〔実施形態1〕
以下、本発明の一実施形態について図1〜3に基づいて説明すれば以下のとおりである。
(通信システムの構成)
図2は、通信ネットワーク60を介して通信する通信システム200の概略構成を示す図である。通信システム200は、空気清浄機10及び管理サーバ装置(管理装置)20を含む通知システム100と、通知システム100から後述する通知を受ける通信端末装置30(外部装置)と、を含んで構成されている。さらに、通信ネットワーク60には、セキュリティ会社のサーバ装置(外部装置)70が接続されている。図2では、省略のため、空気清浄機10、管理サーバ装置20、通信端末装置30、セキュリティ会社のサーバ装置70は、それぞれ1つずつしか図示していないが、通信ネットワーク60に接続する装置の数は限定されない。
(通知システムの構成)
図1は、本実施の形態の通知システム100の概略構成を示すブロック図である。図1に示すように、通知システム100は、空気清浄機10と管理サーバ装置20とを含んで構成される。図1では管理サーバ装置20に接続した空気清浄機10は1つしか示していないが、数は限定されない。通知システム100では、通信ネットワーク60を介して、空気清浄機10と管理サーバ装置とが接続している。通知システム100は、空気清浄機10が設置された空間(ユーザ宅)の人の動きの有無に応じた情報を外部装置に通知するシステムである。
図2に示すように、空気清浄機10が設置されるユーザ宅50には、無線LAN(Wireless Local Area Network)が整備されており、無線LANの中継局40は、広域通信を行う通信ネットワーク60と接続されている。中継局40は、例えばWiFi(登録商標)ルータやWiFiアクセスポイントなどの通信機器である。通信ネットワーク60としては、例えば、インターネットが利用できる。また、電話回線網、移動体通信網、CATV(CAble TeleVision)通信網、衛星通信網などを利用することもできる。
(空気清浄機)
空気清浄機10は、空気清浄動作を行う装置である。本実施形態では空気清浄機10は加湿機能を有しているが、有していなくてもよい。本実施形態では、空気清浄機10は図1に示すようにユーザ宅50に設置されるが、設置場所は限定されず、オフィスや公共の場に設置されても構わない。
空気清浄機10は、通信ネットワーク60を介して管理サーバ装置20から操作指示等を受信すると共に、空気清浄機10の動作状況等を通信ネットワーク60を介して管理サーバ装置20に送信する。
なお、通信ネットワーク60を介した通信を可能にするため家電アダプタを設け、この家電アダプタを空気清浄機10に装着するようにしてもよい。このような家電アダプタを空気清浄機10に装着させる構成であれば、共通(汎用)の家電アダプタを機種の異なる空気清浄機10に適用させることができ、コストを抑えることができる。
空気清浄機10は、図1に示すように、制御部11、記憶部12、動作部13、センサ部14、操作部(応答受付部)15、通信部(通知部)16、水タンク17、フィルタ18、及び音声出力部19を備える。
制御部11は、空気清浄機10の各部における各種制御を行うブロックである。制御部11は、例えば、CPUや専用プロセッサなどの演算処理部などにより構成されるコンピュータ装置から成る。制御部11は、操作信号を解析し、記憶部12に記憶されている各種情報及び各種制御を実施するためのプログラムを読み出して動作部13に実行させることで、空気清浄機10の各部の動作を統括的に制御する。
さらに、制御部11は、モード設定部111及センサ情報取得部112としての機能を有する。モード設定部111は空気清浄機10の動作モードを設定するブロックである。空気清浄機10の動作モードは操作部15又は空気清浄機10のリモコン(図示せず)からユーザにより選択される。あるいは、通信端末装置30から動作モードを選択できるように構成されていてもよい。モード設定部111は、空気清浄機10が選択された動作モードになるように各部を制御する。動作モードとして、見守りモード(第1モード)とセキュリティモード(第2モード)とを有している。これらの詳細は後述する。なお、空気清浄機1は、動作モードとして、通常運転(空気清浄動作)モード、強運転モード、弱運転モード、加湿運転モード等を備えているが、これらは従来と同様であるため、説明を省略する。
見守りモードとは、空気清浄機10が設置された空間(ユーザ宅50)に居る見守り対象の人物の見守るためのモードである。セキュリティモードは、空気清浄機10が設置された空間のユーザの不在時や就寝中に、不審者を検知するためのモードである。
なお、見守りモード及びセキュリティモードは、空気清浄機10が空気清浄動作を実行している場合でもしていない場合でも関係なく、設定可能である。
センサ情報取得部112は、後述のセンサ部14によるセンシング結果を取得し通信部16を介して管理サーバ装置20に送信するブロックである。送信のタイミングは、適宜あるいは、センサ部14によるセンシング結果が一定レベルを超えた場合、又はセンサ部14によるセンシング結果に変化があった場合等である。
記憶部12は、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、HDD(Hard Disk Drive)などを含み、空気清浄機10にて用いられる各種データを記憶するブロックである。
動作部13は、空気清浄機10における空気清浄動作、加湿動作等の各種動作(機能)を実行するブロックである。
センサ部14は、空気清浄機10の設置されたユーザ宅50内の環境をセンシングするブロックである。本実施形態では、センサ部14は、ニオイセンサ、ホコリセンサ、照度センサ、温度センサ、湿度センサを有する。さらに、人感センサ、CO2センサを有していてもよい。空気清浄機10は、ニオイの検知(センシング)レベルが一定以下になるように空気清浄動作をする。また、空気清浄機10は、ホコリの検知レベルが一定以下になるように空気清浄動作をする。また、空気清浄機10は、照度の検知レベルが一定以下の場合(暗い)は、弱運転で空気清浄動作をする。このように、ニオイセンサ、ホコリセンサ、照度センサがセンシングする環境は、空気清浄機10が空気清浄動作を制御するのに必要なものである。なお、ニオイセンサは、ニオイだけでなくガスをセンシングするセンサであってもよい。また、ホコリセンサは、ホコリだけでなく、花粉やPM2.5等の微粒子をセンシングするセンサであってもよい。
さらに、センサ部14は、水タンク17の貯水量をセンシングするセンサ、フィルタ18の目詰まりをセンシングするセンサを有する。これら以外のセンサを有していてもよい。フィルタ18の目詰まりは、風量や圧力の変化、フィルタ18の光透過度などから検知できる。フィルタ18の目詰まりのセンシングは、後述のフィルタ18交換を促す通知に利用される。なお、フィルタ18の使用時間をカウントして交換を促す通知に利用してもよい。
操作部15は、ユーザからの操作を受け付けて制御部11に伝達するブロックである。
通信部16は、空気清浄機10が通信ネットワーク60に接続するためのブロックである。
水タンク17は、空気清浄機10が加湿動作を行うための水を貯蔵する容器である。フィルタ18は、空気清浄機10中の空気の流路に配置され、空気中の塵や粉塵を捉える。音声出力部19は、スピーカなどの音声出力装置である。
(管理サーバ装置)
管理サーバ装置20は、空気清浄機10を管理するサーバである。管理サーバ装置20は、1つであっても、複数のサーバから構成されていてもよい。管理サーバ装置20は、図2に示すように、制御部21、記憶部22、及び通信部23を備えている。制御部21は、例えば、CPUや専用プロセッサなどの演算処理部などにより構成されるコンピュータ装置から成り、管理サーバ装置20の各部の動作を制御するブロックである。また、制御部21は、判定部24としての機能とを有する。
判定部24は、空気清浄機1のセンサ部14によるセンシング結果から空気清浄機10が設置されたユーザ宅50内における人の動きの有無を判定するブロックである。センシング結果が一定レベル以上の場合やセンシング結果に変化が有る場合には、人の動きがあると判定する。センシング結果が一定レベルより下の場合やセンシング結果に変化が無い場合には、人の動きが無いと判定する。具体的に、どのようなセンシング結果を用いてどのように判定するかについては後述する。
記憶部22は、管理サーバ装置20で用いられる各種情報(データ)を記憶するブロックである。また、記憶部22は、空気清浄機10から受信した空気清浄機10の動作状況を記憶している。また、空気清浄機10と通信端末装置30とを対応付けて(紐付けて)管理している。複数の空気清浄機10と1つの通信端末装置30とを対応付けて管理してもよいし、1つの空気清浄機10と複数の通信端末装置30とを対応付けて管理してもよいし、複数の空気清浄機10と複数の通信端末装置30とを対応付けて管理してもよい。
通信部23は、通信ネットワーク60を介して通信を行うブロックである。通信部23は、通信ネットワーク60を介して空気清浄機10と通信を行う。また、通信端末装置30と通信を行う。
通信部23は、空気清浄機1から動作状況を受信する。動作状況にはどのモードに設定されているかの情報も含むものとする。また、通信部23は、センサ部14によるセンシング結果を受信する。また、通信部23は、判定部24による人の動きの有無の判定結果に応じた情報を通信端末装置30に送信(通知)する。なお、管理サーバ装置20が、ある通信端末装置30に複数の空気清浄機10を紐付けて管理している場合、空気清浄機10の識別情報も合わせて送信する。
また、通信部23は、判定部24による人の動きの有無の判定結果に応じた情報を、ユーザ宅50のユーザが契約しているセキュリティ会社のサーバ装置70に通知を行ってもよい。この場合、セキュリティ会社のサービスマンがユーザ宅50に出動する判断材料とすることができる。
通信部23は、空気清浄機10が見守りモードに設定されている場合には、判定部24が人の動きの無いと判定した場合に、この判定結果に応じた情報の通知を行う。つまり、人の動きの無い場合には、見守り対象が倒れている可能性があるからである。空気清浄機10が見守りモードに設定されている場合、判定部24が人の動きが有ると判定した場合には、通知を行わなくてもよいが行ってもよい。通知を行うことで通信端末装置30にて見守り対象の無事を確認できるからである。
また、通信部23は、空気清浄機10がセキュリティモードに設定されている場合には、判定部24が人の動きが有ると判定した場合に、この判定結果に応じた情報の通知を行う。つまり、人の動きの有る場合には、ユーザ宅50に不審者が侵入してきた可能性があるからである。空気清浄機10がセキュリティモードに設定されている場合、人の動きが無いと判定した場合には通知を行わなくてもよい。
ここで、判定結果に応じた情報とは、空気清浄機10がセキュリティモードに設定されている場合には、人の動きが有るという判定結果そのものであってもよいし、不審者がいる(可能性が有る)という情報や、注意を促す情報等であってもよい。また、空気清浄機10が見守りモードに設定されている場合には、人の動きが無いという判定結果そのものであってもよいし、見守り対象が倒れている(可能性がある)という情報や、注意を促す情報等であってもよい。これらには限定されない。
(通信端末装置)
通信端末装置30は、通信機器であり、通信ネットワーク60を介して管理サーバ装置20と接続している。通信端末装置30としては、スマートフォンやタブレット端末等の汎用機器を想定する。
通信端末装置30は、図3に示すように、通信端末装置30の各部の動作を制御する制御部31、各種情報を記憶する記憶部32、各種情報を表示し各種操作を受け付ける表示操作部33、及び通信ネットワーク60を介して通信を行う通信部34を備えている。
通信端末装置30では、通信部34が管理サーバ装置20から、空気清浄機10が設置されたユーザ宅50での人の動きの有無の判定結果に応じた情報を受信すると、表示操作部33にてその情報を表示する。併せて音声通知をおこなってもよい。よって、ユーザは、通信端末装置30にてユーザ宅50での人の動きの有無を確認することができる。このような情報の表示や音声通知は、アプリケーションにて行うことが可能である。アプリケーションの表示の仕方等に工夫することで、防犯対策の一役を担うことが可能となる。
本実施形態では、通信端末装置30と空気清浄機10との間の通信は、管理サーバ装置20介して行うが、直接行えるようになっていてもよい。
また、空気清浄機10を通信端末装置30から遠隔操作できる構成になっていてもよい。空気清浄機10を通信端末装置30から遠隔操作するための構成については公知技術を用いることができる。
(判定及び通知)
判定部24の判定及び通信部34の通知について、図5を用いて説明する。
まず、空気清浄機10がセキュリティモードに設定されている場合について説明する。図5に示すように、昼及び夜の時間帯では、センサ部14のホコリセンサのセンシングしたほこりのレベルが一定レベル以上の場合、又は、ホコリセンサのセンシングしたほこりのレベルが低い状態から高い状態に変化した場合には、判定部24は人の動きが有ると判断する。そして、通信部23は、人の動きが有るという判定結果に応じた情報を通信端末装置30に通知する。センサ部14のニオイセンサによるセンシング結果から判定を行う場合も同様である。
また、昼及び夜の時間帯では、センサ部14の照度センサのセンシングした照度のレベルが変化(暗い状態から明るい状態に変化)した場合に、判定部24は人の動きが有ると判断する。そして、通信部23は、人の動きが有るという判定結果に応じた情報を通信端末装置30に通知する。
次に、空気清浄機10が見守りモードに設定されている場合について説明する。図5に示すように、夜の時間帯では、センサ部14のホコリセンサのセンシングしたほこりのレベルに長時間変化が無い場合、判定部24は人の動きが無いと判断する。これは問題が起きている状態ではないと判断し、通信部23は通知を行わない。センサ部14のニオイセンサによるセンシング結果から判定を行う場合も同様である。また、センサ部14の照度センサによるセンシング結果から判定を行う場合も同様である。
反対に昼の時間帯では、センサ部14のホコリセンサのセンシングしたほこりのレベルに長時間変化が無い場合、又は、見守り対象の起きる時間を過ぎても(時間は操作部15から設定できるものとする)ホコリセンサのセンシングしたほこりのレベルに変化が無い場合には、判定部24は人の動きが無いと判断する。そして、通信部23は、人の動きが無いという判定結果に応じた情報を通信端末装置30に通知する。センサ部14のニオイセンサによるセンシング結果情報から判定を行う場合も同様である。
また、昼の時間帯において、センサ部14の照度センサがセンシングした照度のレベルに変化がない(暗い状態のまま)場合に、判定部24は人の動きが無いと判断する。そして、通信部23は、人の動きが無いという判定結果に応じた情報を通信端末装置30に通知する。
上記では、空気清浄機10が見守りモードに設定されている場合、人の動きが有ることを示す情報の通知を行わないものとしている。これは、人の動きが有る場合には通知を行わないことで、人の動きが無い場合にのみの通知となり、たくさんの情報を通知する必要がなくなり、通信端末装置30では人の動きが無い(見守り対象が倒れているのではないか)場合という緊急事態のみに通知を受けることで、緊急事態であることを強く認識できるからである。しかし、人の動きが有ることを示す情報の通知を行ってもよい。通知を行うことで通信端末装置30にて見守り対象の無事を確認できるからである。
なお、空気清浄機10がセキュリティモードに設定されている場合の方が、見守りモードに設定されている場合よりも、シビアに判定を行うようになっているのが好ましい。
(通知後の処理)
通知システム100では、判定部24が人の動きの有無の判定結果に応じた情報を通信端末装置30に送信後、当該通信端末装置30から指示に応じて、空気清浄機10の音声出力部19から所定音声を出力する。また、通信端末装置30からの指示ではなく、管理サーバ装置20が、判定部24による判定結果に応じて、音声出力部19から所定音声を出力するよう空気清浄機10に指示する構成であってもよい。
音声出力部19から出力される所定音声は、見守りモードに設定されている場合には、例えば「大丈夫?」といったように、見守り対象への問いかけを行う音声であると好ましい。また、セキュリティモードに設定されている場合には、例えば「誰かいるのか?」といった威嚇する音声であると好ましい。さらに、空気清浄機10にランプ等が設けられており、点滅を早くして警告するようになっていてもよい。
このように所定音声を出力することにより、見守り又はセキュリティ管理の効果を上げることができる。
さらに、通知システム100では、空気清浄機10は、操作部15にて上記所定音声に対する応答を受け付け、この受け付けた応答を管理サーバ装置20に送信し、管理サーバ装置20は、通信部23から上記受け付けた応答に応じた情報を通信端末装置30に通知する。上記応答とは、操作部15への所定操作である。例えば、操作部15に特定のボタンが設けられており、そのボタンが押し下されることで、応答を受け付ける。あるいは、操作部15に音声入力部が設けられており、音声による応答を受け付けてもよい。この場合、管理サーバ装置20にて音声認識を行う。
また、見守り対象が通信端末装置を有しており、当該通信端末装置も空気清浄機10に紐づいて管理されている場合には、当該通信端末装置から応答できるようになっていてもよい。
空気清浄機10が見守りモードに設定されている場合、通信端末装置30にて応答に応じた情報が通知されると、通信端末装置30のユーザはこれを確認することで、通信端末装置30のユーザは、見守り対象の無事を確認できる。
また、空気清浄機10がセキュリティモードに設定されている場合、通信端末装置30にて応答に応じた情報として、例えば、正しくない操作が有った(例えば、正しくないボタンが押された)ことを示す情報、あるいは、所定時間内に応答を受け付けなかったとい情報を通知されると、通信端末装置30のユーザはこれを確認して、ユーザ宅50不審者の侵入があるかもしれないと判断して、例えばセキュリティ会社へ連絡することができる。
(具体例)
空気清浄機10と管理サーバ装置20とを含む通知システム100を用いた具体例として、ユーザ宅50に4人(ユーザa〜d)で暮らしており、ユーザa〜dはそれぞれ通信端末装置30a〜30dを有しており、通信端末装置30aが空気清浄機10に紐付いているケースについて説明を行う。
空気清浄機10がセキュリティモードに設定されており、ユーザaが外出した後に、ユーザaは残りの3人(ユーザb〜d)がユーザ宅50に居るか不明であるとする。この場合において、通信端末装置30aが管理サーバ装置20から人の動きが有るという情報の通知を受けると、ユーザaは、通信端末装置30aから、残り3人の通信端末装置30b〜30d及び空気清浄機10に対して確認のための確認情報を発信し、返信を促す。
確認情報を受信した通信端末装置30b〜30dのユーザb〜dは、在宅か否かを通信端末装置30aに返信する。一方、確認情報を受信した空気清浄機10は、音声出力部19から「Aボタンを押して下さい」と音声出力する。ここで、Aボタンは操作部15に設けられたボタンであるとする。Aボタンが押された場合は、空気清浄機10から通信端末装置30aにその情報を、管理サーバ装置20を介して通知することで、ユーザ宅50に在宅者がいることを通信端末装置30aにて確認することが可能となる。また、Aボタンが押されなかった場合は、空気清浄機10から通信端末装置30aにその情報を、管理サーバ装置20を介して通知することで、ユーザ宅50に不審者がいることを通信端末装置30aにて確認することが可能となる。
なお、Aボタンとして、ユーザa〜dしか分からない(押し順)キーに予め設定しておくことで、不審者が上記音声を聞いても対応できなくすることができる。この様に構成されていると防犯上より好ましい。勿論、ペット等がいる場合等の状況は想定しておく必要がある。
上記では、通信端末装置30aのみが空気清浄機10に紐付いているケースについて説明したが、通信端末装置30a〜30dの全が空気清浄機10に紐付いているケースの場合には、次のような処理となる。この場合、紐付けされている全ての通信端末装置30a〜30dが、人の動きが有るという情報(センサ反応情報)を受信する。そして、通信端末装置30a〜30dのうち最初に確認情報を管理サーバ装置20に送信した通信端末装置が主端末装置となり、他の通信端末装置からの返信を待つ。この状態では、他の端末装置は、確認情報の送信はできず、受信した確認情報への返信と空気清浄機10の状態の確認(モニタ)のみが可能となるように構成する。このような構成であると、空気清浄機10が受信する確認情報は1つのみであり、音声出力も1回となる。
また、所定期間内にAボタンが押されない場合や間違ったボタンが押された場合、空気清浄機10は、音声出力部19から威嚇の所定音声を出力してもよい。さらに、ランプを点滅させたり、威嚇の所定音声が止まなかったり、録画や録音が始まったりするように空気清浄機10が構成されていると、よりセキュリティを強化できる。
(通知システムによる効果)
以上の様に、通知システム100では、判定部24が、センサ部14によるセンシング結果から人の動きの有無を判定する。センサ部14は空気清浄動作を制御するために周囲の環境をセンシングするものであるため、空気清浄機10に元から備えられている。また、センサ部14によるセンシング結果は、人の動きにより変化するものであるが、ユーザが空気清浄機10に対して行う操作とは関係のないものである。つまり、空気清浄機10のセンサ部14により間接的に人の動きをセンシングできる。また、通知システム100によると、人の動きの有無の判定結果に応じた情報を、通信端末装置30に通知するため、通信端末装置30のユーザは通信端末装置30にて、直ちにその情報を知ることができる。
通知システム100を、見守りに用いる場合には、空気清浄機10を見守りモードに設定し、見守り対象である人の動きの無いという情報が通知されると、外部装置にて異常事態の発生を把握できる。通知システムをセキュリティ管理(防犯)に用いる場合には、人の動きが有るという情報が通知されると、外部装置にて異常事態の発生を把握できる。
ここで、人が動いているとニオイが発生したりホコリが舞ったり、また、人が動いているとカーテンを開けたり照明を点灯したりして部屋を明るくする、ことが多い。つまり、ニオイセンサ、ホコリセンサ、及び照度センサによるセンシング結果は、人の動きに密接に関連するものである。よって、通知システム100によると、人の動きの有無を精度よく判定することができる。
また、通知システム100では、空気清浄機10が見守りモードとセキュリティモードを有しているため、通知システム100にて、人物の見守りと、人物がいない場合のセキュリティ管理とを実行することができる。
また、通知システム100では、空気清浄機10が、判定部24による人の動きの有無の判定結果に応じて、あるいは、通信端末装置30からの指示に応じて、所定音声を出力するため、見守り又はセキュリティ管理の効果を上げることができる。
また、通知システム100では、所定音声に対する応答に応じた情報を通信端末装置30装置に通知できるため、通信端末装置30にて応答に応じた情報を確認することができる。応答は、例えば、空気清浄機10の操作部15の操作であっても、音声応答であってもよい。通知システム100を見守りに用いる場合には、簡単に応答できるよう構成されていると、使用勝手がよい。また、通知システム100をセキュリティ管理に用いる場合には複雑な応答をしなければ、所定音声が止まなかったり、録画や録音が始まったりするよう通知システム100が構成されていると、よりセキュリティを強化できる。
上記では、ホコリセンサ、ニオイセンサ、及び照度センサによるセンシング結果を用いた判定及び通知について説明した。しかし、例えば、空気清浄機10が見守りモードに設定されており、空気清浄機10の操作部15が長らく操作されていない場合、人の動きが無いと判定して通知を行ってもよい。あるいは、空気清浄機10がセキュリティモードに設定されており、空気清浄機10の操作部15が操作された場合、人の動きが有ると判定して通知を行ってもよい。また、見守りモードに設定されている際に、空気清浄機10の水タンクの17の貯水量に変化が無かったり、図示しない表示部にてフィルタ18の交換を促す通知(表示)がなされているにもかかわらず交換されていなかったりする場合に、人の動きが無いと判定して通知を行ってもよい。また、温度センサや湿度センサがセンシングした値が、人間が生活するレベルとして異常な値になっている場合に、通知を行ってもよい。
また、上記では、センサ部14が有するセンサ毎にセンシング結果による人の動きの有無の判定を行っているが、複数のセンサのそれぞれによるセンシング結果を組み合わせて人の動きの有無の判定を行ってもよい。組み合わせて判定を行うことで、精度のよい判定を行うことができる。
〔実施の形態2〕
本発明の他の実施形態を、図4を参照して以下に説明する。なお説明の便宜上、実施の形態1にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を省略する。
本実施の形態の空気清浄機10Aは、空気清浄機10Aのみで空気清浄機10Aが設置された空間の人の動きの有無に応じた情報を外部装置へ通知を行う通知システム100Aが構築される構成である。
よって、空気清浄機10Aは、図4に示すように、実施の形態1では管理サーバ装置20が備えていた判定部24を備えている。また、空気清浄機10Aの通信部(通知部)16は、判定部24による判定結果に応じた情報を通信端末装置30に通知する。このように、本実施の形態では、空気清浄機10Aから人の動きの有無に応じた情報を通信端末装置30へ通知することができる。よって、管理サーバ装置20がダウンしている場合でも、通知を行うことができる。
また、空気清浄機10が判定を行って、通信端末装置30への通知は、管理サーバ装置20から行う構成であってもよい。また、空気清浄機10Aからの通知を、セキュリティ会社のサーバ装置70に対して行ってもよい。
〔実施の形態3〕
本発明のさらに別の実施形態を、以下に説明する。なお説明の便宜上、実施の形態1又は2にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を省略する。
本実施の形態は、実施の形態1の通知システム100又は実施の形態2の通知システム100Aにおいて、判定部24が、判定の基準を時間帯に応じて変更する構成である。
例えば、夜中は就寝する、また、朝のある時間帯、昼のある時間帯、夜のある時間帯には食事をする、というように、人の動きは時間帯に応じて変化することが多い。よって、判定部24が、人の動きの有無の判定基準を時間帯に応じて変更することで、判定の精度を上げることができる。
例えば、空気清浄機10がセキュリティモードに設定されている場合、判定基準を昼と夜とで人の動きの有無の判定基準を変更することを考える。図5に示すように、夜はユーザが就寝中であると想定され、つまり、ユーザ宅50にユーザが居ると想定されるため、若干の人の動きは有ると考えられる。これをセンシングされて通知されては、ユーザの迷惑となる。一方、昼は、ユーザが留守中であると想定され、セキュリティを強める必要がある。これらを鑑み、各センサの、夜の検知レベル(判定基準)を昼の検知レベルよりも高く設定し、これに基づき判定部24は人の動きの有無を判定する。
また、空気清浄機10が見守りモードに設定されている場合、食事の時間帯とそれ以外の時間帯とで人の動きの有無の判定基準を変更することを考える。つまり、食事の時間帯にはニオイが増えると考えられるので、食事の時間帯のニオイセンサの検知レベルを高く設定してもよい。どのようなセンサでも、検知レベル高く設定すると少々の変化では検知しなくなる。つまりは、検知したと判断する基準(閾値)が高くなるので、センサとしては検知しにくくなる。
時間帯に応じた判定基準の変更、具体的には、各センサの検知レベルの設定は、ユーザが空気清浄機10からあるいは通信端末装置30から行えるように構成されていればよい。
〔実施の形態4〕
実施の形態1〜3にて説明した通知システム100,100A、空気清浄機10,10A、又は管理サーバ装置20は、それぞれ、集積回路(ICチップ)等に形成された論理回路(ハードウェア)によって実現してもよいし、CPU(Central Processing Unit)を用いてソフトウェアによって実現してもよい。
後者の場合、通知システム100,100A空気清浄機10,10A又は管理サーバ装置20は、それぞれ、各機能を実現するソフトウェアであるプログラムの命令を実行するCPU、上記プログラム及び各種データがコンピュータ(又はCPU)で読み取り可能に記録されたROM(Read Only Memory)又は記憶装置(これらを「記録媒体」と称する)、上記プログラムを展開するRAM(Random Access Memory)等を備えている。そして、コンピュータ(又はCPU)が上記プログラムを上記記録媒体から読み取って実行することにより、本発明の目的が達成される。上記記録媒体としては、「一時的でない有形の媒体」、例えば、テープ、ディスク、カード、半導体メモリ、プログラマブルな論理回路等を用いることができる。また、上記プログラムは、該プログラムを伝送可能な任意の伝送媒体(通信ネットワークや放送波等)を介して上記コンピュータに供給されてもよい。なお、本発明は、上記プログラムが電子的な伝送によって具現化された、搬送波に埋め込まれたデータ信号の形態でも実現され得る。
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。さらに、各実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を組み合わせることにより、新しい技術的特徴を形成することができる。
〔まとめ〕
本発明の態様1に係る通知システムは、空気清浄動作を制御するために自機が設置された空間の環境をセンシングするセンサ部を有する空気清浄機と、前記センサ部がセンシングした結果から上記空間内の人の動きの有無を判定する判定部と、前記判定部による判定結果に応じた情報を外部装置に通知する通知部と、を備えている。
上記構成によると、空気清浄機が設置された空間内の環境をセンシングするセンサ部がセンシングした結果から人の動きの有無を判定する。センサ部は、空気清浄動作を制御するために周囲の環境をセンシングするものであるため、空気清浄機に元から備えられている。また、センサ部によるセンシング結果は、人の動きにより変化するものであるが、ユーザが空気清浄機に対して行う操作とは関係のないものである。つまり、空気清浄機のセンサ部により間接的に人の動きをセンシングできる。
また、上記構成によると、人の動きの有無の判定結果に応じた情報を外部装置に通知するため、外部装置のユーザは直ちにその情報を確認することができる。
通知システムを、見守りに用いる場合には、見守り対象である人の動きの無いという情報が通知されると、外部装置にて異常事態の発生を把握できる。通知システムをセキュリティ管理(防犯)に用いる場合には、人の動きが有るという情報が通知されると、外部装置にて異常事態の発生を把握できる。ここで、外部装置は、ユーザのスマートフォンやタブレットと言った通信端末装置であってもよいし、ユーザが契約しているセキュリティ会社のサーバ装置であってもよい。
以上の様に、上記構成によると、ユーザを煩わせることなく、低コストにて、見守り又はセキュリティ管理を行うことができる。
また、本発明の態様2に係る通知システムは、上記態様1に係る通知システムにおいて、前記判定部及び前記通知部を備えたサーバ装置と、前記空気清浄機と、が通信ネットワークを介して接続していてもよい。
上記構成によると、判定部及び通知部がサーバ装置に備えられていることで、空気清浄機に負荷をかけることがない。また、複数の空気清浄機をサーバ装置に接続させることができるため、コストを下げて通知システムを構築することができる。
また、本発明の態様3に係る通知システムでは、上記態様1に係る通知システムにおいて、前記判定部及び前記通知部は、前記空気清浄機に備えられていてもよい。
上記構成によると、空気清浄機単独で人の動きの有無の判定結果に応じた情報の通知を行うことができる。
また、本発明の態様4に係る通知システムでは、上記態様1から3のいずれか1つに係る通知システムにおいて、前記センサ部は、少なくとも、ニオイセンサ、ホコリセンサ、及び照度センサのいずれか1つを含んでもよい。
上記構成によると、少なくとも、ニオイセンサ、ホコリセンサ、及び照度センサのいずれか1つによるセンシング結果から人の動きの有無を判定する。ここで、人が動いているとニオイが発生したりホコリが舞ったり、また、人が動いているとカーテンを開けたり照明を点灯したりして部屋を明るくする、ことが多い。つまり、ニオイセンサ、ホコリセンサ、及び照度センサがセンシングする環境は、人の動きに密接に関連するものである。よって、上記構成によると、人の動きの有無を精度よく判定することができる。なお、ニオイセンサは、ニオイだけでなくガスをセンシングしてもよい。また、ホコリセンサは、ホコリだけでなく、花粉やPM2.5等の微粒子をセンシングしてもよい。
また、センサ部は複数のセンサを有しており、判定部は、空気清浄機に設けられた複数のセンサのそれぞれがセンシングした結果を組み合わせて人の動きの有無の判定を行ってもよい。
また、本発明の態様5に係る通知システムでは、上記態様1から4のいずれか1つに係る通知システムにおいて、前記空気清浄機は、第1モードと第2モードとを有し、前記空気清浄機が前記第1モードに設定されていると、前記通知部は、前記判定部が人の動きが無いと判定した場合に、前記通知を行い、前記空気清浄機が前記第2モードに設定されていると、前記通知部は、前記判定部が人の動きが有ると判定した場合に、前記通知を行ってもよい。
上記構成によると、第1モードを、空気清浄機が設置された空間内の見守り対象の人の見守りを実行するモードとすることができる。また、第2モードを、空気清浄機が設置された空間内に人がいない場合のセキュリティ管理を実行するモードとすることができる。
また、本発明の態様6に係る通知システムでは、上記態様1から5のいずれか1つに係る通知システムにおいて、前記判定部は、前記判定の基準を時間帯に応じて変更してもよい。
例えば、夜中は就寝する、また、朝のある時間帯、昼のある時間帯、夜のある時間帯には食事をするというように、人の動きは時間帯に応じて変化することが多い。よって、上記構成によると、人の動きの有無の判定基準を時間帯に応じて変更することで、判定の精度を上げることができる。
また、本発明の態様7に係る通知システムでは、上記態様1から6のいずれか1つに係る通知システムにおいて、前記空気清浄機は、前記判定部による判定結果に応じて、あるいは、前記通知後の前記外部装置からの指示に応じて、所定音声を出力する音声出力部を備えていてもよい。
上記構成によると、空気清浄機から、人の動きの有無の判定結果に応じて、あるいは、外部装置からの指示に応じて、所定音声が出力される。通知システムを見守りに用いる場合には、所定音声は、例えば、見守り対象への問いかけを行う音声、通知システムをセキュリティ管理に用いる場合には、所定音声は、例えば、威嚇する音声等であると好ましい。よって、上記構成によると、見守り又はセキュリティ管理の効果を上げることができる。
本発明の態様8に係る通知システムは、上記態様7に係る通知システムにおいて、前記空気清浄機は、前記所定音声に対する応答を受け付ける応答受付部を備え、前記通知部は、前記応答受付部が受け付けた前記応答に応じた情報を前記外部装置に通知してもよい。
上記構成によると、所定音声に対する応答に応じた情報を外部装置に通知できる。よって、外部装置のユーザは外部装置にて応答に応じた情報を確認することができる。所定音声に対する応答としては、例えば、空気清浄機に設けられたボタンの操作であっても、音声応答であってもよい。通知システムを見守りに用いる場合には、簡単に応答できるよう構成されていると、使用勝手がよい。また、セキュリティ管理に用いる場合には複雑な応答をしなければ、所定音声が止まなかったり、録画や録音が始まったりするよう通知システムが構成されていると、よりセキュリティを強化できる。
本発明の態様9に係る空気清浄機は、上記態様1から8のいずれか1つに記載の通知システムに備えられたことを特徴とする。
上記構成によると、ユーザを煩わせることなく、低コストにて、見守り又はセキュリティ管理を行うことができる通知システムを構築することができる。
また、態様10に係る通知方法は、空気清浄動作を制御するために自機が設置された空間の環境をセンシングするセンサ部を有する空気清浄機を備えた通知システムでの通知方法において、前記センサ部がセンシングした結果から人の動きの有無を判定する判定ステップと、前記判定ステップでの判定結果に応じた情報を外部装置に通知する通知ステップと、を含む。
上記方法によると、上記通知システムと同様に、ユーザを煩わせることなく、低コストにて、見守り又はセキュリティ管理を行うことができる。
また、本発明の各態様に係る通知システム又は空気清浄機は、コンピュータによって実現してもよく、この場合には、コンピュータを通知システム又は空気清浄機が備える各部として動作させることにより通知システム又は空気清浄機をコンピュータにて実現させるプログラム、及びそれを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体も本発明の範疇に入る。