) specifications: Enhancements for Higher Throughput," IEEE 802.11n-2009, Oct. 2009. IEEE 802.11ac Draft Standard, D7.0, Sept. 2013. 守倉正博、久保田周治監修、「802.11高速無線LAN教科書」改訂三版、インプレスR&D、2008年3月
無線LANでは、CSMA/CAによるアクセス制御を行っているため、競合する無線LAN基地局や端末局が増加すると、BSS間で干渉信号が増大し、キャリアセンスを行ったときにビジーになる確率が大きくなり、送信機会が減少してスループットが低下する。そこで、送信機会を増加させるための方法として、キャリアセンス閾値(例えばCCA
−SD)を高い値に設定し、チャネルがビジーになる確率を低減させることが考えられる。しかし、1つのBSSがキャリアセンス閾値を高い値に設定して送信機会を増やした場合に、他のBSSに対する干渉信号が増大し、受信誤りが生じてシステム全体のスループットが低下することがある。
特に、端末局から基地局に対して送信する場合は、キャリアセンス閾値の設定を慎重に行う必要がある。基地局が中心となり形成される通信エリアの端に端末局が存在する場合、端末局が送信する際に隣接するBSSへ与える干渉の影響が大きくなる。一方、端末局が通信エリアの中心付近に存在する場合は、隣接するBSSへ与える干渉の影響が小さくなる。端末局は、通信エリア内にランダムに配置されることが多いため、端末局の配置関係によってその影響が異なり、与干渉の影響を考慮したキャリアセンス閾値の設定が必要となる。
また、キャリアセンス閾値を高い値に設定したために、自局が属するBSSの他局からの信号を検出しなくなると、隠れ端末と同様に状態になってBSS内で衝突が発生し、スループットの改善が見込めない。
また、BSS間の干渉信号の増大により、受信局が周辺BSSから受信する干渉信号の受信電力値が受信感度閾値を上回った場合、当該干渉信号に対しても無線LAN信号のプリアンブル検出および復調処理が行われる。この干渉信号の復調処理中に、所望信号が到来すると、所望信号が衝突によって復調できない状態となる。この場合にも、上記のように自局が属するBSS内のスループットおよび他局への干渉を含むシステム全体のスループットを考慮して、受信感度閾値の設定を慎重に行う必要がある。
本発明は、各BSSの無線環境情報に基づいてBSSにおけるキャリアセンス閾値および受信感度閾値を制御することで、スループットを改善することができる無線通信システム、集中制御局装置および無線局装置を提供することを目的とする。
第1の発明は、CSMA/CAによるアクセス制御により基地局と複数の端末局が通信するBSSが隣接して複数存在し、同一チャネルを使用する各BSS間で干渉電力値を考慮したキャリアセンス閾値制御を行ってから無線通信を行う無線通信システムにおいて、各BSSのうち、集中制御局が制御対象のBSSと制御対象外のBSSがあるときに、集中制御局は、制御対象のBSSから無線環境情報を収集し、その無線環境情報に基づいて、制御対象のBSSにおける制御対象外のBSSからの被干渉電力値が所定の受信感度閾値未満であり、かつ制御対象のBSSにおける自BSS以外の制御対象のBSSからの被干渉電力値が所定のキャリアセンス閾値未満となるBSSを、キャリアセンス閾値を制御するBSSとして選択する手段を備える。
第1の発明の無線通信システムにおいて、集中制御局は、キャリアセンス閾値を制御するBSSの1つを第1のBSSとし、その他を第2のBSSとしたときに、第1のBSSから第2のBSSへの与干渉電力値が第2のBSSにおける干渉基準値以下であり、かつ第2のBSSから第1のBSSへの被干渉電力値がキャリアセンス閾値の上限値未満のときに、第1のBSSに設定するキャリアセンス閾値として、該被干渉電力値を上回りかつキャリアセンス閾値の上限値未満の範囲で算出する手段を備える。
さらに、第1の発明の無線通信システムにおける集中制御局は、第1のBSSのキャリアセンス閾値を算出する際に、第2のBSSとして、第1のBSSとの間の受信電力値に応じて与干渉電力値および被干渉電力値を評価する対象を選択する手段を備える。
さらに、第1の発明の無線通信システムにおける集中制御局は、第1のBSSに設定する受信感度閾値として、第2のBSSからの被干渉電力値を上回りかつキャリアセンス閾値以下の範囲で設定する手段を備える。
第2の発明は、CSMA/CAによるアクセス制御により基地局と複数の端末局が通信するBSSが隣接して複数存在し、同一チャネルを使用する各BSS間で干渉電力値を考慮したキャリアセンス閾値制御を行ってから無線通信を行う無線通信方法において、各BSSのうち、集中制御局が制御対象のBSSと制御対象外のBSSがあるときに、集中制御局は、制御対象のBSSから無線環境情報を収集し、その無線環境情報に基づいて、制御対象のBSSにおける制御対象外のBSSからの被干渉電力値が所定の受信感度閾値未満であり、かつ制御対象のBSSにおける自BSS以外の制御対象のBSSからの被干渉電力値が所定のキャリアセンス閾値未満となるBSSを、キャリアセンス閾値を制御するBSSとして選択するステップを有する。
第2の発明の無線通信方法において、集中制御局は、キャリアセンス閾値を制御するBSSの1つを第1のBSSとし、その他を第2のBSSとしたときに、第1のBSSから第2のBSSへの与干渉電力値が第2のBSSにおける干渉基準値以下であり、かつ第2のBSSから第1のBSSへの被干渉電力値がキャリアセンス閾値の上限値未満のときに、第1のBSSに設定するキャリアセンス閾値として、該被干渉電力値を上回りかつキャリアセンス閾値の上限値未満の範囲で算出するステップを有する。
さらに、第2の発明の無線通信方法における集中制御局は、第1のBSSのキャリアセンス閾値を算出する際に、第2のBSSとして、第1のBSSとの間の受信電力値に応じて与干渉電力値および被干渉電力値を評価する対象を選択するステップを有する。
さらに、第2の発明の無線通信方法における集中制御局は、第1のBSSに設定する受信感度閾値として、第2のBSSからの被干渉電力値を上回りかつキャリアセンス閾値以下の範囲で設定するステップを有する。
第3の発明は、CSMA/CAによるアクセス制御により基地局と複数の端末局が通信するBSSが隣接して複数存在し、同一チャネルを使用する各BSS間で干渉電力値を考慮したキャリアセンス閾値制御を行ってから無線通信を行う無線通信システムにおいて用いられる集中制御局装置であって、第1の発明の集中制御局を構成する各手段と、各手段で算出したキャリアセンス閾値および受信感度閾値を制御対象のBSSを構成する基地局および端末局に通知する手段とを備える。
第4の発明は、CSMA/CAによるアクセス制御により基地局と複数の端末局が通信するBSSが隣接して複数存在し、同一チャネルを使用する各BSS間で干渉電力値を考慮したキャリアセンス閾値制御を行ってから無線通信を行う無線通信システムにおいて用いられ、各BSSを形成する基地局と複数の端末局を含む無線局装置であって、第3の発明の集中制御局装置と通信する手段と、集中制御局から通知されたキャリアセンス閾値および受信感度閾値を設定してアクセス制御を行う手段とを備える。
本発明は、CSMA/CAによりアクセス制御を行うBSSが密集する環境において、集中制御局が制御対象のBSSのキャリアセンス閾値および受信感度閾値を集中的に制御することにより、被干渉電力値および与干渉電力値を考慮しながらスループットの改善を図ることができる。
本発明の無線通信システムの実施例構成を示す図である。 基地局10、端末局20および集中制御局40の構成例を示す図である。 集中制御局40の処理手順の概要を示すフローチャートである。 集中制御局40における制御端末局20’の設定手順例を示すフローチャートである。 制御端末局20’のキャリアセンス閾値の算出手順例を示すフローチャートである。 干渉評価BSSグループの生成手順例を示すフローチャートである。 制御端末局20’の受信感度閾値の設定手順例を示すフローチャートである。
図1は、本発明の無線通信システムの実施例構成を示す。
図1において、A個(Aは2以上の整数)の基地局(AP)10−1〜10−Aがあり、基地局10−1は帰属するB個(Bは1以上の整数)の端末局(STA)20−1−1〜20−1−Bと無線通信を行い、以下同様に、基地局10−Aは帰属する端末局(STA)20−A−1〜20−A−Bと無線通信を行う。ここでは、各基地局に帰属する端末局20はB個としているが、各基地局に帰属する端末局は必ずしも同数のB個である必要はない。基地局10−1〜10−Aは、ネットワーク30を介して集中制御局40に接続される。なお、基地局10−1〜10−Aを中心とする円は、後述するキャリアセンス閾値の大きさに応じたキャリアセンス範囲を模式的に示し、実線矢印は基地局と帰属する端末局との間の通信信号、破線矢印は隣接するBSSからの干渉信号を示す。また、BSSを形成する基地局(AP)および端末局(STA)を総称して無線局という。
図2は、基地局10、端末局20および集中制御局40の構成例を示す。
図2において、基地局10は、アンテナ素子11、無線通信部12、情報記憶部13、ネットワーク通信部14により構成される。
アンテナ素子11は、端末局20との間で無線信号を送受信する。無線通信部12は、アンテナ素子11に受信した無線信号をベースバンド信号に復調し、誤り訂正およびデータ信号系列への復号などの信号受信処理を行ってネットワーク通信部14へ出力する。また、無線通信部12は、アンテナ素子11が受信した無線信号のRSSIなどの無線環境情報を取得し、基地局10の通信性能情報および通信状況情報を情報記憶部13に記憶し、集中制御局40から通知されたキャリアセンス閾値および受信感度閾値に応じたCSMA/CA制御を行う。また、無線通信部12は、ネットワーク通信部14から端末局20への送信データを入力し、誤り訂正符号化などの信号送信処理を行ってベースバンド信号に変換し、無線信号に変調してアンテナ素子11から送信する。
ネットワーク通信部14は、集中制御局40からネットワーク30を介して受信した送信データおよび制御信号を無線通信部12へ出力する。また、ネットワーク通信部14は、無線通信部12から出力されたデータ信号系列および情報記憶部13から読み出した無線環境情報、通信性能情報、通信状況情報をネットワーク30を介して集中制御局40へ送信する。
端末局20は、アンテナ素子21、無線通信部22および情報記憶部23により構成される。
アンテナ素子21は、基地局10との間で無線信号を送受信する。無線通信部22は、アンテナ素子21に受信した無線信号をベースバンド信号に復調し、誤り訂正およびデータ信号系列への復号などの信号受信処理を行う。また、無線通信部22は、アンテナ素子21が受信した無線信号のRSSIなどの無線環境情報を取得し、端末局20の通信性能情報および通信状況情報を情報記憶部23に記憶し、集中制御局40から基地局10を介
して通知されたキャリアセンス閾値および受信感度閾値に応じてCSMA/CA制御を行う。また、無線通信部22は、基地局10への送信データを入力し、誤り訂正符号化などの信号送信処理を行ってベースバンド信号に変換し、無線信号に変調してアンテナ素子21から送信する。
集中制御局40は、ネットワーク通信部41、キャリアセンス閾値・受信感度閾値算出部42、無線情報データベース43により構成される。
ネットワーク通信部41は、ネットワーク30を介して基地局10と通信し、基地局10から無線環境情報、通信性能情報、通信状況情報を取得するための制御信号を送信するとともに、各情報を取得してキャリアセンス閾値・受信感度閾値算出部42に出力する。また、ネットワーク通信部41は、キャリアセンス閾値・受信感度閾値算出部42で算出されたキャリアセンス閾値および受信感度閾値の通知情報をネットワーク30を介して基地局10に送信する。
キャリアセンス閾値・受信感度閾値算出部42は、基地局10から無線環境情報、通信性能情報、通信状況情報を取得するための制御信号を生成し、ネットワーク通信部41からネットワーク30を介して基地局10に送信し、ネットワーク通信部41が取得した各情報を入力して無線情報データベース43へ書き込む。また、キャリアセンス閾値・受信感度閾値算出部42は、無線情報データベース43から読み出した各情報に基づき端末局20のキャリアセンス閾値および受信感度閾値を算出し、その結果を無線情報データベース43へ書き込むとともに、ネットワーク通信部41からネットワーク30を介して基地局10に通知し、基地局10がそれぞれ帰属する端末局20に通知する。
無線情報データベース43は、基地局10の無線環境情報、通信性能情報、通信状況情報とを記憶する。また、無線情報データベース43は、キャリアセンス閾値・受信感度閾値算出部42からの読み出し要求を受け、該当情報を返送する。
(集中制御局40の処理手順)
図3は、本発明の無線通信システムの集中制御局40の処理手順の概要を示す。
図3において、集中制御局40は、配下の基地局10および端末局20からそれぞれ無線環境情報を収集する(ステップS1)。例えば、集中制御局が、配下の基地局10および端末局20に無線環境情報の収集を指示し、指示を受けた基地局10および端末局20はそれぞれ自局周辺の無線環境情報を取得し、基地局10はネットワーク30を介して集中制御局40へ通知し、端末局20は接続先の基地局10およびネットワーク30を介して集中制御局40へ通知する。ここで、無線環境情報とは、基地局10または端末局20がそれぞれ一定時間無線信号を収集して得られる無線通信環境を示す情報であり、例えば、周辺の無線LAN局から受信する信号のRSSI値、およびMAC(Media Access Control)アドレスなどの送信元固有のID、周辺の無線LANシステム以外で同一周波数帯を使用する機器からの干渉電力値などが挙げられる。また、端末局20は、自局に関する情報としてGPS(Global positioning system )や周辺基地局からのRSSI値などを用いて取得した自局の位置情報や、加速度センサなどを用いて取得した自局の移動速度などを取得し、自局で収集する無線環境情報に加えることもできる。
さらに、集中制御局40は、基地局10および端末局20の通信性能情報と通信状態情報とを取得してもよい。
通信性能情報は、基地局10および端末局20が無線通信する際の性能を示す情報であり、無線環境情報と同様、基地局10の通信性能情報は基地局10からネットワーク30を介して取得し、端末局20の通信性能情報は接続先基地局10およびネットワーク30を介して取得する。通信性能情報として、例えば、アンテナ本数(送信または受信を行う
際に用いる最大アンテナ数)、設定可能な帯域幅送信電力、誤り訂正符号(FEC)の種類、MCS(Modulation and coding scheme)、送信ストリーム数、ショートGI(Guard interval)の設定可否、送信ダイバーシチの種類、送信ビームフォーミングの可否とそのウェイトの種類、およびマルチユーザMIMOの可否、A−MSDU/A−MPDUの可否などが挙げられる。
通信状況情報は、基地局10または端末局20において、通信性能情報の中からある一定時間内で利用しているパラメータ値の全て、またはその全てと利用割合である。一例として、基地局10がある一定時間内に行った通信における次のような情報がある。
・送信アンテナ数を1本用いた場合が 100%である。
・受信アンテナ数を1本用いた場合が 100%である。
・帯域幅80MHzを用いた通信が23%、40MHzを用いた通信が62%、20MHzを用いた通信
が15%である。
・送信電力の設定値が14dBmの時が10%、17dBBmの時が90%である。
・誤り訂正符号が畳込み符号の時が80%、LDPC(Low Dencity Pality Check)符号
の時が20%である。
・MCSインデックスが9の時が10%、8の時が10%、7の時が10%、6の時が12%、
(中略)、1の時が8%である。
・送信ストリーム数が1の時が90%、2の時が10%である。
・ショートGIが 100%無しである。
・送信ダイバーシチが 100%無しである。
・マルチユーザMIMOが 100%行われない。
・A−MPDUアグリゲーション数が1の場合が50%、2の場合が15%、3の場合が10
%、(以下略)である。
次に、集中制御局40は、無線環境情報に基づき、配下の端末局20の中からキャリアセンス閾値制御を適用する端末局を抽出して制御端末局20’に設定する(ステップS2)。なお、以下の説明では、各BSSを構成する基地局および端末局のうち、端末局を対象例としてキャリアセンス閾値および受信感度閾値の制御手順について説明する。
制御端末局20’は、端末局20のうち、キャリアセンス閾値を変更する機能がない端末局は除外される。また、端末局20の近傍に、端末局20と同一の周波数チャネルで無線通信を行っており、かつ、キャリアセンス閾値を制御していない(できない)他の無線LAN局が存在する場合、送信機会を増加させるため端末局20にキャリアセンス閾値制御を適用すると、他の無線LAN局に対して一方的に干渉を与えてしまい、他の無線LANシステムとの公平な時間棲み分けが難しくなる。それを回避するために、そのような端末局も制御端末局から除外される。また、周辺に同一セル内の無線LAN局しか存在しないような孤立状態では、端末局20のキャリアセンス閾値制御によるスループット向上効果が見込めないので、そのような端末局も制御端末局から除外される。
次に、集中制御局40は、無線環境情報に基づき、キャリアセンス閾値制御端末20’に対してそれぞれ干渉評価BSSグループを算出する(ステップS3)。
干渉評価BSSグループは、制御端末局20’のそれぞれにおいて、キャリアセンス閾値を算出する際に被干渉評価および与干渉評価を行うBSSの集合であり、制御端末局20’と、集中制御局40の制御配下のBSSとの間のRSSI値によって定めることができる。ここで、BSSと端末局との間のRSSI値の算出方法は、BSSに属する基地局および端末局におけるそれぞれのRSSI値の平均値や重み付け合成値とするか、基地局でのRSSI値とするか、基地局または端末局のRSSI値のうち最大値とすることができる。
次に、集中制御局40は、無線環境情報に基づき、制御端末局20’それぞれのキャリアセンス閾値を算出する(ステップS4)。
制御端末局20’のキャリアセンス閾値は、送信機会を増やすために、端末局の設定可能な最低キャリアセンス閾値である初期設定値から上げていくが、一方で、キャリアセンス閾値を上げることにより、接続先基地局および同一BSS内の他の端末局からの信号が検出できなくなることは避ける必要がある。すなわち、制御端末局20’のキャリアセンス閾値として、接続先基地局や同一BSS内の他の端末局からの受信電力値よりも高い値に設定すると、接続先基地局や他の端末局が送信している最中にチャネルがアイドルと誤認して送信を開始し、信号の衝突が発生してスループットが低下する。そのため、集中制御局40は、無線環境情報に基づいて制御端末局20’におけるキャリアセンス閾値の上限値を設定し、上限値以下となる範囲において制御端末局20’のキャリアセンス閾値の制御を行う必要がある。
また、制御端末局20’の送信機会を増やすためにキャリアセンス閾値を高い値に設定すると、制御端末局20’の送信機会が増えることによる他のBSSへの干渉が増大する要因にもなる。そのため、制御端末局20’が帰属するBSSおよび他のBSSへの干渉(与干渉)を考慮してキャリアセンス閾値を適宜調整する必要がある。
次に、集中制御局40は、無線環境情報および前段で算出したキャリアセンス閾値に基づき、制御端末局20’それぞれの受信感度閾値を算出する(ステップS5)。
次に、集中制御局40は、制御端末局20’に対して新たに算出したキャリアセンス閾値および受信感度閾値を通知し(ステップS6)、処理を終了する。集中制御局40から通知を受けた制御端末局20’は、自局のキャリアセンス閾値および受信感度閾値を更新する。
(S2:集中制御局40における制御端末局20’の設定)
図4は、集中制御局40における制御端末局20’の設定手順例を示す。
図4において、集中制御局40は制御対象の端末局20の中から、未判定の端末局を1台を選択して判定対象端末局20pとする(ステップS21)。
次に、判定対象端末局20pの通信性能情報に基づいて、判定対象端末局20pがキャリアセンス閾値の設定変更が可能か否かを判定する(ステップS22)。ここで、設定変更が可能である場合は、次に集中制御局40の制御対象の基地局および端末局のMACアドレス情報、および判定対象端末局20pにおける無線環境情報に基づき、判定対象端末局20pにおいて集中制御局40の制御対象外の無線局からの被干渉電力値が閾値未満か否かを判定する(ステップS23)。なお、ここで用いる被干渉電力値としては、複数の制御対象外の無線局からの最大干渉電力値や、平均干渉電力値などを用いることができる。また、閾値はあらかじめ定めた値として、例えば無線LANの最低受信感度値や、その値にマージンを加えた値を設定することができる。
制御対象外の無線局からの被干渉電力値が閾値未満であれば、制御対象の基地局および端末局のMACアドレス情報、および判定対象端末局20pにおける無線環境情報に基づき、判定対象端末局20pが属するBSS以外で集中制御局40の制御対象の基地局および端末局からの被干渉電力値が閾値未満か否かを判定する(ステップS24)。例えば図1において、判定対象端末局20pが基地局10−1に帰属する端末局20−1−1としたときに、基地局10−2,10−3およびそれぞれ帰属する端末局からの被干渉電力値を判定する。なお、ここで用いる被干渉電力値としては、制御対象の基地局および端末局からの干渉電力の最大値や、平均値などを用いることができる。また、閾値はあらかじめ定めた値として、例えば無線LANで設定可能な最大キャリアセンス閾値や、無線機の性能
により設定可能な最大値や、その値にマージンを加えた値を設定することができる。
制御対象の基地局または端末局からの被干渉電力値が閾値未満であれば、判定対象端末局20pを制御端末局20’として設定する(ステップS25)。
一方、ステップS22でキャリアセンス閾値の設定変更が不可と判定された端末局、ステップS23で制御対象外の無線局からの被干渉電力値が閾値以上と判定された端末局、ステップS24で制御対象の基地局または端末局からの被干渉電力値が閾値以上と判定された端末局は、送信機会を増やすためにキャリアセンス閾値を上げてもスループット改善に寄与しないので制御端末局として設定しない。
そして、全ての端末局について判定済みとなるまでステップS21〜S25の処理を行い(ステップS26)、集中制御局40は制御対象の端末局20の中から制御端末局20’を絞り込んだ上で処理を終了する。
(S4:制御端末局20’のキャリアセンス閾値の算出)
図5は、制御端末局20’のキャリアセンス閾値の算出手順例を示す。
図5において、集中制御局40は、無線環境情報に基づいて、各制御端末局20’のキャリアセンス閾値の上限値を算出する(ステップS31)。ここで、上限値は、制御端末局20’のそれぞれにおいて、自BSS内で自局を除く端末局20および接続先基地局10からの受信電力値(RSSI値)のうちの最小値、もしくはその値にマージンが設定されたものとなる。
次に、無線環境情報に基づいて、キャリアセンス閾値未算出の制御端末局20’を1台選択し、算出対象制御局20'sとする(ステップS32)。算出対象制御局20'sの選択基準としては、例えば、接続先基地局からのRSSI値が大きいこと、または干渉評価BSSグループのBSS数が大きい/小さいこと、または干渉評価BSSグループのBSSとの間の干渉電力値が小さいことなどが考えられる。
集中制御局40は、算出対象制御局20'sの干渉評価BSSグループに含まれるBSSのうち、未判定かつ算出対象制御局20'sからの与干渉電力値が最小となるBSSを1つ選択する(ステップS33)。
次に、算出対象制御局20'sからの与干渉電力値が最小のBSSにおいて、その与干渉電力値が干渉基準値以下か否かを判定する(ステップS34)。ここでの干渉基準値としては、例えば算出対象制御局20'sからの干渉を受けたとしてもBSSに含まれるいずれの端末局からも受信が可能な値として設定でき、選択したBSSに含まれる基地局、および端末局での算出対象制御局20'sからのRSSI値の最大値や平均値、重み付け合成値として算出できる。したがって、干渉評価BSSにおける与干渉電力値の最小値が干渉基準値を超えていれば、当該算出対象制御局20'sのキャリアセンス閾値の制御は行わず、次の算出対象制御局の選択に入る(ステップS38→S32)。
一方、算出対象制御局20'sが選択したBSSへの与干渉電力値が干渉基準値以下であれば、そのBSSからの被干渉電力値が算出対象制御局20'sのキャリアセンス閾値の上限値未満か否かを判定する(ステップS35)。ここで、BSSからの被干渉電力値が上限値以上であれば(S35:No)、算出対象制御局20'sのキャリアセンス閾値を上げても無駄なので、当該算出対象制御局20'sのキャリアセンス閾値の制御は行わず、次の算出対象制御局の選択に入る(ステップS38→S32)。
一方、被干渉電力値がキャリアセンス閾値の上限値未満であれば、算出対象制御局20'sのキャリアセンス閾値として、上限値を超えない範囲で選択したBSSからの被干渉電力値を上回る値に更新する(ステップS36)。
次に、算出対象制御局20'sにおける全ての干渉評価BSSに対して、キャリアセンス閾値の更新を判定したか否かを判定し(ステップS37)、未判定のBSSがあればステップS33へ戻り、ステップS34,S35の判定を行う。全ての干渉評価BSSについて判定済みとなるか、ステップS34,S35の判定で「No」となった場合には、全ての制御端末局20’のキャリアセンス閾値を算出したか否かを判定し(ステップS38)、未算出の制御端末局20’があればステップS32に戻って次の算出対象制御局20'sの選択を行い、算出済みであれば処理を終了する。
以上の処理により、制御端末局20’が周辺のBSSへの与干渉電力を一定以下に抑えつつ、制御端末局20’のキャリアセンス閾値を上げ、送信機会を増加させてスループットを向上させることができる。また、キャリアセンス閾値制御を行わなかった端末局20においても、同一BSS内の制御端末局20’が占有する送信時間が短縮され、自局の送信時間を増加できるため、同じくスループット向上効果が期待できる。
(S3:干渉評価BSSグループの生成)
図3のステップS3では、制御端末局20’のキャリアセンス閾値を算出する際の干渉評価BSSグループの生成を行い、キャリアセンス閾値の算出は干渉評価BSSグループ毎にそれぞれ行う。
以下、干渉評価BSSグループの生成方法について説明する。干渉評価BSSグループは、制御端末局が含まれるBSSを、キャリアセンス閾値制御を適用する単位として1つ以上のグループに分割したものであり、干渉評価BSS間の干渉電力値に基づいて設定される。干渉評価BSSグループ内のBSS同士においては、端末局におけるキャリアセンス閾値の設定初期値では、CSMA/CAによってBSS間で互いに同時通信を行えず、通信機会の低下が生じており、端末局のキャリアセンス閾値によって通信機会を増加させることにより、スループットの向上を得られる機会があるようなBSS同士を選択し、干渉評価BSSグループを生成する。
図6は、干渉評価BSSグループの生成手順例を示す。
図6において、まず、集中制御局40は無線環境情報に基づき、全てのBSSの中から任意の2つのBSS間の干渉電力値についてそれぞれ、最低閾値PL 未満、または最大閾値PH 以上となるBSS間の干渉電力値を除外する(ステップS41)。最低閾値PL は、BSS間の干渉電力値が小さく、BSS間で同時通信が既に可能であり、集中制御局40の制御対象端末局でキャリアセンス閾値制御を適用しても通信機会の増加効果が得られないようなBSS間の干渉電力値を処理から外すためであり、PL は例えば端末局におけるキャリアセンス閾値の初期値で与えられる。また、PH はBSS間の干渉電力値が高く、集中制御局40の制御対象端末局でキャリアセンス閾値制御を適用してもBSS間での同時通信が行えず、通信機会の増加効果が得られないようなBSS間の干渉電力値を処理から外すためであり、PH は例えば端末局におけるキャリアセンス閾値の最大値で与えられる。
次に、2つのBSS間で最小の干渉電力値を選択し、その2つのBSSα、BSSβを選択する(ステップS42)。次に、BSSα、BSSβの両方が干渉評価BSSグループに所属しているか否かを判定し(ステップS43)、両方とも所属する場合はステップS52へ進み、少なくとも一方のBSSが干渉評価BSSグループに所属しない場合は、無線環境情報に基づき、BSSα、BSSβのうち一方が干渉評価BSSグループに所属するか
否かを判定する(ステップS44)。
ここで、BSSα,BSSβのうち一方が干渉評価BSSグループに所属する場合は、ここではBSSαが所属する干渉評価BSSグループj内のBSS群と、BSSグループjに所属しないBSSβとの間との平均干渉電力値を算出する(ステップS45)。次に、算出した平均干渉電力値が閾値PB 未満か否かを判定する(ステップS46)。ここで、閾値PB 以上であればステップS52へ進み、閾値PB 未満であれば、干渉評価BSSグループjに含まれるBSS数が干渉評価BSSグループに所属可能な限界BSS数である閾値未満か否かを判定する(ステップS47)。ここで、閾値以上であればステップS52へ進み、閾値未満であれば、BSSβを干渉評価BSSグループjへ加え(ステップS48)、ステップS52へ進む。
ステップS44において、BSSα,BSSβのどちらも干渉評価BSSグループに所属しない場合は、BSSα,BSSβ間の平均干渉電力値が閾値PB 未満か否かを判定する(ステップS49)。ここで、閾値PB 以上であればステップS52へ進み、閾値PB 未満であればBSSα、BSSβで新たに干渉評価BSSグループiを生成する(ステップS50)。そして、i=i+1とし(ステップS51)、ステップS52へ進む。
ステップS52では、全ての干渉評価BSSの中から任意の2つのBSS間の干渉電力値が、全て判定済みか否かを判定し、判定済みでなければステップS42へ戻り、全て判定済みであれば処理を終了する。
(S5:制御端末局20’の受信感度閾値の設定)
図7は、制御端末局20’の受信感度閾値の設定手順例を示す。
図7において、集中制御局40は、図5に示す算出手順によりキャリアセンス閾値を更新した制御端末局20’の中から、受信感度閾値が未設定の1台を選択して設定対象端末局20'tとする(ステップS61)。
次に、設定対象端末局20'tの通信性能情報に基づいて、設定対象端末局20'tが受信感度閾値の設定変更が可能か否かを判定する(ステップS62)。ここで、設定変更が可能である場合は、受信感度閾値がキャリアセンス閾値より小さいか否かを判定する(S63)。受信感度閾値がキャリアセンス閾値より小さい場合は、受信感度閾値とキャリアセンス閾値(CCA−SD)との間に、自BSS以外の制御対象BSSからの干渉電力値を1つ以上検出するか否かを判定する(S64)。受信感度閾値とキャリアセンス閾値(CCA−SD)との間に干渉電力値が存在していれば、設定対象端末局20'tの受信感度閾値として、干渉電力値を上回り、かつキャリアセンス閾値以下に設定する(S65)。
次に、全ての制御端末局20’について設定済みとなるまでステップS61〜S65の処理を行い(ステップS66)、全ての制御端末局20’に対して受信感度閾値の設定処理を行う。
その他、無線環境情報を取得する際に、周辺の他無線LANシステムの基地局における信号を送信時の送信電力設定値や送信アンテナ本数、送信ビームフォーミングの有無などを併せて得ることができれば、送信電力制御による干渉量の増減が推測でき、キャリアセンス閾値の設定に有効である。例えば、最大送信電力の半分(50%値)で送信している基地局がいた場合、その基地局から受信した信号の測定RSSI値は、最大送信電力で送信した場合は、その測定RSSI値よりも3dB大きくなることが予想されるため、その3dBも考慮してキャリアセンス閾値を設定することができる。
また、突発的なシステム内外の干渉信号により、通信品質に影響を与える恐れがあるた
め、キャリアセンス閾値の設定マージンをM(M>0)dBだけ設定しておくことも有効である。さらに、これまでのRSSI値、およびパケット誤り率(PER)などの無線環境情報を、通信性能情報、通信状態情報のうち少なくとも一つと関連付けて集中制御局の無線情報データベース43に蓄積しておくことで、最適なキャリアセンス閾値設定を経験的に把握することができる。また、それをキャリアセンス閾値テーブルとして集中制御局に保持することで、新たにRSSI値などの無線環境情報が得られた際には、その値に最適なキャリアセンス閾値をキャリアセンス閾値テーブルから抽出し、設定することができる。
10 基地局(AP)
11 アンテナ素子
12 無線通信部
13 情報記憶部
14 ネットワーク通信部
20 端末局(STA)
21 無線通信部
22 情報記憶部
30 ネットワーク
40 集中制御局
41 ネットワーク通信部
42 キャリアセンス閾値・受信感度閾値算出部
43 無線情報データベース

Claims (10)

  1. CSMA/CA(Carrier Sense Multiple Access with Collision Avoidance)によるアクセス制御により基地局と複数の端末局が通信するBSS(Basic Service Set )が隣接して複数存在し、同一チャネルを使用する各BSS間で干渉電力値を考慮したキャリアセンス閾値制御を行ってから無線通信を行う無線通信システムにおいて、
    前記各BSSのうち、集中制御局が制御対象のBSSと制御対象外のBSSがあるときに、
    前記集中制御局は、前記制御対象のBSSから無線環境情報を収集し、その無線環境情報に基づいて、前記制御対象のBSSにおける前記制御対象外のBSSからの被干渉電力値が所定の受信感度閾値未満であり、かつ前記制御対象のBSSにおける自BSS以外の前記制御対象のBSSからの被干渉電力値が所定のキャリアセンス閾値未満となるBSSを、前記キャリアセンス閾値を制御するBSSとして選択する手段を備えた
    ことを特徴とする無線通信システム。
  2. 請求項1に記載の無線通信システムにおいて、
    前記集中制御局は、前記キャリアセンス閾値を制御するBSSの1つを第1のBSSとし、その他を第2のBSSとしたときに、第1のBSSから第2のBSSへの与干渉電力値が第2のBSSにおける干渉基準値以下であり、かつ第2のBSSから第1のBSSへの被干渉電力値が前記キャリアセンス閾値の上限値未満のときに、第1のBSSに設定するキャリアセンス閾値として、該被干渉電力値を上回りかつキャリアセンス閾値の上限値未満の範囲で算出する手段を備えた
    ことを特徴とする無線通信システム。
  3. 請求項2に記載の無線通信システムにおいて、
    前記集中制御局は、前記第1のBSSのキャリアセンス閾値を算出する際に、前記第2のBSSとして、前記第1のBSSとの間の受信電力値に応じて前記与干渉電力値および前記被干渉電力値を評価する対象を選択する手段を備えた
    ことを特徴とする無線通信システム。
  4. 請求項2に記載の無線通信システムにおいて、
    前記集中制御局は、前記第1のBSSに設定する受信感度閾値として、前記第2のBSSからの被干渉電力値を上回りかつ前記キャリアセンス閾値以下の範囲で設定する手段を備えた
    ことを特徴とする無線通信システム。
  5. CSMA/CA(Carrier Sense Multiple Access with Collision Avoidance)によるアクセス制御により基地局と複数の端末局が通信するBSS(Basic Service Set )が隣接して複数存在し、同一チャネルを使用する各BSS間で干渉電力値を考慮したキャリアセンス閾値制御を行ってから無線通信を行う無線通信方法において、
    前記各BSSのうち、集中制御局が制御対象のBSSと制御対象外のBSSがあるときに、
    前記集中制御局は、前記制御対象のBSSから無線環境情報を収集し、その無線環境情報に基づいて、前記制御対象のBSSにおける前記制御対象外のBSSからの被干渉電力値が所定の受信感度閾値未満であり、かつ前記制御対象のBSSにおける自BSS以外の前記制御対象のBSSからの被干渉電力値が所定のキャリアセンス閾値未満となるBSSを、前記キャリアセンス閾値を制御するBSSとして選択するステップを有する
    ことを特徴とする無線通信方法。
  6. 請求項5に記載の無線通信方法において、
    前記集中制御局は、前記キャリアセンス閾値を制御するBSSの1つを第1のBSSとし、その他を第2のBSSとしたときに、第1のBSSから第2のBSSへの与干渉電力値が第2のBSSにおける干渉基準値以下であり、かつ第2のBSSから第1のBSSへの被干渉電力値が前記キャリアセンス閾値の上限値未満のときに、第1のBSSに設定するキャリアセンス閾値として、該被干渉電力値を上回りかつキャリアセンス閾値の上限値未満の範囲で算出するステップを有する
    ことを特徴とする無線通信方法。
  7. 請求項6に記載の無線通信方法において、
    前記集中制御局は、前記第1のBSSのキャリアセンス閾値を算出する際に、前記第2のBSSとして、前記第1のBSSとの間の受信電力値に応じて前記与干渉電力値および前記被干渉電力値を評価する対象を選択するステップを有する
    ことを特徴とする無線通信方法。
  8. 請求項6に記載の無線通信方法において、
    前記集中制御局は、前記第1のBSSに設定する受信感度閾値として、前記第2のBSSからの被干渉電力値を上回りかつ前記キャリアセンス閾値以下の範囲で設定するステップを有する
    ことを特徴とする無線通信方法。
  9. CSMA/CA(Carrier Sense Multiple Access with Collision Avoidance)によるアクセス制御により基地局と複数の端末局が通信するBSS(Basic Service Set )が隣接して複数存在し、同一チャネルを使用する各BSS間で干渉電力値を考慮したキャリアセンス閾値制御を行ってから無線通信を行う無線通信システムにおいて用いられる集中制御局装置であって、
    請求項1〜請求項4に記載の各手段と、
    前記各手段で算出した前記キャリアセンス閾値および前記受信感度閾値を前記制御対象のBSSを構成する基地局および端末局に通知する手段と
    を備えたことを特徴とする集中制御局装置。
  10. CSMA/CA(Carrier Sense Multiple Access with Collision Avoidance)によるアクセス制御により基地局と複数の端末局が通信するBSS(Basic Service Set )が隣接して複数存在し、同一チャネルを使用する各BSS間で干渉電力値を考慮したキャリアセンス閾値制御を行ってから無線通信を行う無線通信システムにおいて用いられ、各BSSを形成する前記基地局と複数の端末局を含む無線局装置であって、
    請求項9に記載の前記集中制御局装置と通信する手段と、
    前記集中制御局から通知された前記キャリアセンス閾値および前記受信感度閾値を設定して前記アクセス制御を行う手段と
    を備えたことを特徴とする無線局装置。
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