JP6466260B2 - 印刷用紙 - Google Patents

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本発明は、一見すると凹凸が無く平坦に見えるが、微小な凹凸が形成されていてザラザラとした独特の触感を有する、被印刷面を具備する印刷用紙に関する。
エンボス加工が施された紙は、従来種々の用途に用いられている。例えば特許文献1には、エンボス入りのトイレットペーパー、ペーパータオル、ティシュペーパーなどの紙製品において、単位面積当たりのエンボス個数、エンボス深さなどを特定範囲に規定することで、肌触りの向上、巻き取った場合のコンパクト化などが図られる旨記載されている。特許文献1には、印刷用紙については記載されていない。
印刷用紙としては、被印刷面に凹凸が無く平坦なものが一般的である。しかし、被印刷面が平坦であると、これに印刷を施して得られた印刷物は、立体感に乏しく風合いに欠けるため、用途によっては所望の印刷物が得られないという問題があった。特許文献2には、斯かる問題を解決し、印刷面にユニークな風合い及び感触と良好な印刷仕上がりとが得られる、凹凸模様付き印刷用紙が記載されており、また、その製造方法として、製紙工程において湿潤状態の原紙の片面に、凹部深さ及び凸部間隔がそれぞれ特定範囲に調整された波状凹凸を形成し、該原紙を乾燥させた後、その凹凸面上に、無機顔料を主体とする塗工液を特定量塗工して塗工層を形成する工程を有する製造方法が記載されている。特許文献2によれば、前記波状凹凸は、JISB0601−1976「表面粗さ」で規定されている粗さ曲線から求められるもので、セルロース繊維の絡み合いに起因する微小な凹凸ではなく、目視した際にユニークな風合いと感触とを印刷用紙の表面に発現させ得る凹凸であるとされている。
特許文献3には、一方の面が抄紙用ロールの溝による凹凸形状を有し、他方の面が平滑性を有している有指感性用紙が記載されており、この有指感性用紙によれば、一方の面と他方の面との摩擦係数の違いに起因して有指感性が互いに異なるため、優れた偽造防止効果が奏されるとされている。この有指感性用紙における凹凸形状は、湿式抄紙工程において湿紙に対して凹凸賦形を施すことによって形成されており、湿式抄紙された乾燥状態の紙に対してエンボス加工を施すことによるものではない。
特開2003−275128号公報 特許第2889120号公報 特開2010−163718号公報
本発明は、ザラザラとした独特の触感と印刷適性とを兼ね備えた印刷用紙に関する。
本発明は、被印刷面に、周辺部よりも厚み方向外方に突出した凸部が複数形成されており、各該凸部の突出高さが20〜50μm、各該凸部の水平投影面積が10000〜110000μm2、該被印刷面の全面積に占める各該凸部の水平投影面積の合計の割合が35%以下、該被印刷面における該凸部の単位面積当たりの数が300〜1200個/cm2である印刷用紙である。
本発明によれば、ザラザラとした独特の触感と印刷適性とを兼ね備えた印刷用紙が提供される。この本発明の印刷用紙の被印刷面には微小な凹凸が形成されているところ、該被印刷面は、一見すると凹凸が無く平坦に見えるが、その微小な凹凸に起因してザラザラとした独特の触感を有しているため、本発明の印刷用紙によれば、高画質でユニークな風合いの印刷物が得られる。
図1は、本発明の印刷用紙の一実施形態の模式的な斜視図である。 図2は、図1に示す印刷用紙の模式的な平面図である。 図3は、図1に示す印刷用紙の模式的な断面図である。 図4は、本発明の実施例1の印刷用紙の片面の超深度形状測定顕微鏡写真(対物レンズ10倍、78万画素)である。 図5は、比較例1の印刷用紙の模式的な平面図であり、図2相当図である。 図6は、比較例1の印刷用紙の片面の超深度形状測定顕微鏡写真(対物レンズ10倍、78万画素)であり、図4相当図である。
本発明の印刷用紙の主たる特徴の1つとして、印刷インクが付与される被印刷面に、印刷の邪魔にならない程度の微小な凹凸が付与されている点が挙げられる。一般に、被印刷面に凹凸(例えば立体的な模様)が付与されていると、そこに印刷インクを付与して文字や図柄などを印刷した場合に、その凹凸が過剰に目立ってしまい、印刷文字などが見えにくくなるなどの不都合が生じ、印刷品質の低下が懸念される。これに対し、本発明の印刷用紙の被印刷面に付与されている凹凸は、後述するように、該凹凸を構成している多数の凸部それぞれの大きさや数などが適切な範囲に設定されている、微小な凹凸であるため、印刷親和性を有していて印刷品質の低下を生じさせず、印刷用紙の印刷適性を損なわない。そして、このような微小な凹凸が付与された被印刷面を具備する本発明の印刷用紙は、一見すると被印刷面に凹凸が無く平坦に見えるが、被印刷面を指先などで触るとザラザラとした独特の触感があり、その目視と触感とのギャップなども相俟って、高画質でユニークな風合いの印刷物を提供し得る。
図1〜図3には、本発明の印刷用紙の一実施形態が示されている。本実施形態の印刷用紙1は、シート状基材2を含んで構成されており、この基材2の表面が、印刷用紙1の被印刷面である。印刷用紙1には、前述の如き特徴的且つ微小な凹凸が付与されており、より具体的には、印刷用紙1の被印刷面(基材2の表面)には、周辺部4よりも厚み方向(図3の上下方向)外方に突出した凸部3が複数形成されている。印刷用紙1は、その両面が被印刷面であり、両面それぞれに凸部3が複数形成されている。
図1及び図2に示すように、印刷用紙1の被印刷面においては、複数の凸部3は、該被印刷面の全域に散点状に規則的なパターンで形成されている。より具体的には、印刷用紙1の被印刷面には、複数の凸部3が一方向に所定間隔を置いて等ピッチ(ピッチP1)で配されてなる複数の凸部列3Pが、該一方向と交差する方向に所定間隔を置いて等ピッチ(ピッチP2)で配されており、複数の凸部列3Pを構成する複数の凸部3は、個々独立して散点状に配されていて、互いに密着していない。複数の凸部3は、それぞれ、平面視楕円形状を有しており、複数の凸部列3Pは、それぞれ、その平面視楕円形状の凸部3の長軸L1及び短軸L2それぞれに交差する方向に延びている。複数の凸部3は、互いに同一形状且つ同一寸法である。尚、ここで言う「同一形状且つ同一寸法」には、厳密には複数の凸部が互いに同一形状且つ同一寸法とは言えないでも、当業者が見て複数の凸部が互いに同一視できる場合が含まれる。具体的には例えば、被印刷面に凸部を形成するためのエンボス加工で用いるエンボスロール等の押圧部材における、該凸部に対応する複数の部分(凹部)どうしが互いに同一形状且つ同一寸法である場合は、該押圧部材を用いて形成された複数の凸部は互いに同一形状且つ同一寸法である。
複数の凸部3は、それぞれ、図3に示す如き厚み方向に沿う断面視において、厚み方向外方に向かって凸の弧状をなしており、その凸の頂部3Tは、凸部3の平面視における中心に位置している。凸部3の周辺部4からの突出高さhは、頂部3T(凸部3の平面視における中心)において最大であり、頂部3Tから水平方向(図3の左右方向)に沿って離れるに従って漸次減少している。凸部3の内部には基材2の構成繊維が充填されており、凸部3は中空ではなく中実である。
複数の凸部3それぞれの周辺部4、即ち、隣り合う2個の凸部3,3間は、実質的に凹凸の無い平坦部となっている。ここで言う「凹凸の無い」における「凹凸」には、基材2を構成する繊維の絡み合いに起因する微小な凹凸、即ち、通常の平坦な紙の表面を微視的に観察した場合に見られる微小な凹凸は含まれない。
印刷用紙1の被印刷面に形成されている凸部3は、下記1)〜4)の全てを満たしており、それによって、印刷用紙1は、前述した本発明の印刷用紙の特徴、即ち、「一見すると被印刷面に凹凸が無く平坦に見えるが、被印刷面を指先などで触るとザラザラとした独特の触感がある」を発現することが可能となり、印刷用紙としての品質とユニークな風合いとの両立が可能となる。
1)各凸部3の突出高さh(図3参照)が20〜50μm。
2)各凸部3の水平投影面積が10000〜110000μm2
3)被印刷面(印刷用紙1の片面)の全面積に占める各凸部3の水平投影面積の合計の割合(以下、凸部面積占有率ともいう)が35%以下。
4)被印刷面(印刷用紙1の片面)における凸部3の単位面積(1cm2)当たりの数が300〜1200個/cm2
前記1)に関し、凸部の突出高さが20μm未満では、印刷用紙の被印刷面の独特の触感が十分に得られないおそれがあり、50μmを超えると、被印刷面に印刷を施した場合に凹凸が過剰に目立って印刷品質が低下するおそれがある。凸部の突出高さは、好ましくは25〜45μm、さらに好ましくは30〜40μmである。凸部の突出高さは、無加圧下におけるものであり、以下の方法で測定される。
<印刷用紙の被印刷面の凸部の突出高さの測定方法>
印刷用紙の被印刷面の凸部の突出高さは、超深度形状測定顕微鏡を用いて測定対象の凸部を含む画像を取得し、その取得画像を画像解析ソフトによって解析することで求められる。超深度形状測定顕微鏡としては、例えば株式会社キーエンス製のVK−8500及びVK−8510を用いることができ、画像解析ソフトとしては、例えば株式会社キーエンス製のVK ANALYZERを用いることができる。また、超深度形状測定顕微鏡による画像取得の条件は、対物レンズ10倍、画素数78万画素とすることができる。具体的な測定手順としては、まず、画像取得時には、超深度形状測定顕微鏡における高さ測定レンジを、対象物(凸部)の最下部(凸部の周辺部)から最上部(凸部の頂部)の全体が収まるように手動にて調整を行う。次に、画像解析時には、印刷用紙の被印刷面の平面視において対象物(凸部)とその周辺部が収まるように測定ラインを決定し、自動計算によって測定ラインの高さプロファイルを求める。例えば測定対象物が図1〜図3に示す印刷用紙1の場合、平面視楕円形状の凸部3の長軸L1と短軸L2との交点及び任意の周辺部4が収まるように、測定ラインを決定すれば良い。求められた高さプロファイルはノイズが大きいため、高さスムージング処理/傾き補正の補正処理を行う方が好ましい。本発明では高さスムージング処理を単純平均±12、傾き補正を自動処理で解析した。次に、高さプロファイル上の凸部の頂部と該凸部の周辺部それぞれの任意の点を指定し、その高度差を算出して、その算出値を目的とする「凸部の突出高さ」(図3の符号hに相当)とする。
前記2)に関し、凸部の水平投影面積は、図2に示す如き被印刷面の平面視における凸部3の面積に相当する。凸部の水平投影面積が10000μm2未満では、被印刷面に印刷を施した場合に凹凸が目立たずユニークさに欠けるおそれがあり、110000μm2を超えると、印刷用紙の被印刷面の独特の触感が十分に得られないおそれがある。凸部の水平投影面積は、好ましくは21000〜83000μm2、さらに好ましくは30000〜58000μm2である。凸部の水平投影面積は以下の方法で測定される。
<印刷用紙の被印刷面の凸部の水平投影面積の測定方法>
印刷用紙の被印刷面の凸部の水平投影面積は、光学顕微鏡を用いて測定対象の凸部を含む画像を取得し、その取得画像を解析することで求められる。光学顕微鏡としては、例えば株式会社キーエンス製のVHX−1000を用いることができる。また、光学顕微鏡による画像取得の条件は、対物レンズ25倍、画素数78万画素以上とすることができる。取得画像の具体的な解析手順としては、まず、取得画像をコントラスト/エッジ強調の調整を行い、凸部とその周辺部の境界部が明瞭な最適画像へ調整する。次に、輝度抽出/小粒除去/穴埋め等の自動処理、もしくは、任意の凸部に対して手動操作により多角形に境界部を抽出し、自動計算にて凸部の水平投影面積を求める。手動操作の場合、12角形以上で境界部を抽出することが好ましい。被印刷面上の複数の凸部うちの任意の20個について前記手順に従って水平投影面積を測定し、それらの平均値を目的とする「凸部の水平投影面積」とする。
前記3)に関し、凸部面積占有率が35%を超えると、被印刷面の独特の触感が十分に得られないおそれがあり、凸部面積占有率が小さすぎると、前記2)及び4)をそれぞれ特定範囲に設定し難くなる。凸部面積占有率は、好ましくは18〜32%、さらに好ましくは21〜28%である。
前記4)に関し、凸部の単位面積当たりの数が300個/cm2未満では、印刷用紙の被印刷面に印刷を施した場合に凹凸が目立たずユニークさに欠けるおそれがあり、1200個/cm2を超えると、被印刷面の独特の触感が十分に得られないおそれがある。凸部の単位面積当たりの数は、好ましくは400〜900個/cm2、さらに好ましくは500〜700個/cm2である。
印刷用紙1の被印刷面の特徴をより確実に発現させる観点から、凸部3の周辺部4からの立ち上がり角度θ(図3参照)は、20〜40°、特に23〜37°、とりわけ28〜35°が好ましい。凸部3の立ち上がり角度θは、図3に示すように、凸部3の周辺部4と同一平面に対する、凸部3の立ち上がり部分の傾斜角度である。凸部3の立ち上がり角度が前記範囲内であると、「一見すると、被印刷面に対して凹凸が無く平坦な印象を持つが、よく観察すると、微小な凹凸が確認できる」というような風合いが一層確実に得られるようになり、印刷用紙としての品質とユニークな風合いとのより高いレベルでの両立が可能となる。凸部の立ち上がり角度は以下の方法で測定される。
<印刷用紙の被印刷面の凸部の立ち上がり角度の測定方法>
まず、前記<印刷用紙の被印刷面の凸部の突出高さの測定方法>に従って、測定ラインの高さプロファイルを求める。より具体的には、まず、超深度形状測定顕微鏡(VK−8500及びVK−8510、製造元;株式会社キーエンス)によって、対物レンズ10倍の条件で取得した78万画素の画像を、画像解析ソフト(VK ANALYZER、販売元;株式会社キーエンス)を用いて解析する。画像取得時、まず、高さ測定レンジを対象物の最下部から最上部の全体が収まるように手動にて調整を行う。解析時、凸部3の長辺L1と短辺L2の交差点と任意の周辺部4が収まるように測定ラインを定め、自動計算によって測定ラインの高さプロファイルを求める。求められた高さプロファイルはノイズが大きいため、高さスムージング処理/傾き補正の補正処理を行う方が好ましい。本発明では高さスムージング処理を単純平均±12、傾き補正を自動処理で解析した。次に、求めた高さプロファイル上における、凸部/周辺部の境界点と該凸部の立ち上がり点との任意の2点間の傾斜角度を算出し、その算出値を目的とする「凸部の立ち上がり角度」(図3の符号θに相当)とする。
図4には、図1〜図3に模式的に示した印刷用紙1と同一構成となるように製造された印刷用紙(後述する実施例1)の片面(被印刷面)の、水平投影画像としての超深度形状測定顕微鏡写真が示されている。本発明の印刷用紙は、図4に示す如き、被印刷面の水平投影画像において、平面視楕円形状の凸部3の輪郭(楕円)が目視で確認できる。本発明者らの知見によれば、斯かる印刷用紙の被印刷面の水平投影画像において凸部の輪郭が目視で確認できることは、該被印刷面に望ましい独特の風合いが付与されていることの1つの証明手段となり得る。このように、被印刷面の所定の水平投影画像において凸部3の輪郭を目視で確認可能にするためには、凸部3の周辺部4からの立ち上がり角度θ(図3参照)を前記特定範囲に設定することが有効である。
凸部の輪郭の目視による確認が可能であるか否かの判断材料となる、「被印刷面の水平投影画像」は、超深度形状測定顕微鏡を用いて作成することができる。超深度形状測定顕微鏡としては、例えば株式会社キーエンス製のVK−8500及びVK−8510を用いることができ、超深度形状測定顕微鏡による画像取得の条件は、対物レンズ10倍、画素数78万画素とする。画像取得時には、超深度形状測定顕微鏡における高さ測定レンジを、対象物(凸部)の最下部(凸部の周辺部)から最上部(凸部の頂部)の全体が収まるように手動にて調整を行う。
平面視楕円形状の凸部3の長軸L1(図2参照)の長さは、好ましくは180〜520μm、さらに好ましくは230〜430μmであり、短軸L2(図2参照)の長さは、好ましくは110〜320μm、さらに好ましくは140〜270μmである。印刷用紙1の被印刷面の触感の向上の観点からは、該被印刷面を手指で触った時に複数の凸部3の配列に方向性が感じられないことが好ましいところ、凸部3の長軸L1及び短軸L2の長さの前記範囲は、斯かる観点に基づいて設定されたものである。
また、凸部3の平面視形状の異方性がより強くなる、即ち、短軸L2が長軸L1に比べ極端に短くなると、複数の凸部3の配列に方向性が感じられやすくなる傾向があり、また、凸部3の平面視形状が真円又は真円に近い形状であると、印刷用紙1の製造時における基材の両面同時エンボス加工において、干渉模様(モアレ)が発生するおそれがある。これらを考慮すると、短軸L2の長さと長軸L1の長さとの比(前者/後者)は、0.5以上が好ましく、0.55〜0.80の範囲にあることがさらに好ましい。
また、周辺部4を挟んで隣接する2個の凸部3,3のピッチ、即ち、隣接する2個の凸部3,3それぞれの平面視における中心間の距離は、好ましくは200〜1000μm、さらに好ましくは300〜700μmである。ここで、「周辺部を挟んで隣接する2個の凸部のピッチ」が複数種存在する場合は、それぞれのピッチが前記範囲内にあることが好ましい。例えば、印刷用紙1においては図2に示すように、「周辺部4を挟んで隣接する2個の凸部3,3のピッチ」としては、ピッチP1,P2,P3,P4の計4種類が存在するところ、これら各ピッチが前記範囲内にあることが好ましい。尚、ピッチP1は、1列の凸部列3Pにおいて隣接する2個の凸部3,3のピッチであり、ピッチP2は、隣接する2列の凸部列3P,3Pのピッチである。
前記の凸部3の長さL1及びL2並びにピッチP1〜P4は、それぞれ、前述した被印刷面の水平投影画像(超深度形状測定顕微鏡写真)を用いて測定する。
ピッチP1,P2,P3,P4の如き、周辺部4を挟んで隣接する2個の凸部3,3のピッチは、被印刷面の触感及び印刷仕上がりに特に大きな影響を及ぼす。凸部3,3のピッチが小さすぎる場合、即ち、隣接する2個の凸部3,3が互いに近すぎる場合、被印刷面を手指で触った際に凹凸形状を知覚し難く、触感が低下するおそれがある反面、該被印刷面に印刷を施した場合に、複数の凸部3が印刷の視覚的な妨げとなり難く、印刷仕上がりが向上する傾向がある。また、凸部3,3のピッチが大きすぎる場合、即ち、隣接する2個の凸部3,3が互いに離れすぎる場合、被印刷面の触感が向上する反面、印刷仕上がりが低下する傾向がある。また、凸部3,3のピッチを規定することは、前記3)「凸部面積占有率」、及び前記4)「凸部の単位面積当たりの数」にも少なからず影響を及ぼす。2個の凸部3,3のピッチ(P1,P2,P3,P4)の前記範囲は、斯かる観点に基づいて設定されたものであり、図3に示す如く、複数の凸部3が散点状に規則的なパターンで形成された場合のみならず、複数の凸部3が散点状に不規則なパターンで形成されている場合(図示せず)にも適用し得る。
印刷用紙1を構成するシート状基材2について説明すると、基材2としては、印刷が可能なシート状物を用いることができ、典型的なものは、公知の湿式抄紙法で製造可能な紙である。基材2を構成する紙としては、紙の表面に塗工液を塗工してなる塗工紙を用いることもできるが、前述した特徴的な被印刷面をより確実に得るためには、塗工液が塗工されていないいわゆる非塗工紙を用いることが好ましい。基材2の坪量は、印刷用紙の用途等に応じて適宜設定すれば良く、特に制限されないが、通常好ましくは70〜210g/m2である。
基材2を構成する紙の主原料である繊維としては、例えば、針葉樹晒クラフトパルプ(NBKP)、広葉樹晒クラフトパルプ(LBKP)、針葉樹晒サルファイトパルプ(NBSP)、サーモメカニカルパルプ(TMP)等の木材パルプ;他、麻、竹、藁、ケナフ、三椏、楮、木綿等の非木材パルプ;カチオン化パルプ、マーセル化パルプ等の変性パルプ;ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレンテレフタレート(PET)等の樹脂からなる合成繊維等が挙げられ、これらの1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。紙には、必要に応じ、繊維以外の他の成分、例えば、澱粉、ポリアクリルアミド、ポリアミンポリアミドエピクロルヒドリン等の紙力増強剤又は定着剤、サイズ剤、填料、濾水歩留り向上剤、耐水化剤、定着剤、消泡剤、スライムコントロール剤等の1種又は2種以上が含有されていても良い。
印刷用紙1の被印刷面の凸部3による前述した作用効果をより確実に奏させるようにする観点から、該被印刷面は、広葉樹パルプを主体とする紙(非塗工紙)の表面であることが好ましい。一般に、広葉樹パルプを主体とする紙は、針葉樹パルプを主体とする紙に比して軟らかく、それ故、エンボス加工を施した場合には、前者の方が後者よりもエンボス加工が容易で、紙におけるエンボス加工が施された部分のエッジや輪郭が明瞭になりやすい。従って、基材2が広葉樹パルプを主体とする紙からなり、該紙の表面に凸部3が形成されて印刷用紙1の被印刷面とされていると、基材2が針葉樹パルプを主体とする紙からなる場合に比して、各凸部3の外形がシャープになりやすく、前述した独特の風合いが得られやすくなる。基材2における広葉樹パルプの含有量は、基材2の構成繊維の全質量に対して、好ましくは50質量%以上、さらに好ましくは75〜100質量%である。広葉樹パルプとしてはLBKPが好ましい。また、広葉樹パルプの原料である広葉樹の種類は特に制限されない。
印刷用紙1の被印刷面の複数の凸部3は、エンボス加工によって形成されている。このエンボス加工は、基材2を製造するための湿式抄紙工程において、湿潤状態の基材2に対して行っても良く、あるいは湿式抄紙された乾燥状態の基材2に対して行っても良い。このエンボス加工で用いるエンボスロール等の押圧部材(図示せず)における被加工シートとの接触面(押圧面)には、複数の凹部が散点状に形成されており、各該凹部の周辺部は、凹凸の無い平滑部となっている。ちなみに、図2は、印刷用紙1の被印刷面の模式的な平面図であるが、該被印刷面(凸部3)を形成するためのエンボス加工で用いる押圧部材の押圧面として見ることも可能であり、その場合、図2中の凸部3は、該凸部3に対応する凹部である。この押圧部材を用いて、被加工シートであるエンボス加工前の基材2に対して、常法に従ってエンボス加工(圧搾加工)を施すと、該基材2における該押圧部材の前記凹部の周辺部(平滑部)に対応する部分は、該エンボス加工時の圧搾圧力に応じて厚み方向に圧縮されて平坦な周辺部4となるのに対し、該基材2における該凹部に対応する部分は、該押圧部材と接触しないために厚み方向にほとんど圧縮されないか、わずかに圧縮されるのみであり、その代わりに、該部分の周辺部の圧縮に伴って該押圧部材側に突出変形して凸部3となる。このように、印刷用紙1の被印刷面の複数の凸部3は、それぞれ、印刷用紙1の製造時のエンボス加工における非又は低圧縮部であり、基材2が本来有している密度(繊維密度)が実質的に維持されている低密度部であるのに対し、凸部3の周辺部4(平坦部)は、該エンボス加工における高圧縮部であり、エンボス加工前に比して密度(繊維密度)が増加している高密度部である。つまり、凸部3はその周辺部4に比して密度が低い。
凸部3を形成するためのエンボス加工としては、この種の印刷用紙において利用される方法を特に制限なく利用することができ、例えば、熱を伴うか若しくは伴わない圧搾加工、超音波エンボス加工等が挙げられる。また、基材の両面にエンボス加工を施す方法としては、基材の両面に同時にエンボス加工を施す方法が好ましく、この両面同時エンボス加工法としては、一般に、エンボスロール等の押圧部材と、該押圧部材に比して硬度が低く柔らかい素材からなる受け部材とで、基材の厚み方向両面から該基材を厚み方向に圧縮する方法が知られている。しかしながら、押圧部材の硬度よりも受け部材の硬度が硬い方が基材の圧縮率が高く、そのため、エンボス加工が施された部分のエッジや輪郭が明瞭になりやすく、凸部の外形がシャープになりやすい。即ち、本発明の印刷用紙は、印刷用紙を構成する、凸部が形成されていない基材を、押圧部材とこれよりも硬度が低い(柔らかい)受け部材との間に導入し、両部材間にて該基材を厚み方向に圧縮する工程を経て製造されることが好ましい。
本発明の印刷用紙は、前記実施形態に制限されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変更が可能である。例えば、本発明の印刷用紙には、印刷用紙1の如き、両面に凸部が形成されている形態のみならず、片面のみに凸部が形成されている形態も含まれる。また、印刷用紙の両面に凸部が形成されている場合、一方の面の複数の凸部と他方の面の複数の凸部とは、同じパターンで形成されていても良く、異なるパターンで形成されていても良い。また、本発明の印刷用紙において、凸部の平面視形状は特に制限されず、図示した楕円形以外に、例えば、長方形、正方形、菱形、真円形、星形などの形状から適宜選択できる。凸部の平面視形状が楕円形以外の他の形状の場合は、その短辺、長辺、直径などが前記長さL1又はL2と同程度であれば良い。
また、印刷用紙1において、複数の凸部列3Pは、それぞれ、その平面視楕円形状の凸部3の長軸L1及び短軸L2それぞれに交差する方向に延びていたが、長軸L1又は短軸L2と平行な方向に延びていても良い。また、印刷用紙1においては、複数の凸部3は、被印刷面において散点状に規則的なパターンで形成されていたが、本発明に係る複数の凸部は、規則的なパターンで形成されていなくても良く、散点状に不規則なパターン(ランダムなパターン)で形成されていても良い。また、規則的なパターン及び不規則なパターンの何れにおいても、複数の凸部は、互いに同一形状且つ同一寸法であっても良く、互いに形状及び/又は寸法が異なっていても良い。
以下、実施例を挙げて、本発明を更に詳細に説明するが、本発明は以下の実施例により制限されるものではない。
〔実施例1〕
図4に示す印刷用紙、即ち、図1〜図3に示す印刷用紙1と同一構成の印刷用紙を製造し、実施例1とした。より具体的には、木材パルプとして、LBKP100質量%を使用し、ダブルディスクリファイナーでカナディアンスタンダードフリーネスによる叩解度が400mlの原料パルプスラリーを調製した。この原料パルプスラリーに、ロジンサイズ剤を対パルプ質量当たり固形分濃度で0.5質量%、硫酸アルミニウムを4質量%それぞれ添加して原料スラリーを調製し、この原料スラリーを常法に従って湿式抄紙して坪量116.3g/m2の紙を得、これをシート状基材とした。この基材の両面に同時に圧搾圧力100kgf/cmでエンボス加工を施し、目的とする印刷用紙を得た。実施例1のエンボス加工で用いた押圧部材(エンボスロール)の押圧面は、図2おいて凸部3をこれに対応する凹部に変更したものと同じである。
〔実施例2〕
印刷用紙の坪量を151.2g/m2に変更した以外は実施例1と同様にして印刷用紙を得た。
〔比較例1〕
基材の片面にのみ凹凸を形成し、且つその凹凸を図5に示すものに変更した以外は実施例1と同様にして印刷用紙を得た。比較例1のエンボス加工で用いた押圧部材(エンボスロール)の押圧面は、図5において平面視菱形形状の凸部30をこれに対応する凹部に変更したものと同じである。図5に示すように、比較例1の印刷用紙の被印刷面には、平面視菱形形状の複数の凸部30が散点状に規則的なパターンで形成されている。より具体的には、比較例1の印刷用紙の被印刷面には、複数の凸部30が一方向に所定間隔を置いて等ピッチ(ピッチP1)で配されてなる複数の凸部列30Pが、該一方向と交差する方向に所定間隔を置いて等ピッチ(ピッチP2)で配されている。複数の凸部列30Pは、それぞれ、その平面視菱形形状の凸部30の長軸L1及び短軸L2それぞれに交差する方向に延びている。複数の凸部30の内部には基材の構成繊維が充填されており、凸部30は中空ではなく中実である。複数の凸部30それぞれの周辺部4は、実質的に凹凸の無い平坦部である。
〔比較例2〕
印刷用紙の坪量を151.2g/m2に変更した以外は比較例1と同様にして印刷用紙を得た。
〔比較例3〕
基材の両面に凹凸を形成し、且つ印刷用紙の坪量を127.9g/m2に変更した以外は比較例1と同様にして印刷用紙を得た。
〔比較例4〕
印刷用紙の坪量を157.0g/m2に変更した以外は比較例3と同様にして印刷用紙を得た。
〔被印刷面の触感(ザラザラ感)の評価〕
各実施例及び比較例の印刷用紙の被印刷面の触感(ザラザラ感)を、10名のパネラーに下記評価基準に基づいて評価してもらった。より具体的には、評価対象の印刷用紙の被印刷面をパネラーに手指で触ってもらい、ザラザラと凹凸を感じた場合を10点(最高評価)、ツルツルと平滑な場合を1点(最低評価)として、被印刷面のザラザラした触感の程度を10点満点で評価してもらった(合格点は7点以上)。その評価結果(パネラー10名の平均点)を下記表1に示す。印刷適性の評価点が7点以上であれば、実用上問題無いと言える。
〔印刷適性の評価〕
各実施例及び比較例の印刷用紙の被印刷面に、一般的なオフセット印刷により画像(風景写真が好ましい)を印刷した後、その被印刷面を10名のパネラーに目視観察してもらい、主として、被印刷面の凹凸が印刷図柄を視覚的に邪魔していないか(印刷親和性を有しているか)の観点から、印刷用紙の印刷適性を下記評価基準に基づいて評価してもらった。より具体的には、画像印刷後の被印刷面をパネラーに目視観察してもらい、被印刷面と印刷画像とが親和している場合を10点(最高評価)、被印刷面に対して凹凸の視覚的効果がない場合を1点(最低評価)として、印刷適性を10点満点で評価してもらった。その評価結果(パネラー10名の平均点)を下記表1に示す。印刷適性の評価点が7点以上であれば、実用上問題無いと言える。
前記「被印刷面の触感(ザラザラ感)」は、被印刷面の凹凸に起因する印刷用紙の風合いを評価するものであり、また、ここで評価している「印刷適性」は、その凹凸による印刷図柄の視覚的な阻害度を評価するものであることから、両者が共に高評価(評価点が7点以上)である印刷用紙は、被印刷面の凹凸を活かしたユニークな風合いと印刷適性とが両立した高品質のものであると言える。
表1に示す通り、各実施例は各比較例に比して、被印刷面の触感(ザラザラ感)に優れていて独特の風合いを有しており、しかも各比較例と遜色のない印刷適性を有していた。
特に、実施例1と比較例1又は実施例2と比較例2との構成上の大きな違いは、実施例1及び2は凸部面積占有率が35%以下であり且つ凸部の単位面積当たりの数が300〜1200個/cm2の範囲にあるのに対し、比較例1及び2は凸部面積占有率が35%を超え且つ凸部の単位面積当たりの数が1200個/cm2を超えている点であるところ、この両者の構成上の違いに起因して、比較例1及び2は実施例1及び2に比して被印刷面のザラザラ感に劣る結果となった。
また、比較例3及び4は、凸部面積占有率及び凸部の単位面積当たりの数が比較例1及び2と同じであることに加えてさらに、凸部の突出高さが20μmを下回っているところ、比較例1及び2よりもさらに被印刷面のザラザラ感に劣る結果となった。
以上のことから、印刷用紙の被印刷面にザラザラとした独特の触感を付与するためには、少なくとも、凸部の突出高さ、凸部面積占有率及び凸部の単位面積当たりの数をそれぞれ前記特定範囲に調整することが有効であることがわかる。
また、実施例1及び2は、凸部の周辺部からの立ち上がり角度が20°を大きく上回っているのに対し、比較例1〜4は、いずれも該立ち上がり角度が20°を下回っており、このことも各比較例の評価の悪さに繋がっているものと推察される。
また、比較例1の印刷用紙について、前記方法により、被印刷面の水平投影画像としての超深度形状測定顕微鏡写真を作成した(図6参照)。この図6と、実施例1の印刷用紙の被印刷面の超深度形状測定顕微鏡写真である図4との対比から明らかなように、実施例1の印刷用紙は、平面視楕円形状の凸部3の輪郭(楕円)が明確であるのに対し、比較例1の印刷用紙は、平面視菱形形状の凸部30の輪郭(菱形)が不明確であった。このことからも、実施例1の印刷用紙の被印刷面に独特の風合いが付与されていることが明らかである。
〔実施例3〜11及び比較例5〜11〕
エンボスロールを変更して凸部の寸法等を適宜変更した以外は、実施例1と同様にして印刷用紙を得た。こうして得られた印刷用紙について、前記と同様の方法で且つ実施例1を対照品として、被印刷面の触感(ザラザラ感)及び印刷適性をそれぞれ評価した。その評価結果(パネラー10名の平均点)を下記表2及び3に示す。下記表2及び3では、それぞれ、実施例1を再掲し、且つ他の例について、実施例1の各評価項目の評価点を10点とした場合の相対的な評価点を記載している。
表2及び表3から、印刷用紙の被印刷面に形成された凸部の寸法等に関して本発明で規定している種々の数値範囲の臨界意義が明らかである。
表2の各実施例は何れも評価点が7点以上であり、表3の各比較例よりも性能的に優れているものの、実施例1と比較した場合にはやや劣る結果となった。
凸部の突出高さについては、比較例5及び6の評価結果を考慮すると、斯かる比較例が外れる範囲である20〜50μm程度が適切であることが明らかであるが、さらに実施例1と実施例3及び4との対比結果を考慮すると、25〜45μm、さらには30〜40μm程度が特に好ましいと言える。
凸部の水平投影面積については、比較例7及び8の評価結果を考慮すると、斯かる比較例が外れる範囲である10000〜110000μm2程度が適切であることが明らかであるが、さらに実施例1と実施例5及び6との対比結果を考慮すると、21000〜83000μm2、さらには30000〜58000μm2程度が特に好ましいと言える。
凸部面積占有率については、比較例9の評価結果を考慮すると、斯かる比較例が外れる範囲である35%以下程度が適切であることが明らかであるが、さらに実施例1と実施例7との対比結果を考慮すると、18〜32%、さらには21〜28%程度が特に好ましいと言える。
凸部の単位面積当たりの数については、比較例10及び11の評価結果を考慮すると、斯かる比較例が外れる範囲である300〜1200個/cm2程度が適切であることが明らかであるが、さらに実施例1と実施例8及び9との対比結果を考慮すると、400〜900個/cm2、さらには500〜700個/cm2程度が特に好ましいと言える。
凸部の周辺部からの立ち上がり角度については、比較例5及び6の評価結果を考慮すると、斯かる比較例が外れる範囲である20〜40°程度が適切であることが明らかであるが、さらに実施例1と実施例10及び11との対比結果を考慮すると、23〜37°、さらには28〜35°程度が特に好ましいと言える。
1 印刷用紙
2 基材
3,30 凸部
3P,30P 凸部列
3T 凸部の頂部
4 凸部の周辺部(平坦部)

Claims (5)

  1. 被印刷面に、周辺部よりも厚み方向外方に突出した凸部が複数形成されており、各該凸部の突出高さが20〜50μm、各該凸部の水平投影面積が10000〜110000μm2、該被印刷面の全面積に占める各該凸部の水平投影面積の合計の割合が35%以下、該被印刷面における該凸部の単位面積当たりの数が300〜1200個/cm2である印刷用紙。
  2. 前記凸部の周辺部からの立ち上がり角度が20〜40°である請求項1に記載の印刷用紙。
  3. 前記凸部は周辺部に比して密度が低い請求項1又は2に記載の印刷用紙。
  4. 複数の前記凸部は、前記被印刷面において散点状に形成されている請求項1〜3の何れか一項に記載の印刷用紙。
  5. 前記被印刷面は、広葉樹パルプを主体とする紙の表面である請求項1〜4の何れか一項に記載の印刷用紙。
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