JP6459740B2 - 流体ポンプ - Google Patents

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Description

本発明は、インナロータの外歯とアウタロータの内歯との間で形成されるポンプ室の容積変化により流体を吸入して吐出する、流体ポンプに関する。
この種の流体ポンプは、外歯を有するインナロータと、外歯と噛み合う内歯を有するアウタロータと、これらのロータを収容するポンプハウジングと、インナロータを回転駆動させる回転軸と、を備える。回転軸を回転駆動させてインナロータを回転させると、その回転力が外歯から内歯に伝達されてアウタロータも回転する。このように両ロータが回転すると、外歯と内歯の間で形成されるポンプ室の容積が変化する。ポンプ室の容積拡大に伴い流体がポンプ室に吸入され、その後、ポンプ室の容積縮小に伴い流体がポンプ室で圧縮されて吐出される(特許文献1参照)。
特開2013−60901号公報
さて、流体の粘性が高い場合等、インナロータが流体から受ける反力が大きい場合には、インナロータが回転軸に対して傾く向きに流体から受ける力(傾倒力)が大きくなる。その結果、回転軸を回転可能に摺動支持するラジアル軸受と回転軸との摺動抵抗が大きくなり、エネルギロスの増大や摺動部分での損傷等が懸念される。
この問題に対し、本発明者らは、インナロータを回転軸に直結させずに、ジョイント部材を介して連結する構造を検討した。これによれば、ジョイント部材の弾性変形により上記傾倒力が吸収され、ラジアル軸受と回転軸との摺動抵抗を小さくできる。
この連結構造の場合には、インナロータが回転軸と直結していないため、インナロータを回転可能に摺動支持する部材を要する。そこで本発明者らは、ラジアル軸受の円筒内周面で回転軸を摺動支持するとともに、ラジアル軸受の円筒外周面でインナロータを摺動支持する構造を検討した。
しかしながら、この軸受構造の場合には、以下に説明する新たな問題が生じる、との知見を本発明者らは得た。すなわち、回転軸は、ポンプ室から吐出された流体が流通する高圧通路、およびポンプハウジングの内部に跨って配置されている。そのため、高圧通路内の流体が、ラジアル軸受の円筒内周面と回転軸の間に入り込み、潤滑機能を発揮する。これに対し、ラジアル軸受の円筒外周面については、インナロータとの間に高圧流体を入り込ませる構造にすることは困難であり、流体による潤滑機能を期待できない。よって、インナロータの摺動抵抗を、回転軸の摺動抵抗に比べて十分に小さくできない。
要するに、上記連結構造を採用すればジョイント部材で傾倒力を吸収できるものの、その背反として、インナロータを摺動支持する構造が必要になる。この場合、インナロータの摺動抵抗を十分に小さくできないことが新たな問題となる。
本発明は、上記問題を鑑みてなされたもので、その目的は、ジョイント部材で傾倒力を吸収可能な構造にしつつ、インナロータの摺動抵抗を十分に小さくできるようにした流体ポンプを提供することにある。
ここに開示される発明は上記目的を達成するために以下の技術的手段を採用する。なお、特許請求の範囲およびこの項に記載した括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものであって、発明の技術的範囲を限定するものではない。
開示される発明のひとつは、外歯(124a)を有する円筒形状のインナロータ(120)と、外歯と噛み合う内歯(132a)を有するアウタロータ(130)と、アウタロータおよびインナロータを収容するとともに、内歯と外歯の間で容積変化して流体を吸入圧縮するポンプ室(140)を形成するポンプハウジング(110)と、ポンプ室から吐出された流体が流通する高圧通路(106)、およびポンプハウジングの内部に跨って配置される回転軸(104a)と、インナロータと回転軸を連結し、回転軸の回転トルクをインナロータへ伝達するジョイント部材(160)と、円筒形状に形成され、その円筒内周面(150i)で回転軸を回転可能に摺動支持するとともに、円筒外周面(150o)でインナロータの内周面を回転可能に摺動支持するラジアル軸受(150)と、を備え、円筒外周面には、ポンプハウジング内に存在する流体が溜まる潤滑溝(G1、G2、G3、G4、G5、G6)が形成され
インナロータの軸方向両側の面のうち吐出側の面には、ポンプハウジングに対して摺動する摺動面(125)と、ポンプ室から吐出された流体のうち摺動面から漏れ出た流体が溜められる第1溝(1201)とが形成され、
インナロータの軸方向両側の面のうち吸入側の面には、ポンプ室から吐出された流体のうち円筒内周面から漏れ出た流体が溜められる第2溝(1202)が形成され、
第1溝および第2溝に溜められる流体の圧力は、ポンプ室から吐出される流体より低圧、かつ、ポンプ室へ吸入される流体より高圧の中間圧力であり、
第1溝および第2溝は、ラジアル軸受の周りに環状に延びる形状であり、
潤滑溝は、第1溝および第2溝を連通させていることを特徴とする。
この発明によれば、インナロータを回転軸に直結させずに、ジョイント部材を介して連結する。そのため、インナロータが流体から受ける上記傾倒力が大きい場合であっても、ジョイント部材の弾性変形により上記傾倒力が吸収され、ラジアル軸受と回転軸との摺動抵抗を小さくできる。
さらに上記発明では、ポンプハウジングの内部と高圧通路に跨って回転軸が配置される。そのため、高圧通路内の流体が、ラジアル軸受の円筒内周面と回転軸の間に入り込み、潤滑機能を発揮するので、回転軸の摺動抵抗を十分に小さくできる。一方、ラジアル軸受の円筒外周面については、ポンプハウジング内に存在する流体が溜まる潤滑溝が形成されている。そのため、潤滑溝に溜まっている流体が、円筒外周面の周方向に滲み出て、円筒外周面とインナロータの間に入り込み、潤滑機能を発揮する。よって、インナロータの摺動抵抗を十分に小さくできる。
以上により、上記発明によれば、ジョイント部材で傾倒力を吸収可能な構造にしつつ、インナロータの摺動抵抗を十分に小さくできる。
本発明の一実施形態における燃料ポンプを示す部分断面図。 図1のII−II線に沿う断面図。 図1のIII−III線に沿う断面図。 図1のIV−IV線に沿う断面図。 図1の部分拡大図。 図5に示すラジアル軸受の単体形状を表した断面図。 図6のV II−V II線に沿う断面図。 図7の変形例を示す図。 図7の変形例を示す図。 図7の変形例を示す図。 図6の変形例を示す図。 図6の変形例を示す図。 図6の変形例を示す図。 図6の変形例を示す図。 図6の変形例を示す図。
以下、本発明にかかる流体ポンプの一実施形態について、図面を参照しつつ説明する。なお、本実施形態に係る流体ポンプは車両に搭載されている。流体ポンプによる圧送対象の流体は、内燃機関の燃焼に用いる液体燃料である。具体的には、自着火圧縮式の内燃機関の燃焼に用いられる軽油を圧送対象としており、流体ポンプは燃料タンク内に配置されている。
図1に示すように、本実施形態に係る流体ポンプ101は、容積型の回転ポンプであり、内接式の歯車ポンプである。流体ポンプ101は、ポンプボデー102、ポンプ本体103、電動モータ104およびサイドカバー105を備える。ポンプ本体103及び電動モータ104は、円筒状のポンプボデー102内部に収容されており、軸方向に並べて配置されている。ポンプボデー102の軸方向両端に位置する開口部のうち、電動モータ104の側に位置する開口部には、サイドカバー105が取り付けられている。
サイドカバー105は、電動モータ104に通電するための電気コネクタ105aと、燃料を吐出するための吐出ポート105bとを、備えている。こうした流体ポンプ101では、電気コネクタ105aを介した外部回路からの通電により、電動モータ104の回転軸104aが回転駆動される。その結果、電動モータ104が有する回転軸104aの駆動力を利用して、ポンプ本体103のアウタロータ130及びインナロータ120の回転により吸入及び加圧された燃料は、吐出ポート105bから吐出されることになる。なお、流体ポンプ101については、ガソリンよりも粘性が高い軽油を、燃料として吐出するものである。
本実施形態では、電動モータ104として、マグネット104bを4極、及びコイル104cを6スロットに形成配置されたインナロータ型のブラシレスモータが採用されている。例えば、車両のイグニッションスイッチがオン作動したタイミング等、内燃機関の始動準備タイミングで、電動モータ104は、駆動回転側又は駆動回転逆側に回転軸104aを回転させる位置決め制御が為される。その後、電動モータ104は、位置決め制御にて位置決めされた位置から、駆動回転側に回転軸104aを回転させる駆動制御を行なう。
ここで、駆動回転側とは、インナロータ120の周方向のうち回転方向Riの正方向となる側を示す。また、駆動回転逆側とは、インナロータ120の周方向のうち回転方向Riの負方向となる側を示す。
以下、ポンプ本体103について詳細に説明する。ポンプ本体103は、ポンプハウジング110、インナロータ120、アウタロータ130、及びジョイント部材160を備えている。ここでポンプハウジング110は、ポンプカバー112とポンプケーシング116を重ね合わせてなる。
ポンプカバー112は、金属により円盤状に形成されている。ポンプカバー112は、ポンプボデー102のうち電動モータ104を軸方向に挟んでサイドカバー105とは反対側端から、外部へ張り出している。
図1および図2に示すポンプカバー112は、外部から燃料を吸入するために、円筒穴状の吸入通路112a及び円弧状の吸入溝113を形成している。吸入通路112aは、ポンプカバー112のうちインナロータ120のインナ中心線Ciから偏心した特定の開口箇所Ssにおいて、吸入溝113と連通している。吸入溝113は、ポンプカバー112のうちポンプケーシング116側に開口している。吸入溝113のうち吸入通路112aと連通する部分は、ポンプカバー112の軸方向に沿って貫通している。吸入溝113のうち吸入通路112aと連通していない部分は、貫通しない有底形状である。図2に示すように吸入溝113は、インナロータ120の回転方向Ri(図4も参照)に沿って半周未満の長さに延伸している。
ここで吸入溝113は、始端部113cから回転方向Ri,Roの終端部113dに向かう程、回転径方向に拡幅している。また、吸入溝113は、溝底部113eの開口箇所Ssに吸入通路112aを開口させることで、当該吸入通路112aと連通している。特に図2に示すように、吸入通路112aが開口する開口箇所Ssの全域では、吸入溝113の幅が吸入通路112aの幅よりも小さく設定されている。
また、ポンプカバー112は、インナ中心線Ci上のインナロータ120と対向する箇所において、ジョイント部材160の本体部162が回転可能に配置される凹み穴状の配置空間158を形成している。
図1、図3、図4および図5に示すポンプケーシング116は、金属により有底円筒状に形成されている。ポンプケーシング116のうち開口部116aは、ポンプカバー112により覆われることで、全周に亘って密閉されている。ポンプケーシング116の内周部116bは、特に図1および図4に示すように、インナロータ120のインナ中心線Ciから偏心した円筒穴状に形成されている。
ポンプケーシング116は、ポンプボデー102及び電動モータ104間の高圧通路106を通じて燃料を吐出ポート105bから吐出するために、円弧穴状の吐出通路117を形成している。吐出通路117は、ポンプケーシング116の凹底部116cを軸方向に沿って貫通している。特に図3に示すように吐出通路117は、インナロータ120の回転方向Riに沿って半周未満の長さに延伸している。ここで吐出通路117は、始端部117cから終端部117dに向かう程、回転径方向に縮幅している。
また、ポンプケーシング116は、吐出通路117において、補強リブ116dを有している。補強リブ116dは、ポンプケーシング116と一体に形成されており、インナロータ120の回転方向Riに対して交差方向に吐出通路117を跨ぐことにより、ポンプケーシング116を補強するリブである。
ポンプケーシング116の凹底部116cのうちインナロータ120とアウタロータ130間のポンプ室140(後に詳述)を挟んで吸入溝113と対向する箇所には、図3に示す対向吸入溝118が形成されている。対向吸入溝118は、吸入溝113を軸方向に投影した形状と対応した円弧溝状である。これにより、ポンプケーシング116では、吐出通路117が対向吸入溝118とその輪郭をおよそ線対称に設けられている。一方で、特に図2に示すように、ポンプカバー112のうちポンプ室140を挟んで吐出通路117と対向する箇所には、吐出通路117を軸方向に投影した形状と対応させて、円弧溝状の対向吐出溝114が形成されている。これによりポンプカバー112では、吸入溝113が対向吐出溝114とその輪郭をおよそ線対称に設けられている。吸入溝113、対向吐出溝114、吐出通路117および対向吸入溝118の外形線は、外歯124aおよび内歯132aの回転軌跡に沿って平行に延びる形状である。
図1に示すように、ポンプケーシング116の凹底部116cのうちインナ中心線Ci上には、電動モータ104の回転軸104aを径方向に軸受するために、ラジアル軸受150が嵌合固定されている。一方で、ポンプカバー112のうちインナ中心線Ci上には、回転軸104aを軸方向に軸受するために、スラスト軸受152が嵌合固定されている。
図1および図4に示すように、ポンプケーシング116の凹底部116c、内周部116bおよびポンプカバー112により、インナロータ120及びアウタロータ130を収容する収容空間156が形成される。
図1および図4に示すインナロータ120は、インナ中心線Ciを回転軸104aと共通にすることで、収容空間156内では偏心して配置されている。インナロータ120の内周部122は、ラジアル軸受150により径方向に軸受されていると共に、軸方向両側の摺動面125を、ポンプケーシング116の凹底部116cとポンプカバー112により軸受されている。
また、インナロータ120は、配置空間158と対向する箇所において、軸方向に沿って凹む挿入穴127を有している。本実施形態における挿入穴127は、回転方向Riに沿った周方向に等間隔に複数(本実施形態では5つ)設けられ、各挿入穴127は、凹底部116c側まで貫通している。各挿入穴127にジョイント部材160のそれぞれ対応する足部164が挿入されることにより、回転軸104aの駆動力がジョイント部材160を介してインナロータ120に伝達されるようになっている。こうしてインナロータ120は、電動モータ104の回転軸104aの回転に応じて、摺動面125を凹底部116c及びポンプカバー112に摺動させながら、インナ中心線Ci周りとなる周方向において回転可能となっている。
インナロータ120は、そうした回転方向Riに沿った周方向に等間隔に並ぶ複数の外歯124aを、外周部124に有している。各外歯124aは、吸入溝113、吐出通路117、対向吐出溝114及び対向吸入溝118と、インナロータ120の回転に応じて軸方向に対向可能に配置されている。これにより、凹底部116c及びポンプカバー112へのインナロータ120の張り付きが抑制されている。
図1および図4に示すようにアウタロータ130は、インナロータ120のインナ中心線Ciに対して偏心することで、収容空間156内では同軸上に配置されている。これによりアウタロータ130に対しては、一径方向としての偏心方向Deにインナロータ120が偏心している。アウタロータ130の外周部134は、ポンプケーシング116の内周部116bにより径方向に軸受されていると共に、ポンプケーシング116の凹底部116cとポンプカバー112とにより軸方向に軸受されている。これらの軸受によりアウタロータ130は、インナ中心線Ciから偏心したアウタ中心線Co周りとなる一定の回転方向Roへ回転可能になっている。
アウタロータ130は、そうした回転方向Roに等間隔に並ぶ複数の内歯132aを、内周部132に有している。各内歯132aは、吸入溝113、吐出通路117、対向吐出溝114及び対向吸入溝118と、アウタロータ130の回転に応じて軸方向に対向可能に配置されている。これにより、凹底部116c及びポンプカバー112へのアウタロータ130の張り付きが抑制されている。
さて、吐出通路117内の燃料圧力(吐出圧)は、インナロータ120およびアウタロータ130を軸方向の吸入通路112a側に押し付ける向きに作用する。一方、対向吐出溝114内の燃料圧力も吐出圧であり、インナロータ120およびアウタロータ130を軸方向の電動モータ104側に押し付ける向きに作用する。そして、対向吐出溝114は吐出通路117に対向配置されているので、これらの燃料圧力はバランスし、インナロータ120およびアウタロータ130が吐出圧で傾くことが抑制される。
同様にして、対向吸入溝118は吸入溝113に対向配置されているので、対向吸入溝118内の燃料圧力(吸入圧)と吸入溝113内の燃料圧力(吸入圧)とはバランスし、インナロータ120およびアウタロータ130が吸入圧で傾くことが抑制される。
外歯124aおよび内歯132aは、トロコイド曲線の軌跡を描く形状であり、内歯132aの数は外歯124aの数よりも一つ多くなるように設定されている。アウタロータ130に対してインナロータ120は、偏心方向Deへの相対的に偏心により噛合している。これにより、収容空間156のうち内歯132aと外歯124aの間にはポンプ室140が形成される。ポンプ室140は、アウタロータ130及びインナロータ120が回転することにより、その容積が拡縮するように変化する。
インナロータ120及びアウタロータ130の回転に伴って、吸入溝113及び対向吸入溝118と対向して連通する部分のポンプ室140にて、その容積が拡大する。その結果として、吸入通路112aから燃料が吸入溝113を通してポンプ室140に吸入される。このとき、始端部113cから終端部113dに向かう程(図2も参照)、吸入溝113が拡幅していることで、当該吸入溝113を通して吸入される燃料量は、ポンプ室140の容積拡大量に応じたものとなる。なお、ポンプ室140のうち、上述の如く容積が拡大して燃料を吸入している部分を負圧部140Lと呼ぶ。
インナロータ120及びアウタロータ130の回転に伴って、吐出通路117及び対向吐出溝114と対向して連通する部分のポンプ室140にて、その容積が縮小する。その結果として、上記吸入機能と同時に、ポンプ室140から燃料が吐出通路117を通して高圧通路106に吐出される。このとき、始端部117cから終端部117dに向かう程(図3も参照)、吐出通路117が縮幅していることで、当該吐出通路117を通して吐出される燃料量は、ポンプ室140の容積縮小量に応じたものとなる。なお、ポンプ室140のうち、上述の如く容積が縮小して燃料を圧縮している部分を高圧部140Hと呼ぶ。
ジョイント部材160は、例えばポリフェニレンサルファイド(PPS)樹脂等の合成樹脂により形成され、回転軸104aをインナロータ120と中継することで、当該インナロータ120を周方向に回転させる。ジョイント部材160は、本体部162、及び足部164を有している。
本体部162は、ポンプカバー112に形成された配置空間158に配置され、中央に嵌合穴162aが開いている円環状に形成されており、当該嵌合穴162aに回転軸104aが挿通されることで、回転軸104aに嵌合固定されている。
足部164は、インナロータ120の挿入穴127の数に対応して複数設けられている。具体的に足部164は、電動モータ104のトルクリップルの影響を低減するために、電動モータ104の極数及びスロット数を避けた数であり、特に素数である5つ設けられている。このような各足部164は、本体部162の嵌合箇所である嵌合穴162aよりも外周側の複数箇所(本実施形態では5箇所)から、軸方向に沿って延伸するものとして設けられている。そして複数の足部164は、周方向に等間隔に配置されている。各足部164は、弾性を有する素材、及び軸方向に沿って延伸する形状によって、弾性変形可能となっている。回転軸104aが回転駆動する際に、各足部164が対応する挿入穴127に応じて弾性変形によりしなることで、製造時に生じ得る各挿入穴127及び各足部164の周方向の寸法誤差を吸収しつつ、足部164と挿入穴127とが接触する。これにより、ジョイント部材160は、複数の足部164を通じて、回転軸104aの駆動力をインナロータ120に伝達する。
次に、図5〜図7を用いて、ラジアル軸受150の構造について詳細に説明する。
図5に示すように、ラジアル軸受150は、円筒形状に形成されており、樹脂コーティングされた金属製である。ラジアル軸受150の円筒内部には回転軸104aが挿入配置されており、ラジアル軸受150の円筒内周面150iで回転軸104aを回転可能に摺動支持する。
ラジアル軸受150のうち、軸方向においてポンプカバー112の側の部分を摺動部1502と呼び、ポンプケーシング116の側の部分をシール部1501と呼ぶ。摺動部1502およびシール部1501の円筒内周面150iの直径は同一であるのに対し、円筒外周面150oでは、シール部1501の直径が摺動部1502の直径よりも大きい。
摺動部1502は、インナロータ120の円筒内部に挿入配置されており、摺動部1502の円筒外周面150oでインナロータ120を回転可能に摺動支持する。シール部1501は、ポンプケーシング116の貫通穴116eに圧入固定されている。この圧入により、ラジアル軸受150はポンプケーシング116に回転不能な状態で固定される。また、シール部1501の外周面が貫通穴116eの内周面と密着して、貫通穴116eの内周面と円筒外周面150oとの間をシールする。
軸方向において、摺動部1502の端面位置は、ポンプケーシング116のうちポンプカバー112と当接する端面の位置と一致する。また、シール部1501の端面位置は、ポンプケーシング116のうち高圧通路106を形成する壁面の位置と一致する。換言すれば、ポンプケーシング116の軸方向長さと、ラジアル軸受150の軸方向長さとは一致する。
図4、図6および図7に示すように、ラジアル軸受150の円筒外周面150oには、燃料が溜まる潤滑溝G1が形成されている。潤滑溝G1は、円筒外周面150oのうち摺動部1502に該当する箇所であってシール部1501から外れた箇所に位置する。潤滑溝G1は、摺動部1502の端面からシール部1501に向かって軸方向に延びる形状である(図6参照)。潤滑溝G1は、摺動部1502の一部を切削加工することで、円筒外周面150oの一部が切り欠かれた形状に形成される(図7参照)。
高圧通路106内の高圧燃料は、ラジアル軸受150の円筒内周面と回転軸104aの外周面との間(摺動面)に入り込み、この摺動面にて圧力低下した後に、配置空間158に漏れ出る。よって、配置空間158には、高圧通路106内の高圧燃料よりも低圧、かつ、吸入通路112a内の吸入燃料よりも高圧の燃料(中間圧燃料)が溜まる。
図4および図5に示すように、インナロータ120のうちポンプケーシング116と対向する面には、ラジアル軸受150の周りに環状に延びる第1溝1201が形成されている。また、インナロータ120のうちポンプケーシング116の反対側の面には、第1溝1201と同じ外径寸法で環状に延びる第2溝1202が形成されている。
吐出通路117内の高圧燃料は、インナロータ120とポンプケーシング116との間(摺動面)に入り込み、この摺動面にて圧力低下した後に、第1溝1201に漏れ出る。よって、第1溝1201には、高圧通路106内の高圧燃料よりも低圧、かつ、吸入通路112a内の吸入燃料よりも高圧の燃料(中間圧燃料)が溜まる。一方、第2溝1202には、配置空間158内の中間圧燃料で満たされる。第1溝1201と第2溝1202は同一の外形寸法で環状に形成されているので、第1溝1201に溜まる燃料と第2溝1202に満たされる燃料との圧力(中間圧力)はバランスし、インナロータ120が中間圧燃料で傾くことが抑制される。
このように、第1溝1201および第2溝1202には、ともに同等の圧力(中間圧)の燃料が溜まるので、ラジアル軸受150の円筒外周面150oとインナロータ120の内周面との間(摺動面)に燃料が圧力差で入り込むことは、高圧燃料が円筒内周面150iに入り込む場合に比べて生じにくい。但し、円筒外周面150oには、燃料が溜まる潤滑溝G1が形成されているので、中間圧燃料は潤滑溝G1に入り込みやすくなっている。
次に、図2〜図4および図7を用いて、潤滑溝G1が形成されている位置について詳細に説明する。
図2および図3に示すように、ポンプ室140のうち燃料を吸入する側の領域、つまりポンプ室140が負圧部140Lとして機能する領域を、吸入領域11と定義する。ポンプ室140のうち燃料を圧縮する側の領域、つまりポンプ室140が高圧部140Hとして機能する領域を、圧縮領域21と定義する。吸入領域11と圧縮領域21の境界線11a、11bは、回転方向において、対向吐出溝114と吸入溝113の中間点とインナ中心線Ciとを結んだ線である。
潤滑溝G1は、回転方向のうち吸入領域11が存在する回転角範囲に位置する(図7参照)。例えば、この回転角範囲に潤滑溝G1の全体が収まるように位置させることが望ましい。より具体的には、吸入通路112aの吸入中心線Csと、インナ中心線Ciとを結んだ最大負圧線Csa上に、潤滑溝G1が位置する。例えば、潤滑溝G1のうち回転方向の中心部分が最大負圧線Csa上に位置する(図2および図4参照)
(作用効果)
以上説明した本実施形態の作用効果を以下に説明する。
さて、燃料の温度が低い場合、燃料の粘性が高くなる。特に燃料が軽油の場合には、低温時の粘性が極めて高くなるため、インナロータ120が燃料から受ける反力が大きくなる。この反力は、インナロータ120の全体に均等にかかるわけではないので、インナロータ120が回転軸104aに対して傾く向きに燃料から受ける力(傾倒力)としてインナロータ120に付与される。そのため、本実施形態に反してジョイント部材160を廃止し、回転軸104aをインナロータ120に直接係合させると、傾倒力が回転軸104aに直接付与される。よって、ラジアル軸受150と回転軸104aとの摺動抵抗が大きくなり、エネルギロスの増大や摺動部分での損傷等が懸念される。
この問題に対し、本実施形態では、ジョイント部材160を介してインナロータ120を回転軸に連結するので、ジョイント部材160の弾性変形により上記傾倒力が吸収され、ラジアル軸受150と回転軸104aとの摺動抵抗を小さくできる。
さらに本実施形態では、回転軸104aが、ポンプハウジング110の内部と高圧通路106に跨って配置される。そのため、高圧通路106内の高圧燃料が、ラジアル軸受150の円筒内周面150iと回転軸104aの間に入り込み、潤滑機能を発揮するので、回転軸104aの摺動抵抗を十分に小さくできる。
一方、ラジアル軸受150の円筒外周面150oについては、ポンプハウジング110内に存在する中間圧燃料が溜まる潤滑溝G1が形成されている。そのため、潤滑溝G1に溜まっている中間圧燃料が、円筒外周面150oの周方向に滲み出て、円筒外周面150oとインナロータの間に入り込み、潤滑機能を発揮する。よって、インナロータ120の摺動抵抗を十分に小さくできる。
ここで、この種の流体ポンプ101では、ポンプ室140のうち回転方向のいずれの部分が高圧部140Hまたは負圧部140Lとして機能するかは特定されており、回転方向の決まった箇所が高圧部140Hまたは負圧部140Lとして機能する。つまり、回転方向の決まった箇所が吸入領域11または圧縮領域21となる。例えば、図5の場合には、回転軸104aよりも右側の部分が常に負圧部140L(吸入領域11)として機能し、回転軸104aよりも左側部分が常に高圧部140H(圧縮領域21)として機能する。例えば、図4の場合には、回転軸104aよりも下側の部分が常に負圧部140L(吸入領域11)として機能し、回転軸104aよりも上側の部分が常に高圧部140H(圧縮領域21)として機能する。
一方、インナロータ120には、回転径方向において、高圧部140H(圧縮領域21)から負圧部140L(吸入領域11)に向けて燃料の圧力が付与される。したがって、インナロータ120には、常に同じ向き、つまり圧縮領域21の側から吸入領域11の側へ向かう向きに、燃料圧力が付与され続ける。よって、図7に示すように、ラジアル軸受150は、圧縮領域21から吸入領域11に向かって、インナロータ120から常に押付力Fが付与されることとなる。
この点を鑑みた本実施形態では、潤滑溝G1は、回転方向のうち吸入領域11が存在する回転角範囲に位置する。そのため、潤滑溝G1のエッジG1eに押付力Fが集中することを回避できる。よって、潤滑溝G1の形成に起因して円筒外周面150oでの摺動抵抗が増大することを抑制できる。また、円筒外周面150oのうち吸入領域11が存在する回転角範囲では、押付力Fが作用しないので、インナロータ120と円筒外周面150oとの間に僅かな隙間が形成されることとなる。よって、潤滑溝G1内の燃料が円筒外周面150oの周方向に滲み出やすくなるので、潤滑機能が発揮される確実性を向上できる。
さらに本実施形態では、最大負圧線Csa上に潤滑溝G1が位置するので、上記隙間が最も大きくなる位置に潤滑溝G1が位置することとなる。よって、押付力Fが作用しないことによる上記効果が最大限に発揮される。
さらに本実施形態では、潤滑溝G1は、円筒外周面150oのうち摺動部1502に該当する箇所であってシール部1501から外れた箇所に位置する。これによれば、シール部1501の一部にも潤滑溝を形成する場合に比べて、シール部1501の軸方向におけるシール長を長くできる。よって、高圧通路106内の高圧燃料が、ラジアル軸受150の円筒外周面150oを伝って第1溝1201に漏れ出ることを抑制できる。
(他の実施形態)
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、当該実施形態に限定して解釈されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の実施形態に適用することができる。
図2に示す上記実施形態では、吸入領域11と圧縮領域21の境界線11a、11bを、対向吐出溝114と吸入溝113の中間点とインナ中心線Ciとを結んだ線に設定している。これに対し、図4に示すように、吸入領域10と圧縮領域20の境界線10a、10bは、回転方向において、偏心方向Deと平行に延び、かつ、インナ中心線Ciを通る線であってもよい。
図2および図4に示す実施形態では、最大負圧線Csa上に潤滑溝G1を位置させているが、吸入領域10、11の範囲であれば、最大負圧線Csa上からずれた位置であってもよい。
但し、潤滑溝G1を、回転方向のうち吸入溝113が存在する回転角範囲12に位置させることが、押付力Fが作用しないことによる上記効果をより一層発揮させる上で望ましい。例えば、この回転角範囲12に潤滑溝G1の全体が収まるように位置させることが望ましい。吸入溝113が存在する回転角範囲12とは、吸入溝113の延出方向の両端とインナ中心線Ciとを結ぶ線12a、12bに囲まれた範囲である(図2参照)。
或いは、潤滑溝G1を、回転方向のうち吸入通路112aが存在する回転角範囲13に位置させることが、押付力Fが作用しないことによる上記効果をより一層発揮させる上で望ましい。例えば、この回転角範囲13に潤滑溝G1の全体が収まるように位置させることが望ましい。吸入通路112aが存在する回転角範囲13とは、吸入通路112aの接線のうちインナ中心線Ciを通る2本の接線13a、13bに囲まれた範囲である(図2参照)。
図7に示す実施形態では、潤滑溝G1を平坦な断面形状に形成しているが、図8に示すように、潤滑溝G2を断面三角形状に形成してもよいし、図9に示すように断面円弧形状に形成してもよいし、図10に示すように断面矩形形状に形成してもよい。
図6に示す実施形態では、潤滑溝G1の端部G1aを直角のエッジに形成しているが、図11に示すように潤滑溝G5の端部G5aを湾曲したR形状に形成してもよい。また、図12に示すように、潤滑溝G6を軸方向に複数並べて形成してもよい。
図6に示す実施形態では、図13に示すように、軸方向に平行に延びる形状に潤滑溝G1を形成している。これに対し、図14および図15に示すように、軸方向に対して交差する向きに延びる形状に潤滑溝G1を形成してもよい。
図5に示す実施形態では、樹脂コーティングされた金属製のラジアル軸受150を採用しているが、樹脂コーティングされていない金属製であってもよいし、樹脂製であってもよい。
図4に示す実施形態では、外歯124aおよび内歯132aを、トロコイド曲線の軌跡を描く形状に形成しているが、サイクロイド曲線や各種曲線の組み合わせ等、トロコイド曲線以外の形状であってもよい。
流体ポンプ101による圧送対象の流体は、軽油に限らず、ガソリンやアルコール等の液体燃料であってもよい。また、該圧送対象は、燃料に限らず、例えば油圧アクチュエータに用いる作動油や各種の潤滑油等の液体であってもよい。流体ポンプ101は車両に搭載されたものに限定されるものではない。
図1に示す実施形態では、ポンプ本体103と電動モータ104を一体に構成した流体ポンプ101に本発明を適用しているが、本発明に係る流体ポンプ101は電動モータ104を備えていなくてもよく、電動モータ104を別体に構成してもよい。また、図1に示す実施形態では、インナロータ120を電動モータ104で回転駆動させているが、例えば車載内燃機関のクランク軸等、走行駆動力の一部でインナロータ120を回転駆動させてもよい。
図1に示す実施形態では、ポンプハウジング110のうち、軸方向において吸入通路112aの反対側に吐出通路117を設けている。これに対し、軸方向において吸入通路112aと吐出通路117を同じ側に設けてもよい。
101…流体ポンプ、110…ポンプハウジング、120…インナロータ、124a…外歯、130…アウタロータ、132a…内歯、140、140H、140L…ポンプ室、106…高圧通路、104a…回転軸、160…ジョイント部材、150…ラジアル軸受、150i…ラジアル軸受の円筒内周面、150o…ラジアル軸受の円筒外周面、G1、G2、G3、G4、G5、G6…潤滑溝。

Claims (5)

  1. 外歯(124a)を有する円筒形状のインナロータ(120)と、
    前記外歯と噛み合う内歯(132a)を有するアウタロータ(130)と、
    前記アウタロータおよび前記インナロータを収容するとともに、前記内歯と前記外歯の間で容積変化して流体を吸入圧縮するポンプ室(140)を形成するポンプハウジング(110)と、
    前記ポンプ室から吐出された流体が流通する高圧通路(106)、および前記ポンプハウジングの内部に跨って配置される回転軸(104a)と、
    前記インナロータと前記回転軸を連結し、前記回転軸の回転トルクを前記インナロータへ伝達するジョイント部材(160)と、
    円筒形状に形成され、その円筒内周面(150i)で前記回転軸を回転可能に摺動支持するとともに、円筒外周面(150o)で前記インナロータの内周面を回転可能に摺動支持するラジアル軸受(150)と、
    を備え、
    前記円筒外周面には、前記ポンプハウジング内に存在する流体が溜まる潤滑溝(G1、G2、G3、G4、G5、G6)が形成され
    前記インナロータの軸方向両側の面のうち吐出側の面には、前記ポンプハウジングに対して摺動する摺動面(125)と、前記ポンプ室から吐出された流体のうち前記摺動面から漏れ出た流体が溜められる第1溝(1201)とが形成され、
    前記インナロータの軸方向両側の面のうち吸入側の面には、前記ポンプ室から吐出された流体のうち前記円筒内周面から漏れ出た流体が溜められる第2溝(1202)が形成され、
    前記第1溝および前記第2溝に溜められる流体の圧力は、前記ポンプ室から吐出される流体より低圧、かつ、前記ポンプ室へ吸入される流体より高圧の中間圧力であり、
    前記第1溝および前記第2溝は、前記ラジアル軸受の周りに環状に延びる形状であり、
    前記潤滑溝は、前記第1溝および前記第2溝を連通させていることを特徴とする流体ポンプ。
  2. 前記ポンプ室のうち流体を吸入する側の領域を吸入領域(10、11)、流体を圧縮する側の領域を圧縮領域(20、21)と呼ぶ場合において、
    前記潤滑溝は、回転方向のうち前記吸入領域が存在する回転角範囲に位置することを特徴とする請求項1に記載の流体ポンプ。
  3. 前記ポンプハウジングに形成され、前記ポンプ室に吸入される流体の通路である吸入通路(112a)と、
    前記ポンプハウジングの内壁面に形成された、前記吸入通路と連通する溝であって、前記外歯および前記内歯の回転軌跡に沿って延びる形状の吸入溝(113)と、
    を備え、
    前記潤滑溝は、回転方向のうち前記吸入溝が存在する回転角範囲に位置することを特徴とする請求項2に記載の流体ポンプ。
  4. 前記潤滑溝は、回転方向のうち前記吸入通路が存在する回転角範囲に位置することを特徴とする請求項3に記載の流体ポンプ。
  5. 前記ラジアル軸受は、前記インナロータを摺動支持する摺動部(1502)、および前記ポンプハウジングと密着するシール部(1501)を有し、
    前記潤滑溝は、前記円筒外周面のうち前記摺動部に該当する箇所であって前記シール部から外れた箇所に位置することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載の流体ポンプ。
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