JP6471710B2 - 単結晶ウェーハの評価方法 - Google Patents

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本発明は、単結晶ウェーハの評価方法に関する。
MOS−LSIの高集積化に伴い、ゲート酸化膜は薄膜化されている。この薄い酸化膜の信頼性を得るため、シリコンウェーハの基板の品質が重要視されている。
その酸化膜の信頼性評価には、TZDB(Time Zero Dielectric Breakdown:酸化膜耐圧)評価、TDDB(Time Dependent Dielectric Breakdown:経時絶縁破壊特性)評価等が一般的に用いられている。
さらに、製造工程中の汚染に対する対策として、Nv領域(無欠陥ではあるが、飽和濃度以下のVa(ベイカンシー)が優勢な領域)やNi領域(無欠陥ではあるが、飽和濃度以下のI(インタースティシャルシリコン)が優勢な領域)の無欠陥ウェーハにゲッタリング能力を付与するため、RTA処理が施されているが、Nv領域のウェーハにRTA処理をするとBMD(酸素析出欠陥)が過剰に形成されて、TDDB特性が著しく低下する。
このため、高いゲッタリング能力と高いTDDB特性の両方を満足させるように、Ni領域、または、Ni領域とNv領域の混在するウェーハを対象としてRTA熱処理を行っている。
しかし、特許文献1には、このようなNi領域とNv領域の混在するN領域のウェーハであっても、1000℃で3時間の熱処理と1150℃で100分の熱処理からなる2段の熱処理を施して行う高感度のOSF検査を行った場合に欠陥(EOSF:Enhanced Oxidation−induced Stacking Fault)が検出される領域では、RTA熱処理を施すとTDDB特性が低下してしまう場合があることが記載されている。
そして、特許文献1では、径方向の全面がNi領域およびNv領域が混在するN領域のシリコン単結晶ウェーハを900−1250℃で10−30秒間、酸化性雰囲気下で急速熱処理し、OSF核を消滅または不活性化させ、該酸化性雰囲気下の急速熱処理で形成された酸化膜を除去してから、900−1250℃で10−30秒間、窒化性雰囲気、Ar雰囲気、またはこれらの混合雰囲気下で急速熱処理することでウェーハ内にVaを注入してBMDを形成することにより、ゲッタリング能力を付与することが提案されている。
特開2008−207991号公報
上記方法を用いればRTA熱処理後に高いゲッタリング能力と高いTDDB特性の両方を満足させることができるが、多くの煩雑な工程(例えば、酸化性雰囲気による急速熱処理、酸化膜除去、窒化性雰囲気による急加速熱処理)を経る必要があり、非常に時間とコストが掛かるという問題があった。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであって、精度良く短時間で簡便にウェーハ表面の結晶欠陥を評価できる単結晶ウェーハの評価方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、Ni領域とNv領域が混在する単結晶ウェーハを評価する方法であって、前記単結晶ウェーハに対して、予め、酸素析出物を顕在化させるEOSF熱処理を施した後、選択エッチングを施すことにより検出されるEOSFの最大密度と、前記単結晶ウェーハにRTA熱処理を施してTDDB特性を評価することにより得られるTDDB特性のγ−mode合格率とを求め、前記EOSFの最大密度と前記TDDB特性のγ−mode合格率との相関関係に基づいて、前記EOSFの最大密度から前記TDDB特性のγ−mode合格率を算出する近似式を求める予備評価工程と、評価対象の単結晶ウェーハに前記EOSF熱処理を施した後、選択エッチングを施すことにより検出されたEOSFの最大密度から、予め求めておいた前記近似式を用いて、前記評価対象の単結晶ウェーハに前記RTA熱処理を施したときの前記TDDB特性のγ−mode合格率を推定して合否を判定する工程とを有することを特徴とする単結晶ウェーハの評価方法を提供する。
このように、予備評価工程において予めEOSFの最大密度からTDDB特性のγ−mode合格率を算出する近似式を求めておき、それを利用することで、実際の単結晶ウェーハの評価ではTDDB特性を測定することなく、精度よくTDDB特性を推定することができる。従って、精度良く短時間で簡便にウェーハ表面の結晶欠陥を評価することが可能になる。また、これにより、優れたTDDB特性が得られる単結晶ウェーハのみを次工程に投入することができるので、次工程における不良の発生を未然に防ぐことができる。
このとき、前記EOSF熱処理として、乾燥酸素ガス雰囲気中、900℃以上1050℃以下の温度で30分以上600分以下の第1段熱処理を施し、次いで水蒸気を含む酸素ガス雰囲気中、1100℃以上1200℃以下の温度で30分以上200分以下の第2段熱処理を施すことが好ましい。
EOSF熱処理を上記の範囲の条件で行うことにより、単結晶ウェーハの酸素析出物をより効果的にバラツキなく顕在化させることができるので、EOSFの最大密度とTDDB特性のγ−mode合格率の相関をより確実に得ることができる。
このとき、前記評価対象の単結晶ウェーハの酸素濃度を、10ppma(JEITA)以上とすることが好ましい。
評価対象の単結晶ウェーハの酸素濃度が上記の範囲であれば、酸素析出物を顕在化させる熱処理(EOSF熱処理)を行うことで、十分にEOSFのサイズを検出できるサイズまで大きくすることができるので、EOSFの最大密度とTDDB特性の相関をより確実に得ることができる。
このとき、前記RTA熱処理として、窒化性雰囲気下、1000℃以上1350℃以下、10秒以上30秒以下の熱処理を施すことが好ましい。
単結晶ウェーハにRTA処理を施す熱処理条件が上記の範囲であれば、Vaが効率よく注入されることで、Nv領域ではBMDが過剰に形成されてTDDB特性が劣化するので、TDDB特性のバラツキが大きくなり、EOSFの最大密度とTDDB特性のγ−mode合格率の相関をより確実に得ることができる。
このとき、前記近似式を、TDDB特性のγ−mode合格率[%]=2.0444×(EOSFの最大密度[/cm])−0.184とすることができる。
このような近似式を好適に用いることができる。
このとき、前記推定されたTDDB特性のγ−mode合格率が90%以上である単結晶ウェーハを合格と判定することができる。
このような合否判定基準を好適に用いることができる。
以上のように、本発明の単結晶ウェーハの評価方法であれば、予備評価工程においてEOSFの最大密度からTDDB特性のγ−mode合格率を算出する近似式を予め求めておき、それを利用することで、実際の単結晶ウェーハの評価ではTDDB特性を測定することなく、精度よくTDDB特性を推定することができる。従って、精度良く短時間で簡便にウェーハ表面の結晶欠陥を評価することが可能になる。また、これにより、優れたTDDB特性が得られる単結晶ウェーハのみを次工程に投入することができるので、次工程における不良の発生を未然に防ぐことができる。
本発明の単結晶ウェーハの評価方法の実施形態の一例を示すフローチャート図である。 P−0〜P−20におけるRTA熱処理を施した単結晶ウェーハのTDDB特性マップ、及び、EOSF熱処理・選択エッチングを施した単結晶ウェーハのEOSF密度のウェーハ面内分布を示す図である。 P−30〜P−50におけるRTA熱処理を施した単結晶ウェーハのTDDB特性マップ、及び、EOSF熱処理・選択エッチングを施した単結晶ウェーハのEOSF密度のウェーハ面内分布を示す図である。 EOSFの最大密度を求める一例、及び、EOSFの最大密度とTDDB特性のγ−mode合格率との相関関係から近似式を求める一例を示す図である。 実施例において得られたEOSFの最大密度とTDDB特性のγ−mode合格率との関係を示す図である。
以下、本発明について、実施態様の一例として、図を参照しながら詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
上述したように、Ni領域とNv領域の混在するウェーハにRTA熱処理を施すと、Nv領域、あるいは通常の検査ではOSFが検出されない領域であっても、特許文献1のような2段の熱処理を施して行う高感度のOSF検査を行った場合に欠陥が検出される領域では、TDDB特性が低下してしまう場合があった。そして、このようなNi領域とNv領域の混在するウェーハにRTA熱処理を施した場合でも、高いゲッタリング能力と高いTDDB特性の両方を満足させるためには、多くの煩雑な工程を経る必要があり、非常に時間とコストが掛かるという問題があった。
そこで、本発明者らは、精度良く短時間で簡便にウェーハ表面の結晶欠陥を評価できる単結晶ウェーハの評価方法について鋭意検討を重ねた。その結果、予備評価工程において予めEOSFの最大密度からTDDB特性のγ−mode合格率を算出する近似式を求めておくことで、実際の単結晶ウェーハの評価ではTDDB特性を測定することなく、この近似式を用いて精度よくTDDB特性を推定することができるので、精度良く短時間で簡便にウェーハ表面の結晶品質(表面の結晶欠陥)を評価することが可能になることを見出し、本発明をなすに至った。
まず、図1を参照しながら本発明の予備評価工程について説明する。
まず、単結晶ウェーハの酸素析出物を顕在化させるEOSF熱処理を施した後、選択エッチングを施すことによりEOSFを検出し、検出したEOSFの最大密度を求める(図1のS11参照)。ここで、単結晶ウェーハは、評価対象の単結晶ウェーハと同様にNi領域とNv領域の混在するもの(径方向全面がNi領域とNv領域からなるもの)を用いる。ここでは、直径300mmのシリコン単結晶ウェーハを用いた。
EOSFの最大密度の求め方について、図2〜図4を参照しながら説明する。
図2(b)、図3(b)にEOSF熱処理・選択エッチングを施した単結晶ウェーハのEOSF密度のウェーハ面内分布を示す。なお、図2(b)はシリコン単結晶インゴットから切り出したときに隣り合う位置にあった単結晶ウェーハのペアP−0、P−10、P−20の一方のウェーハについてそれぞれ測定した結果を示すものであり、図3(b)はシリコン単結晶インゴットから切り出したときに隣り合う位置にあった単結晶ウェーハのペアP−30、P−40、P−50の一方のウェーハについて測定した結果を示すものである。
図4(a)にEOSF密度のウェーハ面内分布の典型的な例を示す。図4(a)に示すように、EOSF密度は、ウェーハセンターからの距離に応じて同心円状に変化する分布を有しており、Sで示される領域(すなわち、ウェーハのセンター領域およびウェーハのエッジから少し内側に入ったリング状領域)において、EOSF密度が高くなっている。このS領域の中で最もEOSF密度が高い箇所のEOSF密度を「EOSFの最大密度」とする(図4(a)参照)。図2(b)、図3(b)でも、センター領域とセンターから120mm付近がEOSF密度が高くなっている。
次に、単結晶ウェーハにRTA熱処理を施してTDDB特性を評価することによりTDDB特性のγ−mode合格率を求める(図1のS12参照)。
TDDB特性のγ−mode合格率の求め方について、図2、3を参照しながら説明する。
図2(a)、図3(a)にRTA熱処理を施した単結晶ウェーハのTDDB特性マップを示す。なお、図2(a)はシリコン単結晶インゴットから切り出したときに隣り合う位置にあった単結晶ウェーハのペアP−0、P−10、P−20の他方のウェーハについてそれぞれ測定した結果を示すものであり、図3(a)はシリコン単結晶インゴットから切り出したときに隣り合う位置にあった単結晶ウェーハのペアP−30、P−40、P−50の他方のウェーハについてそれぞれ測定した結果を示すものである。図2(a)、図3(a)のTDDB特性マップにおいて、各測定点はα−mode(初期不良)、β−mode(酸化膜を通過した電荷量が5C/cm未満で絶縁破壊)、γ−mode(酸化膜を通過した電荷量が5C/cm以上で絶縁破壊)に分類され、γ−modeの全体に対する割合を「TDDB特性のγ−mode合格率」とする。例えば、ペアP−0においては、γ−modeの全体に対する割合は84.0%であり、TDDB特性のγ−mode合格率は84.0%となる。なお、図2(a)、図3(a)において、灰色で表示されている測定点はα−modeであり、白で表示されている測定点はβ−modeであり、黒で表示されている測定点はγ−modeである。
次に、図1のS11で求めたEOSFの最大密度と、図1のS12で求めたTDDB特性のγ−mode合格率との相関関係に基づいて、EOSFの最大密度からTDDB特性のγ−mode合格率を算出する近似式を求める(図1のS13参照)。
EOSFの最大密度からTDDB特性のγ−mode合格率を算出する近似式の求め方について、図4を参照しながら説明する。
図4(b)にEOSFの最大密度とTDDB特性のγ−mode合格率との関係を示す。図4(b)において、上記のようにして別途実測した11点の実測値がプロットされており、これらの実測値から相関曲線を引くと、例えば、y=2.0444×x−0.184という近似式を得ることができる。ここで、yはTDDB特性のγ−mode合格率(%)であり、xはEOSFの最大密度(/cm)である。
次に、上述した予備評価工程の結果(近似式)を利用して評価対象の単結晶ウェーハの評価を行う。具体的には、まず、図1のS11において行ったのと同様にして、評価対象の単結晶ウェーハのEOSFの最大密度を求める。そして求めたEOSFの最大密度から、図1のS13において予め求めておいた近似式を用いて評価対象の単結晶ウェーハにRTA熱処理を施したときのTDDB特性のγ−mode合格率を推定する(図1のS14参照)。
次に、図1のS14において推定されたTDDB特性のγ−mode合格率に基づいて合否を判定する(図1のS15参照)。
上記の予備評価用や評価対象の単結晶ウェーハに施すEOSF熱処理の例を挙げる。この酸素析出物を顕在化させるEOSF熱処理として、乾燥酸素ガス雰囲気中、900℃以上1050℃以下の温度で30分以上600分以下の第1段熱処理を施し、次いで水蒸気を含む酸素ガス雰囲気中、1100℃以上1200℃以下の温度で30分以上200分以下の第2段熱処理を施すことが好ましい。
このように温度、時間を上記の下限値以上で行うことにより、酸素析出物をより十分に析出させることができる。また、温度、時間を上記の上限値以下で行うことにより、EOSFの最大密度のバラツキを小さくすることができ、相関を得やすく、またより安定した評価が可能である。
上記のRTA熱処理として、窒化性雰囲気下、1000℃以上1350℃以下、10秒以上30秒以下の熱処理を施すことが好ましい。
RTA熱処理の熱処理温度を1000℃以上、熱処理時間を10秒以上とすることで、単結晶ウェーハにVaが効率よく注入されることで、Nv領域ではBMDが過剰に形成されてTDDB特性が劣化するので、TDDB特性のバラツキが大きくなり、EOSFの最大密度とTDDB特性のγ−mode合格率との相関が得やすくなる。
また、RTA熱処理の熱処理温度を1350℃以下とすることで、熱処理炉からの汚染やスリップ転位の発生を防止することができる。
上記の単結晶ウェーハの評価方法において、評価対象の単結晶ウェーハの酸素濃度を、10ppma(JEITA:日本電子情報技術産業協会)以上とすることが好ましい。
評価対象の単結晶ウェーハの酸素濃度が上記の範囲であれば、酸素析出物を顕在化させる熱処理(EOSF熱処理)を行うことで、十分にEOSFのサイズを検出できるサイズまで大きくすることができるので、EOSFの最大密度とTDDB特性の相関をより確実に得ることができる。
また、評価対象の単結晶ウェーハの酸素濃度の上限は特に限定されないが、20ppma(JEITA)以下とすることが好ましい。これはEOSFの最大密度とTDDB特性の相関をより確実に得ることができるからである。
上記の単結晶ウェーハの評価方法において、推定されたTDDB特性のγ−mode合格率が90%以上である単結晶ウェーハを合格と判定することができる。
このような合否判定基準を好適に用いることができる。合否判定基準はもちろんこれに限定されず、求められる品質に応じて適宜決定できる。
以下、実施例を示して本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(実施例)
予備評価用試料として、評価対象と同様に、Ni領域とNv領域が混在し(径方向全面がNi領域とNv領域からなり)、酸素濃度が12〜13ppma(JEITA)の直径300mmのシリコン単結晶ウェーハ4枚(それぞれ作製条件が異なる)を用いて、1000℃で9時間のドライ酸化、1150℃で100分のウェット酸化を順次行う、酸素析出物を顕在化させる熱処理(すなわち、EOSF熱処理)及び選択エッチングを行い、EOSFの最大密度を検出した。その結果を表1に示す。
一方、それぞれ上記と同一条件で作製されたシリコン単結晶ウェーハ4枚を用いて、窒素+アルゴン雰囲気で1100℃、20秒のRTA熱処理を行った後に、ウェーハのTDDB特性のγ−mode合格率の評価を行った。その結果を表1に示す。
なお、TDDB特性の評価に用いたMOS構造は、ゲート酸化膜厚さが25nm、電極面積が4mmであり、α、β、γモードの判定基準はそれぞれ、初期破壊、酸化膜を通過した電荷量が5C/cm未満で絶縁破壊、酸化膜を通過した電荷量が5C/cm以上で絶縁破壊とした。
上記のようにして求めたEOSFの最大密度とTDDB特性のγ−mode合格率との相関関係から、EOSFの最大密度からTDDB特性のγ−mode合格率を算出する近似式を求めた(図5参照)。
求められた近似式は、
TDDB特性のγ−mode合格率[%]=2.0444×(EOSFの最大密度[/cm])−0.184
となった。
次に、Ni領域とNv領域が混在する評価対象のシリコン単結晶ウェーハを用意し、該評価対象のシリコン単結晶ウェーハに対して1000℃で9時間のドライ酸化、1150℃で100分のウェット酸化を順次行う、酸素析出物を顕在化させる熱処理及び選択エッチングを行い、EOSFの最大密度を検出した。
その後、予め求めておいた上記の近似式を用いて、EOSFの最大密度からTDDB特性のγ−mode合格率を求め、TDDB特性のγ−mode合格率が90%以上のシリコン単結晶ウェーハを合格と判定した。このような手順で20枚評価し、10枚が合格、他の10枚が不合格と評価された。
この評価結果の妥当性を確認するため、合格と判定したシリコン単結晶ウェーハと同条件で作製したシリコン単結晶ウェーハと、不合格と判定したシリコン単結晶ウェーハと同条件で作製したシリコン単結晶ウェーハについて、それぞれ10枚ずつ実施例と同じ条件の熱処理を施した後、実際のTDDB特性のγ−mode合格率を評価したところ、全て正しく評価されていることが確認された。
以上の結果から、本発明の単結晶ウェーハの評価方法によれば、予備評価で求めた近似式を利用して、Ni領域とNv領域が混在する無欠陥の評価対象のウェーハのEOSFの最大密度のみから、TDDB特性のγ−mode合格率を正確に推定することが可能であることが確認できた。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は、例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。

Claims (6)

  1. Ni領域とNv領域が混在する単結晶ウェーハを評価する方法であって、
    前記単結晶ウェーハに対して、予め、酸素析出物を顕在化させるEOSF熱処理を施した後、選択エッチングを施すことにより検出されるEOSFの最大密度と、前記単結晶ウェーハにRTA熱処理を施してTDDB特性を評価することにより得られるTDDB特性のγ−mode合格率とを求め、前記EOSFの最大密度と前記TDDB特性のγ−mode合格率との相関関係に基づいて、前記EOSFの最大密度から前記TDDB特性のγ−mode合格率を算出する近似式を求める予備評価工程と、
    評価対象の単結晶ウェーハに前記EOSF熱処理を施した後、選択エッチングを施すことにより検出されたEOSFの最大密度から、予め求めておいた前記近似式を用いて、前記評価対象の単結晶ウェーハに前記RTA熱処理を施したときの前記TDDB特性のγ−mode合格率を推定して合否を判定する工程と
    を有することを特徴とする単結晶ウェーハの評価方法。
  2. 前記EOSF熱処理として、乾燥酸素ガス雰囲気中、900℃以上1050℃以下の温度で30分以上600分以下の第1段熱処理を施し、次いで水蒸気を含む酸素ガス雰囲気中、1100℃以上1200℃以下の温度で30分以上200分以下の第2段熱処理を施すことを特徴とする請求項1に記載の単結晶ウェーハの評価方法。
  3. 前記評価対象の単結晶ウェーハの酸素濃度を、10ppma(JEITA)以上とすることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載する単結晶ウェーハの評価方法。
  4. 前記RTA熱処理として、窒化性雰囲気下、1000℃以上1350℃以下、10秒以上30秒以下の熱処理を施すことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の単結晶ウェーハの評価方法。
  5. 前記近似式を、
    TDDB特性のγ−mode合格率[%]=2.0444×(EOSFの最大密度[/cm])−0.184
    とすることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の単結晶ウェーハの評価方法。
  6. 前記推定されたTDDB特性のγ−mode合格率が90%以上である単結晶ウェーハを合格と判定することを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の単結晶ウェーハの評価方法。
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