JP6456694B2 - 層状食品用生地および焼成品 - Google Patents

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Description

本発明は、層状食品用生地および焼成品に関する。
デニッシュ、クロワッサン、パイ等の層状食品を製造する際には、練り込み用の可塑性油脂を練り込んだ穀粉を主体とする生地に、折り込み用の可塑性油脂を包み込み、折り畳みと圧延を繰り返すことによって、生地中に多数の薄い油脂層を作る。これにより、焼成時には、薄く広がった油脂の膜が生地間に隙間を形成し、生地から発生する蒸気等が生地を持ち上げて多層に膨らんだ層構造を形成する。
層状食品においては、食感として、歯切れのある食感、サクサクとした食感(サクさ)、ソフトな食感が好まれている。また口溶けが良いものが好まれている。
従来、層状食品としては、特許文献1〜4のような技術が提案されている。
特開2007−174992号公報 特開2007−124910号公報 特開2004−305048号公報 特開2014−161247号公報
しかしながら、従来の層状食品は、包装後の食感を維持することが望まれていた。層状食品は、生地を焼成後、徐冷状態で粗熱(例えば37℃付近まで)を除いた後、乾燥の防止、食品の品質保全、衛生状態の保持、取扱いの簡便さ、商品性の向上などの目的で袋詰めされて出荷され、小売店などに陳列されて消費者が購入し、あるいは配給に供された後、袋を開封して喫食に供される。袋詰めされた後、喫食に供されるまで数日が経過することも多いが、袋詰めされた状態で保管すると焼成品は密閉状態に置かれる為、焼成後に残存する自らの水分により生地が加湿し、焼成直後の歯切れ、サクさ、ソフトさなどの食感が得られなくなるという問題があった。そのため焼成品が袋詰めされた後も歯切れ、サクさ、ソフトさを長期にわたり維持できることが望まれていた。
本発明は、以上の通りの事情に鑑みてなされたものであり、焼成品の歯切れ、サクさ、ソフトさが良好で、かつ焼成品が袋詰めされた後も歯切れ、サクさ、ソフトさを長期にわたり維持することができ、口溶けも良好な層状食品用生地および焼成品を提供することを課題としている。
上記の課題を解決するために、本発明の層状食品用生地は、次の練り込み用油脂組成物(A)及び折り込み用油脂組成物(B)を含有する:
(A)有機酸モノグリセリン脂肪酸エステルを含有し、2飽和トリグリセリドのうち対称型トリグリセリド(SUS)と非対称型トリグリセリド(SSU)との質量比(SUS/SSU)が0.3〜1.5である練り込み用油脂組成物;
(B)パーム油の固化開始温度を1.0℃以上上昇させるソルビタン脂肪酸エステル及びパーム油の固化開始温度を1.0℃以上上昇させるポリグリセリン脂肪酸エステルから選ばれる少なくとも1種を含有し、SUS/SSUが0.3〜1.5である折り込み用油脂組成物。
好ましい態様において、この層状食品用生地は、生地中の、練り込み用油脂組成物(A)及び折り込み用油脂組成物(B)の2飽和トリグリセリドと3飽和トリグリセリドとの合計量が油脂全量に対して40〜60質量%である。
好ましい別の態様において、この層状食品用生地は、練り込み用油脂組成物(A)における2飽和トリグリセリドと3飽和トリグリセリドとの合計量が油脂全量に対して30〜60質量%、折り込み用油脂組成物(B)における2飽和トリグリセリドと3飽和トリグリセリドとの合計量が油脂全量に対して40〜65質量%である。
本発明の焼成品は、上記の生地を焼成して得られる。
本発明によれば、焼成品の歯切れ、サクさ、ソフトさが良好で、かつ焼成品が袋詰めされた後も歯切れ、サクさ、ソフトさを長期にわたり維持することができ、口溶けも良好である。
以下に、本発明を詳細に説明する。
1.練り込み用油脂組成物(A)
本発明の層状食品用生地における練り込み用油脂組成物(A)は、2飽和トリグリセリドのうち対称型トリグリセリド(SUS)と非対称型トリグリセリド(SSU)との質量比(SUS/SSU)が0.3〜1.5である。
この範囲内であると、焼成品の歯切れ、ソフトさが良好で、かつ焼成品が袋詰めされた後も焼成品の歯切れ、ソフトさを長期にわたり維持することができ、口溶けも良好である。SUS/SSUが0.3以上であると、焼成品の歯切れ、ソフトさが良好で、かつ焼成品が袋詰めされた後も歯切れ、ソフトさを長期にわたり維持することができ、口溶けも良好である。SUS/SSUが1.5以下であると、焼成品の歯切れが良好で、かつ焼成品が袋詰めされた後も歯切れを長期にわたり維持することができる。歯切れ、ソフトさを長期にわたり維持することができる点から、SUS/SSUは0.4以上が好ましく、歯切れを長期にわたり維持することができる点から、SUS/SSUは1.3以下が好ましい。
練り込み用油脂組成物(A)は、2飽和トリグリセリドと3飽和トリグリセリドとの合計量が油脂全量に対して30〜60質量%であることが好ましい。
この範囲内であると、焼成品の歯切れ、ソフトさが良好で、かつ焼成品が袋詰めされた後も焼成品の歯切れ、ソフトさを長期にわたり維持することができ、口溶けも良好である。上記合計量が30質量%以上であると、焼成品の歯切れが良好で、かつ歯切れを長期にわたり維持することができる。この点を考慮すると上記合計量は35質量%以上がより好ましい。上記合計量が60質量%以下であると、焼成品の歯切れ、ソフトさが良好で、かつ歯切れ、ソフトさを長期にわたり維持することができ、口溶けも良好である。この点を考慮すると上記合計量は55質量%以下がより好ましい。
(有機酸モノグリセリン脂肪酸エステル)
練り込み用油脂組成物(A)は、有機酸モノグリセリン脂肪酸エステルを含有する。有機酸モノグリセリン脂肪酸エステルを添加することで、歯切れの良い焼成品を得ることができ、これを長期にわたり維持することができる。小麦粉に水を加えて混捏すると、小麦粉の蛋白質であるグリアジンとグルテニンが疎水性相互作用やジスルフィド結合を介して網目状のグルテンネットワークを形成する。上記有機酸モノグリセリン脂肪酸エステルは、生地中のグルテンに作用し、このグルテンネットワークが緻密になって生地が強固なものとなり、ガス保持力を向上させパンの容積を大きくするため、焼成品は、歯切れが良くなると考えられる。
上記有機酸モノグリセリン脂肪酸エステルは、全構成脂肪酸中の好ましくは70質量%以上、より好ましくは80質量%以上が飽和脂肪酸である。飽和脂肪酸は、ステアリン酸とパルミチン酸が主体であることが好ましい。
上記有機酸モノグリセリン脂肪酸エステルの有機酸としては、コハク酸、クエン酸、乳酸、酢酸などが挙げられる。
上記有機酸モノグリセリン脂肪酸エステルとしては、コハク酸モノグリセリン脂肪酸エステル、クエン酸モノグリセリン脂肪酸エステル、乳酸モノグリセリン脂肪酸エステル、酢酸モノグリセリン脂肪酸エステルが挙げられる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
コハク酸モノグリセリン脂肪酸エステルとしては、例えば、コハク酸モノグリセリンステアリン酸エステル、コハク酸モノグリセリンラウリン酸エステル、コハク酸モノグリセリンミリスチン酸エステル、コハク酸モノグリセリンパルミチン酸エステル、コハク酸モノグリセリンミリストレイン酸エステル、コハク酸モノグリセリンパルミトレイン酸エステル、コハク酸モノグリセリンオレイン酸エステル、コハク酸モノグリセリンリノール酸エステル、コハク酸モノグリセリンリノレン酸エステル等が挙げられる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。これらのうち、コハク酸モノグリセリンステアリン酸エステルが好ましい。
クエン酸モノグリセリン脂肪酸エステルとしては、例えば、クエン酸モノグリセリンステアリン酸エステル、クエン酸モノグリセリンラウリン酸エステル、クエン酸モノグリセリンミリスチン酸エステル、クエン酸モノグリセリンパルミチン酸エステル、クエン酸モノグリセリンミリストレイン酸エステル、クエン酸モノグリセリンパルミトレイン酸エステル、クエン酸モノグリセリンオレイン酸エステル、クエン酸モノグリセリンリノール酸エステル、クエン酸モノグリセリンリノレン酸エステル等が挙げられる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。これらのうち、クエン酸モノグリセリンステアリン酸エステルが好ましい。
乳酸モノグリセリン脂肪酸エステル、酢酸モノグリセリン脂肪酸エステルとしては、例えば、コハク酸又はクエン酸モノグリセリン脂肪酸エステルとして上記に例示したもので有機酸を乳酸や酢酸に置換したもの等が挙げられる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
有機酸モノグリセリン脂肪酸エステルは、焼成品の風味が良好であることからコハク酸モノグリセリン脂肪酸エステル又はクエン酸モノグリセリン脂肪酸エステルが好ましい。
上記有機酸モノグリセリン脂肪酸エステルの含有量は、油脂全量に対して、好ましくは0.05〜6.0質量%であり、より好ましくは0.1〜5.0質量%であり、更に好ましくは0.2〜4.0質量%である。有機酸モノグリセリン脂肪酸エステルの含有量がこの範囲内にあれば、焼成品の歯切れが良好なものとなり、かつ、乳化剤による雑味を感じることなく風味の良好な焼成品を得ることができる。
2.折り込み用油脂組成物(B)
折り込み用油脂組成物(B)は、2飽和トリグリセリドのうち対称型トリグリセリド(SUS)と非対称型トリグリセリド(SSU)との質量比(SUS/SSU)が0.3〜1.5である。
この範囲内であると、焼成品のサクさ、ソフトさが良好で、かつ焼成品が袋詰めされた後も焼成品のサクさ、ソフトさを長期にわたり維持することができ、口溶けも良好である。SUS/SSUが0.3以上であると、焼成品のサクさ、ソフトさが良好で、かつ焼成品が袋詰めされた後も焼成品のサクさ、ソフトさを長期にわたり維持することができ、口溶けも良好である。SUS/SSUが1.5以下であると、焼成品のサクさが良好で、かつ焼成品が袋詰めされた後も焼成品のサクさを長期にわたり維持することができる。サクさ、ソフトさを長期にわたり維持することができる点から、SUS/SSUは0.4以上が好ましく、サクさを長期にわたり維持することができる点から、SUS/SSUは1.3以下が好ましい。
折り込み用油脂組成物(B)は、2飽和トリグリセリドと3飽和トリグリセリドとの合計量が油脂全量に対して40〜65質量%であることが好ましい。
この範囲内であると、焼成品のサクさ、ソフトさが良好で、かつ焼成品が袋詰めされた後も焼成品のサクさ、ソフトさを長期にわたり維持することができ、口溶けも良好である。上記合計量が40質量%以上であると、焼成品のサクさ、ソフトさが良好で、かつ焼成品が袋詰めされた後も焼成品のサクさ、ソフトさを長期にわたり維持することができる。この点を考慮すると上記合計量は45質量%以上がより好ましい。上記合計量が65質量%以下であると、焼成品のサクさ、ソフトさが良好で、かつ焼成品が袋詰めされた後も焼成品のサクさ、ソフトさを長期にわたり維持することができ、口溶けも良好である。この点を考慮すると上記合計量は60質量%以下がより好ましい。
特に本発明の層状食品用生地は、生地中の、練り込み用油脂組成物(A)及び折り込み用油脂組成物(B)の2飽和トリグリセリドと3飽和トリグリセリドとの合計量が油脂全量に対して40〜60質量%であることが好ましい。この範囲内であると、焼成品のサクさ、ソフトさが良好で、かつ焼成品が袋詰めされた後も焼成品のサクさ、ソフトさを長期にわたり維持することができ、口溶けも良好である。
(ソルビタン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル)
折り込み用油脂組成物(B)は、パーム油の固化開始温度を1.0℃以上上昇させるソルビタン脂肪酸エステル及びパーム油の固化開始温度を1.0℃以上上昇させるポリグリセリン脂肪酸エステルから選ばれる少なくとも1種を含有する。
これらのソルビタン脂肪酸エステル及びポリグリセリン脂肪酸エステルは、パーム油の固化開始温度を1.0℃以上、好ましくは1.5℃以上、より好ましくは2.0〜4.0℃上昇させる。
このようなソルビタン脂肪酸エステル及びポリグリセリン脂肪酸エステルから選ばれる少なくとも1種を用いることで、折り込み用油脂組成物(B)を用いた焼成品の焼成後における徐冷条件において、油脂の結晶化が促進され、かつ均質に微細化した結晶が多く存在する結晶状態になる。そのため、サクさのある食感が向上し、これを長期にわたり維持することができる。
上記パーム油の固化開始温度は、示差走査熱量測定(DSC)により測定した値である。固化開始温度の測定には、示差走査熱量計(型番:DSC Q1000、ティー・エイ・インスツルメント・ジャパン(株)製)を用いることができる。より詳細には、パーム油(ヨウ素価53)100質量部にソルビタン脂肪酸エステル又はポリグリセリン脂肪酸エステル0.5質量部を添加し、80℃から毎分10℃の速度で冷却し、固化開始温度を測定することができる。
上記ソルビタン脂肪酸エステルは、全構成脂肪酸中の好ましくは80質量%以上、より好ましくは90質量%以上がパルミチン酸とステアリン酸である。また、パルミチン酸とステアリン酸の質量比は、好ましくは0.3:1.0〜1.0:1.0であり、より好ましくは0.5:1.0〜0.8:1.0である。パルミチン酸とステアリン酸の質量比がこの範囲程度であれば、パーム油の固化開始温度を1.0℃以上上昇させることができる。
ここでパルミチン酸とステアリン酸の質量比は、ガスクロマトグラフ法(基準油脂分析試験法(公益社団法人日本油化学会)の「2.4.2.2−2013 脂肪酸組成(FID昇温ガスクロマトグラフ法)」)により測定することができる。
上記ソルビタン脂肪酸エステルは、HLB値が好ましくは3.5〜5.5であり、より好ましくは4.0〜5.5である。HLB値がこの範囲であると、パーム油の固化開始温度を上昇させるのに適している。
ここでHLB値は、Griffin式(Atlas社法)により求めることができる。
本発明においては、上記ソルビタン脂肪酸エステルとして、市販のものを用いることができる。例えば、理研ビタミン(株)製のS−320YN、ポエムS−60V、及びソルマンS−300V等が挙げられる。
上記ポリグリセリン脂肪酸エステルは、HLB値が好ましくは1〜7であり、より好ましくは1〜6である。HLB値がこの範囲であると、パーム油の固化開始温度を上昇させるのに適している。
本発明においては、上記ポリグリセリン脂肪酸エステルとして、市販のものを用いることができる。例えば、阪本薬品工業(株)製のSYグリスターPS−3S、SYグリスターPS−5S、SYグリスターTHL−50、SYグリスターHB―750、SYグリスターDDB−750、三菱化学フーズ株式会社製のリョートーポリグリエステルB−70D等が挙げられる。
上記ソルビタン脂肪酸エステル又はポリグリセリン脂肪酸エステルの含有量は、油脂全量に対して、好ましくは0.05〜6.0質量%であり、より好ましくは0.1〜5.0質量%であり、更に好ましくは0.2〜4.0質量%である。上記ソルビタン脂肪酸エステルと上記ポリグリセリン脂肪酸エステルを併用する場合には、これらの合計量としてこの範囲内であることが好ましい。この含有量がこの範囲内にあれば、サクさのある食感が向上し、かつ、乳化剤による雑味を感じることなく風味の良好な層状食品を得ることができる。
3.油脂
本発明において、油脂中のトリグリセリドとは、1分子のグリセロールに3分子の脂肪酸がエステル結合した構造を有するものである。トリグリセリドの1位、2位、3位とは、脂肪酸が結合した位置を表す。なお、トリグリセリドの構成脂肪酸の略称として、S:飽和脂肪酸、U:不飽和脂肪酸、を用いる。
飽和脂肪酸Sは、油脂中に含まれるすべての飽和脂肪酸である。また、各トリグリセリド分子に結合している2つ又は3つの飽和脂肪酸Sは、同一の飽和脂肪酸であってもよいし、異なる飽和脂肪酸であってもよい。
飽和脂肪酸Sとしては、酪酸(4)、カプロン酸(6)、カプリル酸(8)、カプリン酸(10)、ラウリン酸(12)、ミリスチン酸(14)、パルミチン酸(16)、ステアリン酸(18)、アラキジン酸(20)、ベヘン酸(22)、リグノセリン酸(24)等が挙げられる。なお、上記の数値表記は、脂肪酸の炭素数である。
不飽和脂肪酸Uは、油脂中に含まれるすべての不飽和脂肪酸である。また、各トリグリセリド分子に結合している2つ又は3つの不飽和脂肪酸Uは、同一の不飽和脂肪酸であってもよいし、異なる不飽和脂肪酸であってもよい。
不飽和脂肪酸Uとしては、ミリストレイン酸(14:1)、パルミトレイン酸(16:1)、オレイン酸(18:1)、リノール酸(18:2)、リノレン酸(18:3)、エルカ酸(22:1)等が挙げられる。なお、上記の数値表記は、脂肪酸の炭素数と二重結合数の組み合わせである。
練り込み用油脂組成物(A)及び折り込み用油脂組成物(B)に使用される油脂は、1位、2位、3位のすべてに飽和脂肪酸Sが結合した3飽和トリグリセリドを含み、1分子のグリセロールに2分子の飽和脂肪酸Sと1分子の不飽和脂肪酸Uが結合した2飽和トリグリセリドとして、1位及び3位に飽和脂肪酸Sが結合し、かつ2位に不飽和脂肪酸Uが結合した対称型トリグリセリド(SUS)と、1位及び2位に飽和脂肪酸Sが結合し、かつ3位に不飽和脂肪酸Uが結合した非対称型トリグリセリド(SSU)とを含む。また、1分子のグリセロールに2分子の不飽和脂肪酸Uと1分子の飽和脂肪酸Sが結合した2不飽和トリグリセリドを含み、1位、2位、3位のすべてに不飽和脂肪酸Uが結合した3不飽和トリグリセリドを含む。
練り込み用油脂組成物(A)及び折り込み用油脂組成物(B)の製造に用いられる油脂としては、特に限定されないが、植物油脂、動物油脂、これらの分別油、硬化油、エステル交換油脂等が挙げられる。具体的には、例えば、パーム系油脂、ヤシ油、パーム核油、豚脂(ラード)、牛脂、菜種油、大豆油、綿実油、ヒマワリ油、米油、サフラワー油、オリーブ油、ゴマ油、乳脂、これらの分別油、硬化油、エステル交換油脂等が挙げられる。
練り込み用油脂組成物(A)及び折り込み用油脂組成物(B)のSUS/SSU、及び2飽和トリグリセリドと3飽和トリグリセリドとの合計量のバランスを適宜調整するために、これらの油脂は、1種あるいは2種以上を選択して含有させることが好ましい。またエステル交換油脂は、上記のような油脂の1種あるいは2種以上を選択した配合物をエステル交換反応したものであってよい。上記油脂に極度硬化油を含有させる場合、融点が50℃以上の極度硬化油の添加量が油脂全量に対して5質量%以下、更には3質量%以下であると、層状食品の口溶けの低下を抑制できる。ここで、上記パーム系油脂としては、パーム油、パーム分別油、これらの硬化油、エステル交換油脂等が挙げられ、パーム分別油としては、硬質部、軟質部、中融点部等が挙げられる。
上記油脂のうち、練り込み用油脂組成物(A)及び折り込み用油脂組成物(B)の製造には、エステル交換油脂を使用することが好ましく、エステル交換油脂を含有させると、SUS/SSU、及び2飽和トリグリセリドと3飽和トリグリセリドとの合計のバランスを適宜調整するのが容易である。
練り込み用油脂組成物(A)及び折り込み用油脂組成物(B)は、好ましい態様において、油脂として次のエステル交換油脂(X)を含有する。このエステル交換油脂(X)は、ラウリン系油脂とパーム系油脂とをエステル交換反応して得られるものであり、以下、このエステル交換油脂(X)を使用した場合について説明する。
エステル交換油脂(X)の原料であるラウリン系油脂は、全構成脂肪酸中のラウリン酸含有量が30質量%以上、好ましくは40〜55質量%である。このようなラウリン系油脂としては、パーム核油、ヤシ油、これらの分別油、硬化油等が挙げられ、これらは1種単独で使用してもよく2種以上を併用してもよい。ラウリン系油脂は、ヨウ素価が2以下であることが好ましい。ヨウ素価が2以下のラウリン系油脂を用いると、エステル交換油脂(X)を他の油脂と混合する際に結晶核となり固化し易く、また極度硬化油であるためトランス酸の生成の虞も少ない。
エステル交換油脂(X)の原料であるパーム系油脂は、全構成脂肪酸中の炭素数16以上の脂肪酸含有量が35質量%以上である。このようなパーム系油脂としては、パーム油、パーム分別油、これらの硬化油等が挙げられ、これらは1種単独で使用してもよく2種以上を併用してもよい。パーム分別油としては、硬質部、軟質部、中融点部等を用いることができる。パーム系油脂として硬化油を使用する場合、極度硬化油を使用するとトランス酸の生成の虞が少ない。パーム系油脂は、ヨウ素価が30〜55であることが好ましい。また、パーム系油脂は、全体として極度硬化油を5〜45質量%含有することが好ましく、20〜45質量%含有することがより好ましい。
そしてエステル交換油脂(X)は、ラウリン系油脂5質量%以上30質量%未満と、パーム系油脂70質量%超95質量%以下とをエステル交換反応して得られる。好ましくはラウリン系油脂10質量%以上30質量%未満と、パーム系油脂70質量%超90質量%以下とをエステル交換反応して得られ、より好ましくは、ラウリン系油脂10〜28質量%と、パーム系油脂72〜90質量%とをエステル交換反応して得られる。ラウリン系油脂の含有量が30質量%未満であると、ボリュームやソフトな食感のある焼成品を得ることができ、焼成品の口溶けや風味も良好となる。
そしてエステル交換油脂(X)は、ヨウ素価が20〜45である。この範囲内であると、他の油脂との相溶性が良く、そして他の油脂に対して核となりやすく、核発生を誘発し、その結果として固化が遅れることを抑制することができる。ヨウ素価が20以上であると、他の油脂との相溶性が良く、例えば硬い油脂だけで固まることが抑制され、ヨウ素価が45以下であると、他の油脂に対して核となりやすく、核発生を誘発し、その結果として固化が遅れることを抑制することができる。
油脂として、以上のエステル交換油脂(X)を使用する場合、パーム系油脂をエステル交換反応して得られ、ヨウ素価が45〜60であるエステル交換油脂(Y)を併用することが好ましい。ここでパーム系油脂としては、パーム分別軟質油が好ましい。
練り込み用油脂組成物(A)及び折り込み用油脂組成物(B)は、油脂として、以上のエステル交換油脂(X)、(Y)以外に、ヨウ素価70以下、好ましくはヨウ素価45〜70の油脂を使用することができる。このような油脂を使用すると、トリグリセリド組成、すなわちSUS/SSU、及び2飽和トリグリセリドと3飽和トリグリセリドとの合計量を前述のような範囲内に調整することが容易である。
ヨウ素価70以下の油脂としては、植物油脂、動物油脂、これらの分別油、硬化油、エステル交換油脂等が挙げられる。
植物油脂としては、パーム油、ヤシ油、パーム核油、これらの分別油、硬化油、エステル交換油脂等が挙げられる。これらは1種単独で使用してもよく2種以上を併用してもよい。
動物油脂としては、動物の脂肉から溶出法により採取した脂肪を精製したものを用いることができる。具体的には、ラード、牛脂、これらの分別油、硬化油、エステル交換油脂等が挙げられる。これらは1種単独で使用してもよく2種以上を併用してもよい。
練り込み用油脂組成物(A)及び折り込み用油脂組成物(B)は、油脂として、以上のエステル交換油脂(X)、(Y)以外に、液状油を使用することができる。液状油を使用すると、生地への伸展性が良好で、焼成品の風味発現性と口溶けも良好である。
ここで液状油としては、5℃で流動状を呈するものであり、例えば、菜種油、大豆油、コーン油、米油、綿実油、ヒマワリ油、ゴマ油、オリーブ油、パーム油を分別したスーパーオレイン等が挙げられる。
トランス型脂肪酸は動脈硬化症のリスクを増加させると言われており、健康への影響が懸念される点を考慮し、練り込み用油脂組成物(A)及び折り込み用油脂組成物(B)は、トランス酸量が油脂全量に対して0.1〜5.0質量%であることが好ましい。
ここで、トランス酸量はガスクロマトグラフ法(基準油脂分析試験法(公益社団法人日本油化学会)の「2.4.4.3−2013 トランス脂肪酸含量(キャピラリーガスクロマトグラフ法)」)で測定することができる。
以上において、練り込み用油脂組成物(A)及び折り込み用油脂組成物(B)に使用される油脂の分別、硬化反応、エステル交換反応は、次のような方法によって行うことができる。
油脂の分別は、乾式分別、溶剤分別、又は界面活性剤(乳化)分別によって行うことができ、これらを1種単独であるいは2種以上を組み合わせて行うことができる。
乾式分別では、高融点と低融点のトリグリセリドの融点差を利用して、完全に溶解した油脂を徐々に冷却し、生成した結晶部分と液体部分とをろ別して分離し得ることができる。また乾式分別では、温度を段階的に低下させる一段分別、二段分別、又は多段分別により分別油を得ることができる。
溶剤分別では、アセトンやヘキサンなどの溶剤に対する溶解度差を利用して、油脂を溶剤に溶解し、冷却することで、溶剤に対して溶解度の低い高融点部、次いで中融点部の順に結晶を析出させる。結晶を十分成長させた後、結晶部分と液油部分とに分離し、溶媒を留去して、液油部分を分別油として得ることができる。
界面活性剤(乳化)分別では、油脂を溶解し、冷却して結晶化後、界面活性剤(乳化剤)の水溶液を添加して結晶部分に混在している液体部を大きな液滴とし、液状油、固体脂と水溶液の懸濁液、過剰の水溶液の三層に分離し分別油を得ることができる。
油脂の硬化反応は、常法にしたがって、ニッケル触媒等の触媒を用いて油脂に水素添加し、加温、攪拌しながら反応を進め、トリグリセリドを構成する不飽和脂肪酸の二重結合部分に水素を結合させ飽和化することによって行うことができる。この際、圧力、温度、時間、触媒を制御することにより、求める硬さの油脂を得ることができる。
油脂のエステル交換反応は、1分子のグリセロールに3分子の脂肪酸が結合したトリグリセリドのグリセロールに結合している脂肪酸の位置や脂肪酸の種類を組みかえる操作であり、常法にしたがって、ナトリウムメチラート等の化学触媒を用いて行われる化学的エステル交換反応や、リパーゼ等を触媒として用いた酵素的エステル交換反応等によって行うことができる。
化学的エステル交換反応は、ナトリウムメチラート等の化学触媒を用いて行われる、位置特異性の乏しいエステル交換反応である(ランダムエステル交換反応とも言われる)。
化学的エステル交換反応は、例えば、常法にしたがって、原料油脂を十分に乾燥させ、触媒を原料油脂に対して0.05〜1質量%添加した後、減圧下、80〜120℃で0.5〜1時間攪拌することにより行うことができる。エステル交換反応終了後は、触媒を水洗にて洗い流した後、通常の食用油の精製工程で行われる脱色、脱臭処理を施すことができる。
酵素的エステル交換反応は、リパーゼを触媒として用いて行われる。リパーゼとしては、リパーゼ粉末やリパーゼ粉末をセライト、イオン交換樹脂等の担体に固定化した固定化リパーゼを使用するができる。酵素的エステル交換によるエステル交換反応は、リパーゼの種類によって、位置特異性の乏しいエステル交換反応とすることもできるし、1、3位特異性の高いエステル交換反応とすることもできる。
位置特異性の乏しいエステル交換反応を行うことのできるリパーゼとしては、アルカリゲネス属由来リパーゼ(例えば、名糖産業株式会社製のリパーゼQLM、リパーゼPL等)、キャンディダ属由来リパーゼ(例えば、名糖産業株式会社製のリパーゼOF等)等が挙げられる。
1、3位特異性の高いエステル交換反応を行うことのできるリパーゼとしては、リゾムコールミーハイ由来の固定化リパーゼ(ノボザイムズ社製のリポザイムTLIM、リポザイムRMIM等)等が挙げられる。
酵素的エステル交換反応は、例えば、リパーゼ粉末又は固定化リパーゼを原料油脂に対して0.02〜10質量%、好ましくは0.04〜5質量%添加した後、40〜80℃、好ましくは40〜70℃で0.5〜48時間、好ましくは0.5〜24時間攪拌することにより行うことができる。エステル交換反応終了後は、ろ過等によりリパーゼ粉末又は固定化リパーゼを除去後、通常の食用油の精製工程で行われる脱色、脱臭処理を施すことができる。
なお、エステル交換油脂(X)、(Y)を得るために用いるエステル交換反応は、化学的エステル交換反応であっても酵素的エステル交換反応であってもよい。
4.可塑性油脂
練り込み用油脂組成物(A)は、これを用いて油相中に練り込み用油脂組成物(A)を含有する可塑性油脂(A’)を調製し、また折り込み用油脂組成物(B)は、これを用いて油相中に折り込み用油脂組成物(B)を含有する可塑性油脂(B’)を調製する。これらの可塑性油脂(A’)及び可塑性油脂(B’)を原材料として、本発明の生地を得ることができる。
可塑性油脂(A’)における練り込み用油脂組成物(A)の含有量、及び可塑性油脂(B’)における折り込み用油脂組成物(B)の含有量としては、好ましくは50〜100質量%、より好ましくは70〜100質量%である。
これらの可塑性油脂(A’)、(B’)は、水相を実質的に含有しない形態と、水相を含有する形態をとることができる。水相を含有する形態としては油中水型、水中油型、油中水中油型、水中油中水型が挙げられ、油相の含有量は、好ましくは60〜99.4質量%、より好ましくは65〜98質量%であり、水相の含有量は、好ましくは0.6〜40質量%、より好ましくは2〜35質量%である。水相を含有する形態としては油中水型が好ましく、マーガリンが挙げられる。
また水相を実質的に含有しない形態としてはショートニングが挙げられる。ここで「実質的に含有しない」とは日本農林規格のショートニングに該当する、水分(揮発分を含む。)の含有量が0.5質量%以下のことである。
これらの可塑性油脂(A’)、(B’)には、水以外に、従来の公知の成分を含んでもよい。公知の成分としては、特に限定されないが、例えば、乳、乳製品、蛋白質、糖質、塩類、卵加工品、酸味料、pH調整剤、抗酸化剤、調味料、コンソメ・ブイヨン等の植物及び動物エキス、ウイスキー・ウォッカ・ブランデー等の蒸留酒、ワイン・日本酒・ビール等の醸造酒、各種リキュール、乳製品を酵素処理した呈味剤、香辛料、着色成分、香料、乳化剤等の食品素材や食品添加物が挙げられる。乳としては、牛乳等が挙げられる。乳製品としては、脱脂乳、クリーム、チーズ(ナチュラルチーズ、プロセスチーズ等)、発酵乳、濃縮乳、脱脂濃縮乳、無糖れん乳、加糖れん乳、無糖脱脂れん乳、加糖脱脂れん乳、全粉乳、脱脂粉乳、クリームパウダー、ホエイパウダー、蛋白濃縮ホエイパウダー、ホエイ蛋白コンセントレート(WPC)、ホエイ蛋白アイソレート(WPI)、バターミルクパウダー、トータルミルクプロテイン、カゼインナトリウム、カゼインカリウム等が挙げられる。蛋白質としては、大豆蛋白、エンドウ豆蛋白、小麦蛋白等の植物蛋白等が挙げられる。糖質としては、単糖(グルコース、フルクトース、ガラクトース、マンノース等)、二糖類(ラクトース、スクロース、マルトース、トレハロース等)、オリゴ糖、糖アルコール、デンプン、デンプン分解物、多糖類等が挙げられる、抗酸化剤としては、L−アスコルビン酸、L−アスコルビン酸誘導体、トコフェロール、トコトリエノール、リグナン、ユビキノン類、キサンチン類、オリザノール、植物ステロール、カテキン類、ポリフェノール類、茶抽出物等が挙げられる。香辛料としては、カプサイシン、アネトール、オイゲノール、シネオール、ジンゲロン等が挙げられる。着色成分としては、カロテン、アナトー、アスタキサンチン等が挙げられる。香料としては、バターフレーバー、ミルクフレーバー等が挙げられる。乳化剤としては、前述した有機酸モノグリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステルの他、レシチン、グリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、ポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、ステアロイル乳酸カルシウム、ステアロイル乳酸ナトリウム、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル等が挙げられ、本発明の効果を損なわない範囲において添加することができる。
これらの可塑性油脂(A’)、(B’)は、公知の方法により製造することができる。例えば水相を含有する形態のものは、本発明の練り込み用油脂組成物(A)又は折り込み用油脂組成物(B)を含む油相と水相とを適宜に加熱し混合して乳化した後、コンビネーター、パーフェクター、ボテーター、ネクサス等の冷却混合機により急冷捏和し得ることができる。水相を含有しない形態のものは、本発明の練り込み用油脂組成物(A)又は折り込み用油脂組成物(B)を含む油相を加熱し混合した後、上記のような冷却混合機により急冷捏和し得ることができる。冷却混合機により急冷捏和後には、必要に応じて熟成(テンパリング)してもよい。
折り込み用油脂組成物(B)を含有する可塑性油脂(B’)は、シート状、ブロック状、円柱状、直方体状、ペンシル状等の様々な形状とすることができる。その中でも、加工が容易である点等から、シート状とすることが好ましい。可塑性油脂(B’)をシート状とした場合のサイズは、特に限定されないが、例えば、幅50〜1000mm、長さ50〜1000mm、厚さ1〜50mmとすることができる。
5.生地および焼成品
練り込み用油脂組成物(A)は、可塑性油脂(A’)として本発明の層状食品用生地に練り込んで使用することができる。折り込み用油脂組成物(B)は、可塑性油脂(B’)として本発明の層状食品用生地に折り込んで使用することができる。例えば、生地の間に折り込み用油脂組成物(B)を用いたシート状の可塑性油脂(B’)を挟み込み、その後、伸展と折り畳みを繰り返すことによって生地中に可塑性油脂(B’)を層状に折り込んで、生地と可塑性油脂(B’)の薄い層を何層にも作り上げる。
そして、この練り込み用油脂組成物(A)及び折り込み用油脂組成物(B)を含有する本発明の層状食品用生地を焼成することによって、層状食品としてパンや菓子等の焼成品が得られる。生地への可塑性油脂(A’)の練り込み、可塑性油脂(B’)の折り込みや、焼成は、例えば公知の条件及び方法に従って行うことができる。
生地は穀粉を主成分とし、穀粉としては、通常、焼成品の生地に配合されるものであれば、特に限定されないが、例えば、小麦粉(強力粉、中力粉、薄力粉等)、大麦粉、米粉、とうもろこし粉、ライ麦粉、そば粉、大豆粉等が挙げられる。
生地における練り込み用油脂組成物(A)の配合量は、焼成品の種類によっても異なり特に限定されないが、生地に配合される穀粉100質量部に対して、可塑性油脂(A’)の量として好ましくは2〜40質量部であり、より好ましくは2〜30質量部である。
生地における折り込み用油脂組成物(B)の配合量は、焼成品の種類によっても異なり特に限定されないが、生地に配合される穀粉100質量部に対して、可塑性油脂(B’)の量として好ましくは20〜120質量部であり、より好ましくは20〜100質量部である。
本発明の層状食品用生地には、穀粉と可塑性油脂(A’)、(B’)以外にも、通常、焼成品の生地に配合されるものであれば、特に制限なく配合することができる。また、これらの配合量も、通常、焼成品の生地に配合される範囲を考慮して特に制限なく配合することができる。具体的には、例えば、水や、前述したような乳、乳製品、蛋白質、糖質の他、卵、卵加工品、澱粉、塩類、乳化剤、乳化起泡剤(乳化油脂)、イースト、イーストフード、カカオマス、ココアパウダー、チョコレート、コーヒー、ハーブ、紅茶、抹茶、野菜類、果物類、果実、果汁、ジャム、フルーツソース、ドライフルーツ、コンソメ・ブイヨン等の植物及び動物エキス、ウイスキー・ウォッカ・ブランデー等の蒸留酒、ワイン・日本酒・ビール等の醸造酒、各種リキュール、肉類、魚介類、豆類、きな粉、豆腐、豆乳、大豆蛋白、膨張剤、甘味料、調味料、乳製品を酵素処理した呈味剤、香辛料、着色料、香料等の食品素材や食品添加物が挙げられる。
本発明の層状食品用生地を用いた焼成品としては、例えば、イースト等を使用して生地を発酵させるデニッシュやクロワッサン、パイなどのペストリー等が挙げられる。
以下に、実施例により本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例に何ら限定されるものではない。
(1)測定方法
各油脂のヨウ素価は、基準油脂分析試験法(公益社団法人日本油化学会)の「2.3.4.1−2013ヨウ素価(ウィイス−シクロヘキサン法)」で測定した。
油脂における対称型トリグリセリド(SUS)及び非対称型トリグリセリド(SSU)の含有量と質量比(SUS/SSU)は、ガスクロマトグラフ法(基準油脂分析試験法(公益社団法人日本油化学会)の「2.4.2.2−2013 脂肪酸組成(FID昇温ガスクロマトグラフ法)」と「奨2−2013 2位脂肪酸組成」)により測定し算出した。
油脂における2飽和トリグリセリド及び3飽和トリグリセリドの合計含有量は、ガスクロマトグラフ法(基準油脂分析試験法(公益社団法人日本油化学会)の「2.4.2.2−2013 脂肪酸組成(FID昇温ガスクロマトグラフ法)」と「奨2−2013 2位脂肪酸組成」)で測定し、それぞれ脂肪酸量を用いて計算にて求めた。
(2)油脂組成物の調製
表1及び表2に示す配合比にて各油脂、乳化剤を溶解後混合し、実施例及び比較例の練り込み用油脂組成物(A)及び折り込み用油脂組成物(B)を得た。
(エステル交換油脂1)
パーム核極度硬化油26質量%、パーム油53質量%、パーム極度硬化油21質量%を混合して110℃に加熱し、十分に脱水させた後、化学触媒としてナトリウムメチラートを油脂量の0.08質量%添加し、減圧下、100℃で0.5時間攪拌しながらエステル交換反応を行った。エステル交換反応後、水洗して触媒を除去し、活性白土を用いて脱色し、更に脱臭を行ってエステル交換油脂1を得た。
(エステル交換油脂2)
パーム核極度硬化油15質量%、パーム分別軟質油55質量%、パーム極度硬化油30質量%を混合し、エステル交換油脂1の製法に準じてエステル交換反応等を行い、エステル交換油脂2を得た。
(エステル交換油脂3)
パーム分別軟質部(ヨウ素価56)について、エステル交換油脂1の製法に準じてエステル交換反応等を行い、エステル交換油脂3を得た。
(有機酸モノグリセリン脂肪酸エステル1)
ポエムB−10 (理研ビタミン(株)製)
コハク酸モノグリセリン脂肪酸エステル(飽和脂肪酸含量96%)
(有機酸モノグリセリン脂肪酸エステル2)
ポエムK−30 (理研ビタミン(株)製)
クエン酸モノグリセリン脂肪酸エステル(飽和脂肪酸含量98%)
(モノグリセリン脂肪酸エステル)
エマルジーMS(理研ビタミン(株)製)
(ソルビタン脂肪酸エステル1)
S−320YN (理研ビタミン(株)製)
パーム油の固化開始温度の上昇値 3.0℃
パルミチン酸とステアリン酸の合計含有量 98.1質量%
パルミチン酸/ステアリン酸(質量比) 0.8
HLB 4.2
(ソルビタン脂肪酸エステル2)
ポエムS−60V (理研ビタミン(株)製)
パーム油の固化開始温度の上昇値 2.0℃
パルミチン酸とステアリン酸の合計含有量 98.6質量%
パルミチン酸/ステアリン酸(質量比) 0.9
HLB 5.1
(ポリグリセリン脂肪酸エステル1)
SYグリスターHB-750 (阪本薬品工業(株)製)
パーム油の固化開始温度の上昇値 1.9℃
HLB 4.2
(ポリグリセリン脂肪酸エステル2)
SYグリスターPS−3S (阪本薬品工業(株)製)
パーム油の固化開始温度の上昇値 1.4℃
HLB 2.6
ソルビタン脂肪酸エステル又はポリグリセリン脂肪酸エステルを添加したパーム油の固化開始温度(℃)の上昇値は、以下のようにして測定した。まず、パーム油(ヨウ素価53)100質量部にソルビタン脂肪酸エステル又はポリグリセリン脂肪酸エステル0.5質量部を添加し、それを測定用のアルミニウムパンに3.5mg量り、更にサンプルを何も入れない空パン(リファレンス)を用いて、示差走査熱量計(型番:DSC Q1000、ティー・エイ・インスツルメント・ジャパン(株)製)で以下の条件で固化開始温度を測定した。
次に、同様にして、ソルビタン脂肪酸エステル又はポリグリセリン脂肪酸エステルを添加していないパーム油の固化開始温度を測定した。
ソルビタン脂肪酸エステル又はポリグリセリン脂肪酸エステルを添加したパーム油の固化開始温度とソルビタン脂肪酸エステル又はポリグリセリン脂肪酸エステルを添加していないパーム油の固化開始温度の差を、パーム油の固化開始温度(℃)の上昇値とした。
固化開始温度(℃)の上昇値=(ソルビタン脂肪酸エステルを添加したパーム油の固化開始温度)−(ソルビタン脂肪酸エステルを添加していないパーム油の固化開始温度)
固化開始温度(℃)の上昇値=(ポリグリセリン脂肪酸エステルを添加したパーム油の固化開始温度)−(ポリグリセリン脂肪酸エステルを添加していないパーム油の固化開始温度)
<測定条件>
示差走査熱量計のセル内の温度を80℃まで昇温し、5分間保持し、完全にサンプルを溶解させた。その後、毎分10℃(10℃/min.)で80℃から−40℃まで降温させ、その過程における固化開始温度(発熱ピークにおける発熱開始温度)を測定した。固化開始温度は、ベースラインとピークとの接線における交点とした。
Figure 0006456694
Figure 0006456694
(3)評価
実施例及び比較例の各試料について次の評価を行った。
(可塑性油脂(A’)の製造)
表1及び表2の油脂配合物に乳化剤を添加した油相84質量部を75℃に調温して溶解し練り込み用油脂組成物(A)を得た。
一方、水14.4質量部に脱脂粉乳1.5質量部を添加し、85℃で加熱殺菌して水相を得た。
次に、練り込み用油脂組成物(A)をプロペラ撹拌機で撹拌しながら水相を添加し、油中水型に乳化した後にバターフレーバーを0.1質量部添加し、コンビネーターによって急冷捏和し、下記の配合割合の可塑性油脂(A’)を得た。
〈可塑性油脂(A’)の配合〉
練り込み用油脂組成物(A) 84質量部
水 14.4質量部
脱脂粉乳 1.5質量部
バターフレーバー 0.1質量部
(可塑性油脂(B’)の製造)
表1及び表2の油脂配合物に乳化剤のソルビタン脂肪酸エステル又はポリグリセリン脂肪酸エステルを添加した油相84質量部を75℃に調温して溶解し折り込み用油脂組成物(B)を得た。
一方、水13.4質量部に脱脂粉乳1.5質量部及び食塩1.0質量部を添加し、85℃で加熱殺菌して水相を得た。
次に、折り込み用油脂組成物(B)をプロペラ撹拌機で撹拌しながら水相を添加し、油中水型に乳化した後にバターフレーバーを0.1質量部添加し、コンビネーターによって急冷捏和し、25cm×21cm×1cmのシート状に成型した下記の配合割合の可塑性油脂(B’)を得た。
〈可塑性油脂(B’)の配合〉
折り込み用油脂組成物(B) 84質量部
水 13.4質量部
脱脂粉乳 1.5質量部
食塩 1.0質量部
バターフレーバー 0.1質量部
可塑性油脂(B’)を10℃で5日間保存して試験に供した。
(デニッシュの製造)
下記の配合及び製造条件でデニッシュを製造した。具体的には可塑性油脂(A’)、及び可塑性油脂(B’)以外の材料をミキサーに投入し、低速3分、中低速5分ミキシングを行った後、可塑性油脂(A’)を入れ低速2分、中低速4分ミキシングを行い、生地を得た。この生地を、フロアタイムをとった後、0℃で一晩リタードさせた。この生地に可塑性油脂(B’)を折り込み、3つ折り2回を加え−10℃にて30分リタードし、3つ折り1回を加え−10℃にて60分リタードさせた。その後シーターゲージ厚3mmまで延ばし、10cm角(10cm×10cm)にカットし、ホイロ後、焼成してデニッシュを得た。
〈デニッシュの配合〉
強力粉 90質量部
薄力粉 10質量部
上白糖 10質量部
食塩 1.8質量部
脱脂粉乳 3質量部
全卵 6質量部
可塑性油脂(A’) 8質量部
イースト 5質量部
イーストフード 0.1質量部
水 53質量部
可塑性油脂(B’) 生地100質量部に対して21質量部
(粉100質量部に対して39.2質量部)
〈デニッシュ生地の製造条件〉
ミキシング: 低速3分、中低速5分、(可塑性油脂(A’)投入)、低速2分、
中低速4分
捏上温度: 25℃
フロアタイム:27℃ 75% 30分
リタード: 0℃ 一晩
ロールイン: 3つ折り×2回 −10℃にてリタード30分
3つ折り×1回 −10℃にてリタード60分
成型: シーターゲージ厚3mm 10cm角(10cm×10cm)にカット
ホイロ: 35℃ 75% 60分
焼成: 200℃ 14分
[焼成品の口溶け感]
焼成したデニッシュを徐冷状態で粗熱(37℃付近まで)を除いた後、ポリプロピレン製袋に袋詰めして、室温(25℃)で1日保管したもの(D+1)をパネル10名で喫食し、以下の基準で評価した。
評価基準
◎:パネル10名中8名以上が良好であると評価した。
○:パネル10名中7〜5名が良好であると評価した。
△:パネル10名中4〜3名が良好であると評価した。
×:パネル10名中2名以下が良好であると評価した。
[焼成品の歯切れ]
焼成したデニッシュを徐冷状態で粗熱(37℃付近まで)を除いた後、ポリプロピレン製袋に袋詰めして、室温(25℃)で1日保管したもの(D+1)と、3日保管したもの(D+3)の歯切れについて、パネル10名により以下の基準で評価した。
評価基準
◎:10名中8名以上が良好であると評価した。
○:10名中7〜5名が良好であると評価した。
△:10名中4〜3名が良好であると評価した。
×:10名中2名以下が良好であると評価した。
[焼成品のサクさ]
焼成したデニッシュを徐冷状態で粗熱(37℃付近まで)を除いた後、ポリプロピレン製袋に袋詰めして、室温(25℃)で1日保管したもの(D+1)と、3日保管したもの(D+3)のサクさについて、パネル10名により以下の基準で評価した。
評価基準
◎:10名中8名以上が良好であると評価した。
○:10名中7〜5名が良好であると評価した。
△:10名中4〜3名が良好であると評価した。
×:10名中2名以下が良好であると評価した。
[焼成品のソフトさ]
焼成したデニッシュを徐冷状態で粗熱(37℃付近まで)を除いた後、ポリプロピレン製袋に袋詰めして、室温(25℃)で1日保管したもの(D+1)と、3日保管したもの(D+3)のソフトさについて、パネル10名により以下の基準で評価した。
評価基準
◎:10名中8名以上が良好であると評価した。
○:10名中7〜5名が良好であると評価した。
△:10名中4〜3名が良好であると評価した。
×:10名中2名以下が良好であると評価した。
上記の評価結果を表3及び表4に示す。
Figure 0006456694
Figure 0006456694

Claims (6)

  1. 次の練り込み用油脂組成物(A)及び折り込み用油脂組成物(B)を含有する、層状食品用生地:
    (A)有機酸モノグリセリン脂肪酸エステルを含有し、2飽和トリグリセリドのうち対称型トリグリセリド(SUS)と非対称型トリグリセリド(SSU)との質量比(SUS/SSU)が0.3〜1.5であり、エステル交換油脂を含有する練り込み用油脂組成物;
    (B)HLB値が3.5〜5.5であり、パーム油の固化開始温度を1.0℃以上上昇させるソルビタン脂肪酸エステル及びHLB値が1〜7であり、パーム油の固化開始温度を1.0℃以上上昇させるポリグリセリン脂肪酸エステルから選ばれる少なくとも1種を含有し、SUS/SSUが0.3〜1.5であり、エステル交換油脂を含有する折り込み用油脂組成物。
  2. 生地中の、練り込み用油脂組成物(A)及び折り込み用油脂組成物(B)の2飽和トリグリセリドと3飽和トリグリセリドとの合計量が油脂全量に対して40〜60質量%である、請求項1に記載の層状食品用生地。
  3. 練り込み用油脂組成物(A)における2飽和トリグリセリドと3飽和トリグリセリドとの合計量が油脂全量に対して30〜60質量%、折り込み用油脂組成物(B)における2飽和トリグリセリドと3飽和トリグリセリドとの合計量が油脂全量に対して40〜65質量%である、請求項1又は2に記載の層状食品用生地。
  4. 練り込み用油脂組成物(A)及び折り込み用油脂組成物(B)は、エステル交換油脂として、ラウリン系油脂とパーム系油脂とをエステル交換反応して得られるエステル交換油脂(X)を含有する、請求項1から3のいずれかに記載の層状食品用生地。
  5. 練り込み用油脂組成物(A)及び折り込み用油脂組成物(B)は、エステル交換油脂として、パーム系油脂をエステル交換反応して得られ、ヨウ素価が45〜60であるエステル交換油脂(Y)を含有する、請求項4に記載の層状食品用生地。
  6. 請求項1から5のいずれかに記載の生地を焼成して得られる焼成品。
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