JP6464674B2 - 樹脂成形体、及び樹脂成形体の製造方法 - Google Patents

樹脂成形体、及び樹脂成形体の製造方法 Download PDF

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本発明は、熱可塑性樹脂に帯電防止剤を添加した樹脂成形体及びその製造方法に関する。
熱可塑性樹脂は一般に導電性がなく帯電しやすいことから、該熱可塑性樹脂に帯電防止剤を添加することによって帯電防止効果を付与することは広く行われている。
従来、樹脂に帯電防止性を付与する方法として、多価アルコール脂肪酸エステルを主成分とした界面活性剤を添加する方法が知られている(特許文献1、2参照)。
しかしながら、上記の方法では、水洗すると帯電防止性が消失する等、帯電防止性の永続性に問題があった。そのため、帯電防止剤の中でも、高分子型永久帯電防止剤といわれているものは、帯電防止効果が長く続くことから広く使用されている。この高分子型永久帯電防止剤には、多くの種類が知られており、配合される熱可塑性樹脂の種類・性質に応じて使い分けられている(特許文献3、4、5参照)。
帯電防止剤は基本的に樹脂の表層に均一に塗布していることが望ましい。しかしながら、高分子型永久帯電防止剤を含有した熱可塑性樹脂はシートやフィルム等に成形して使用する場合、その接着性・密着性が低下することが知られている。従って、フィルムやシートの後加工等において、接着性・密着性が低下することによって生産性が低下する問題を抱えている。この問題を解決するため、材料の融点や平均粒径・帯電防止剤の存在範囲等を細かく制御したものを使用することが提案されている(特許文献6参照)。
特公平6−21198号公報 特公平4−43104号公報 特開2001−278985号公報 特開2005−97596号公報 特開平8−81534号公報 特許第4530885号公報
本発明は、上記の既存技術とは異なる観点から、高分子型永久帯電防止剤が抱える接着性・密着性の低下の問題を比較的容易に解決し、後加工性に優れた樹脂成形体及びその製造方法を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するため、本発明の一態様に係る樹脂成形体は、化粧シート上に帯電防止層と表面保護層とがこの順に形成され、帯電防止層内には、帯電防止剤の塗布されている部分と帯電防止剤の塗布されていない部分とが規則的に形成されている。
また、本発明の一態様に係る樹脂成形体の製造方法では、化粧シート上に帯電防止層と表面保護層とをこの順に形成する際、帯電防止層内に、帯電防止剤の塗布されている部分と塗布されていない部分とを規則的に形成する。
本発明の一態様によれば、樹脂成形体の表層において、帯電防止剤が塗布されている部分では、帯電防止層がその帯電防止性を確保することができる。一方、帯電防止剤が塗布されていない部分では、接着性・密着性を確保することが可能となる。これにより、帯電防止剤として、広く流布している一般的な(市販の)高分子型永久帯電防止剤を使用しても、後加工における接着性・密着性の低下の問題を抱えることがなくなる。
本発明の一実施形態に係る樹脂成形体の積層構造を示す断面図である。 コーター側面から見た帯電防止層のイメージ図である。 コーター裏側から見た帯電防止層のイメージ図である。
<実施形態>
以下に、本発明の一実施形態について添付図面を参照して説明する。
図1に示すように、本発明の一実施形態に係る樹脂成形体は、化粧シート1上に、帯電防止層2と、表面保護層3とが、この順に形成されている。
(化粧シート1)
化粧シート1は、化粧シート1に絵柄模様による意匠性を付与する絵柄印刷層と、透明性を有する透明熱可塑性樹脂層とを、この順で積層してなる構造である。なお、実際には、化粧シート1は、当該技術分野における一般的な化粧シートでも良い。
絵柄印刷層は、化粧シート1に所望の絵柄模様による意匠性を付与するものであり、絵柄模様の種類等は特に限定的ではない。例えば、木目模様、石目模様、砂目模様、タイル貼模様、煉瓦積模様、布目模様、皮絞模様、幾何学図形、文字、記号、抽象模様等が挙げられる。
絵柄印刷層の形成方法は特に限定されず、例えば、公知の着色剤(染料又は顔料)を結着材樹脂と共に溶剤(又は分散媒)中に溶解(又は分散)させて得られる着色インキ、コーティング剤等を用いた印刷法等により形成すれば良い。
着色剤としては、例えば、カーボンブラック、チタン白、亜鉛華、弁柄、紺青、カドミウムレッド等の無機顔料;アゾ顔料、レーキ顔料、アントラキノン顔料、キナクリドン顔料、フタロシアニン顔料、イソインドリノン顔料、ジオキサジン顔料等の有機顔料;アルミニウム粉、ブロンズ粉等の金属粉顔料;酸化チタン被覆雲母、酸化塩化ビスマス等の真珠光沢顔料;蛍光顔料;夜光顔料等が挙げられる。これらの着色剤は、単独又は2種以上を混合して使用できる。これらの着色剤には、シリカ等のフィラー、有機ビーズ等の体質顔料、中和剤、界面活性剤等が更に配合しても良い。
結着材樹脂としては、例えば、アクリル系樹脂、スチレン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ウレタン系樹脂、塩素化ポリオレフィン系樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体系樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、アルキド系樹脂、石油系樹脂、ケトン樹脂、エポキシ系樹脂、メラミン系樹脂、フッ素系樹脂、シリコーン系樹脂、繊維素誘導体、ゴム系樹脂等が挙げられる。これらの樹脂は、単独又は2種以上を混合して使用できる。
溶剤(又は分散媒)としては、例えば、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン等の石油系有機溶剤;酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸−2−メトキシエチル、酢酸−2−エトキシエチル等のエステル系有機溶剤;メチルアルコール、エチルアルコール、ノルマルプロピルアルコール、イソプロピルアルコール、イソブチルアルコール、エチレングリコール、プロピレングリコール等のアルコール系有機溶剤;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン系有機溶剤;ジエチルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフラン等のエーテル系有機溶剤、;ジクロロメタン、四塩化炭素、トリクロロエチレン、テトラクロロエチレン等の塩素系有機溶剤;水等の無機溶剤等が挙げられる。これらの溶剤(又は分散媒)は、単独又は2種以上を混合して使用できる。
絵柄印刷層の形成に用いる印刷法としては、例えば、グラビア印刷法、オフセット印刷法、スクリーン印刷法、フレキソ印刷法、静電印刷法、インクジェット印刷法等が挙げられる。また、全面ベタ状の絵柄印刷層を形成する場合には、例えば、ロールコート法、ナイフコート法、エアーナイフコート法、ダイコート法、リップコート法、コンマコート法、キスコート法、フローコート法、ディップコート法等の各種コーティング法が挙げられる。その他、手描き法、墨流し法、写真法、転写法、レーザービーム描画法、電子ビーム描画法、金属等の部分蒸着法、エッチング法等を用いたり、他の形成方法と組み合わせて用いたりしても良い。
透明熱可塑性樹脂層は、透明性である限り、無色透明、着色透明、半透明等のいずれも含む。透明熱可塑性樹脂層に含まれる樹脂成分は限定的ではないが、熱可塑性樹脂であれば好ましく、特にポリプロピレンが好ましく、ホモポリプロピレンがより好ましい。
本実施形態では、化粧シート1において、絵柄印刷層として、着色ポリプロピレンフィルム(リケンテクノス(株)製「OW」)とグラビアインキ(東洋インキ製造(株)製「ラミスター」)とを使用して木目印刷をグラビア印刷機により印刷して設けたものを使用する。また、透明熱可塑性樹脂層として、ホモポリプロピレンを使用する。
(帯電防止層2)
化粧シート1の上には、帯電防止層2が形成されている。帯電防止層2は、帯電防止樹脂組成物(高分子型永久帯電防止剤)より形成される。この帯電防止樹脂組成物は、永久帯電防止剤と、表層用ポリオレフィン樹脂との溶融混練等によって得られる。この永久帯電防止剤は、親水性ポリマーと、変性ポリオレフィンとの共重合体からなる
永久帯電防止剤を組成する親水性ポリマーは、一般にポリエーテルと称されるものが好ましく、ポリエーテルジオール、ポリエーテルジアミン、ポリエーテルエステルアミド、ポリエーテルアミドイミド、ポリエーテルウレタン、ポリエーテルエステル、ポリエーテルアミド及びこれらの変性物等が挙げられる。
また、永久帯電防止剤を組成する変性ポリオレフィンは、適宜のポリオレフィンにおいて、その変性基としてカルボニル基、カルボキシル基、アミノ基、水酸基等が導入され、これらを少なくとも片末端に含有したポリオレフィンである。好ましくは、カルボキシル基変性ポリオレフィンが挙げられる。
表層用ポリオレフィン樹脂としては、エチレン、ポリプロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン等のα−オレフィンの単独重合体、上記α−オレフィン同士の共重合体、及びこれらの混合物等が挙げられる。上記α−オレフィンと共重合可能なα−オレフィン以外の単量体としては、酢酸ビニル、マレイン酸、ビニルアルコール、メタクリル酸、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル等が挙げられる。この表層用ポリオレフィン樹脂は、異なる樹脂同士を組み合わせもしくは混合したものでも良い。
図2、図3に示すように、本実施形態では、コーターに搭載されたグラビアロール(C)を用いて、帯電防止層2内に、帯電防止剤の塗布(コーティング)されている部分(A)と塗布されていない部分(B)とを規則的に形成する。例えば、帯電防止剤の塗布されている部分(A)をグラビアコートにより形成し、帯電防止剤の塗布されていない部分(B)をダイによる間欠コートにより形成する。本実施形態では、帯電防止剤の塗布されている部分(A)には、均一に高分子型永久帯電防止剤を塗布する。
なお、実際には、コーターに限らず、カレンダー、ラミネーター、スリッター等の他のコンバーティング装置でも良い。また、グラビアロールに限らず、加熱ロール、冷却ロール、コーティングロール、バックアップロール、ガイドロール等の他の金属ロールでも良い。
帯電防止層2において、帯電防止剤の塗布されている部分(A)を海とし、帯電防止剤の塗布されていない部分(B)を島とした海島構造を形成する。このとき、AとBの面積比は、A:B=30:70から70:30の範囲である。すなわち、A/Bは3/7以上7/3以下の範囲である。
(表面保護層3)
帯電防止層2の上には、表面保護層3が形成されている。表面保護層3は限定的ではないが、樹脂成分として2液硬化型ウレタン系樹脂を含有することが好ましい。実質的には、2液硬化型ウレタン系樹脂から形成されているものが好ましい。2液硬化型ウレタン系樹脂により表面保護層3を形成する場合には、化粧シート1の耐摩性、耐衝撃性、耐汚染性、耐擦傷性、耐候性等を高め易い。
2液硬化型ウレタン系樹脂としては特に限定されないが、中でも主剤としてOH基を有するポリオール成分(アクリルポリオール、ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール、エポキシポリオール等)と、硬化剤成分であるイソシアネート成分(トリレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、メタキシレンジイソシアネート等)とを含むものが使用できる。
表面保護層3は、必要に応じて、耐侯剤、可塑剤、安定剤、充填剤、分散剤、染料、顔料等の着色剤、溶剤等を含んでも良い。耐候剤を含有する場合の種類、含有量については、透明性樹脂層における説明と同様である。
表面保護層3は、例えば、透明性ポリプロピレン系樹脂層の上に電離放射線硬化型樹脂又は2液硬化型ウレタン系樹脂をグラビアコート、ロールコート等の公知の塗工法により塗工後、樹脂を硬化させることにより形成できる。電離放射線硬化型樹脂の場合には、電子線照射により樹脂硬化する。
表面保護層3の厚さは特に限定されず、最終製品の特性に応じて適宜設定できるが、通常0.1μm以上50μm以下の範囲、好ましくは1μm以上20μm以下程度である。
表面保護層3の最表面(大気に露出している面)には、凹凸が形成されていても良い。通常、凹凸模様は、エンボス加工により形成される。エンボス加工方法は特に限定されず、例えば、透明性アクリル系樹脂層のおもて面を加熱軟化させてエンボス版により加圧・賦形後、冷却する方法が好ましい方法として挙げられる。エンボス加工には、公知の枚葉式又は輪転式のエンボス機が用いられる。凹凸形状としては、例えば、木目板導管溝、石板表面凹凸(花崗岩劈開面等)、布表面テクスチャー、梨地、砂目、ヘアライン、万線条溝等がある。
(本実施形態の効果)
本実施形態によれば、以下の効果を奏する。
(1)本実施形態に係る樹脂成形体は、化粧シート上に帯電防止層と表面保護層とがこの順に形成されている。帯電防止層内には、帯電防止剤の塗布されている部分と塗布されていない部分とが規則的に形成されている。
これにより、樹脂成形体の表層において、帯電防止剤が塗布されている部分では、帯電防止層がその帯電防止性を確保することができる。一方、帯電防止剤が塗布されていない部分では、接着性・密着性を確保することが可能となる。
(2)帯電防止層内には、帯電防止剤の塗布されている部分を海とし、帯電防止剤の塗布されていない部分を島とした海島構造が、海の面積/島の面積が3/7以上7/3以下の範囲内になるように形成されている。
これにより、樹脂成形体の表層において、帯電防止層の帯電防止性と接着性・密着性とを適正に確保することが可能となる。
(3)帯電防止剤の塗布されている部分には、均一に高分子型永久帯電防止剤が塗布されている。
これにより、帯電防止剤として、広く流布している一般的な(市販の)高分子型永久帯電防止剤を使用しても、後加工における接着性・密着性の低下の問題を抱えることがなくなる。
以上、本発明の実施形態を詳述してきたが、実際には、上記の実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の変更があっても本発明に含まれる。
(実施例1)
厚さ70μmの顔料配合ランダムポリプロピレンシート(リケンテクノス株式会社製)に、グラビア印刷によりウレタンインキ(東洋インキ製造株式会社製「ラミスター」)にて木目印刷を施して絵柄印刷層を形成し、ホモポリプロピレン樹脂(プライムポリマー株式会社製)をこの絵柄印刷層上にエクストルージョンラミネート法により押し出し透明熱可塑性樹脂層を形成すると同時に、凹エンボス版を用いて表面に凸部形状を持つエンボス加工を施し、化粧シート1を得た。
また、版全体が凹部でありその中に規則的に凸部を有し、凹部と凸部の面積比が55:45であるグラビアロール(C)を用い、化粧シート表面に4級アンモニウム塩を主成分とした帯電防止剤(東京インキ製「LG−ASコート剤」)をダイレクトリバースグラビア方式(周速比100%)による塗工により乾燥後塗工厚が0.5μmとなるように塗布して帯電防止層2を得た。この場合、化粧シート表面の帯電防止層2において、帯電防止剤が塗布された部分(A)と塗布されていない部分(B)との面積比は、A:B=60:40である。すなわち、A/B=3/2である。また、グラビアロールの凹部の面積/凸部の面積は11/9である。
更に、シリコーン変性紫外線硬化型樹脂(東洋インキ製造株式会社製)を希釈溶剤で適切な粘度に希釈した後、帯電防止層2の上にダイレクトリバースグラビア方式(周速比100%)による塗工により乾燥後の塗工厚が5μm以上6μm以下の範囲内になるよう塗布した後、高照度の高圧水銀ランプを照射し硬化させ表面保護層3を得た。
(比較例1)「帯電防止層が島となるパターン」
実施例1に対し、比較例1では、帯電防止剤をコーティングするグラビアロールの凹部と凸部を逆転させた(凹部と凸部の面積比は変化なし)。それ以外は、実施例1と同様にして作成した。
(比較例2)「帯電防止層の比率が多いパターン」
実施例1に対し、比較例2では、帯電防止剤が塗布されている層と塗布されていない層の比率を80:20とした。それ以外は、実施例1と同様にして作成した。
(比較例3)「帯電防止層の比率が少ないパターン」
実施例1に対し、比較例3では、帯電防止剤が塗布されている層と塗布されていない層の比率を20:80とした。それ以外は、実施例1と同様にして作成した。
(評価方法)
(1)帯電防止性
化粧シート表面をゴム手袋で20往復擦り、表面電位の変化を静電気測定器(シムコジャパン株式会社製「FMX−003」)にて測定した。
(2)トップコート密着性
JAS規定のII類浸漬剥離試験を実施し、更に試験後のサンプル表面にてセロテープ(登録商標)剥離試験を実施した。
(評価結果)
表1を参照して、上記の評価方法による実施例1及び比較例1〜3の評価結果について説明する。
Figure 0006464674
表1における記号の意味は、以下のとおりである。
(1)帯電防止性
〇:電位の変化なし
△:電位の上昇があるが速やかに減衰する
×:電位の上昇があり減衰も緩やか
(2)トップコート密着性
〇:剥離なし
△:セロテープ(登録商標)剥離にて微小な剥離が見られる
×:セロテープ(登録商標)剥離にて全面剥離が見られる
(1)帯電防止性
実施例1及び比較例2については、電位の変化なし(○)であった。
比較例1については、電位の上昇があり減衰も緩やか(×)であった。
比較例3については、電位の上昇があるが速やかに減衰する(△)か、電位の上昇があり減衰も緩やか(×)であった。
(2)トップコート密着性
実施例1、比較例1及び比較例3については、剥離なし(○)であった。
比較例2については、セロテープ(登録商標)剥離にて微小な剥離(△)か、全面剥離(×)が見られた。
以上の結果から、実施例1は、比較例1〜3と異なり、帯電防止性とトップコート密着性との両方に関して優れた性能を有することが判明した。
1 化粧シート
2 帯電防止層
3 表面保護層
A 帯電防止剤の塗布されている部分
B 帯電防止剤の塗布されていない部分
C グラビアロール

Claims (6)

  1. 化粧シート上に帯電防止層と表面保護層とがこの順に形成され、
    前記帯電防止層内に、帯電防止剤の塗布されている部分と前記帯電防止剤の塗布されていない部分とが規則的に形成されており、
    前記帯電防止層内に、前記帯電防止剤の塗布されている部分を海とし、前記帯電防止剤の塗布されていない部分を島とした海島構造が形成され、
    前記海の面積/前記島の面積は、3/2以上7/3以下の範囲内であり、
    前記帯電防止剤の塗布されている部分には、均一に高分子型永久帯電防止剤が塗布され、
    前記高分子型永久帯電防止剤は、永久帯電防止剤とポリオレフィン樹脂とを含み、
    前記永久帯電防止剤は、親水性ポリマーと変性ポリオレフィンとの共重合体を含むことを特徴とする樹脂成形体。
  2. 前記変性ポリオレフィンは、カルボキシル基変性ポリオレフィンであることを特徴とする請求項1に記載の樹脂成形体。
  3. 前記親水性ポリマーは、ポリエーテルであることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の樹脂成形体。
  4. 化粧シート上に帯電防止層と表面保護層とをこの順に形成する際、前記帯電防止層内に、帯電防止剤の塗布されている部分と、前記帯電防止剤の塗布されていない部分とを規則的に形成し、
    前記帯電防止層内に、前記帯電防止剤の塗布されている部分を海とし、前記帯電防止剤の塗布されていない部分を島とした海島構造を、前記海の面積/前記島の面積が3/2以上7/3以下の範囲内になるように形成し、
    前記帯電防止剤の塗布されている部分には、均一に高分子型永久帯電防止剤を塗布し、
    前記高分子型永久帯電防止剤を、永久帯電防止剤とポリオレフィン樹脂とで形成し、
    前記永久帯電防止剤には、親水性ポリマーと変性ポリオレフィンとの共重合体を含めることを特徴とする樹脂成形体の製造方法。
  5. 前記変性ポリオレフィンは、カルボキシル基変性ポリオレフィンであることを特徴とする請求項4に記載の樹脂成形体の製造方法。
  6. 前記親水性ポリマーは、ポリエーテルであることを特徴とする請求項4又は請求項5に記載の樹脂成形体の製造方法。
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