JP6466731B2 - インクジェット印刷装置 - Google Patents

インクジェット印刷装置 Download PDF

Info

Publication number
JP6466731B2
JP6466731B2 JP2015026237A JP2015026237A JP6466731B2 JP 6466731 B2 JP6466731 B2 JP 6466731B2 JP 2015026237 A JP2015026237 A JP 2015026237A JP 2015026237 A JP2015026237 A JP 2015026237A JP 6466731 B2 JP6466731 B2 JP 6466731B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
belt
fabric
drum
printing apparatus
raised
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2015026237A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2016147453A (ja
Inventor
大西 勝
勝 大西
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mimaki Engineering Co Ltd
Original Assignee
Mimaki Engineering Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mimaki Engineering Co Ltd filed Critical Mimaki Engineering Co Ltd
Priority to JP2015026237A priority Critical patent/JP6466731B2/ja
Publication of JP2016147453A publication Critical patent/JP2016147453A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6466731B2 publication Critical patent/JP6466731B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J15/00Devices or arrangements of selective printing mechanisms, e.g. ink-jet printers or thermal printers, specially adapted for supporting or handling copy material in continuous form, e.g. webs
    • B41J15/04Supporting, feeding, or guiding devices; Mountings for web rolls or spindles
    • B41J15/048Conveyor belts or like feeding devices
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J3/00Typewriters or selective printing or marking mechanisms characterised by the purpose for which they are constructed
    • B41J3/407Typewriters or selective printing or marking mechanisms characterised by the purpose for which they are constructed for marking on special material
    • B41J3/4078Printing on textile

Landscapes

  • Ink Jet (AREA)

Description

本発明は、布帛などの被印刷物に対してインクを噴射して印刷する際に、前記の被印刷物における変形や伸縮や傷付きを抑えつつ搬送する搬送手段を備えたインクジェット印刷装置に関する。
従来、インクジェット印刷装置は、インクジェットなどの印刷ヘッドからインクを噴射して布帛などの被印刷物を印刷する。前記の被印刷物を搬送する方法としては、被印刷物を一対のローラ間に挟んで送るという「ローラ送り」がある。例えば一対のゴムローラ、あるいはゴムローラとグリップローラの組み合わせがある。
被印刷物を搬送する方法としては、「ファーローラ」で搬送する方法もある。「ファーローラ」とは、外周面に多数の突起を設けたファーブラシのローラに、被印刷物を軽く巻き付けて送る。
この方法は、被印刷物を送る力が小さいので、搬送速度が速いものや、幅の広い被印刷部には向かないものである。
「糊ベルト」を用いて搬送する方法もある。外周面に粘着剤層を備えた糊ベルトを無端環状で回転し、「糊ベルト」の上に被印刷物を載置して搬送するものである。
布帛などの被印刷物は、表面のゴミや糸屑などが糊ベルトの粘着剤層に付着してしまうために次第に粘着力が低下する。そのため、定期的に糊ベルトを新たなものと交換する必要がある。その作業は、溶剤を使用して交換するので、作業者以外は立ち入り禁止で実施する場合もある。つまり、「糊ベルト」は、そのメンテナンスが簡単ではない。
「起毛ベルト」を用いて搬送する方法がある。「起毛ベルト」とは、外周面に多数の突起を設けたベルトである。無端環状の起毛ベルトを回転し、被印刷物を多数の突起の上に接触させて搬送する。
この起毛ベルトは、前述の糊ベルトに比較して洗浄作業が簡単である。所謂メンテナンスが簡単である。起毛ベルトを用いた方法は、例えば特許文献1あるいは特許文献2などがある。
特許文献1では、被印刷物である布帛は伸縮に富むので、布帛は搬送するのに伴って伸び縮みする。その伸縮を抑制することで、高品質な画像を形成することを可能とする。その伸縮を抑制するための手段としては、無端ベルトの外周に、針、金属製の粉、セラミックス製の粉、繊維などの突起物を起毛または植毛している。
特許文献2では、搬送ベルトの全面に、一定間隔をもって複数の突起部を設けている。前記の突起部は、その頂点部から裏面側にかけて吸着孔が形成されている。前記の吸着孔へ負圧をかける。
特開2002−370416号公報 特開2010−99851号公報
特許文献1では、突起物が布帛に当接することで、布帛の変形の抑制や、搬送に伴う伸び縮みを抑制する。例えば、突起物が針の場合は、針が布帛に突き刺さり、貫通することによって、布帛の伸び縮みを抑制している。針形状の先端を尖らせた形状にすることによって、布帛に突き刺さり易くなり、搬送性が向上する。
しかし、タオルのような荒い網目の布帛の場合は、針の突起物で突き刺しても、生地の傷は目立たないが、シルクなどの高級布地の布帛は、少しの傷でも品質低下となるので、避けたいという要請は小さくない。
突起物が毛である場合は、毛と布帛との間の摩擦が大きくなるので、布帛の変形や伸び縮みが抑制される、とされている。しかし、布帛を起毛ベルトの突起物である毛の上に載せてから、両者間の摩擦が大きくなって、布帛が毛の先端に引っ掛かって搬送状態が安定するまでには時間がかかる。つまり、少しのズレ(変形)や延び縮みが生じる。これは、印刷位置や印刷状態における繊細さが要求される布帛にとって望ましくない。
そこで、布帛の単位面積当たりの糸目(特許文献1の説明では「織り成された繊維間の空隙」を意味する)の数がどれほどであるかを考慮して、糸目の数に比べて毛の数を多くなるように工夫することが記載されている。したがって、布帛に対する毛の引っ掛かり度合いを増すことが、重要な要素であった。
特許文献2では、被印刷物としては用紙を対象としているので、突起部の先端に貫通する吸着孔を形成している。吸着孔へ負圧をかけることによって、用紙を突起部の先端に密着して搬送する。
特許文献2に開示された機構は、被印刷物が通気性を有している布帛である場合は向いていない。また、突起部の先端に貫通する吸着孔を形成するという点で、簡単な構造ではない。
本発明が解決しようとする課題は、布帛などの被印刷物に対してインク滴を吐出して印刷する際に、前記の被印刷物における変形や伸縮や傷付きを抑えつつ安定して搬送できるインクジェット印刷装置を提供することにある。
(第一の発明)
第一の発明は、インク滴を吐出するインクジェットヘッドと、
当該インクジェットヘッドに対向して配設され記録媒体を搬送する搬送手段と、
当該搬送手段によって搬送される記録媒体に前記インクジェットヘッドからインク滴を吐出して印刷を行うインクジェット印刷装置に係る。
前記搬送手段は、前記記録媒体を載置するとともに載置面が凹凸状に形成され前記記録媒体が載置された状態で搬送される搬送部材と、前記記録媒体を前記載置面の凸部先端に係合させる係合手段を有しており、当該係合手段が、前記インクジェットヘッドの上流側に配設されている。
(用語説明)
「搬送部材」とは、記録媒体を移動させる構造の部材である。たとえば、無端ベルト、有端ベルトムービングブラテンなどを含む。
「載置面が凹凸状に形成される」とは、たとえば記録媒体が布帛であるとき、その布帛に刺さる程度に硬いプラスチックの多数の針状突起である起毛を、ベルト基材の表面に突出させたものが「載置面に形成した凸部」となる。その場合の起毛の長さは、例えば、100〜1,000μm程度の短毛であり、記録媒体である布帛の表面状態、厚さなどの条件によって選択される。
「係合手段」とは、記録媒体を負圧にて吸引する吸引手段、記録媒体の上部から押圧させる押圧ローラ、ヘッド両側から引っ張り力を生じさせるテンション付与部材、などを含む。
(作用)
記録媒体が搬送部材に載置されると、インクジェットヘッドの上流側に配置した係合手段によって、前記記録媒体が前記載置面の凸部先端に係合する。前記記録媒体は、前記凸部先端によって変形や伸縮や傷付きを抑えつつ安定して搬送される。
(第一の発明のバリエーション1)
第一の発明は、以下のようなバリエーションを提供することもできる。
すなわち、前記係合手段について、前記記録媒体を前記載置面へ吸引する吸引手段を採用する。
(作用)
吸引手段が前記記録媒体を前記載置面へ吸引することによって、前記記録媒体が前記載置面の凸部先端に係合される。
吸引手段を採用することによって、前記載置面の凸部先端に係合させる際に前記記録媒体に対する負荷を減らし、変形や伸縮や傷付きを抑えることに寄与する。
(第一の発明のバリエーション2)
第一の発明は、以下のようなバリエーションを提供することもできる。
すなわち、前記吸引手段は、前記搬送部材が多数の通気孔を備えるとともに、前記通気孔を通して前記記録媒体と搬送部材との間に負圧を起こす機構である。
(作用)
前記搬送部材が多数の通気孔を備えることによって、前記搬送部材の載置面の裏側から前記通気孔を通して吸引し、前記記録媒体と搬送部材との間に負圧が発生する。発生する負圧は強くなくても、前記記録媒体が前記載置面の凸部先端に係合する。その結果、前記凸部先端による前記記録媒体の変形や伸縮や傷付きを抑えることに寄与する。
(第一の発明のバリエーション3)
第一の発明は、以下のようなバリエーションを提供することもできる。
すなわち、前記搬送部材は、前記記録媒体を搬送させるように回転するドラムとする。 前記吸引手段は、前記インクジェットヘッドの上流側に配設した前記ドラムの外周面に多数の通気孔を設けるとともに、前記通気孔を通して前記記録媒体と搬送部材との間に負圧を起こす機構とする。
(作用)
前記搬送部材がドラムを通過する際に、前記載置面に載置された記録媒体が、前記ドラムの多数の通気孔を通して吸引される。前記ドラムが配置されている前記インクジェットヘッドの上流側で、前記記録媒体が前記載置面の凸部先端に係合する。前記凸部先端による前記記録媒体の変形や伸縮や傷付きを抑えつつ、安定して搬送される。
(第一の発明のバリエーション4)
第一の発明は、以下のようなバリエーションを提供することもできる。
すなわち、前記係合手段は、前記記録媒体をその上面から前記載置面へ押圧させる押圧ローラである。
(作用)
押圧ローラによって前記記録媒体を前記載置面へ押圧することで、前記記録媒体が前記載置面の凸部先端に係合される。押圧ローラの押圧力を弱くすることで、前記凸部先端による前記記録媒体の変形や伸縮や傷付きを抑えることに寄与する。
第一の発明によれば、布帛などの記録媒体における変形や伸縮や傷付きを抑えつつ安定して搬送可能なインクジェット印刷装置を提供することができた。
第一の実施形態のインクジェット印刷装置の一つの例を示す概略説明図である。 起毛ベルトを駆動するドラムおよび吸引手段を示す概略説明図である。 (a)〜(d)は、起毛ベルトの一例を部分的に示す概略的な断面図である。 第二の実施形態のインクジェット印刷装置の一つの例を示す概略説明図である。
以下、本発明における第一の実施形態について図面を参照して説明する。
本実施形態に係るインクジェット印刷装置10は、図1に示すように、印刷ヘッド11と、起毛ベルト20と、減圧装置30とを備えている。
起毛ベルト20は、記録媒体である被印刷物60を載せて搬送する搬送部材であって、回転する無端環状のベルトである。すなわち、例えば、図3(a)に示すように、無端環状のベルト基材23と、ベルト基材23の外周面に多数の針状突起21,21,・・・とを備えている。さらに、前記のベルト基材23には、外周面に貫通する多数の通気孔となる貫通孔22,22,・・・を形成している。
前記の「起毛」とは、被印刷物60が例えば布帛であるとき、例えば布帛に刺さる程度に硬いプラスチックの多数の針状突起21,21,・・・を、ベルト基材23の表面に突出したものである。
また、前記の「布帛」とは、絹、棉、麻、あるいはそれらを混合したものを原糸とする布や織物などの繊維製品の総称である。起毛の長さは、例えば、100〜1,000μm程度の短毛である。材質としては、例えば、ポリプロピレン(PP)やナイロンの短毛、荒くて短い歯ブラシのような起毛を使用する。しかし、針状突起21,21,・・・の材質は、特に限定されない。
起毛ベルト20の他の例としては、図3(b)に示すように、ベルト基材23には、布、金属、プラスチックフィルムなどの材質を用いる。この場合、ベルト基材23は、多数の通気孔を有して通気性を備えるものである。
突起21,21,・・・は、被印刷物60である布帛に傷を付けない程度でわずかに引っ掛かって抵抗となる程度に硬い針状プラスチックを用いる。例えば、ポリプロピレン(PP)を用いる。あるいは、金属製の針でもよい。図3(b)では、多数の突起21,21,・・・は、ベルト基材23における下方の面から突き刺し、上面から突出させて被印刷物60がわずかに引っ掛かる程度としている。
起毛ベルト20の他の例としては、図3(c)に示すように、ベルト基材23には、金属やプラスチックフィルムなどの材質を用いる。例えば、プラスチックフィルムは、ポリプロピレン(PP)を用いる。
突起21,21,・・・は、ベルト基材23に一部を残した切欠きを形成し、その切欠き片をベルト基材23の表面から、被印刷物60がわずかに引っ掛かる程度突出させて形成している。
本実施形態では、ベルト基材23に、三角形状の一辺を残して他辺を切欠くようにして表裏に貫通する切欠き溝を形成する。
その切欠きを裏面から表側へ折り曲げて、その折り曲げ片の先端をベルト基材23の表面から所望の長さに突出して突起21を形成する。この多数の突起21,21,・・・は、例えばパンチプレス等を用いて、ベルト基材23の裏面から切欠きと折曲げを同時に実施して形成することができる。
この時に形成される切欠き孔は、通気孔である貫通孔22,22,・・・となる。
起毛ベルト20の他の例としては、図3(d)に示すように、ベルト基材23に多数の貫通孔を形成せず、通気性を備えたベルト基材23を使用する。さらに、ベルト基材23の外周面に多数の針状突起21,21,・・・を設ける。
上記の起毛ベルト20は、図1に示すように、二つのドラム12とドラム13に無端環状に回転駆動されるように巻き回されている。図1において右側のドラム13は、例えば回転駆動装置であるモータによって、起毛ベルト20を図1において時計回り方向へ回転駆動する駆動側のドラムである。
図1において左側のドラム12は、従動側のドラムである。また、起毛ベルト20の無端環状の上側は、複数の補助ローラ14,14によってベルト基材23の下から支持している。
起毛ベルト20の無端環状の図1において下側ラインは、テンションローラ15によってベルト基材23の上から下へ加圧し、起毛ベルト20に適度なテンションを与えている。起毛ベルト20は、横から視てほぼ三角形状をなすように図1において時計回り方向に無端環状に回転することになる。
被印刷物60は、図1に示すように、円筒形の送出しローラ61に巻き付けられている。その送出しローラ61は、起毛ベルト20の左側で、起毛ベルト20のドラム12と平行に配置した回転軸にて回転可能としている。
その回転軸に連結したモータ(図示を省略)によって、送出しローラ61は、被印刷物60の送出し方向のテンション(「正方向テンション」とする)と送出し方向とは反対方向のバックテンション(「逆方向テンション」とする)とを、被印刷物60へ与えることができるようにしている。
前記の被印刷物60は、起毛ベルト20の多数の針状突起21,21,・・・に接触可能に配置され、起毛ベルト20の回転によって図1において右方向へ搬送される。その後、円筒形の巻取りローラ62に巻き付けられる。その巻取りローラ62は、起毛ベルト20の右側で、起毛ベルト20のドラム13と平行に配置した回転軸にて回転可能としている。 その回転軸に連結したモータによって、送出しローラ61は、被印刷物60の送出し方向のテンション(正方向テンション)を、起毛ベルト20の針状突起と被印刷物60が係合した位置との間にかける。
印刷後の被印刷物60は、起毛ベルト20から巻取りローラ62までの間で、ヒータ16によって乾燥される。
印刷ヘッド11は、インク滴を吐出するインクジェットヘッドであって、起毛ベルト20の上方に位置して、起毛ベルト20にて搬送される被印刷物60に対してして印刷する。例えば、被印刷物60の搬送方向に直交する方向(図1において紙面に垂直な方向)に移動可能に設けられている。
なお、印刷ヘッド11は、ラインヘッドにて固定されていてもよい。
減圧装置30は、基本的には、被印刷物60の搬送方向において印刷ヘッド11の位置から上流側(図1において左側)の任意位置で、起毛ベルト20の多数の貫通孔22,22,・・・へ負圧を生じさせる装置である。すなわち、減圧装置30は、被印刷物60を起毛ベルト20の多数の針状突起21,21,・・・の先端へ係合させる係合手段のひとつである。減圧装置30が起毛ベルト20の多数の貫通孔22,22,・・・を介して起毛ベルト20と被印刷物60との間が減圧され、被印刷物60における起毛ベルト20側の面が起毛ベルト20における被印刷物60側の面へ吸引され、被印刷物60における起毛ベルト20側の面を、起毛ベルト20の多数の針状突起21,21,・・・の先端へ係合させることとなる。
以下、減圧装置30の例について、円筒型減圧装置30a、平型減圧装置30bについて、それぞれ説明する。
第一の減圧装置30としての円筒型減圧装置30aは、印刷ヘッド11の位置から上流側(図1において左側)に配設したドラム12の外周面に、多数の通気孔となる貫通孔12a,12a,・・・を設ける。具体的には、ドラム12は、図2に示すように、中空部12dを有する円筒状の支軸12bと、その支軸12bの周囲に回転可能に設けた円筒状の多孔ドラム12cと、を備えている。
多孔ドラム12cは、外周面に多数の通気孔である貫通孔12a,12a,・・・を形成している。
前記の支軸12bは、起毛ベルト20に接触する部分的な範囲で、中空部12dに貫通する吸引口12eが形成されている。前記吸引口12eとしては、外周面から中空部12dに貫通する多数の吸気孔で構成されている。さらに、支軸12bの中空部12dは、負圧を与えるためのバキュームポンプに連結している。
なお、円筒型減圧装置30aは、図示を省略した制御装置によって前記の負圧力を調整するようにバキュームポンプを制御できる構成を備えている。
バキュームポンプによって中空部12dを減圧すると、中空部12d内の負圧力は、吸引口12eから多孔ドラム12cの貫通孔12a,12a,・・・を通過して、多孔ドラム12cの外周面に接触する起毛ベルト20の複数の貫通孔22,22,・・・へ負圧を生じさせることとなる。
その結果、前記の負圧を生じた貫通孔22,22,・・・の位置で、被印刷物60が吸引されて起毛ベルト20の表面へ押し付けられる結果、被印刷物60が起毛ベルト20の多数の針状突起21,21,・・・に引っ掛かる。この針状突起21,21,・・・による被印刷物60の変形や伸縮や傷付きが抑えられるので、被印刷物60が安定した状態で搬送される。
針状突起21,21,・・・による引っ掛けは、起毛ベルト20の多数の貫通孔22,22,・・・へ弱い負圧をかけるだけで十分であるので、針状突起21,21,・・・によって被印刷物60を傷付けることを抑えられる。例えば、被印刷物60が傷付きやすい薄い絹などの布帛であっても採用可能である。
起毛ベルト20がドラム12の外周面に接触する位置は、被印刷物60が起毛ベルト20に接触し始める箇所である。したがって、被印刷物60は、起毛ベルト20に接触し始めから針状突起21,21,・・・に引っ掛かるので、被印刷物60の変形や伸縮や傷付きが抑えられるので安定した状態で搬送される。
第二の減圧装置30としての平型減圧装置30bは、印刷ヘッド11の位置ないしはその上流側(図1において左側)のドラム12までの間の任意位置で、起毛ベルト20の内側から起毛ベルト20の多数の貫通孔22,22,・・・へ負圧を生じさせる構成とすることができる。
平型減圧装置30bが起毛ベルト20の多数の貫通孔22,22,・・・を介して起毛ベルト20と被印刷物60との間が減圧され、被印刷物60における起毛ベルト20側の面が起毛ベルト20における被印刷物60側の面へ吸引され、被印刷物60における起毛ベルト20側の面を、起毛ベルト20の多数の針状突起21,21,・・・の先端へ係合させる。
平型減圧装置30bが印刷ヘッド11の下方に位置している場合は、タオルなどのように毛足が長い被印刷物60に対して、印刷ヘッド11からのインク滴が毛足の根本まで導入させるための吸引手段となる。さらに、被印刷物60を多数の針状突起21,21,・・・の先端へ係合すべく吸引する吸引手段ともなる。
例えば、図1では、印刷ヘッド11の位置に対向する起毛ベルト20の下面の重力方向下側へ減圧室31を配置する。前記の減圧室31の上面は、起毛ベルト20の下面に接触する位置にあり、多数の貫通孔を形成している。減圧室31は、負圧を与えるためのバキュームポンプに連結している。なお、平型減圧装置30bは、図示を省略した制御装置によって前記の負圧力を調整するようにバキュームポンプを制御できる構成を備えている。
バキュームポンプによって減圧室31を減圧すると、減圧室31の上面の多数の貫通孔を負圧とし、接触する起毛ベルト20の複数の貫通孔22,22,・・・も負圧とする。その結果、前記の負圧を生じた貫通孔22,22,・・・の位置で、被印刷物60が吸引されて起毛ベルト20の表面へ押し付けられる結果、被印刷物60が起毛ベルト20の多数の針状突起21,21,・・・に引っ掛かる。この針状突起21,21,・・・による被印刷物60の変形や伸縮や傷付きが抑えられるので、被印刷物60が安定した状態で搬送される。
前述のドラム12における説明と同様、針状突起21,21,・・・による引っ掛けは、起毛ベルト20の多数の貫通孔22,22,・・・へ弱い負圧をかけるだけで十分であるので、針状突起21,21,・・・によって被印刷物60を傷付けることを抑えられる。例えば、被印刷物60が傷付きやすい薄い絹などの布帛であっても適用される。
特に印刷ヘッド11の位置あるいはその近くの上流側で、平型減圧装置30bによって起毛ベルト20の多数の貫通孔22,22,・・・へ負圧を生じさせると、印刷ヘッド11から噴射されるインクやミストを吸引することができる。その結果、被印刷物60におけるインクの着弾の乱れが少なくなり、印刷装置10の内部の汚れが少なくなる。
前述の平型減圧装置30bが印刷ヘッド11より上流側の任意位置に設置されている場合は、被印刷物60を多数の針状突起21,21,・・・の先端へ係合すべく吸引する吸引手段となる。
すなわち、印刷ヘッド11より上流側の任意位置に配置した平型減圧装置30bで、被印刷物60が吸引されて起毛ベルト20の表面へ押し付けられる結果、被印刷物60が起毛ベルト20の多数の針状突起21,21,・・・に引っ掛かる。この針状突起21,21,・・・による被印刷物60の変形や伸縮や傷付きが抑えられるので、被印刷物60が安定した状態で搬送される。
以上のことから、第一の実施形態のインクジェット印刷装置10は、従来の粘着剤ベルトのように、定期的な粘着剤の貼り替え作業が不要となるので、印刷装置10のメンテナンスが簡単になる。
上記のインクジェット印刷装置10には、無端環状に回転する起毛ベルト20に対して起毛を洗浄する起毛ベルト洗浄装置50を備えている。起毛ベルト洗浄装置50は、図1に示すように、洗浄液53を収容した洗浄容器51をテンションローラ15の下方に位置して上下動可能に配置する。さらに、前記の洗浄容器51は、洗浄液53内で回転する洗浄用ブラシ52を備えている。
洗浄容器51を上昇してテンションローラ15を通過する起毛ベルト20に対して、回転する洗浄用ブラシ52を接触することで、接触状態でベルトを駆動することでベルトの長尺方向に渡って起毛ベルト20の起毛を洗浄することができる。その後、前記の洗浄容器51を下降して洗浄作業が終了する。前記の洗浄作業は、定期的に時間的な間隔をあけて実施する。
起毛ベルト20の無端環状の図1における下側ラインには、起毛ベルト20がテンションローラ15を通過した位置に、無端環状の下側から起毛ベルト20を乾燥するためのヒータ17を設けている。
無端環状に回転する起毛ベルト20の図1における上側ラインは、被印刷物60を搬送して印刷ヘッド11で印刷する。一方、無端環状に回転する起毛ベルト20の図1において下側ラインは、起毛ベルト洗浄装置50を設けるだけの空間がある。起毛ベルト洗浄装置50によって、回転する起毛ベルト20の図1において下側ラインを定期的に洗浄することで、印刷装置10のメンテナンスが簡単である。
次に、本発明の第二の実施形態について図面を参照して説明する。
本実施形態に係るインクジェット印刷装置10aは、図4に示すように、印刷ヘッド11と、起毛ベルト20と、押圧ローラ40とを備えている。前述の第一の実施形態とほぼ同様であるので、同様の部材は同じ符号を付して詳しい説明を省略する。
前述の第一の実施形態と異なる点は、第一の実施形態にて係合手段として採用した円筒型減圧装置30aを設けず、押圧ローラ40を設けたことである。すなわち、押圧ローラ40は、被印刷物60を起毛ベルト20の多数の針状突起21,21,・・・の先端へ係合させる係合手段の一例である。他は、第一の実施形態とほぼ同様である。
ドラム12は、従動側のドラムである。
押圧ローラ40は、基本的には、起毛ベルト20による被印刷物60の搬送方向において印刷ヘッド11の位置から上流側にあるドラム12と協働して起毛ベルト20を挟持する位置で、起毛ベルト20の多数の針状突起21,21,・・・に対して被印刷物60を押し当てる構成である。この場合、起毛ベルト20のベルト基材23は必ずしも通気性を備えていなくてもよい。
図4では、押圧ローラ40は、ドラム12に巻き回されて通過する起毛ベルト20の外側に位置する被印刷物60に対して、押当て、離反可能に設けられている。被印刷物60に対する押圧力は、調整可能に設けている。
第二の実施形態では、第一の実施形態における平型減圧装置30bを同じように配置している。平型減圧装置30bが印刷ヘッド11の下方に位置している場合は、タオルなどのように毛足が長い被印刷物60に対して、印刷ヘッド11からのインク滴が毛足の根本まで導入させるための吸引手段となる。さらに、被印刷物60を多数の針状突起21,21,・・・の先端へ係合すべく吸引する吸引手段ともなる。この場合は、起毛ベルト20のベルト基材23は通気性を備えている必要がある。
起毛ベルト洗浄装置50は、第一の実施形態と同様に備えており、無端環状に回転する起毛ベルト20に対して起毛を定期的に洗浄する構成である。
押圧ローラ40によって、被印刷物60を起毛ベルト20の多数の針状突起21,21,・・・へ押し当てると、被印刷物60が起毛ベルト20の多数の針状突起21,21,・・・に引っ掛かる。針状突起21,21,・・・による引っ掛けは、押圧ローラ40による押し当てる力が小さくても十分であるので、針状突起21,21,・・・によって被印刷物60を傷付けることを抑えられる。例えば、被印刷物60が傷付きやすい薄い布帛であっても適用できる。
すなわち、押圧ローラ40によって被印刷物60が起毛ベルト20の表面へ押し付けられる結果、被印刷物60が起毛ベルト20の多数の針状突起21,21,・・・に引っ掛かる。この針状突起21,21,・・・による被印刷物60の変形や伸縮や傷付きが抑えられるので、被印刷物60が安定した状態で搬送される。
以上のことから、第二の実施形態においても、従来の粘着剤ベルトのように、粘着剤の定期的な貼り替え作業が不要となるので、印刷装置10aのメンテナンスが簡単になる。
本発明は、印刷業、染物業、繊維・衣服関係における販売および製造、その他に印刷関連における被印刷物の販売および製造など、幅広い範囲において利用可能性を有する。
10,10a; インクジェット印刷装置 11; 印刷ヘッド
12; ドラム 12a; 貫通孔
12b; 支軸 12c; 多孔ドラム
12d; 中空部 12e; 吸引口
13; ドラム 14; 補助ローラ
15; テンションローラ 16,17; ヒータ
20; 起毛ベルト 21; 針状突起
22; 貫通孔 23; ベルト基材
30; 減圧装置 30a;円筒型減圧装置
30b; 平型減圧装置 31; 減圧室
40; 押圧ローラ
50; 起毛ベルト洗浄装置 51; 洗浄容器
52; 洗浄用ブラシ 53; 洗浄液
60; 被印刷物 61; 送出しローラ
62; 巻取りローラ

Claims (5)

  1. インク滴を吐出するインクジェットヘッドと、
    当該インクジェッ卜ヘッドに対向して配設され記録媒体を搬送する搬送手段と、
    当該搬送手段によって搬送される記録媒体としての布帛に前記インクジェットヘッドからインク滴を吐出して印刷を行うインクジェット印刷装置において、
    前記搬送手段は、
    前記布帛を載置するとともに載置面が凹凸状に形成され前記布帛が載置された状態で搬送される搬送部材と、
    前記布帛を前記載置面の凸部先端に係合させる係合手段と、を有し、
    前記載置面は、前記搬送部材の表面から突出する多数の係合突起を備えることによって前記凹凸状に形成され、
    前記搬送部材には、前記表面から裏面に貫通する多数の通気孔が形成され、
    前記係合手段が、前記通気孔を通して前記布帛を前記載置面の前記表面へ吸引して前記係合突起に係合させる吸引手段であることを特徴とするインクジェット印刷装置。
  2. 前記係合手段は、前記インクジェットヘッドの上流側に配設されている請求項1に記載のインクジェット印刷装置。
  3. 前記吸引手段は、負圧力を調整可能なバキュームポンプを有する請求項1または2に記載のインクジェット印刷装置。
  4. 前記搬送部材は、前記布帛を搬送させるように回転し、前記インクジェットヘッドの上流側に配設したドラムを有し、
    前記吸引手段は、前記ドラムの外周面に多数のドラムの通気孔を設けるとともに、前記ドラムの通気孔を通して前記布帛と搬送部材との間に負圧を起こす機構とした請求項1〜3のいずれか一項に記載のインクジェット印刷装置。
  5. 前記係合手段は、前記布帛をその上面から前記載置面へ押圧させる押圧ローラを含む請求項1〜4のいずれか一項に記載のインクジェット印刷装置。
JP2015026237A 2015-02-13 2015-02-13 インクジェット印刷装置 Active JP6466731B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015026237A JP6466731B2 (ja) 2015-02-13 2015-02-13 インクジェット印刷装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015026237A JP6466731B2 (ja) 2015-02-13 2015-02-13 インクジェット印刷装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2016147453A JP2016147453A (ja) 2016-08-18
JP6466731B2 true JP6466731B2 (ja) 2019-02-06

Family

ID=56691473

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015026237A Active JP6466731B2 (ja) 2015-02-13 2015-02-13 インクジェット印刷装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6466731B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2021236086A1 (en) * 2020-05-21 2021-11-25 Hewlett-Packard Development Company, L.P. Adhesive surfaces for printing devices
CN115476598B (zh) * 2022-10-11 2024-02-13 青岛铭洋数控设备有限公司 喷墨印花机

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4147794B2 (ja) * 2001-03-23 2008-09-10 コニカミノルタホールディングス株式会社 インクジェットプリンタ
US7845790B2 (en) * 2006-04-07 2010-12-07 Fujifilm Dimatix, Inc. Ink jet printing
JP2009096589A (ja) * 2007-10-16 2009-05-07 Seiko Epson Corp 搬送装置および液体噴射装置
JP2010099851A (ja) * 2008-10-21 2010-05-06 Seiko Epson Corp 液体噴射装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2016147453A (ja) 2016-08-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US20150124034A1 (en) Printing apparatus and printing method
JP2001277656A (ja) インクジェットプリント装置
JP5978853B2 (ja) 液体噴射装置
JP2002370416A (ja) インクジェットプリンタ
JP6466731B2 (ja) インクジェット印刷装置
US11279149B2 (en) Liquid discharging apparatus
JP6514518B2 (ja) インクジェット印刷装置およびインクジェット印刷方法
JP6521510B2 (ja) インクジェットプリンター
JP5953970B2 (ja) 液体噴射装置
EP2754560B1 (en) Recording apparatus
JP5116543B2 (ja) インクジェット捺染装置
JP5978854B2 (ja) 液体噴射装置
US11376870B2 (en) Liquid ejecting device having recesses and protrusions on contact surface between transport belt and rollers of liquid ejecting device
JP2013188899A (ja) 液体噴射装置及び媒体搬送装置
CN112644173B (zh) 液体喷出装置
CN110293756B (zh) 记录装置
JP5918716B2 (ja) ベルトクリーニング装置及び画像形成装置
JP2013194332A (ja) インクジェット記録装置及びインクジェット記録方法
JP6617542B2 (ja) 液体吐出装置
JP4178842B2 (ja) インクジェットプリンタ
CN112644172B (zh) 液体喷出装置
JP2019107876A (ja) ロールユニット、ロール装置、ヘッドメンテナンス装置、液体を吐出する装置
CN211942577U (zh) 输送装置以及印刷装置
JP2019034417A (ja) 印刷装置
JP2002249267A (ja) インクジェットプリンタ

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20171025

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180911

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20181112

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20190108

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20190110

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6466731

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250