JP6461264B1 - 電力変換装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】過電流によりヒューズ部が溶断しても、発煙、焼損、及び溶断部材と周囲の部材との短絡を抑制することができる電力変換装置を提供する。
【解決手段】電力変換装置1は、電力用半導体素子14と、電極配線部材13と、筐体30と、電極配線部材13に形成されたヒューズ部16と、ヒューズ部16と筐体30との間に配置されたヒューズ樹脂部材26と、電力用半導体素子14、電極配線部材13、ヒューズ部16、及びヒューズ樹脂部材26を筐体30内に封止する封止樹脂部材25と、を備え、筐体30は、ヒューズ部16と対向する部分に、ヒューズ部16から離れる側に窪む凹部12bを備え、ヒューズ樹脂部材26の一部又は全部は、凹部12b内に配置されている。
【選択図】図3

Description

この発明は、電力用半導体素子が筐体内に樹脂部材により封止された電力変換装置に関するものである。
近年、自動車業界において、ハイブリッド自動車や電気自動車等、モータを駆動力源にする車両が盛んに開発されている。モータを駆動するインバータ装置は、バッテリを電源として、モータに高電圧の駆動電力を供給する。また、インバータ装置には、樹脂封止型の電力用半導体装置が用いられており、パワーエレクトロニクスの分野において、電力変換装置は、キーデバイスとしての重要性がますます高まっている。
ここで、インバータ装置に用いられる電力用半導体素子は、他の構成部品とともに樹脂封止されている。こうした電力変換装置において、バッテリから電力が供給された状態で、電力用半導体素子やスナバ回路を構成する平滑コンデンサ等の電子部品が短絡故障すると、過大な短絡電流が流れる。例えば、インバータ制御回路におけるゲート駆動回路の誤動作により、インバータの上下アームが短絡すると、電力用半導体素子に過電流が流れ、短絡故障が発生する。
短絡状態でバッテリとモータ駆動回路とを繋ぐリレーを接続するか、または接続を継続すると、大電流により電力変換装置が発煙及び焼損する。また、定格を超える過電流が流れることにより、モータ駆動用インバータ装置に接続されているバッテリが損害を受けることも考えられる。こうした事態を回避するために、通常は過電流を検知するセンサを用いて、過電流が流れた場合に、電力用半導体素子のスイッチングを高速に制御して電流を遮断している。しかしながら、電力用半導体素子が短絡故障した場合でも、上述した発煙等の故障モードをより確実に防ぐことが望まれる。
具体的には、例えば、電力用半導体装置とバッテリとの間に過電流遮断用ヒューズを挿入すれば、モータ駆動用インバータ装置とバッテリとの間に流れる過電流を阻止することができる。
しかし、チップ型の過電流遮断用ヒューズは高価である。そのため、安価でありながら、電力用半導体素子が短絡故障した場合に、バッテリに流れ得る過電流を確実に遮断することができる過電流遮断手段が必要とされている。例えば、下記の特許文献1では、半導体装置から外部に突出している外部接続用電極を切除し、断面積を小さくすることで、ヒューズ部を形成している。
特開2005−175439号公報
しかしながら、特許文献1の技術では、外部接続用電極に設けられたヒューズ部は、半導体装置の外部に露出している。そのため、ヒューズ部が過電流により溶断する際に、装置外に煙が流出するおそれがあり、また、周囲に火花が飛び散り、外気を用いた燃焼反応により装置が焼損するおそれがある。また、溶断したヒューズ部の部材が周囲に飛散し、外部接続用電極と周囲の部材とが短絡するおそれがある。また、気体は熱伝導率が低いため、ヒューズ部に発生した熱が、外気に放出されず、半導体素子に伝達され、半導体素子を損傷するおそれがある。
そこで、過電流によりヒューズ部が溶断しても、発煙、焼損、及び溶断部材による周囲の部材との短絡を抑制することができる電力変換装置が望まれる。
この発明に係る電力変換装置は、電力用半導体素子と、前記電力用半導体素子の主電極に接続された電極配線部材と、筐体と、前記電極配線部材に形成された、ヒューズとして機能するヒューズ部と、前記ヒューズ部と前記筐体との間に配置された樹脂部材であるヒューズ樹脂部材と、前記電力用半導体素子、前記電極配線部材、前記ヒューズ部、及び前記ヒューズ樹脂部材を前記筐体内に封止する樹脂部材である封止樹脂部材と、を備え、前記筐体は、前記ヒューズ部と対向する部分に、前記ヒューズ部から離れる側に窪む凹部を備え、前記ヒューズ樹脂部材の一部又は全部は、前記凹部内に配置され、前記電極配線部材は、前記凹部の内側に配置されるように折れ曲がった屈曲部を有し、前記屈曲部に前記ヒューズ部が形成されており、前記ヒューズ部は、前記ヒューズ樹脂部材により前記凹部の内側に封止されているものである。

本発明に係る電力変換装置によれば、電極配線部材にヒューズ部が形成されるので、高価なチップ型のヒューズが設けられず、ヒューズ部のコストを低減することができる。封止樹脂部材により、ヒューズ部及びヒューズ樹脂部材が覆われるので、溶断したヒューズ部の部材が、外部に飛散することを防止できる。また、ヒューズ部及びヒューズ樹脂部材を外気から遮断することができるので、溶断時に生じたアーク放電による燃焼反応が進行することを抑制でき、また、溶断時に生じた煙が外部に漏れ出ることを抑制できる。ヒューズ部と筐体との間にヒューズ樹脂部材が配置されているので、溶断したヒューズ部の部材が、筐体に接触することを抑制し、電極配線部材と筐体とが短絡することを抑制できる。また、溶断する際にヒューズ部に発生した熱を、ヒューズ樹脂部材を介して筐体に伝達して冷却することができ、発生熱による電力用半導体素子、封止樹脂部材等の損傷を抑制できる。また、ヒューズ部専用のヒューズ樹脂部材が設けられているので、ヒューズ部の溶断に適した材質の樹脂部材を選定することができ、溶断時の絶縁性能、冷却性能を向上させることができる。
ヒューズ樹脂部材を凹部により位置決めすることができ、ヒューズ樹脂部材の配置位置の精度を向上させることができる。例えば、硬化前に流動性があるヒューズ樹脂部材を用いる場合でも、凹部にヒューズ樹脂部材を溜めることができ、流動によりヒューズ樹脂部材の位置がずれることを抑制できる。或いは、既に硬化しているヒューズ樹脂部材を配置する場合でも、ヒューズ樹脂部材を凹部に係止することができ、封止樹脂部材を筐体に注入する際に、ヒューズ樹脂部材の位置がずれることを防止できる。よって、ヒューズ樹脂部材による溶断時の絶縁性能及び冷却性能が変動することを抑制できる。また、凹部を設けることにより、ヒューズ部とヒートシンクとの間隔を広げて、ヒューズ樹脂部材の厚みを増し、ヒューズ樹脂部材による絶縁性を適切に確保することができる。例えば、ヒューズ部が形成される電極配線部材とヒートシンクとの間隔が、絶縁性を確保するには狭い場合に、凹部を設けることにより間隔を広げて絶縁性を確保することができる。また、凹部の深さを調節することにより、ヒューズ樹脂部材のヤング率等の材質に合わせて、絶縁性が適切に得られるようにできる。したがって、過電流によりヒューズ部が溶断しても、発煙、焼損、及び溶断部材による周囲の部材との短絡を抑制することができる。
本発明の実施の形態1に係る電力変換装置の平面図である。 本発明の実施の形態1に係る図1のB−B断面位置で切断した電力変換装置の断面図である。 本発明の実施の形態1に係る図1のA−A断面位置で切断した電力変換装置の断面図である。 本発明の実施の形態1に係るヒューズ部の電流密度を説明するための模式図である。 本発明の実施の形態1に係るヒューズ部の形状のバリエーションを説明する模式図である。 本発明の実施の形態1に係るヒューズ部の形状のバリエーションを説明する模式図である。 本発明の実施の形態2に係る図1のA−A断面位置で切断した電力変換装置の断面図である。 本発明の実施の形態3に係る図1のA−A断面位置で切断した電力変換装置の断面図である。
実施の形態1.
実施の形態1に係る電力変換装置1について図面を参照して説明する。図1は、電力変換装置1を、筐体30の開口側から見た平面図であり、各部品の配置を説明するために封止樹脂部材25が透明化され、図示されていない。図2は、図1のB−B断面位置において切断した断面図であり、図3は、図1のA−A断面位置において切断した断面図である。なお、図1、図2、及び図3は、模式図であり、図面間で各部材の寸法は完全に一致していない。
電力変換装置1は、電力用半導体素子14と、電力用半導体素子14の主電極に接続された電極配線部材13と、筐体30と、電力用半導体素子14等の各部品を筐体30内に封止する樹脂部材である封止樹脂部材25と、を備えている。
<筐体30>
筐体30は、有底筒状に形成されており、封止樹脂部材25を注型する枠の役割を有する。なお、以下で、単に「内」「内側」又は「外」「外側」というときは、筐体30の内側又は外側を意味するものとする。「縦方向」は、筐体30の筒部が延出している方向を意味するものとし、「横方向」は、筐体30の底部が延在している方向を意味するものとする。
筐体30の底部は、金属製のヒートシンク12により構成されている。ヒートシンク12は、電力用半導体素子14に発生する熱を外部に放熱する役割を有する。ヒートシンク12は、例えば、アルミニウム、アルミニウム合金などの20W/(m・K)以上の熱伝導率を有する材料が用いられる。ヒートシンク12は、矩形の平板状に形成されている。電力用半導体素子14側の部材と対向するヒートシンク12の内面部分には、内側に突出する平板状の素子対向突出部12aが設けられており、素子対向突出部12aの内面が、電力用半導体素子14側の部材に当接する。ヒートシンク12の外面には、図2に示すように、互いに間隔を空けて配列された平板状の複数のフィン19が設けられている。フィン19は外気に接触しており、ヒートシンク12はこれらのフィン19から外気に向かって熱を放熱する。なお、水冷式とされてもよい。
ヒートシンク12は、後述するヒューズ部16と対向する部分に、ヒューズ部16から離れる側(外側)に窪む凹部12bを備えている。図1及び図3に示すように、凹部12bは、縦方向に見て、ヒューズ部16の面積より広い面積に形成されている。すなわち、縦方向に見て、凹部12bの形成領域は、ヒューズ部16の形成領域を覆っている。凹部12bは、直方体状に形成されている。なお、凹部12bは、円柱状等、任意の形状に形成されてもよい。
筐体30の筒部は、絶縁ケース11により構成されている。絶縁ケース11は、絶縁性が高く、熱可塑性を有する任意の樹脂材料、例えば、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)等の樹脂材料を用いて形成される。
<電力用半導体素子14、電極配線部材13>
本実施の形態では、電力用半導体素子14、及び電極配線部材13としての電極用リードフレーム13は、樹脂部材である素子モールド樹脂20により封止され、パッケージ化された半導体素子モジュール29とされている。また、電力用半導体素子14の制御用端子に接続された制御用リードフレーム21も素子モールド樹脂20により封止されている。電極用リードフレーム13及び制御用リードフレーム21は、素子モールド樹脂20から外側に突出している。素子モールド樹脂20は、内部の素子及び配線を守るために、数GPaのヤング率を有する硬い樹脂が用いられるとよく、例えば、エポキシ樹脂が用いられる。
電力用半導体素子14には、パワーMOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)が用いられている。なお、電力用半導体素子14には、ダイオードが逆並列接続されたパワーIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)等の他の種類のスイッチング素子が用いられてもよい。電力用半導体素子14は、例えば、車両駆動用のモータなどの機器を駆動するインバータ回路、コンバータ回路に用いられるものであり、数アンペアから数百アンペアの定格電流を制御するものである。電力用半導体素子14の材料として、シリコン(Si)、シリコンカーバイド(SiC)、ガリウムナイトライド(GaN)などが用いられてもよい。
電力用半導体素子14は、矩形平板のチップ状に形成されており、ヒートシンク12側の面に主電極としてのドレーン端子が設けられ、筐体30のヒートシンク12とは反対側の面に主電極としてのソース端子が設けられている。また、筐体30のヒートシンク12とは反対側の面に、制御用端子としてのゲート端子が設けられている。なお、制御用端子として、主電極間を流れる電流を検出するためのセンサ端子等が設けられてもよい。
ドレーン端子は、正極側の電極用リードフレーム13aに接続され、ソース端子は、電極用配線部材15aを介して、負極側の電極用リードフレーム13bに接続されている。電極用配線部材15aには大電流が流れるため、例えば金・銀・銅・アルミニウムの板材を加工したものや、ワイヤボンド、リボンボンドで形成される。ゲート端子及びセンサ端子は、制御用配線部材15bを介して、制御用リードフレーム21に接続されている。制御用配線部材15bは、例えば、金・銅・アルミニウムなどのワイヤボンド、または、アルミニウムのリボンボンドで形成することができる。
正極側及び負極側の電極用リードフレーム13a、13bは、平板状に形成されている。電力用半導体素子14の主電極に接続される電極用リードフレーム13a、13bの電極接続部分は、電力用半導体素子14よりもヒートシンク12側に配置されている。正極側の電極用リードフレーム13aの電極接続部分のヒートシンク12とは反対側の面は、導電性接合材17により、電力用半導体素子14のヒートシンク12側の面のドレーン端子に接合されている。負極側の電極用リードフレーム13bの電極接続部分のヒートシンク12とは反対側の面は、導電性接合材17により、L字状に形成された電極用配線部材15aの一端に接合されている。電力用半導体素子14のヒートシンク12とは反対側の面のソース端子は、導電性接合材17により、電極用配線部材15aの他端に接合されている。導電性接合材17は、例えば、半田、銀ペースト、あるいは、導電性接着剤などの、導電性が良好で熱伝導率の高い材料から構成される。
電極用リードフレーム13a、13bの電極接続部分のヒートシンク12側の面は、素子モールド樹脂20により覆われておらず、半導体素子モジュール29の外側に露出している。この電極用リードフレーム13a、13bの露出部分は、シート状に形成された絶縁部材18を介して、ヒートシンク12の素子対向突出部12aの内面に接している。電力用半導体素子14の発熱が、電極用リードフレーム13a、13bの電極接続部分、及び絶縁部材18を介して、ヒートシンク12に伝達される。絶縁部材18は、熱伝導性が高く、且つ、電気的絶縁性が高い材料から構成される。従って、絶縁部材18は、例えば、熱伝導率が数W/(m・K)〜数十W/(m・K)であり、且つ、絶縁性のある、シリコン樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂などの樹脂材料から成る接着剤、グリス、又は絶縁シートで構成される。さらに、絶縁部材18は、セラミック基板または金属基板などの熱抵抗が低く、且つ、絶縁性を有する他の材料と、樹脂材料とを、組み合わせて構成することも可能である。
また、絶縁部材18の厚さを規定するために、素子モールド樹脂20のヒートシンク12側には、突起20aが設けられている。素子モールド樹脂20の突起20aをヒートシンク12に押し当てることで、突起20aの高さにより、絶縁部材18の厚さを規定することができ、絶縁部材18の絶縁性及び伝熱性を管理することができる。例えば、12Vバッテリを使用する低耐圧系の自動車では、予め定められた絶縁耐圧を確保するのに必要な沿面距離は、10μm程度である。従って、低耐圧系の自動車の場合には、絶縁に必要な厚さを薄くできるため、素子モールド樹脂20の突起20aを短くすることができ、電力変換装置1の薄型化が可能である。絶縁部材18が剛性を持ち、押圧による厚さの変化が小さい材料の場合、絶縁部材18の厚さを管理できるため、素子モールド樹脂20の突起20aはなくてもよい。
突起20aにより、素子モールド樹脂20に封止された電極用リードフレーム13a、13bと、ヒートシンク12との間の間隔を管理することができ、後述する負極側の電極用リードフレーム13bに形成されたヒューズ部16と、ヒートシンク12との間に配置されるヒューズ樹脂部材26の厚みを管理することができ、両者の間の熱伝導性及び絶縁性を管理することができる。
正極側の電極用リードフレーム13aは、素子モールド樹脂20から突出した後、ヒートシンク12の内面と間隔を空けた状態で、ヒートシンク12の内面に沿って横方向に延出し、その後、屈曲し、ヒートシンク12から離れる側(筐体30の開口側)に縦方向に延出している。ヒートシンク12の内面と間隔を空けた状態で横方向に延出している部分を、正極側の横方向延出部13a1と称し、ヒートシンク12から離れる側に縦方向に延出している部分を、正極側の縦方向延出部13a2と称す。正極側の横方向延出部13a1とヒートシンク12との間隔は、絶縁部材18の厚さとヒートシンク12の素子対向突出部12aの高さとを合計した距離に相当している。正極側の横方向延出部13a1に後述するヒューズ部16が形成されている。
正極側の縦方向延出部13a2が、絶縁ケース11にインサート及びアウトサートされた正極側の外部接続端子10aに、溶接又は半田付け等により接合される。正極側の外部接続端子10aは、正極側の縦方向延出部13a2に接合される、縦方向に延出している部分と、筐体30の外部に向かって横方向に延出している部分とを有している。筐体30から外部に突出した部分が、直流電源の正極等の他の装置に接続される。
負極側の電極用リードフレーム13bも、素子モールド樹脂20から突出した後、ヒートシンク12の内面と間隔を空け、ヒートシンク12の内面に沿って延出している負極側の横方向延出部13b1と、ヒートシンク12から離れる側に延出している負極側の縦方向延出部13b2とを備えている。正極側の横方向延出部13a1の長さは、ヒューズ部16を形成するために、負極側の横方向延出部13b1よりも長くなっている。
負極側の縦方向延出部13b2が、絶縁ケース11にインサート及びアウトサートされた負極側の外部接続端子10bに、溶接又は半田付け等により接合される。負極側の外部接続端子10bは、負極側の縦方向延出部13b2に接合される、縦方向に延出している部分と、筐体30の外部に向かって横方向に延出している部分とを有している。筐体30から外部に突出した部分が、直流電源の負極等の他の装置に接続される。
電極用リードフレーム13a、13b、外部接続端子10a、10bには、導電性が良好で熱伝導率の高い銅または銅合金などの金属が用いられ、数アンペアから数百アンペア程度の大電流が流れる。電極用リードフレーム13a、13bの表面はAu、Ni、Snなどの金属材料でめっきされていてもよい。
制御用リードフレーム21は、筐体30の開口側に、封止樹脂部材25から突出しており、電力用半導体素子14のオンオフを制御する制御装置に接続される。
<ヒューズ部16>
電極配線部材13には、ヒューズとして機能するヒューズ部16が形成されている。本実施の形態では、ヒューズ部16は、素子モールド樹脂20から外側に突出した電極用リードフレーム13の部分(本例では、正極側の横方向延出部13a1)に形成されている。ヒューズ部16を電極用リードフレーム13に形成することによって、追加部材が必要なく、コストを低減できる。本例では、ヒューズ部16が電極用リードフレーム13の横方向延出部に形成されるため、ヒューズ部16の形成のために、電極用リードフレーム13がヒートシンク12から離れる方向(高さ方向)に長くなることを抑制し、電力変換装置1の高さが高くなることを抑制できる。また、ヒューズ部16が正極側の電極用リードフレーム13aに形成されるため、電力用半導体素子14の上流側で電流を遮断することができる。そのため、電力用半導体素子14と筐体30との短絡など、電力用半導体素子14の回路異常が生じている場合でも、その上流側で電流を遮断し、過電流が生じないようにできる。
ヒューズ部16は、電流の流れ方向の前後の部分よりも断面積が小さくなった電極配線部材13の部分により構成されている。すなわち、ヒューズ部16は、ヒューズ部16よりも電流の流れ方向の前側(上流側)及び後側(下流側)の部分よりも、断面積が小さくなっている。図4に示すように電極用リードフレーム13に過電流が流れた際に、前後よりも断面積が小さいヒューズ部16の電流密度が大きくなり、ヒューズ部16が局所的に温度上昇して溶断することで、過電流を遮断する。ヒューズ部16は電気伝導性が高い金、銀、銅、アルミニウムによって構成される。ヒューズ部16は電極用リードフレーム13の他の部分と同じ材料でもよく、異なる材料が用いられてもよい。なお、これに限定されないが、ヒューズ部16は、電極用リードフレーム13の他の部分と同様に、0.5mm〜1.5mm程度の厚みを有する銅または銅合金からなる平板を、打ち抜き加工することによって形成することができる。
ヒューズ部16の形状は、断面積を減少させる形状であればどのような形状であってもよい。例えば、図5、図6に示すように、片側又は両側に切欠き、又は内側に貫通孔を設けて断面積を減らしてもよい。切欠き又は貫通孔の形状は、矩形以外にも三角形、五角形、台形、ひし形、平行四辺形、円形、楕円形等の任意の形状とされてもよい。切欠き又は貫通孔は、1個に限らず、複数個設けられてもよい。また、複数の切欠き又は貫通孔が、配線の長さ方向の異なる位置に、千鳥状に互い違い、又は不規則に配置されてもよい。複数の貫通孔が、配線の幅方向でも、長さ方向でもどちらに並べられてもよい。
<ヒューズ樹脂部材26>
ヒューズ部16と筐体30(本例では、ヒートシンク12)との間には、樹脂部材であるヒューズ樹脂部材26が配置されている。ヒューズ樹脂部材26の一部は、ヒートシンク12に形成された凹部12b内に配置されている。すなわち、ヒューズ樹脂部材26の一部は、凹部12b内に充填され、ヒューズ樹脂部材26の残りの部分は、凹部12bからヒューズ部16に向かって突出している。
図1及び図3に示すように、凹部12bと同様に、ヒューズ樹脂部材26は、縦方向に見て、ヒューズ部16の面積より広い面積に配置されている。すなわち、縦方向に見て、ヒューズ樹脂部材26の配置領域は、ヒューズ部16の形成領域を覆っている。ヒューズ樹脂部材26は、ヒューズ部16のヒートシンク12側の面に接すると共に、ヒートシンク12の凹部12bの内面に接している。
封止樹脂部材25が筐体30内に充填される前に、ヒューズ樹脂部材26がヒューズ部16と筐体30との間に配置される。ヒューズ樹脂部材26は、電気的絶縁性が高い、シリコン樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂などの樹脂材料から成る接着剤、グリス、又は絶縁シートで構成される。ヒューズ樹脂部材26は、例えば、熱や水分によって硬化したり、2液以上を混合することによって硬化したりする材料でもよい。さらに、ヒューズ樹脂部材26は、セラミック基板または金属基板などの熱抵抗が低く、且つ、絶縁性を有する他の材料と、それらの樹脂材料とを、組み合わせて構成することも可能である。ヒューズ樹脂部材26は電気絶縁性が高い材料であれば、例えば、熱伝導率が1W/(m・K)〜数十W/(m・K)の高熱伝導率を有する材料でもよい。
ヒューズ部16と筐体30との間にヒューズ樹脂部材26を設けることにより、溶断したヒューズ部16の部材が、ヒートシンク12に接触することを抑制し、電極配線部材13とヒートシンク12とが短絡することを抑制できる。また、溶断する際にヒューズ部16に発生した熱を、ヒューズ樹脂部材26を介してヒートシンク12に伝達して冷却することができ、発生熱による電力用半導体素子14、封止樹脂部材25等の損傷を抑制できる。また、ヒューズ部16専用のヒューズ樹脂部材26が設けられているので、ヒューズ部16の溶断に適した材質の樹脂部材を選定することができ、溶断時の絶縁性能、冷却性能を向上させることができる。
また、ヒューズ樹脂部材26を凹部12bにより位置決めすることができ、ヒューズ樹脂部材26の配置位置の精度を向上させることができる。例えば、硬化前に流動性があるヒューズ樹脂部材26を用いる場合でも、凹部12bにヒューズ樹脂部材26を溜めることができ、流動によりヒューズ樹脂部材26の位置がずれることを抑制できる。或いは、既に硬化しているヒューズ樹脂部材26を配置する場合でも、ヒューズ樹脂部材26を凹部12bに係止することができ、封止樹脂部材25を筐体30に注入する際に、ヒューズ樹脂部材26の位置がずれることを防止できる。よって、ヒューズ樹脂部材26による溶断時の絶縁性能及び冷却性能が変動することを抑制できる。
また、凹部12bを設けることにより、ヒューズ部16とヒートシンク12との間隔を広げて、ヒューズ樹脂部材26の厚みを増し、ヒューズ樹脂部材26による絶縁性を適切に確保することができる。例えば、ヒューズ部16が形成される正極側の電極用リードフレーム13aとヒートシンク12との間隔が、絶縁性を確保するには狭い場合に、凹部12bを設けることにより間隔を広げて絶縁性を確保することができる。また、凹部12bの深さを調節することにより、ヒューズ樹脂部材26のヤング率等の材質に合わせて、絶縁性が適切に得られるようにできる。
本実施の形態では、ヒューズ樹脂部材26は、封止樹脂部材25よりもヤング率が低い樹脂部材が用いられている。例えば、ヒューズ樹脂部材26のヤング率は数十MPa(メガパスカル)のオーダーとされ(例えば、10MPaから30MPaの間の値)、例えば、ゴム材、シリコンゴム、シリコンゲルが用いられるとよい。この構成によれば、ヒューズ部16が溶断する際に、複数の球状の塊になって飛び散る溶融部材を、封止樹脂部材25よりもヤング率が低く、柔らかいヒューズ樹脂部材26内にめり込ませ、ヒューズ樹脂部材26内に分散して保持することができる。よって、溶断後、溶融した部材により、通電経路が維持されることを防止し、速やかに通電経路を切断することができる。また、溶融した部材により、ヤング率が高い封止樹脂部材25が割れることを抑制できる。
ヒューズ樹脂部材26には、ヒューズ部16が溶断した時に生じるアーク放電の消弧作用があるシリコン樹脂が用いられるとよい。この構成によれば、ヒューズ部が溶断した後も、アーク放電により通電が継続されることを抑制し、溶断後、速やかに電流を遮断することができる。よって、電力用半導体素子14、封止樹脂部材25等の損傷を抑制することができる。
<封止樹脂部材25>
封止樹脂部材25は、電力用半導体素子14、電極配線部材13、ヒューズ部16、及びヒューズ樹脂部材26を筐体30内に封止する樹脂部材である。本実施の形態では、封止樹脂部材25は、半導体素子モジュール29を筐体30内に封止するように構成されている。また、封止樹脂部材25は、絶縁部材18、外部接続端子10a、10b等の他の構成部品も筐体30内に封止している。封止樹脂部材25は、例えば剛性が高く、熱伝導率が高い樹脂材料が用いられる。封止樹脂部材25には、例えば熱伝導性フィラーを含有したエポキシ樹脂、シリコン樹脂、ウレタン樹脂、PPS、PEEK、ABSにて構成されていてもよい。封止樹脂部材25のヤング率は1MPa〜50GPa、熱伝導率は0.1W/(m・K)〜20W/(m・K)であるとよい。各構成部品を封止樹脂部材25により封止することによって、耐振動性や耐環境性を向上させることができる。
封止樹脂部材25により、ヒューズ部16及びヒューズ樹脂部材26が覆われるので、溶断したヒューズ部16の部材が、外部に飛散することを防止できる。ヒューズ部16及びヒューズ樹脂部材26を外気から遮断することができるので、溶断時に生じたアーク放電による燃焼反応が進行することを抑制でき、また、溶断時に生じた煙が外部に漏れ出ることを抑制できる。
実施の形態2.
次に、実施の形態2に係る電力変換装置1について説明する。上記の実施の形態1と同様の構成部分は説明を省略する。本実施の形態に係る電力変換装置1の基本的な構成は実施の形態1と同様であるが、ヒューズ樹脂部材26の構成が一部異なる。図7は、図1のA−A断面位置において切断した本実施の形態に係る電力変換装置1の断面図である。
実施の形態1と同様に、筐体30(本例では、ヒートシンク12)は、ヒューズ部16と対向する部分に、ヒューズ部16から離れる側に窪む凹部12bを備えている。ヒューズ樹脂部材26は、ヒューズ部16と筐体30(ヒートシンク12)との間に配置されている。ヒューズ樹脂部材26の一部は、筐体30(ヒートシンク12)に形成された凹部12b内に配置されている。実施の形態1とは異なり、ヒューズ樹脂部材26は、ヒューズ部16の筐体30側(ヒートシンク12側)とは反対側にも配置されている。すなわち、ヒューズ樹脂部材26は、ヒューズ部16の筐体30側及び筐体30側とは反対側の両側に配置されている。ここで、筐体30側とは反対側は、ヒートシンク12から離れる側、筐体30の開口側となる。この構成によれば、溶断したヒューズ部16の部材が、封止樹脂部材25に接触することを抑制し、封止樹脂部材25が損傷することを抑制できる。
また、ヒューズ樹脂部材26に、封止樹脂部材25よりもヤング率が低い樹脂部材が用いられる場合は、筐体30側とは反対側でも、溶融部材を柔らかいヒューズ樹脂部材26内に保持することができ、通電経路の切断をより確実に行うことができると共に、溶融部材によりヤング率が高い封止樹脂部材25が割れることをより確実に抑制できる。
また、ヒューズ樹脂部材26に消弧作用があるシリコン樹脂が用いられる場合は、筐体30側とは反対側にもヒューズ樹脂部材26を配置することにより、アーク放電の消弧作用をより高めることができ、溶断後、より速やかに電流を遮断することができる。
本実施の形態では、ヒューズ樹脂部材26は、ヒューズ部16の両横側にも配置されており、ヒューズ部16の周囲を全周に亘って覆うように配置されている。この構成によれば、ヒューズ樹脂部材26による封止樹脂部材25の損傷の抑制作用、通電経路の切断の確実性、消弧作用等をより高めることができる。
実施の形態3.
次に、実施の形態3に係る電力変換装置1について説明する。上記の実施の形態1と同様の構成部分は説明を省略する。本実施の形態に係る電力変換装置1の基本的な構成は実施の形態1と同様であるが、ヒートシンク12及びヒューズ樹脂部材26の構成が一部異なる。図8は、図1のA−A断面位置において切断した本実施の形態に係る電力変換装置1の断面図である。
実施の形態1と同様に、筐体30(本例では、ヒートシンク12)は、ヒューズ部16と対向する部分に、ヒューズ部16から離れる側に窪む凹部12bを備えている。ヒューズ樹脂部材26は、ヒューズ部16と筐体30(ヒートシンク12)との間に配置されている。
しかし、実施の形態1とは異なり、ヒューズ樹脂部材26の全部が、筐体30(ヒートシンク12)に形成された凹部12b内に配置されている。なお、ヒューズ樹脂部材26の一部が、凹部12bから溢れて、凹部12bの外側に配置されてもよい。
電極配線部材13(本例では、正極側の電極用リードフレーム13a)は、凹部12bの内側に配置されるように折れ曲がった屈曲部31を有し、屈曲部31にヒューズ部16が形成されている。屈曲部31は、横方向に延びている正極側の横方向延出部13a1の途中の部分が、凹部12b側に向かってコの字状に折れ曲がった部分とされている。すなわち、屈曲部31は、横方向延出部13a1の途中の二つの部分から、ヒートシンク12側(凹部12bの底側)に向かって縦方向に延びる2つの側部31a、31bと、横方向に延びて、2つの側部31a、31bの先端を繋ぐ1つの接続部31cから構成されている。接続部31c、及び2つの側部31a、31bの先端部は、凹部12bの内側に配置される。屈曲部31と凹部12bとの間には間隔が空けられている。接続部31cにヒューズ部16が形成されている。接続部31cは、2つの側部31a、31b及び横方向延出部13a1よりも断面積が小さくなっている。
ヒューズ部16は、ヒューズ樹脂部材26により凹部12bの内側に封止されている。例えば、ヒューズ部16が、凹部12bの内側に配置されている状態で、凹部12bの内側にヒューズ樹脂部材26が充填される。この構成によれば、凹部12bの内側で、ヒューズ部16を全周に亘って、ヒューズ樹脂部材26により覆うことができ、溶断時の絶縁性能、冷却性能を向上させることができる。特に、溶断時に発生したヒューズ部16の熱を、ヒューズ樹脂部材26を介して周囲を取り囲むヒートシンク12の凹部12bに伝達することができ、冷却性能を向上させることができる。また、ヒューズ樹脂部材26を凹部12bに溜めることができるため、ヒューズ樹脂部材26に流動性が高く、ヤング率の低い部材を用いることが容易になり、絶縁性能を高めることができる。
〔その他の実施形態〕
最後に、本発明のその他の実施の形態について説明する。なお、以下に説明する各実施の形態の構成は、それぞれ単独で適用されるものに限られず、矛盾が生じない限り、他の実施の形態の構成と組み合わせて適用することも可能である。
(1)上記の各実施の形態においては、電力用半導体素子14、及び電極配線部材13としての電極用リードフレーム13が、樹脂部材である素子モールド樹脂20により封止された半導体素子モジュール29とされている場合を例として説明した。しかし、本発明の実施の形態はこれに限定されない。すなわち、電力用半導体素子14、及び電極配線部材13が、素子モールド樹脂20により封止されておらず、パッケージ化されていなくてもよい。すなわち、素子モールド樹脂20に封止されていない状態の、電力用半導体素子14及び電極配線部材13等が、封止樹脂部材25により筐体30内に封止されてもよい。この場合は、電極配線部材13は、バスバー等とされ、ヒューズ部16は、封止樹脂部材25に封止されている正極側又は負極側の電極配線部材の部分に形成されてもよい。
(2)上記の各実施の形態においては、ヒューズ部16は、正極側の電極用リードフレーム13a(横方向延出部13a1)に形成されている場合を例として説明した。しかし、本発明の実施の形態はこれに限定されない。すなわち、ヒューズ部16は、電力用半導体素子14の主電極に接続され、封止樹脂部材25に封止された電極配線部材13の部分であれば、いずれの箇所に形成されてもよい。例えば、ヒューズ部16は、負極側の電極用リードフレーム13bの横方向延出部13b1、正極側の縦方向延出部13a2又は負極側の縦方向延出部13b2、或いは、正極側又は負極側の外部接続端子10a、10bに形成されてもよい。
(3)上記の各実施の形態においては、電力変換装置1が、1つの電力用半導体素子14(スイッチング素子)を設けている場合を例として説明した。しかし、本発明の実施の形態はこれに限定されない。すなわち、電力変換装置1が、複数の電力用半導体素子を設けていてもよい。例えば、2つのスイッチング素子が、正極側の電極配線部材と負極側の電極配線部材との間に直列接続され、正極側又は負極側の電極配線部材にヒューズ部16が形成されてもよい。また、正極側の電極配線部材と負極側の電極配線部材との間に、2つのスイッチング素子の直列回路が、複数組並列接続されたブリッジ回路とされ、各組の直列回路の電極配線部材に、ヒューズ部16が設けられてもよい。また、電力用半導体素子14の一部又は全部が、ダイオードとされてもよい。
なお、本発明は、その発明の範囲内において、各実施の形態を自由に組み合わせたり、各実施の形態を適宜、変形、省略したりすることが可能である。
1 電力変換装置、12b 凹部、13 電極配線部材、14 電力用半導体素子、16 ヒューズ部、20 素子モールド樹脂、25 封止樹脂部材、26 ヒューズ樹脂部材、29 半導体素子モジュール、30 筐体、31 屈曲部

Claims (9)

  1. 電力用半導体素子と、
    前記電力用半導体素子の主電極に接続された電極配線部材と、
    筐体と、
    前記電極配線部材に形成された、ヒューズとして機能するヒューズ部と、
    前記ヒューズ部と前記筐体との間に配置された樹脂部材であるヒューズ樹脂部材と、
    前記電力用半導体素子、前記電極配線部材、前記ヒューズ部、及び前記ヒューズ樹脂部材を前記筐体内に封止する樹脂部材である封止樹脂部材と、を備え、
    前記筐体は、前記ヒューズ部と対向する部分に、前記ヒューズ部から離れる側に窪む凹部を備え、
    前記ヒューズ樹脂部材の一部又は全部は、前記凹部内に配置され
    前記電極配線部材は、前記凹部の内側に配置されるように折れ曲がった屈曲部を有し、前記屈曲部に前記ヒューズ部が形成されており、
    前記ヒューズ部は、前記ヒューズ樹脂部材により前記凹部の内側に封止されている電力変換装置。
  2. 前記電力用半導体素子、及び前記電極配線部材としての電極用リードフレームは、樹脂部材である素子モールド樹脂により封止された半導体素子モジュールとされ、
    前記ヒューズ部は、前記素子モールド樹脂から外側に突出した前記電極用リードフレームの部分に形成されている請求項1に記載の電力変換装置。
  3. 前記ヒューズ部は、電流の流れ方向の前後の部分よりも断面積が小さくなった前記電極配線部材の部分により構成されている請求項1又は2に記載の電力変換装置。
  4. 前記ヒューズ樹脂部材は、前記ヒューズ部の前記筐体側とは反対側にも配置されている請求項1から3のいずれか一項に記載の電力変換装置。
  5. 前記ヒューズ樹脂部材は、前記ヒューズ部の周囲を全周に亘って覆うように、配置されている請求項1から4のいずれか一項に記載の電力変換装置。
  6. 前記ヒューズ樹脂部材は、前記封止樹脂部材よりもヤング率が低い請求項1から5のいずれか一項に記載の電力変換装置。
  7. 前記ヒューズ樹脂部材のヤング率は、数十メガパスカルのオーダーである請求項1から6のいずれか一項に記載の電力変換装置。
  8. 前記ヒューズ樹脂部材には、前記ヒューズ部が溶断した時に生じるアーク放電の消弧作用があるシリコン樹脂が用いられている請求項1から7のいずれか一項に記載の電力変換装置。
  9. 前記筐体は、底部が金属製のヒートシンクにより構成された有底筒状に形成され、前記凹部は、前記ヒートシンクに形成され、
    前記ヒューズ樹脂部材は、前記ヒューズ部と前記ヒートシンクとの間に配置されている請求項1からのいずれか一項に記載の電力変換装置。
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