JP6466253B2 - 樹脂、樹脂組成物、硬化物及びフォトレジスト - Google Patents

樹脂、樹脂組成物、硬化物及びフォトレジスト Download PDF

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Description

本発明は、新規な樹脂、当該樹脂を含む樹脂組成物、及び当該樹脂組成物を硬化することによって得られる硬化物に関する。特に、電子デバイスに含まれる絶縁性材料として用いられる樹脂、樹脂組成物、及び硬化物に関する。
各種の電子デバイスは、薄膜プロセスを用いて製造されている。なお、薄膜プロセスとは、フォトリソグラフィ工程、インクジェット工程等によって導電性薄膜、半導体薄膜、及び絶縁性薄膜を所望の形状に加工することによって、所望の積層薄膜を製造するプロセスである。当該プロセスで用いられる導電性薄膜、半導体薄膜、及び絶縁性薄膜の材料に求められる特性は、当該電子デバイスに求められる特性及びその製造に際して求められる特性に依存して様々である。
例えば、絶縁性薄膜上に導電性薄膜が存在する場合に特定の薬品を用いて当該導電性薄膜のみを所望の形状に加工し、絶縁性薄膜を残存させたい場合、当該導電性薄膜には当該薬品に溶解することが求められ、当該絶縁性薄膜には当該薬品に対して溶解しないことが求められることになる。なお、一般的に、導電性薄膜は各種回路を構成する配線として利用するために膜の大部分が除去されることが多く、また、絶縁性薄膜は異なる配線同士を接続させるために適宜コンタクトホールが設けられることがあるものの膜の大部分を残存させることが多い。そのため、絶縁性薄膜用の材料としては、薬品に対する耐性(耐薬品性)が求められることが多い。
耐薬品性に優れた絶縁性薄膜用の材料の具体例としては、特許文献1及び2で開示される材料を挙げることができる。
特開2009−215328号公報 特開2008−304902号公報
近年、ウェアラブル端末、フレキシブルディスプレイといった非平面形状を有する電子デバイスに関する開発が活発に行われている。このような電子デバイスでは、所有者によって任意に外形を変化させることが想定されている。そのため、当該電子デバイスを構成する各種材料に対しては、変形に対する耐性(可撓性)(例えば、折り曲げに対する耐性)が求められることになる。なお、当該各種材料が絶縁性薄膜用の材料であれば、可撓性のみならず、上述の耐薬品性等の特性が求められることは言うまでもない。
上述した点に鑑み、本発明は、新規な材料を提供することを目的の一つとする。具体的には、耐薬品性及び可撓性を備えた新規な絶縁性薄膜用の材料を提供することを目的の一つとする。
本発明の一態様は、1分子中にアミノ基を有する化合物Aと、1分子中にエポキシ基を2つ有する化合物Bとを反応させることによって得られる樹脂である。
なお、上記化合物Aとしては、例えば、下記一般式[1]で表される化合物を用いることができ、上記化合物Bとしては、例えば、下記一般式[2]で表される化合物を用いることができる。
Figure 0006466253

(式中、Raは有機基を表す。)
Figure 0006466253
(式中、Rbは結合基を表す。)
また、上記樹脂は、例えば、下記一般式[3]で表すことができる。
Figure 0006466253
(式中、Raは式[1]で規定した通りであり、Rbは式[2]で規定した通りであり、xは、3〜500である。)
さらに、上記化合物Aは、アミノフェノール類又はアミノナフトール類であってもよい。当該アミノフェノール類としては、例えば、下記一般式[4]で表されるアミノフェノール類を用いることができる。
Figure 0006466253
(式中、Rcは、炭素数が1〜4のアルキル基、アルコキシ基又はアルコキシアルキル基を表し、nは1〜2の整数、mは0〜3の整数を表す。)
また、当該アミノナフトール類としては、例えば、下記一般式[5]で表されるアミノナフトール類を用いることができる。
Figure 0006466253
(式中、Rcは、炭素数が1〜4のアルキル基、アルコキシ基又はアルコキシアルキル基を表し、nは1〜2の整数、mは0〜3の整数を表す。)
また、本発明の一態様は、上述の樹脂と、架橋剤とを含む樹脂組成物である。また、本発明の一態様は、当該樹脂組成物に対して加熱処理を行うことによって得られる硬化物である。
また、本発明の一態様は、上述の樹脂と、感光剤とを含む樹脂組成物である。また、本発明の一態様は、当該樹脂組成物に対して加熱処理、露光処理、及び現像処理を行うことにより得られるフォトレジストである。
本発明の一態様に係る硬化物においては、良好な耐薬品性と可撓性とを両立することが可能である。また、本発明の一態様に係る樹脂組成物は、薄膜プロセスにおける絶縁性薄膜用の材料として用いられることで、その後の加熱処理によって硬化した場合であっても良好な耐薬品性と可撓性を発現することが可能である。また、本発明の一態様に係る樹脂は、当該樹脂組成物の前躯体となることが可能である。
本発明の一態様に係るフォトレジストは、良好な感光特性を備える。また、本発明の一態様に係る樹脂組成物は、薄膜プロセスにおけるエッチングの際のマスク用の材料として用いられることで、良好な感光特性を発現することが可能である。また、本発明の一態様に係る樹脂は、当該樹脂組成物の前躯体となることが可能である。
以下、本発明の一態様について詳細に説明する。なお、以下で説明される内容は、本発明の一例であり、本発明は以下の態様に限定されるものではない。
1.樹脂
本発明の一態様は、後述する化合物Aと、後述する化合物Bとを反応させることによって得られる樹脂である。当該樹脂は、薄膜プロセスにおいて用いられる絶縁性薄膜用の材料の前躯体として用いることができる。なお、本明細書で開示される樹脂の用途は、当該前躯体としての利用に限定されない。すなわち、本明細書で開示される樹脂には、当該用途以外の用途も存在し得る。
1−1.化合物A
本明細書で開示される化合物Aは、1分子中にアミノ基を有する化合物である。例えば、化合物Aとして、下記一般式[1]で表される化合物を用いることができる。
Figure 0006466253
なお、一般式[1]において、Raは有機基を表す。有機基としては、任意の有機基であってよいが、好ましくは、フェニル基、フェノール基、ベンジル基、ナフチル基、又はナフトール基などである。これらの有機基は、置換基を有していてもよく、好ましい置換基としては炭素数が1〜4のアルキル基、アルコキシ基又はアルコキシアルキル基が挙げられる。なお、炭素数が1〜4のアルキル基は、直鎖状、分枝鎖状のいずれであってもよく、当該アルキル基には、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル等が含まれる。また、炭素数が1〜4のアルコキシ基としては、直鎖状、分枝状、環状又はそれらの組み合わせである飽和アルコキシ基が挙げられる。例えば、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、シクロプロポキシ基、n−ブトキシ基、イソブトキシ基、s−ブトキシ基、t−ブトキシ基、シクロブトキシ基、シクロプロピルメトキシ基、n−ペンチルオキシ基、シクロペンチルオキシ基、シクロプロピルエチルオキシ基、シクロブチルメチルオキシ基、n−ヘキシルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基、シクロプロピルプロピルオキシ基、シクロブチルエチルオキシ基又はシクロペンチルメチルオキシ基等が挙げられる。また、炭素数が1〜4のアルコキシアルキル基は、上記したようなアルコキシ基を置換基として有するアルキル基であり、アルキル基の炭素数は特に限定されないが、通常1〜4である。
本発明の一つの好ましい態様として、化合物Aとして、アミノフェノール類又はアミノナフトール類を用いることができる。たとえば、化合物Aとして、下記一般式[4]で表されるアミノフェノール類を用いることができる。
Figure 0006466253
なお、一般式[4]において、Rcは炭素数が1〜4のアルキル基、アルコキシ基又はアルコキシアルキル基、nは1〜2の整数、mは0〜3の整数を表す。また、炭素数が1〜4のアルキル基、アルコキシ基又はアルコキシアルキル基については、上述した通りである。
また、本発明の別の好ましい態様として、化合物Aとして、下記一般式[5]で表されるアミノナフトール類を用いることができる。
Figure 0006466253
なお、一般式[5]において、Rcは炭素数が1〜4のアルキル基、アルコキシ基又はアルコキシアルキル基、nは1〜2の整数、mは0〜3の整数を表す。また、炭素数が1〜4のアルキル基、アルコキシ基又はアルコキシアルキル基については、上述した通りである。
なお、当該アミノフェノール類の具体例としては、2−アミノフェノール、3−アミノフェノール、4−アミノフェノール、4−アミノ−3−メチルフェノール、2−アミノ−4−メチルフェノール、3−アミノ−2−メチルフェノール、5−アミノ−2−メチルフェノールなどを挙げることができる。また、当該アミノナフトール類の具体例としては、1−アミノ−2−ナフトール、3−アミノ−2−ナフトール、5−アミノ−1−ナフトールなどを挙げることができる。
また、本発明の別の好ましい態様として、化合物Aとして、アニリンを用いることができる。
また、本発明の一態様においては、1分子中にアミノ基を有する化合物である化合物Aに加えて、ジアミンを併用してもよい。ジアミンとしては、例えば、m−キシレンジアミンなどを用いることができる。
1−2.化合物B
本明細書で開示される化合物Bは、1分子中にエポキシ基を2つ有する化合物である。例えば、化合物Bとして、下記一般式[2]で表される化合物を適用することができる。
Figure 0006466253
なお、Rbは結合基を表す。結合基としては任意の結合基であってよいが、好ましくは、ビスフェノール類のエーテル結合基、ジオール類のエーテル結合基、ジカルボン酸類のエステル結合基が挙げられる。具体的には、ビスフェノール類としては、ビスフェノールF、ビスフェノールA、ビスフェノールZ、ビフェノール及びこれらの重合体などが挙げられ、ジオール類としては、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、シリコーン及びこれらの重合体などが挙げられ、ジカルボン酸類としては、マレイン酸、フタル酸、水添型フタル酸、テレフタル酸などが挙げられる。
一般式[2]で表される化合物の具体例としては、EPICLON850、EPICLON830(DIC社製)及びjERYX−4000(三菱化学社製)などのビスフェノール型エポキシ樹脂;DENACOL EX−211、DENACOL EX−212、DENACOL EX−810、DENACOL EX−830、DENACOL EX−911、DENACOL EX−920、及びDENACOL EX−930(ナガセケムテックス社製)などのジオール型エポキシ樹脂;DENACOL EX−711、DENACOL EX−721(ナガセケムテックス社製)、及びjER191P(三菱化学社製)などのジカルボン酸エステル型エポキシ樹脂;並びにX−22−163及びKF−105(信越化学社製)などのシリコーン型エポキシ樹脂などを挙げることができる。
1−3.反応生成物
上記化合物AとBを反応させることによって、本発明の一態様の樹脂を生成することができる。例えば、当該樹脂は、下記一般式[3]で表すことができる。
Figure 0006466253
なお、Raは式[1]で規定した通りであり、Rbは式[2]で規定した通りであり、xは、3〜500であり、好ましくは5〜100である。)
なお、当該樹脂においては、上記化合物Aに含まれるアミノ基の水素と上記化合物Bに含まれるエポキシ基との当量比(アミン水素/エポキシ基)が、0.5以上1.2以下であることが好ましく、前記化合物Aに含まれるアミノ基の水素と前記化合物Bに含まれるエポキシ基との当量比(アミン水素/エポキシ基)が、0.7以上1.0以下であることがより好ましい。なぜなら、当該当量比がこの範囲よりも低い場合には、可撓性の機能が発現しにくくなり、高い場合には、反応中にゲル化しやすくなる、又はエポキシ基残留による安定性低下などの問題が生じるからである。
また、当該樹脂を製造する際の加熱処理温度は、60℃以上250℃以下であることが好ましく、80℃以上180℃以下であることがより好ましい。なぜなら、当該温度がこの範囲よりも低い場合には、反応が生じにくくなり、高い場合には、意図しない反応が生じるなどの問題が生じるからである。さらに、当該温度がこの範囲よりも低い場合には、上記化合物Bに含まれるエポキシ基が残留しやすくなる。この場合、当該樹脂の経時変化という問題が生じやすくなる。
また、当該樹脂においては、可撓性の機能を発現するために重量平均分子量は高い方が好ましい。もっとも、重量平均分子量が高すぎる場合には、当該樹脂がゲル化してしまうため好ましくない。好ましい樹脂の重量平均分子量は、1000〜200000であり、さらに好ましくは、2000〜40000である。
2.樹脂組成物
本発明の一態様は、上述した樹脂と、架橋剤とを含む樹脂組成物である(以下「樹脂組成物1」ともいう。)。樹脂組成物1は、薄膜プロセスにおける絶縁性薄膜用の材料として用いることができる。
また、本発明の他の一態様は、上述した樹脂と、感光剤とを含む樹脂組成物である(以下「樹脂組成物2」ともいう。)。樹脂組成物2は、フォトレジスト用の材料として用いることができる。
なお、本明細書で開示される樹脂組成物の用途は、薄膜プロセスにおける絶縁性薄膜用の材料及びフォトレジスト用の材料としての利用に限定されない。すなわち、本明細書で開示される樹脂組成物には、当該用途以外の用途も存在し得る。
樹脂組成物1に含まれる架橋剤の具体例としては、アルコキシメチル架橋剤及びエポキシ樹脂などを挙げることができる。そして、当該樹脂組成物に含まれる架橋剤の量としては、特に制限はないが、当該樹脂に対し1〜100質量%であることが好ましい。
また、樹脂組成物2に含まれる感光剤としては、ナフトキノンジアジド化合物が例示され、より具体的には、1,2−ナフトキノン−2−ジアジド−5−スルホン酸エステル、1,2−ナフトキノン−2−ジアジド−4-スルホン酸エステル、2,3,4−トリヒドロキシベンゾフェノン及び2,3,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノンの6−ジアゾ−ジヒドロ−5−オキソ−1−ナフタレンスルホン酸エステル等を挙げることができる。具体的な商品名としては、東洋合成工業株式会社製のPC−5、NT−250、4NT−300やダイトーケミックス株式会社製のDTEP−300、DTEP−350などを挙げることができる。当該樹脂組成物に含まれる感光剤の量としては、特に制限はないが、当該樹脂に対し、5〜15質量%であることが好ましい。
3.硬化物
本発明の一態様は、上述した樹脂組成物1に対して加熱処理を行うことによって得られる硬化物である。当該硬化物は、薄膜プロセスを経て製造される電子デバイスに含まれる絶縁性薄膜用の材料として適用することができる。なお、本明細書で開示される硬化物の用途は、電子デバイスに含まれる絶縁性薄膜用の材料としての利用に限定されない。すなわち、本明細書で開示される硬化物には、当該用途以外の用途も存在し得る。
4.フォトレジスト
本発明の一態様は、上述した樹脂組成物2に対して、加熱処理、露光処理、及び現像処理を行うことにより得られるフォトレジストである。なお、露光処理において用いられる光は、可視光線であっても紫外線であってもよい。また、フォトレジストは、ポジ型及びネガ型のいずれも得ることができる。
5.最終製品
上述した樹脂、樹脂組成物1、又は硬化物は、各種の電子デバイスに含まれる絶縁性薄膜用の材料として適用することができる。例えば、ウェアラブル端末に含まれる各種回路に設けられるトランジスタ、又はフレキシブルディスプレイの各画素に設けられるトランジスタを構成する絶縁性薄膜用の材料として適用することができる。そして、これにより、当該ウェアラブル端末又はフレキシブルディスプレイの変形の自由度を向上させることができる。また、当該トランジスタの活性層が有機半導体材料によって構成されている場合には、当該有機半導体材料と樹脂組成物1とを共にインクジェット方式で成膜することができる。そして、この場合には、製造工程の簡易化及びコストの低減などを図ることが可能になる。
また、上述した樹脂、樹脂組成物2、又はフォトレジストは、各種の電子デバイスの製造工程(薄膜プロセス)で行われるエッチングの際のマスク用の材料として適用することができる。例えば、ウェアラブル端末に含まれる各種回路に設けられるトランジスタ、又はフレキシブルディスプレイの各画素に設けられるトランジスタを製造工程で行われるエッチングの際のマスク用の材料として適用することができる。そして、これにより、当該ウェアラブル端末又はフレキシブルディスプレイの製造工程における変形の自由度を向上させることができる。また、当該トランジスタの活性層が有機半導体材料によって構成されている場合には、当該有機半導体材料と樹脂組成物2とを共にインクジェット方式で成膜することができる。そして、この場合には、製造工程の簡易化及びコストの低減などを図ることが可能になる。
以下、実施例を挙げて本発明の一態様をより具体的に説明するが、本発明はこれら実施例により何ら限定されるものではない。
[実施例1]
(1)樹脂の合成例
上記樹脂の一例として、下記表1で表される樹脂R1〜樹脂R26を合成した。樹脂R1は、化合物Aとして3−アミノフェノールを用い、化合物BとしてEPICLON850を用いて合成された樹脂である。具体的には、樹脂R1であれば、まず、1L3口フラスコにおいて、30.0gの前者と、93.1gの後者とに加えて反応溶剤である123.1gのプロピレングリコールモノメチルエーテル(PGME)を攪拌するとともに、120℃に保持して4時間反応させた。次いで、PGMEを常圧留去させながら保持温度を180℃まで昇温し、30分保持した。次いで、冷却し、固形の樹脂R1を123.1g得た。次いで、当該固形分に再度PGMEを加えて、樹脂R1の割合が50質量%となるように(PGMEが123.1g含まれるように)樹脂溶液を調製した。なお、樹脂R1を50質量%含む当該樹脂溶液を、以下では樹脂R1ワニスと呼ぶこととする。また、樹脂R2〜樹脂R26は、上記表1に記載の条件の下、樹脂R1と同様の方法によって合成されたものであり、また、樹脂R1と同様に、樹脂R2〜樹脂R26のそれぞれも最終的に50質量%となるように調製されている。なお、上記表1における樹脂R23〜樹脂R25の合成では、それぞれ30gの3−アミノフェノールに、それぞれ、0.15g、0.3g、1.5gのm−キシレンジアミンを添加して用いた。また、上記表1における樹脂R17、樹脂R18の合成においては、2種類の化合物Bを用いた。また、最終的に得られる樹脂R2〜樹脂R26を50質量%含む樹脂溶液のそれぞれを、以下では樹脂R2ワニス〜樹脂R26ワニスと呼ぶこととする。
Figure 0006466253
表1には、算出された樹脂R1〜樹脂R26の重量平均分子量(MW)及びアルカリ溶解速度(ADR)を併記している。例えば、樹脂R1の重量平均分子量は、22000であり、アルカリ溶解速度は、ほぼ0(すなわち、樹脂R1は、ほとんど溶解しなかった)であった。なお、ゲル化した樹脂R25については、重量平均分子量及びアルカリ溶解速度の測定を行っていない。
重量平均分子量は、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)を用いて定量した。具体的には、重量平均分子量は、「ゲルパーミエーションクロマトグラフィー HLC−8220 GPC」(東ソー社製)を用いて算出された値をポリスチレン標準にて換算することによって定量した。
また、アルカリ溶解速度は、アルカリ溶液として2.38質量%テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド溶液を用い、それに対する溶解速度を定量した。具体的には、まず、3.5インチシリコンウェハー上に、樹脂R1ワニス〜樹脂R24ワニス及び樹脂R26ワニスをそれぞれスピンコーターにて塗布した。次いで、ホットプレートを用いて、110℃で1分間プリベークした。次いで、「光干渉式膜厚測定装置 AFT M5100」(Nanometrics社製)を用いて膜厚を測定した。次いで、塗膜されたシリコンウェハーを2.38質量%テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド溶液に浸し、塗膜が完全に溶解するまでの時間を測定した。そして、プリベーク後の膜厚d(Å)を当該時間t(s)で除することにより、アルカリ溶解速度v(Å/s)を算出した(v=d/t)。
(2)樹脂組成物の合成例
上述した方法で得られた樹脂R1ワニス〜樹脂R24ワニス及び樹脂R26ワニスのそれぞれに架橋剤を加えることで、下記表2で表される樹脂組成物S1〜樹脂組成物S35を得た。例えば、樹脂組成物S1は、20.0gの樹脂R1ワニスに対して架橋剤として2.0gのEPICLON850が添加されたものである。具体的には、樹脂組成物S1は、50mlのポリエチレン製容器において、両者を攪拌混合したものである。なお、樹脂組成物S2〜樹脂組成物S35は、下記表2に記載の条件の下、樹脂組成物S1と同様の方法によって得られたものである。
Figure 0006466253
また、上記樹脂組成物の比較例として、下記表3で表される樹脂組成物C1〜C3を以下の手順によって合成した。まず、窒素置換を行った1L3口フラスコに、パラターシャーリーブトキシスチレン88.2g、反応溶剤としてPGME88.2g、重合開始剤としてV−601(和光純薬工業(株)商品名)10.3gを溶解した。次いで、それらを攪拌しながら、80℃にて8時間反応を行った。次いで、35質量%塩酸を10.0g加え、還流下にて6時間反応を行った。そして、これにより、ポリp−ヒドロキシスチレンの溶液を得た。次いで、得られた溶液を純水580.0gに添加し、析出物をろ別した。次いで、当該析出物を真空乾燥機にて60℃、8時間乾燥した。そして、これにより、ポリp−ヒドロキシスチレンの粉末を得た。得られた粉末10.0gをPGME10.0gに溶解した。さらに、ヘキサメトキシメチルメラミン1.0g若しくは2.0g、又はEPICLON850を2.0g加えて、樹脂組成物C1〜樹脂組成物C3を得た。
Figure 0006466253
(3)硬化物の評価
上述した方法で得られた樹脂組成物S1〜樹脂組成物S35のそれぞれに加熱処理を行うことで、それぞれの硬化物を得た。下記表4は、当該硬化物に対する耐薬品性及び折り曲げ試験(可撓性)の評価結果を示す表である。なお、評価結果は、良かったものから順に「◎」、「○」、「△」、「×」と表現されている。
具体的には、耐薬品性の評価は、以下の手順で行った。まず、スピンコーターを用いて樹脂組成物S1〜樹脂組成物S35及びC1〜3を3.5インチシリコンウェハー上に塗布した。次いで、ホットプレートを用いて120℃で3分間の加熱処理を行い、その後、オーブンにて200℃で2時間の加熱処理を行うことで、硬化物を得た。次いで、当該硬化物の膜厚を測定した。当該測定には、「光干渉式膜厚測定装置 AFT M5100」(Nanometrics社製)を用いた。次いで、当該硬化物をアセトンに1時間含浸させた。最後に、当該硬化物を乾燥させた後、膜厚を測定した。そして、当該含浸の前後における膜厚の変化量に応じて、耐薬品性を評価した。具体的には、膜厚の変動率が±5%未満の場合に「◎」、±5〜10%未満に「○」、±10〜15%未満の場合に「△」、±15%を超える場合及び剥れてしまった場合に「×」と評価した。
また、折り曲げ試験(可撓性)の評価は、以下の手順で行った。まず、バーコーターを用いて樹脂組成物S1〜樹脂組成物S35及び樹脂組成物C1〜樹脂組成物C3を0.3mm厚アルミニウム板上に、膜厚が1μmとなるように塗布した。次いで、オーブンにて200℃で2時間の加熱処理を行うことで、硬化物を得た。最後に、当該硬化物を当該アルミニウム板ごと45°、90°にそれぞれ折り曲げた。そして、当該折り曲げによって、ヒビ割れが生じるか否かによって評価した。具体的には、90°折り曲げにてヒビ割れがなかった場合に「◎」、45°折り曲げにてヒビ割れはなかったものの90°折り曲げにてヒビ割れがあった場合に「○」、45°折り曲げにてヒビ割れがあった場合に「×」とした。
Figure 0006466253
表4から、樹脂組成物S1〜樹脂組成物S35に加熱処理を行うことによって得られる硬化物は、樹脂組成物C1〜樹脂組成物C3に加熱処理を行うことによって得られる硬化物と比較して、良好な耐薬品性及び可撓性の双方を備えた材料であることが分かった。
[実施例2]
上述した樹脂は、フォトレジストの構成材料ともなり得る。以下では、上述した樹脂を用いて作製されるフォトレジストの実施例及びその特性について具体的に説明する。
(1)感光性樹脂組成物(感光性を備える樹脂組成物)の合成例
上述した方法で得られた樹脂R2ワニス、樹脂R6ワニス、樹脂R10ワニス、樹脂R17ワニスのそれぞれに感光剤を加えることで、下記表5で表される感光性樹脂組成物S36〜感光性樹脂組成物S39を得た。例えば、感光性樹脂組成物S36は、20.0gの樹脂R2ワニスに対して感光剤として1.0gのNT−250が添加されたものである。なお、感光性樹脂組成物S36〜感光性樹脂組成物S39は、下記表5に記載の条件の下、感光性樹脂組成物S36と同様の方法によって得られたものである。
Figure 0006466253
(2)感光性樹脂組成物の評価
下記表6は、感光性樹脂組成物S36〜感光性樹脂組成物39に対する感光特性の評価結果を示す表である。なお、評価結果が良かったものを「○」と表現している。具体的な感光特性の評価は、以下の通りである。
まず、スピンコーターを用いて感光性樹脂組成物S36〜感光性樹脂組成物39を、厚さが5μmとなるように3.5インチシリコンウェハー上に塗布した。次いで、ホットプレートを用いて110℃で1分間の加熱処理を行った。次いで、「露光機g線ステッパー1500 MVS R−PC system」(Ultratech社製)に、マスクパターンが印刷されたレチクルをセットし、露光量を適宜変化させて露光を行った。具体的には、50mJ/cm〜500mJ/cmの範囲において、50mJ/cm毎に露光量を変化させて露光を行った。次いで、2.38重量%のテトラメチルアンモニウム水溶液を用いて現像を行った。次いで、純水でリンスし、振り切り乾燥した。その結果、ポジ型のフォトレジストのパターンを得た。
なお、ポジ型のフォトレジストとは、露光された部分が現像によって除去される感光性樹脂組成物によって構成されるものであり、そのパターンとは、当該現像後に残存する感光性樹脂組成物をさす。また、ポジ型のフォトレジストでは、対象とされる領域に対する露光量が不十分である場合、当該領域は、現像によって除去されることなく、残存することとなる。
そして、当該パターンを光学顕微鏡で観察し、当該パターンを解像させるために必要な最低露光量を求めた。すなわち、厚さ5μmの感光性樹脂組成物を現像によって除去するために最低限必要となる露光量を求めた。また、現像による当該パターン(対象とされる領域以外の領域における感光性樹脂組成物)の膜減り量を求めた。その結果、当該最低露光量が400mJ/cm以下であり、且つ当該膜減り量が1μm未満となる(当該パターンの膜厚が4μm超となる)ものを、表6では「○」と表現している。
Figure 0006466253
表6から、感光性樹脂組成物S36〜感光性樹脂組成物S39は、良好な感光特性を備えた材料であることが分かった。

Claims (9)

  1. 下記一般式[1]で表される1分子中にアミノ基を有する化合物Aと、下記一般式[2]で表される1分子中にエポキシ基を2つ有する化合物Bとを反応させることによって得られる樹脂と、感光剤とを含む樹脂組成物
    Figure 0006466253

    (式中、Raは有機基を表す。)
    Figure 0006466253

    (式中、Rbは結合基を表す。)
  2. 前記樹脂が下記一般式[3]で表される請求項に記載の樹脂組成物
    Figure 0006466253

    (式中、Raは式[1]で規定した通りであり、Rbは式[2]で規定した通りであり、xは、3〜500である。)
  3. 前記化合物Aがアミノフェノール類又はアミノナフトール類である請求項1〜のいずれか1項に記載の樹脂組成物
  4. 前記アミノフェノール類が、下記一般式[4]で表される請求項に記載の樹脂組成物
    Figure 0006466253

    (式中、Rcは、炭素数が1〜4のアルキル基、アルコキシ基又はアルコキシアルキル基、nは1〜2の整数、mは0〜3の整数を表す。)
  5. アミノナフトール類が、下記一般式[5]で表される請求項に記載の樹脂組成物
    Figure 0006466253

    (式中、Rcは、炭素数が1〜4のアルキル基、アルコキシ基又はアルコキシアルキル基、nは1〜2の整数、mは0〜3の整数を表す。)
  6. 前記化合物Aに含まれるアミノ基の水素と前記化合物Bに含まれるエポキシ基との当量比(アミン水素/エポキシ基)が、0.5以上1.2以下である請求項1〜のいずれか1項に記載の樹脂組成物
  7. 更に、架橋剤を含む請求項1〜6のいずれか1項に記載の樹脂組成物。
  8. 請求項に記載の樹脂組成物に対して加熱処理を行うことによって得られる硬化物。
  9. 請求項1〜7のいずれか1項に記載の樹脂組成物に対して加熱処理、露光処理、及び現像処理を行うことにより得られるフォトレジスト。
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