JP6456190B2 - 水栓 - Google Patents

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Description

本発明は、給水ホースを備える水栓に関する。
従来より、給水ホースとともに引き出し可能な吐水口部材を備える水栓が知られている。例えば特許文献1には、給水ホースが吐水管や吐水管内に配置されたハーネス等と干渉しないようにするため、摺れ防止用のインナー部材を吐水管内に設けた水栓が開示されている。インナー部材の中に給水ホースを通すことで、給水ホースの摺動性が確保される。
特許5247392号
上記特許文献1では、インナー部材の断面が円形であるため、インナー部材と吐水管との間の空間が小さく、コネクタ等の部品をインナー部材の周囲に配置しづらい。これを解消すべく、インナー部材の外径を小さくすると、給水ホースをインナー部材内に挿入しにくくなる上、ホースの摺動性も損なわれてしまう。
本発明は、このような課題に鑑みてなされ、その目的は、給水ホースを備え、給水ホースと吐水管の間にインナー部材が配置される水栓において、給水ホースをインナー部材に挿入しやすくする技術を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明のある態様は、吐水口につながる給水ホースが吐水管内に挿入され、給水ホースと吐水管との間に少なくとも一部が管状をなすインナー部材が配置された水栓であって、インナー部材に、吐水口側先端から軸方向に沿って延びる第1の切り欠きが設けられる水栓を提供する。
この態様によると、吐水口側からインナー部材内に給水ホースを挿入するときに第1の切り欠きが広がるため、給水ホースの挿入がしやすくなる。なお、「少なくとも一部が管状をなすインナー部材」とは、インナー部材のうち少なくとも一部分の軸方向断面が、開口部のない閉じた形になっていることを指す。
第1の切り欠きがインナー部材の下側に設けられてもよい。これによると、吐水管がグースネック形などの曲がった形状であるとき、給水ホースとインナー部材とが接触する側が広がるので、給水ホースの挿入がしやすくなる。
第1の切り欠きに対向する位置に吐水口側先端から軸方向に沿って延びる第2の切り欠きがさらに設けられ、第2の切り欠きが第1の切り欠きよりも短くてもよい。これによると、給水ホースの挿入時に第1の切り欠きとともに第2の切り欠きも広がるので、給水ホースの挿入がさらにしやすくなる。また、第2の切り欠きを第1の切り欠きよりも短くすることで、インナー部材の管状の外形を保つことができる。
第1の切り欠きおよび/または第2の切り欠きは吐水口側から基端部側に向けて徐々に切り欠きの幅が狭まる形状であってもよい。これによると、給水ホースの挿入時に、第1および/または第2の切り欠きを、ホースをインナー部材内に導くガイドとして機能させることができる。
インナー部材において、第1の切り欠きとは径方向反対側に平面部が設けられてもよい。これによると、コネクタ等を吐水管内に収めるスペースを確保することができる。なお、「平面部」とはインナー部材の軸方向断面が直線状になっている部分のことである。「平面部」の側面方向断面は曲線状になっていてもよい。
平面部は、第1の切り欠きの軸方向終端と実質的に同位置まで延び、平面部の終端に段差が形成されていてもよい。これによると、平面部上に配置されたコネクタが水栓の基端部側に移動しないようにする位置決めとして段差が機能する。なお、「切り欠きの軸方向終端」および「平面部の終端」とは基端部側(吐水口側の反対)の端部のことである。
インナー部材の吐水口側先端に、平面部に隣接して、吐水管の内壁面を押圧する押圧片を設けてもよい。これによると、インナー部材と吐水管の内壁面との間の隙間をなくして、平面部上に配置されるハーネスまたは電線の挟み込みを予防することができる。
本発明によれば、給水ホースを備え給水ホースと吐水管の間にインナー部材が配置される水栓において、給水ホースをインナー部材に挿入しやすくなる。
本発明の一実施形態に係る水栓を備えたキッチンの概略図である。 水栓の全体斜視図である。 吐水管の側面図である。 吐水管の先端の拡大斜視図である。 吐水口部材を引き出した状態の斜視図である。 吐水管の側面方向の断面図である。 センサホルダの斜視図である。 インナー部材の側面図である。 インナー部材の斜視図である。 図6中のA−A線に沿った軸方向の断面図である。 図6中のB−B線に沿った軸方向の断面図である。
図1は、本発明の一実施形態に係る水栓10を備えたキッチンの概略図である。キッチン100にはシンク102が設けられ、シンク102の後側には、天面に対して段差を有するカウンタ104が設けられている。カウンタ104の左側には水栓10が設置され、カウンタ104の右側には浄水水栓106が設置されている。水栓10は水道管に接続され通常の水道水を供給するのに対し、浄水水栓106はシンク102の下方に設置される浄水装置に接続されており、浄化された水を供給する。
以下、本明細書において「上」、「下」、「前」、「後」、「左」、「右」、「内」、「外」、「手前」、「奧」等の方向を表す用語が用いられる場合、それらは水栓10がキッチン等に取り付けられたときの姿勢における方向を意味する。
図2は、図1の水栓10の全体斜視図である。水栓10は、基端部24と、ハンドルレバー22と、基端部24の上端面から延出した、吐水部としての吐水管12と、を主に備える。図3は、基端部24から取り外した状態の吐水管12の側面図である。
吐水管12は、その中間部12aが湾曲して逆U字状に形成され、その先端12bが斜め下方に延び出した、いわゆるグースネック状に形成される。吐水管12は、金属材料を素材とする鋳物により形成される。詳細は後述するが、吐水管12の先端12bには、吐水口38を有する吐水口部材30と、吐水口38からの吐水を制御するための自動吐水用センサ40とが設けられている。図3に示すように、吐水管12の基端部側には、基端部24と連結するための連結部材26が設けられている。
図1に示したように、基端部24は、キッチンのカウンタ104の上面に配置される。基端部24の上端には、ハンドルレバー22が設けられている。
基端部24の内部には、冷水および温水の供給源とそれぞれ接続された冷水管および温水管(図示せず)が延在している。冷水管および温水管と、吐水管12内に収納され吐水口38に給水するための給水ホースとの間には、電磁弁(図示せず)が設けられる。この電磁弁は、図示しない制御部による制御のもと弁を開閉して、冷水管および温水管から給水ホースへの水の流れを制御できるようになっている。
基端部24の内部には、水と湯とを所定比率で混合して適温の温水とする混合弁(図示せず)が設けられている。ハンドルレバー22はこの混合弁を操作するレバーであり、左右回動操作によって水と湯との混合比率を調節し、すなわち混合水の温度を調節し、また上下回動操作によって温水の吐水流量を調節する。
吐水管12の先端12bには、自動吐水用センサ40が設けられている。自動吐水用センサ40は、例えば、発光部と受光部を有する赤外線式測距センサである。自動吐水用センサ40は、発光部から吐水口部材30の吐水口38の下方に光を投光し、投光した光による使用者の手または食器等の被検知物からの反射光を受光部で受光し、所定の検知エリア内に被検知物があるか否かを検知する。自動吐水用センサ40は、被検知物の検知結果を示す信号を制御部に出力する。
吐水管12の手前側、すなわちキッチンに立つ使用者と面する側には、手かざしセンサ14が設けられている。手かざしセンサ14は、発光部と受光部を有する赤外線式光量センサである。手かざしセンサ14は、センサ14の斜め上方に光を投光し、投光した光による使用者の手等の被検知物からの反射光を受光部で受光し、所定の検知エリア内に被検知物があるか否かを検知する。手かざしセンサ14は、被検知物の検知結果を示す信号を制御部に出力する。
制御部は、マイコンを搭載した回路基板により構成される。制御部は、自動吐水用センサ40または手かざしセンサ14からの出力信号に基づき電磁弁を開閉し、吐水口部材30の吐水口38からの給水の有無を切り替える。なお、制御部は、コンピュータのCPU、メモリをはじめとする素子や回路を組み合わせて実現されていればよい。
なお、自動吐水用センサ40では、検知エリア内で被検知物が検知されている間だけ、吐水口38から給水を行うように制御されるのに対し、手かざしセンサ14では、一旦検知エリア内で被検知物が検知されると、その後被検知物が検知されなくなっても吐水口38からの給水が継続される。検知エリア内でもう一度被検知物が検知されると、吐水口38からの給水が停止される。
吐水管12の使用者から見て手前側、かつ手かざしセンサ14よりも下側(吐水管12の先端12b側)には、押しボタン式のオンオフスイッチ16が設けられている。オンオフスイッチ16がオフにされているときは、自動吐水用センサ40は作動せず、センサ40の下方に物体が存在しても吐水口38から給水されることはない。
図3から分かるように、本実施形態では、吐水管12は一定の曲率となるように形成されている。さらに、吐水管12の中間部12aの頂点に近い部分から吐水管の先端12bにかけて、吐水管12の下側に向けて膨らんだ中空の張出部18が形成されている。この張出部18の下面は、吐水管12自体よりも曲率が小さいが、吐水管12の基端部24側から連続的な滑らかな曲線でつながるように形成されている。張出部18の先端18aは、吐水管12の先端12bよりも吐水管の軸方向の奧側(吐水管12の上流側、図3では右斜め上側)に位置している。このような吐水管の製造方法としては、バルジ加工、亜鉛ダイキャスト、樹脂成形等がある。
自動吐水用センサ40よりも、使用者から見て吐水管12の奥側には、引き出し自在に構成された吐水口部材30が取り付けられている。図3から分かるように、吐水口部材30は、張出部18の先端、および吐水管12の先端12bよりも使用者から見て奧側に取り付けられる。吐水口部材30が取り付けられた状態で、吐水口部材30の湾曲の内周側は、吐水管12の基端部24側および張出部18の内周側の面と連続的に滑らかな曲線でつながるように形成されている。
図4は、吐水管12の先端12b付近の拡大斜視図であり、図5は、吐水口部材30を引き出した状態を示す図である。
吐水口部材30は、カバー部32と、切替操作部34と、吐水口38とを有している。
図5に示すように、吐水口部材30には、可撓性のある金属製の給水ホース50が接続されている。給水ホース50の他端は、上述の電磁弁に接続されている。給水ホース50は、吐水管12および張出部18の内部を管軸方向に所定の長さだけ移動自在に収納されている。したがって、吐水口部材30を吐水管12から引き出すと、給水ホース50もそれにつれて引き出される。吐水口部材30を引き出す方向は、吐水管12の軸方向とほぼ同じ方向である。吐水口部材30を吐水管12に取り付けるとき、給水ホース50は張出部18および吐水管12の中を基端部24側に向けて移動する。給水ホース50内を流れる水は、吐水口38を通して吐出される。
カバー部32は、給水ホース50と切替操作部34を接続するとともに、吐水口部材30を吐水管12から取り外すときに使用者が把持する部分を構成している。また、カバー部32は、吐水口部材30を吐水管12に対して容易に着脱可能とするアタッチメントとしての機能も有している。
吐水管12の先端12bには、管の内側に向けて凹んだ端面42が形成されており、この端面42と面一になるように自動吐水用センサ40が配置されている。吐水管12の管壁12cにより、自動吐水用センサ40の周囲が奥まったかたちとなるので、センサ40に使用者の手が接触することによるセンサ発光面および受光面の汚染や、食器がぶつかることによる損傷を防止することができる。
吐水管12の先端12bでは、管壁12cの一部が切り欠かれて、切り欠かれた部分には、吐水口部材30の収納時にガイドとして機能する凹み形状の保持部44が設けられている。吐水口部材30のカバー部32の上面(使用者から見て手前側の面)には、吐水口部材30の収納時に保持部44と対向する凸部31が形成されている。
上述したように、張出部18と吐水管12の下面は滑らかに連続しており、管の内部に角や大きな曲率変化が存在しないようにされている。このため、吐水口部材30を引き出したり収納したりするときに、吐水口部材30に接続されている給水ホース50が吐水管12および張出部18内で引っ掛かることがないので、吐水口部材30の操作がしやすい。また、屈曲部がないため、吐水管12および張出部18の外面の清掃が容易になる。
収納状態にある吐水口部材30の後端が接する張出部18の先端18aは、吐水管12の先端12bよりも吐水管の軸方向の奧側(吐水管12の上流側)に位置している。このため、吐水口部材30が収納された状態では、吐水口部材30の吐水口38は自動吐水用センサ40の比較的近傍に位置するようになる。このように、吐水口部材30を自動吐水用センサ40よりも管軸方向の吐水管の軸方向の奧側すなわちセンサ40の背後から引き出す構造とすることで、センサ40の発光部に対する吐水口部材の下方への突出量を小さくしてセンサの発光部と吐水口の距離を近づけることができる。よって、吐水口の下に手を出した際にセンサが反応しやすくなり、使用感が向上する。また、吐水口部材の下方への突出量を小さくすることで、吐水口下方の空間を広く確保することができる。
吐水口部材30の切替操作部34は、給水ホース50から流れる水をシャワー吐水またはストレート吐水に切り替えるための部材である。切替操作部34は、カバー部32の外周の下面側と滑らかに連続する形状となっており、全体として円筒形をなしている。切替操作部34は、カバー部32に対して中心軸回りに所定の角度(例えば90度)だけ回転するように構成されている。切替操作部34の円筒面には、使用者が指を掛けるための摘み部36が形成されている。摘み部36の位置を所定の角度回転させると、シャワー吐水とストレート吐水を切り替えることができる。
図6は、吐水管12をその中心軸を含む平面で切断した、側面方向の断面図である。
本実施形態では、手かざしセンサ14とオンオフスイッチ16は、薄いシート状の保持部材70の上面に固定され一体化されている。保持部材70は、例えば樹脂成形されたシートであってもよいし、既存のシート材をトムソン型などで打ち抜いたものであってもよい。手かざしセンサ14およびオンオフスイッチ16は、それぞれコネクタ72、74を有しており、ハーネス76によって上述の制御部および電源に接続されている。
吐水管12および張出部18の内部には、センサホルダ64が挿入されている。センサホルダ64は、吐水管の内径に沿って吐水管の軸方向に延びる、樹脂製の一体成形部材である。センサホルダ64は、保持部材70、自動吐水用センサ40、およびこれらから延びるコネクタとハーネスを、吐水管内で適所に保持するための部材である。
センサホルダ64の後方、すなわち水栓10の基端部側には、筒状のインナー部材80が配置される。インナー部材80は、保持部材70およびハーネス76と給水ホース50とを離隔して干渉を防止するための、樹脂製の一体成形部材である。図6では、給水ホース50の一部が省略して示されているが、実際には給水ホース50はインナー部材80の中に挿通されてカウンタ下まで延びている。
図7は、センサホルダ64の斜視図である。
センサホルダ64は、その上面に、シート状の保持部材70が載置される保持部材載置面64eを有している。保持部材載置面64eは、凹凸のない滑らかな面に形成される。
センサホルダ64は、吐水口38側の先端に、自動吐水用センサ40が検出面を下向きにして収納されるセンサ収納部64bを有している。また、センサホルダ64は、センサ収納部64bの後方、すなわち吐水管12の基端部に向かう方向に、自動吐水用センサ40と制御部から延びるハーネスとを接続するためのコネクタ43が収納されるコネクタ収納部64cを有している。センサホルダ64は、コネクタ収納部64cのさらに後方、すなわち吐水管12の基端部に向かう方向に、ハーネスを保持するためのハーネス収納部64g(図7では裏側に位置する)を有している。
上記のように、センサ収納部64b、コネクタ収納部64c、ハーネス収納部64gが吐水管の軸方向に並べて設けられたセンサホルダ64を使用することで、自動吐水用センサ40、コネクタおよびハーネスを、吐水管内の比較的小さい空間に収まり良く収納することが可能になる。
センサホルダ64は、吐水口部材30の収納時に吐水口部材30を保持するための円筒状の吐水口保持部64aと、吐水口部材30に連結される給水ホース50を収納するホース収納部64hと、をさらに備えている。吐水口保持部64aには、給水ホース50が挿通される穴64jが形成されている。センサホルダ64が吐水管12内に装着された状態では、図5に示すように、吐水口保持部64aが張出部18の先端18aから突出する。
図示しないが、吐水口部材30の張出部18に面する後端には、吐水口保持部64aと嵌合する凹部が形成されている。吐水口部材30を収納する場合、吐水口保持部64aの穴64jの中に給水ホース50が押し込まれることにより、吐水口部材30の後端が吐水口保持部64aに導かれる。吐水口部材30をそのまま押し込んでいくと、吐水口部材30の上面に形成された凸部31が吐水管12の保持部44により誘導され、吐水口部材30と吐水口保持部64aとが嵌合することにより、吐水口部材30が吐水管12に対して保持される。吐水口部材30を引き出す場合は、吐水口部材30を斜め下方に向けて引くと、凸部31が保持部44により誘導されて引き出される。
このように、吐水口保持部64aをセンサホルダ64と一体化したことによって、吐水口部材周りがすっきりとしたコンパクトな外観となり、したがって清掃性も向上する。
図8はインナー部材80の側面図であり、図9はインナー部材80の斜視図である。
インナー部材80は、全体として管状の部材であるが、その下側に、吐水口側先端から軸方向に沿って延びる第1の切り欠きとしての下側切り欠き82が設けられている。下側切り欠き82の軸方向終端82aより先、すなわち水栓の基端部側は、開口部のない閉じた軸方向断面形状となっており、これによってインナー部材80の外形を維持している。このようにインナー部材の吐水口側に下側切り欠き82を設けることで、吐水口側からインナー部材80内に給水ホースを挿入するときに下側切り欠き82が広がるため、給水ホースの挿入がしやすくなる。
下側切り欠き82の吐水口側先端は、吐水口側から基端部側に向けて徐々に切り欠きの幅が狭まる形状になっている。こうすると、インナー部材80内への給水ホース50の挿入時に、下側切り欠きが給水ホースをインナー部材内に導くガイドとして機能するため、給水ホースの引っ掛かりを防止できる。なお、図9では、下側切り欠き82の軸方向終端82aがU字形になっているが、吐水口側から基端部側に向けて徐々に切り欠きの幅が狭まるV字形にされていてもよい。
インナー部材80の上側にも、吐水口側先端から軸方向に沿って延びる第2の切り欠きとしての上側切り欠き84を設けてもよい。こうすると、給水ホース50の挿入時に下側切り欠きと上側切り欠きの両方が広がるので、給水ホースの挿入がさらにしやすくなる。なお、上側切り欠き84の軸方向長さを下側切り欠き82よりも短くすることで、インナー部材80の管状の外形を維持することができる。また、上側切り欠き84の形状も、吐水口側から基端部側に向けて徐々に切り欠きの幅が狭まるV字形にすることで、給水ホースをインナー部材内に導くガイドとして機能させることができる。
インナー部材80には、下側切り欠き82とは径方向反対側に、平面部86が形成されている。この平面部86は、下側切り欠き82の軸方向終端82aと実質的に同位置まで延びており、平面部86の軸方向終端には段差89が形成されている。なお、本明細書でいう平面部とは、インナー部材80の軸方向断面が直線状になっている部分のことを指す。平面部の側面方向断面は曲線状になっていてもよい。
図10は、図6中のA−A線に沿った軸方向の断面図である。コネクタ72は、インナー部材80の平面部86上に配置される。図示しないが、コネクタ74も同様に平面部86上に配置される。このように、インナー部材80の上面に平面部86を設けることによって、コネクタを吐水管内に収めるスペースを確保することができる。また、平面部86を適切な剛性にすることで、給水ホース挿入時の下側切り欠き82が広がる影響を軽減することができる。また、コネクタやハーネスを収めるスペースが下側切り欠き82の径方向の反対側になるため、コネクタやハーネスが下側切り欠きに入り込みにくくなり、給水ホース50の摺動の影響を受けにくい。
インナー部材80の段差89は、平面部86上に配置されたコネクタ72、74が水栓の基端部側に移動しないようにする位置決めとして機能する。さらに、ハーネス76にインシュロックを巻いておけば、ハーネス76が基端部側から引っ張られたときに段差89にインシュロックが引っ掛かるため、コネクタに負荷が掛かってコネクタが外れたりハーネスが断線したりするのを防止できる。
インナー部材80には、平面部86を二つの区画86a、86bに分割する、軸方向に延びる隆起部88がさらに形成されてもよい。この場合、区画86aには、手かざしセンサ14およびオンオフスイッチ16に接続されたコネクタ72、74、およびハーネス76を通し、区画86bには、自動吐水用センサ40に接続されたコネクタ(図示せず)やハーネス77を通してもよい。こうすることで、水栓のメンテナンス時に、二組のハーネスを絡ませずにそれぞれ別々に摺動させることが可能になる。
図11は、図6中のB−B線に沿った軸方向の断面図である。本図では、吐水管12、保持部材70、インナー部材80の構成を主に示し、以下で説明する押圧片90の説明に不要な構成は省略する。
インナー部材80の吐水口側先端には、押圧片90が設けられている。押圧片90は、インナー部材80の先端の側面の一部をU字形に折り曲げることによって形成されるが、他の方法で形成されてもよい。押圧片90は図11中の左右方向に弾性を備える。インナー部材80が吐水管12内に挿入されると、押圧片90の先端90aが吐水管12の内壁面を押圧することにより、押圧片90とは反対側に位置するインナー部材80の側面が内壁面に押し付けられる。これによって、吐水管12の内壁面とインナー部材80の側面との間の隙間を埋めることができ、例えばハーネスを吐水口側から引っ張ったときに、ハーネスがインナー部材80の平面部86上から脱落して上記の隙間に挟まってしまうような事態を回避することができる。
図6を再び参照して、水栓10の組み付け方法について説明する。まず、吐水管12内にインナー部材80を挿入し、続いて保持部材70を吐水管12内に挿入する。このとき、キッチンのカウンタ下からハーネス76を引っ張ることで、保持部材70を吐水管内に引き入れることができる。ハーネス76は、保持部材70の基端部側端部70cに形成された貫通穴70bに上面側から挿通されているので、基端部側端部70cが持ち上がった状態になる。したがって、基端部側端部70cがインナー部材80の先端に引っ掛かることなく、インナー部材80の上部に保持部材70を乗せることができる。
保持部材70の挿入後、センサホルダ64を吐水管内に挿入する。図6から分かるように、センサホルダ64は、保持部材70を吐水管12の内面に押し付ける役割も有している。センサホルダ64を吐水管内に完全に収納することによって、手かざしセンサ14およびオンオフスイッチ16が吐水管の管壁に形成された穴を通して突出して固定される。
最後に、給水ホース50を吐水管内に挿入する。給水ホース50が、センサホルダ64の穴64jおよびホース収納部64hを通り、インナー部材80の先端に到達すると、下側切り欠き82および上側切り欠き84が広がって、インナー部材80の中に給水ホース50を通しやすくなる。したがって、給水ホースの組み付け性が向上する。
以上、実施の形態に基づき本発明を説明したが、実施の形態は、本発明の原理、応用を示すにすぎない。また、実施の形態には、請求の範囲に規定された本発明の思想を逸脱しない範囲において、多くの変形例や配置の変更が可能である。
インナー部材80に設ける切り欠きは、下側切り欠きまたは上側切り欠きのいずれか一方であってもよい。また、切り欠きの位置はインナー部材の上側や下側に限られず、インナー部材の左右側部の片側または両側に設けてもよい。また、二つ以上の切り欠きをインナー部材に設ける場合、その軸方向長さは異なっていても同一であってもよい。
実施の形態では、吐水口部材が自動吐水用センサよりも使用者から見て奧側(カウンタ側)に設けられているが、張出部を吐水管の手前側(シンク側)に形成して吐水口部材を自動吐水用センサよりも手前側に設けてもよい。また、吐水口部材が引き出し式でなく固定されている水栓でも、実施の形態に係る保持部材およびセンサホルダを使用することができる。
保持部材はシート状に限られず、吐水管内に配置することができれば他の形状であってもよい。また、保持部材上に固定されるのは、手かざしセンサとオンオフスイッチの組み合わせに限られない。いずれか一方でもよいし、これらの代わりにあるいはこれらとともに、タッチセンサ、LED、薄型ディスプレイ等の、ハーネスから電力供給を受ける電子部品が保持部材上に固定されてもよい。また、吐水管内に電子部品を備えないものであってもよく、手動操作のみの水栓であってもよい。
本発明に係る水栓は、建物、船舶等に設置される設備に用いることができ、キッチンの他に、洗面台、手洗器、浴室等に用いられてもよい。また、水栓の基端部が固定される基体としてカウンタを例示したが、基体は、浴室等の設備の外内を区画する壁部材等であってもよい。
また、吐水部の形状はグースネック状の吐水管に限定されず、直線状の吐水管などの他の形状に形成されていてもよい。直線状の吐水管の場合も、インナー部材においてコネクタおよびハーネスが配置される側と反対側に切り欠きを設けることが好ましい。
10 水栓、 12 吐水管、 14 手かざしセンサ、 30 吐水口部材、 38 吐水口、 40 自動吐水用センサ、 50 給水ホース、 64 センサホルダ、 70 保持部材、 76 ハーネス、 80 インナー部材、 82 下側切り欠き、 84 上側切り欠き、 86 平面部、 89 段差。

Claims (6)

  1. 吐水口につながる給水ホースが吐水管内に挿入され、前記給水ホースと前記吐水管との間に少なくとも一部が管状をなすインナー部材が配置された水栓であって、
    前記吐水管は、その中間部が逆U字状のグースネック状に形成され、
    前記給水ホースは、前記吐水管及び前記インナー部材に対して、軸方向に移動自在に収納され、
    前記インナー部材の下側に、吐水口側先端から前記軸方向に沿って延びる第1の切り欠きが設けられることを特徴とする水栓。
  2. 前記第1の切り欠きに対向する位置に吐水口側先端から軸方向に沿って延びる第2の切り欠きがさらに設けられ、前記第2の切り欠きは前記第1の切り欠きよりも短いことを特徴とする請求項1に記載の水栓。
  3. 前記第1の切り欠きおよび/または前記第2の切り欠きは吐水口側から基端部側に向けて徐々に切り欠きの幅が狭まる形状であることを特徴とする請求項に記載の水栓。
  4. 前記インナー部材において、前記第1の切り欠きとは径方向反対側に平面部が設けられることを特徴とする請求項1ないしのいずれかに記載の水栓。
  5. 吐水口につながる給水ホースが吐水管内に挿入され、前記給水ホースと前記吐水管との間に少なくとも一部が管状をなすインナー部材が配置された水栓であって、
    前記インナー部材に、吐水口側先端から軸方向に沿って延びる第1の切り欠きが設けられ、
    前記インナー部材において、前記第1の切り欠きとは径方向反対側に平面部が設けられ、
    前記平面部は、前記第1の切り欠きの軸方向終端と実質的に同位置まで延び、前記平面部の終端に段差が形成されていることを特徴とする水栓。
  6. 前記インナー部材の吐水口側先端に、前記平面部に隣接して、前記吐水管の内壁面を押圧する押圧片を設けたことを特徴とする請求項またはに記載の水栓。
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