JP6466758B2 - 銀被覆フレーク状銅粉およびその製造方法、並びに当該銀被覆フレーク状銅粉を用いた導電性ペースト - Google Patents

銀被覆フレーク状銅粉およびその製造方法、並びに当該銀被覆フレーク状銅粉を用いた導電性ペースト Download PDF

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本発明は、銀被覆フレーク状銅粉およびその製造方法、並びに当該銀被覆フレーク状銅粉を用いた導電性ペーストに関する。
従来、電子部品等の電極や回路、電磁波シールドフィルム、電磁波シールド材等を形成するために、銀粉を有機成分中に分散させた導電性ペーストが使用されている。前記導電性ペーストの中でも、樹脂硬化型の導電性ペースト(特許文献1参照)は、樹脂の体積収縮により銀粉同士が接触して導通が取られる。前記樹脂硬化型の導電性ペーストに配合される銀粉としては、接触面積が大きいフレーク状銀粉が使用されている(特許文献2参照)。
しかし、当該フレーク状銀粉を配合した「銀系ペースト」は、フレーク状銅粉を配合した「銅系ペースト」と比べて地金価格が高いため高価であることに加えて、マイグレーションが起こりやすい。一方、「銅系ペースト」は、マイグレーションは起こり難いものの、酸化し易く導電性が悪化するという欠点がある。
これらの欠点を克服する手法の一つとして、銅粉を扁平化処理し、さらに銀を被覆した銀被覆フレーク状銅粉が提案されている。
当該銀被覆フレーク状銅粉に用いられる銅粉は、アトマイズ法、湿式還元法、電気分解法により製造されている。これらの中でも、価格的にも大量生産性にも有利な点からアトマイズ法が好まれ、アトマイズ法により製造された球状の銅粉を扁平化処理した銀被覆フレーク状銅粉が提案されている(特許文献3参照)。
特開2002−150837号公報 特許第3874634号公報 特開2002−245849号公報
しかしながら本発明者らの検討によると、前記アトマイズ法による銀被覆フレーク状銅粉は導電性の点で十分満足できる性能を有していない。特に、低フィラー含量導電性ペーストでは、更なる導電性の改善が望まれることに想到した。
本発明は上述の状況の下で為されたものであり、その解決しようとする課題は、低フィラー含量ペーストであっても導電性を確保できる銀被覆フレーク状銅粉、および、当該銀被覆フレーク状銅粉の製造方法、並びに、当該銀被覆フレーク状銅粉を用いた導電性ペーストを提供することである。
前記課題を解決する為、本発明者らは鋭意研究を行った。そして、銀被覆フレーク状銅粉粒子の形状を制御することで、当該銀被覆フレーク状銅粉の粒子間の接点が取りやすくなり、低フィラー含量ペーストでも導電性を確保できる銀被覆フレーク状銅粉を得ることが出来るという、画期的な知見を得た。
具体的には、円形度係数が0.3以上0.6以下であり、厚みが、0.35μm以上0.70μm以下であり、且つ、X線回折法により測定された粒径(本発明において「X線粒径」と記載する場合がある。)が、Ag(111)面において10nm以上30nm以下であり、Cu(111)面において30nm以上58nm以下である銀被覆フレーク状銅粉粒子は、粒子間の接点が取り易く、低フィラー含量ペーストでも導電性を確保できる銀被覆フレーク状銅粉であるという画期的な知見を得て、本発明を完成した。
即ち、上述の課題を解決する為の第1の発明は、
少なくとも表面に銀を有し、扁平化処理された銀被覆フレーク状銅粉粒子を含む銀被覆フレーク状銅粉であって、
前記銀被覆フレーク状銅粉粒子の走査型電子顕微鏡像の測定による円形度係数が0.3以上0.6以下であり、
X線粒径が、Ag(111)面において10nm以上30nm以下であり、Cu(111)面において30nm以上58nm以下であることを特徴とする銀被覆フレーク状銅粉である。
第2の発明は、
厚みが、0.35μm以上0.70μm以下であることを特徴とする銀被覆フレーク状銅粉である。
第3の発明は、
前記銀被覆フレーク状銅粉粒子の走査型電子顕微鏡像の測定による円形度係数とアスペクト比との積が、7.5以上15.5以下であることを特徴とする銀被覆フレーク状銅粉である。
第4の発明は、
前記銀被覆フレーク状銅粉粒子の走査型電子顕微鏡像の測定による長軸の最大長と平均厚みとのアスペクト比(長軸の最大長/平均厚み)が、17以上34以下であることを特徴とする銀被覆フレーク状銅粉である。
第5の発明は、
BET比表面積が、0.45m/g以上0.65m/g以下であることを特徴とする銀被覆フレーク状銅粉である。
第6の発明は、
タップ密度が、3.5g/cm以下2.0g/cm以上であることを特徴とする銀被覆フレーク状銅粉である。
第7の発明は、
樹枝状の形状を有する電解銅粉へ、水および/または有機溶剤の存在下にてアトライターを用いて扁平化処理を行い、フレーク状の電解銅粉を得る扁平化処理工程と、
前記扁平化処理により得られたフレーク状の電解銅粉の表面に銀を被覆する銀被覆工程と、を有し、
前記扁平化処理において、〔電解銅粉量(kg)/アトライターの処理スケール(L)〕の値を0.3kg/L以上として、扁平化処理することを特徴とする銀被覆フレーク状銅粉の製造方法である。
第8の発明は、
前記扁平化処理工程において、扁平化処理の後に得られたフレーク状の電解銅粉を、目開き25μmの篩に通すことを特徴とする銀被覆フレーク状銅粉の製造方法である。
第9の発明は、
前記銀被覆工程において、銀被覆反応の後に得られる水と銀被覆フレーク状銅粉とを含むウェットケーキを、真空乾燥することを特徴とする銀被覆フレーク状銅粉の製造方法である。
第10の発明は、
第1から第6の発明のいずれかに記載の銀被覆フレーク状銅粉を含有することを特徴とする導電性ペーストである。
本発明に係る銀被覆フレーク状銅粉を用いることで、低フィラー含量ペーストであっても導電性を確保できる導電性ペーストを製造することが出来る。
本発明に係る銀被覆フレーク状銅粉の製造方法を示すフロー図である。 実施例1に係る銀被覆フレーク状銅粉の1000倍の走査型電子顕微鏡像である。 実施例2に係る銀被覆フレーク状銅粉の1000倍の走査型電子顕微鏡像である。 実施例3に係る銀被覆フレーク状銅粉の1000倍の走査型電子顕微鏡像である。 実施例4に係る銀被覆フレーク状銅粉の1000倍の走査型電子顕微鏡像である。 実施例5に係る銀被覆フレーク状銅粉の1000倍の走査型電子顕微鏡像である。 実施例6に係る銀被覆フレーク状銅粉の1000倍の走査型電子顕微鏡像である。 実施例7に係る銀被覆フレーク状銅粉の1000倍の走査型電子顕微鏡像である。 実施例8に係る銀被覆フレーク状銅粉の1000倍の走査型電子顕微鏡像である。 実施例9に係る銀被覆フレーク状銅粉の1000倍の走査型電子顕微鏡像である。 実施例10に係る銀被覆フレーク状銅粉の1000倍の走査型電子顕微鏡像である。 実施例11に係る銀被覆フレーク状銅粉の1000倍の走査型電子顕微鏡像である。 実施例12に係る銀被覆フレーク状銅粉の1000倍の走査型電子顕微鏡像である。 実施例13に係る銀被覆フレーク状銅粉の1000倍の走査型電子顕微鏡像である。 実施例14に係る銀被覆フレーク状銅粉の1000倍の走査型電子顕微鏡像である。 実施例15に係る銀被覆フレーク状銅粉の1000倍の走査型電子顕微鏡像である。 実施例16に係る銀被覆フレーク状銅粉の1000倍の走査型電子顕微鏡像である。 比較例1に係る銀被覆銅粉の1000倍の走査型電子顕微鏡像である。 比較例2に係る銀被覆フレーク状銅粉の1000倍の走査型電子顕微鏡像である。 比較例3に係る銀被覆銅粉の1000倍の走査型電子顕微鏡像である。 比較例4に係る銀被覆フレーク状銅粉の1000倍の走査型電子顕微鏡像である。 樹枝状の形状を有する電解銅粉粒子の1000倍の走査型電子顕微鏡像である。 実施例17に係る銀被覆フレーク状銅粉の1000倍の走査型電子顕微鏡像である。 実施例18に係る銀被覆フレーク状銅粉の1000倍の走査型電子顕微鏡像である。
本発明に係る銀被覆フレーク状銅粉は、低フィラー含量ペーストであっても導電性を確保できる銀被覆フレーク状銅粉である。
以下、本発明に係る「(1)銀被覆フレーク状銅粉粒子の形状的特性」について説明し、「(2)銀被覆フレーク状銅粉の製造方法」、並びに、当該銀被覆フレーク状銅粉を用いた「(3)導電性ペーストとその製造方法」について説明する。
(1)銀被覆フレーク状銅粉粒子の形状的特性
本発明に係る銀被覆フレーク状銅粉粒子の形状的特性について、以下、〈1.円形度係数〉、〈2.X線粒径〉、〈3.厚み〉、〈4.アスペクト比〉、〈5.円形度係数×アスペクト比〉、〈6.軸長最大長〉、〈7.軸長最大長/厚み〉、〈8.BET比表面積〉、〈9.タップ密度〉および〈10.累積粒子径〉の各観点から説明する。また、当該形状的特性の具体的な測定方法は、実施例にて説明する。
〈1.円形度係数〉
本発明に係る銀被覆フレーク状銅粉粒子は、電子顕微鏡像から測定した円形度係数が0.3以上0.6以下である。これに対し、従来の技術に係る球形状のアトマイズ銅粉や湿式還元銅粉等を扁平化処理して得られるフレーク状銅粉や銀被覆フレーク状銅粉の場合円形度係数は0.78以上である。
ここで、円形度係数とは「粒子の形状が、円形からどれだけかけ離れているか。」を表すパラメータであり、以下の式1で定義される。
(円形度係数)=(4πS)/(L)・・・・式1
但し、S:粒子の面積、L:粒子の周囲長
ここで、円形度係数の値は、当該粒子が円形のとき1となり、円形からかけ離れるに従って1より小さくなる。
円形度係数が0.3以上0.6以下であると、前記銀被覆フレーク状銅粉同士の接触箇所が十分に確保できる。この結果、導電性ペーストに配合し、該導電性ペーストを用いて形成される導電膜の導電性を十分高くすることが出来ると考えられ、好ましい。
本発明に係る銀被覆フレーク状銅粉粒子の円形度係数は、倍率1000倍の走査型電子顕微鏡像へ、画像解析ソフト(例えば、株式会社マウンテック製 Mac−View Ver.4)を用い、点ツールを使用して測定した形状データより、S、Lの値を求めれば良い。
〈2.X線粒径〉
本発明に係る銀被覆フレーク状銅粉において、X線回折法による測定結果へ、計算用ソフト(例えば、株式会社リガク製 JADE7)を用いて測定したX線粒径が、Ag(111)面において10nm以上であり30nm以下であり、好ましくは17.5nm以上であり25nm以下である。また、X線粒径が、Cu(111)面において30nm以上であり58nm以下であり、好ましくは44nm以上であり58nm以下である。
前記Cu(111)面におけるX線粒径が58nm以下であれば、扁平化が十分であり、また銀被覆の均一性に優れることから、銀被覆フレーク状銅粉を配合して形成した導電膜の抵抗値が低くなると考えられる。
これは、球形状のアトマイズ銅粉粒子は、その形状によりランダムな方向から潰されやすいが、樹枝状の形状を有する電解銅粉粒子をアトライターにより扁平化処理すると、その形状により主幹部や副幹部に対して特定の方向から潰されやすい為であると考えられる。この樹枝状の形状を有する電解銅粉粒子における潰され具合は、ばらつきが大きいことから、フレーク状銅粉同士の接点数が増え導電性の向上に寄与すると考えられる。
また、球形状のアトマイズ銅粉粒子は製造方法に起因して結晶方位が揃っていないが、樹枝状の形状を有する電解銅粉粒子は、Cu(111)面を平行にして次々と連なって主幹部と副幹部を形成しているため水平断面がCu(111)面となっている。これらにより、樹枝状の形状を有する電解銅粉粒子は、アトライターによる扁平化の際にCu(111)面が優先的に潰されやすく、扁平化が進むにつれて、Cu(111)面のX線粒径の値が大きく変化すると考えられることに拠る。そして、表面の結晶方位と、主幹部と副幹部の扁平化の結果である主幹部と副幹部とからなる形状(外周の凹凸から置換反応が始まり易いと考えられること)から、樹枝状の形状を有する電解銅粉粒子を扁平化してCu(111)面におけるX線粒径を58nm以下としたフレーク状銅粉は、後述する銀被覆工程において銀置換反応が同時多発的に起きて銀被膜の厚みが均一になりやすく、銀のX線粒径の値にも違いが生じると考えられることに拠る。実際、Cu(111)面のX線粒径が58nm以下のフレーク状銅粉に銀被覆した方が、Ag(111)面のX線粒径も小さくなっており、導電膜の導電性が良好となり好ましい。
即ち、CuのX線粒径は、アトライターによる扁平化操作の程度に影響すると考えられるところ、CuのX線粒径が30nm以上であり58nm以下であるとき、銅粉が適切に扁平化されていると考えられる。扁平化が適切であると、得られるフレーク状銅粉において厚み、アスペクト比、等の値が好ましい範囲に入ると考えられる。この為、Cu(111)面におけるX線粒径において30nm以上、さらには44nm以上、58nm以下であることが好ましい。
一方、上述したアトライターによる扁平化操作を受けたフレーク状銅粉上へ、後述する銀被覆工程において被覆される銀のX線粒径は、Ag(111)面において概ね10nm以上であり30nm以下、さらには17.5nm以上であり25nm以下であることが判明した。
以上より、本発明に係る銀被覆フレーク状銅粉は、X線回折法によるX線粒径が、Cu(111)面において、30nm以上であり58nm以下、好ましくは44nm以上であり58nm以下であり、X線粒径は、Ag(111)面において、10nm以上であり30nm以下、好ましくは17.5nm以上であり25nm以下であることが理解出来る。
〈3.厚み〉
本発明に係る銀被覆フレーク状銅粉粒子の厚みは、0.35μm以上0.70μm以下である。
銀被覆フレーク状銅粉粒子の厚みとは、当該粒子の1000倍の電子顕微鏡像を撮影し、各粒子において扁平化処理によって生じた2平面間の長さを、厚みとしたものである。
当該厚みは、銀被覆フレーク状銅粉粒子の扁平化の進行度合いを示すパラメータと考えられる。そして、厚みが0.35μm以上0.70μm以下であると、扁平化の進行度合いが十分、且つ進行し過ぎていない為、前記銀被覆フレーク状銅粉同士の接触箇所が十分に確保できる。この結果、導電性ペーストに配合し、該導電性ペーストを用いて形成される導電膜の導電性を十分高くすることが出来ると考えられ、好ましい。
〈4.アスペクト比〉
本発明に係る銀被覆フレーク状銅粉粒子においてアスペクト比は、17以上34以下であることが好ましい。
ここで、アスペクト比は「最大長/厚み」で定義される。
前記アスペクト比が17以上であると、前記銀被覆フレーク状銅粉同士の接触面積が十分に確保できる。この結果、導電性ペーストに配合し、該導電性ペーストを用いて形成される導電膜の導電性を十分高くすることが出来る。前記アスペクト比が34以下であれば前記銀被覆フレーク状銅粉を製造することは、容易である。
〈5.円形度係数×アスペクト比〉
本発明に係る銀被覆フレーク状銅粉粒子において、円形度係数とアスペクト比との積の値は、7.5以上15.5以下であることが好ましい。
上述したように、円形度係数、アスペクト比とも、本発明に係る銀被覆フレーク状銅粉粒子の形状を示すパラメータであり、銀被覆フレーク状銅粉同士の接触に関連している。従って、両パラメータの積の値が7.5以上15.5以下にあると、前記銀被覆フレーク状銅粉同士の接触箇所が十分に確保できると考えられる。この結果、導電性ペーストに配合し、該導電性ペーストを用いて形成される導電膜の導電性を十分高くすることが出来ると考えられ、好ましい。
〈6.軸長最大長〉
本発明に係る銀被覆フレーク状銅粉において軸長最大長とは、当該銀被覆フレーク状銅粉の、1000倍の電子顕微鏡像を撮影し、各粒子について軸長の最長の長さを、軸長最大長としたものである。
〈7.軸長最大長/厚み〉
本発明に係る銀被覆フレーク状銅粉において、軸長最大長と厚みとの比率を「軸長最大長/厚み」としたとき、その値が所定範囲内にあるとき、銀被覆フレーク状銅粉粒子間の電気的接触が良好に保たれる。本発明者らは、当該比率の値が17以上34以下の値をとることが好ましいことを知見した。
〈8.BET比表面積〉
本発明に係る銀被覆フレーク状銅粉においてBET比表面積は、0.45m/g以上0.65m/g以下であることが好ましい。
当該BET比表面積値は、銀被覆フレーク状銅粉粒子の扁平化の進行度合いおよび表面状態を示すパラメータと考えられる。そして、BET比表面積値が0.45m/g以上0.65m/g以下であると、扁平化の進行度合いが十分、且つ進行し過ぎていない為、前記銀被覆フレーク状銅粉同士の接触箇所が十分に確保できる。この結果、導電性ペーストに配合し、該導電性ペーストを用いて形成される導電膜の導電性を十分高くすることが出来ると考えられ、好ましい。
〈9.タップ密度 〉
本発明に係る銀被覆フレーク状銅粉においてタップ密度は、3.5g/cm以下2.0g/cm以上であることが好ましい。
タップ密度が3.5g/cm以下2.0g/cm以上の範囲にあると、ハンドリング性および生産性に優れ、また導電膜の導電性が高く保たれる。
〈10.累積粒子径〉
本発明に係る銀被覆フレーク状銅粉においてレーザー回折式粒度分布測定法による体積基準の粒子径分布における累積50%粒子径(D50)は、7μm以上13μm以下であることが好ましい。
(2)銀被覆フレーク状銅粉の製造方法
本発明に係る銀被覆フレーク状銅粉は、樹枝状の形状を有する電解銅粉粒子を扁平化処理する工程(扁平化工程)と、扁平化処理後のフレーク状電解銅粉粒子表面に銀を被覆する工程(銀被覆工程)、さらに必要に応じてその他の工程を経て製造される。
尚、所望により、樹枝状の形状を有する電解銅粉粒子へ先に銀被覆工程を行った後に、扁平化工程を行うことも可能である。
以下、本発明に係る銀被覆フレーク状銅粉の製造方法を示すフロー図である図1を参照しながら、〈1.樹枝状の形状を有する電解銅粉粒子〉、〈2.扁平化工程〉、〈3.銀被覆工程〉、および、〈4.その他の工程〉、の順で本発明に係る銀被覆フレーク状銅粉の製造方法について説明する。
〈1.樹枝状の形状を有する電解銅粉粒子〉
本発明に係る樹枝状の形状を有する電解銅粉粒子の一例における、1000倍の走査型電子顕微鏡像を図22に示す。
図22から明らかなように、本発明に係る樹枝状の形状を有する電解銅粉粒子は、主幹部、および、当該主幹部から不定形状に分岐した枝状部を備えた不定形状を有している。
本発明に係る樹枝状の形状を有する電解銅粉《1》として、市販の電解銅粉を用いることが出来る。例えば、福田金属箔粉工業(株)製FCC−115、JX日鉱日石金属(株)製#51−R(A)等を好ましい例として挙げることが出来る。
また、例えば、銅イオンを含む硫酸酸性の電解液に陽極と陰極を浸漬し、これに直流電流を流して電気分解を行い、陰極表面に粉末状に銅を析出させ、機械的又は電気的方法により掻き落として回収し、洗浄し、乾燥し、必要に応じて篩別工程などを実施することで、本発明に係る樹枝状の形状を有する電解銅粉を製造することも出来る。尚、必要に応じて酸化防止処理としてベンゾトリアゾール等のトリアゾール系の物質で、樹枝状の形状を有する電解銅粉の表面処理を施してもよい。
〈2.扁平化工程〉
扁平化工程は、樹枝状の形状を有する電解銅粉《1》を扁平化処理《5》することで、円形度係数が0.3以上0.6以下、且つ、厚みが0.35μm以上0.70μm以下のフレーク状の電解銅粉《10》を得る工程である。
当該扁平化処理を行う装置としては、アトライターを用いる。尚アトライターは、市販されている装置をそのまま使用可能である。
前記扁平化処理を行う際には、アトライターに樹枝状の形状を有する電解銅粉とボールと溶媒(水および/または有機溶剤)《4》とを装填して処理を行う。本発明者らは、円形度係数の値が0.3以上0.6以下、X線粒径がAg(111)面において10nm以上30nm以下であり、Cu(111)面において30nm以上58nm以下の値を有する銀被覆フレーク状銅粉粒子を得るに際し、〔電解銅粉量(kg)/アトライターの処理スケール(L)〕の値が、0.3kg/L以上であると好ましいことを知見した。
尚、アトライターの処理スケールが例えば10L以上と大きくなった場合、アトライターの動作のみでは、底部において粒子の沈降により粒子溜りが発生してデッドスペース化し、電解銅粉の扁平化が不均一になることが考えられる。そこで、アトライターの底からスラリーの一部を抜き出し、循環ポンプでアトライター上部から再投入することも好ましい。当該循環ポンプの使用によりスラリーの循環を図ることで、電解銅粉の均一な扁平化を促進できると考えられる。循環ポンプの圧力はゲージ圧で0.3MPa以上あればよい。
以上説明した扁平化処理操作を実施することで、アトライターに装填されるボール(メディア)が、樹枝状の形状を有する電解銅粉《1》を扁平化処理《5》する際、ボールが電解銅粉粒子に与える衝撃力が均一化され、且つ、衝撃により局所的な昇温が緩和されると考えられる。この結果、扁平化処理後の銀被覆フレーク状銅粉は、X線回折法によるX線粒径が、Cu(111)面において30nm以上であり58nm以下、Ag(111)面において10nm以上であり30nm以下となるのではないかと考えられる。さらに、扁平化処理後の銀被覆フレーク状銅粉において、BET比表面積が、0.45m/g以上0.65m/g以下となり、タップ密度が、3.5g/cm以下2.0g/cm以上となるのであると考えられる。
前記溶媒は、水および/または有機溶剤を用いるが、具体的には、水、有機溶剤、水と有機溶剤とを含む溶液、または、有機溶媒相と水溶媒相とを含むエマルジョンを用いることが出来る。当該有機溶媒としては、分子量200以下の有機溶媒が好ましく、分子量200以下のアルコールがより好ましい。前記分子量200以下のアルコールとしては、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、又はこれらの混合物、などが挙げられる。
前記扁平化処理の際に、樹枝状の形状を有する電解銅粉と混合撹拌《3》する溶媒の添加量としては、扁平化処理する銅粉に対し、質量で0.1倍以上3倍以下が好ましい。前記添加量が、0.1倍以上あれば溶媒添加の効果が得られ、3倍以下であれば添加効果が飽和するのを回避しながらフレーク状の電解銅粉《10》を得ることが出来る。
さらに、前記扁平化処理の際に、電解銅粉と混合撹拌する溶媒を、循環ポンプにより循環させる。当該溶媒の循環による流動により、ボールや電解銅粉粒子の相互衝突による局所的な温度上昇の影響を緩和し、加えて、粒子が沈降するなどして一部に滞留する影響を緩和し、上述した、X線粒径、BET比表面積、タップ密度の値が安定すると考えられるからである。
前記アトライターに装填するボール(メディア)としては、直径が0.1mm以上3mm以下で形状が球状のボールである限り、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。前記ボールの直径が0.1mm以上であると、扁平化処理後においてフレーク状の銅粉とボールとの分離《6》する際、ボールの目詰まりが起きず、分離の効率が担保される。一方、ボールの直径が3mmを以下であれば、得られるフレーク状の銅粉の粒径が過大にならず好ましい。
前記ボールの材質としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ステンレス(SUS)等の金属、アルミナ、ジルコニア等のセラミックスなどが挙げられる。これらの中でも、製品へのコンタミネーションを考えると、ステンレス(SUS)が特に好ましい。
扁平化処理時における、ボールの添加量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、扁平化処理する銅粉に対し、重量比で1重量部以上50重量部以下が好ましい。前記ボールの添加量が1重量部以上あると、扁平化処理後のフレーク状の銅粉において十分な扁平化処理効果が得られる。前記添加量が50重量部以下であれば、1回に扁平化処理できる銅粉の量を担保出来、処理コストの観点から好ましい。
前記扁平化処理の処理時間は、特に制限はなく、アトライターの仕様(容量)、ボールおよび銅粉の添加量に応じて適宜選択することができる。生産性を考慮すると10分間以上300分間以下であることが好ましい。例えば、容量5Lのアトライターを用いる場合には、10分間以上180分間以下が好ましく、60分間以上150分間以下がより好ましい。前記処理時間が10分間以上あれば、銅粉の扁平化が十分に進む。一方、前記処理時間が180分間以下であれば、銅粉の扁平化が進みすぎることを回避出来る。
また、例えば、容量100Lのアトライターを用いる場合には、100分間以上300分間以下が好ましく、180分間以上240分間以下がより好ましい。
なお、前記扁平化処理は、投入した全ての銅粉が扁平化される必要はなく、扁平化処理後に扁平化が進んでいない銅粉が混在していてもよい。扁平化処理の前後で、投入した銅粉に対して上記のフレーク状の銅粉が一部でも形成されていれば扁平化処理されたということができる。
得られるフレーク状の銅粉の分散性を向上させる目的で、分散剤を扁平化処理する銅粉に対して0.1質量%以上5質量%以下添加することも好ましい。当該分散剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、脂肪酸、脂肪酸塩、界面活性剤、有機金属、キレート形成剤、保護コロイドなどが挙げられる。これらの中でも、脂肪酸が特に好ましい。前記脂肪酸としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、プロピオン酸、カプリル酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、アクリル酸、オレイン酸、リノール酸、アラキドン酸、リシノール酸又はそれらの混合物などが挙げられる。なお、扁平化処理前の銅粉に分散剤を添加する代わりに、溶媒とともに前記分散剤を添加することもできる。一方、前記分散剤を扁平化処理前の銅粉に添加し、かつ前記分散剤を扁平化処理で溶媒とともに添加してもよい。
尤も、フレーク状の銅粉の分散性が十分な場合には、扁平化処理において分散剤を添加しないことも、勿論可能である。また、前記分散剤がフレーク状の銅粉の表面に多量に存在してしまう場合は、後述する銀被覆工程の前に当該分散剤の除去を行うことで、銀被覆工程での銀被覆が不均一となることを回避出来る。
扁平化処理が完了したら、フレーク状の銅粉とボールとを分離し、当該フレーク状の銅粉を乾燥《7》し、本発明に係るフレーク状の電解銅粉《10》を得る。
このとき、乾燥《7》した当該フレーク状の電解銅粉を、目開き25μmの篩に通すことで粗大粒子を除去し、得られたフレーク状の電解銅粉へ後述する銀被覆工程を行うことは、凝集した粒子を除去することによって、フレーク状の電解銅粉への、銀被覆の均一性が高まる観点から、好ましい構成である。
〈3.銀被覆工程〉
銀被覆工程は、扁平化処理後のフレーク状の電解銅粉表面に銀を被覆する工程である。
本発明に係るフレーク状の電解銅粉表面に銀を被覆させる方法としては、例えば、還元法と置換法との2種類を挙げることができる。
還元法は、銅粉粒子の表面に、還元剤で還元された銀の微粒子を緻密に被覆させていく方法である(例えば、特開2000−248303号公報等参照)。
一方、置換法は、銅粉粒子の界面で、銀イオンが金属の銅と電子の授受を行い、銀イオンが金属の銀に還元され、代わりに金属の銅が酸化され銅イオンになることで、銅粉粒子の表面層を銀層とする方法である(例えば、特開2006−161081号公報等参照)。
両方法を比較した場合、銀被覆の均一性、銅表面への銀層の密着の観点から置換法が好ましい。
置換法による、フレーク状の電解銅粉への銀被覆反応について説明する。
まず、フレーク状の電解銅粉の表面処理剤として、キレート化剤《8》(例えば、EDTA・4Na・4HO)と、pH緩衝剤《9》(例えば、炭酸アンモニウム)とを含む水溶液を調製して液温を10℃〜80℃に調温《11》した。そして、当該表面処理剤へフレーク状の電解銅粉《10》を加え混合攪拌《12》し、フレーク状の電解銅粉分散液とした。このフレーク状銅粉分散液を乾燥窒素ガス雰囲気にて液温を10℃〜80℃で、1分間以上5時間以下調温保持《13》した。
一方、銀被覆反応を行う反応液を調製した。当該銀被覆反応を行う反応液は、銀塩《16》と溶媒《17》であるが、当該溶媒として水および/または有機溶剤を用いるが、具体的には、水、有機溶剤、水と有機溶剤とを含む溶液、または、有機溶媒相と水溶媒相とを含むエマルジョンを用いることが出来る。このとき、当該溶媒として、水に対する溶解度が大きい有機溶媒を使用する場合は、反応液が、均一な混合溶液となるが、溶解度が低い有機溶媒の場合は、静止状態では水相と有機溶媒相が分離するため、液を攪拌することによりエマルジョンを形成させた状態で銀被覆反応を行う。これらの反応液を使用することにより、上述した扁平化処理《5》の際に添加した分散剤等の助剤を除去することなく、フレーク状の電解銅粉《10》をそのままの状態で銀被覆反応に供することもできる。
前記有機溶媒としては、水との相溶性、銀塩(主として硝酸銀)の溶解度を有する、アルコール、ケトン、アルデヒド、エーテルを好ましく使用することができる。前記有機溶媒としては、例えば、メタノール、エタノール、1−プロパノール、イソプロピルアルコール、1−ブタノール、2−メチルプロパノール、3−メチルプロパノール、1,1−ジメチルエタノール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、グリセリン、カルビトール、メチルカルビトール、ブチルカルビトール、セロソルブ、メチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、テルピネオール、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、アセトン、メチルエチルケトン、メチルエーテル、エチルエーテル、メチルエチルエーテルなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
一方、水を含有せず、有機溶媒を単独の溶媒として使用する場合は、銀塩を直接溶解することが可能な多価アルコールが好ましい。具体的には、エチレングリコール、ジエチレングリコール、グリセリンなどが挙げられる。
上述した有機溶媒と水との混合溶液、または、エマルジョンを用いて銀被覆を行う場合は、前記有機溶媒として室温(具体的には、10℃〜30℃)において液体となるものを用いることが好ましい。前記水と前記有機溶媒との混合比率は、使用する有機溶媒により適宜調整することができる。また、有機溶媒と混合する水としては、不純物が混入するおそれがなければ、蒸留水、イオン交換水、工業用水等のいずれを用いてもよい。
銀被覆反応に使用する銀塩(銀原料)としては、銀イオンを反応液中に存在させる必要があるため、水や、多くの有機溶媒に対して溶解度を有する硝酸銀を用いることが好ましい。できるだけ均一な被覆反応を実現するために、硝酸銀を固体状で添加せず、水溶液、有機溶媒、または、水と有機溶媒との混合液に硝酸銀を溶解した硝酸銀溶液として使用することが好ましい。目的とする銀被覆量に応じて、使用する硝酸銀溶液の濃度、有機溶媒量、および、使用する硝酸銀溶液量を適宜決定することができる。
銀被覆層をより均一に形成させるために、銀被覆反応を行う反応液(混合溶液、エマルジョン、または、有機溶媒)中にキレート化剤《14》を添加混合《18》し、溶解またはエマルジョン化《19》してもよい。当該キレート化剤としては、銀イオンと金属銅との置換反応により副生成する銅イオンが再析出しないよう、銅イオンとの錯安定度定数の高いものが好ましい。例えば、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、イミノジ酢酸、ジエチレントリアミン、トリエチレンジアミン、又はそれらの塩などが挙げられる。
銀被覆反応を安定かつ安全に行う為に、銀被覆反応を行う反応液へ、さらにpH緩衝剤《15》を添加混合し、溶解またはエマルジョン化《19》してもよい。当該pH緩衝剤としては、例えば、炭酸アンモニウム、炭酸水素アンモニウム、アンモニア水、炭酸水素ナトリウムなどが挙げられる。
銀被覆反応を行う反応液を10℃〜80℃に調温《20》後、フレーク状の電解銅粉分散液へ添加混合《21》し、熟成《22》して、フレーク状の電解銅粉の表面へ銀を被覆し、銀被覆フレーク状銅粉の分散液を得る。
フレーク状の電解銅粉を被覆する銀の、銅に対する割合(銀の被覆量)は0.3質量%以上30質量%以下が好ましい。前記銀の被覆量が、0.3質量%以上であると、体積抵抗率を十分に低減することができる。一方、30質量%以下であれば銀の原料コストを低減できる。
当該銀の被覆量は、例えば、銀被覆フレーク状銅粉を硝酸で溶解後に塩酸を添加し、生じた塩化銀の沈殿を乾燥し、重量を測定することにより求めることができる。
〈4.その他の工程〉
前記熟成された銀被覆フレーク状銅粉分散液へ、ステアリン酸エマルジョン《23》を添加し攪拌を継続して、銀被覆フレーク銅粉への表面処理《24》を行うのも好ましい構成である。
その他の工程としては、洗浄工程《25》や乾燥工程《26》などが挙げられる。
洗浄工程、乾燥工程は、得られた銀被覆フレーク状銅粉を固液分離し、洗浄を行い、乾燥する工程である。
当該洗浄工程において、特に制限はなく、銅粉に対する公知の方法を適宜使用することが出来る。
一方、乾燥工程も特に制限はないが、温度が10〜120℃、雰囲気の気圧が0〜750mmHgの真空乾燥とすることが好ましい。
これは、乾燥時における銀被覆フレーク状銅粉の凝集を抑制する理由による。
当該乾燥後において解砕《27》を行ってもよく、本発明に係る銀被覆フレーク状銅粉《28》を得ることが出来る。もちろん、解砕《27》の後に、適宜、篩い工程を実施して粗大粒子を除去することも好ましい。
当該樹枝状の形状を有する電解銅粉へ、銀被覆処理および扁平化処理してなる本発明に係る銀被覆フレーク状銅粉は、少なくとも表面に銀を有し、樹枝状の形状を有する電解銅粉へ扁平化処理を加えた銀被覆フレーク状銅粉である。
尤も、前記銀被覆フレーク状銅粉には、樹枝状の形状を有する電解銅粉を扁平化処理した後、銀を被覆する態様、および、樹枝状の形状を有する電解銅粉に銀を被覆した後、これを扁平化処理する態様のいずれも含まれる。
電子顕微鏡観察(後述する図2〜17参照)によると、樹枝状の形状を有する電解銅粉の主幹部および枝状部に由来する形状を有している。即ち、球形状のアトマイズ銅粉、湿式還元銅粉等を扁平化処理してなる従来の技術に係るフレーク状銅粉や銀被覆フレーク状銅粉とは、形状に顕著な差が認められる。
(3)導電性ペーストとその製造方法
得られた銀被覆フレーク状銅粉は、以下に説明する導電性ペーストに配合して用いることが好ましい。
本発明に係る導電性ペーストとしては、例えば、樹脂硬化型ペーストなどが挙げられ、当該導電性ペーストにおける、銀被覆フレーク状銅粉の含有量は特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。当該導電性ペーストは、当該銀被覆フレーク状銅粉の他、樹脂と、溶剤とを含み、さらに、所望に応じてその他の成分を含有してなる。
本発明に係る導電性ペーストについて、以下、〈1.樹脂〉、〈2.溶剤〉、〈3.その他成分〉、〈4.導電性ペーストの製造方法〉、〈5.導電性ペーストの特性〉、の順で説明する。
〈1.樹脂〉
本発明に係る導電性ペーストに含まれる樹脂は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。例えば、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリイミド樹脂、ポリウレタン樹脂、フェノキシ樹脂、シリコーン樹脂、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
〈2.溶剤〉
本発明に係る導電性ペーストに含まれる溶剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。例えば、トルエン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、テトラデカン、テトラリン、プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、テルピネオール、エチルカルビトール、ブチルカルビトール、エチルカルビトールアセテート、ブチルカルビトールアセテート、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオールモノイソブチレート、酢酸ジエチレングリコールモノ−n−エチルエーテルなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
〈3.その他の成分〉
本発明に係る導電性ペーストに含まれるその他の成分としては、例えば、界面活性剤、ガラスフリット、分散剤、粘度調整剤などが挙げられる。
〈4.導電性ペーストの製造方法〉
本発明に係る導電性ペーストの製造方法は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。例えば、本発明に係る銀被覆フレーク状銅粉と、前記樹脂と、前記溶剤と、必要に応じて前記その他の成分とを、例えば、超音波分散、ディスパー、三本ロールミル、ボールミル、ビーズミル、二軸ニーダー、自公転式攪拌機などを用い、混合することにより製造することができる。
〈5.導電性ペーストの特性〉
本発明に係る導電性ペーストの粘度は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、25℃で、5Pa・s以上100Pa・s以下が好ましい。導電性ペーストの粘度が5Pa・s以上であると、印刷時に「にじみ」が発生することない。粘度が100Pa・s以下であれば、印刷の際にむらが発生することを回避出来る。
本発明に係る導電性ペーストの体積抵抗率は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、好ましくは5×10−4Ω・cm以下、さらに好ましくは2.4×10−4Ω・cm以下とすることが出来る。前記体積抵抗率が、5×10−4Ω・cm以下であると、極めて低い体積抵抗率の導電性ペーストが実現可能である。
前記体積抵抗率は、例えば、DIGITAL MULTIMETER(ADVANTEST社製、AD7451A)を用いて、測定することができる。
本発明に係る導電性ペーストは、低フィラー含量ペーストであっても導電性を確保できる。この結果、例えば、太陽電池用のシリコンウエハー、タッチパネル用フィルム、EL素子用ガラス等の各種基体上に直接又は必要に応じて前記基体上に更に透明導電膜を設けた前記透明導電膜上に、塗布又は印刷して導電性塗膜を形成することができる。具体的には、例えば、太陽電池セルの集電電極、チップ型電子部品の外部電極、RFID、電磁波シールド、振動子接着、メンブレンスイッチ、エレクトロルミネセンス等の電極又は電気配線用途に好適に用いられる。
以下、本発明の実施例を説明するが、本発明は、これらの実施例に何ら限定されるものではない。
(実施例1)
実施例1について、(1)電解銅粉、(2)扁平化工程、(3)銀被覆工程、(4)銀被覆フレーク状銅粉の特性値の測定、(5)導電性ペーストの製造工程、(6)導電膜の体積抵抗率、の順で説明する。
(1)電解銅粉
電解銅粉として、福田金属箔粉工業株式会社製 FCC-115を用意した。
(2)扁平化工程
前記電解銅粉30.66kgと、溶媒としてソルミックスAP−7(日本アルコール販売株式会社製、エタノール85.5質量%、IPA5質量%、n−プロピルアルコール9.5質量%)17.77kgとを、SUSボール(直径1.6mm)185.8kgと伴にアトライター(日本コークス工業株式会社製、MA15SE、容量100L)に装填した。
この結果、〔電解銅粉量(kg)/アトライターの処理スケール(L)〕の値が、0.307kg/Lとなった。
当該アトライターの回転数を195rpm、循環ポンプ圧力を0.4Mpa、処理時間を180分間の条件で、前記電解銅粉の扁平化処理を実施し、フレーク状銅粉スラリーを得た。フレーク状銅粉スラリーとSUSボールとの分離後、当該フレーク状銅粉スラリーを濾過して得られたウェットケーキを、70℃で真空乾燥を行い、フレーク状銅粉を得た。
(3)銀被覆工程
炭酸アンモニウム175.0gとエチレンジアミン四酢酸四ナトリウム塩(EDTA・4Na・4HO)50質量%溶液735.0gとを純水1128.4gに溶解して溶液とし、液温を35℃に調整した。
当該溶液と、銀38.89g含有の硝酸銀水溶液とを混合して、銀錯塩溶液を調製した。
また、炭酸アンモニウム9.1gと、EDTA・4Na・4HOの50質量%溶液112.6gとを、純水1441.1gに溶解させた後、前記フレーク銅粉350.0gを加え攪拌してフレーク状銅粉分散液を準備した。このフレーク状銅粉分散液を乾燥窒素ガス雰囲気にて液温を35℃に調整し、前記銀錯塩溶液を添加し銀被覆反応を実施し、30分間攪拌しながら保持した。ステアリン酸15質量%のステアリン酸エマルジョン11.3gを添加し、5分間攪拌を継続して、銀被覆フレーク銅粉への表面処理を行った。
得られた銀被覆フレーク銅粉を濾過してイオン交換水で洗浄し、得られたウェットケーキを窒素雰囲気中で、120℃で乾燥を行なって乾燥物とした。得られた乾燥物の乾燥凝集を、サンプルミル(不二パウダル社製、KII WR−1型)により解砕し、目開き25μmの篩を通して、実施例1に係る銀被覆フレーク状銅粉を得た(本発明において、当該銀被覆工程を「銀被覆工程(A)」と記載する。)。
以上の操作について、アトライターの処理スケール、元粉(電解銅粉)名、元粉(電解銅粉)量、電解銅粉量(kg)/アトライターの処理スケール(L)、アトライターの処理時間、使用ボール径、アトライターへのボール充填率、使用溶媒名、電解銅粉量/スラリー量=電解銅粉量/(電解銅粉量+溶媒量)、ボール質量/電解銅粉量、アトライター回転数、循環ポンプ圧力、銀被覆工程種別、を表1に記載した(以下、実施例2〜18、比較例1〜4も同様である。)。
実施例1に係る銀被覆フレーク状銅粉の1000倍の走査型電子顕微鏡写真を図2に示す。
(4)銀被覆フレーク状銅粉の特性値の測定
得られた実施例1に係る銀被覆フレーク状銅粉に対し、〈1.円形度係数〉、〈2.X線粒径〉、〈3.厚み〉、〈4.アスペクト比〉、〈5.円形度係数×アスペクト比〉、〈6.軸長最大長〉、〈7.軸長最大長/厚み〉の各特性値の測定を行って結果を表2に記載し、〈8.BET比表面積〉、〈9.タップ密度〉、〈10.累積粒子径〉、〈11. 酸素含有量、炭素含有量、銀被覆量〉、の各特性値の測定を行って結果を表2、3に記載した。(以下、実施例2〜18、比較例1〜4も同様である。)
以下、説明する。
〈1.円形度係数〉
本発明に係る銀被覆フレーク状銅粉粒子の形状が、円形からどの程度かけ離れているかを、円形度係数を用いて評価する。
具体的には、本発明に係る銀被覆フレーク状銅粉の1000倍の走査型電子顕微鏡像を撮影し、当該電子顕微鏡像へ市販の画像解析ソフトを適用して求めることが便宜である。当該市販の画像解析ソフトとしては、本実施例においては、株式会社マウンテックの画像解析式粒度分布測定ソフトウェア「Mac−View Ver.4」を用い、点ツールを使用して測定した形状データより、S、Lの値を求めた。
〈2.X線粒径〉
本発明では、計算用ソフト(株式会社リガク製 JADE7)を使用して、X線回折法で得られた回折ピークについて平滑化を実施し、三次式近似を用いてバックグラウンドの除去およびKα2の除去を実施後、ピーク分離を実施した。そして、当該計算用ソフトにより得られた結晶子径の値をX線粒径とした。
・株式会社リガク製 RINT−ULtimaIII
・使用X線:CoKα(波長=1.7889Å)
・走査範囲:2θ=10°〜100°
・スキャンスピード=2°/minでスキャン
・計算用ソフト:株式会社リガク製 JADE7
〈3.厚み〉
本発明に係る銀被覆フレーク状銅粉の厚みは、当該銀被覆フレーク状銅粉の、1000倍の走査型電子顕微鏡像を撮影し、各粒子において扁平化処理によって生じた2平面間の長さを厚みとし、各粒子の厚みを測定する。
上述した円形度係数と同様に、市販の画像解析ソフトを適用して求めることが便宜であり、本実施例においては、株式会社マウンテックの画像解析式粒度分布測定ソフトウェア「Mac−View Ver.4」を用い、長さツールの2点指定を使用して測定した。
〈4.アスペクト比〉
本発明に係る銀被覆フレーク状銅粉において、アスペクト比は「(長軸を基準とした)最大長/厚み」で定義される。
上述した最大長と厚みとを求め、計算により求めることが便宜である。
〈5.円形度係数×アスペクト比〉
上述した円形度係数とアスペクト比とを求め、計算により求めることが便宜である。
〈6.軸長最大長〉
本発明に係る銀被覆フレーク状銅粉の、1000倍の走査型電子顕微鏡像を撮影し、各粒子について、最長の長さの直線を軸長とし、その長さを軸長最大長とする。
(実際に軸長最大長を測定しているわけではなく、点ツールにより粒子のふちをなぞって計測した粒子形状から、ソフトウェア内で自動計算されて出てくる値のため「軸長最大長として測定した」との記載は「軸長最大長とする」とした。)
上述した円形度係数と同様に、市販の画像解析ソフトを適用して求めることが便宜であり、本実施例においては、株式会社マウンテックの画像解析式粒度分布測定ソフトウェア「Mac−View Ver.4」を用い、点ツールを使用して測定した。
〈7.軸長最大長/厚み〉
上述した軸長最大長と厚みとを求め、計算により求めることが便宜である。
〈8.BET比表面積〉
本発明に係る銀被覆フレーク状銅粉のBET比表面積値は、BET比表面積測定装置(ユアサイオニクス株式会社製:4ソーブUS)を用いて、BET法により求めた。
〈9.タップ密度〉
本発明に係る銀被覆フレーク状銅粉のタップ密度の測定方法について説明する。
重量および外形が既知の蓋付きの金型(当該金型が空のときの外形高さをh0(μm)、空の重量をw0(mg)とする。)の内部に試料を装填し、蓋をした当該金型をマイクロメーターに設置する。次に、当該マイクロメーターのアンビルをまわして当該金型を圧縮し、当該アンビルのラチェットを5回クリックさせる。そのときの金型の高さを読み取り、この高さをh1(μm)とする。一方、試料込みの金型の重量を測定し、当該重量をw1(mg)とする。そして、w0、w1、h0、h1の値から、式2よりタップ密度を求めた。尚、36.6は係数である。
タップ密度=36.6×(w1−w0)÷(h1−h0)g/cm・・・式2
(詳細は、特開2007−263860号公報を参照。)
〈10.累積粒子径〉
本発明に係る銀被覆フレーク状銅粉の体積基準の累積粒子径は、累積粒度は、レーザー回折式粒度分布装置(SYMPATEC社製、ヘロス粒度分布測定装置、HELOS&RODOS)により測定した。尚、測定に使用するレンズは、粒子径により適宜変更して測定を実施した。
〈11. 酸素含有量、炭素含有量、銀被覆量〉
本発明に係る銀被覆フレーク状銅粉における酸素含有量は酸素・窒素分析装置(LECO社製:TC−436型)により測定し、炭素含有量は炭素・硫黄分析装置(堀場製作所製:EMIA−220V)により測定した。
本発明に係る銀被覆フレーク状銅粉における銀被覆量は、銀被覆銅粉末を硝酸で溶解後に塩酸を添加し、生じた塩化銀の沈殿を乾燥し、重量を測定することにより、本発明に係る銀被覆フレーク状銅粉における銀被覆量の実測値を求めた。
本発明に係る銀被覆フレーク状銅粉のAg含有量の測定方法例について、具体的に説明する。
試料2gを秤量し、純水で洗い流しながらビーカーへ移した後、硝酸10mlを投入して加熱溶解する。放冷後、溶解液をろ過し浮遊している有機物成分を除去して、ろ液を得る。当該ろ液に純水100mlを加え、HClを6ml添加し十分に攪拌し、さらにHClを添加する。そして、新たなAgClの沈殿ができなくなるまでHClを添加した後、溶液が透明になるまで加熱、熟成を実施する。その後、ガラスファイバーフィルター(重量をW1(g)とする。)でろ過し、回収したAgClの沈殿を乾燥機により110℃で3時間乾燥した。放冷後、ガラスファイバーフィルターと回収したAgClをあわせて秤量し、その重量をW2(g)とした。
W1、W2の値から、式3よりAg含有量を求めた。
Ag(質量%)=(W2−W1)/当初の試料量(g)×0.7526×100・・・式3
(5)導電性ペーストの製造工程
実施例1に係る導電性ペーストの製造工程について、以下、〈1.導電性ペーストの組成〉、〈2.導電性ペーストの混練工程〉、〈3.導電性ペーストの印刷工程〉の順に説明する。
(以下、実施例2〜18、比較例1〜4も同様である。)
〈1.導電性ペーストの組成〉
得られた実施例1に係る銀被覆フレーク状銅粉と、ポリエステル樹脂と、溶剤とを下記の組成で混合した。
・銀被覆フレーク状銅粉60質量部
・ポリエステル樹脂(東洋紡績株式会社製、バイロン200)12質量部
・溶剤:酢酸ジエチレングリコールモノ−n−エチルエーテル(和光純薬工業株式会社製、ECA)28質量部
〈2.導電性ペーストの混練工程〉
得られた混合物を、真空攪拌脱泡ミキサー(株式会社EME製、V-mini300)を用いて、1400rpmで30秒間の処理を2回実施して混練処理を行い、実施例1に係る導電性ペーストを得た。
〈3.導電性ペーストの印刷工程〉
作製した実施例1に係る導電性ペーストを、スクリーン印刷法によってアルミナ基板上に(線幅500μm、線長37.5mmのパターンに)印刷した後、得られたアルミナ基板を、大気循環式乾燥機を用いて130℃、30分間の条件で加熱処理し、導電膜を作製した。
(6)導電膜の体積抵抗率
実施例1に係る導電性ペーストをアルミナ基板上に印刷し、加熱処理して得られた導電膜の体積抵抗率を、以下のように測定した。
(以下、実施例2〜18、比較例1〜4も同様である。)
導電膜の体積抵抗率は、得られた導電膜のライン抵抗をDIGITAL MULTIMETER(ADVANTEST社製、AD7451A)により測定した。一方、得られた導電膜の膜厚を表面粗さ形状測定機(株式会社東京精密製のサーフコム1500DX型)により測定した。そして、導電膜における、体積抵抗率を式4により算出した。
体積抵抗率(Ω・cm)=ライン抵抗(Ω)×膜厚(cm)×線幅(cm)/線長(cm)・・・・式4
得られた体積抵抗率の測定結果を、表4に記載した。(以下、実施例2〜18、比較例1〜4も同様である。)
表4中の体積抵抗率に示した数値において、記号「E」は、その次に続く数値が10を底とした「べき指数」であることを示し、その10を底とした指数関数で表される数値が「E」の前の数値に乗算されることを示す。例えば、「1.0E−04」であれば、「1.0×10−4」であることを示す。
(実施例2)
扁平化処理工程において、アトライターの回転数を227rpmとした以外は、実施例1と同様の操作を行って、実施例2に係る銀被覆フレーク状銅粉、導電性ペースト、導電膜を得た。
当該操作、および、実施例2に係る銀被覆フレーク状銅粉、導電膜における、体積抵抗率の測定結果を表1〜4に示す。
そして、実施例2に係る銀被覆フレーク状銅粉の1000倍の走査型電子顕微鏡写真を図3に示す。以下、実施例3〜18においても、各実施例に係る銀被覆フレーク状銅粉の1000倍の走査型電子顕微鏡写真を図4〜17、23、24に示す。
(実施例3)
扁平化処理工程において、電解銅粉の量を35.7kg、アトライターの回転数を227rpmとした以外は、実施例1と同様の操作を行って、実施例3に係る銀被覆フレーク状銅粉、導電性ペースト、導電膜を得た。
このとき、〔電解銅粉量(kg)/アトライターの処理スケール(L)〕の値が、0.357kg/Lとなった。
(実施例4)
扁平化処理工程において、アトライターの回転数を227rpmとし、循環ポンプの圧力を0.55MPaとした以外は、実施例1と同様の操作を行って、実施例4に係る銀被覆フレーク状銅粉、導電性ペースト、導電膜を得た。
(実施例5)
扁平化処理工程において、アトライターの回転数を227rpmとした以外は、実施例1と同様の操作を行った。
銀被覆工程において、炭酸アンモニウム35.00kgとエチレンジアミン四酢酸四ナトリウム塩(EDTA・4Na・4HO)50質量%溶液147.00kgを純水225.68kgに溶解し、液温を35℃に調整した。この溶液と銀7.778kg含有の硝酸銀水溶液を混合して、銀錯塩溶液を調製した。また、炭酸アンモニウム1.82kgとEDTA・4Na・4HOの50質量%溶液22.52kgを純水288.23kgに溶解させた後、前記フレーク銅粉70.00kgを加え攪拌してフレーク状銅粉分散液を準備した。このフレーク状銅粉分散液を乾燥窒素ガス雰囲気にて液温を35℃に調整し、前記銀錯塩溶液を添加し銀被覆反応を実施し、30分間攪拌しながら保持した。ステアリン酸15質量%のステアリン酸エマルジョン2.26kgを添加し、5分間攪拌を継続して、銀被覆フレーク銅粉への表面処理を行った。
得られた銀被覆フレーク銅粉を濾過して、イオン交換水で洗浄し、得られたウェットケーキを窒素雰囲気中で、120℃で乾燥を行い、目開き25μmの篩を通して、実施例5に係る銀被覆フレーク状銅粉を得た(本発明において、当該銀被覆工程を「銀被覆工程(B)」と記載する。)。
これ以外は、実施例1と同様の操作を行って、実施例5に係る導電性ペースト、導電膜を得た。
(実施例6)
扁平化処理工程において、アトライターの回転数を227rpmとした以外は、実施例1と同様の操作を行った。
銀被覆工程において、炭酸アンモニウム35.00kgとエチレンジアミン四酢酸四ナトリウム塩(EDTA・4Na・4HO)50質量%溶液147.00kgを純水225.68kgに溶解し、液温を35℃に調整した。この溶液と銀7.778kg含有の硝酸銀水溶液を混合して、銀錯塩溶液を調製した。また、炭酸アンモニウム1.82kgとEDTA・4Na・4HOの50質量%溶液22.52kgを純水288.23kgに溶解させた後、前記フレーク銅粉70.00kgを加え攪拌してフレーク状銅粉分散液を準備した。このフレーク状銅粉分散液を乾燥窒素ガス雰囲気にて液温を35℃に調整し、前記銀錯塩溶液を添加し銀被覆反応を実施し、30分間攪拌しながら保持した。ステアリン酸15質量%のステアリン酸エマルジョン2.26kgを添加し、5分間攪拌を継続して、銀被覆フレーク銅粉への表面処理を行った。
得られた銀被覆フレーク銅粉を濾過して、イオン交換水で洗浄し、得られたウェットケーキを窒素雰囲気中で、120℃で乾燥を行い、サンプルミル(不二パウダル社製、KII WR−1型)により乾燥凝集を解砕し、目開き25μmの篩を通して、実施例6に係る銀被覆フレーク状銅粉を得た(本発明において、当該銀被覆工程を「銀被覆工程(C)」と記載する。)。
これ以外は、実施例1と同様の操作を行って、実施例6に係る導電性ペースト、導電膜を得た。
(実施例7)
扁平化処理工程において、アトライターによる処理時間を240分間とした以外は、実施例1と同様の操作を行って、実施例7に係る銀被覆フレーク状銅粉、導電性ペースト、導電膜を得た。
(実施例8)
扁平化処理工程において、アトライターの回転数を170rpmとした以外は、実施例1と同様の操作を行って、実施例8に係る銀被覆フレーク状銅粉、導電性ペースト、導電膜を得た。
(実施例9)
扁平化処理工程において、アトライターによる処理時間を240分間、アトライターの回転数を170rpmとした以外は、実施例1と同様の操作を行って、実施例9に係る銀被覆フレーク状銅粉、導電性ペースト、導電膜を得た。
(実施例10)
扁平化処理工程において、アトライターによる処理時間を240分間、アトライターの回転数を170rpmとした以外は、実施例1と同様の操作を行った。
〈銀被覆工程〉
銀被覆工程において、実施例6で説明した「銀被覆工程(C)」を行って、実施例10に係る銀被覆フレーク状銅粉を得た。
これ以外は、実施例1と同様の操作を行って、実施例10に係る導電性ペースト、導電膜を得た。
(実施例11)
扁平化処理工程において、アトライターの回転数を150rpmとした以外は、実施例1と同様の操作を行って、実施例11に係る銀被覆フレーク状銅粉、導電性ペースト、導電膜を得た。
(実施例12)
扁平化処理工程において、アトライターによる処理時間を240分間、アトライターの回転数を150rpmとした以外は、実施例1と同様の操作を行って、実施例12に係る銀被覆フレーク状銅粉、導電性ペースト、導電膜を得た。
(実施例13)
扁平化処理工程において、循環ポンプの圧力を0.55MPaとした以外は、実施例1と同様の操作を行って、実施例13に係る銀被覆フレーク状銅粉、導電性ペースト、導電膜を得た。
(実施例14)
扁平化処理工程において、アトライターによる処理時間を240分間、循環ポンプの圧力を0.55MPaとした以外は、実施例1と同様の操作を行って、実施例14に係る銀被覆フレーク状銅粉、導電性ペースト、導電膜を得た。
(実施例15)
扁平化処理工程において、アトライターによる処理時間を240分間、アトライターの回転数を170rpm、循環ポンプの圧力を0.55MPaとした以外は、実施例1と同様の操作を行って、実施例15に係る銀被覆フレーク状銅粉、導電性ペースト、導電膜を得た。
(実施例16)
扁平化処理工程において、アトライターの処理スケールを5.4L、電解銅粉として、福田金属箔粉工業株式会社製 #51-R(A)を用い、電解銅粉の量を1.865kg、アトライターによる処理時間を120分間、ボール充填率を45.02vol%、アトライターの回転数を360rpmとし、アトライターの処理スケールが5.4Lであったので循環ポンプを使用しなかった以外は、実施例1と同様の操作を行って、実施例16に係る銀被覆フレーク状銅粉、導電性ペースト、導電膜を得た。
このとき、〔電解銅粉量(kg)/アトライターの処理スケール(L)〕の値が、0.345kg/Lとなった。
(実施例17)
銀被覆工程において、得られたウェットケーキを、70℃で真空乾燥を行って乾燥物とした以外は実施例9と同様の操作を行って、実施例17に係る銀被覆フレーク状銅粉、導電性ペースト、導電膜を得た。
(実施例18)
実施例9と同様の扁平化処理工程を行って得られたフレーク状銅粉を、さらに目開き25μmの篩を通してフレーク状銅粉とした以外は、実施例9と同様の操作を行って、実施例18に係る銀被覆フレーク状銅粉、導電性ペースト、導電膜を得た。
(比較例1)
銀被覆工程において、炭酸アンモニウム393.0gとエチレンジアミン四酢酸四ナトリウム塩(EDTA・4Na・4HO)50質量%溶液1268.7gを純水1458.7gに溶解し、液温を25℃に調整した。この溶液と銀55.56g含有の硝酸銀水溶液を混合して、銀錯塩溶液を調製した。また、炭酸アンモニウム356.9gとEDTA・4Na・4HOの50質量%溶液576.2gを純水5031.1gに溶解させた後、ヘロスによるD50粒径が6.4μmの球状銅粉500.0gを加え攪拌して、球状銅粉分散液を準備した。この球状銅粉分散液を乾燥窒素ガス雰囲気にて液温を25℃に調整し、前記銀錯塩溶液を添加し銀被覆反応を実施し、30分間攪拌しながら保持した。ステアリン酸15質量%のステアリン酸エマルジョン4.6gを添加し、30分間攪拌を継続して、銀被覆球状銅粉への表面処理を行った。
得られた銀被覆球状銅粉を濾過して、イオン交換水で洗浄し、得られたウェットケーキを窒素雰囲気中で、120℃で乾燥を行い、目開き32μmの篩を通した以外は、実施例1と同様の操作を行って、比較例1に係る銀被覆球状銅粉、導電性ペースト、導電膜を得た。
そして、比較例1に係る銀被覆銅粉の1000倍の走査型電子顕微鏡写真を図18に示す。
(比較例2)
銀被覆工程において、炭酸アンモニウム393.0gとエチレンジアミン四酢酸四ナトリウム塩(EDTA・4Na・4HO)50質量%溶液1268.7gとを純水1458.7gに溶解して溶液とし、液温を25℃に調整した。この溶液と、銀55.56g含有の硝酸銀水溶液とを混合して、銀錯塩溶液を調製した。
また、炭酸アンモニウム356.9gと、EDTA・4Na・4HOの50質量%溶液576.2gとを純水5031.1gに溶解させた後、IPAを200g添加して溶液を得た。当該溶液へ、ヘロス測定によるD50粒径が13.97μmの球状銅粉を扁平化したフレーク状銅粉500.0gを加え、攪拌してフレーク状銅粉分散液を準備した。
当該フレーク状銅粉分散液を乾燥窒素ガス雰囲気にて液温を25℃に調整した後、前記銀錯塩溶液を添加して銀被覆反応を実施し、30分間攪拌しながら保持した。次に、ここへステアリン酸15質量%のステアリン酸エマルジョン4.6gを添加し、30分間攪拌を継続して、銀被覆フレーク状銅粉への表面処理を行った。
得られた銀被覆フレーク状銅粉を濾過して、イオン交換水で洗浄し、得られたウェットケーキを窒素雰囲気中で、120℃で乾燥を行い、目開き32μmの篩を通した以外は、実施例1と同様の操作を行って、比較例2に係る銀被覆フレーク状銅粉、導電性ペースト、導電膜を得た。
そして、比較例2に係る銀被覆フレーク状銅粉の1000倍の走査型電子顕微鏡写真を図19に示す。
(比較例3)
銀被覆工程において、炭酸アンモニウム196.5gと、エチレンジアミン四酢酸四ナトリウム塩(EDTA・4Na・4HO)50質量%溶液634.5gとを純水729.4gに溶解して溶液を得、液温を25℃に調整した。この溶液と、銀27.78g含有の硝酸銀水溶液とを混合して、銀錯塩溶液を調製した。
また、炭酸アンモニウム178.5gと、EDTA・4Na・4HOの50質量%溶液288.1gとを純水2315.5gに溶解させた後、IPAを200g添加して溶液とした。当該溶液へ、福田金属箔粉工業(株)FCC−115を250.0g加えて攪拌し、樹枝状銅粉分散液を準備した。
この樹枝状銅粉分散液を乾燥窒素ガス雰囲気にて液温を25℃に調整し、前記銀錯塩溶液を添加して、銀被覆反応を実施し30分間攪拌しながら保持した。次に、ステアリン酸15質量%のステアリン酸エマルジョン2.0gを添加し、30分間攪拌を継続して、銀被覆樹枝状銅粉への表面処理を行った。
得られた銀被覆樹枝状銅粉を濾過して、イオン交換水で洗浄し、得られたウェットケーキを窒素雰囲気中で、120℃で乾燥を行い、目開き32μmの篩を通した以外は、実施例1と同様の操作を行って、比較例3に係る銀被覆樹枝状銅粉、導電性ペースト、導電膜を得た。
そして、比較例3に係る銀被覆銅粉の1000倍の走査型電子顕微鏡写真を図20に示す。
(比較例4)
扁平化処理工程において、電解銅粉の量を25kg、アトライターによる処理時間を210分間とした以外は、実施例1と同様の操作を行って、比較例4に係る銀被覆フレーク状銅粉、導電性ペースト、導電膜を得た。
このとき、〔電解銅粉量(kg)/アトライターの処理スケール(L)〕の値が、0.250kg/Lとなった。
そして、比較例4に係る銀被覆フレーク状銅粉の1000倍の走査型電子顕微鏡写真を図21に示す。
(まとめ)
以上の結果より、実施例1〜18の本発明に係る銀被覆フレーク状銅粉は、いずれも少なくとも表面に銀を有し、扁平化処理された銀被覆フレーク状銅粉粒子を含む銀被覆フレーク状銅粉であって、円形度係数が0.3以上0.6以下であり、厚みが、0.35μm以上0.70μm以下であり、X線粒径が、Ag(111)面において10nm以上30nm以下であり、Cu(111)面において30nm以上58nm以下であった。そして、当該構成を有する本発明に係る銀被覆フレーク状銅粉は、表4に示すように体積抵抗率が低く、フィラー(導電性ペースト用の銀被覆銅粉)含有量が60質量%という低フィラー含量の導電性ペーストであっても、フィラー含有量が80質量%以上ある従来の技術に係る導電性ペーストと同等の体積抵抗率を有していることが理解出来る。
即ち、本発明に係る銀被覆フレーク状銅粉は、低フィラー含量ペーストにおいても導電性を確保できる銀被覆フレーク状銅粉であることが理解出来る。
これに対し、比較例1〜3の従来の技術に係る銀被覆フレーク状銅粉において、比較例1は円形度係数および厚みを満たさず、比較例2は円形度係数を満たさず、比較例3は厚みを満たしていない。
一方、本発明の製造方法と同様の方法ではあるが、扁平化処理において、〔電解銅粉量(kg)/アトライターの処理スケール(L)〕の値を0.25とした比較例4の銀被覆フレーク状銅粉においては、厚みが0.35μm以上0.70μm以下を満たさなかった。この結果、表4に示すように実施例1〜18と較べて体積抵抗率が高かった。
本発明に係る銀被覆フレーク状銅粉を含む導電性ペーストは、低フィラー含量ペーストとすることが出来るので、例えば、太陽電池用のシリコンウエハー、タッチパネル用フィルム、EL素子用ガラス等の各種基体上に直接又は必要に応じて前記基体上へ更に透明導電膜を設けた前記透明導電膜上に、塗布又は印刷して導電性塗膜を形成することが出来る。この結果、例えば、太陽電池セルの集電電極、チップ型電子部品の外部電極、RFID、電磁波シールド、振動子接着、メンブレンスイッチ、エレクトロルミネセンス等の電極又は電気配線用途に好適に用いられる。

Claims (10)

  1. 少なくとも表面に銀を有し、扁平化処理された銀被覆フレーク状銅粉粒子を含む銀被覆フレーク状銅粉であって、
    前記銀被覆フレーク状銅粉粒子の走査型電子顕微鏡像の測定による円形度係数が0.3以上0.6以下であり、
    X線粒径が、Ag(111)面において10nm以上30nm以下であり、Cu(111)面において30nm以上58nm以下であることを特徴とする銀被覆フレーク状銅粉。
  2. 厚みが、0.35μm以上0.70μm以下であることを特徴とする請求項1に記載の銀被覆フレーク状銅粉。
  3. 前記銀被覆フレーク状銅粉粒子の走査型電子顕微鏡像の測定による円形度係数とアスペクト比との積が、7.5以上15.5以下であることを特徴とする請求項1または2に記載の銀被覆フレーク状銅粉。
  4. 前記銀被覆フレーク状銅粉粒子の走査型電子顕微鏡像の測定による長軸の最大長と平均厚みとのアスペクト比(長軸の最大長/平均厚み)が、17以上34以下であることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の銀被覆フレーク状銅粉。
  5. BET比表面積が、0.45m/g以上0.65m/g以下であることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の銀被覆フレーク状銅粉。
  6. タップ密度が、3.5g/cm以下2.0g/cm以上であることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の銀被覆フレーク状銅粉。
  7. 樹枝状の形状を有する電解銅粉へ、水および/または有機溶剤の存在下にてアトライターを用いて扁平化処理を行い、フレーク状の電解銅粉を得る扁平化処理工程と、
    前記扁平化処理により得られたフレーク状の電解銅粉の表面に銀を被覆する銀被覆工程と、を有し、
    前記扁平化処理において、〔電解銅粉量(kg)/アトライターの処理スケール(L)〕の値を0.3kg/L以上として、扁平化処理することを特徴とする銀被覆フレーク状銅粉の製造方法。
    ただし、アトライターの処理スケール(L)は、アトライターの容量(L)である。
  8. 前記扁平化処理工程において、扁平化処理の後に得られたフレーク状の電解銅粉を、目開き25μmの篩に通すことを特徴とする請求項7記載の銀被覆フレーク状銅粉の製造方法。
  9. 前記銀被覆工程において、銀被覆反応の後に得られる水と銀被覆フレーク状銅粉とを含むウェットケーキを、真空乾燥することを特徴とする請求項7または8に記載の銀被覆フレーク状銅粉の製造方法。
  10. 請求項1から6のいずれかに記載の銀被覆フレーク状銅粉を含有することを特徴とする導電性ペースト。
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