JP6468056B2 - 球体研磨装置及び球体研磨方法 - Google Patents

球体研磨装置及び球体研磨方法 Download PDF

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Description

本発明は、球体研磨装置及び球体研磨方法に関するものである。
特許文献1には、固体盤と回転盤とを備える球体研磨装置が記載されている。固定盤及び回転盤には、球体を研磨する部位である環状溝が形成され、環状溝は、回転盤の中心軸線と同軸上に形成される。また、回転盤は、静圧軸受により回転可能に支持されることが記載されている。
特開2006−43881号公報
従来の研磨装置では一方を固定盤としているが、両者を回転盤とすることにより、研削の自由度が高まることを見出した。
本発明は、両者を回転盤としつつ、球体の真球度を向上することが可能な球体研磨装置及び球体研磨方法を提供することを目的とする。
(1.球体研磨装置)
球体研磨装置は、第一本体部と、前記第一本体部に対して中心軸線回りに回転可能に設けられ、一方の面に前記中心軸線回りに環状に形成される第一研磨溝を有する第一研磨盤と、前記第一本体部に保持され、前記第一研磨盤を前記第一本体部に対してラジアル方向及びスラスト方向に支持する第一静圧軸受と、第二本体部と、前記第二本体部に対して前記第一研磨盤の中心軸線と同軸上の中心軸線回りに回転可能に設けられ、前記第一研磨盤の前記一方の面に対向する面に、前記中心軸線回りに環状に形成される第二研磨溝を有する第二研磨盤と、前記第二本体部に保持され、前記第二研磨盤を前記第二本体部に対してラジアル方向及びスラスト方向に支持する第二静圧軸受と、を備える。
(2.球体研磨方法)
また、球体研磨方法は、以下の球体研磨装置により行う方法である。前記球体研磨装置は、第一本体部と、前記第一本体部に対して中心軸線回りに回転可能に設けられ、一方の面に前記中心軸線回りに環状に形成される第一研磨溝を有する第一研磨盤と、前記第一本体部に保持され、前記第一研磨盤を前記第一本体部に対してラジアル方向及びスラスト方向に支持する第一静圧軸受と、第二本体部と、前記第二本体部に対して前記第一研磨盤の中心軸線と同軸上の中心軸線回りに回転可能に設けられ、前記第一研磨盤の前記一方の面に対向する面に、前記中心軸線回りに環状に形成される第二研磨溝を有する第二研磨盤と、前記第二本体部に保持され、前記第二研磨盤を前記第二本体部に対してラジアル方向及びスラスト方向に支持する第二静圧軸受と、を備える。そして、球体研磨方法は、前記第一研磨盤及び前記第二研磨盤を回転させながら球体を研磨する。
(3.球体研磨装置及び方法による効果)
上述した球体研磨装置及び球体研磨方法によれば、第一、第二研磨盤を回転可能にすることで、研削の自由度が高くなる。例えば、第一,第二研磨盤は、流体圧を高くすることで第一,第二研磨盤の中心軸線を高精度に位置決め可能となる。特に、第一,第二研磨盤が静圧軸受により支持されることで、転がり軸受を用いる場合に比べて、初期摩耗及び経年摩耗を生じないことにより高精度に位置決めし続けることができる。また、第一,第二研磨盤は、流体圧を低くすることで第一,第二研磨盤の中心軸線のずれを許容できる。その結果、高精度に球体を研磨できる。
本実施形態の球体研磨装置の構成を示す図である。 制御装置のブロック構成図を示す。 第一研磨盤と第二研磨盤の回転速度を示す図である。 第一研磨盤と第二研磨盤の回転速度を図3に示す態様とした実施例と、第一研磨盤を固定し第二研磨盤を一定回転とした場合の比較例について、球体の真球度比を示す。 第一研磨盤と第二研磨盤の芯ずれ量と球体の真球度の関係を示すグラフである。 第一研磨盤と第二研磨盤とに芯ずれが存在する状態を示す図である。 図6の芯ずれが存在する状態から変化した状態を示す図である。 第一研磨盤と第二研磨盤とに芯の傾きが存在する状態を示す図である。 図8の芯の傾きが存在する状態から変化した状態を示す図である。
(1.球体研磨装置1の構成)
本実施形態の球体研磨装置1について図1を参照して説明する。球体研磨装置1は、基台11、コラム12、第一移動体13、第二移動体14、上下駆動機構15及び制御装置16(図2に示す)を備える。基台11は、床面に設置され、中央に上下方向への貫通孔11aを備える。コラム12は、基台11の上面に固定される。コラム12の側面には、上下方向に延びるガイドレール12a,12bが設けられる。
第一移動体13は、基台11の上面及び貫通孔11aに配置される。第一移動体13は、第一本体部21、第一研磨盤支持体22、第一研磨盤23、第一静圧軸受24及び第一モータ25を備える。
第一本体部21は、中央孔21aを有する円盤状に形成される。第一本体部21は、中央孔21aが基台11の貫通孔11aと同軸上に位置するように、基台11の上面に固定される。中央孔21aの中心軸線は、L1であり、鉛直軸方向に一致する。
第一研磨盤支持体22は、第一本体部21に対して、中心軸線L1の回りに回転可能に設けられる。第一研磨盤支持体22は、第一本体部21の中央孔21aを貫通する軸部22a、第一本体部21の上面及び下面に対向する円盤状のフランジ部22b,22cを備える。
第一研磨盤23は、第一研磨盤支持体22の上側のフランジ部22bの上面に一体的に固定される。つまり、第一研磨盤23は、第一本体部21に対して中心軸線L1の回りに回転可能に設けられる。第一研磨盤23は、ドーナツ状に形成される。さらに、第一研磨盤23は、一方の面(上面)に中心軸線L1の回りに環状に形成される第一研磨溝23aを有する。第一研磨溝23aの断面形状は、円弧凹状に形成される。第一研磨溝23aは、研磨対象である球体2を研磨する。
第一静圧軸受24は、第一本体部21に保持され、第一研磨盤23に一体的に固定される第一研磨盤支持体22を、第一本体部21に対してラジアル方向及びスラスト方向に支持する。詳細には、第一静圧軸受24は、第一本体部21の中央孔21aに保持され、軸部22aの外周面に対して流体圧により支持するラジアル軸受24aを備える。さらに、第一静圧軸受24は、第一本体部21の上面及び下面に保持され、フランジ部22b,22cに対して流体圧により支持するスラスト軸受24b,24cを備える。
本実施形態においては、第一静圧軸受24に供給される流体は、共通の流体供給源から供給され、ラジアル軸受24a、スラスト軸受24b,24cに分岐される。第一静圧軸受24は、さらにオリフィス絞り24d(図2に示す)を備える。オリフィス絞り24dは、ラジアル軸受24a、スラスト軸受24b,24cのそれぞれに設けられる。ここで、第一静圧軸受24を構成するオリフィス絞り24dの位置は可変であるため、流体圧は可変とされる。第一モータ25は、第一本体部21に支持され、第一研磨盤支持体22を回転駆動する。
第二移動体14は、コラム12に対して上下方向に移動可能に配置される。第二移動体14は、第二本体部31、第二研磨盤支持体32、第二研磨盤33、第二静圧軸受34及び第二モータ35を備える。
第二本体部31は、円筒状に形成され、下円盤部及び上円盤部には中央孔31a,31bを有する。第二本体部31の中央孔31a,31bの中心軸線は、L2であり、第一本体部21の中央孔21aの中心軸線L1に一致する。第二本体部31の円筒部は、コラム12の側面のガイドレール12a,12bに摺動可能に設けられる。つまり、第二本体部31は、コラム12に対して上下方向に移動可能である。
第二研磨盤支持体32は、第二本体部31に対して、中心軸線L2の回りに回転可能に設けられる。第二研磨盤支持体32は、第二本体部31の下円盤部の中央孔31aを貫通する軸部32a、第二本体部31の下円盤部の下面及び上面に対向する円盤状のフランジ部32b,32cを備える。
第二研磨盤33は、第二研磨盤支持体32の下側のフランジ部32bの下面に一体的に固定される。つまり、第二研磨盤33は、第二本体部31に対して中心軸線L2の回りに回転可能に設けられる。第二研磨盤33は、ドーナツ状に形成される。さらに、第二研磨盤33は、一方の面(下面)に中心軸線L2の回りに環状に形成される第二研磨溝33aを有する。第二研磨溝33aの断面形状は、円弧凹状に形成される。第二研磨溝33aは、研磨対象である球体2を研磨する。
第二研磨盤33の第二研磨溝33a側の面は、第一研磨盤23の第一研磨溝23a側の面に対向する。第二研磨溝33aの環状径は、第一研磨溝23aの環状径と同径に形成される。さらに、第二研磨溝33aの断面円弧径は、第一研磨溝23aの断面円弧径と同径に形成される。
第二静圧軸受34は、第二本体部31の下円盤部に保持され、第二研磨盤33に一体的に固定される第二研磨盤支持体32を、第二本体部31に対してラジアル方向及びスラスト方向に支持する。詳細には、第二静圧軸受34は、第二本体部31の下円盤部の中央孔31aに保持され、軸部32aの外周面に対して流体圧により支持するラジアル軸受34aを備える。さらに、第二静圧軸受34は、第二本体部31の下円盤部の上面及び下面に保持され、フランジ部32b,32cに対して流体圧により支持するスラスト軸受34b,34cを備える。
本実施形態においては、第二静圧軸受34に供給される流体は、共通の流体供給源から供給され、ラジアル軸受34a、スラスト軸受34b,34cに分岐される。第二静圧軸受34は、さらにオリフィス絞り34d(図2に示す)を備える。オリフィス絞り34dは、ラジアル軸受34a、スラスト軸受34b,34cのそれぞれに設けられる。ここで、第二静圧軸受34を構成するオリフィス絞り34dの位置は可変であるため、流体圧は可変とされる。また、第二静圧軸受34に流体を供給する流体供給源は、第一静圧軸受24に流体を供給する流体供給源と共通して設けられる。第二モータ35は、第二本体部31に支持され、第二研磨盤支持体32を回転駆動する。
上下駆動機構15は、コラム12に対して第二本体部31を上下移動させる。上下駆動機構15は、コラム12の上端に固定されるモータ41と、モータ41の出力軸に連結されるボールねじ42と、ボールねじ42に螺合する第二本体部31の上円盤部の中央孔31bに固定されるボールねじナット43とを備える。
(2.制御装置16の構成)
制御装置16は、図2に示すように、モータ制御部51と、流体圧調整部52とを備える。モータ制御部51は、各モータ25,35,41を制御する。つまり、モータ制御部51が第一モータ25を回転駆動することにより、第一研磨盤23が回転する。また、モータ制御部51が第二モータ35を回転駆動することにより、第二研磨盤33が回転する。また、モータ制御部51がモータ41を回転駆動することにより、第二移動体14が上下動する。
流体圧調整部52は、各オリフィス絞り24d,34dの絞り量を調整する。流体圧調整部52が第一オリフィス絞り24dの位置を移動させることにより、第一静圧軸受24の剛性が変化する。また、流体圧調整部52が第二オリフィス絞り34dの位置を移動させることにより、第二静圧軸受34の剛性が変化する。
本実施形態においては、第一オリフィス絞り24dは、ラジアル軸受24a、スラスト軸受24b,24cの流体圧全てを同時に調整する。つまり、第一オリフィス絞り24dが調整されることで、ラジアル軸受24aによる剛性、及び、スラスト軸受24b,24cによる剛性が調整される。同時に、第一静圧軸受24によるモーメント剛性が調整される。
また、第二オリフィス絞り34dは、ラジアル軸受34a、スラスト軸受34b,34cの流体圧全てを同時に調整する。つまり、第二オリフィス絞り34dが調整されることで、ラジアル軸受34aによる剛性、及び、スラスト軸受34b,34cによる剛性が調整される。同時に、第二静圧軸受34によるモーメント剛性が調整される。
なお、第一オリフィス絞り24dをラジアル軸受24a、スラスト軸受24b,24cのそれぞれに設けることで、ラジアル軸受24a、スラスト軸受24b,24cのそれぞれの流体圧を独立して調整することも可能である。また、第二オリフィス絞り34dについても同様である。
また、上記実施形態においては、第一,第二オリフィス絞り24d,34dの位置を可変とすることにより、第一,第二静圧軸受24,34の流体圧を可変とした。この他に、流体圧調整部52は、第一,第二静圧軸受24,34への流体供給源による供給される流体圧を調整することもできる。
(3.球体研磨装置1を用いる球体2の研磨方法)
制御装置16の流体圧調整部52は、第一,第二静圧軸受24,34の流体圧が球体2の研磨を行うときに使用する流体圧となるように、オリフィス絞り24d,34dを設定しておく。
そして、制御装置16は、モータ41を駆動して、第二移動体14を上方へ移動させておく。この状態で、研磨素材である複数の球体2を、第一研磨盤23の第一環状溝23aに配置する。続いて、制御装置16は、モータ41を駆動して、第二移動体14を下方へ移動させて、第二研磨盤33の第二環状溝33aが球体2に接触する状態とする。
続いて、制御装置16は、第一研磨盤23の回転速度を図3に示すように周期的に変動させるように第一モータ25を駆動し、且つ、第二研磨盤33の回転速度を図3に示すように一定値とするように第二モータ35を駆動する。このようにして、球体2は、第一,第二研磨盤23,33によって研磨される。この状態を設定した時間を経過したところで、制御装置16は、第一モータ25及び第二モータ35を停止して、モータ41を駆動して第二移動体14を上方へ移動させる。
(4.球体研磨装置1の基本構成による効果)
上述したように、球体研磨装置1は、中心軸線L1の回りに回転可能に設けられ、一方の面に中心軸線L1の回りに環状に形成される第一研磨溝23aを有する第一研磨盤23と、第一研磨盤23の中心軸線L1と同軸上の中心軸線L2の回りに回転可能に設けられ、第一研磨盤23の一方の面に対向する面に、中心軸線L2の回りに環状に形成される第二研磨溝33aを有する第二研磨盤33とを備える。このように、対向する第一,第二研磨盤23,33を回転可能にすることで、第一,第二研磨溝23a,33aに複数の球体2を配置して、複数の球体2の研磨を同時に加工となる。
さらに、第一、第二研磨盤23,33を回転可能にすることで、研削の自由度が高くなる。例えば、第一,第二研磨盤23,33は、後述するように流体圧を高くすることで第一,第二研磨盤23,33の中心軸線L1,L2を高精度に位置決め可能となる。特に、第一,第二研磨盤23,33が静圧軸受により支持されることで、転がり軸受を用いる場合に比べて、初期摩耗及び経年摩耗を生じないことにより高精度に位置決めし続けることができる。また、第一,第二研磨盤23,33は、後述するように流体圧を低くすることで第一,第二研磨盤23,33の中心軸線L1,L2のずれを許容できる。その結果、高精度に球体2を研磨できる。
(5.モータ制御部51による制御)
モータ制御部51は、上述したように、第一モータ25及び第二モータ35を制御する。ひいては、モータ制御部51は、第一研磨盤23の回転及び第二研磨盤33の回転を制御する。詳細には、モータ制御部51は、第一研磨盤23の回転速度を、第二研磨盤33の回転速度に対して相対的に変動させる。
第一,第二研磨盤23,33の回転速度N1,N2について、図3の上段を参照して説明する。図3の上段において、回転速度が正の場合を一方方向の回転とした場合に、回転速度比が負の場合を他方方向の回転とする。第一研磨盤23の回転速度N1及び第二研磨盤33の回転速度N2は、式(1)の関係を有する。つまり、第一研磨盤23の回転方向と第二研磨盤33の回転方向とは、逆方向となる。
Figure 0006468056
さらに、第一研磨盤23の回転速度N1は、周期的に且つ所定振幅W1で変動するように制御される。一方、第二研磨盤33の回転速度N2は、一定値に制御される。そして、第二研磨盤33の回転速度N2の絶対値|N2|は、第一研磨盤23の回転速度N1の絶対値の最大値|N1max|及び最小値|N1min|に対して式(2)の関係を有する。つまり、第二研磨盤33の回転速度N2の絶対値|N2|は、最大値|N1max|と最小値|N1min|との間に含まれるように制御される。
Figure 0006468056
特に、式(3)に示すように、第二研磨盤33の回転速度N2の絶対値|N2|は、第一研磨盤23の回転速度N1の振幅W1の中央値N1midとなるように制御される。ただし、式(3)を満たさなくても、式(2)を満たす範囲であれば十分効果は得られる。
Figure 0006468056
また、モータ制御部51は、第一研磨盤23の回転速度を第二研磨盤33の回転速度に対して相対的に変動させながら、上下駆動機構15のモータ41を制御する。つまり、モータ制御部51は、第一研磨盤23及び第二研磨盤33による球体2の研磨中において、第二移動体14を一時的に上下動させる。
第二移動体14が一時的に上下動することによって、第一研磨盤23及び第二研磨盤33による球体2への押付力Fが変化する。球体2への押付力Fについて、図3の下段を参照して説明する。図3の下段に示すように、第一研磨盤23の回転速度を第二研磨盤33の回転速度に対して相対的に変動させている間における所定の期間は、第二移動体14を移動させずに、押付力Fは一定の規定値F1とする。
その後、モータ制御部51は、モータ41を駆動して、第二移動体14を上方へ移動させる。そうすると、第二研磨盤33が、第一研磨盤23から離れる方向に移動する。従って、第一研磨盤23及び第二研磨盤33による球体2への押付力Fは小さくなる。図3の下段においては、押付力Fがゼロになるまで、第二移動体14が移動する。押付力Fがゼロの状態とは、第二研磨盤33が球体2から離れる状態と、第二研磨盤33が球体2に対していわゆるゼロタッチ状態とがあるが、本実施形態においては、前者のように離れる状態である。
その直後に、モータ制御部51は、モータ41を駆動して、第二移動体14を下方へ移動させる。そうすると、第二研磨盤33が、第一研磨盤23に近づく方向へ移動する。従って、第一研磨盤23及び第二研磨盤33による球体2への押付力Fが大きくなり、再び一定の規定値F1とする。続いて、再び所定の期間経過後に、押付力Fを一時的にゼロとする動作を繰り返す。なお、第二移動体14を上下動させている間も、第一研磨盤23の回転速度は、図3の上段に示すように、第二研磨盤33の回転速度に対して相対的に変動している。
ここで、モータ制御部51は、図3の下段に示すように、球体2の研磨中において押付力Fが一時的にゼロとなる状態まで第二移動体14を移動させた。この他に、モータ制御部51は、球体2の研磨中において押付力Fがゼロにまで至らない範囲で小さくするようにすることもできる。つまり、第二研磨盤33が球体2から離れる状態に至るまで第二移動体14を移動させるのではなく、第二研磨盤33が球体2に接触した状態を維持しつつ、押付力Fを一定の規定値F1から一時的に小さくする。また、モータ制御部51は、図3の下段に示すように、定期的に押付力Fを小さくした。この他に、モータ制御部51は、不定期に押付力Fを小さくするようにしてもよい。
(6.モータ制御部51による制御動作による効果)
制御装置16のモータ制御部51が、第一研磨盤23及び第二研磨盤33を図3に示すように制御した場合の実施例と、第一研磨盤23を固定し第二研磨盤33のみを回転させた場合の比較例とについて、球体2の真球度を計測した。ある真球度を1とした場合における球体2の真球度比を図4に示す。図4には、実施例及び比較例において、複数の球体2の真球度の範囲が示される。つまり、図4の縦方向の長さは、複数の球体2のばらつきを意味する。
図4から明らかなように、球体2の真球度は非常に良好となる。つまり、制御装置16のモータ制御部51が、第一研磨盤23及び第二研磨盤33の一方の回転速度を、第一研磨盤23及び第二研磨盤33の他方の回転速度に対して相対的に変動させることによって、同時に研磨される複数の球体2は、回転速度変動によって、姿勢が変化して、満遍なく第一,第二研磨溝23a,33aに接触するためと考えられる。特に、図4に示すように、真球度の平均値が向上するだけでなく、真球度のばらつきも抑えられる。
また、制御装置16のモータ制御部51は、式(1)に示すように、第一研磨盤23及び第二研磨盤33の一方の回転方向と第一研磨盤23及び第二研磨盤33の他方の回転方向とを逆方向とする。つまり、第一,第二研磨盤23,33の一方の回転速度を変動させながら、第一,第二研磨盤23,33の回転方向を逆方向とする。これにより、第一研磨盤23の回転速度N1と第二研磨盤33の回転速度N2との差の変動幅が大きくなる。従って、球体2の姿勢の変化を大きくすることができ、結果として球体2の真球度が良好となる。
また、制御装置16のモータ制御部51は、式(2)に示すように、第一研磨盤23及び第二研磨盤33の一方の回転速度を変動させ、第一研磨盤23及び第二研磨盤33の他方の回転速度の絶対値が、第一研磨盤23及び第二研磨盤33の一方の回転速度の絶対値の最大値と最小値の間に含むように制御する。
つまり、第二研磨盤33を固定していると仮定すると、第一研磨盤23は回転方向を周期的に逆転させている状態となる。つまり、球体2の回転方向が逆転することになる。従って、球体2の姿勢変化が大きくなり、球体2の真球度が向上する。
特に、制御装置16のモータ制御部51は、第一研磨盤23及び第二研磨盤33の一方の回転速度を周期的に且つ所定振幅で変動させ、第一研磨盤23及び第二研磨盤33の他方の回転速度を一定値とし、式(3)に示すように、第一研磨盤23及び第二研磨盤33の他方の回転速度の絶対値が、第一研磨盤23及び第二研磨盤33の一方の回転速度の振幅の絶対値の中央値となるように制御する。これにより、球体2が一方向に移動し続ける状態が最短となる。従って、球体の姿勢変化が良好に行われ、球体2の真球度が向上する。
また、制御装置16のモータ制御部51は、第一研磨盤23及び第二研磨盤33による球体2の研磨中において、第一研磨盤23及び第二研磨盤33による球体2への押付力Fを一時的に小さくする。球体2の研磨中に押付力Fを小さくすることで、球体2の姿勢変化が発生し、球体2の真球度が向上する。特に、押付力Fの瞬間的な変化量(変化速度×時間)が大きいほど、球体2の姿勢変化が大きくなる。
特に、制御装置16のモータ制御部51は、第一研磨盤23及び第二研磨盤33による球体2の研磨中において、第一研磨盤23及び第二研磨盤33の少なくとも一方を球体2から離れる状態にして球体2への押付力Fを一時的にゼロにするとよい。第一研磨盤23及び第二研磨盤33により球体2を挟み込む状態を解除して、球体2への押付力Fがゼロになる。つまり、球体2は、第一研磨盤23及び第二研磨盤33の両者によって規制されていない。そして、球体2は、第一研磨盤23及び第二研磨盤33の一方の回転のみによって回転する状態となる。従って、球体2の姿勢変化が大きくなる可能性が高い。その結果、球体2の真球度が向上する。
(7.流体圧可変に対する考察)
流体圧調整部52による流体圧可変に対して考察する。第一研磨盤23の中心軸線L1と第二研磨盤33の中心軸線L2とは、組み付け誤差や加工誤差によって、芯ずれが存在する場合がある。この場合に、第一,第二静圧軸受24,34の流体圧を高圧にした場合と低圧にした場合について、球体2の真球度を計測した。
計測結果は、図5に示すとおりである。芯ずれ量が所定値以下の場合には、流体圧を低圧とした方が、真球度が良好となった。一方、芯ずれ量が所定値より大きい場合には、球体2の真球度は、流体圧によらず同値となった。このように、流体圧を低くすることによって、芯ずれが存在するとしても、球体2の真球度が良好となることが分かる。
より詳細に考察する。図6に示すように、第一研磨盤23の中心軸線L1と第二研磨盤33の中心軸線L2とに芯ずれが存在する場合とする。この場合、第一静圧軸受24及び第二静圧軸受34の少なくとも一方のラジアル方向における流体圧を低くする。そうすると、図7に示すように、球体2の研磨中において、第一,第二静圧軸受24,34の流体圧の許容分によって、第一研磨盤23と第二研磨盤33の芯ずれが吸収され、両者は同軸上に位置する状態となり得る。
従って、芯ずれ量に応じて、第一静圧軸受24及び第二静圧軸受34の少なくとも一方のラジアル方向の流体圧を低くすることで、球体2の真球度を向上できる。ただし、流体圧を低くすると、研磨時間が長くなるおそれがある。そこで、真球度と研磨時間とに基づいて、所望の流体圧に調整するとよい。また、第一静圧軸受24及び第二静圧軸受34の両方のラジアル方向の流体圧を低くすることで、真球度を向上できる芯ずれ量が大きくなる。
なお、ラジアル方向の流体圧を低くすることにより球体2の真球度を向上したが、ラジアル方向に加えてスラスト方向の流体圧を低くしたとしても、芯ずれに対する同様の効果を得ることができる。
次に、図8に示すように、第一研磨盤23の中心軸線L1と第二研磨盤33の中心軸線L2とに芯の傾きが存在する場合とする。この場合、第一静圧軸受24及び第二静圧軸受34の少なくとも一方のラジアル方向及びスラスト方向における流体圧を低くする。そうすると、図9に示すように、球体2の研磨中において、第一,第二静圧軸受24,34の流体圧の許容分によって、第一研磨盤23と第二研磨盤33の芯の傾きが吸収され、両者は同軸上に位置する状態となり得る。
従って、芯の傾き量に応じて、第一静圧軸受24及び第二静圧軸受34の少なくとも一方のラジアル方向及びスラスト方向の流体圧を低くすることで、球体2の真球度を向上できる。ただし、流体圧を低くすると、研磨時間が長くなるおそれがある。そこで、真球度と研磨時間とに基づいて、所望の流体圧に調整するとよい。また、第一静圧軸受24及び第二静圧軸受34の両方のラジアル方向及びスラスト方向の流体圧を低くすることで、真球度を向上できる芯ずれ量が大きくなる。
1:球体研磨装置、 2:球体、 11:基台、 12:コラム、 16:制御装置、 21:第一本体部、 22:第一研磨盤支持体、 23:第一研磨盤、 23a:第一研磨溝、 24:第一静圧軸受、 24a:ラジアル軸受、 24b,24c:スラスト軸受、 25:第一モータ、 31:第二本体部、 32:第二研磨盤支持体、 33:第二研磨盤、 33a:第二研磨溝、 34:第二静圧軸受、 34a:ラジアル軸受、 34b,34c:スラスト軸受、 35:第二モータ、 51:モータ制御部、 52:流体圧調整部

Claims (6)

  1. 第一本体部と、
    前記第一本体部に対して中心軸線回りに回転可能に設けられ、一方の面に前記中心軸線回りに環状に形成される第一研磨溝を有する第一研磨盤と、
    前記第一本体部に保持され、前記第一研磨盤を前記第一本体部に対してラジアル方向及びスラスト方向に支持する第一静圧軸受と、
    第二本体部と、
    前記第二本体部に対して前記第一研磨盤の中心軸線と同軸上の中心軸線回りに回転可能に設けられ、前記第一研磨盤の前記一方の面に対向する面に、前記中心軸線回りに環状に形成される第二研磨溝を有する第二研磨盤と、
    前記第二本体部に保持され、前記第二研磨盤を前記第二本体部に対してラジアル方向及びスラスト方向に支持する第二静圧軸受と、
    を備える、球体研磨装置。
  2. 前記第一静圧軸受及び前記第二静圧軸受の少なくとも一方は、前記ラジアル方向における流体圧を可変とされる、請求項1に記載の球体研磨装置。
  3. 前記第一静圧軸受及び前記第二静圧軸受は、前記ラジアル方向における前記流体圧を可変とされる、請求項2に記載の球体研磨装置。
  4. 前記第一静圧軸受及び前記第二静圧軸受の少なくとも一方は、前記ラジアル方向及び前記スラスト方向における流体圧を可変とされる、請求項1−3の何れか一項に記載の球体研磨装置。
  5. 前記第一静圧軸受及び前記第二静圧軸受は、前記ラジアル方向及び前記スラスト方向における流体圧を可変とされる、請求項4に記載の球体研磨装置。
  6. 球体研磨装置を用いる球体研磨方法であって、
    前記球体研磨装置は、
    第一本体部と、
    前記第一本体部に対して中心軸線回りに回転可能に設けられ、一方の面に前記中心軸線回りに環状に形成される第一研磨溝を有する第一研磨盤と、
    前記第一本体部に保持され、前記第一研磨盤を前記第一本体部に対してラジアル方向及びスラスト方向に支持する第一静圧軸受と、
    第二本体部と、
    前記第二本体部に対して前記第一研磨盤の中心軸線と同軸上の中心軸線回りに回転可能に設けられ、前記第一研磨盤の前記一方の面に対向する面に、前記中心軸線回りに環状に形成される第二研磨溝を有する第二研磨盤と、
    前記第二本体部に保持され、前記第二研磨盤を前記第二本体部に対してラジアル方向及びスラスト方向に支持する第二静圧軸受と、
    を備え、
    前記第一研磨盤及び前記第二研磨盤を回転させながら球体を研磨する、球体研磨方法。
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