JP6470563B2 - トイレ装置 - Google Patents

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本発明は、トイレ装置に関し、更に詳しくは、利用者を検出する機能を有するトイレ装置に関する。
従来、利用者を検出するためのセンサを備えたトイレ装置がある(特許文献1)。この種のトイレ装置によれば、センサの検出結果に基づき、例えば便蓋の開閉や、洗浄水の吐出等の制御が自動的に実施される。このような用途のセンサとして、一般には、反射型の赤外線センサ、焦電型の赤外線センサ、電波センサが用いられている。
特許第4509810号公報
反射型の赤外線センサは、例えば、利用者が入室した際に便蓋を開くためのトリガを発生させるために用いられている。しかしながら、反射型の赤外線センサによれば、誤検出を防止するための制御が複雑になり、入室時に利用者を検出するのに時間を要する。このため、即座に便蓋を開く動作を起動することができず、便蓋の開動作の鈍さを利用者に感じさせる場合がある。
また、焦電型の赤外線センサによれば、上述の反射型の赤外線センサに比較して、便蓋を開く動作を起動するまでの時間を短縮することができる。しかしながら、焦電型の赤外線センサは、動体を検出する用途には向いているが、静体を検出する用途には不向きである。このため、利用者が便座に着座した静止状態にある場合、利用者を検出することは困難である。加えて、焦電型の赤外線センサは、熱を感知する原理に基づいている。このため、環境温度が変化すると、検出感度が変化するという問題もある。
更に、電波センサによれば、扉や壁等の遮蔽物を透過する性質を有する電波を用いているため、利用者以外の動体を誤検出する場合が起こり得る。このような誤検出を防止するために、他のセンサを併用することにより人体検出の確定判断を補う等の対策を必要とする。このため、制御用ソフトが複雑になり、多大な設計工数を必要とするという問題がある。しかも、電波センサの場合、ドップラー方式が一般的に用いられるが、ドップラー方式によれば静体の検出が困難である。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、利用者を精度よく検出することができるトイレ装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明に係るトイレ装置は、便器と洗浄装置とを有するトイレ装置において、利用者を検出する人体センサと、前記人体センサが利用者を検出しない状態にある場合、前記人体センサの駆動方式をドップラー方式に設定し、前記人体センサが利用者を検出した場合、前記人体センサの駆動方式をパルス方式に設定することにより、前記利用者の状態に応じて前記洗浄装置を制御する制御部と、を備え、前記駆動部は、前記パルス方式での前記人体センサの検出結果に基づいて、前記利用者と前記人体センサとの間の距離を測定し、前記制御部は、前記駆動部により測定された前記距離に基づいて、前記利用者の状態を特定することを特徴とするトイレ装置の構成を有する。この構成によれば、検出対象の利用者の状態に合わせて人体センサの駆動方式を設定することができる。従って、利用者を精度よく検出することができる。
また、便器と洗浄装置とを有するトイレ装置において、利用者を検出する人体センサと、前記人体センサを駆動する駆動部と、当該トイレ装置に備えられた便蓋が閉状態にある場合、前記人体センサの駆動方式をドップラー方式に設定し、前記便蓋が開状態にある場合、前記人体センサの駆動方式をパルス方式に設定することにより、前記利用者の状態に応じて前記洗浄装置を制御する制御部と、を備え、前記駆動部は、前記パルス方式での前記人体センサの検出結果に基づいて、前記利用者と前記人体センサとの間の距離を測定し、前記制御部は、前記駆動部により測定された前記距離に基づいて、前記利用者の状態を特定することを特徴とするトイレ装置の構成を有する。この構成によれば、検出対象の利用者の状態に合わせて人体センサの駆動方式を設定することができる。従って、利用者を精度よく検出することができる。
上述のトイレ装置であって、当該トイレ装置の前方において、利用者の各状態に対応する領域が複数設定されており、前記制御部は、前記駆動部が計測した前記距離に応じて、利用者が前記複数の領域のうち、どの領域に存在するかを判定することで当該利用者の状態を特定してもよい。この構成によれば、利用者の位置を特定することができ、その位置に対応した利用者の状態に応じて、洗浄装置の制御を実施することが可能になる。
上述のトイレ装置において、例えば、前記人体センサは、超音波センサである。この構成によれば、温度変化の影響や誤検出を抑制することができる。
上述のトイレ装置において、前記人体センサは、前記ドップラー方式及び前記パルス方式の双方の駆動方式を備えたセンサであってもよい。
本発明によれば、利用者を精度よく検出することができる。
本発明の実施形態によるトイレ装置の構成の一例を示す図である。 本発明の実施形態によるトイレ装置の他の例を参考的に示す図である。 本発明の実施形態によるトイレ装置の更なる他の例を参考的に示す図である。 本発明の実施形態によるトイレ装置が備える検出装置の構成の一例を示す図であり、(A)は、検出装置のブロック構成を示し、(B)は、検出装置に備えられた駆動部による人体センサの駆動方式を示す図である。 本発明の実施形態によるトイレ装置の利用者が位置する領域と、その領域を判定するための閾値との関係を説明するための図である。 本発明の実施形態によるトイレ装置が備える検出装置の動作の流れの一例を示すフローチャートであり、人体センサの検出結果に基づいて便器の洗浄装置の制御を実施する場合の動作の流れを示す図である。 本発明の実施形態によるトイレ装置が備える検出装置の動作の流れの一例を示すフローチャートであり、人体センサ、便蓋・便座センサの各検出結果に基づいて便器の洗浄装置の制御を実施する場合の動作の流れを示す図である。 本発明の実施形態によるトイレ装置の便座および便蓋の開閉状態と利用者の状態(入室、着座、立小便、退室)との関係を説明するための図であり、(A)は、入室時の利用者の状態を示し、(B)は、着座時の利用者の状態を示し、(C)は、立小便時の利用者の状態を示し、(D)は、退室時の利用者の状態を示す図である。
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。
本実施形態によるトイレ装置は、このトイレ装置の利用者を検出する機能を有し、その検出結果は、トイレ装置の各種の制御に用いられる。本実施形態では、利用者の検出結果から利用者が位置する領域を特定し、その利用者が位置する領域に対応した利用者の状態に応じてトイレ装置の便器洗浄装置や局部洗浄措置等を適応的に制御する場合を例として説明するが、この例に限定されず、利用者の検出結果は、例えば脱臭装置等、トイレ装置が備える任意の装置の制御に用いることができる。
図1は、本発明の実施形態によるトイレ装置1の構成の一例を示す図であり、トイレ装置1の側面図と上視図とを含む二面図である。
本実施形態のトイレ装置1は、水洗式の腰掛便器であって、便器本体部(便器)2、洗浄装置3、便座4、便蓋5、便蓋・便座センサ6、検出装置7、制御部8を備えている。便器本体部2は床面に設置されている。便器本体部2の後方には、本実施形態の主要な特徴部である検出装置7が組み込まれた洗浄装置3が設けられている。本実施形態では、洗浄装置3は、便器を洗浄するための便器洗浄装置と、利用者の人体の局部を洗浄するための局部洗浄装置とを含む。即ち、本実施形態では、洗浄装置3は、便器洗浄装置と局部洗浄装置とを一体的に備えている。ただし、この例に限定されず、洗浄装置3は、便器洗浄装置のみを含んでもよく、局部洗浄装置のみを含んでもよい。
図2は、本発明の実施形態によるトイレ装置の他の例を参考的に示す図である。
図2に示す本実施形態の他の例によるトイレ装置は、独立して流通し得る別体型の局部洗浄装置1000と便器2000とを組み合わせて構成される。局部洗浄装置1000は、便座と一体化された所謂シートタイプに分類される洗浄装置である。図2の例では、局部洗浄装置1000の袖に設けられた操作部1100には、図1に示す検出装置7が組み込まれている。また、図2には表されていないが、局部洗浄装置1000の便蓋の下側には便座が備えられている。また、便器2000の後方上部には便器洗浄装置を含むタンク2100が取り付けられる。従って、局部洗浄装置1000を便器2000に取り付けることにより、図1に示すトイレ装置1と同様のトイレ装置を実現することができる。
図3は、本発明の実施形態によるトイレ装置の更なる他の例を参考的に示す図である。
図3に示す本実施形態の更なる他の例によるトイレ装置は、所謂ダイレクトバルブ式のトイレ装置であり、洗浄装置として、水を貯めるタンクを持たず、便器洗浄装置や局部洗浄装置を備える。洗浄装置は、便器本体後方に備えた機能部3000に収納され、検出装置7は機能部3000の上面に組み込まれる。
なお、上記の例に限らず、本実施形態の主要な特徴部である検出装置7は、任意のトイレ装置に適用することができる。
説明を図1に戻す。洗浄装置3は、洗浄水を貯水するためのタンク部3Aを備えている。また、図1には示されていないが、洗浄装置3は、タンク部3Aに貯えられた洗浄水を便器本体部2の便器内部に供給するための構成等をさらに備えている。便器本体部2の上部には、便座4および便蓋5が開閉可能に設けられている。便座4および便蓋5が閉じられた状態では、便器本体部2の上部に便座4が位置し、便座4の上部に便蓋5が位置する。なお、本実施形態のトイレ装置1は、開閉可能な便座4および便蓋5の両方を備えるものとするが、便座4または便蓋5の何れか一方のみを備えてもよい。
上記構成要素のうち、便蓋・便座センサ6は、便座4および便蓋5の各開閉状態を検出するための要素である。本実施形態では、便蓋・便座センサ6は、便器本体部2に取り付けられているものとするが、便座4および便蓋5のヒンジ機構(図示なし)に組み込んでもよく、その取り付け形態は任意である。便蓋・便座センサ6は、便座4の開閉状態を示す便座検出信号SZと、便蓋5の開閉状態を示す便蓋検出信号SHとを制御部8に出力する。
検出装置7は、トイレ装置1の利用者を検出するための要素であり、洗浄装置3のタンク部3Aに内蔵されている。後述するように、検出装置7は、超音波を利用者に照射し、その反射波から利用者を検出する。そのため、検出装置7は、便座4または便蓋5が開状態にある場合に、検出装置7から出力された超音波が便座4または便蓋5によって遮られないように、洗浄装置3の側面上方の内部に組み込まれている。ただし、利用者を検出することができることを限度として、検出装置7は任意の部位に取り付けることが可能である。例えば、検出装置7は、局部洗浄装置に取り付けられてもよい。また、検出装置7は、トイレ装置1が設置されたトイレルームの壁や天井に取り付けられてもよい。
図1において、検出装置7から延びる点線の三角形は、検出装置7から送出された超音波の照射領域、即ち超音波による検出領域を模式的に示している。以下、図5および図8においても同様である。図1に示すように、検出装置7から出力された超音波による検出領域は、利用者の動線を含むように設定されている。少なくとも、検出装置7から出力された超音波による検出領域は、入室時の利用者と、着座時の利用者と、立小便時の利用者と、退室時の利用者とを検出可能なように設定される。ただし、この例に限定されず、入室時、着座時、立小便時、退室時の利用者の何れか一つ又は任意の二つ以上の組み合わせを検出対象としてもよく、トイレ装置1の利用者を検出することを限度として、任意の状態の利用者を検出対象とすることができる。
図4は、本発明の実施形態によるトイレ装置1が備える検出装置7の構成の一例を示す図である。ここで、図4(A)は、検出装置7のブロック構成を示し、図4(B)は、検出装置7に備えられた駆動部72による人体センサ71の駆動方式を示している。
図4(A)に示すように、検出装置7は、人体センサ71、駆動部72を備えている。駆動部72は、制御部8から制御信号を含む各種の信号Txを受け取り、制御部8の制御の下に作動する。本実施形態では、制御部8は、トイレ装置1の全体を制御するための要素である。人体センサ71は、利用者を検出する人体検知センサであり、人体センサ71の検出領域は、利用者の動線に合わせて設定されている。本実施形態では、人体センサ71は超音波センサであり、超音波を発生させるための素子と反射波を受信するための素子とが一体化されている。ただし、この例に限定されず、人体センサ71は、超音波を発生させるための素子と反射波を受信するための素子とが分離された別体型の超音波センサであってもよく、任意のセンサであり得る。
なお、駆動部72の制御に関する制御部8の機能に着目すれば、制御部8を検出装置7の構成要素として定義することも可能である。
本実施形態では、人体センサ71から送出される超音波の周波数は、例えば58kHzに設定されている。また、人体センサ71から送出される超音波の水平方向および垂直方向の放射角は、それぞれ、例えば28°および50°に設定されており、人体センサ71は指向性を有している。このような指向性を有する人体センサ71の姿勢を適切に設定することにより、検出装置7の検出領域は、前述したように、少なくとも、入室時の利用者と、着座時の利用者と、立小便時の利用者と、退室時の利用者とを含むように設定されている。ただし、この例に限定されず、人体センサ71から送出される超音波の周波数および放射角並びに検出領域は、トイレ装置1の利用者を検出することができることを限度として、任意に設定し得る。
駆動部72は、制御部8の制御の下に人体センサ71を駆動するための要素である。駆動部72は、送信回路721、受信回路722、制御回路723を備えている。送信回路721は、人体センサ71を駆動する駆動信号を発生させるための要素である。送信回路721は、信号発生回路7211、駆動回路7212を備えている。このうち、信号発生回路7211は、人体センサ71により超音波を発生させる際に、制御部8により設定される人体センサ71の駆動方式に合わせて駆動信号を発生させるための要素である。
本実施形態では、制御部8により、人体センサ71の駆動方式として、ドップラー方式およびパルス方式が選択的に設定される。ここで、ドップラー方式は、人体センサ71から送出された超音波の反射波の周波数偏位から動きのある物体(動体)を検出するための駆動方式である。本実施形態では、ドップラー方式において人体センサ71から送出される超音波として、サイン波の超音波が用いられる。また、パルス方式は、超音波の伝搬時間から検出対象までの距離を検出するための駆動方式である。本実施形態では、パルス方式において人体センサ71から送出される超音波として、パルス波(矩形波)の超音波が用いられる。
本実施形態では、人体センサ71の駆動方式をドップラー方式およびパルス方式の何れかに設定するための制御に関して、制御部8は、二つの制御モードを有している。第1制御モードでは、制御部8は、利用者を検知しない初期状態で人体センサ71の駆動方式をドップラー方式に設定し、利用者を検知した場合に人体センサ71の駆動方式をパルス方式に設定する。この第1制御モードでは、制御部8は、便蓋・便座センサ6の検出結果を使用せずに人体センサ71の駆動方式を設定する。
これに対し、第2制御モードでは、制御部8は、便蓋・便座センサ6の検出結果を利用し、便蓋5の開閉状態に応じて人体センサ71の駆動方式をドップラー方式およびパルス方式の何れかに設定する。具体的には、制御部8は、図4(B)に示すように、便蓋5および便座4が共に閉状態である場合、人体センサ71の駆動方式としてドップラー方式を設定する。また、制御部8は、便蓋5が開状態であり、且つ、便座4が閉状態である場合、人体センサ71の駆動方式としてパルス方式を設定する。また、制御部8は、便蓋5および便座4が共に開状態である場合にも、人体センサ71の駆動方式としてパルス方式を設定する。ただし、後述のように、便蓋5が開状態であり、且つ、便座4が閉状態である場合のパルス方式と、便蓋5および便座4が共に開状態である場合のパルス方式とでは、利用者が位置する領域(着座想定エリア/立小便想定エリア等)を判定するための後述の閾値(TH1,TH2,TH3)の設定が異なる。
本実施形態では、人体センサ71の駆動方式の概念の中には、利用者が位置する領域を判定するための後述の閾値(TH1,TH2,TH3)を切り替えることが含まれる。具体的には、第2制御モードで後述の閾値(TH1,TH2,TH3)のみを切り替えることは、人体センサ71の駆動方式を切り替える概念に含まれる。従って、第2制御モードでは、人体センサ71の駆動方式として次の3つの駆動方式が存在する。
・第1駆動方式:ドップラー方式
・第2駆動方式:利用者が位置する領域を判定するための閾値として第1閾値TH1を設定した場合のパルス方式
・第3駆動方式:利用者が位置する領域を判定するための閾値として第2閾値TH2および第3閾値TH3を設定した場合のパルス方式
説明を図4(A)に戻す。信号発生回路7211は、上記駆動方式としてドップラー方式が設定された場合、サイン波の駆動信号を発生させ、上記駆動方式としてパルス方式が設定された場合、パルス波(矩形波)の駆動信号を発生させる。駆動回路7212は、信号発生回路7211から出力された駆動信号(サイン波またはパルス波)に基づいて人体センサ71を駆動するための要素である。
受信回路722は、人体センサ71から出力される受信信号を処理することにより利用者の状態に関する情報を含む信号を出力するための要素である。受信回路722は、増幅回路7221,7222、検波回路7223を備えている。増幅回路7221,7222は、人体センサ71から出力される受信信号を増幅するための要素である。検波回路7223は、増幅された受信信号から信号成分を抽出するための要素である。検波回路7223は、例えば、半波整流回路と平滑回路とから構成される。
制御回路723は、制御部8により設定される人体センサ71の駆動方式に合わせて、送信回路721の信号発生回路7211の動作を制御すると共に、受信回路722の検波回路7223により検波された信号成分から利用者を検出するための要素である。制御回路723には、駆動方式に合わせて送信回路721から超音波を発生させるために必要な各種の制御用の信号Txが制御部8から入力される。制御用の信号Txは、例えば、制御部8が、駆動部72による人体センサ71の駆動方式を制御回路723に設定するために用いられる。制御回路723は、制御部8から入力される制御用の信号Txを受け付けた場合、その旨を示す応答用の信号Rxを制御部8に出力する。本実施形態では、制御回路723は、第1制御モードにおいて、駆動部72の駆動方式としてドップラー方式が設定された場合、検波回路7223により検波された信号成分から、利用者が入退室する際に発生する反射波の周波数の変化(ゆらぎ)の有無を検出する。反射波の周波数の変化(ゆらぎ)の検出結果は、利用者の検出結果を表す。制御回路723は、上記反射波の周波数の変化(ゆらぎ)の有無の検出結果(即ち、利用者の検出結果)を含む信号Dを制御部8に出力する。
また、制御回路723は、第1制御モードおよび第2制御モードにおいて、駆動部72の駆動方式としてパルス方式が設定された場合、検波回路7223により検波された信号成分から、検出対象の利用者までの距離(人体センサ71と利用者との間の距離)を算出する。制御回路723は、検出対象の利用者までの距離を算出するための構成要素として、検波回路7223により検波された信号成分の信号レベルと所定のレベル閾値とを比較して利用者からの所定の反射波の有無を判定するためのコンパレータ回路と、超音波が送信されてから反射波が受信されるまでの時間(上記コンパレータ回路により反射波の存在が判定されるまでの時間)から検出対象までの距離を算出するためのロジック回路とを備えている。駆動部72の駆動方式としてパルス方式が設定された場合、制御回路723は、上記ロジック回路により上記反射波から算出された距離から利用者が位置する領域を特定し、その利用者が位置する領域に関する情報を含む信号Dを制御部8に出力する。
制御部8は、人体センサ71による検出結果、便器本体部2に備えられた便蓋5の開閉状態の検出結果、便器本体部2に備えられた便座4の開閉状態の3つの検出結果のうちの何れか一つまたは任意の二つ以上の組み合わせに基づき人体センサ71の駆動方式を切り替えることにより、便器洗装置としての洗浄装置3や局部洗浄装置等を制御する要素である。制御部8は、上記の各検出結果に対応したトイレ装置1の利用者の状態に応じて洗浄装置3(便器洗浄装置、局部洗浄装置)の制御を実施する。利用者の状態に応じた制御部8による制御の例としては、利用者が立小便の状態にある場合、洗浄装置3に含まれる局部洗浄装置のおしり洗い洗浄スイッチの操作を禁止すること等が挙げられる。ただし、洗浄装置3の制御に限らず、制御部8は、人体センサ71による検出結果に基づき、トイレ装置1に備えられた任意の装置(例えば、脱臭装置等)を制御することができる。
本実施形態では、例えば、制御部8は、第2制御モードにおいて、便蓋5が閉状態にある場合、人体センサ71の駆動方式をドップラー方式に設定し、便蓋5が開状態にある場合、人体センサ71の駆動方式をパルス方式に設定する。また、制御部8は、第2制御モードにおいて、利用者が位置する領域を判定するための閾値(後述の第1閾値TH1、第2閾値TH2、第3閾値TH3)を設定する。駆動部72は、人体センサ71によって受信された反射波から駆動部72の受信回路722により得られた利用者までの距離と、制御部8によって設定された上記閾値とを比較し、その比較結果を制御部8に供給する。その詳細については後述する。
図5は、本発明の実施形態によるトイレ装置1の利用者が位置する領域R1〜R3と、その領域を判定するための閾値TH1〜TH3との関係を説明するための図である。図5に示すように、トイレ装置1と扉100との間の利用者の動線に沿って、利用者の状態(入室、着座、立小便、退室)に応じて利用者が位置する領域R1〜R3が設定されており、これらの領域を規定する位置P0〜P4が設定されている。検出装置7の検出領域は、図5に点線の三角形により模式的に示すように、上記領域R1〜R3にわたって設定されている。
ここで、位置P0は、検出装置7の人体センサ71の位置(超音波の送出点)を示し、位置P1は、トイレ装置1の便器本体部2の前端手前付近を示している。位置P0から位置P1までの領域R1は、着座時に利用者の身体が位置することが想定される近距離の領域(着座想定エリア)である。位置P2は、便器本体部2の前端の位置を示している。位置P3は、便器本体部2の前端から例えば約400mmの位置であって扉100よりも手前の位置を示している。位置P2から位置P3までの領域R2は、立小便時に利用者の身体が位置することが想定される中距離の領域(立小便想定エリア)である。位置P4は、扉100の位置を示している。位置P3から位置P4までの領域R3は、入室時または退室時に利用者の身体が位置することが想定される遠距離の領域(入退室想定エリア)である。
上述のように、利用者の状態(入室、着座、立小便、退室)と利用者の位置との間には対応関係が存在する。従って、上記の領域R1〜R3のうち、利用者が位置する領域から、利用者の状態を特定することができる。本実施形態の検出装置7は、このような利用者の各状態に対応した利用者の位置を精度よく検出する。
なお、上述の領域R1,R2,R3に関する定義は、水洗式腰掛便器の一般的な利用形態に基づくものであり、このような定義に限定されない。また、領域の数も任意に設定し得る。
次に、図6から図8を参照して、本実施形態によるトイレ装置1の動作について、検出装置7の動作に着目して説明する。
図6は、本発明の実施形態によるトイレ装置1が備える検出装置7の動作の流れの一例を示すフローチャートであり、第1制御モードにより人体センサ71の検出結果に基づいて洗浄装置3の制御を実施する場合の動作の流れを示す図である。また、図7は、本発明の実施形態によるトイレ装置1が備える検出装置7の動作の流れの一例を示すフローチャートであり、第2制御モードにより人体センサ71、便蓋・便座センサ6の各検出結果に基づいて洗浄装置3の制御を実施する場合の動作の流れを示す図である。図8は、本発明の実施形態によるトイレ装置1の便座4および便蓋5の開閉状態と利用者の状態(入室、着座、立小便、退室)との関係を説明するための図である。ここで、図8(A)は、入室時の利用者の状態を示し、図8(B)は、着座時の利用者の状態を示し、図8(C)は、立小便時の利用者の状態を示し、図8(D)は、退室時の利用者の状態を示している。
まず、図6を参照して、制御部8が、第1制御モードにより人体センサ71の検出結果のみに基づいて洗浄装置3の制御を実施する場合の動作を説明する。概略的には、第1制御モードでは、制御部8は、人体センサ71が利用者を検出しない状態にある場合、人体センサ71の駆動方式をドップラー方式に設定し、ドップラー方式で駆動された状態で人体センサ71が利用者を検出した場合、人体センサ71の駆動方式をパルス方式に設定する。第1制御モードでは、便蓋・便座センサ6(図1)から出力される便座検出信号SZおよび便蓋検出信号SHは使用されない。なお、「人体センサ71が利用者を検出しない状態」とは、利用者が入室する前の初期状態を意味する。
詳細に説明する。利用者が入室する前の初期状態では、便座4および便蓋5は閉じられた状態であるものとする。この初期状態では、制御部8は、駆動部72による人体センサ71の駆動方式としてドップラー方式を設定し、その旨の信号Txを駆動部72の制御回路723に供給して駆動部72により人体センサ71をドップラー方式で駆動させる(ステップST101)。具体的には、駆動部72の信号発生回路7211は、制御回路723の制御の下、駆動信号として一定周波数のサイン波信号を発生させ、駆動回路7212を通じて人体センサ71にサイン波信号を入力する。これにより、駆動部72は、人体センサ71をドップラー方式で駆動する(ステップST101)。この場合、人体センサ71は、一定周波数のサイン波の超音波を発生させて送出する。人体センサ71から送出されたサイン波の超音波は、例えば扉100や壁等の静止物で反射され、その反射波が人体センサ71に受信される。人体センサ71は、反射波を受信すると、この反射波による音波を電気信号に変換して受信信号として出力する。
受信回路722の増幅回路7221,7222は、人体センサ71から出力された受信信号を増幅し、この増幅された受信信号から検波回路7223が反射波の信号成分を検波する。そして、制御回路723は、検波回路7223により検波された信号成分から、利用者が入室する際に発生する反射波の周波数の変化(ゆらぎ)の有無を検出する。そして、制御回路723は、反射波の周波数の変化(ゆらぎ)の有無から、利用者(動体)を検知したか否かを判定する(ステップST102)。
初期状態では、トイレ装置1が設置されたトイレルーム内に利用者はおらず、扉100は操作状態にないから、人体センサ71で受信される反射波の周波数は一定であり、反射波の周波数に変化(ゆらぎ)がない。従って初期状態では、制御回路723は、利用者が入室する際に想定される反射波の周波数の変化(ゆらぎ)を検出せず、人体センサ71で利用者(動体)を検知しない旨の判定を行う(ステップST102:NO)。制御回路723は、上記判定の結果を利用者の検知結果とし、その検知結果を示す信号Dを制御部8に出力する。制御部8は、制御回路723から入力される信号Dが、利用者を検知しない旨を示す場合(ステップST102:NO)、処理をステップST101に戻し、利用者が入室するまで、上述のステップST101,ST102を繰り返す。
ここで、図8(A)に示すように利用者が入室し、例えば図8(B)に示すように利用者が便座4に着座すると、この間の利用者の動きに応じて、人体センサ71により受信される反射波の周波数が変化し、その周波数の変化(ゆらぎ)が発生する。制御回路723は、反射波の周波数の変化(ゆらぎ)を検出し、人体センサ71で利用者(動体)を検知した旨の判定を行う(ステップST102:YES)。そして、制御回路723は、反射波の変化を検出した旨、即ち利用者を検知した旨を示す信号Dを制御部8に出力する。
この場合、制御部8は、駆動部72による人体センサ71の駆動方式としてパルス方式を設定し、その旨の信号Txを駆動部72の制御回路723に供給して駆動部72により人体センサ71をパルス方式で駆動させる(ステップST103)。具体的には、駆動部72の信号発生回路7211は、制御回路723の制御の下、駆動信号としてパルス波信号を発生させ、駆動回路7212を通じて人体センサ71にパルス波信号を入力する。これにより、駆動部72は、人体センサ71をパルス方式で駆動する(ステップST103)。この場合、人体センサ71は、パルス波の超音波を発生させて送出する。人体センサ71から送出された超音波は、着座状態にある利用者で反射され、その反射波が人体センサ71に受信される。反射波が人体センサ71で受信されると、人体センサ71は受信信号を出力する。
人体センサ71から出力された受信信号は、受信回路722の増幅回路7221,7222により増幅され、この増幅された受信信号から検波回路7223が利用者からの反射波の信号成分を検波する。駆動部72の制御回路723は、検波回路7223により検波された利用者からの反射波の信号成分から、人体センサ71と検出対象の利用者との間の距離を測定する(ステップST104)。具体的には、制御回路723は、人体センサ71から送出されたパルス波の超音波が利用者に到達するまでの時間(往路の伝搬時間)と、その反射波が利用者から人体センサ71に到達するまでの時間(復路の伝搬時間)とから、パルス波の超音波の伝搬時間を求め、この伝搬時間に音速を乗算することにより、人体センサ71と着座状態の利用者との間の距離を算出する。
制御回路723は、算出した利用者までの距離と、利用者が位置する領域を判定するための予め設定された閾値TH1〜TH3とを比較し、その比較結果を利用者の検出結果として制御部8に供給する。具体的には、制御回路723は、上記の比較により、領域R1〜R3の中から利用者が位置する領域を特定し、その特定した領域において利用者を検知した旨を示す信号Dを上記の比較結果として制御部8に供給する。いま、利用者は着座状態にあり、近距離の領域R1に位置しているので、人体センサ71から利用者までの距離は第1閾値TH1以内であり、制御回路723は、利用者までの距離が第1閾値TH1以内であると判定する(ステップST104:近距離)。この場合、制御回路723は、利用者が位置する領域として近距離の領域R1を特定し、領域R1において利用者を検知した旨を示す信号Dを制御部8に出力する。この信号Dを受けて、制御部8は、着座時の洗浄装置3の制御を実施する(ステップST105)。例えば、制御部8は、局部洗浄装置(図示なし)の操作スイッチ「おしり」や「ビデ」による洗浄温水の噴出を許可する制御を実施する。
なお、第1制御モードにおいて、利用者までの距離と閾値TH1〜TH3との比較処理は、制御部8で行うことも可能である。この場合、制御回路723は、利用者までの距離に関する情報を制御部8に供給する。
そして、制御部8は、処理をステップST104に戻し、利用者までの距離が近距離を示す第1閾値TH1以内である間(ステップST104:近距離)、着座時の洗浄装置3の制御を継続する。この後、利用者がトイレ装置1の利用を終了して立ち上がり、制御回路723において反射波の信号成分から算出される距離が第3閾値TH3を超えた遠距離になると(ステップST104:遠距離)、制御回路723は、利用者が位置する領域として遠距離の領域R3を特定し、利用者が領域R3に位置する旨を示す信号Dを制御部8に出力する。この信号Dを受けて、制御部8は、利用終了時の洗浄装置3の制御を実施する。例えば、制御部8は、大便等を洗浄するための洗浄水の吐出制御を実施する(ステップST107)。その後、制御部8は、処理を初期状態であるステップST101に戻し、駆動部72による人体センサ71の駆動方式としてドップラー方式を設定する。
また、図8(C)に示すように、利用者が立小便のためにトイレ装置1の前端近くに起立した立位状態であれば、利用者は中距離の領域R2に位置しているので、制御回路723は、人体センサ71から利用者までの距離が、第2閾値TH2を超え、且つ、第3閾値TH3以内であると判定する(ステップST104:中距離)。この場合、制御回路723は、利用者が位置する領域として中距離の領域R2を特定し、領域R2において利用者を検知した旨を示す信号Dを制御部8に出力する。この信号Dを受けて、制御部8は、立小便時の洗浄装置3の制御を実施する(ステップST106)。例えば、制御部8は、局部洗浄装置(図示なし)の操作スイッチ「おしり」や「ビデ」による洗浄温水の噴出を禁止する制御を実施する。
そして、制御部8は、処理をステップST104に戻し、利用者までの距離が、第2閾値TH2を超え、且つ、第3閾値TH3以内である間(ステップST104:中距離)、立小便時の洗浄装置3の制御を継続する。この後、利用者がトイレ装置1の利用を終了して姿勢を変え、図8(D)に示すように、利用者が退室する際、制御回路723において反射波の信号成分から算出される距離が、第3閾値TH3を超えた遠距離になると(ステップST104:遠距離)、制御回路723は、利用者が位置する領域として遠距離の領域R3を特定し、領域R3において利用者を検知した旨を示す信号Dを制御部8に出力する。この信号Dを受けて、制御部8は、利用終了時の洗浄装置3の制御を実施する(ステップST107)。例えば、制御部8は、小便等を洗浄するための洗浄水の吐出制御を実施する(ステップST107)。その後、制御部8は、処理を初期状態であるステップST101に戻し、駆動部72による人体センサ71の駆動方式としてドップラー方式を設定する。
次に、図7を参照して、制御部8が、第2制御モードにより、人体センサ71の検出結果と、便蓋・便座センサ6の検出結果との組み合わせに基づいて洗浄装置3の制御を実施する場合の動作を説明する。第2制御モードでは、制御部8は、人体センサ71が利用者を検出しない初期状態にある場合、人体センサ71の駆動方式をドップラー方式に設定する(第1駆動方式)。また、人体センサ71が利用者を検出し、且つ、便蓋5が開かれた場合、便蓋・便座センサから出力される便蓋検出信号SHに応じて、人体センサ71の駆動方式をパルス方式に設定する。また、制御部8は、第2制御モードでは、便蓋5が開かれた場合、便蓋・便座センサから出力される便座4の開閉を示す便座検出信号SZに応じて、利用者が位置する領域を判定するための閾値(TH1〜TH3)を切り替える。即ち、制御部8は、便座4が閉じられている場合、利用者が位置する領域を判定するための閾値として第1閾値TH1を設定すると共に、人体センサ71の駆動方式としてパルス方式を設定し(第2駆動方式)、便座4が開かれている場合、利用者が位置する領域を判定するための閾値として第2閾値TH2および第3閾値TH3を設定すると共に、人体センサ71の駆動方式としてパルス方式を設定する(第3駆動方式)。
初期状態から利用者が入室するまでの動作は、上述の人体センサ71の検出結果のみを使用する第1制御モードにおける図6のステップST101,ST102による動作と同じである。即ち、初期状態では、制御部8は、駆動部72による人体センサ71の駆動方式としてドップラー方式を設定する(ステップST201)。制御回路723は、反射波の周波数の変化(ゆらぎ)を検出したか否か、即ち、人体センサ71で利用者(動体)を検出したか否かを判定する(ステップST202)。初期状態では、反射波の周波数は一定であるから、制御回路723は、利用者が入室する際に想定される反射波の周波数の変化(ゆらぎ)を検出しない旨の判定を行う(ステップST202:NO)。そして、制御回路723は、処理をステップST201に戻し、利用者が入室するまで、上述のステップST201,ST202を繰り返す。
ここで、図8(A)に示すように利用者が入室すると、利用者の動きに応じて、人体センサ71により受信される反射波の周波数に変化(ゆらぎ)が発生する。この場合、制御回路723は、利用者が入室する際に想定される反射波の周波数の変化(ゆらぎ)を検出した旨、即ち利用者を検知した旨の判定を行う(ステップST202:YES)。制御回路723は、上記の判定の結果を示す信号Dを制御部8に出力する。この信号Dを受けて、制御部8は、便蓋5の開閉動作を実施するための便蓋開閉ユニット(図示なし)に、便蓋5を自動で開くための指示を出力する(ステップST203)。ただし、利用者が手動で便蓋を開けてもよい。
便蓋開閉ユニット(図示なし)により便蓋5が開かれ、便蓋・便座センサ6が、便蓋5が開かれたことを検知すると(ステップST204:YES)、便蓋・便座センサ6から、便蓋5が開状態にあることを示す便蓋検出信号SHが出力される。制御部8は、便蓋・便座センサ6から出力される上記便蓋検出信号SHに基づき、駆動部72による人体センサ71の駆動方式としてパルス方式を設定する。これにより、駆動部72は、人体センサ71をパルス方式で駆動する(ステップST205)。人体センサ71は、パルス波の超音波を発生させて送出する。
人体センサ71から送出された超音波は、利用者で反射され、その反射波が人体センサ71に受信される。駆動部72の制御回路723は、検波回路7223により検波された反射波の信号成分から、人体センサ71と検出対象の利用者との間の距離を算出する。具体的には、制御回路723は、人体センサ71から送出されたパルス波の超音波が利用者に到達するまでの時間(往路の伝搬時間)と、その反射波が利用者から人体センサ71に到達するまでの時間(復路の伝搬時間)とから、パルス波の超音波の伝搬時間を求め、この伝搬時間に音速を乗算することにより、人体センサ71と着座状態の利用者との間の距離を算出する。
また、第2制御モードでは、制御部8は、上述の駆動部72による人体センサ71の駆動方式の設定と共に、利用者が位置する領域を判定するための閾値の設定を行う。具体的には、制御部8は、便蓋・便座センサ6から出力される便座検出信号SZに基づき、便座4が開かれているか否かを判定し(ステップST206)、便座4が開かれていない場合(ステップST206:NO)、利用者が位置する領域を判定するための閾値として第1閾値TH1を設定する(ステップST207)。この場合、駆動部72の制御回路723は、算出した利用者までの距離と、制御部8によって設定された第1閾値TH1とを比較することにより、第1閾値TH1以内で利用者が検出されたか否かを判定する(ステップST208)。
ここで、第1閾値TH1以内の距離で利用者が検出された場合(ステップST208:YES)、制御回路723は、領域R1において利用者が検知された旨を示す信号Dを制御部8に出力する。この信号Dを受けて、制御部8は、着座時の洗浄装置3の制御を実施する(ステップST209)。例えば、制御部8は、局部洗浄装置(図示なし)の操作スイッチ「おしり」や「ビデ」による洗浄温水の噴出を許可する制御を実施する。
そして、制御部8は、処理をステップST208に戻し、利用者までの距離が近距離を示す第1閾値TH1以内である間、着座時の洗浄装置3の制御を継続する。この後、利用者がトイレ装置1の利用を終了して立ち上がり、領域R1の外に出ると、第1閾値TH1以内で人体センサ71が利用者を検出しなくなる(ステップST208:NO)。この場合、制御部8は、利用終了時の洗浄装置3の制御を実施する(ステップST210)。例えば、制御部8は、大便等を洗浄するための洗浄水の吐出制御を実施する。その後、制御部8は、処理を初期状態であるステップST201に戻し、駆動部72による人体センサ71の駆動方式としてドップラー方式を設定する。
また、上述のステップST206の判定処理において、便座4が開かれていると(ステップST206:YES)、制御部8は、利用者が位置する領域を判定するための閾値として第2閾値TH2および第3閾値TH3を設定する(ステップST211)。この場合、駆動部72の制御回路723は、算出した利用者までの距離と、制御部8によって設定された第2閾値TH2および第3閾値TH3とを比較することにより、第2閾値TH2を超え、且つ、第3閾値TH3以内で利用者が検出されたか否かを判定する(ステップST212)。
ここで、第2閾値TH2を超え、且つ、第3閾値TH3以内の距離で利用者が検出された場合(ステップST212:YES)、制御回路723は、領域R2において利用者が検知された旨を示す信号Dを出力する。この信号Dを受けて、制御部8は、立小便時の洗浄装置3の制御を実施する(ステップST213)。例えば、制御部8は、局部洗浄装置(図示なし)の操作スイッチ「おしり」や「ビデ」による洗浄温水の噴出を禁止する制御を実施する。
そして、制御部8は、処理をステップST212に戻し、利用者までの距離が第2閾値TH2を超え、且つ、第3閾値TH3以内である間、立小便時の洗浄装置3の制御を継続する。この後、利用者がトイレ装置1の利用を終了して領域R2の外に出ると、第2閾値TH2を超え、且つ、第3閾値TH3以内の距離で人体センサ71が利用者を検出しなくなる(ステップST212:NO)。この場合、制御部8は、利用終了時の洗浄装置3の制御を実施する(ステップST210)。例えば、制御部8は、小便等を洗浄するための洗浄水の吐出制御を実施する。その後、制御部8は、処理を初期状態であるステップST201に戻し、駆動部72による人体センサ71の駆動方式としてドップラー方式を設定する。
なお、上述の第2制御モードによる動作例では、人体センサ71の検出結果を用いる場合を説明したが、人体センサ71の検出結果を用いず、便蓋5の開閉状態のみに基づいて駆動方式を設定してもよい。この場合、制御部8は、トイレ装置1に備えられた便蓋5が閉状態にある場合、人体センサ71の駆動方式を第1駆動方式のドップラー方式に設定し、便蓋5が開状態にある場合、人体センサ71の駆動方式を、第2駆動方式または第3駆動方式のパルス方式に設定する。
また、上述の第2制御モードによる動作例では、人体センサ71の検出結果および便蓋5の開閉状態を示する便蓋検出信号SHを用いず、便座4の開閉状態のみに基づいて駆動方式を設定してもよい。この場合、制御部8は、トイレ装置1に備えられた便座4が閉状態にある場合、第2駆動方式のパルス方式に設定し、便座4が開状態にある場合、人体センサ71の駆動方式を、第3駆動方式のパルス方式に設定する。
次に、本実施形態による検出装置7による基本的効果を要約する。
本実施形態の検出装置7によれば、1つの人体センサ71で、利用者の2以上の状態に対応する人体センサ71の駆動方式の切り替えができる。
また、本実施形態の検出装置7によれば、人体センサ71として超音波センサを採用したことにより、1つの人体センサ71を複数の駆動方式で選択的に駆動することが可能となる。
また、本実施形態の検出装置7によれば、人体センサ71の駆動方式として、ドップラー方式とパルス方式と言う2つの駆動方式を使い分けることにより、1つの人体センサ71で精度良く利用者の状態に応じたセンシング(検知)が可能となる。
また、本実施形態の検出装置7の第2制御モードによれば、人体センサ71の検出結果に加えて、便蓋5の開閉状態に関する情報を用いることにより、精度高く利用者の状態に応じたセンシング(検知)が可能となる。
また、本実施形態の検出装置7の第2制御モードによれば、制御部8が、利用者が位置する領域(着座想定エリア/立小便想定エリア等)を判定するための閾値(第1閾値TH1、第2閾値TH2、第3閾値TH3)を切り替えることにより、1つの人体センサ71で利用者の複数の状態を精度良く検出することが可能となる。
次に、本実施形態の更なる効果を要約する。
上述の実施形態によれば、ドップラー方式により利用者の入退室を検出し、パルス方式により近距離での着座状態または中距離での立小便状態の利用者を検出するようにしたので、利用者の状態(入室、着座、立小便、退室)に合わせて人体センサ71の駆動方式を設定することができる。従って、利用者を精度よく検出することができる。
また、人体センサ71の駆動方式を切り替える構成を採用したので、駆動方式の異なる複数のセンサを一つに集約することができ、構成を簡略化することができる。
また、人体センサ71として超音波センサを用いたので、人体センサ71の外観色をトイレ装置1本体の配色と容易に合わせることができる。
また、人体センサ71として超音波センサを用いたので、焦電型センサに比較して温度特性に優れ、温度変化による検出感度の劣化を抑制することができる。
また、人体センサ71として超音波センサを用いたので、外観上、トイレ装置1の意匠に与える影響を抑制することができる。
また、人体センサ71として、指向性に優れた超音波センサを用いたので、検出領域を限定することができ、超音波を効率的に送出することができる。
また、人体センサ71として、指向性に優れた超音波センサを用いたので、検出領域の不要な拡大を抑制することができ、壁やその他の利用者以外の物体の誤検出を抑制することができる。従って、このような誤検出を防止するための対策を簡素化することができる。よって、装置構成を簡素化することができ、設計工数を短縮することも可能になる。
また、人体センサ71として超音波センサを用いたので、電波センサ等の他のセンサを用いる場合に比較して、装置コストを抑制することができる。
また、入退室時の人体センサ71の駆動方式としてドップラー方式を採用したので、トイレ空間に生じる反射波の周波数の変化から、入退室時の利用者の動きを精度よく且つ迅速に検出することができる。
また、着座時または立小便時の人体センサ71の駆動方式としてパルス方式を採用したので、静止状態にある利用者までの距離を精度よく検出することができ、トイレ装置1から一定距離内にある利用者を精度よく検出することができる。これにより、例えば、利用者が着座状態から立ち上がった場合、利用者が着座状態になくなったことを精度よく検出することができる。
本発明は、次の第1から第3発明のトイレ装置として表現することも可能である。
第1発明のトイレ装置は、便座または便蓋を備えるトイレ装置において、前記利用者を検出する人体センサと、前記人体センサを駆動する駆動部と、前記人体センサによる利用者の検知状況に応じて、前記駆動部による前記人体センサの駆動方式を切り替える制御部とを備える。
また、第2発明のトイレ装置は、便蓋を備えるトイレ装置において、前記利用者を検出する人体センサと、前記人体センサを駆動する駆動部と、便蓋の開閉状況に応じて、前記駆動部による前記人体センサの駆動方式を切り替える制御部とを備える。この第2発明では、駆動方式を切り替えるための制御情報として、人体センサ71の検出結果と、便座4の開閉に関する情報は任意的要素である。
また、第3発明のトイレ装置は、便座を備えるトイレ装置において、利用者を検出する人体センサと、前記人体センサを駆動する駆動部と、便座の開閉状況に応じて、前記駆動部による前記人体センサの閾値を切り替える制御部とを備える。この第3発明では、駆動方式を切り替えるための制御情報として、人体センサ71の検出結果と、便蓋5の開閉に関する情報は任意的要素である。
上記の第1から第3発明においても、人体センサは例えば超音波センサである。
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
1…トイレ装置、2…便器本体部、3…洗浄装置、3A…タンク部、4…便座、5…便蓋、6…便蓋・便座センサ、7…検出装置、8…制御部、71…人体センサ、72…駆動部、721…送信回路、722…受信回路、723…制御回路、1000…局部洗浄装置、2000…便器、7211…信号発生回路、7212…駆動回路、7221,7222…増幅回路、7223…検波回路、ST101〜ST107,ST201〜ST213…処理ステップ。

Claims (5)

  1. 便器と洗浄装置とを有するトイレ装置において、
    利用者を検出する人体センサと、
    前記人体センサを駆動する駆動部と、
    前記人体センサが利用者を検出しない状態にある場合、前記人体センサの駆動方式をドップラー方式に設定し、前記人体センサが利用者を検出した場合、前記人体センサの駆動方式をパルス方式に設定することにより、前記利用者の状態に応じて前記洗浄装置を制御する制御部と、
    を備え
    前記駆動部は、前記パルス方式での前記人体センサの検出結果に基づいて、前記利用者と前記人体センサとの間の距離を測定し、
    前記制御部は、前記駆動部により測定された前記距離に基づいて、前記利用者の状態を特定する、ことを特徴とするトイレ装置。
  2. 便器と洗浄装置とを有するトイレ装置において、
    利用者を検出する人体センサと、
    前記人体センサを駆動する駆動部と、
    当該トイレ装置に備えられた便蓋が閉状態にある場合、前記人体センサの駆動方式をドップラー方式に設定し、前記便蓋が開状態にある場合、前記人体センサの駆動方式をパルス方式に設定することにより、前記利用者の状態に応じて前記洗浄装置を制御する制御部と、
    を備え、
    前記駆動部は、前記パルス方式での前記人体センサの検出結果に基づいて、前記利用者と前記人体センサとの間の距離を測定し、
    前記制御部は、前記駆動部により測定された前記距離に基づいて、前記利用者の状態を特定する、ことを特徴とするトイレ装置。
  3. 当該トイレ装置の前方において、利用者の各状態に対応する領域が複数設定されており、
    前記制御部は、前記駆動部が計測した前記距離に応じて、利用者が前記複数の領域のうち、どの領域に存在するかを判定することで当該利用者の状態を特定することを特徴とする請求項1又は2に記載のトイレ装置。
  4. 前記人体センサは、超音波センサであることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載のトイレ装置。
  5. 前記人体センサは、前記ドップラー方式及び前記パルス方式の双方の駆動方式を備えたセンサであることを特徴とする、請求項1から4のいずれか一項に記載のトイレ装置。
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