JP6471099B2 - 1,25−ジヒドロキシビタミンdを検出するための方法及びキット並びに関連する抗体 - Google Patents

1,25−ジヒドロキシビタミンdを検出するための方法及びキット並びに関連する抗体 Download PDF

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Description

本発明は、全血試料、血漿試料、血清試料、又は尿試料などの生物学的体試料中の全1,25−ジヒドロキシビタミンDを検出するための方法及びキットに関する。
より具体的には、本発明は、25−ヒドロキシビタミンDなどの他の非活性型ビタミンDと共に1,25−ジヒドロキシビタミンDを含有する場合がある生物学的体試料中の全1,25−ジヒドロキシビタミンDを検出するのに適しているイムノアッセイ方法及びキット、並びに関連する抗体に関する。
ビタミンDは、骨格代謝及びカルシウム恒常性における根本的な役割を果たしているステロイドホルモンである。ヒト及び動物において、ビタミンDの主要な型はビタミンD(コレカルシフェロール)及びビタミンD(エルゴカルシフェロール)である。ビタミンDは主に、太陽紫外線B(UVB)への曝露に応答して、皮膚中で7−デヒドロコレステロールから合成されるが、油の多い魚、すなわちサケ及びサバなどの食物源からのビタミン摂取も起こり得る。ビタミンDは主に、キノコ源及び野菜源並びに補助(supplementation)(例えば、Drisdol(商標)又はSterogyl 15「A」)に由来する食物中から、獲得される。
供給源とは関係なく、ビタミンD及びビタミンDが生物活性化合物に変換されるには、2つの別々の水酸化ステップが必要である。肝臓において、酵素25−水酸化酵素が、ビタミンDを25−ヒドロキシビタミンD(以下、「25(OH)D」と呼ぶ)に変換する。この中間代謝産物は、このホルモンの主要な循環型であり、さらに水酸化されて生物活性のある代謝産物1,25−ジヒドロキシビタミンD(以下、「1,25(OH)D」と呼ぶ)のためのリザーバーとして働く。
後者の段階は、主に腎尿細管細胞において起こり、酵素1−α−水酸化酵素に触媒される。1,25(OH)Dの血漿中濃度は、血清副甲状腺ホルモン(PTH)を含めて様々な因子によって高度に調節されており、通常、前駆体化合物25(OH)Dの約1000分の1である。
ビタミンD及びその代謝産物の大部分は、それらの親油性性質が理由で、Gcグロブリンとしても公知のビタミンD結合タンパク質(DBP)(80〜90%)及びアルブミン(10〜20%)に結合された状態で血流中を循環する。DBPは、ビタミンD代謝産物に対して高い親和性を有しており(25(OH)D及び24,25(OH)Dに対してはKa=5×10−1、1,25(OH)D及びビタミンDに対してはKa=4×10−1)、通常の環境下では約0.03%の25(OH)D及び24,25(OH)D並びに約0.4%の1,25(OH)Dのみが遊離型で存在している。
1,25(OH)Dの生物学的作用は、主に、特異的な細胞内ビタミンD受容体(VDR)にこの生物活性ホルモンが結合することによってもたらされ、この細胞内ビタミンD受容体は、主に、ビタミンD応答エレメント(VDRE)として公知の特異的DNA配列を自らのプロモーターが含む遺伝子の発現を調節することによって作用する。
ビタミンD受容体(VDR)は、核内受容体(NR)のスーパーファミリーに属するリガンド依存性転写調節因子である。この受容体ファミリーの他のメンバーと同様に、VDRは、アミノ末端A/Bドメイン、高度に保存されているDNA結合ドメイン(DBD)、柔軟なリンカー領域、及びより変化しやすいC末端リガンド結合ドメイン(LBD)を含むモジュラー構造を有している(Mangelsdorf DJら、1995年、Cell 83(6):835〜9ページ)。C末端LBDは、球状の多機能性ドメインであり、ホルモン結合、レチノイドX受容体(RXR)との二量体形成、並びにコリプレッサー及びコアクチベーターとの相互作用を担っており、これらはそろって、転写活性の調節に不可欠である(Haussler MRら 1998年、J Bone Miner Res.13(3):325〜49ページ)。
VDRのリガンド結合ドメイン(LBD)は結晶化され、その構造が解明されている(Rochel N、Wurtz JM、Mitschler A、Klaholz B、Moras D 天然リガンドに結合したビタミンD核内受容体の結晶構造(The crystal structure of the nuclear receptor for vitamin D bound to its natural ligand.)Mol Cell 2000;5:173〜179ページ)。
VDRにリガンドが結合すると、受容体のリガンド結合ドメインの立体構造変化が誘発され、その結果として、標的遺伝子のプロモーター領域中のビタミンD応答性エレメント(VDRE)上で、VDRと補助因子であるレチノイドX受容体(RXR)とのヘテロ二量体化が増大する。これにより、その結果として、プロモーターが転写機構に対して開放される(Glenville J.ら、1998年 Physiological Reviews 78(4):1193〜1231ページ)。
核内受容体のリガンド結合ドメイン(LBD)は、α−ヘリックスの含有量が高いことが公知であり、α−ヘリックスはリガンド結合に応答して大規模な立体構造変化を経て、疎水性ポケットを形成し得る。最近、様々なリガンドに結合した際のドブネズミ(Rattus norvegicus)のリガンド結合ドメイン(r−VDR−LBD)の立体構造の差が、NMR分光法によって解明された(Kiran K. Singarapuら 2011年 Biochemistry 50(51):11015〜24ページ)。
現在、ビタミンDは、ヒトにおいて最適な健康を維持するにあたって多数の役割を有しているプロホルモンと認識されている。著しいビタミンD欠乏が、成人の骨軟化症及び小児のくる病などの組織学的に明らかな骨疾患をもたらすことがずっと前から確立されており、一方、ビタミンD不足は、副甲状腺ホルモン濃度の変化を引き起こす場合があり、長期に渡って持続すると、骨量減少及び骨折の一因となり得る。しかし、ビタミンDは、カルシウム恒常性の古典的な調節因子として最初は同定されたのであるが、ビタミンD受容体(VDR)のヒト組織における広範な発現及び分布によって推進される広範囲の作用を有することが現在では公知である。
この数十年間に、臨床データ及び疫学的データから、25(OH)Dレベルの異常が、心血管系疾患、高血圧、心筋梗塞、糖尿病、癌、神経筋機能の低下、感染性疾患、及び自己免疫疾患を含めて様々な慢性疾患のリスク増大に関連しているといういくつかの証拠が提供された。子かん前症、妊娠糖尿病、帝王切開、及び早産などの妊娠合併症でさえ、妊娠期におけるビタミンD欠乏の悲惨な続発症である可能性がある(Holick MF;2007年 N Engl J Med.357(3):266〜81ページ、Holick MF及びChen TC.2008年 Am J Clin Nutr.;87(4):1080S〜6S)。
しかし、現在利用可能である測定方法の複雑さ及び信頼性の不足の両方が原因で、慢性疾患のリスクを1,25(OH)Dレベルと関連付けるための研究はごく少数しか実施されていない。
したがって、活性型ビタミンDである循環血中1,25(OH)Dの測定は、診断マーカー及び/又は治療法のモニタリング指標のいずれかとして、多くの様々な臨床応用において関連性を増しつつある。例えば、1,25(OH)D及び副甲状腺ホルモン(PTH)の血清レベル並びにそれらの存在し得る相関関係の測定は、副甲状腺疾患の診断を助けるため、並びに腎不全又はビタミンD抵抗性くる病(VDRR)の発症の過程での二次性副甲状腺機能亢進症の発病を検出するための重要な手段になり得る。
現在、日常的な臨床的用途及び調査用途の両方において、全25(OH)D(すなわち、25(OH)D+25(OH)D)の循環血中レベルを測定するために利用可能である幅広い方法がある。市販の迅速で自動化された化学発光に基づくイムノアッセイ方法が、Abbott Diagnostics(Abbott Park、IL、USA、ARCHITECT 25−OH vitamin D assay)、DiaSorin Inc.(Stillwater、MN、USA、LIAISON(登録商標)25 OH Vitamin D Total Assay)、Immunodiagnostic Systems(Boldon、England、IDS−iSYS 25−Hydroxy Vitamin D (25OHD))、Roche Diagnostics(Mannheim、Germany、Modular Analytics E170 Elecsys(登録商標) Vitamin D Total assay)、及びSiemens Healthcare Diagnostics(Tarrytown、NY、USA、ADVIA Centaur(登録商標)Vitamin D Total assay)によって供給されている。これらのアッセイプラットフォームに加えて、最近、クロマトグラフィー分離とそれに続く非免疫学的な直接検出(半自動化液体クロマトグラフィー−タンデム型質量分析、LC−MS/MS)に基づく物理的方法の使用が着実に増加しており、これらの方法は、アメリカ合衆国(例えば、Esoterix Inc.、Calabasas Hills、CA、Mayo Clinic、Rochester、MN、ARUP Laboratories、Salt Lake City、UT、及びQuest Diagnostics、Lyndhurst、NJ)、ヨーロッパ(例えば、Ghent University、Ghent、Belgium及びCHU de Liege、Liege、Belgium)、及びオーストラリア(例えば、Pathology Queensland、Herston Queensland及びDouglass Hanly Moir Pathology、Macquarie Park NSW)の専門家の研究室で主に開発された。
25(OH)Dを測定するためのアッセイプラットフォームの選択範囲は広いものの、臨床試料中の活性型ビタミンDを定量的に測定するために現在利用可能である自動化アッセイ方法は存在しない。1,25(OH)Dの全身での循環血中レベルは極めて低くpg/mlの範囲であり、したがって、臨床的モニタリングにとって重要な生物分析の課題を示している。従来より、血漿中の1,25(OH)Dの定量は、ラジオイムノアッセイ(RIA)によって実施されている。放射能の取扱い及び放射性標識の限られた有効期間に関する問題を回避するために、LC−MS/MS方法の使用に主に依拠する新しいビタミンD試験方法が最近台頭してきた。しかし、報告されている1,25(OH)DのLC−MS/MS生物分析アッセイには、必要な感度及び選択性を実現するために実施される必要がある大規模な試料調製手順又は誘導体化プロトコルという欠点がある。現在、1,25(OH)Dの検出のために利用可能である主な方法は、いくつかの試料前処理ステップ又は解析前ステップを実施する必要があり、これらのステップは通常、手作業で実施され、したがって、非常に時間がかかり、大きな労働力を要し、且つ費用がかかる場合がある。
EP0583945Aは、1,25(OH)Dのアッセイを開示しており、このアッセイは、酢酸エチルなどの有機溶媒を用いて血清を抽出すること、干渉する可能性がある他のビタミンD代謝産物をシリカカラムを用いて分離すること、並びにブタ受容体タンパク質、放射性標識した1,25(OH)D、受容体に結合できるビオチン標識した抗体、及びBSAなどの促進(facilitator)タンパク質を免疫沈降競合結合測定法の一部として次いで添加することを含む。
WO/8901631は、ブタ受容体タンパク質、放射性標識した1,25(OH)D、及び受容体に結合できるビオチン標識した抗体を未処理の血清に添加することを含む、1,25(OH)Dの競合結合測定法(3)を開示している。この競合結合測定法は、関連する代謝産物からの干渉を最小限にするためのふるいとして働くビタミンD輸送タンパク質の使用を必要とする。
S.SWAMIら、Bone、第28巻、第3号、2001年3月:319〜326ページでは、ビタミンD受容体(VDR)のヒンジ部分に結合し、VDRの測定のための方法において使用される抗体を開示している。しかし、このような抗体は、リガンドで占拠されたVDRとリガンドで占拠されていないVDRとを区別することができず、したがって、1,25(OH)Dの検出に有用ではない。
DiaSorin RIA(部品(Part)番号65100E/100チューブ;1,25−ジヒドロキシビタミンD)は、代謝産物測定に先立って試験試料から1,25(OH)Dを単離するために、有機溶媒、抽出器具、並びに24,25(OH)D、25,26(OH)D、及び25(OH)Dなど干渉する可能性があるビタミンD代謝産物を分離するためのC18−OHカラムの使用を伴う。
1,25(OH)Dの測定のためのImmunodiagnosticsによって供給される最近商品化された自動アッセイ(部品番号IS−2400;IDS−iSYS 1,25−ジヒドロキシビタミンD)でさえ、IDS自社開発のImmunocapsulesを利用し、時間がかかり大きな労働力を要する試料の前処理ステップを必要とする。
さらに、先行技術の方法は、解析前ステップ又は試料前処理ステップの間に試験標本から完全に排除されなかった他のビタミンD代謝産物との交差反応性事象が原因で、誤って高濃度の1,25(OH)Dが測定される場合があるため、アッセイの特異性の点で制限を受けることが多い。例えば、ほとんどのイムノアッセイ用抗体は、1,25(OH)Dより1000倍高いレベルで血液中に存在し得る25(OH)D、24,25(OH)D、及び25,26(OH)Dと顕著に交差反応する。
したがって、先行技術の欠点及び制限を有していない、全1,25(OH)D(1,25(OH)+1,25(OH))を検出するためのアッセイ方法を開発することが大いに必要とされている。
特に、時間がかかり大きな労働力を要する試料前処理ステップを必要とせずに、正確で感度が高く、且つ精密な全1,25(OH)D(1,25(OH)+1,25(OH))の検出を可能にし、自動化された形態でおそらく提供され得るアッセイ方法が必要とされている。
また、試験試料中に存在し得る他のビタミンD代謝産物と実質的に交差反応しない1,25(OH)Dアッセイ方法も必要とされている。
本明細書の不可欠な部分をなす添付の特許請求の範囲において定義される方法、並びに関連するキット及び抗体が、これら及び他の必要性を満たす。
下記の例においてさらに例示するように、本発明は、アッセイが実施される媒体のpHが、1,25(OH)Dに対するビタミンD結合タンパク質(DBP)及びビタミンD受容体のリガンド結合ドメイン(VDR−LBD)の結合親和性に大きく影響するという調査結果に基づいている。
より具体的には、本発明者らが行った実験の結果から、試験試料のpH値が6より上、好ましくは7より上に変化すると、驚くべきことに、それにより25(OH)Dと比較して1,25(OH)Dに対するVDR−LBDの親和性が約200倍に上昇するのを誘発し、一方、同じpH値において、DBPは、1,25(OH)Dと比較して約1000倍大きな親和性を25(OH)Dに対して示すことがはっきりと示された。したがって、DBPに結合した1,25(OH)DとVDR−LBDに結合した1,25(OH)Dの間の平衡に対するpHのこのような有利な効果を活用することは、モル過剰のVDR−LBDの存在下で天然DBPから循環血中1,25(OH)Dを選択的に捕捉しつつ、同時に25(OH)Dの大半をDBPに結合した隔絶された形態で残すための、容易さ及び有効性の両方の点から独特な手段となる。このような手法は、臨床試料中の1,25(OH)Dの測定を可能にするために時間がかかり大きな労働力を要する試料前処理ステップを必要とする先行技術の方法よりも特に有利である。
VDR−LBDへの1,25(OH)Dの結合は、VDR−LBD分子の立体構造変化を誘発することが公知であることから、本発明者らは、様々な生物学的マトリックス中の未結合VDR−LBDからVDR−LBD/1,25(OH)D複合体を選択的に識別するために、複合体を形成していないVDR−LBDと交差反応せずに、1,25(OH)Dに結合したVDR−LBDを特異的に認識し結合することができる捕捉部分、例えば抗体を開発するための大規模な実験を実施した。このような立体構造特異的捕捉部分は、循環血中の活性型ビタミンDの迅速且つ信頼性が高い検出のための大変貴重な手段となるため、特に有用である。
以下に本発明を示す。
[発明1]
複合体を形成していないビタミンD受容体のリガンド結合ドメイン(VDR−LBD)と交差反応せずに、VDR−LBDと1,25−ジヒドロキシビタミンD又は1,25−ジヒドロキシビタミンDの類似体との間で形成される複合体のVDR−LBDに特異的に結合する、抗体。
[発明2]
重鎖可変ドメイン及び軽鎖可変ドメインを含み、前記重鎖可変ドメインが、配列番号1、2、及び3からなる群から選択される少なくとも1つのCDRを含むモノクローナル抗体である、発明1に記載の抗体。
[発明3]
前記軽鎖可変ドメインが、配列番号4、5、及び6からなる群から選択される少なくとも1つのCDRを含む、発明1から2までに記載の抗体。
[発明4]
前記重鎖可変ドメインが、配列番号1、2、及び3を含む、発明2に記載の抗体。
[発明5]
前記軽鎖可変ドメインが、配列番号4、5、及び6を含む、発明3又は4に記載の抗体。
[発明6]
前記重鎖可変ドメインが、配列番号7を含むか、又は配列番号8を含む核酸配列によりコードされる、発明4に記載の抗体。
[発明7]
前記軽鎖可変ドメインが、配列番号9を含むか、又は配列番号10を含む核酸配列によりコードされる、発明5又は6に記載の抗体。
[発明8]
全長免疫グロブリン、又はF(ab)、F(ab’)、F(ab’) 、F(v)、F(c)、F(d)、単鎖抗体(scFv)からなる群から選択される抗体断片である、発明1から7までのいずれか一項に記載の抗体。
[発明9]
生物学的流体試料中の1,25−ジヒドロキシビタミンD(1,25(OH) D)又はその類似体を検出するための方法であって、
(i)6から9の間に含まれる値に前記生物学的流体試料のpHを調整するステップ、同時に又は続いて、ビタミンD受容体のリガンド結合ドメイン(VDR−LBD)を含む受容体タンパク質を、前記生物学的流体試料に添加するステップであって、それによって、前記受容体タンパク質のVDR−LBDに1,25−ジヒドロキシビタミンD又はその類似体を結合させるステップと、
(ii)1,25−ジヒドロキシビタミンD又はその類似体に結合したビタミンD受容体のリガンド結合ドメイン(VDR−LBD)を含む前記受容体タンパク質を、複合体を形成していないVDR−LBDと交差反応せずに、1,25−ジヒドロキシビタミンD又はその類似体に結合したビタミンD受容体のリガンド結合ドメイン(VDR−LBD)に特異的に結合することができる捕捉部分によって捕捉するステップと、
(iii)1,25−ジヒドロキシビタミンD又はその類似体に結合したビタミンD受容体のリガンド結合ドメイン(VDR−LBD)を含む捕捉された前記受容体タンパク質を検出するステップとを含む、上記方法。
[発明10]
前記受容体タンパク質が、単離された形態又は操作された形態の完全体のビタミンD受容体タンパク質又はそのリガンド結合ドメイン(LBD)である、発明9に記載の方法。
[発明11]
前記ビタミンD類似体が、19−ノル−1α−25−ジヒドロキシビタミンD 、1α−ヒドロキシビタミンD 、1α−ヒドロキシエルゴカルシフェロール、又は2−メチレン−19−ノル−(20S)−1α,25−(OH) である、発明9又は10に記載の方法。
[発明12]
前記捕捉部分が、発明1から8までのいずれか一項に記載の抗体である、発明9から11までのいずれか一項に記載の方法。
[発明13]
前記捕捉部分が、固体支持体上に固定される、発明9から12までのいずれか一項に記載の方法。
[発明14]
前記生物学的流体が、全血、血漿、血清、又は尿である、発明9から13までのいずれか一項に記載の方法。
[発明15]
ステップ(i)において、前記生物学的流体試料のpHが、7から8.6の間に含まれる値に調整される、発明9から14までのいずれか一項に記載の方法。
[発明16]
サンドイッチイムノアッセイである、発明9から15までのいずれか一項に記載の方法。
[発明17]
1,25−ジヒドロキシビタミンD又はその類似体に結合したビタミンD受容体のリガンド結合ドメイン(VDR−LBD)を含む捕捉された前記受容体タンパク質を検出するステップ(iii)が、標識された抗VDR−LBD検出抗体を用いて実施される、発明16に記載の方法。
[発明18]
生物学的流体試料中の1,25−ジヒドロキシビタミンD又はその類似体を検出するためのキットであって、
− ビタミンD受容体のリガンド結合ドメイン(VDR−LBD)を含む受容体タンパク質;
− 複合体を形成していないVDR−LBDと交差反応せずに、VDR−LBDと1,25−ジヒドロキシビタミンD又はその類似体との間で形成される複合体のビタミンD受容体のリガンド結合ドメイン(VDR−LBD)に特異的に結合することができる捕捉部分、及び
− 6から9の間に含まれるpHを有する結合緩衝液
を含む、上記キット。
[発明19]
前記受容体タンパク質が、単離された形態又は操作された形態の完全体のビタミンD受容体タンパク質又はそのリガンド結合ドメインである、発明18に記載のキット。
[発明20]
前記捕捉部分が、発明1から8までのいずれか一項に記載の抗体である、発明18又は19に記載のキット。
[発明21]
前記結合緩衝液が、7から8.6の間に含まれるpHを有している、発明18から20までのいずれか一項に記載のキット。
したがって、本発明の1つの態様は、出願時の請求項9で定義するような、生物学的体試料中の1,25(OH)D又はその類似体を検出するための方法である。
また、出願時の請求項18で定義するような、生物学的体試料中の1,25(OH)D又はその類似体を検出するためのキットも、本発明の範囲内にある。
本明細書において使用される場合、「ビタミンD」という用語は、ビタミンD(コレカルシフェロール)及びビタミンD(エルゴカルシフェロール)の両方を意味し、「1,25(OH)D」という用語は、1,25(OH)D及び1,25(OH)Dの両方を意味する。「1,25(OH)D」の類似体には、その修飾種及び構造的類似体が含まれ、例えば、19−ノル−1α−25−ジヒドロキシビタミンD(例えば、Abbott製のZemplar又はパリカルシトール)、1α−ヒドロキシビタミンD又は1α−ヒドロキシエルゴカルシフェロール(例えば、Genzyme製のHectorol又はドキセルカルシフェロール)、及び2−メチレン−19−ノル−(20S)−1α,25−(OH)(例えば、Deltanoid Pharmaceuticals製の2MD)などである。
前述したように、本発明の検出方法を特徴付ける特色は、検査される生物学的体試料のpHが6より大きい、すなわち6から9の間に含まれる値に調整されることである。好ましいpH値は、7.2、7.3、7.4、7.5、7.6、7.7、7.8、7.9、8.0、8.1、8.2、8.3、8.4、8.5、又は8.6など、7から8.6の間に含まれる。生物学的体試料のpHを前述の値に調整するのに適した緩衝剤及び緩衝液は、当業者に周知である。
本発明の文脈において、好ましくは、生物学的体試料は、全血、血清、血漿、及び尿からなる群から選択される。生物学的体試料は、例えば、希釈剤、保存剤、安定化剤、及び/又は緩衝剤などさらに別の成分を任意で含んでよい。必要な場合は、当技術分野において公知の任意の適切な希釈用緩衝液を用いて、生物学的体試料の希釈物が調製される。
本発明の検出方法は、ビタミンD受容体のリガンド結合ドメイン(VDR−LBD)を含む受容体タンパク質が、1,25(OH)D又はその類似体に結合するために使用されるということをさらに特徴とする。
本明細書において使用される場合、「ビタミンD受容体のリガンド結合ドメイン(VDR−LBD)を含む受容体タンパク質」という用語は、単離された形態又は操作された形態の、C末端リガンド結合ドメインを含む完全体のビタミンD受容体タンパク質(VDR)とビタミンD受容体のリガンド結合ドメイン(LBD)の両方を包含する。例えば、完全体のビタミンD受容体タンパク質又はそのリガンド結合ドメインは、DNA技術によって作製される組換えタンパク質である。様々な動物種に由来するビタミンD受容体をコードするヌクレオチド配列が入手可能であり、特徴を明らかにされている。したがって、本発明において受容体タンパク質として使用される完全体のビタミンD受容体タンパク質又はそのリガンド結合ドメインは、例えば、それだけには限らないが、哺乳動物由来(例えば、ヒト、マウス、若しくはラットのタンパク質)、又は鳥類由来、又は両生類由来であり、或いは、そのようなタンパク質のいずれかの変異した変種である。
任意で、本発明において受容体タンパク質として使用される完全体のビタミンD受容体タンパク質又はそのリガンド結合ドメインは、精製手順及び/又は検出手順を実質的に改良するために、アフィニティータグをさらに含むか、又はアフィニティータグに結合される。最も一般的なアフィニティータグのうちで、対象のタンパク質のC末端又はN末端に付けられるポリヒスチジンタグ(「Hisタグ」)がタンパク質科学の分野でごく普通に使用され、したがって、本発明の状況内でのそれらの使用は、十分に当業者の知識の範囲内である。発現されたHisタグ付きタンパク質は、例えば、遷移金属イオンを含有するマトリックス上で容易に精製され、抗Hisタグ抗体の使用は、局在化研究及び免疫沈降研究において有用且つ公知の手段となる。
したがって、本発明の好ましい実施形態において、受容体タンパク質として使用される完全体のビタミンD受容体タンパク質又はそのリガンド結合ドメインは、組換え型のHisタグ付き融合タンパク質である。しかし、例えば、Arg5、Strep−タグII、FLAG、フルオレセイン(FITC)、ポリ(A)、ポリ(dT)、及びビオチンなど他のアフィニティータグが使用されてもよい。エピトープタグ付き組換えタンパク質を作製するための技術は、当技術分野において一般に公知である。別の好ましい実施形態において、受容体タンパク質として使用される完全体のビタミンD受容体タンパク質又はそのリガンド結合ドメインは、タンパク質の折りたたみを助け、且つ/又は安定性を向上させるために、シャペロンタンパク質、又は一般に、シャペロン様機能を有している他の任意のタンパク質に結合されている。安定性を向上させることを狙いとするアミノ酸配列変異を有している受容体タンパク質(すなわち、アフィニティータグ又はシャペロンタンパク質若しくはシャペロン様タンパク質に結合されている可能性がある完全体のビタミンD受容体タンパク質又はそのリガンド結合ドメイン)も、本発明の状況内で使用されてよい。
前述したように、本発明の検出方法は、複合体を形成していないVDR−LBDと交差反応せずに、1,25(OH)D又はその類似体に結合した立体構造的に変化したVDR−LBDを特異的に認識することによって、VDR−LBD/1,25(OH)D複合体に結合することができる捕捉部分の使用を伴う。
好ましい実施形態において、捕捉部分は、出願時の請求項1において定義される抗体であ
る。
出願時の請求項1において定義される結合特異性を有する抗体が本発明者らによって初め
て利用可能にされたため、抗体それ自体も、本発明の範囲内に入る。
したがって、本発明の別の態様は、複合体を形成していないVDR−LBDと交差反応せずに、VDR−LBDと1,25−ジヒドロキシビタミンD又は1,25−ジヒドロキシビタミンDの類似体との間で形成される複合体のビタミンD受容体のリガンド結合ドメインに特異的に結合する抗体である。
好ましくは、本発明の抗体は、モノクローナル抗体である。実施例で説明するように、複合体を形成していないVDR−LBDと実質的に交差反応せずに、1,25(OH)Dに結合した立体構造的に変化したVDR−LBDを特異的に認識し結合できるモノクローナル抗体を産生するいくつかのハイブリドーマクローンが、本発明者らによって作製された。このようなハイブリドーマクローンの内の1つは、11B4H11H10と名付けられ、その重鎖可変ドメイン及び軽鎖可変ドメインの核酸配列及びアミノ酸配列を同定するために配列決定によって完全に特徴を明らかにされたモノクローナル抗体を産生する。また、重鎖可変ドメインと軽鎖可変ドメインの両方のCDR(CDR1、CDR2、及びCDR3)も同定された。
このような核酸配列及びアミノ酸配列は、本明細書の不可欠な部分をなす配列表に示される。配列表において、11B4H11H10の重鎖可変ドメインのアミノ酸配列及び核酸配列は、それぞれ配列番号7及び配列番号8と呼ばれ、11B4H11H10の軽鎖可変ドメインのアミノ酸配列及び核酸配列は、それぞれ配列番号9及び配列番号10と呼ばれ、11B4H11H10の重鎖可変ドメインのCDRは、配列番号1、2、及び3と呼ばれ、11B4H11H10の軽鎖可変ドメインのCDRは、配列番号4、5、及び6と呼ばれる。
したがって、好ましい実施形態によれば、本発明の抗体は、重鎖可変ドメイン及び軽鎖可変ドメインを含むモノクローナル抗体であって、重鎖可変ドメインが、配列番号1、2、及び3からなる群から選択される少なくとも1つのCDRを含み、且つ/又は軽鎖可変ドメインが、配列番号4、5、及び6からなる群から選択される少なくとも1つのCDRを含む、モノクローナル抗体である。
より好ましい実施形態において、重鎖可変ドメインは、配列番号1、2、及び3のCDRを含み、且つ/又は軽鎖可変ドメインは、配列番号4、5、及び6のCDRを含む。
特定の実施形態において、重鎖可変ドメインは、配列番号7のアミノ酸配列を含むか、若しくは配列番号8の配列を含む核酸によりコードされ、且つ/又は軽鎖可変ドメインは、配列番号9のアミノ酸配列を含むか、若しくは配列番号10の配列を含む核酸によりコードされる。
本明細書において使用される場合、「抗体」という用語は、(完全長の重鎖及び軽鎖を有するポリクローナル型、モノクローナル型、キメラ型、ヒト化型、又はヒト型を含めて)全長抗体分子、並びに抗原結合抗体断片を包含する。「抗体断片」は、対応する全長抗体と同じ結合特異性を有する任意の免疫グロブリン断片を含む。このような断片は、標準的な方法に従って作製される。例えば、Harlow及びLane、「抗体、実験マニュアル(Antibodies,A Laboratory Manual)」、CSH Press、Cold Spring Harbor、USA、1988年を参照されたい。抗体断片の非限定的な例としては、F(ab)、Fab’、F(ab’)、F(v)、単鎖抗体(scFv)、F(c)、F(d)が挙げられる。
好ましくは、本発明の抗体は、動物免疫感作によって作製される。簡単に説明すると、モノクローナル抗体は、それ自体が公知の方法に従って(Costagliolaら、J Immunol 1998年;160:1458〜65ページ)、動物、例えば、ラット、ハムスター、ウサギ、又はマウスに、1,25(OH)ビタミンD又はその類似体に結合した立体構造的に変化したVDR−LBDを含む免疫原を注射することによって、作製される。特異的抗体の産生が起こっているかが、注射された動物から得られた血清試料に対して免疫検出アッセイを実施することによって、最初の注射後、及び/又はブースター注射後に、観察される。対象の特異的抗体(単数又は複数)を産生することが判明している動物から、脾臓細胞が摘出され、続いて、融合相手である骨髄腫細胞と融合されて、ハイブリドーマ細胞系が作製される。次いで、このハイブリドーマ細胞系が、対象の抗体(単数又は複数)、すなわち、VDR−LBDと1,25(OH)D又はその類似体との間で形成される複合体のVDR−LBDに特異的に結合する抗体を分泌する能力についてスクリーニングされる。
本発明の検出方法において、捕捉されたVDR−LBD/1,25(OH)D複合体の検出は、広範囲な技術によって達成され得る。例えば、標識された受容体タンパク質を使用することによって直接的に、又は捕捉部分によって捕捉されたVDR−LBD/1,25(OH)D複合体に結合できる標識された検出分子を介して間接的に、検出可能なシグナルが生成され得る。典型的には、検出分子は、本発明の捕捉部分によって認識されるエピトープと異なる、VDR−LBD/1,25(OH)D複合体上のエピトープを対象とする別の抗体(すなわち、抗VDR−LBD検出抗体)である。
検出可能な標識は、視覚的手段又は機器を用いた手段によって検出可能であるシグナルを生じることができる任意の物質であってよい。本発明において使用するのに適切な標識としては、例えば、蛍光性化合物、化学発光性化合物、放射性化合物、酵素及び酵素基質、比色定量検出に適した分子、結合タンパク質、エピトープ、酵素、又は基質が挙げられる。実際には、当技術分野において公知の任意のシグナル分子又は標識が、本発明の方法及びキットの実施形態に組み入れられてよい。
生物学的体試料とビタミンD受容体のリガンド結合ドメイン(VDR−LBD)を含む受容体タンパク質との接触を可能にする任意のアッセイ形式が、本発明の検出方法を実施するのに適している。
好ましい実施形態によれば、本発明の検出方法は、対象又は患者の生物学的体試料に対して実施されるin vitroのイムノアッセイである。イムノアッセイには、均一系アッセイ及び不均一系アッセイの両方、並びに競合的サンドイッチアッセイ及び非競合的サンドイッチアッセイが含まれる。
例えば、図1及び図2は、本発明による一部位非競合的イムノアッセイを例示しており、これらのアッセイでは、ビタミンD受容体のリガンド結合ドメイン(VDR−LBD)を含む標識された受容体タンパク質への1,25(OH)Dの結合を介して形成された複合体が、固体支持体上に固定された本発明の立体構造特異的捕捉抗体(図1及び図2において、「モノクローナル抗結合型LBD」と呼ばれる)によって捕捉される。図1及び図2の例において、固体支持体は常磁性粒子(PMP)であり、標識は、アミノ−ブチル−エチル−イソルミノール(ABEI)である。
図1の特定の実施形態において、アッセイ緩衝液を用いて生物学的体試料のpHを調整するステップ及びVDR−LBDを含む受容体タンパク質を試料に添加するステップは、同時に実施される。図2の特定の実施形態において、このようなステップは、逐次的に実施される。
例えば、図3は、サンドイッチイムノアッセイを例示する。サンドイッチイムノアッセイの一般的な特徴及び手順は、十分に確立されており、当業者に公知である。サンドイッチイムノアッセイは、本発明の方法の特に好ましい実施形態である。
図3のサンドイッチイムノアッセイは、固体支持体(例えば、常磁性粒子、PMP)上に固定された立体構造特異的捕捉抗体(「モノクローナル抗結合型LBD」と呼ばれる)へのVDR−LBD/1,25(OH)D複合体の結合、及びサンドイッチの第2の部分としての標識された検出抗体の使用を伴う。検出抗体は、直接標識されるか、又は標識された抗免疫グロブリン抗体からなる結合体によって認識される(図3の具体的な例において、検出抗体は、ABEIで直接的に標識されている)。次いで、VDR−LBD/1,25(OH)D複合体に直接的に又は間接的に結合した標識抗体の量が、適切な手段によって測定される。
サンドイッチイムノアッセイは、抗タグ検出抗体と組み合わせた、VDR−LBDを含むタグ付き受容体タンパク質の使用を伴ってもよい。この実施形態において、立体構造特異的捕捉抗体によって捕捉されるVDR−LBD/1,25(OH)D複合体の検出は、複合体上に存在するタグへの検出抗体の特異的結合によって実現される。好ましくは、タグは、ポリヒスチジンタグである。より具体的な実施形態において、タグは、シャペロンタンパク質である。
本発明の範囲内に入るイムノアッセイは、任意の適切な形式、例えば、ラジオイムノアッセイ(RIA)、化学発光イムノアッセイ又は蛍光イムノアッセイ、酵素結合免疫測定法(ELISA)、Luminexに基づくビーズアレイ、タンパク質マイクロアレイアッセイ、又は迅速な試験形式、例えば免疫クロマトグラフィーストリップ試験などであってよい。
イムノアッセイの形式によって、捕捉抗体及び/又は検出抗体が、固体支持体上に固定されてよい。適切な固体支持体の非限定的な例は、マイクロタイタープレートのウェル、ラテックス、ポリスチレン、シリカ、キレート化セファロース、若しくは磁性ビーズなどの微粒子の表面、膜、ストリップ、又はチップである。
前述したように、本発明の別の態様は、生物学的体試料中の1,25(OH)D又はその類似体を検出するためのキットであって、受容体タンパク質及び方法に関連して上記に定義した捕捉部分、並びに6から9の間に含まれるpHを有する結合緩衝液を含むキットである。好ましいpH値は、7.2、7.3、7.4、7.5、7.6、7.7、7.8、7.9、8.0、8.1、8.2、8.3、8.4、8.5、又は8.6など、7から8.6の間に含まれる。試験試料のpHを調整するための結合緩衝液の好ましいが非限定的な例としては、50mMトリス(Tris)緩衝液(pH7.4)、ヘペス(Hepes)(6.5〜7.5)、PBSが挙げられる。
本発明のキットは、限定されるわけではないが、ビーズ、微粒子、ナノ粒子、超常磁性粒子、マイクロタイタープレート、キュベット、ラテラルフロー装置、フローセル、又はタンパク質若しくはペプチドが受動的に若しくは共有結合的に結合され得る任意の表面などの固体支持体をさらに含んでもよい。本発明のキットの受容体タンパク質又は捕捉部分のいずれかが、固体支持体上に固定されてよい。
さらに、本発明のキットは、検出方法に関連して前述した検出手段も含んでよい。
以下の実験のセクションは、あくまでも例証として提供され、添付の特許請求の範囲において定義される本発明の範囲を限定することを意図しない。
(例1)
ラットVDR−LBDタンパク質の発現及び精製
本発明の方法及びキットのための適切な試薬として使用され得る組換えVDR−LBDタンパク質を作製するために、プラスミドベースの発現ベクターを構築した。手短に言えば、47アミノ酸の内部ループ(165〜211)が欠失しているドブネズミに由来するビタミンD受容体のリガンド結合ドメインの残基116〜423(rVDR−LBD)をコードするDNAを、Nde I/Bgl II制限部位組合せを用いることによってpET−29bプラスミド(Novagen)中にクローニングした。組換えVDR−LBDタンパク質の検出及び精製を容易にするために、VDR−LBDコード配列の下流にHisタグコード配列、続いて停止コドンをクローニングすることによって、対象のタンパク質のC末端にポリヒスチジンタグを付加することができる。
VDR−LBDタンパク質をコードするプラスミドを、カナマイシン(40μg/L)及びクロラムフェニコール(40μg/L)を添加したLB中で増殖させたBL21−CodonPlus(DE3)−RIPL(Stratagene)細胞において封入体として発現させた。開始培養物(starter culture)(5mL)に、単一の細菌コロニーを植え付け、14mL容チューブ中で37℃(250rpm)にて6時間増殖させて、光学濃度(OD600)を約1に到達させた。開始培養物を2500倍希釈して一晩培養物(35mL)とし、125mL容フラスコ中で30℃(250rpm)にて15時間増殖させた(典型的なOD600は約3.7)。この一晩培養物を2L容フラスコ中で0.5Lの発現培地で希釈し、OD600を約0.09にした。培養物は、OD600が0.6〜0.8になるまで約2.5時間(250rpm)増殖し、IPTGを最終濃度が0.35mMになるように添加することによって、VDR−LBDの発現を誘導した。培養物は37℃で6時間増殖し続け、その後、5000rpm(GS3ローター)、4℃で15分間の遠心分離によって細胞を採取した。新しく回収した細胞沈殿物(典型的には、5.5g/Lの培養物)を、さらにタンパク質精製するために−80℃で保管した。
細胞沈殿物(5.5g)を、50mM Tris−HCl(pH8.0)、2mM EDTA、10mM DTT、0.3mMフッ化フェニルメチルスルホニル、及び0.5mg/mLリゾチームを含有する溶解緩衝液135mL中に再懸濁し、ソニックディスメンブレーター(Fisher)を用いた超音波処理に供した。11000rpm(SS34ローター)、4℃で15分間の遠心分離によって、細胞片及び封入体を含む沈殿物を得、洗浄緩衝液(50mM Tris−HCl、2mM EDTA、100mM NaCl、pH8.0)200mL、続いて0.5%(v/v)Triton X−100を含む同じ洗浄緩衝液200mLを用いて洗浄した。各添加後に、スラリーを穏やかに5分間撹拌し、次いで、12000rpm、4℃で20分間、遠心分離した。最終的な沈殿物を、40mM Tris−酢酸(pH7.6)、2mM EDTA、6Mグアニジン−HCl、及び100mM DTTを含有する変性緩衝液200mL中に極めて穏やかに懸濁し、室温で2時間撹拌した。12000rpm、4℃で20分間の遠心分離によって、清澄な溶液が得られた。この上清を、25mM NaHPO−NaHPO(pH7.4)、50mM KCl、及び2mM DTTを含有する透析緩衝液20Lに対して4℃で一晩透析した。翌日、遠心分離によって白色沈殿物を除去し、上清を回収し、さらに24時間、16mM HEPES(pH7.4)、25mM NaCl、15mM KCl、及び2mM DTTを含有する緩衝液を2回交換して、透析を継続した。タンパク質溶液を、Amicon遠心式フィルター(10K MWCO)に入れて濃縮し、16mM HEPES(pH7.4)、25mM NaCl、15mM KCl、及び10mM TCEPを含有する最終緩衝液に交換した。希釈及び濃縮を繰り返して緩衝液交換を行って、Hisタグビーズと相性が悪いDTTを除去した。12%SDS−PAGEによって、タンパク質の純度を分析した。BSAを標準物質(係数0.055μg−1cm−1)として用いたブラッドフォード法によって、タンパク質濃度を測定した。VDR−LBDの典型的な収量は、培養物1リットル当たり25〜30ミリグラムであり、培養物の健康状態によって決まる発現レベル、及び透析手順によって大きく左右される。
(例2)
VDR−LBD/1,25(OH)D複合体を認識できる立体構造特異的モノクローナル抗体の作製
立体構造特異的抗体を作製するために本発明者らが追究する戦略は、1,25(OH)Dに結合したビタミンD受容体の結合ドメイン(VDR−LBD)からなる複合体を免疫原として利用することに基づいた。適切なアジュバントを用いて配合した免疫原の個々の使用アリコートをBALB/cマウスに注射した。4週間後、6週間後、及び8週間後に、ポリエチレングリコール(PEG)を融合剤として用いて、マウス脾臓由来のリンパ球をSP2/0マウス骨髄腫細胞と融合した。これらのハイブリッド細胞を、ハイスループットな96ウェル培養プレート形式で、384個のウェルに播種した。
対象の免疫原、すなわちVDR−LBD/1,25(OH)D複合体、及び陰性対照としての単独の未結合ビタミンDリガンド結合ドメインを用いて、大もとの(master)融合プレートにおいて直接的にELISAを行って、抗原特異的免疫活性を測定した。手短に言えば、96ウェルのマイクロタイタープレートを、未結合型又は1,25(OH)Dと予め結合させた0.56μg/mlのHisタグ付き組換えVDR−LBDタンパク質それぞれ100μlでコーティングした。事前結合反応は、3モル過剰の1,25(OH)D(1mg/ml)の存在下でVDR−LBDタンパク質を一晩インキュベートすることによって実施した。マイクロタイタープレートへのタンパク質吸着は、ポリヒスチジンタグとウェル表面に存在するニッケルイオンのコーティングとの特異的相互作用を介して実現された。タンパク質吸着後、PBS−T(PBS中0.1%Tween20)でプレートを洗浄し、1:16000希釈した検査中のモノクローナル抗体100μlと共に、穏やかに混ぜながら室温で1時間、インキュベートした。インキュベーション後、プレートをPBS−Tで3回洗浄し、PBS−T中で1:30000希釈したHRP結合型ヤギ抗マウスIgG(1mg/ml)100μlと共に、室温で1時間、インキュベートした。次いで、洗浄したプレートを、100μl/ウェルのTMB基質と共に室温で10分間インキュベートした。150μl/ウェルの1%HCl溶液を添加することによって反応を停止させた。マイクロプレートリーダーを用いて450nmでの吸光度を測定した。
このようなスクリーニング戦略により、VDR−LBD/1,25(OH)D複合体に対してのみ特異性を示し、未結合のリガンド結合ドメインに対しては特異性を示さない抗体分泌クローンの検出及び選択が可能になった(表1)。次いで、選択されたハイブリドーマを、限界希釈法によってクローニングし、前述のELISA法によって再びスクリーニングした。抗体発現を安定させるために、所望の力価及び特異性を有するクローンをサブクローニングした。
選択された各クローンを最初に試験して、マウス免疫グロブリンのアイソタイプを決定し、続いて、生産規模まで増殖させた。クローン増殖後に、AKTAprime plusを用いたプロテインAアフィニティー精製によってマウスIgGを単離し、Hitrap脱塩カラムを用いた1×DPBS緩衝液への緩衝液交換に供した。このようにして得られた抗体試料を0.2μmフィルターを用いて滅菌し、試料濃度を概算し、生産物をポリプロピレンチューブ中に滅菌包装し、4℃で保存した。
前述の研究の結果として、11B4H11H10と名付けられたハイブリドーマクローンをさらなる解析のために選択した。
上記に例示した選択方法は、本発明による抗体、すなわち、1,25−ジヒドロキシ−ビタミンD又はその類似体に結合したビタミンD受容体のリガンド結合ドメインに特異的に結合できるmAb又はその機能的断片を分泌する別のハイブリドーマクローンを同定するのにも使用され得る。
(例3)
ハイブリドーマクローン11B4H11H10によって発現された免疫グロブリンGのVH遺伝子及びVL遺伝子のDNAコンセンサス配列の同定
11B4H11H10の大もとの貯蔵バイアルを解凍し増殖させて、cDNAライブラリー構築のために典型的な(representative)数の細胞を生じさせた。手短に言えば、75cmフラスコ中の活発な対数増殖細胞培養物から1×10個のハイブリドーマ細胞を単離し、50cmのポリプロピレン製滅菌済み遠心分離チューブ中、500×gで4分間、遠心分離した。TRIzol(登録商標)試薬(Invitrogen)を用いて全RNAを単離し、Nanodrop(商標)を用いて定量した。オリゴdTプライマー手順を用いて、ハイブリドーマの全RNA(500ng)を逆転写した。マウスの免疫グロブリン可変重鎖(Vh)及び可変軽鎖(Vl)を、特異的プライマーを用いることによってcDNAライブラリーから増幅させた(RT−PCR)。増幅されたそれらの鎖を、TAクローニングによってTOPOベクター(Invitrogen)中にランダムな向きで独立に挿入した。このライゲーション産物を、エレクトロポレーションによって、大腸菌(E.coli)のエレクトロコンピテント維持株にトランスフォームした。
各トランスフォーメーションプレートから20個の独立した細菌コロニーを選択し、15ml容スナップキャップ付きポリプロピレンチューブに入れたLBA培養液(100μg/mlアンピシリン)10ml中に接種し、250rpmで回転振盪して37℃で一晩増殖させることによって、拡大させた。すなわち、VhとVlの両方について、20個の精製プラスミドDNAを作製した。
最初の20個のVh TOPOプラスミド及びVl TOPOプラスミドのそれぞれを、T7配列決定用プライマーを用いた1回のフォワード(5’−3’)複製反応を用いた自動DNA配列決定(Functional Biosciences、Madison、Wisconsin)によってスクリーニングして、完全長のVh挿入物又はVl挿入物が存在するかどうか判定した。配列アラインメントの際、単一の代表的なVh及びVlが出現したことから、RNA単離時のハイブリドーマ集団はモノクローナルであることが示唆された。
DNA配列決定をさらに反復するために、対応する完全長挿入物を含む代表的なプラスミドをVh及びVlの両方について最大10個選択した。より具体的には、各プラスミドをさらに2回のT7フォワード反応及びBGHリバース反応に供して、コンセンサス配列を構築した。
新規のマウス免疫グロブリン可変重鎖及び可変軽鎖のコンセンサス配列を作製するために、CLC Workbenchを用いてDNAアライメントを実施した。同定されたDNAコンセンサス配列をアミノ酸ストレッチに翻訳する際、Vh及びVlのタンパク質ドメイン解析のためにNCBI BLASTを使用して、これらの配列がマウス免疫グロブリン遺伝子であることを確認し、相補性決定領域(CDR)を含めて重要な構造ドメインを位置付けた。
11B4H11H10と呼ばれるモノクローナル抗体のDNAコンセンサス配列、並びにそのCDRを配列表に示した。
(例4)
1,25(OH)Dアッセイ
本発明のアッセイの好ましい実施形態の内の1つを次のようにして発展させた。常磁性微粒子(PMP)(Dynal、Norway)を、供給業者の取扱い説明書に従って11B4モノクローナル抗体でコーティングした。このアッセイで使用した組換えVDR−LBDは、実施例1で説明したようにして調製し、アフィニティータグと結合させた(以下、「TAG」と呼ぶ)。このアッセイで使用した11B4H11H10モノクローナル抗体は、実施例2で説明したようにして調製した。マウスモノクローナル抗TAG抗体を、pH7.4のPBS緩衝液に溶かした環状アミノブチルエチルイソルミノール(cABEI)と結合させた。算出されたcABEI組込みは、抗体分子1個当たり2〜3分子であった。ステロイドを含まないチャコール処理済ヒト血清中に様々な濃度の1,25(OH)Dエタノール溶液を添加することによって、標準物質を調製した。アッセイ用緩衝液配合物は、50mM TRIS(pH7.4)、0.02%CHAPS、1mM EDTA、8mg/mlヘパリン、及び異好性のヒト抗マウス(HAMA)干渉を軽減するための1%マウス血清からなった。
いかなるオフラインの解析前ステップ/試料前処理ステップも用いない自動アッセイの主要課題は、アッセイが、1,25(OH)Dより1000倍高いレベルで存在し得る25(OH)D、24,25(OH)D、及び25,26(OH)Dなどの他のビタミンD代謝産物による干渉を受けずに、生物学的マトリックス(例えば、血清又は血漿)中の1,25(OH)D又は活性型ビタミンDの類似体の全量を特異的に捕捉及び検出することができるようになることである。この課題は、ビタミンD結合タンパク質(DBP)及びアルブミンの存在によってさらに複雑になり、これらは血液循環中に豊富に存在し、25(OH)D、1,25(OH)D、及び他のビタミンD代謝産物の主要な結合タンパク質として働き、85%〜90%がDBPに結合し、10〜15%がアルブミンに結合する。さらに、DBPレベルは、妊娠などの高エストロゲン状態では最高で2〜5倍に上昇する。
したがって、本発明のアッセイが循環血中1,25(OH)Dの全量をVDBPに無関係な様式で特異的に捕捉及び検出する能力を検証するために、本発明者らは、アッセイの測定範囲にまたがるヒト血清試料パネル(N=17;健康に見受けられる個体8名及び妊娠した女性9名)を準備した。これらの17個の試料の予想される1,25(OH)D値(pg/mL)を、Stillwater、MN USA所在のDiaSorin Inc.製のFDAに認可された1,25(OH)Dラジオイムノアッセイ(部品番号65100E/100チューブ;1,25−ジヒドロキシビタミンD)を用いることによって測定し、次いでこれを参照方法として使用した。
図3に概略的に示したアッセイを、DiaSorin LIAISON(登録商標)解析装置(Saluggia、Italy)において実施した。最初に、ヒト血清試料50μlをアッセイ緩衝液100μl及びVDR−LBD−TAG 50μlと共に30分間インキュベートした。次に、11B4H11H10モノクローナル抗体でコーティングしたPMP 20μlを添加し、反応混合物をさらに30分間インキュベートした。反応混合物を洗浄した後、cABEIを結合させた抗TAGモノクローナル抗体40μlを添加し、反応混合物をさらに30分間インキュベートした。2回目の洗浄後、反応誘発(trigger)溶液を添加し、解析装置の読取りチャンバーにおいて反応混合物の相対発光量(RLU)を読み取った。
本発明の1,25(OH)Dアッセイを参照方法としてのDiaSorin RIAと比較するために、各試料を用いて得られたRLUを、図4に示す検量線を用いて得られた、量(dose)(pg/mL)に対するRLUの関係に基づいて、pg/mLに変換した。図4の検量線は、以下のようにして得た。ステロイドを含まないチャコール処理済ヒト血清中に様々な濃度の1,25(OH)Dエタノール溶液を添加することによって、検量線用の標準物質を調製した。散布図を三次多項式当てはめと共に用いて、標準物質の反応(RLU)を量(pg/mL)に対してプロットした。次いで、試料のRLUをpg/mLに変換し(表2)、アッセイと参照方法の相関付け(correlation)を、パッシング及びバブロックの当てはめ、線形回帰、並びにブランドアルトマンの差異(%)プロット解析を用いることによって実施した。得られた結果をそれぞれ図5A、図5B、及び図5Cに示している。これらの解析から、本発明のアッセイ及びDiaSorin RIA参照アッセイによって測定された量は、実質的に同じ値(傾き0.89、切片6.6pg/mL、Rは0.96、及び平均差(%)は−2.8%)であることが実証され、したがって、本発明のアッセイが、DBP血清濃度とは無関係に、ヒト血清中の循環血中1,25(OH)Dの全量を正確に捕捉及び検出できることが示唆される。
最後に、ヒト血清中の1,25(OH)Dを特異的に回収していることを実証するために、各パネル試料(N=17)中の全25(OH)Dの濃度(ng/mL)を、FDA510(k)の認可を受けたLIAISON(登録商標)25 OH Vitamin D TOTAL Assay(部品番号310600、DiaSorin Inc.、Stillwater、MN、USA)を用いて測定した。510(k)の認可を受けたDiaSorin RIAによる1,25(OH)D量と510(k)の認可を受けたLIAISON(登録商標)25 OH Vitamin D TOTAL Assayによる25(OH)D量の間に相関関係はなかったため(図6)、本発明者らは、本発明の1,25(OH)Dアッセイが、血清中の全25(OH)Dの濃度とは無関係に、ヒト血清中の1,25(OH)Dの全量を特異的且つ定量的に回収すると結論付けた。これらの結果を図6に示している。図6は、1,25(OH)D量と25(OH)D量の間に有意な相関関係はなかった(p=0.4546)ことを示している。

Claims (17)

  1. ビタミンD受容体のリガンド結合ドメイン(VDR−LBD)と1,25−ジヒドロキシビタミンD又は1,25−ジヒドロキシビタミンDの類似体との間で形成される複合体に特異的に結合する、モノクローナル抗体であって、モノクローナル抗体の重鎖可変ドメインのCDRのアミノ酸配列が配列番号1、2、及び3であり、モノクローナル抗体の軽鎖可変ドメインのCDRのアミノ酸配列が配列番号4、5、及び6である、モノクローナル抗体。
  2. 前記重鎖可変ドメインが、配列番号7のアミノ酸配列を含むか、又は配列番号8を含む核酸配列によりコードされる、請求項1に記載のモノクローナル抗体。
  3. 前記軽鎖可変ドメインが、配列番号9のアミノ酸配列を含むか、又は配列番号10を含む核酸配列によりコードされる、請求項1又は2に記載のモノクローナル抗体。
  4. 全長免疫グロブリン、又はF(ab)、F(ab’)、F(v)、単鎖抗体(scFv)からなる群から選択される抗体断片である、請求項1から3までのいずれか一項に記載のモノクローナル抗体。
  5. 生物学的流体試料中の1,25−ジヒドロキシビタミンD(1,25(OH)D)又はその類似体を検出するための方法であって、
    (i)6から9の間に含まれる値に前記生物学的流体試料のpHを調整するステップ、同時に又は続いて、ビタミンD受容体のリガンド結合ドメイン(VDR−LBD)を含む受容体タンパク質を、前記生物学的流体試料に添加するステップであって、それによって、前記受容体タンパク質のVDR−LBDに1,25−ジヒドロキシビタミンD又はその類似体を結合させるステップと、
    (ii)1,25−ジヒドロキシビタミンD又はその類似体に結合したビタミンD受容体のリガンド結合ドメイン(VDR−LBD)を含む前記受容体タンパク質を、ビタミンD受容体のリガンド結合ドメイン(VDR−LBD)と1,25−ジヒドロキシビタミンD又はその類似体との間で形成される複合体に特異的に結合することができるモノクローナル抗体によって捕捉するステップであって、モノクローナル抗体の重鎖可変ドメインのCDRのアミノ酸配列が配列番号1、2、及び3であり、モノクローナル抗体の軽鎖可変ドメインのCDRのアミノ酸配列が配列番号4、5、及び6である、ステップと、
    (iii)1,25−ジヒドロキシビタミンD又はその類似体に結合したビタミンD受容体のリガンド結合ドメイン(VDR−LBD)を含む捕捉された前記受容体タンパク質を検出するステップとを含む、上記方法。
  6. 前記受容体タンパク質が、単離された形態又は操作された形態の完全体のビタミンD受容体タンパク質又はそのリガンド結合ドメイン(LBD)である、請求項5に記載の方法。
  7. 前記ビタミンD類似体が、19−ノル−1α−25−ジヒドロキシビタミンD、1α−ヒドロキシビタミンD、1α−ヒドロキシエルゴカルシフェロール、又は2−メチレン−19−ノル−(20S)−1α,25−(OH)である、請求項5又は6に記載の方法。
  8. 前記モノクローナル抗体が、請求項1から4までのいずれか一項に記載の抗体である、請求項5から7までのいずれか一項に記載の方法。
  9. 前記モノクローナル抗体が、固体支持体上に固定される、請求項5から8までのいずれか一項に記載の方法。
  10. 前記生物学的流体が、全血、血漿、血清、又は尿である、請求項5から9までのいずれか一項に記載の方法。
  11. ステップ(i)において、前記生物学的流体試料のpHが、7から8.6の間に含まれる値に調整される、請求項5から10までのいずれか一項に記載の方法。
  12. サンドイッチイムノアッセイである、請求項5から11までのいずれか一項に記載の方法。
  13. 1,25−ジヒドロキシビタミンD又はその類似体に結合したビタミンD受容体のリガンド結合ドメイン(VDR−LBD)を含む捕捉された前記受容体タンパク質を検出するステップ(iii)が、標識された抗VDR−LBD検出抗体を用いて実施される、請求項12に記載の方法。
  14. 生物学的流体試料中の1,25−ジヒドロキシビタミンD又はその類似体を検出するためのキットであって、
    − ビタミンD受容体のリガンド結合ドメイン(VDR−LBD)を含む受容体タンパク質;
    − ビタミンD受容体のリガンド結合ドメイン(VDR−LBD)と1,25−ジヒドロキシビタミンD又はその類似体との間で形成される複合体に特異的に結合することができるモノクローナル抗体であって、モノクローナル抗体の重鎖可変ドメインのCDRのアミノ酸配列が配列番号1、2、及び3であり、モノクローナル抗体の軽鎖可変ドメインのCDRのアミノ酸配列が配列番号4、5、及び6である、モノクローナル抗体、及び
    − 6から9の間に含まれるpHを有する結合緩衝液
    を含む、上記キット。
  15. 前記受容体タンパク質が、単離された形態又は操作された形態の完全体のビタミンD受容体タンパク質又はそのリガンド結合ドメインである、請求項14に記載のキット。
  16. 前記モノクローナル抗体が、請求項1から4までのいずれか一項に記載の抗体である、請求項14又は15に記載のキット。
  17. 前記結合緩衝液が、7から8.6の間に含まれるpHを有している、請求項14から16までのいずれか一項に記載のキット。
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