JP6468645B2 - 電気かみそり - Google Patents
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Description
本発明の目的は、光源から照射された光の光路上に毛屑や脂質が溜まるのを避けることができ、しかも、毛屑室に溜まった毛屑や脂質を簡単に洗流して照明効果を復元できる、メンテナンスが容易な電気かみそりを提供することにある。
図4において本体ケース1は、前後に分割された前ケース13および後ケース14と、前ケース13の前面を覆うグリップケース15で構成してあり、前後ケース13・14の分割線に沿ってグリップケース15が前ケース13の表面を覆っている。前ケース13は、上下に分割した前上ケース16と、前下ケース17で構成してあり、後ケース14に対してビス18で固定してある。グリップケース15は、その上部および上下中途部が前ケース13に係合された状態で、ケース下端が後ケース14の側からねじ込んだビス19で後ケース14に固定してある。グリップケース15の下部には上部および下部が尖った舟形のスイッチパネル21が配置されて、その上端寄りに先のスイッチ6を切換え操作するスイッチボタン22が配置してある。本体ケース1の後面側には、きわ剃り刃23と、きわ剃り刃23を駆動位置へ押し上げ操作するスライドノブ24が設けてある。なお、スイッチ6はスイッチボタン22が押込み操作されるのに応じてオン状態とオフ状態に切換るのではなく、スイッチ6から出力されるスイッチ信号の出力回数を制御回路が検知して、モーター3に対して駆動電流を供給し、あるいは停止する。
図1および図6においてかみそりヘッド2は、光照射部28と、光照射部28の左右に固定したサイドフレーム29・30と、内刃7および外刃8と、光照射部28に対して着脱される内刃ホルダー9と、サイドフレーム29・30に着脱される外刃ホルダー31などで構成してある。内刃7には可視光応答型の光触媒10がコーティングしてある。図7に示すように光照射部28は、角皿状の光源ホルダー33と、光源ホルダー33の上面に配置した金属板製の補強プレート34と、補強プレート34の上面を覆う連結ベース(上部枠)35と、光源ホルダー33の内部に収容される光源基板36および導光体37と、光源基板36に実装した3個の発光源(LED)38と、光源用パッキン50などで構成する。3個の発光源38は、電気かみそりの使用時に可視光を照射して、光触媒10を活性化させ、その強い酸化還元作用によって有機物を分解し、有機物の腐敗に伴う異臭の発生を防止する。補強プレート34には、発光源38から照射された光の通過を許す透光窓39が、各発光源38に対応して3個設けてある。3個の発光源38が点灯された状態では、毛屑室Rが明るく照らされて、外刃8の刃穴から漏れた光によって、幻想的な雰囲気を醸し出すことができる。また、薄暗い場所では、外刃8から漏れた光で肌面を照らして好適にひげ剃りを行える。さらに、内刃7に加えて外刃8の内面、および外刃ホルダー31の内面に可視光応答型の光触媒がコーティングしてある場合には、さらに効果的に有機物を分解し殺菌できる。
かみそりヘッド2は、本体ケース1の側に設けた回動軸55を中心にして前後方向へ傾動可能に支持してあり、本体ケース1とかみそりヘッド2の間に配置した復帰ばね65で傾動待機位置(図1に示す状態)へ向かって復帰付勢してある。回動軸55の中心軸は正面から見て水平になっており、かみそりヘッド2が傾動待機位置にあるとき、回動軸55は、その軸端と正対する向き(側面)から見るときのかみそりヘッド2のヘッド中心軸P1に対して後側へ偏寄配置してある。また、かみそりヘッド2のヘッド中心軸P1は、回動軸55の軸端と正対する向きから見るときの本体ケース1のグリップ中心軸P2に対して前側へ傾斜している。
上記のように、首振り可能に支持したかみそりヘッド2の内刃7を回転駆動するために、本体ケース1の上部から内刃軸7aにわたって内刃駆動構造を配置している。内刃駆動構造は、本体ケース1の内部に設けた前段駆動部T1と、前段駆動部T1の回転動力を内刃軸7aに伝動する次段駆動部T2で構成する。
図10において、前段駆動部T1は、モーター3と、モーター3を支持するモーターホルダー76と、モーターホルダー76の左右に固定される一対の駆動部フレーム77と、モーターホルダー76および駆動部フレーム77に組付けたギヤトレインなどで構成する。モーターホルダー76の左右両側には、位置決めピン78を備えた連結座79が形成してあり、駆動部フレーム77を連結座79に接当して2個のビス80で締結することにより、駆動部フレーム77をモーターホルダー76と一体化している。固定状態の駆動部フレーム77はその大半がモーターホルダー76より上方へ突出している。駆動部フレーム77の全体の構造強度を増強し、さらに回動軸55の構造強度を向上するために、駆動部フレーム77は、金属製(ステンレス板材)のフレームベース81と、プラスチック成形品からなるフレーム枠82を一体化して形成してあり、フレーム枠82の成形時にフレームベース81をインサート固定している。また、フレーム枠82の外側面の上部に、回動軸55が一体に形成してある。
次段駆動部(駆動部)T2は、図9に向かって右側のサイドフレーム30の外側面に配置した巻掛け伝動機構からなる。具体的には、図12に示すように、先の出力軸103に固定した駆動プーリー110と、内刃軸7aに連結される従動プーリー111と、これら両プーリー110・111に巻掛けたタイミングベルト(ベルト)112と、タイミングベルト112の外側面を覆う規制プレート113などで巻掛け伝動機構を構成し、その側外方を枠カバー30bで覆っている。規制プレート113は、ステンレス板材を素材とするプレス成型品からなり、その板面で両プーリー110・111の外側面を押え、同時にタイミングベルト112の左右方向の揺れ動きを規制する。これにより、伝動ロスを小さくして巻掛け伝動機構の伝動効率を向上できる。従動プーリー111は、そのプーリーボス114が、サイドフレーム30に固定した軸受体57で回転自在に支持してある。
従動プーリー111の回転動力を内刃軸7aへ伝動し、さらに内刃7の交換を容易化するために、両者111・7aを互いに係合する軸継手で連結している。図12に示すように軸継手は、内刃軸7aの軸端に設けた平行な平坦面を備えた継手軸部116と、従動プーリー111の軸受穴117の内奥に形成した十文字状の継手穴部118とで構成してある。こうした継手構造によれば、継手軸部116を従動プーリー111の内部の軸受穴117に差込んで継手穴部118に係合するだけで、内刃7と従動プーリー111を簡単に連結できる。また、内刃ホルダー9を従動プーリー111から分離する向きに引張り操作するだけで、内刃軸7aを軸受穴117から抜き出して、内刃7を従動プーリー111から簡単に分離できるので、内刃7の交換を簡便に行うことができる。
図6に示すように、装着前の内刃7は先に説明したように、内刃ホルダー9で片持ち支持されている。この状態の内刃7を従動プーリー111と光照射部28に対して適正に位置決めするために、内刃ホルダー9と光照射部28の連結ベース35の間に内刃係合構造を設けている。図7に示すように内刃係合構造は、連結ベース35の上面に設けた前後一対の支持枠122と、支持枠122の対向面に形成した横長リブ状の3個の枠支持体123と、内刃7の下方に配置されて内刃ホルダー9から内刃軸7aと平行に突設した連結体124(図6参照)で構成する。3個の枠支持体123のうち、左右の枠支持体123は支持枠122の上縁に沿って形成し、中央の枠支持体123は支持枠122の下縁に沿って形成してあり、これら枠支持体123の上下の隙間部分を連結体124がスライドして枠支持体123と係合する(図1参照)。連結体124は平面から見て門形のステンレス板材製のプレス成形品からなり、その基端部分を内刃ホルダー9の成形時にインサートして、内刃ホルダー9と一体化してある。
先に説明したようにモーター3、二次電池4、制御基板5、および発光源38は、それぞれ水密状に封止した防水区画S1・S2・S3に収容してある。これらの電装品は図14に示す配線形態に従って、それぞれ絶縁被覆された一対のモーターリード140と一対の光源リード141で電気的に接続してある。詳しくは、モーターリード140および光源リード141の一端は、制御基板5の電源部142に半田付けしてあり、電源用パッキン25の上部に設けたリード導出部143の電源部用リード封止パッキン160から防水区画S2の外へ集約して導出してある。各リード140・141は、電源部用リード封止パッキン160に設けた上下貫通状の4個のリード穴144を介して、シールされた状態で導出してある。図11に示すようにモーターリード140は、モーターパッキン88の底壁に設けたリード穴145を介して防水区画S3内へ導入され、モーター3の底に設けた接続端子146に半田付けしてある。上記のように、モーターリード140および光源リード141を電源部用リード封止パッキン160から防水区画S2の外へ集約して導出すると、各リード140・141の組付けをより簡単に行って、配線の手間を省くことができる。
制御基板5には、モーター3と発光源38と運転状態を発光表示するLEDなどの作動状態を制御する制御回路が実装してある。制御回路にはタイマーが組み込んであり、スイッチ6のオン動作およびオフ動作に伴って、図17および図18のタイミングチャートに示すようにモーター3と発光源38の作動状態を制御する。図17に示すように、スイッチ6をオン操作すると、モーター3と発光源38が起動し、内刃7を回転駆動しながら、発光源38を点灯して可視光を照射する。同時にタイマーを起動させて計時を開始する。再度スイッチ6をオン操作すると、モーター3が停止され、タイマーがリセットされる。しかし、モーター3が停止しても発光源38は点灯したままであり、タイマーがリセットされて、改めてタイマーが起動してから所定時間(例えば20分)が経過して始めて消灯される。また、破線で示すように、所定時間が経過するまでに再度スイッチ6をオン操作すると、発光源38を消灯して制御を終了する。また、図18に示すようにスイッチ6をオン操作すると、モーター3と発光源38が起動し、同時にタイマーが起動して計時を開始する。タイマーが起動してから所定時間(20分)が経過すると、モーター3を停止し、同時に発光源38を消灯して制御を終了する。つまり、電気かみそりの連続使用時間が20分に達した時点で、モーター3を強制的に停止し発光源38を消灯する。
制御基板5に設けた制御回路153が、スイッチ6をオン操作してモーター3、発光源38および電池残量表示用のLED(発光源)151とタイマーを作動させ、モーター3が作動したのち所定時間が経過したことを検知したとき、モーター3、発光源38および電池残量表示用のLED(発光源)151の作動を停止するように構成されており、かつ、所定時間が経過する間にスイッチ6がオフ操作された場合に、タイマーをリセットして発光源38を所定時間だけ連続して作動させ、タイマーのリセットから所定時間だけ電池残量表示用のLED151を作動させるように構成する。
2 かみそりヘッド
3 モーター
7 切断刃(内刃)
25 電源用パッキン
28 光照射部
33 光源ホルダー
34 補強プレート
36 光源基板
37 導光体
38 発光源(LED)
43 スペーサー突起
44 排出路
50 光源用パッキン
88 モーターパッキン
140 モーターリード
141 光源リード
R 毛屑室
S1〜S3 防水区画
T1 前段駆動部
T2 次段駆動部
Claims (14)
- グリップを兼ねる本体ケース(1)とかみそりヘッド(2)を有し、かみそりヘッド(2)に切断刃(7)と、切断刃(7)で切断された毛屑や皮脂などを収容する毛屑室(R)が設けてある電気かみそりであって、
かみそりヘッド(2)に毛屑室(R)へ向かって光を照射する光照射部(28)が設けられており、
光照射部(28)が複数の発光源(38)と、各発光源(38)の光を毛屑室(R)へ向かって透過させる1個の導光体(37)と、これら両者(37・38)を収容する容器状の光源ホルダー(33)と、同ホルダー(33)の上面に配置した金属製の補強プレート(34)と、同プレート(34)の上面に配置した上部枠(35)を備えており、
光源ホルダー(33)の内部に、発光源(38)を支持する光源基板(36)と、導光体(37)と、導光体(37)の下面周縁を受止める光源用パッキン(50)が収容されており、
補強プレート(34)には、発光源(38)から照射された光の通過を許す透光窓(39)が設けてあり、
上部枠(35)および補強プレート(34)の両側端を光源ホルダー(33)に締結固定することにより、導光体(37)が光源用パッキン(50)に密着して光源ホルダー(33)の内部を封止していることを特徴とする電気かみそり。 - 光照射部(28)が複数の発光源(38)と、透明材で形成される1個の導光体(37)と、これら両者(37・38)を収容する容器状の光源ホルダー(33)を備えており、
導光体(37)が、光源ホルダー(33)の上開口を塞ぐカバー体(40)を兼ねている請求項1に記載の電気かみそり。 - 導光体(37)の上面に補強プレート(34)の下面を支持する複数のスペーサー突起(43)を突設して、補強プレート(34)と導光体(37)の間に排出路(44)が形成してある請求項1または2に記載の電気かみそり。
- 平坦面からなる導光体(37)の上面を本体ケース(1)のグリップ中心軸(P2)に対して傾斜させて、毛屑や皮脂を導光体(37)の上面の傾斜下端側に集積する請求項1から3のいずれかひとつに記載の電気かみそり。
- 排出路(44)が補強プレート(34)の透光窓(39)を介して毛屑室(R)に連通しており、
排出路(44)の排出口(45)が、導光体(37)の上面の傾斜上端に向かって開口してある請求項4に記載の電気かみそり。 - かみそりヘッド(2)が本体ケース(1)で傾動可能に支持されており、
光照射部(28)はかみそりヘッド(2)の内部に設けられて、光照射部(28)がかみそりヘッド(2)に同行して傾動する請求項1から5のいずれかひとつに記載の電気かみそり。 - 発光源(38)に電力を供給する電源部(142)が、本体ケース(1)の防水区画(S2)に収容した制御基板(5)に設けられており、
防水区画(S2)は、本体ケース(1)に組付けた電源用パッキン(25)と、電源部用リード封止パッキン(160)で水密状に封止されており、
発光源(38)を実装した光源基板(36)が、かみそりヘッド(2)内の防水区画(S1)に収容されており、
防水区画(S1)は、光源用パッキン(50)と、光源部用リード封止パッキン(161)で水密状に封止されており、
絶縁被覆された光源リード(141)が、電源部用リード封止パッキン(160)と光源部用リード封止パッキン(161)に設けたリード穴(144・150)を介して、制御基板(5)と光源基板(36)を接続している請求項1から6のいずれかひとつに記載の電気かみそり。 - かみそりヘッド(2)と本体ケース(1)が、左右一対の水平の回動軸(55)と左右一対の軸受部(56)で連結されて、かみそりヘッド(2)が回動軸(55)の回りに前後傾動可能に支持されており、
光源リード(141)が、前記回動軸(55)のいずれか一方の内部に通設したリード通口(147)を介してかみそりヘッド(2)の内部へ導入してある請求項6または7に記載の電気かみそり。 - 軸受部(56)の外側端に複数のリード保持突起(149)が形成されており、
リード通口(147)から導出した光源リード(141)が、前記リード保持突起(149)で遊動不能に保持固定してある請求項8に記載の電気かみそり。 - モーター(3)が、本体ケース(1)内の防水区画(S3)に収容されており、
防水区画(S3)は、モーターホルダー(76)と、同ホルダー(76)に装着した出力軸パッキン(85)とモーターパッキン(88)で水密状に封止されており、
防水区画(S2)に収容した制御基板(5)とモーター(3)を接続する絶縁被覆されたモーターリード(140)が、電源部用リード封止パッキン(160)とモーターパッキン(88)に設けたリード穴(144・145)を介して制御基板(5)およびモーター(3)に接続してある請求項7から9のいずれかひとつに記載の電気かみそり。 - 制御基板(5)に接続した光源リード(141)とモーターリード(140)が、電源部用リード封止パッキン(160)に設けたリード導出部(143)から集約して導出されて、リード導出部(143)に設けたリード穴(144)を介して光源基板(36)とモーター(3)に接続してある請求項7から10のいずれかひとつに記載の電気かみそり。
- かみそりヘッド(2)にロータリー式の内刃からなる切断刃(7)と、回転動力を切断刃(7)に伝動する駆動部(T2)が設けられており、
光源ホルダー(33)の左右に一対のサイドフレーム(29・30)が固定されて、光源ホルダー(33)とサイドフレーム(29・30)の構造強度を金属製の補強プレート(34)で増強しており、
一対のサイドフレーム(29・30)のいずれか一方に沿って、前記駆動部(T2)が配置してある請求項8から11のいずれかひとつに記載の電気かみそり。 - かみそりヘッド(2)に切断刃(7)と、同刃(7)の外面に密着する外刃(8)が配置されており、
切断刃(7)と外刃(8)の少なくともいずれか一方に可視光応答型の光触媒(10)がコーティングしてある請求項1から12のいずれかひとつに記載の電気かみそり。 - モーター(3)の通電状態をオンオフするスイッチ(6)が制御基板(5)に設けられており、
制御基板(5)に設けた制御回路が、
スイッチ(6)がオン操作されるのと同時にモーター(3)および発光源(38)が作動し、モーター(3)が作動したのち所定時間が経過したことを検知したとき、モーター(3)および発光源(38)の作動を停止するように構成されており、
かつ、所定時間が経過する間にスイッチ(6)がオフ操作された場合でも、発光源(38)を所定時間だけ連続して作動させるように構成してある請求項7から13のいずれかひとつに記載の電気かみそり。
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