JP6470213B2 - 可変利得増幅器 - Google Patents

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Description

本発明は、光通信システムの受信器で利用される増幅器の中で、入力信号強度の異なるシステムでの使用に対応するための可変利得増幅器に関するものである。特に利得を変化させた際に生じる増幅器の利得−周波数の曲線の形状変動を小さく抑える技術に関する。
従来、増幅器の出力抵抗として定抵抗と可変抵抗を並列接続した回路を用いることで、可変利得増幅器を実現する回路例が報告されている(非特許文献1参照)。非特許文献1で報告されている可変利得増幅器は、出力抵抗として電源端子と接続される定抵抗と差動出力端子間に接続される可変抵抗とを用いることによって構成されている。
図9は単相化した従来の可変利得増幅器の構成例を示す回路図である。ここでは、説明を簡単にするため、ソース接地したトランジスタを有する構成を用いて説明する。可変利得増幅器は、ゲートが可変利得増幅器の入力端子に接続され、ドレインが可変利得増幅器の出力端子に接続され、ソースが負側電源電圧VSSに接続されたトランジスタM1と、可変利得増幅器の出力端子と正側電源電圧VDD間に接続された抵抗R1および可変抵抗Rvで構成されている。
図9の回路の入力端子に入力電圧信号Vinが与えられると、出力端子に現れる出力電圧信号Voutは、次式で表すことができる。
Figure 0006470213
ここで、gm1はトランジスタM1の相互コンダクタンス、ro1はトランジスタM1のドレイン抵抗であり、//は並列接続時の抵抗値を意味する。式(1)より、可変抵抗Rvの値が変化すると、増幅器の利得Vout/Vinが変化するため、可変利得機能が実現できることが分かる。
図9の回路中に用いられている可変抵抗Rvは、実際の電子回路では例えば図10に示されるように、ゲイン制御電圧VGAINがゲートに入力されたトランジスタM2で実現できる。
図10の例では、ゲイン制御電圧VGAINの電位が下がるほどトランジスタM2のソース−ドレイン間抵抗が小さくなる(VGAINを下げるにつれて、オフ動作→飽和動作→線形動作と変化し、数十kΩ超〜数Ω程度の範囲で抵抗値が可変可能である)ことを利用し、可変抵抗を実現している。
図11は図10に示した従来の可変利得増幅器を差動化した回路構成を示す図である。この可変利得増幅器は、ゲートが可変利得増幅器の正相入力端子に接続され、ドレインが可変利得増幅器の逆相出力端子に接続されたトランジスタM3と、ゲートが可変利得増幅器の逆相入力端子に接続され、ドレインが可変利得増幅器の正相出力端子に接続されたトランジスタM4と、可変利得増幅器の逆相出力端子と正側電源電圧VDD間に接続される抵抗R1および可変抵抗であるトランジスタM5と、可変利得増幅器の正相出力端子と正側電源電圧VDD間に接続される抵抗R2および可変抵抗であるトランジスタM6と、トランジスタM3,M4のソースと負側電源電圧VSS間に接続された電流源Iとから構成される。図11におけるVinpは正相入力電圧信号、Vinnは逆相入力電圧信号、Voutpは正相出力電圧信号、Voutnは逆相出力電圧信号、A1は次段増幅器である。
ここでは、可変利得増幅器の出力端子(Voutn,Voutp)に次段増幅器A1の入力容量C1,C2を想定した容量負荷を設けている。出力端子(Voutn,Voutp)に接続される容量負荷について次段増幅器A1の入力容量C1,C2が支配的である場合を想定すると、例えば出力端子(Voutn)に見えるインピーダンスZoutn(ω)は、次式で表される。
Figure 0006470213
式(2)におけるro3,ro5はそれぞれトランジスタM3,M5のドレイン抵抗である。可変利得増幅器では、利得変化時に周波数依存性を維持したまま、利得のみが変化することが望ましい。言い換えると、利得−周波数特性が、利得軸方向に平行移動するように変化することが望ましい。しかしながら、従来の可変利得増幅器では、出力端子の時定数が式(2)よりC1Rで決定され、この時定数の値がトランジスタM5のドレイン抵抗ro5が小さくなるほど小さくなるため、利得変化時に利得−周波数特性の形状が変化し、−3dB帯域(最大利得よりも3dB利得が低くなるところまでの周波数範囲)が大きく変化してしまうという課題があった。
図12は65nmCMOSプロセスパラメタを用いて図11の回路において、ゲイン制御電圧VGAINを0.8V〜1.0Vまで変化させた際の可変利得増幅器の利得−周波数特性をシミュレーションした結果を示す図である。このシミュレーションでは、正側電源電圧VDDを1.5V、負側電源電圧VSSを0V、抵抗R1,R2の値を70Ω、P型MOSトランジスタM5,M6のサイズWpを28μm、N型MOSトランジスタM3,M4のサイズWnを48μm、電流源Iの電流値を8mA、次段増幅器A1の入力容量C1,C2を20fFとしている。
図12におけるG08はVGAIN=0.8Vのときの利得−周波数特性、G10はVGAIN=1.0Vのときの利得−周波数特性を示し、G08’はVGAIN=0.8Vのときの利得−周波数特性を、直流利得(周波数0)がVGAIN=1.0Vのときの直流利得と一致するように平行移動した曲線を示している。
図12より、直流利得が低下するほど(ゲイン制御電圧VGAINが小さくなるほど)、利得−周波数の曲線の傾きが緩やかになり、−3dB帯域が大きくなっていることが確認される。
また、VGAIN=1.0Vのときの利得−周波数の曲線G10と、VGAIN=0.8Vのときの利得−周波数の曲線G08を平行移動させて直流利得をVGAIN=1.0Vのときの直流利得と一致させた曲線G08’とを比較すると、曲線G08’に対し、曲線G10の形状が維持されているのは周波数範囲が10GHz以下と非常に狭く、広い周波数範囲において2つの曲線G08’,G10に乖離が見られ、周波数20GHzにおいては0.5dB程度の乖離が見られる。
本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、利得変化時の−3dB帯域の変化を抑えることができる可変利得増幅器を提供することを目的とする。
本発明の可変利得増幅器は、入力電圧信号が入力され、出力が可変利得増幅器の出力端子に接続された増幅用のトランジスタと、電源電圧と前記出力端子との間に接続された可変抵抗と、前記電源電圧と前記出力端子との間に接続された、抵抗と第1のインダクタからなる直列回路とを備えることを特徴とするものである。
また、本発明の可変利得増幅器の1構成例は、さらに、可変利得増幅器の出力端子と、前記直列回路の前記出力端子側の端子および前記可変抵抗の前記出力端子側の端子との間に、第2のインダクタを備えることを特徴とするものである。
また、本発明の可変利得増幅器は、正相入力電圧信号が入力され、出力が可変利得増幅器の逆相出力端子に接続された増幅用の第1のトランジスタと、逆相入力電圧信号が入力され、出力が可変利得増幅器の正相出力端子に接続された増幅用の第2のトランジスタと、電源電圧と前記逆相出力端子との間に接続された第1の可変抵抗と、前記電源電圧と前記正相出力端子との間に接続された第2の可変抵抗と、前記電源電圧と前記逆相出力端子との間に接続された、第1の抵抗と第1のインダクタからなる第1の直列回路と、前記電源電圧と前記正相出力端子との間に接続された、第2の抵抗と第2のインダクタからなる第2の直列回路とを備えることを特徴とするものである。
また、本発明の可変利得増幅器の1構成例は、さらに、可変利得増幅器の逆相出力端子と、前記第1の直列回路の前記逆相出力端子側の端子および前記第1の可変抵抗の前記逆相出力端子側の端子との間に、第3のインダクタを備え、可変利得増幅器の正相出力端子と、前記第2の直列回路の前記正相出力端子側の端子および前記第2の可変抵抗の前記正相出力端子側の端子との間に、第4のインダクタを備えることを特徴とするものである。
また、本発明の可変利得増幅器は、正相入力電圧信号が入力され、出力が可変利得増幅器の逆相出力端子に接続された増幅用の第1のトランジスタと、逆相入力電圧信号が入力され、出力が可変利得増幅器の正相出力端子に接続された増幅用の第2のトランジスタと、前記逆相出力端子と前記正相出力端子との間に接続された可変抵抗と、電源電圧と前記逆相出力端子との間に接続された、第1の抵抗と第1のインダクタからなる第1の直列回路と、前記電源電圧と前記正相出力端子との間に接続された、第2の抵抗と第2のインダクタからなる第2の直列回路とを備えることを特徴とするものである。
また、本発明の可変利得増幅器の1構成例は、さらに、可変利得増幅器の逆相出力端子と、前記第1の直列回路の前記逆相出力端子側の端子との間に、第3のインダクタを備え、可変利得増幅器の正相出力端子と、前記第2の直列回路の前記正相出力端子側の端子との間に、第4のインダクタを備えることを特徴とするものである。
本発明によれば、増幅用のトランジスタを備えた単相入力−単相出力型の可変利得増幅器において、電源電圧と可変利得増幅器の出力端子との間に、抵抗と第1のインダクタからなる直列回路を設けることにより、広い周波数範囲において利得−周波数の曲線形状を維持した状態で利得を制御することができ、利得変化時の−3dB帯域の変化を抑えることができる。
また、本発明では、単相入力−単相出力型の可変利得増幅器において、可変利得増幅器の出力端子と、直列回路の前記出力端子側の端子および可変抵抗の前記出力端子側の端子との間に、第2のインダクタを設けることにより、エンファシス特性を備えつつ、利得−周波数の曲線の形状変動を抑制した可変利得増幅器を実現することができる。
また、本発明では、増幅用の第1、第2のトランジスタを備えた差動入力−差動出力型の可変利得増幅器において、電源電圧と可変利得増幅器の逆相出力端子との間に、第1の抵抗と第1のインダクタからなる第1の直列回路を設け、電源電圧と可変利得増幅器の正相出力端子との間に、第2の抵抗と第2のインダクタからなる第2の直列回路を設けることにより、広い周波数範囲において利得−周波数の曲線形状を維持した状態で利得を制御することができ、利得変化時の−3dB帯域の変化を抑えることができる。
また、本発明では、差動入力−差動出力型の可変利得増幅器において、可変利得増幅器の逆相出力端子と、第1の直列回路の前記逆相出力端子側の端子および第1の可変抵抗の前記逆相出力端子側の端子との間に、第3のインダクタを設け、可変利得増幅器の正相出力端子と、第2の直列回路の前記正相出力端子側の端子および第2の可変抵抗の前記正相出力端子側の端子との間に、第4のインダクタを設けることにより、エンファシス特性を備えつつ、利得−周波数の曲線の形状変動を抑制した可変利得増幅器を実現することができる。
また、本発明では、差動入力−差動出力型の可変利得増幅器において、第1、第2の可変抵抗を設ける代わりに、可変利得増幅器の逆相出力端子と正相出力端子との間に可変抵抗を設けることにより、可変抵抗の値が変化しても、逆相出力端子および正相出力端子の直流動作点が変化することのない可変利得増幅器を実現することができる。
本発明の第1の実施の形態に係る可変利得増幅器の構成を示す回路図である。 本発明の第2の実施の形態に係る可変利得増幅器の構成を示す回路図である。 本発明の第2の実施の形態に係る可変利得増幅器の利得−周波数特性を示す図である。 本発明の第3の実施の形態に係る可変利得増幅器の構成を示す回路図である。 本発明の第4の実施の形態に係る可変利得増幅器の構成を示す回路図である。 本発明の第4の実施の形態に係る可変利得増幅器の利得−周波数特性を示す図である。 本発明の第5の実施の形態に係る可変利得増幅器の構成を示す回路図である。 本発明の第6の実施の形態に係る可変利得増幅器の構成を示す回路図である。 従来の可変利得増幅器の構成例を示す回路図である。 図9の可変利得増幅器の実際の構成例を示す回路図である。 図10の可変利得増幅器を差動化した構成例を示す回路図である。 図11の可変利得増幅器の利得−周波数特性を示す図である。
[第1の実施の形態]
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。図1は本発明の第1の実施の形態に係る可変利得増幅器の構成を示す回路図である。本実施の形態の可変利得増幅器は、図1に示すように、ゲートが可変利得増幅器の入力端子(Vin)に接続され、ドレインが可変利得増幅器の出力端子(Vout)に接続され、ソースが負側電源電圧VSSに接続されたN型MOSトランジスタM1と、一端が正側電源電圧VDDに接続され、他端が出力端子(Vout)に接続された可変抵抗Rvと、正側電源電圧VDDと出力端子(Vout)間に直列に挿入された抵抗R1とインダクタL1とから構成される。
図1におけるA2は可変利得増幅器の出力端子(Vout)に接続された次段増幅器、C1は次段増幅器A2の入力容量である。なお、図10で説明したとおり、可変抵抗Rvは、ゲートにゲイン制御電圧VGAINが入力されるP型MOSトランジスタによって実現可能である。
図1では、可変利得増幅器の出力端子(Vout)に次段増幅器A2の入力容量C1を想定した容量負荷を設けている。一般的な増幅器では、増幅段のトランジスタ(図1の例ではM1)を飽和領域(バイポーラトランジスタの場合は線形領域)で動作させるため、そのトランジスタのドレイン抵抗は非常に大きい値となり、抵抗R1に比べて充分大きい場合が多い。よって以後は説明を簡単にするため、可変利得増幅器の出力端子(Vout)から見えるインピーダンスとして増幅段トランジスタM1のドレイン抵抗は無視して考える。
可変抵抗Rvの値がR1+jωL1に比べて充分に大きい場合、可変利得増幅器の出力端子(Vout)から見えるインピーダンスとしては、容量C1、および抵抗R1とインダクタL1との直列回路が支配的となり、L1によるインダクタピーキング効果による帯域延伸効果が得られる。一方で、可変抵抗Rvの値がR1+jωL1に比べて充分に小さい場合には、可変利得増幅器の出力端子(Vout)から見えるインピーダンスは、容量C1および抵抗Rvが支配的となり、インダクタL1による帯域延伸効果は得られない。
すなわち、インダクタL1は可変利得増幅器の利得が大きいほど、より大きな帯域延伸効果を可変利得増幅器に与えることができ、従来課題であった低利得ほど利得−周波数の曲線の傾きが緩やかになるという現象を解消し、利得−周波数の曲線の形状を維持したままの利得変化が可能な可変利得増幅器を実現することができる。
なお、可変抵抗Rvの値を変化させた際に、可変利得増幅器の出力端子(Vout)の時定数が変化することに起因する利得−周波数の曲線の傾き変動(可変抵抗RVの値が大きくなると傾きが急になる)と、インダクタピーキングによる帯域延伸効果の増減に起因する利得−周波数の曲線の傾き変動(可変抵抗RVの値が大きくなると傾きが緩やかになる)が相殺されるような値のL1を用いた際に、利得−周波数の曲線の形状変動を最も抑制した利得変化が可能となる。
[第2の実施の形態]
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。図2は本発明の第2の実施の形態に係る可変利得増幅器の構成を示す回路図であり、図1に示した可変利得増幅器を差動化した回路構成を示す図である。本実施の形態の可変利得増幅器は、ゲートが可変利得増幅器の正相入力端子(Vinp)に接続され、ドレインが可変利得増幅器の逆相出力端子(Voutn)に接続されたN型MOSトランジスタM3と、ゲートが可変利得増幅器の逆相入力端子(Vinn)に接続され、ドレインが可変利得増幅器の正相出力端子(Voutp)に接続されたN型MOSトランジスタM4と、ゲートにゲイン制御電圧VGAINが入力され、ソースが正側電源端子VDDに接続され、ドレインが逆相出力端子(Voutn)に接続されたP型MOSトランジスタM5と、ゲートにゲイン制御電圧VGAINが入力され、ソースが正側電源端子VDDに接続され、ドレインが正相出力端子(Voutp)に接続されたP型MOSトランジスタM6と、正側電源電圧VDDと逆相出力端子(Voutn)間に直列に挿入された抵抗R1とインダクタL1と、正側電源電圧VDDと正相出力端子(Voutp)間に直列に挿入された抵抗R2とインダクタL2と、トランジスタM3,M4のソースと負側電源電圧VSS間に接続された電流源Iとから構成される。
本実施の形態では、ゲートにゲイン制御電圧VGAINが入力されるトランジスタM5,M6によって可変抵抗を実現している。
図11と同様に、Vinpは正相入力電圧信号、Vinnは逆相入力電圧信号、Voutpは正相出力電圧信号、Voutnは逆相出力電圧信号、A1は次段増幅器である。
図3は65nmCMOSプロセスパラメタを用いて図2の回路において、ゲイン制御電圧VGAINを0.8V〜1.0Vまで変化させた際の可変利得増幅器の利得−周波数特性をシミュレーションした結果を示す図である。このシミュレーションでは、正側電源電圧VDDを1.5V、負側電源電圧VSSを0V、抵抗R1,R2の値を70Ω、インダクタL1,L2の値を250pH、P型MOSトランジスタM5,M6のサイズWpを28μm、N型MOSトランジスタM3,M4のサイズWnを48μm、電流源Iの電流値を8mA、次段増幅器A1の入力容量C1,C2を20fFとしている。
図12と同様に、G08はVGAIN=0.8Vのときの利得−周波数特性、G10はVGAIN=1.0Vのときの利得−周波数特性を示し、G08’はVGAIN=0.8Vのときの利得−周波数特性を、直流利得がVGAIN=1.0Vのときの直流利得と一致するように平行移動した曲線を示している。
図12と図3を比較すると、本実施の形態の構成を用いることで広い周波数範囲において利得−周波数の曲線の形状を維持した状態で利得を制御できていることが確認できる。
また、VGAIN=1.0Vのときの利得−周波数の曲線G10と、VGAIN=0.8Vのときの利得−周波数の曲線G08を平行移動させて直流利得をVGAIN=1.0Vのときの直流利得と一致させた曲線G08’とを比較すると、0〜30GHz程度までの広い周波数帯において曲線G08’に対して曲線G10の形状がほぼ一致した理想的な利得変化が実現できていることが分かる。
図12に示した従来の可変利得増幅器のシミュレーション結果では、VGAIN=0.8Vのときの−3dB帯域46.0GHzに対して、VGAIN=1.0Vのときの−3dB帯域が34.6GHzとなり、32.9%変化していた。これに対して、本実施の形態のシミュレーション結果では、VGAIN=0.8Vのときの−3dB帯域75.7GHzに対して、VGAIN=1.0Vのときの−3dB帯域が62.8GHzとなり、帯域の変化率が20.5%まで低減され、理想的な利得変化に近付いていることが分かる。
[第3の実施の形態]
次に、本発明の第3の実施の形態について説明する。図4は本発明の第3の実施の形態に係る可変利得増幅器の構成を示す回路図であり、図1と同一の構成には同一の符号を付してある。図1に示した第1の実施形態との構成の差分は、可変利得増幅器の出力端子(Vout)と、抵抗R1とインダクタL1からなる直列回路の出力端子(Vout)側の端子および可変抵抗Rvの出力端子(Vout)側の端子との間に、インダクタL3を更に備えている点である。
第1の実施の形態では、可変抵抗Rvが充分に小さくなった場合には、インダクタピーキングによる帯域延伸効果がほぼ無くなる回路構成であったため、利得−周波数特性がほぼ平坦、かつ利得−周波数の曲線の形状変動を抑制した可変利得増幅器を実現する回路構成であった。
これに対して、本実施の形態では、インダクタL3を設けることで、高周波帯を強調するエンファシス特性を備えつつ、利得−周波数の曲線の形状変動を抑制した可変利得増幅器を実現する。
図4では、可変抵抗Rvの値がR1+jωL1に比べて充分に小さい場合には、インダクタL3による帯域延伸効果が得られ、可変抵抗Rvの値がR1+jωL1に比べて充分に大きい場合には、インダクタL1およびL3による帯域延伸効果が得られる。つまり、インダクタL3による帯域延伸効果は可変抵抗Rvの値に寄らず常に得られるため、可変抵抗Rvが充分に小さい場合の可変利得増幅器の利得−周波数特性に高周波帯を強調するエンファシス特性を与えることが可能となる。
また、第1の実施の形態と同様に、可変抵抗Rvの値を変化させた際に出力端子(Vout)の時定数が変化することに起因する利得−周波数の曲線の傾き変動(可変抵抗RVの値が大きくなると傾きが急になる)と、インダクタピーキングによる帯域延伸効果の増減に起因する利得−周波数の曲線の傾き変動(可変抵抗RVの値が大きくなると傾きが緩やかになる)が相殺されるような値のインダクタL1を用いることで、利得−周波数の曲線の形状変動を最も抑制した可変利得増幅器を実現することができる。
[第4の実施の形態]
次に、本発明の第4の実施の形態について説明する。図5は本発明の第4の実施の形態に係る可変利得増幅器の構成を示す回路図であり、図4に示した可変利得増幅器を差動化した回路構成を示す図である。図2に示した第2の実施形態との構成の差分は、可変利得増幅器の逆相出力端子(Voutn)と、抵抗R1とインダクタL1からなる直列回路の逆相出力端子(Voutn)側の端子およびP型MOSトランジスタM5のドレイン(第1の可変抵抗の逆相出力端子(Voutn)側の端子)との間に、インダクタL3を備え、可変利得増幅器の正相出力端子(Voutp)と、抵抗R2とインダクタL2からなる直列回路の正相出力端子(Voutp)側の端子およびP型MOSトランジスタM6のドレイン(第2の可変抵抗の正相出力端子(Voutp)側の端子)との間に、インダクタL4を備えている点である。
図6は65nmCMOSプロセスパラメタを用いて図5の回路において、ゲイン制御電圧VGAINを0.8V〜1.0Vまで変化させた際の可変利得増幅器の利得−周波数特性をシミュレーションした結果を示す図である。このシミュレーションでは、正側電源電圧VDDを1.5V、負側電源電圧VSSを0V、抵抗R1,R2の値を70Ω、インダクタL1,L2の値を400pH、インダクタL3,L4の値を100pH、P型MOSトランジスタM5,M6のサイズWpを28μm、N型MOSトランジスタM3,M4のサイズWnを48μm、電流源Iの電流値を8mA、次段増幅器A1の入力容量C1,C2を20fFとしている。
図12と同様に、G08はVGAIN=0.8Vのときの利得−周波数特性、G10はVGAIN=1.0Vのときの利得−周波数特性を示し、G08’はVGAIN=0.8Vのときの利得−周波数特性を、直流利得がVGAIN=1.0Vのときの直流利得と一致するように平行移動した曲線を示している。
図12と図6を比較すると、本実施の形態の可変利得増幅器を用いることによって、エンファシス特性を備えつつ、広い周波数範囲において利得−周波数の曲線形状を維持した状態で利得を制御できていることが分かる。本実施の形態におけるエンファシス量は、VGAIN=1.0Vのときで2.8dB、VGAIN=0.8Vのときで2.9dBであった。
また、VGAIN=1.0Vのときの利得−周波数の曲線G10と、VGAIN=0.8Vのときの利得−周波数の曲線G08を平行移動させて直流利得をVGAIN=1.0Vのときの直流利得と一致させた曲線G08’とを比較すると、0〜25GHz程度までの広い周波数帯において曲線G08’に対して曲線G10の形状がほぼ一致した理想的な利得変化が実現できていることが分かる。
[第5の実施の形態]
次に、本発明の第5の実施の形態について説明する。図7は本発明の第5の実施の形態に係る可変利得増幅器の構成を示す回路図であり、図2と同一の構成には同一の符号を付してある。図2に示した第2の実施形態との構成の差分は、差動回路の差動対トランジスタM3,M4の出力抵抗の一部として可変抵抗(トランジスタM5,M6)を設ける代わりに、可変抵抗Rvaを差動回路の差動抵抗として設けている点である。すなわち、可変抵抗Rvaは、可変利得増幅器の逆相出力端子(Voutn)と正相出力端子(Voutp)間に設けられる。
第1〜第4の実施の形態の構成では、可変抵抗に直流電流が流れる接続形態であったため、可変抵抗の抵抗値が変化することでIRドロップによる電圧降下量が変化し、結果として出力端子(Vout,Voutn,Voutp)の直流動作点が変化するという課題があった。
これに対して、本実施の形態では、可変抵抗Rvaに直流電流が流れないため、可変抵抗Rvaの抵抗値が変化しても、逆相出力端子(Voutn)および正相出力端子(Voutp)の直流動作点が変化することは無い。
一方で、可変抵抗Rvaは逆相出力端子(Voutn)および正相出力端子(Voutp)から見て差動抵抗として見えるため、可変抵抗Rvaの抵抗値を変化させることで交流的には増幅器の出力抵抗の値が変化し、これまでの実施の形態と同様に可変利得機能を実現することができる。
他の実施の形態と同様に、可変抵抗Rvaは、例えばゲートにゲイン制御電圧VGAINが入力され、ソースが逆相出力端子(Voutn)に接続され、ドレインが正相出力端子(Voutp)に接続されたP型MOSトランジスタによって実現することができる。
[第6の実施の形態]
次に、本発明の第6の実施の形態について説明する。図8は本発明の第6の実施の形態に係る可変利得増幅器の構成を示す回路図であり、図2、図7と同一の構成には同一の符号を付してある。図7に示した第5の実施形態との構成の差分は、可変利得増幅器の逆相出力端子(Voutn)と、抵抗R1とインダクタL1からなる直列回路の逆相出力端子(Voutn)側の端子との間に、インダクタL3を備え、可変利得増幅器の正相出力端子(Voutp)と、抵抗R2とインダクタL2からなる直列回路の正相出力端子(Voutp)側の端子との間に、インダクタL4を備えている点である。
このような構成により、本実施の形態では、第4の実施の形態で説明した効果を得ると共に、第5の実施の形態で説明した効果を得ることができる。
なお、第1〜第6の実施の形態では、P型MOSトランジスタを用いて可変抵抗を実現する構成例を示したが、N型MOSトランジスタ、P型またはN型MOSトランジスタと定抵抗の直列接続など、抵抗値が可変できる回路であれば、P型MOSトランジスタに限るものではない。
また、第1〜第6の実施の形態では、増幅用のトランジスタ(M1,M3,M4)および可変抵抗用のトランジスタ(M5,M6)としてMOSトランジスタを用いた構成を示したが、これに限るものではなく、バイポーラトランジスタを用いてもよい。
また、第1〜第6の実施の形態では、増幅用のトランジスタについて全てソース端子を接地した構成を示したが、これに限るものではなく、抵抗を介して接地する、あるいは抵抗と容量の並列回路を介して接地する構成も考え得る。
本発明は、可変利得増幅器に適用することができる。
M1,M3〜M6…トランジスタ、R1,R2…抵抗、Rv,Rva…可変抵抗、L1〜L4…インダクタ、I…電流源。

Claims (6)

  1. 入力電圧信号が入力され、出力が可変利得増幅器の出力端子に接続された増幅用のトランジスタと、
    電源電圧と前記出力端子との間に接続された可変抵抗と、
    前記電源電圧と前記出力端子との間に接続された、抵抗と第1のインダクタからなる直列回路とを備えることを特徴とする可変利得増幅器。
  2. 請求項1記載の可変利得増幅器において、
    さらに、可変利得増幅器の出力端子と、前記直列回路の前記出力端子側の端子および前記可変抵抗の前記出力端子側の端子との間に、第2のインダクタを備えることを特徴とする可変利得増幅器。
  3. 正相入力電圧信号が入力され、出力が可変利得増幅器の逆相出力端子に接続された増幅用の第1のトランジスタと、
    逆相入力電圧信号が入力され、出力が可変利得増幅器の正相出力端子に接続された増幅用の第2のトランジスタと、
    電源電圧と前記逆相出力端子との間に接続された第1の可変抵抗と、
    前記電源電圧と前記正相出力端子との間に接続された第2の可変抵抗と、
    前記電源電圧と前記逆相出力端子との間に接続された、第1の抵抗と第1のインダクタからなる第1の直列回路と、
    前記電源電圧と前記正相出力端子との間に接続された、第2の抵抗と第2のインダクタからなる第2の直列回路とを備えることを特徴とする可変利得増幅器。
  4. 請求項3記載の可変利得増幅器において、
    さらに、可変利得増幅器の逆相出力端子と、前記第1の直列回路の前記逆相出力端子側の端子および前記第1の可変抵抗の前記逆相出力端子側の端子との間に、第3のインダクタを備え、
    可変利得増幅器の正相出力端子と、前記第2の直列回路の前記正相出力端子側の端子および前記第2の可変抵抗の前記正相出力端子側の端子との間に、第4のインダクタを備えることを特徴とする可変利得増幅器。
  5. 正相入力電圧信号が入力され、出力が可変利得増幅器の逆相出力端子に接続された増幅用の第1のトランジスタと、
    逆相入力電圧信号が入力され、出力が可変利得増幅器の正相出力端子に接続された増幅用の第2のトランジスタと、
    前記逆相出力端子と前記正相出力端子との間に接続された可変抵抗と、
    電源電圧と前記逆相出力端子との間に接続された、第1の抵抗と第1のインダクタからなる第1の直列回路と、
    前記電源電圧と前記正相出力端子との間に接続された、第2の抵抗と第2のインダクタからなる第2の直列回路とを備えることを特徴とする可変利得増幅器。
  6. 請求項5記載の可変利得増幅器において、
    さらに、可変利得増幅器の逆相出力端子と、前記第1の直列回路の前記逆相出力端子側の端子との間に、第3のインダクタを備え、
    可変利得増幅器の正相出力端子と、前記第2の直列回路の前記正相出力端子側の端子との間に、第4のインダクタを備えることを特徴とする可変利得増幅器。
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