JP2024035650A - シリコン単結晶基板の酸化膜耐圧特性の評価方法及びシリコン単結晶基板の合否判定方法 - Google Patents

シリコン単結晶基板の酸化膜耐圧特性の評価方法及びシリコン単結晶基板の合否判定方法 Download PDF

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Abstract

【課題】簡便に、高精度に酸化膜耐圧特性を評価できるシリコン単結晶基板の酸化膜耐圧特性の評価方法及び合否判定方法を提供する。【解決手段】シリコン単結晶基板の酸化膜耐圧特性の評価方法は、シリコン単結晶基板における欠陥を表面欠陥検査装置で検出し、欠陥座標を取得する工程1と、欠陥座標を基に走査型電子顕微鏡でシリコン単結晶基板の欠陥を観察し、欠陥像を取得し、欠陥種を分類する工程2と、シリコン単結晶基板をフッ酸で洗浄する工程3と、フッ酸洗浄後に、第1工程で取得した欠陥座標を基に、走査型電子顕微鏡で欠陥を観察し、欠陥像を取得し、欠陥種を分類する工程4と、工程2及び工程4で取得した欠陥像及び欠陥種を比較して酸素析出物を抽出する工程5と、工程1乃至工程5から酸化膜耐圧劣化の原因となる欠陥を抽出し、酸化膜耐圧劣化欠陥の座標を基に擬似的な酸化膜耐圧劣化マップを作成する工程6と、を含む。【選択図】図1

Description

本発明は、シリコン単結晶基板の酸化膜耐圧特性の評価方法及びシリコン単結晶基板の合否判定方法に関する。
近年、半導体素子の微細化、高集積化に伴い、半導体結晶中の結晶欠陥の制御及び正確な評価がより重要になっている。
シリコン単結晶基板上に形成される半導体素子にはゲート酸化膜等の絶縁膜が用いられるが、シリコン単結晶基板中に欠陥が存在すると、絶縁膜の品質が低下することが広く知られている。そのため、高品質な半導体素子を形成するためには、高品質な絶縁膜が必要になる。
絶縁膜の信頼性評価方法の一つに、GOI(Gate Oxide Integrity)評価がある。これは、シリコン単結晶基板上に酸化膜を形成し、酸化膜上に電極を形成することで、MOS(Metal Oxide Semiconductor)構造を形成する。このMOSに、高電界を印加することで酸化膜を破壊し、その破壊電界強度を測定することで酸化膜信頼性を評価する手法である。GOI評価は、結晶欠陥(COP(Crystal Originated Particle)や酸素析出物等)や、加工起因欠陥(スクラッチ等)を高精度に検出、評価することができるという特徴がある。
しかしながら、GOI評価を行うためには、MOS構造を作製する必要があるため、複雑且つ長時間のMOS形成工程を経なければならず、時間とコストが掛かるという欠点があった。
特許文献1には、異物検査装置と走査型電子顕微鏡を使用して、酸化膜耐圧不良率を推定する方法が開示されている。特許文献2には、異方性エッチングを行い、結晶欠陥に起因したエッチング残渣を露出させることで基板内部の結晶欠陥を評価する方法が開示されている。また、特許文献3には、アンモニア-過酸化水素水からなるエッチング液にシリコンウェーハを長時間浸漬させることで、加工起因の欠陥または金属汚染起因欠陥を区別する方法が開示されている。
特開2020-161555号公報 特開2005-257576号公報 特開2005-063984号公報
しかし、特許文献1では、酸素析出物をパーティクルと区別する方法が開示されておらず、結晶欠陥である酸素析出物によるGOI不良と、加工工程で付着するパーティクルによるGOI不良が区別できないため、GOI不良の原因の推定精度が十分ではない。特許文献2、3では、シリコン単結晶基板がエッチングされてしまうため、エッチング前にシリコン単結晶基板に存在した欠陥が酸素析出物であるかどうかを判断することができない。
本発明は、上記問題を解決するためになされたものであり、簡便に、高精度に酸化膜耐圧特性を評価できるシリコン単結晶基板の酸化膜耐圧特性の評価方法、及び、簡便に、高精度にシリコン単結晶基板の合否を判定することができるシリコン単結晶基板の合否判定方法を提供することを目的とする。詳しくは、本発明は、シリコン単結晶基板の表面の結晶欠陥、特に酸素析出物と加工起因のパーティクルとを区別し、簡便に且つ高精度にシリコン単結晶基板表面に形成した際の酸化膜の信頼性を評価することで、シリコン単結晶基板の合否を判定する方法を提供することを目的とする。
本発明は、上記目的を達成するためになされたものであり、シリコン単結晶基板の酸化膜耐圧特性の評価方法であって、シリコン単結晶基板における欠陥を表面欠陥検査装置で検出し、欠陥座標を取得する第1工程と、前記欠陥座標を基に走査型電子顕微鏡で前記シリコン単結晶基板の欠陥を観察し、欠陥像を取得し、欠陥種を分類する第2工程と、前記シリコン単結晶基板をフッ酸で洗浄する第3工程と、前記フッ酸洗浄後に、前記第1工程で取得した前記欠陥座標を基に、走査型電子顕微鏡で欠陥を観察し、欠陥像を取得し、欠陥種を分類する第4工程と、前記第2工程及び前記第4工程で取得した欠陥像及び欠陥種を比較して酸素析出物を抽出する第5工程と、前記第1乃至第5工程から酸化膜耐圧劣化の原因となる欠陥を抽出し、前記酸化膜耐圧劣化欠陥の座標を基に擬似的な酸化膜耐圧劣化マップを作成する第6工程と、を有することを特徴とするシリコン単結晶基板の酸化膜耐圧特性の評価方法を提供する。
このようなシリコン単結晶基板の酸化膜耐圧特性の評価方法によれば、酸素析出物を簡便に、高精度に抽出することができ、簡便に、高精度に酸化膜耐圧特性を評価できる。
このとき、前記第2、第4工程で分類する前記欠陥種を、パーティクル、ピット、スクラッチ、PID(Polished Induced Defect)とすることができる。
これにより、第5工程において、酸素析出物を抽出することができる。
なお、前記第2工程の欠陥分類は、走査型電子顕微鏡像を目視で確認して分類しても良いし、RBB(Rule-Based Binning)による自動分類でも良い。より好ましくは、CNN(Convolutional Neural Network)を利用し、高精度且つ高スループットに自動分類することができる。
このとき、前記酸素析出物を抽出する第5工程において、前記第2工程でパーティクルに分類され、前記第4工程でピットに分類された欠陥を酸素析出物に再分類するとともに、前記第2工程でピットに分類され、前記第4工程でピットとして分類された欠陥のうち、前記第4工程のピットの深さが前記第2工程よりも深い欠陥又は前記第4工程のピットの内径が前記第2工程よりも大きい欠陥を酸素析出物に再分類することができる。
これにより、酸素析出物を再分類することができる。
酸素析出物はフッ酸により選択的にエッチングされてピット化するため、前記第5工程では、前記第2工程でパーティクルに分類され、前記第4工程(フッ酸洗浄後)でピットに分類された欠陥を酸素析出物に再分類することで、パーティクルと酸素析出物を区別できる。また、酸素析出物の一部はシリコン単結晶基板製造工程中にエッチングされることでピット化しているが、ピットの底にはエッチングされなかった酸素析出物が残留している場合がある。そのため、前記第2工程でピットに分類され、前記第4工程でピットとして分類された欠陥のうち、フッ酸洗浄後のピットの深さが洗浄前よりも深い欠陥又はフッ酸洗浄後のピットの内径が洗浄前よりも大きい欠陥を酸素析出物に再分類することができる。
このとき、前記酸化膜耐圧劣化の原因となる欠陥を、ピット、酸素析出物、スクラッチとすることができる。
これにより、前記酸化膜耐圧劣化の原因となる欠陥の座標を基に、擬似的な酸化膜耐圧劣化マップを作成することで、高精度な酸化膜耐圧特性を評価することができる。前記酸化膜耐圧劣化マップの様式は特に限定されないが、好ましくはGOI評価で得られる酸化膜耐圧劣化マップを模したマップとすることができる。
本発明は、上記目的を達成するためになされたものであり、先に記載のシリコン単結晶基板の酸化膜耐圧特性の評価方法を用いたシリコン単結晶基板の合否判定方法であって、前記第6工程で作成した前記擬似的な酸化膜耐圧劣化マップから、酸化膜耐圧不良率を算出し、予め設定した所定の酸化膜耐圧不良率を超えた場合に、前記シリコン単結晶基板を不合格と判定することを特徴とするシリコン単結晶基板の合否判定方法を提供する。
このようなシリコン単結晶基板の合否判定方法によれば、高精度且つ高スループットに酸化膜耐圧特性を評価することができ、酸化膜耐圧不良があるシリコン基板の出荷を高精度に防ぐことができる。
以上のように、本発明のシリコン単結晶基板の酸化膜耐圧特性の評価方法によれば、酸素析出物を簡便に、高精度に抽出することができ、簡便に、高精度に酸化膜耐圧特性を評価することが可能となる。
本発明のシリコン単結晶基板の合否判定方法によれば、簡便に、高精度にシリコン単結晶基板の合否を判定することが可能となる。高精度且つ高スループットに酸化膜耐圧特性を評価することができ、酸化膜耐圧不良があるシリコン基板の出荷を高精度に防ぐことが可能となる。
本発明のシリコン単結晶基板の酸化膜耐圧特性の評価方法及びシリコン単結晶基板の合否判定方法を用いれば、高精度且つ高スループットに酸化膜耐圧特性を評価し、シリコン単結晶基板の合否を判定することができ、酸化膜耐圧不良があるシリコン単結晶基板の出荷を高精度に防ぐことが可能になる。
本発明のシリコン単結晶基板の合否判定方法の一例を示すフローチャートである。 実施例1で得られた実験結果の一例であって、実際のGOI測定により得られた酸化膜耐圧劣化マップである。 実施例1で得られた実験結果の一例であって、本発明の工程により得られた擬似的な酸化膜耐圧劣化マップである。 実施例2で得られた実験結果の一例であって、実際のGOI測定により得られた酸化膜耐圧劣化マップである。 実施例2で得られた実験結果の一例であって、本発明の工程により得られた擬似的な酸化膜耐圧劣化マップである。 欠陥例1~3を示す表である。 比較例1の実験結果である欠陥種(欠陥種類)、GOI不良率の加重平均値、欠陥数、GOI不良欠陥数、(推定)GOI不良率を示す表である。 実施例1、2で本技術及びGOI測定結果から算出したGOI不良率と、従来技術で算出したGOI不良率(比較例1)を示す表である。
以下、本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
上述のように、簡便に、高精度に酸化膜耐圧特性を評価できるシリコン単結晶基板の酸化膜耐圧特性の評価方法、及び、簡便に、高精度にシリコン単結晶基板の合否を判定することができるシリコン単結晶基板の合否判定方法が求められていた。
本発明者は、上記課題について鋭意検討を重ねた結果、シリコン単結晶基板の酸化膜耐圧特性の評価方法であって、シリコン単結晶基板における欠陥を表面欠陥検査装置で検出し、欠陥座標を取得する第1工程と、前記欠陥座標を基に走査型電子顕微鏡で前記シリコン単結晶基板の欠陥を観察し、欠陥像を取得し、欠陥種を分類する第2工程と、前記シリコン単結晶基板をフッ酸で洗浄する第3工程と、前記フッ酸洗浄後に、前記第1工程で取得した前記欠陥座標を基に、走査型電子顕微鏡で欠陥を観察し、欠陥像を取得し、欠陥種を分類する第4工程と、前記第2工程及び前記第4工程で取得した欠陥像及び欠陥種を比較して酸素析出物を抽出する第5工程と、前記第1乃至第5工程から酸化膜耐圧劣化の原因となる欠陥を抽出し、前記酸化膜耐圧劣化欠陥の座標を基に擬似的な酸化膜耐圧劣化マップを作成する第6工程と、を有することを特徴とするシリコン単結晶基板の酸化膜耐圧特性の評価方法により、酸素析出物を簡便に、高精度に抽出することができ、簡便に、高精度に酸化膜耐圧特性を評価できること、及び、
先に記載のシリコン単結晶基板の酸化膜耐圧特性の評価方法を用いたシリコン単結晶基板の合否判定方法であって、前記第6工程で作成した前記擬似的な酸化膜耐圧劣化マップから、酸化膜耐圧不良率を算出し、予め設定した所定の酸化膜耐圧不良率を超えた場合に、前記シリコン単結晶基板を不合格と判定することを特徴とするシリコン単結晶基板の合否判定方法により、簡便に、高精度にシリコン単結晶基板の合否を判定することができることを見出し、本発明を完成した。
以下、本発明に係るシリコン単結晶基板の酸化膜耐圧特性の評価方法及びシリコン単結晶基板の合否判定方法について図1を参照しながら説明する。
(本発明に係るシリコン単結晶基板の酸化膜耐圧特性の評価方法及びシリコン単結晶基板の合否判定方法)
図1は、本発明に係るシリコン単結晶基板の酸化膜耐圧特性の評価方法及び本発明に係るシリコン単結晶基板の合否判定方法の一例を示すフローチャートである。
図1に示す第1工程~第7工程は、本発明に係るシリコン単結晶基板の合否判定方法の一例である。このうち、第1工程~第6工程は、本発明に係るシリコン単結晶基板の酸化膜耐圧特性の評価方法の一例である。そのため、本発明に係るシリコン単結晶基板の合否判定方法は、本発明に係るシリコン単結晶基板の酸化膜耐圧特性の評価方法を用いたシリコン単結晶基板の合否判定方法であるといえる。
(第1工程)
第1工程は、シリコン単結晶基板における欠陥を表面欠陥検査装置で検出し、欠陥座標を取得する工程である。
まず、評価するシリコン単結晶基板を準備する。評価するシリコン単結晶基板は、チョクラルスキー法で製造されても良いし、フローティングゾーン法で製造されても良い。また、結晶方位は特に限定されない。
表面欠陥検査装置で、このシリコン単結晶基板の欠陥を検出し、欠陥座標を取得する。表面欠陥検査装置は、パーティクルカウンターとすることができ、例えば、KLA製Surfscan SP5を用い、Obliqueモードの19nmUpで測定することができる。
(第2工程)
第2工程は、第1工程で取得した欠陥座標を基に走査型電子顕微鏡で欠陥を観察し、欠陥の走査型電子顕微鏡像(欠陥像)を取得し、欠陥種を分類する工程である。
走査型電子顕微鏡像を基に欠陥種を分類するため、欠陥形状や高さ情報に基づいて分類することが好ましく、パーティクル(凸欠陥)、ピット(凹欠陥)、スクラッチ(線状に伸びる凹欠陥)、PID(Polished Induced Defect、幅が広く高さの低い欠陥)に分類することができる。
このとき、パーティクルとピットは酸素析出物に分類される可能性がある欠陥種であるので、分類した欠陥種から酸素析出物として識別する場合にはパーティクルとピットを欠陥種の分類対象に含める必要がある。
(第3工程)
第3工程は、シリコン単結晶基板をフッ酸で洗浄する工程である。
この工程では、シリコン単結晶基板表面に存在する酸素析出物をエッチングしてピット化するために、シリコン単結晶基板をフッ酸で洗浄する。
フッ酸の濃度及び洗浄時間は特に限定されない。シリコン単結晶基板上に存在する酸素析出物が十分にエッチングされるフッ酸濃度、及び洗浄時間であれば良いが、安全、操業上の観点から、フッ酸は50wt%以下、洗浄時間は10分以内であることが好ましく、フッ酸の質量パーセント濃度を0.5~10wt%、洗浄時間を1~5分とすることがより好ましい。また、新たに搬送中の発塵等によるパーティクル付着を防ぐために、フッ酸洗浄後に、過酸化水素水やオゾン水などで薄い酸化膜を形成しても良い。
(第4工程)
第4工程は、前記フッ酸洗浄後に、第1工程で取得した欠陥座標を基に走査型電子顕微鏡で欠陥を観察し、欠陥の走査型電子顕微鏡像(欠陥像)を取得し、第2工程と同じ判断基準により欠陥種を分類する工程である。
(第5工程)
第5工程は、第2工程と第4工程で得られた欠陥像及び欠陥種を比較して、酸素析出物を抽出する工程である。
酸素析出物はフッ酸により選択的にエッチングされてピット化するため、第2工程でパーティクルに分類され、第4工程のフッ酸洗浄後にピットに分類された欠陥を酸素析出物に再分類することで、パーティクルと酸素析出物を区別できる。
また、シリコン単結晶基板上に存在する酸素析出物の一部は、シリコン単結晶基板製造工程中にエッチングされることでピット化しているが、ピットの底にはエッチングされなかった酸素析出物が残留している場合がある。この残留している酸素析出物をフッ酸で選択的にエッチングすることで、フッ酸洗浄後にピットの深さが深くなったり、ピットの内径が大きくなる。そのため、前記第2工程でピットに分類され、前記第4工程でピットとして分類された欠陥のうち、フッ酸洗浄後のピットの深さが洗浄前よりも深い欠陥及びフッ酸洗浄後のピットの内径が洗浄前よりも大きい欠陥を酸素析出物に再分類する。
酸素析出物以外の欠陥は、フッ酸によってエッチングされないため、フッ酸洗浄前後で得られる欠陥像に特異な変化が無い。そのため、酸素析出物を再分類することで酸素析出物を抽出することができる。酸素析出物を抽出することで、加工工程で付着したパーティクルと酸素析出物、及びCOPや加工起因のピットと酸素析出物起因のピットを分離することができ、GOI不良原因の推定精度及び酸化膜耐圧評価精度を向上させることができる。
(第6工程)
第6工程は、第1乃至第5工程から、酸化膜耐圧劣化の原因となる欠陥を抽出し、前記酸化膜耐圧劣化欠陥の座標を基に擬似的な酸化膜耐圧劣化マップを作成する工程である。
このとき、予めシリコン単結晶基板上に存在する欠陥が酸化膜耐圧に与える影響を調査したところ、ピット、酸素析出物、スクラッチが酸化膜耐圧に大きく影響することが判明したため、酸化膜耐圧劣化の原因となる欠陥は、ピット、酸素析出物、スクラッチとすることができる。
前記酸化膜耐圧劣化マップの様式は特に限定されないが、好ましくはGOI評価で得られる酸化膜耐圧劣化マップを模したマップとすることができる。
このとき、酸素析出物の影響がより強く反映されるGOIの不良モードを評価したい場合は、酸素析出物のみを抽出して評価することで、より一層精度の高い酸化膜耐圧特性の評価が可能となる。
(第7工程)
第7工程は、第6工程で作成した擬似的な酸化膜耐圧劣化マップから、酸化膜耐圧不良率を算出し、予め設定した所定の酸化膜耐圧不良率を超えた場合に、前記シリコン単結晶基板を不合格と判定する工程である。
以下、実施例を挙げて本発明について具体的に説明するが、これは本発明を限定するものではない。
(実施例1)
まず、評価するサンプルとして、チョクラルスキー法を用いてシリコン単結晶基板全面が無欠陥となるような条件で製造された直径300mmのシリコン単結晶基板を2枚用意した。
2枚のうち、1枚については、表面欠陥検査装置(SP5、Obliqueモード、19nmUp)でシリコン単結晶基板表面に存在する欠陥を検出した。
次に、走査型電子顕微鏡で欠陥を観察し、欠陥種を分類した。
次に、質量パーセント濃度0.5wt%のフッ酸で3分間洗浄した。
次に、走査型電子顕微鏡で、欠陥の同点観察を行い、欠陥種を分類した。
次に、フッ酸洗浄前後の欠陥像及び欠陥種の分類結果を比較し、フッ酸洗浄前にパーティクルに分類され、フッ酸洗浄後にピットに分類された欠陥を酸素析出物に再分類した。 また、フッ酸洗浄前にピットに分類され、フッ酸洗浄後にピットとして分類された欠陥について、フッ酸洗浄前よりフッ酸洗浄後の内径が大となる欠陥を酸素析出物に再分類した。
次に、酸化膜耐圧劣化欠陥(ピット、酸素析出物、スクラッチ)を抽出し、擬似的な酸化膜耐圧劣化マップ(図2B)を作成した。
このときのGOI不良率が2%未満であれば、特に問題はないので、合否判定基準は2%に設定した。
GOI不良率を算出したところ0.1%となり、不良率が2%未満であるため、合格と判定した。
もう1枚については、実際のGOI測定を行い、得られた酸化膜耐圧劣化マップ(図2A)からGOI不良率を算出したところ、0.2%と求まった。
これから、本発明の評価結果と実際のGOI測定結果はほぼ同じ結果となり、本発明の評価結果に基づいたシリコン単結晶基板の合否判定は正しいことが証明された。
(実施例2)
まず、評価するサンプルとして、チョクラルスキー法を用いてシリコン単結晶基板全面が無欠陥となるような条件で製造された直径300mmのシリコン単結晶基板を2枚用意した。
2枚のうち、1枚については、表面欠陥検査装置(SP5、Obliqueモード、19nmUp)でシリコン単結晶基板表面に存在する欠陥を検出した。
次に、走査型電子顕微鏡で欠陥を観察し、欠陥種を分類した。
次に、質量パーセント濃度0.5wt%のフッ酸で3分間洗浄した。
次に、走査型電子顕微鏡で、欠陥の同点観察を行い、欠陥種を分類した。
次に、フッ酸洗浄前後の欠陥像及び欠陥種の分類結果を比較した。
なお、図4は、欠陥例1~3を示す表である。
欠陥例1は、フッ酸洗浄前にパーティクルに分類され、フッ酸洗浄後にピットに分類された欠陥であり、これを酸素析出物に再分類した。
欠陥例2は、フッ酸洗浄前にピットに分類され、フッ酸洗浄後にピットとして分類された欠陥であって、フッ酸洗浄後のピットの内径が洗浄前よりも大きい欠陥であり、これも酸素析出物に再分類した。
欠陥例3は、フッ酸洗浄前にパーティクルに分類され、フッ酸洗浄後にパーティクルとして分類された欠陥であり、これはパーティクルと判定した。
次に、酸化膜耐圧劣化欠陥(ピット、酸素析出物、スクラッチ)を抽出し、擬似的な酸化膜耐圧劣化マップ(図3B)を作成し、GOI不良率を算出したところ3.3%となった。また、不良率が2%以上であるため、不合格と判定した。
もう1枚については、実際にGOI測定を行い、得られた酸化膜耐圧劣化マップ(図3A)からGOI不良率を算出したところ、3.5%と求まった。
これから、本発明の評価結果と実際のGOI測定結果はほぼ同じ結果となり、本発明の評価結果に基づいたシリコン単結晶基板の合否判定は正しいことが証明された。
(比較例1)
実施例2の走査型電子顕微鏡観察結果から、欠陥種を、COP、加工ピット、PID、パーティクルに分類し、各欠陥種の欠陥数をカウントした。また、特許文献1に記載のGOI不良率の加重平均値と、各欠陥種の欠陥数を積算し、GOI不良欠陥数を算出した。
最後に、GOI不良欠陥数を合算し、GOI測定セル数(3000点)で除算したところ、(推定)GOI不良率は1.3%となった。図5は、比較例1の実験結果である欠陥種(欠陥種類)、GOI不良率の加重平均値、欠陥数、GOI不良欠陥数、(推定)GOI不良率を示す表である。
また、図6は、実施例1、2の本技術で及びGOI測定結果から算出したGOI不良率と、従来技術で算出したGOI不良率(比較例1)を示す表である。
図6から把握できるように、実施例2のGOI測定結果から算出したGOI不良率と比較して、従来技術で算出したGOI不良率は小さく算出された。
以上のとおり、本発明の実施例によれば、簡便に、高精度に酸化膜耐圧特性を評価でき、簡便に、高精度にシリコン単結晶基板の合否を判定することができた。
本明細書は、以下の態様を包含する。
[1]:シリコン単結晶基板の酸化膜耐圧特性の評価方法であって、シリコン単結晶基板における欠陥を表面欠陥検査装置で検出し、欠陥座標を取得する第1工程と、前記欠陥座標を基に走査型電子顕微鏡で前記シリコン単結晶基板の欠陥を観察し、欠陥像を取得し、欠陥種を分類する第2工程と、前記シリコン単結晶基板をフッ酸で洗浄する第3工程と、前記フッ酸洗浄後に、前記第1工程で取得した前記欠陥座標を基に、走査型電子顕微鏡で欠陥を観察し、欠陥像を取得し、欠陥種を分類する第4工程と、前記第2工程及び前記第4工程で取得した欠陥像及び欠陥種を比較して酸素析出物を抽出する第5工程と、前記第1乃至第5工程から酸化膜耐圧劣化の原因となる欠陥を抽出し、前記酸化膜耐圧劣化欠陥の座標を基に擬似的な酸化膜耐圧劣化マップを作成する第6工程と、を有することを特徴とするシリコン単結晶基板の酸化膜耐圧特性の評価方法。
[2]: 前記第2、第4工程で分類する前記欠陥種を、パーティクル、ピット、スクラッチ、PIDとすることを特徴とする上記[1]に記載のシリコン単結晶基板の酸化膜耐圧特性の評価方法。
[3]: 前記酸素析出物を抽出する第5工程において、前記第2工程でパーティクルに分類され、前記第4工程でピットに分類された欠陥を酸素析出物に再分類するとともに、前記第2工程でピットに分類され、前記第4工程でピットとして分類された欠陥のうち、前記第4工程のピットの深さが前記第2工程よりも深い欠陥又は前記第4工程のピットの内径が前記第2工程よりも大きい欠陥を酸素析出物に再分類することを特徴とする上記[1]または上記[2]に記載のシリコン単結晶基板の酸化膜耐圧特性の評価方法。
[4]: 前記酸化膜耐圧劣化の原因となる欠陥を、ピット、酸素析出物、スクラッチとすることを特徴とする上記[1]~上記[3]のいずれかに記載のシリコン単結晶基板の酸化膜耐圧特性の評価方法。
[5]: 上記[1]~上記[4]のいずれかに記載のシリコン単結晶基板の酸化膜耐圧特性の評価方法を用いたシリコン単結晶基板の合否判定方法であって、前記第6工程で作成した前記擬似的な酸化膜耐圧劣化マップから、酸化膜耐圧不良率を算出し、予め設定した所定の酸化膜耐圧不良率を超えた場合に、前記シリコン単結晶基板を不合格と判定することを特徴とするシリコン単結晶基板の合否判定方法。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。

Claims (5)

  1. シリコン単結晶基板の酸化膜耐圧特性の評価方法であって、
    シリコン単結晶基板における欠陥を表面欠陥検査装置で検出し、欠陥座標を取得する第1工程と、
    前記欠陥座標を基に走査型電子顕微鏡で前記シリコン単結晶基板の欠陥を観察し、欠陥像を取得し、欠陥種を分類する第2工程と、
    前記シリコン単結晶基板をフッ酸で洗浄する第3工程と、
    前記フッ酸洗浄後に、前記第1工程で取得した前記欠陥座標を基に、走査型電子顕微鏡で欠陥を観察し、欠陥像を取得し、欠陥種を分類する第4工程と、
    前記第2工程及び前記第4工程で取得した欠陥像及び欠陥種を比較して酸素析出物を抽出する第5工程と、
    前記第1乃至第5工程から酸化膜耐圧劣化の原因となる欠陥を抽出し、前記酸化膜耐圧劣化欠陥の座標を基に擬似的な酸化膜耐圧劣化マップを作成する第6工程と、を有することを特徴とするシリコン単結晶基板の酸化膜耐圧特性の評価方法。
  2. 前記第2、第4工程で分類する前記欠陥種を、パーティクル、ピット、スクラッチ、PIDとすることを特徴とする請求項1に記載のシリコン単結晶基板の酸化膜耐圧特性の評価方法。
  3. 前記酸素析出物を抽出する第5工程において、
    前記第2工程でパーティクルに分類され、前記第4工程でピットに分類された欠陥を酸素析出物に再分類するとともに、
    前記第2工程でピットに分類され、前記第4工程でピットとして分類された欠陥のうち、前記第4工程のピットの深さが前記第2工程よりも深い欠陥又は前記第4工程のピットの内径が前記第2工程よりも大きい欠陥を酸素析出物に再分類することを特徴とする請求項1に記載のシリコン単結晶基板の酸化膜耐圧特性の評価方法。
  4. 前記酸化膜耐圧劣化の原因となる欠陥を、ピット、酸素析出物、スクラッチとすることを特徴とする請求項1に記載のシリコン単結晶基板の酸化膜耐圧特性の評価方法。
  5. 請求項1~4のいずれか1項に記載のシリコン単結晶基板の酸化膜耐圧特性の評価方法を用いたシリコン単結晶基板の合否判定方法であって、
    前記第6工程で作成した前記擬似的な酸化膜耐圧劣化マップから、酸化膜耐圧不良率を算出し、
    予め設定した所定の酸化膜耐圧不良率を超えた場合に、前記シリコン単結晶基板を不合格と判定することを特徴とするシリコン単結晶基板の合否判定方法。
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