JP6471570B2 - 投写光学装置およびプロジェクター - Google Patents

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本発明は、投写光学装置、および投写光学装置を備えたプロジェクターに関する。
従来、光源から射出される光(射出光)を画像情報に応じて光変調装置で変調し、投写光学装置で拡大投写するプロジェクターが知られている。また、プロジェクターには、スクリーン等の投写面に、近距離から広画角で投写するものがある。このようなプロジェクターでは、近距離で広画角な投写が可能な投写光学装置として、短焦点の投写光学装置が用いられている。なお、近年、近距離で広画角とするための投写光学系は、屈折光学系と共に、屈折・反射複合光学系が用いられている。
反射光学系は反射ミラーを備えて構成されている。反射ミラーは、非球面を有し、屈折光学系から射出された画像光を広画角で反射させて近距離でスクリーン等の投射面に投写させる光学部品である。このため、反射ミラーは高精度な位置調整が必要となる。
特許文献1では、広角性を損なうことなく、小さいミラーを搭載し、良好な画像が得られる安価かつコンパクトなミラー型の投射光学系が開示されている。
特開2012−203139号公報
投写光学装置の各種の光学調整を行う場合、マスターとなる筐体やレンズやミラーなどを用いずに、実際に製品とする投写光学装置(いわゆる実機)を用いて行う場合がある。例えば、屈折・反射複合光学系の投写光学装置において、屈折光学系の光学調整(フォーカス調整やバックフォーカス調整など)を行う場合、屈折光学系の反射ミラーは、調整用の画像を所定の位置に投写させる目的で使用される。この場合、反射ミラーを、初期的に設定される位置(初期的な基準位置)に保持する構成が必要になるという課題がある。また、屈折光学系の光学調整が終了した後に、反射光学系(反射ミラー)の位置調整を行う場合、反射ミラーの位置調整を高精度で行える機構が必要になるという課題がある。
従って、反射ミラーを初期的な基準位置に保持する構成や、反射ミラーの位置調整を高精度に行える機構を、容易な構成で実現する投写光学装置、および投写光学装置を備えたプロジェクターが要望されていた。
本発明は、上述した課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態または適用例として実現することが可能である。
[適用例1]本適用例に係る投写光学装置は、複数のレンズを有する屈折光学系、反射ミラーを有する反射光学系、および屈折光学系と反射光学系とを収容する投写光学用筐体を備える投写光学装置であって、反射ミラーは、投写光学用筐体の光軸上に設置されて支点として動作する支点部と、光軸を含む鉛直面上で、支点部に相対する反射ミラーの外周部に設置されて光軸を中心に回転することを規制する回転規制部と、反射ミラーの外周部に設置されて押圧されることで支点部を支点として反射ミラーを移動させる一対の受部と、を備え、投写光学用筐体は、反射ミラーの反射面側から受部を付勢する付勢部材と、付勢部材に付勢された受部の移動を規制する規制板と、付勢部材の付勢方向とは反対方向から付勢部材の付勢力に抗して、規制板に設置されて受部を押圧し、前進および後退することにより、受部を前進および後退させる調整部材と、規制板と受部との間を露出させる開口部と、を備えることを特徴とする。
このような投写光学装置によれば、受部は、規制板により、反射面側から付勢部材に付勢されて移動した場合、規制板に当接等して移動が規制される。また、規制板には、調整部材が付勢方向とは反対方向から設置される。なお、調整部材は前進・後退が可能となっている。そして、調整部材は、前進・後退することにより、受部を押圧し、付勢部材の付勢力に抗して、受部を移動させる。なお、反射ミラーは、受部が移動する場合に、光軸上に設置される支点部を支点とし、光軸を含む鉛直面上で、支点部に相対する反射ミラーの外周部に設置される回転規制部により、光軸を中心に回転することを規制されながら移動する。そして、受部は一対備えられているため、調整部材の前進および後退する量をそれぞれ調整することで、受部の移動量をそれぞれ調整することができる。この構成により、投写光学装置は、反射ミラーの位置調整を高精度に行うことが可能となる。
また、規制板と受部との間を露出させる開口部を備えているため、開口部から、例えばゲージ等の所定の寸法を有する部材を挿入し、露出する規制板と受部との間にゲージを差し込むことが可能となる。この場合、ゲージは受部を押圧し、付勢部材の付勢力に抗して、受部を移動させることで差し込む。これにより、容易に、反射ミラーを初期的な基準位置に保持することができる。このため、実機を用いて、屈折光学系の光学調整(フォーカス調整やバックフォーカス調整など)を行う場合、調整用の画像を所定の位置に投写させることが容易となる。
従って、このような投写光学装置によれば、反射ミラーを初期的な基準位置に保持する構成や、反射ミラーの位置調整を高精度に行える機構を、容易な構成で実現することができる。
[適用例2]上記適用例に係る投写光学装置において、支点部は球面形状を有する第1突起部を備え、回転規制部は円柱形状を有する第2突起部を備え、投写光学用筐体は、第1突起部を摺動可能に保持する支点用受部と、第1突起部を摺動可能に支点用受部に押圧する支点押圧板と、第2突起部の光軸を中心とした回転方向の移動を規制する回転規制用受部と、を備えていることが好ましい。
このような投写光学装置によれば、支点部は球面形状を有する第1突起部を備える。そして、第1突起部は、支点押圧板に押圧されて、支点用受部に摺動可能に設置される。これにより、支点部は、反射ミラーをいずれの方向にも移動(回転)可能に支持する。また、回転規制部は円柱形状を有する第2突起部を備える。そして、第2突起部は、回転規制用受部に、光軸を中心とした回転方向の移動を規制されて設置される。これにより、回転規制部は、反射ミラーを回転規制用受部に沿った方向に移動や回転可能に支持する。これにより、反射ミラーの位置調整を行う場合、支点部を摺動可能な中心位置とし、回転規制部および回転規制用受部で反射ミラーの移動方向を規制することができる。従って、反射ミラーの高精度な位置調整を効率的に行うことができる。
[適用例3]上記適用例に係る投写光学装置において、受部は、支点部の中心を通る鉛直線に対して対称に設置されていることが好ましい。
このような投写光学装置によれば、一対の受部は、支点部の中心を通る鉛直線に対して対称に設置されることにより、支点部を支点として、回転規制部に規制され、それぞれ反対方向に移動させることができ、効率的な調整が行える。また、調整部材の調整量と受部の移動量とがそれぞれで同様となるため、調整を容易とすることができる。
[適用例4]上記適用例に係る投写光学装置において、付勢部材はコイルバネで構成され、調整部材はネジ部材で構成されていることが好ましい。
このような投写光学装置によれば、付勢部材はコイルバネで構成されるため、簡易な構成で受部を付勢することができる。また、調整部材はネジ部材で構成されるため、簡易な構成で調整部材を構成することができる。また、ネジ部材を回動させるという容易な動作により、ネジ部材を規制板に設置することや、前進および後退させることができる。
[適用例5]本適用例に係るプロジェクターは、光を射出する光源装置と、光を画像情報に応じて変調する光変調装置と、光変調装置で変調された変調光を投写する、上述したいずれかに記載の投写光学装置と、を備えていることを特徴とする。
このようなプロジェクターによれば、反射ミラーを初期的な基準位置に保持する構成や、反射ミラーの位置調整を高精度に行える機構を、容易な構成で実現する投写光学装置を備えるため、投写画像の光学的品質を大幅に向上させることができる。
本実施形態に係るプロジェクターの使用形態を示す斜視図。 プロジェクターの光学ユニットを模式的に示す図。 投写光学装置の斜視図。 投写光学装置の概断面図。 反射ミラーをミラー収容部に設置するための構成部材の分解斜視図。 反射ミラーを後側から見た状態の斜視図。 反射ミラーの位置調整の仕方を説明する図。 反射ミラーを所定の基準位置に保持する仕方を説明する図。
以下、実施形態を図面に基づいて説明する。
〔実施形態〕
〔プロジェクター1の使用形態と動作〕
図1は、本実施形態に係るプロジェクター1の使用形態を示す斜視図である。なお、プロジェクター1には、本実施形態に係る投写光学装置5がプロジェクター1の外装筐体10の内部に備えられている。
本実施形態のプロジェクター1は、図1に示すように、壁面Wに設置される支持装置SDに、底面1Aが上側となり、上面1Bが下側となるように支持されて設置される。また、投写面としてのスクリーンSCは、プロジェクター1の設置される壁面Wの下側で、プロジェクター1に近づいた位置に設置される。
プロジェクター1は、光源装置31から射出された射出光を、画像情報に応じて光変調装置としての液晶パネル351で変調し、変調光を画像光として投写光学装置5(いずれも図2を参照)を介して拡大投写する装置である。なお、プロジェクター1は、投写光学装置5の反射光学系(反射ミラー70(図2以降を参照))で反射された画像光(投写光)を底面1Aの反対側からスクリーンSCに投写する。本実施形態のプロジェクター1は、スクリーンSCに対して近距離から大画面(広画角)で投写する、いわゆる短焦点型のプロジェクターとして構成されている。
〔プロジェクター1の光学ユニット3の構成と動作〕
図2は、プロジェクター1の光学ユニット3を模式的に示す図である。光学ユニット3は、制御部(図示省略)による制御に基づいて動作し、画像情報に応じて画像光を形成するものである。光学ユニット3は、図2に示すように、光源ランプ311およびリフレクター312を有する光源装置31と、レンズアレイ321,322、偏光変換素子323、重畳レンズ324、および平行化レンズ325を有する照明光学装置32とを備えている。また、光学ユニット3は、ダイクロイックミラー331,332、および反射ミラー333を有する色分離光学装置33と、入射側レンズ341、リレーレンズ343、および反射ミラー342,344を有するリレー光学装置34とを備えている。
また、光学ユニット3は、光変調装置としての3つの液晶パネル351(赤色光(R光)用の液晶パネルを351R、緑色光(G光)用の液晶パネルを351G、青色光(B光)用の液晶パネルを351Bとする)、3つの入射側偏光板352、3つの射出側偏光板353、および色合成光学装置としてのクロスダイクロイックプリズム354を有する電気光学装置35を備えている。また、光学ユニット3は、投写光学装置5と、各光学装置31〜35を収容する光学部品用筐体36とを備えている。
光学ユニット3は、上述した構成により、光源装置31から射出されて照明光学装置32を介した光を、色分離光学装置33で、R光、G光、B光の3つの色光に分離する。また、分離された各色光は、各液晶パネル351で画像情報に応じてそれぞれ変調され、色光毎の変調光として形成される。色光毎の変調光は、クロスダイクロイックプリズム354に入射して画像光として合成され、投写光学装置5を介してスクリーンSC(図1)等に拡大投写される。なお、上述した各光学装置31〜35については、種々の一般的なプロジェクターの光学系として利用されているため、具体的な説明を省略する。
〔投写光学装置5の概要〕
図3は、投写光学装置5の斜視図である。図4は、投写光学装置5の概断面図である。なお、図3は、投写光学装置5を前側の上側から見た斜視図である。図4は、投写光学装置5を光軸Cに沿って上下方向に切断した断面図である。図3、図4を参照して、投写光学装置5を構成する各部材の構成と動作を含めて投写光学装置5を概略説明する。
なお、図3以降では、説明の便宜上、投写光学装置5の屈折光学系(第1光学系6)に画像光が入射する入射側を後側、第1光学系6から画像光が射出される射出側を前側とする。また、図3に示す図で、紙面の上方向を上側、下方向を下側とする。また、第1光学系6から画像光が射出される射出側に相対して見た場合の左右方向を左側、右側として適宜使用する。従って、図1に示す使用状態において、投写光学装置5は、上下左右を逆転させた状態で設置されることになる。なお、これは、プロジェクター1の上下左右を逆転させた状態となる。
投写光学装置5は、図3、図4に示すように、投写光学系として、第1光学系6(屈折光学系)と第2光学系7(反射光学系)とを併せた光学系として構成されている。本実施形態の投写光学装置5は、クロスダイクロイックプリズム354から射出された画像光を、第1光学系6で屈折させ、反射ミラー70で構成される第2光学系7で反射させてスクリーンSCに投写する。投写光学装置5は、第1光学系6として、1つあるいは複数のレンズを1つのレンズ群とする複数のレンズ群を備えており、これらのレンズ群が光軸Cに沿って配置されている。なお、本実施形態の投写光学装置5は、短焦点の投写光学装置として構成され、第1光学系6は、入射する画像光をフォーカス調整する機能を有している。
投写光学装置5は、装置のベースとなる投写光学用筐体51と、投写光学用筐体51に収容される第1光学系6および第2光学系7と、を備えて概略構成されている。また、投写光学用筐体51は、第1光学系6および第2光学系7を収容する下側筐体52と、下側筐体52の上部を覆うと共に透光板54を保持する上側筐体53とを備えている。なお、上側筐体53に保持される透光板54は、反射ミラー70で反射された反射光(投写光)を透過する。透光板54を透過した投写光はスクリーンSCに画像として投写される。
第1光学系6は、案内筒65、カム筒66、および光軸Cに沿って前側から順に配置される第1レンズ群L1〜第4レンズ群L4と、対応するレンズ群L1〜L4をそれぞれ保持する第1レンズ枠61〜第4レンズ枠64と、を備えている。また、第2光学系7は、非球面の反射ミラー70を備えている。
投写光学装置5は、第1光学系6で、第4レンズ群L4から入射した画像光を光学的に処理した後、第1レンズ群L1から第2光学系7の反射ミラー70に射出し、射出された画像光を反射ミラー70で反射して第1レンズ群L1の上方向に投写光として射出する。なお、第1レンズ群L1が、反射ミラー70に光を射出する第1光学系6の最前段となる。
〔下側筐体52の概構成〕
投写光学用筐体51の下側筐体52は、入射側端部に配置されるフランジ521と、フランジ521から前側に延設する第1収容部522と、第1収容部522に延設して前側に拡がる第2収容部523とで構成されている。フランジ521には、平面視矩形状に形成され、電気光学装置35が後端面に固定される。また、フランジ521の中央部には、挿通穴5211を有して、第4レンズ群L4を保持する第4レンズ枠64の後側が挿通される。
第1収容部522は、概円筒状で、中心軸を境に上側が切り取られた概ね半円筒状に形成され、内部に第1光学系6が収容される。また、第1収容部522の上端部で、前側、後側には、投写光学装置5をプロジェクター1内部の固定部材(図示省略)に固定するための固定部5221が形成されている。
第2収容部523は、前側に拡がる筒状で、中心軸を境に上側が切り取られた概ね半円筒状(半円錐台形状)に形成される。第2収容部523の前側端部5231は開口され、反射ミラー70が前側端部5231の近くの内面に設置される。なお、第2収容部523の反射ミラー70が収容される領域をミラー収容部55とする。ミラー収容部55の構成の詳細は後述する。
〔上側筐体53の概構成〕
投写光学用筐体51の上側筐体53は、下側筐体52の上部で、第2収容部523の前側端部5231から第1収容部522の前側中ほどまでを覆うように設置される。また、上側筐体53は、反射ミラー70で反射された投写光を透過させる矩形状の透明な透光板54を、投写光束の中心を結んだ線である投写光軸に略垂直となる角度で保持する透光板保持部531と、透光板54を透過した投写光を遮らない角度で形成される傾斜部532とを備えて概ね構成されている。
上側筐体53は、下側筐体52の上端部にネジ(図示省略)により固定される。なお、上側筐体53を下側筐体52に固定することにより、第1光学系6や第2光学系7から射出された光などの外部への漏れを防ぐことができる。
〔投写光学装置5の光学系の構成と動作〕
案内筒65には、前側から後側に向けて光軸Cの方向に沿って切り欠かれた直進溝6521が貫通して形成されている。案内筒65は、第1レンズ枠61と第2レンズ枠62との外周側を覆う。なお、案内筒65は、下側筐体52の内部にネジ固定される。
カム筒66は、円筒状に形成されており、内側に案内筒65の一部が挿嵌され、案内筒65に対して光軸Cを中心として回動可能となっている。カム筒66は、内周面に、前側端部から後側に向けて光軸Cの方向に沿って切り欠かれた案内溝(図示省略)と、所定の経路で形成されて第1レンズ群L1〜第3レンズ群L3の移動動作を規定するカム溝663,664,665とが形成されている。
カム筒66の外周面には、図示省略するレバー部材を固定する固定部(図示省略)が形成されている。フォーカス調整を行う場合には、レバー部材を回動させることにより、カム筒66を案内筒65に対して回動させて調整する。
第1レンズ群L1、第2レンズ群L2、第3レンズ群L3は、図4に示すように、第1レンズ枠61、第2レンズ枠62、第3レンズ枠63にそれぞれ保持されて、案内筒65に挿嵌され、光軸Cに沿って移動可能に構成されている。各レンズ枠61,62,63には、カムピン61P,62P,63Pが形成されており、このカムピン61P,62P,63Pが、案内筒65の直進溝6521と、カム筒66のカム溝663,664,665とに係合されている。
各レンズ枠61,62,63は、カムピン61P,62P,63Pがカム筒66の回動により直進溝6521とカム溝663,664,665との交点に誘導されることで光軸C方向に沿って移動する。この移動により、レンズ群L1,L2,L3が移動することで、画像光のフォーカス調整が行われる。
なお、第4レンズ群L4は、第4レンズ枠64に保持されて案内筒65に挿嵌される。第4レンズ群L4は、案内筒65に対して回動させてバックフォーカス調整を行い、調整後、案内筒65に固定される。
図5は、反射ミラー70をミラー収容部55に設置するための構成部材の分解斜視図である。なお、図5は、投写光学装置5を前側の上側から見た状態の斜視図である。図6は、反射ミラー70を後側から見た状態の斜視図である。図3〜図6を参照して、反射ミラー70およびミラー収容部55の構成、組立て、および機能に関して説明する。
〔反射ミラー70の構成〕
反射ミラー70は、図5、図6に示すように、後側が所定の非球面形状に形成される湾曲した平面視で概矩形状となるミラー本体701と、ミラー本体701の後側の非球面形状の領域に反射膜が蒸着されて形成される反射面702とを備えている。反射ミラー70は、ミラー本体701の上部の外周端部で、略中央に支点部71を備えている。支点部71は、反射ミラー70がミラー収容部55に設置された場合に、光軸Cに略交差する位置に形成されている。また、支点部71は、反射ミラー70の位置調整を行う場合に支点として動作する部分である。
支点部71は、詳細には、図6に示すように、反射面702側に突出して球面形状を有する第1突起部711を備えている。また、支点部71は、図5に示すように、第1突起部711の反対方向となる前側で、前側に突出する球面形状を有する押さえ用突起部712を備えている。
反射ミラー70は、ミラー本体701の下部の外周端部で、略中央に回転規制部72を備えている。回転規制部72は、支点部71に相対する反射ミラー70の外周部に形成されている。詳細には、回転規制部72は、反射ミラー70がミラー収容部55に設置された場合に、光軸Cを含む鉛直面上に形成される。回転規制部72は、ミラー本体701の下部の外周端部から下方向に延出する円柱形状を有する第2突起部721を備えている。回転規制部72は、反射ミラー70の位置調整を行う場合に、第2突起部721の光軸Cを中心とした回転方向の移動を規制することで、反射ミラーの回転方向の移動を規制する部分である。
反射ミラー70は、ミラー本体701の下側で、概ねコーナー部となる外周端部に、外側に延出する一対の受部73を備えている。受部73は、支点部71(第1突起部711)の中心位置を通る鉛直線を中心として対称な位置に略対称形状に形成されている。なお、受部73は、反射ミラー70がミラー収容部55に設置された場合に、光軸Cに直交する鉛直面に略平行となるように形成されている。
受部73は、図5に示すように、前面側には、後述する調整用ネジ9が当接する当接面731が形成されている。また、後面側には、図6に示すように、後述するコイルバネ8の先端部を受けるバネ受部732が凹形状に形成されている。
〔ミラー収容部55の構成〕
ミラー収容部55は、下側筐体52の前側の開口された先端部の内面側に構成され、反射ミラー70を位置調整可能に保持する。ミラー収容部55は、図4に示すように、光軸C上に形成され、支点部71の第1突起部711を摺動可能に受ける支点用受部551を備えている。支点用受部551は、円錐形状の溝を有して形成され、球面形状を有する第1突起部711をこの溝で受ける。また、ミラー収容部55は、図5に示すように、支点用受部551の両側近傍に、後述する支点押圧板41を固定するための、孔部を有する円柱状の固定用ダボ5511を備えている。また、固定用ダボ5511に隣接して、支点押圧板41を固定する場合の基準となる基準用突起5512が形成されている。
ミラー収容部55は、図4、図5に示すように、支点用受部551に相対する下側の外周部の内面に、反射ミラー70の回転規制部72(第2突起部721)を摺動可能に保持する回転規制用受部552を備えている。回転規制用受部552は、光軸Cに沿うように開口先端部から所定の幅の溝を有して形成され、円柱形状を有する第2突起部721をこの溝で摺動可能に受ける。
ミラー収容部55は、図5に示すように、下側の外周部の左右のコーナー近傍に、コイルバネ8を設置するバネ設置部553をそれぞれ備えている。バネ設置部553は、円筒状に突出して形成されている。バネ設置部553には、この円筒状の内部にコイルバネ8が設置される。また、ミラー収容部55は、バネ設置部553の両側近傍に、後述する規制板42を固定するための、孔部を有する円柱状の固定用ダボ5531を備えている。また、固定用ダボ5531に隣接して、規制板42を固定する場合の基準となる基準用突起5532が形成されている。
ミラー収容部55は、図5に示すように、バネ設置部553および固定用ダボ5531に相対するそれぞれの外周部に、ミラー収容部55(第2収容部523)を貫通する孔で形成される開口部554を備えている。開口部554は、詳細には、反射ミラー70および規制板42がミラー収容部55に設置された場合に、反射ミラー70の受部73と規制板42との間を露出させる位置に形成されている。
支点押圧板41は、反射ミラー70の支点部71を、ミラー収容部55(支点用受部551)に摺動可能に設置する。支点押圧板41は、本実施形態では、金属の板部材で構成され、固定用のネジSC2を挿通する孔部411が、固定用ダボ5511の孔部に対応させて形成されている。また、孔部411の近傍には、支点押圧板41を固定用ダボ5511に設置する際の基準となる、基準用突起5512に対応させた基準用孔部412が形成されている。
規制板42は、コイルバネ8および反射ミラー70がミラー収容部55に設置された場合に、コイルバネ8の付勢力により前方向に移動する反射ミラー70の受部73の前側への移動を規制する。規制板42は、本実施形態では、金属の板部材で構成され、調整用ネジ9を螺合させるためのねじ切り加工がなされたねじ切り部421を備えている。また、ねじ切り部421の両側には、固定用のネジSC3を挿通する孔部422が、固定用ダボ5531の孔部に対応させて形成されている。また、孔部422の近傍には、規制板42を固定用ダボ5531に設置する際の基準となる、基準用突起5532に対応させた基準用孔部423が形成されている。
付勢部材として、本実施形態では、図5に示すように、コイルバネ8を用いている。コイルバネ8は、反射ミラー70の受部73を反射面702側から付勢する。コイルバネ8は、圧縮コイルバネで構成されている。
調整部材として、本実施形態では、図5に示すように、調整用ネジ9を用いている。調整用ネジ9は、規制板42に回動可能(前進および後退可能)に設置される。詳細には、調整用ネジ9は、ネジ部91を備え、規制板42のねじ切り部421に螺合することで設置される。また、調整用ネジ9は、ネジ頭92を備え、ドライバー等の治工具により回動されることにより、規制板42を基準として前進や後退を行う。なお、ネジ部91の先端部911が受部73に当接して押圧する部分となる。
〔反射ミラー70のミラー収容部55への設置方法〕
図4〜図6を参照して、反射ミラー70のミラー収容部55への設置方法を説明する。
最初に、コイルバネ8をそれぞれのバネ設置部553に設置する。次に、設置したコイルバネ8の先端部を反射ミラー70(受部73)のバネ受部732に当接するようにして、反射ミラー70の支点部71を、支点用受部551に設置する。併せて、反射ミラー70(回転規制部72)の第2突起部721を、ミラー収容部55の回転規制用受部552に挿入する。なお、支点部71を支点用受部551に設置する際には、第1突起部711が支点用受部551の溝に当接するように設置する。
次に、支点押圧板41を支点部71の前側から設置する。その場合、支点押圧板41の基準用孔部412を基準用突起5512に挿入する。次に、ネジSC2を前側から支点押圧板41の孔部411に挿通し、固定用ダボ5511の孔部に螺合させる。これにより、支点押圧板41が支点部71を押圧した状態で固定用ダボ5511に固定される。なお、支点押圧板41は、球面形状に形成される支点部71の押さえ用突起部712に当接して押圧する状態で固定される。
次に、規制板42を受部73の前側から設置する。その場合、規制板42の基準用孔部423を基準用突起5532に挿入する。次に、ネジSC3を前側から規制板42の孔部422に挿通し、固定用ダボ5531の孔部に螺合させる。これにより、規制板42が固定用ダボ5531に固定される。なお、規制板42は、コイルバネ8に付勢されて前側に移動する受部73(当接面731)に当接し、当接面731を押圧した状態で固定される。
次に、調整用ネジ9を規制板42の前側からねじ切り部421に設置する。詳細には、調整用ネジ9のネジ頭92を回動させることにより、ネジ部91をねじ切り部421に螺合させることで設置する。なお、調整用ネジ9は、ネジ頭92を回動することにより、規制板42を基準として前進や後退することができる。ネジ部91が前進することで、ネジ部91の先端部911が規制板42から反射面702側(後側)に突出した場合、先端部911が受部73の当接面731に当接する。
以上の組立てにより、図3に示すように、反射ミラー70がミラー収容部55に設置される。
図7は、反射ミラー70の位置調整の仕方を説明する図である。図8は、反射ミラー70を所定の基準位置に保持する仕方を説明する図である。なお、図7、図8は、光軸Cに平行となる鉛直面で受部73を含む要部を切断した状態の斜視図として図示している。
〔反射ミラー70の位置調整の仕方〕
本実施形態では、第2光学系7(反射ミラー70)の位置調整は、第1光学系6の光学調整(フォーカス調整やバックフォーカス調整など)が行われた後、投写光学装置5の最終的な光学調整として行われる。反射ミラー70の位置調整は、反射ミラー70で反射された投写光が、所定の投写範囲に合致するように、反射ミラー70自身の位置を調整して行う。反射ミラー70の位置調整を高精度に行うことにより、投写された投写画像は、像面湾曲や、収差の変動によるコントラスト低下等の発生が無く、画像品質を大きく向上させることができる。
本実施形態の調整用ネジ9は、右ネジで形成されている。図7に示すように、規制板42に設置された調整用ネジ9を右方向(時計回り)に回転させることにより、調整用ネジ9は、反射面702方向(後側)に移動(前進)する。また、反対に、左方向(反時計回り)に回転させることにより、反射面702方向とは反対側(前側)に移動(後退)する。
以降では、説明の便宜上、調整用ネジ9の先端部911が規制板42の後面424から突出していない場合(先端部911がねじ切り部421の内部に位置する場合)を初期位置として説明する。この場合、規制板42の後面424には、コイルバネ8の付勢力により、受部73の当接面731が当接した状態となっている。
この状態で、調整用ネジ9を回転(右回転)させることにより、調整用ネジ9の先端部911が規制板42の後面424から突出し始める。これにより、先端部911は、受部73の当接面731に当接を開始する。そして更に回転させることにより、先端部911は当接面731(受部73)を介してコイルバネ8の付勢力に抗して、コイルバネ8を押圧し始める。調整用ネジ9を更に回転させることにより、コイルバネ8の付勢力に抗して、調整用ネジ9は前進し、図7に示すように、先端部911は受部73を後方向に移動させる。
受部73(反射ミラー70)が移動する場合には、支点部71を支点とし、回転規制部72により光軸Cを中心に回転することを規制されながら移動する。詳細には、球面形状を有する第1突起部711が支点用受部551に摺動可能に設置されていることにより、支点部71は、反射ミラー70をいずれの方向にも移動(回転)可能に支持する。また、円柱形状を有する第2突起部721が、光軸C方向に沿った溝で形成される回転規制用受部552に、移動方向を規制されて摺動可能に設置されることにより、回転規制部72は、反射ミラー70を回転規制用受部552の溝に沿って回転または前後方向へ移動可能に支持する。これにより、反射ミラー70は、調整用ネジ9の前進・後退に従動して、支点部71を中心位置として、回転規制部72および回転規制用受部552で移動方向および移動量を規制されながら移動する。
ここで、説明の便宜上、第1光学系6から画像光が射出される射出側に相対して見た場合の左方向を左側(右方向を右側)として以降の説明を行う。
受部73は左右方向に一対設置されているため、例えば、右側の調整用ネジ9を前進させて右側の受部73を後側に移動させた場合、反射ミラー70は支点部71を中心として、回転規制部72に規制されて左方向に回転する。また、反対に、左側の調整用ネジ9を前進させて左側の受部73を後側に移動させた場合、反射ミラー70は支点部71を中心として回転規制部72に規制されて右方向に回転する。また、調整用ネジ9を後退させることで、前進とは反対方向に回転させることができる。
また、一対の受部73は、本実施形態では、支点部71の中心を通る鉛直線に対して対称に設置されている。言い換えると、一対の受部73は、第1突起部711および第2突起部721の中心を結ぶ直線に対して左右対称に形成されている。そのため、調整用ネジ9の調整量(回転量)と受部73の移動量とが左右で同様となる。また、左右の調整用ネジ9を前進(または後退)させた場合、反射ミラー70は反対方向に移動する。
上述したように、それぞれの調整用ネジ9を回動することにより、反射ミラー70の位置を高精度に調整することができる。
反射ミラー70の位置調整が終了した場合、調整用ネジ9は、コイルバネ8の押圧力により付勢され、ネジ部91が規制板42のねじ切り部421に固定された状態となり、調整後の反射ミラー70を保持する。
なお、本実施形態では、調整終了後の調整用ネジ9に対し、接着剤等を用いて調整用ネジ9を規制板42に固定している。接着剤等を用いて調整用ネジ9を規制板42に固定することにより、調整後の投写光学装置5に振動や衝撃等が加わった場合に、調整用ネジ9と規制板42との螺合状態が緩むことにより反射ミラー70の位置がずれることを、接着しない場合に比べて、更に防止している。これにより、投写光学装置5の光学性能の低下を、接着しない場合に比べて、更に防止している。
接着に関し、本実施形態では、調整用ネジ9のネジ部91と、規制板42のねじ切り部421との間に接着剤を塗布して固定している。接着剤は、紫外線硬化型の接着剤を使用しているが、これに限定されるものではない。
〔反射ミラー70を所定の基準位置に保持する仕方〕
本実施形態では、実機を用いて第1光学系6の光学調整(フォーカス調整やバックフォーカス調整など)を行っている。その場合、調整用の画像を所定の位置に投写させて行う。そのため、反射ミラー70を初期的に設定される位置(初期的な基準位置)に保持することが必要となる。反射ミラー70を初期的な基準位置に保持させるために、本実施形態では、開口部554を利用して行う。
図8に示すように、本実施形態では、所定の寸法(厚さ)を有する部材を、開口部554を介して、露出する一対の規制板42と受部73との間にそれぞれ差し込むことで、受部73を後側に所定の寸法(厚さ)分だけ移動させ、反射ミラー70を初期的な基準位置に保持させる。なお、所定の寸法は、反射ミラー70が調整用の画像を所定の位置に投写させるために必要な移動量に対応して決められている。所定の寸法を有する部材として、本実施形態では、金属板で形成される板状のゲージGを用いている。ゲージGには、差込み側の先端部にテーパ部G1が形成され、差し込む場合の差し込みやすさを向上させている。また、ゲージGは、開口部554に挿入可能な外形を有している。
本実施形態では、ゲージGを差し込む場合には、調整用ネジ9の先端部911が規制板42の後面424から突出していない状態(先端部911がねじ切り部421の内部に位置して設置されている状態)としている。この場合、規制板42の後面424には、コイルバネ8の付勢力により、受部73の当接面731が当接した状態となっている。
この状態で、ゲージGを、ミラー収容部55(第2収容部523)の外側から、開口部554に挿入する。そして、開口部554により露出する規制板42と受部73との間に、ゲージGの差込み側(テーパ部G1)の先端部をあてがい押圧する。この動作により、ゲージGは、受部73を押圧し、コイルバネ8の付勢力に抗して、受部73を後側に移動させることで、規制板42と受部73との間に差し込むことができる。
上述したように、ゲージGを規制板42と受部73との間にそれぞれ差し込むことにより、反射ミラー70をゲージGの厚さ分(所定の寸法)だけ移動させ、初期的な基準位置に保持することができる。
なお、本実施形態では、ゲージGを差し込む場合、調整用ネジ9の位置を、先端部911が規制板42の後面424から突出しない状態としているが、これには限られない。ゲージGを差し込むことができ、ゲージGの厚さ分だけ受部73を移動させた状態にできれば、調整用ネジ9の初期的な位置は関係しない。
なお、第1光学系6の光学調整が終了した場合、差し込まれたゲージGを規制板42と受部73との間から抜き取る。そして、この後、反射ミラー70自身の最終的な位置調整を行う。
上述した実施形態によれば、以下の効果が得られる。
本実施形態の投写光学装置5によれば、受部73は、反射面702側からコイルバネ8に付勢されて前側に移動した場合に、規制板42に当接して前側への移動が規制される。また、規制板42には、調整用ネジ9が付勢方向とは反対方向から設置される。なお、調整用ネジ9は前進・後退が可能となっている。そして、調整用ネジ9は、前進・後退することにより、受部73を押圧し、コイルバネ8の付勢力に抗して、受部73を移動させる。なお、反射ミラー70は、受部73が移動する場合に、光軸C上に設置される支点部71を支点とし、光軸Cを含む鉛直面上で、支点部71に相対する反射ミラー70の外周部に設置される回転規制部72により、光軸Cを中心に回転することを規制されながら移動する。そして、受部73は一対備えられているため、調整用ネジ9の前進および後退する量をそれぞれ調整することで、受部73の移動量をそれぞれ調整することができる。この構成により、投写光学装置5は、反射ミラー70の位置調整を高精度に行うことが可能となる。
また、規制板42と受部73との間を露出させる開口部554を備えているため、開口部554から、所定の寸法を有するゲージGを挿入し、規制板42と受部73との間にゲージGを差し込むことが可能となる。これにより、容易に、反射ミラー70を初期的な基準位置に保持することができる。このため、実機を用いて、第1光学系6(屈折光学系)の光学調整(フォーカス調整やバックフォーカス調整など)を行う場合、調整用の画像を所定の位置に投写させることが容易となる。これにより、所定の位置に投写された調整用の画像を見ながら第1光学系6の光学調整を行うことができる。
従って、本実施形態の投写光学装置5によれば、反射ミラー70を初期的な基準位置に保持する構成や、反射ミラー70の位置調整を高精度に行える機構を、容易な構成で実現することができる。
本実施形態の投写光学装置5によれば、反射ミラー70を初期的な基準位置に保持する構成により、実機を用いて第1光学系6の光学調整を行うため、実機に対応した光学調整が行える。これにより、実機ではなくマスターを用いて第1光学系6の光学調整を行う場合に比べて、光学調整を高精度に行うことができる。
本実施形態の投写光学装置5によれば、反射ミラー70を位置調整する場合の中心位置となる支点部71(第1突起部711)が、光軸C上に設置される構成であるため、例えば、支点部71が光軸Cからズレた位置に設置される構成に比べて、非球面の反射ミラー70の光学設計の簡易化や型製造の簡易化を図ることができ、また、高精度な位置調整を容易に行うことができる。
本実施形態の投写光学装置5によれば、支点部71は球面形状を有する第1突起部711を備える。そして、第1突起部711は、支点押圧板41に押圧されて、支点用受部551に摺動可能に設置される。これにより、支点部71は、反射ミラー70をいずれの方向にも移動(回転)可能に支持することができる。また、回転規制部72は円柱形状を有する第2突起部721を備える。そして、第2突起部721は、回転規制用受部552に、光軸Cを中心とした回転方向の移動を規制されて設置される。これにより、回転規制部72は、反射ミラー70を回転規制用受部552に沿った方向に移動や回転可能に支持することができる。これにより、反射ミラー70の位置調整を行う場合、支点部71を摺動可能な中心位置とし、回転規制部72および回転規制用受部552で反射ミラー70の移動方向を規制することができる。従って、反射ミラー70の高精度な位置調整を効率的に行うことができる。
本実施形態の投写光学装置5によれば、一対の受部73は、支点部71の中心を通る鉛直線に対して左右対称に設置されることにより、支点部71を支点として、回転規制部72に規制され、それぞれ反対方向に移動させることができ、効率的な調整が行える。また、調整用ネジ9の調整量(回転量)と受部73の移動量とが左右で同様となるため、調整を容易とすることができる。
本実施形態の投写光学装置5によれば、付勢部材はコイルバネ8で構成されるため、簡易な構成で受部73を付勢することができる。また、調整部材はネジ部材としての調整用ネジ9で構成されるため、簡易な構成で調整部材を構成することができる。また、調整用ネジ9を回動させるという容易な動作により、調整用ネジ9を規制板42に設置することや、前進および後退させることができる。
本実施形態の投写光学装置5によれば、反射ミラー70の反射面702側(後側)からコイルバネ8により付勢された受部73に対して、受部73の前側に規制板42を設けて受部73を受ける構成となっている。そして、規制板42は金属板で構成され、受部73を移動させる調整用ネジ9がこの規制板42のねじ切り部421に設置される。
ここで、本実施形態と比較するために、本実施形態の構成とは異なる構成の例を挙げる。例えば、コイルバネ8が本実施形態と同様に設置され、規制板42は用いずに、調整用ネジ9のネジ頭92が、反射ミラー70(受部73)より前側に位置して受部73に当接する。そして、ネジ部91は、コイルバネ8の内部を挿通させ、ネジ部91と螺合するねじ切り部は、受部73より後側で、コイルバネ8を受けるミラー収容部55に設置される。また、ねじ切り部は、ナットを用いてミラー収容部55にインサートする構成とする。
この構成と比較した場合、本実施形態では、ネジ長さを短くすることができ、また、ネジ頭92と、ねじ切り部(螺合する部分)との距離を短くできるため、ネジ頭92を回動させる場合に、ガタツキなどが無く安定した調整を行うことができる他、位置調整後の信頼性を向上させることができる。
本実施形態のプロジェクター1によれば、反射ミラー70を初期的な基準位置に保持する構成や、反射ミラー70の位置調整を高精度に行える機構を、容易な構成で実現する投写光学装置5を備えるため、投写画像の光学的品質を大幅に向上させることができる。
なお、上述した実施形態に限定されず、その要旨を逸脱しない範囲において種々の変更や改良などを加えて実施することが可能である。変形例を以下に述べる。
前記実施形態の投写光学装置5において、付勢部材としてコイルバネ8を用いている。しかし、付勢部材はコイルバネに限定されず、板バネなどを用いてもよい。
前記実施形態の投写光学装置5において、一対の受部73は、支点部71の中心を通る鉛直線に対して対称に設置されている。しかし、一対の受部73は、対称とはならない設置としてもよい。対称でない場合には、調整部材の移動量に対する受部の移動量がそれぞれで異なることになるが、反射ミラー70の調整を行うことができる。
前記実施形態の投写光学装置5において、開口部554は、ミラー収容部55を貫通する孔で形成され、受部73と規制板42との間を露出させている。しかし、開口部554は、受部73と規制板42との間を露出させればよく、ミラー収容部55の前側の端部に切欠き形状で形成されていてもよい。
前記実施形態のプロジェクター1は、図1に示すように、支持装置SDを介して底面1Aが上側となるように壁面Wに設置され、プロジェクター1の下側に設置されるスクリーンSCに投写画像を投写している。しかし、プロジェクター1の設置の仕方は限定されず、天井面や床面や机上面等に設置して、壁面Wに設置されるスクリーンSCに投写してもよい。また、プロジェクター1を机上面に設置して、同じ机上面に投写させることでもよい。
前記実施形態のプロジェクター1において、電気光学装置35は、R光、G光、B光に対応する3つの光変調装置を用いるいわゆる3板方式を採用している。しかし、これに限られず、単板方式の光変調装置を採用してもよい。また、コントラストを向上させるための光変調装置を追加して採用してもよい。
前記実施形態のプロジェクター1において、電気光学装置35は、透過型の光変調装置(透過型の液晶パネル351)を採用している。しかし、これに限られず、反射型の光変調装置を採用してもよい。
前記実施形態のプロジェクター1において、電気光学装置35は、光変調装置として液晶パネル351を採用している。しかし、これに限られず、一般に、入射光束を画像信号に基づいて変調するものであればよく、例えば、マイクロミラー型の光変調装置など、他の方式の光変調装置を採用することができる。なお、マイクロミラー型の光変調装置としては、例えば、DMD(Digital Micromirror Device)を採用することができる。
前記実施形態のプロジェクター1において、光学ユニット3は、光源装置31から射出された光束の照度を均一化する照明光学装置32として、レンズアレイ321,322からなるレンズインテグレーター光学系を採用している。しかし、これに限定されるものではなく、導光ロッドからなるロッドインテグレーター光学系も採用することができる。
前記実施形態のプロジェクター1の光学ユニット3において、光源装置31の光源ランプ311は、超高圧水銀ランプなどの放電式ランプを採用しているが、レーザーダイオード、LED(Light Emitting Diode)、有機EL(Electro Luminescence)素子、シリコン発光素子などの各種固体発光素子を採用してもよい。
1…プロジェクター、5…投写光学装置、6…第1光学系(屈折光学系)、7…第2光学系(反射光学系)、8…コイルバネ(付勢部材)、9…調整用ネジ(調整部材)、31…光源装置、41…支点押圧板、42…規制板、51…投写光学用筐体、55…ミラー収容部、70…反射ミラー、71…支点部、72…回転規制部、73…受部、351…液晶パネル(光変調装置)、421…ねじ切り部、551…支点用受部、552…回転規制用受部、553…バネ設置部、554…開口部、702…反射面、711…第1突起部、721…第2突起部、C…光軸。

Claims (5)

  1. 複数のレンズを有する屈折光学系、反射ミラーを有する反射光学系、および前記屈折光学系と前記反射光学系とを収容する投写光学用筐体を備える投写光学装置であって、
    前記反射ミラーは、
    前記投写光学用筐体の光軸上に設置されて支点として動作する支点部と、
    前記光軸を含む鉛直面上で、前記支点部に相対する前記反射ミラーの外周部に設置されて前記光軸を中心に回転することを規制する回転規制部と、
    前記反射ミラーの外周部に設置されて押圧されることで前記支点部を支点として前記反射ミラーを移動させる一対の受部と、を備え、
    前記投写光学用筐体は、
    前記反射ミラーの反射面側から前記受部を付勢する付勢部材と、
    前記付勢部材に付勢された前記受部の移動を規制する規制板と、
    前記付勢部材の付勢方向とは反対方向から前記付勢部材の付勢力に抗して、前記規制板に設置されて前記受部を押圧し、前進および後退することにより、前記受部を前進および後退させる調整部材と、
    前記規制板と前記受部との間を露出させる開口部と、を備えることを特徴とする投写光学装置。
  2. 請求項1に記載の投写光学装置であって、
    前記支点部は球面形状を有する第1突起部を備え、
    前記回転規制部は円柱形状を有する第2突起部を備え、
    前記投写光学用筐体は、
    前記第1突起部を摺動可能に保持する支点用受部と、
    前記第1突起部を摺動可能に前記支点用受部に押圧する支点押圧板と、
    前記第2突起部の前記光軸を中心とした回転方向の移動を規制する回転規制用受部と、
    を備えていることを特徴とする投写光学装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の投写光学装置であって、
    前記受部は、前記支点部の中心を通る鉛直線に対して対称に設置されていることを特徴とする投写光学装置。
  4. 請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の投写光学装置であって、
    前記付勢部材はコイルバネで構成され、前記調整部材はネジ部材で構成されていることを特徴とする投写光学装置。
  5. 光を射出する光源装置と、
    前記光を画像情報に応じて変調する光変調装置と、
    前記光変調装置で変調された変調光を投写する、請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載の投写光学装置と、
    を備えていることを特徴とするプロジェクター。
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