JP6468251B2 - 避難用梯子およびそれを用いた避難システム - Google Patents

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Description

本発明は、鉄道車輌から乗客乗員を外部に避難脱出させる避難用梯子およびそれを用いた避難システムに関するものである。
従来、鉄道車両の故障時に、プラットホームのない場所で停止した車両から乗客を地上に避難誘導するための伸縮自在な避難用梯子が提案されている(例えば、特許文献1参照)。この従来の避難用梯子は、内部が中空の一対の支持部とこれら支持部間に設けられた横桟部とを有する基本部材を、支持部の太さを異ならせて形成し、最も太い支柱部を最下部に、最も細い支柱部を最上部に位置させるよう各支柱部を望遠鏡状に順に挿入し、横桟部には、伸張状態を保持する係止状態とこの係止状態を解除する係止部材を設け、最上部の支柱部に一端が回動自在に挿入され、上方で屈曲して他端が最下部の支持部に位置する手摺部を設けて構成される。
特開2007−170098号公報
しかしながら、例えば、地下鉄のようなトンネル内の軌道では、トンネル壁部と車両の側扉との間隔が狭い場合が多い。このため、非常用梯子を車両の側扉から地上に架け渡す際、梯子を長く延ばすことができず、短縮状態で使用せざるを得ない。その場合、横桟部は複数重ねて使用することになる。このため、重なった横桟部それぞれは、下側の重複横桟部の最上段と上側重複横桟部の最下段の間の蹴込みの上下距離は同一であっても重なった分だけ足を踏み降ろす距離が長くなり、子どもやお年寄りなどが使用する上で、安全上問題がある。また、各支持部を望遠鏡状に順に挿入して構成しているため、重量が重くなり、持ち運びにくく、機動的に利用しにくいという問題がある。
また、非常用梯子が重く大型の場合、鉄道車両に収容するスペースを確保するのが難しいので、非常用梯子は駅の構内や資材施設に配置されることが多い。このため、鉄道車両が駅から離れた場所で停車して乗客乗員を避難脱出させる際、最寄りの駅から非常用梯子を人力で運び込む必要がある。駅までの距離が遠いと非常用梯子を車両に設置するまで時間がかかり、乗客乗員に不安を与えるという問題がある。
本発明は上記課題を解決するためになされたもので、どのような鉄道車両であっても側扉の床部と地上との間の距離には、それほど大きな差がないことに着目してなされたもので、軽量かつ簡素な構成で、持ち運びしやすく、しかも、避難時、迅速に避難用梯子を持ち込むことができ、迅速に脱出誘導を行うことができる避難用梯子とそれを用いた避難システムを提供することを目的とする。
本発明の請求項1に係る避難用梯子は、梯子体を下端から進退自在に収容し、上端に鉄道車両の扉床に係止可能な係止部を有するガイド枠と、梯子体をガイド枠に対して所望の突出位置でロックするストッパ機構と、ガイド枠に折り畳み可能に連結された手摺とを備えて構成されるたことを特徴としている。
本発明の第1の発明に係る避難用梯子では、梯子体を下端から進退自在に収容し、上端に鉄道車両の扉床に係止可能な係止部を有するガイド枠と、梯子体をガイド枠に対して所望の突出位置でロックするストッパ機構と、ガイド枠に折り畳み可能に連結された手摺とを備えて構成されるようにしたことにより、避難用梯子を簡素な構造として軽量化し、持ち運びしやすいので、機動性に富んだ使い方ができる。
また、本発明の第1の発明に係る避難用梯子では、梯子体は、左右の支持部材とこれら支持部材間に細材を介して連結され所定の間隔で設けられたステップとを備えて構成され、ガイド枠は、梯子体の各支持部材を摺動自在に収容する左右の枠体とこれら枠体間をステップに対して非干渉位置で連結する横木とを備えて構成されるとともに、ガイド枠の内側には、細材の通過を許容する細孔が形成されるように構成することが好ましい。さらに、ストッパ機構は、左右のうち少なくともいずれか一方に上下に亘って所定間隔で係止孔が穿設された支持部材と、係止孔が穿設された支持部材に対応する枠体下端に設けられ、係止孔に係脱可能に係止される爪を有しばねにより爪を弾発付勢する揺動アームとを備えて構成されるようにすることが望ましい。また、本発明では、手摺は、U字状管体からなる手摺枠本体と、この手摺枠本体に離脱が阻止されて伸縮自在に収容され手摺本体から梯子体の進退方向に引き出し可能な手摺枠引き出し部とを備えて構成されることが好ましい。さらに、梯子体の突出長さを、係止部を扉床に係止して梯子体の突出端を軌道道床に接地させた際、所定の範囲の傾斜角度を確保できる長さに設定することが望ましい。また、本発明では、梯子体のステップは、上面が曲面に形成されるようにしてもよい。さらに、本発明では、梯子体のステップを、軌道道床に対する鉄道車両の扉床の高さに応じて上下方向にほぼ等間隔で3または4個設けるとともに、ガイド枠の横木をステップの間隔にほぼ合致させてステップの裏側に設けるようにしてもよい。また、本発明では、係止部は、下面に車両の扉のドアレールに嵌合される溝が形成された踏み板と、この踏み板をガイド枠上端に揺動可能に連結する蝶番とを備えて構成されることが望ましい。さらに、本発明では、いずれか一方の枠体の左右方向外側面には、取っ手または肩掛けベルトを設けるようにしてもよい。
本発明の第2の発明に係る避難用梯子を用いた避難システムは、請求項1ないし9のうちいずれか1に記載の避難用梯子を、駅間の軌道に沿って所望の距離毎に設置された収納箱に収容したことを特徴としている。
本発明の第2の発明に係る避難用梯子を用いた避難システムでは、請求項1ないし9のうちいずれか1に記載の避難用梯子を、駅間の軌道に沿って所望の距離毎に設置された収納箱に収容したことにより、避難時、停止した鉄道車両から近い場所にある収納箱から避難用梯子を取ってくることができるので、迅速に避難用梯子を車両に設置することができる。このため、迅速に避難脱出を行うことができる。また、鉄道車両に避難用梯子を設置する必要がないので、車両を軽量化することができる。
本発明の請求項1に係る避難用梯子は、梯子体を下端から進退自在に収容し、上端に鉄道車両の扉床に係止可能な係止部を有するガイド枠と、梯子体をガイド枠に対して所望の突出位置でロックするストッパ機構と、ガイド枠に折り畳み可能に連結された手摺とを備えて構成されるようにしたので、避難用梯子を軽量化することができ、持ち運びしやすい。このため、少数の作業員で持ち運びでき、機動性に富んだ使い方ができる。
本発明の請求項10に係る避難用梯子を用いた避難システムは、請求項1ないし9のうちいずれか1に記載の避難用梯子を、駅間の軌道に沿って所望の距離毎に設置された収納箱に収容したので、避難時、停止した鉄道車両から近い場所にある収納箱から避難用梯子を取ってくることができ、迅速に避難用梯子を車両に設置して避難脱出を行うことができる。
図1は本発明の第1の発明の一実施形態に係る避難用梯子を示す側面図で、鉄道車両の扉床に設置した状態を示す。 図2は図1の避難用梯子の平面図である。 図3は図1の扉床に設置された避難用梯子の手摺を車両側に延ばした状態を示す説明図である。 図4の(A)、(B)はそれぞれ、図1の避難用梯子の梯子体をガイド枠に退動させ手摺を折り畳んだ収納状態を示す説明図およびその避難用梯子を昇降方向から見た説明図である。 図5は収納状態の避難用梯子を車両の扉床に係止した状態を示す説明図である。 図6は図5の踏み板の平面図である。 図7は図5の踏み板の側面図である。 図8は図3のVIII−VIII線断面図である。 図9はストッパ機構の断面図である。 図10は手摺の説明図である。 図11は本発明の第2の発明の一実施形態に係る避難用梯子を用いた避難システムを示す説明図である。
以下、本発明の第1の発明に係る避難用梯子について、図面に示す一実施形態により説明する。本発明の第1の発明の一実施形態に係る避難用梯子2は、図1に示すように、一端が鉄道車両3の扉床4に係止されて設置される。避難用梯子2は、梯子体5をガイド枠6に下端から進退動自在に収容して構成される。梯子体5は、図2に示すように、左右の中空筒状支持部材7A、7Bとこれら支持部材7A、7B間に所定の間隔D1(本実施形態では、300mm)で設けられたステップ8(8A〜8D)とを備えて構成される。ステップ8は、上面9が曲面に形成され、上面9には滑り止め加工が施されている。ステップ8の上面が曲面に形成されることにより、避難用梯子2が設置された際の傾斜角度が急であっても緩やかであっても確実に踏みしめることができるようになっている。ステップ8A〜8Dの数は、ステップ8間の設定された間隔D1と軌道道床からの車両床の高さに基づいて決定され、3または4個設けるようにしている(本実施形態では、4個)。ステップ8の両端は、支持部材7A、7Bと棒状の細材(図示せず)を介して連結される。支持部材7A、7Bの左右方向外側面には、図2に示すように、上下に亘って所定間隔D2(本実施形態では50mm)毎に係止孔(ストッパ機構23、図9参照)10が穿設される。
ガイド枠6は、梯子体5の各支持部材7A、7Bを摺動自在に収容する左右の有蓋中空筒状枠体11A、11Bとこれら枠体11A、11B間をステップ8に対して裏側の非干渉位置で連結する横木12とを備えて構成される。枠体11A、11Bの内周面と支持部材7A、7Bの外周面にはそれぞれ、図8に示すように、互いに接して摺動突部が形成され、摺動時の摩擦を低減するようになっている。ガイド枠6の左右方向内側、すなわち、枠体11A、11Bの左右方向内側には、ステップ8両端の図示しない細材の通過を許容する細孔(図示せず)が形成される。横木12は、図1ないし図3に示すように、ステップ8(8A〜8D)の間隔D1にほぼ合致させてステップ8の裏側に設けられる。
梯子体5は、支持部材7A、7Bの上端が、ガイド枠6の枠体11A、11Bの下端開口から挿入され、支持部材7A、7Bが枠体11A、11B内を摺動してガイド枠6の下端6Aから突出して進退動するようになっている。ガイド枠6の上端、すなわち、枠体11A、11Bの上端は閉塞されて支持部材7A、7Bの上端部が当接してそれ以上の退動が規制される。枠体上端部13A、13Bには、扉床4のドアレール14に係止可能な係止部15が設けられる。係止部15は、図5ないし図7に示すように、下面に扉床4のドアレール14に嵌合される溝15Aが形成された踏み板16と、この踏み板16を枠体上端部13A、13Bに揺動可能に連結する蝶番17とを備えて構成される。
ガイド枠6の枠体11A、11Bの縦寸法L1は、本実施形態では、950mmに設定され、支持部材7A、7Bは縦寸法L2が枠体11A、11Bより長寸に設定される(L1<L2)。避難用梯子2は、係止部15の踏み板16を扉床4のドアレール14に係止し、梯子体5の突出端5Aを軌道道床に接地させた際、所定の範囲の傾斜角度(本実施形態では、30°〜70°)を確保できるように、梯子体5の支持部材7A、7Bがガイド枠6から下方へ突出する長さL3を調整可能に設定している(本実施形態では、L3を278mmから628mmに設定)。つまり、設置された避難用梯子2の傾斜角度が急すぎると、足下に注意を払いながら降りなければならず、避難するペースが落ちる虞がある。他方、軌道道床のスペースに制約があると、傾斜角度を緩くとることができない。そこで、本発明では、一般的な客車用鉄道車両では、軌道道床からの車両床の高さがほぼ決まっているのに着目し、安全かつ円滑にステップ8を下り降りることができる角度が上記傾斜角度30°〜70°であることを導き、この傾斜角度が確保されるよう係止孔10を所定間隔D2(50mm)毎に所定の数(本実施形態では、7箇所)形成するようにしている。すなわち、梯子体5がガイド枠6から突出する突出寸法L3を設定するものの、梯子体5は、350mm(50mm×7)の範囲でガイド枠6に対して上記傾斜角度の範囲内に収まるように調整されてロックされるようになっている。なお、支持部材7A、7Bの縦寸法L2を枠体11A、11Bの縦寸法L1とほぼ同一に設定して(L1=L2)、上述のように所定範囲内でロックさせるようにしてもよい。
枠体11A、11Bの左右方向外側面下端近傍には、図4の(A)および図9に示すように、支持部材7A、7Bの係止孔10が形成された面5Bに臨んで揺動アーム20(ストッパ機構23)がばね22により弾発付勢され揺動可能に設けられる。揺動アーム20は揺動端に爪21が形成され、この爪21は、ガイド枠6から引き出された支持部材7A、7Bの係止孔10に係止可能になっている。これらガイド枠6に設けられ係止孔10に係脱可能に係止される爪21を有しばね22に弾発付勢された揺動アーム20と、係止孔10が形成された支持部材7A、7Bとにより、ストッパ機構23(20、21、22、7A、7B、10)が構成される。爪21は、上側に向く面21Aが揺動アーム20に対してほぼ45°に傾斜して形成され、梯子体5がガイド枠6から引き出される方向に変位すると、たとえ爪21がばね22により係止孔10に入り込んでいてもばね22の弾発力に打ち勝って揺動アーム20を押し上げ、梯子体5が下方に引き出されるのを許容するようになっている。他方、爪21の下側に向く面21Bは揺動アーム20に対して90°より若干大きい角度に形成され、爪21が係止孔10の下面に支持部材7A、7Bに対してほぼ直角の角度で当接するようになっている。このため、爪21が係止孔10の下面に当接すると、梯子体5はそれ以上上方への変位が規制されるようになっている。すなわち、このストッパ機構23は、ガイド枠6から梯子体5を下方に引き出す際には、ばね22の弾発力に打ち勝って下方への引き出しを許容し、梯子体5がガイド枠6側に後退しようとすると、爪21が係止孔10に係止されてそれ以上の梯子体5の後退を規制するようになっている。使用後、梯子体5をガイド枠6に収容する際には、揺動アーム20の揺動操作端を押し下げて爪21を外側に保持して係止孔10に係止されないようにし、梯子体5を引き戻すようにしている。なお、係止孔10と揺動アーム20は支持部材7A、7Bと枠体11A、11Bとにそれぞれ設けているが、左右どちらか一方の側にのみ設けるようにしてもよい。
ガイド枠6の一方の枠体11Aには、図2および図10に示すように、手摺30が折り畳み可能に連結される。手摺30は、図1、図3、図4(A)(B)、図10に示すようにU字状管体からなる手摺枠本体31と、この手摺枠本体31に離脱が阻止されて伸縮自在に収容され手摺本体31から梯子体5の進退方向に引き出し可能な手摺枠引き出し部32とを備えて構成される。手摺本体31は、一方の枠体11Aに揺動部材33を介して起立可能に連結される。手摺枠本体31と手摺枠引き出し部32とには、図示しないロック機構が設けられる。このロック機構は、手摺枠引き出し部32が手摺枠本体31から引き出され、最大引き出し位置に達すると、手摺枠引き出し部32の変位を規制してロックし、ロックが解除されると、手摺枠引き出し部32は退動可能となって手摺枠本体31に収納され、収納位置でロックされるようになっている。手摺枠引き出し部32は、避難用梯子2が、車両の扉床4に設置されると、ロック機構のロックが解除されて、上方に引き出され、最大引き出し位置に達すると、再びロックされるようになっている。このため、最大引き出し位置でロックされた手摺枠引き出し部32は、上部が扉床4の上方に位置して、避難者が手摺30を掴みやすくなっている。手摺枠引き出し部32を手摺枠本体31に収納する際には、手摺枠引き出し部32を手摺枠本体31側に強く押し込んでロック機構のロックを強制的に解除して、手摺枠引き出し部32を手摺枠本体31に収納するようになっている。手摺枠引き出し部32は、所定の収納位置に達すると、再び、ロック機構によりロックされるようになっている。このとき、手摺高さL4を90cm前後にするのが好ましい。手摺枠引き出し部32を引き出す際には、手摺枠引き出し部32を手摺枠本体31側から強く引き出してロック機構のロックを強制的に解除するようになっている。ロック機構は、例えば、手摺枠引き出し部32のU字状端部近傍に図示しないばねにより外側に突出するプランジャピン(図示せず)を設け、手摺枠本体31の側に、収納時と引き出し時にそれぞれプランジャピンの突出端部が当接する穴または凹陥部を形成するようにしてもよい。なお、手摺30は、一方の枠体11Aに設けているがこれに限られるものではなく、両方の枠体11A、11Bに設け、重なりあうように折り畳むようにしてもよい。
ガイド枠6の左右方向外側面の一方、すなわち、一方の枠体11Aの左右方向外側面には、図4の(A)に示すように、作業員が単独で運搬できるよう取っ手40と肩掛けベルト41が設けられる。これら取っ手40と肩掛けベルト41はいずれか一方のみ設けるようにしてもよい。このように、本実施形態に係る避難用梯子2は、使用しないときは、梯子体5をガイド枠6に収容してガイド枠6からの突出部分を最小にし、手摺30を折り畳むようになっている。
次に、上記実施形態に係る避難用梯子2の作用について説明する。上記実施形態に係る避難用梯子2は、使用時、まず、作業者がガイド枠6の下端から梯子体5を引き出す。このとき、梯子体5は、揺動アーム20の爪21がばね22により支持部材7A、7Bの左右方向外面に当たった状態で引き出され、係止孔10に圧入されても、爪21の傾斜面21Aが係止孔10の上面に摺接して外側に押し出されるので、引き出し方向に所望の長さ引き出すことができる。他方、梯子体5は、引き戻し方向に後退させた場合、揺動アーム20の爪21が最初に嵌る係止孔10に圧入されると、爪21の下方の側面21Bが係止孔10の下面に対してほぼ直角に当接するため、それ以上の後退が規制される。従って、揺動アーム20の操作端を操作して爪21を係合孔10から離脱させない限り、梯子体5はガイド枠6に対してロックされる。このため、作業者は、現場の状況に応じて、利用者が降りやすい傾斜角度α(α=30°〜70°)(図1および図3参照)に設定して避難用梯子2を設置することができる。
梯子体5の突出長さが決まり、設置傾斜角度αが決定すると、係止部15の踏み板16の溝15Aを開いた扉のドアレール14に係止し、梯子体5の下端5Aを軌道道床に接地させる。このとき、傾斜角度が急であれば、さらに梯子体5をさらに引き出し、適切な傾斜角度α(30°〜70°)となるよう調整する。踏み板16は蝶番17によりガイド枠6に連結されているので、傾斜角度が変わってもドアレール14に係止された状態で確実に保持される。避難用梯子2の係止部15がドアレール14に係止され、梯子体5が下方に引き出されてロックされ、所望の傾斜角度αで設置されると、手摺枠引き出し部32を手摺枠本体31側から強く引き出してロック機構のロックを一時的に強制的に解除し、手摺枠引き出し部32が引き出し端に達すると、手摺枠引き出し部32はロック機構によりロックされ、手摺30がセットされる。このとき、手摺枠引き出し部32は上方に引き出されているので、利用者は、手摺30を掴みやすく、鉄道車両の扉床4から避難用梯子2に安全に導くことができる。そして、ステップ8を降りる際、梯子体5のステップ8は、上面9が曲面に形成され、しかも滑り止め加工が施されている。このため、設置された避難用梯子2の傾斜角度が急であっても緩やかであっても、ステップ8が対応するようになっており、利用者はステップ8を降りる際、ステップ8を確実に踏みしめて降りることができる。
使用後、避難用梯子2を回収する際には、揺動アーム20の操作端を操作して爪21を上方に保持して梯子体5をガイド枠6側に引き戻す。そして、梯子体5の上端が枠体上端部13A、13Bに当接すると、揺動アーム20の操作端の操作を解除する。すると、揺動アーム20の爪21が最上部の係止孔10に圧入され、梯子体5は外力を与えない限り、外側に突出しないようになっている。また、手摺枠引き出し部32を手摺枠本体31側に強く押し込んでロックを強制的に解き、手摺枠引き出し部32を手摺枠本体31に収納し、所定の収納位置に達すると、手摺枠引き出し部32は、再び、ロック機構によりロックされる。手摺30は、手摺枠引き出し部32が収容された状態でロックされており、手摺枠引き出し部32は外力を与えない限り、外側に引き出されないようになっている。こうして、手摺枠引き出し部32が手摺枠本体31側に収容された手摺30は、ガイド枠6に折り畳まれる。そして、係止部15をドアレール14から取り外して避難用梯子2は回収される。避難用梯子2には、取っ手40と肩掛けベルト41が設けられているので、回収する際、作業員が単独で運搬でき、持ち運びしやすい。
さらに、この避難用梯子2は、梯子体5のステップ8を、軌道道床に対する鉄道車両の扉床4の高さに応じて上下方向にほぼ等間隔D1で4個設けるとともに、ガイド枠6の横木12をステップ8の間隔にほぼ合致させてステップ8の裏側に設けるようにしているので、ステップ8間の間隔をほぼ300mmに設定することができ、利用者が降りやすい蹴込み高さとすることができる。
このように、本実施形態に係る避難用梯子2は、構成を簡素化小型化して軽量化することができ、持ち運びしやすい。このため、少数の作業員で持ち運びでき、機動性に富んだ使い方ができる。
なお、上記実施形態に係る避難用梯子2では、手摺30を折り畳み可能にガイド枠6に連結しているがこれに限られるものではなく、手摺を別体に構成し、避難用梯子を扉床に設置した際、ガイド枠の任意の位置に取り付けるようにしてもよい。このように構成することにより手摺の軽量化を図ることができる。また、ストップ機構は上記構成に限られるものではなく、ガイド枠に梯子体が収容されている際は、梯子体を収容位置でロックし、梯子体の引き出し時には、ロックが解除されて外側(下方)に引き出すことができ、所望の寸法引き出した際には、その位置でロックすることができればよいことはいうまでもない。さらに、ロック機構も上記構成に限られるものではなく、手摺枠引き出し部が手摺枠本体に収容されているときは、手摺枠引き出し部を収容位置でロックし、手摺枠引き出し部の引き出し時には、ロックが解除されて引き出すことができ、最大引き出し位置、すなわち、引き出し端に達すると、手摺枠引き出し部をその位置でロックすることができればよい。また、上記実施形態では、横木12をガイド枠6の裏側でステップ8(8A〜8D)の間隔D1にほぼ合致させて設けているがこれに限られるものではなく、ステップ8に対して裏側の非干渉位置であれば、どの位置に設けてもよいことはいうまでもない。
次に、本発明の第2の発明に係る避難用梯子を用いた避難システムについて、図面に示す一実施形態により説明する。本発明の第2の発明の一実施形態に係る避難用梯子を用いた避難システム102は、図11に示すように、鉄道の駅間(A駅−B駅)において、軌道Rが敷設された軌道道床に沿って所望の距離L10毎に収納箱を設置し、これら収納箱50に上記第1の発明に係る避難用梯子2を収容するようになっている。所望の距離L10は、駅間の距離に応じて、任意の位置で停止した鉄道車両からあまり時間をかけないで到達できる距離となるように決められる。つまり、鉄道車両が駅間のどの位置で停止しても、短時間で収納箱50から避難用梯子2を持ち込むことができるようになっている。この避難システム102では、避難時、車両の停止位置に関係なく、停止した鉄道車両から近い場所にある収納箱50から避難用梯子2を取ってくることができ、迅速に避難用梯子2を車両に設置することができ、避難脱出を速やかに短時間で行うことができる。また、鉄道車両に避難用梯子を設置する必要がないので、車両を軽量化することができる。
2 避難用梯子
3 鉄道車両
4 扉床
5 梯子体
6 ガイド枠
15 係止部
23 ストッパ機構
30 手摺
L3 突出寸法

Claims (10)

  1. 持ち運び可能であって鉄道車両の扉床に設置される避難用梯子であって、
    梯子体を下端から進退自在に収容するガイド枠と、
    梯子体をガイド枠に対して所望の突出位置でロックするストッパ機構と、
    ガイド枠上端に揺動可能に連結し、鉄道車両の扉床に係止可能な係止部と
    を備えたことを特徴とする避難用梯子。
  2. 梯子体は、左右の支持部材とこれら支持部材間に細材を介して連結され所定の間隔で設けられたステップとを備えて構成され、ガイド枠は、梯子体の各支持部材を摺動自在に収容する左右の枠体とこれら枠体間をステップに対して非干渉位置で連結する横木とを備えて構成されるとともに、ガイド枠の内側には、細材の通過を許容する細孔が形成されることを特徴とする請求項1に記載の避難用梯子。
  3. ストッパ機構は、左右のうち少なくともいずれか一方に上下に亘って所定間隔で係止孔が穿設された支持部材と、係止孔が穿設された支持部材に対応する枠体下端に設けられ、係止孔に係脱可能に係止される爪を有しばねにより爪を弾発付勢する揺動アームとを備えて構成されることを特徴とする請求項2に記載の避難用梯子。
  4. 手摺は、U字状管体からなる手摺枠本体と、この手摺枠本体に離脱が阻止されて伸縮自在に収容され手摺本体から梯子体の進退方向に引き出し可能な手摺枠引き出し部とを備えて構成されることを特徴とする請求項1ないし3のうちいずれか1に記載の避難用梯子。
  5. 梯子体の突出長さを、係止部を扉床に係止して梯子体の突出端を軌道道床に接地させた際、所定の範囲の傾斜角度を確保できる長さに設定したことを特徴とする請求項1ないし4のうちいずれか1に記載の避難用梯子。
  6. 梯子体のステップは、上面が曲面に形成されることを特徴とする請求項1ないし5のうちいずれか1に記載の避難用梯子。
  7. 梯子体のステップを、軌道道床に対する鉄道車両の扉床の高さに応じて上下方向にほぼ等間隔で3または4個設けるとともに、ガイド枠の横木をステップの間隔にほぼ合致させてステップの裏側に設けたことを特徴とする請求項1ないし6のうちいずれか1に記載の避難用梯子。
  8. 係止部は、下面に車両の扉のドアレールに嵌合される溝が形成された踏み板と、この踏み板をガイド枠上端に揺動可能に連結する蝶番とを備えて構成されることを特徴とする請求項1ないし7のうちいずれか1に記載の避難用梯子。
  9. ガイド枠の左右方向外側面の一方には、取っ手または肩掛けベルトを設けたことを特徴とする請求項1ないし8のうちいずれか1に記載の避難用梯子。
  10. ガイド枠に折り畳み可能に連結された手摺をさらに備えることを特徴とする請求項1ないし9のうちいずれか1に記載の避難用梯子
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