JP6456096B2 - 携帯用電磁誘導加熱装置 - Google Patents

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本発明は、熱対象物を電磁誘導によって加熱する携帯用電磁誘導加熱装置に関する。
特許文献1には、導体に誘導電流を流してジュール熱により導体を発熱させ、発熱された導体により接着剤を加熱する携帯用電磁誘導加熱装置が開示されている。この加熱装置は、電力を供給する電源ユニットと、電源ユニットからの供給電流を高周波電流に変換する高周波発生回路が設けられた加熱ヘッドと、加熱ヘッドにおいて生成される高周波電流に対し抵抗調整された直列コンデンサおよび加熱用誘導コイルを備えている。その際、高周波発生回路とLC回路とを一体化して組み込んでいる加熱ヘッドは、電源ユニットと別体構成で分離されており、互いにケーブルで接続されている。電源ユニットは、商用電源だけでなくバッテリを利用することも記述されている。しかしながら、このように構成された、特許文献1による携帯用電磁誘導加熱装置では、加熱ヘッドと電源ユニットとが別体であるため、加熱箇所が少ない場合はともかく、多数の加熱箇所が点在している場合には、作業者は、加熱ヘッドと電源ユニットとを携えて各加熱箇所に移動しなければならず、作業者負担が大きい。加熱ヘッドと電源ユニットとを接続するケーブルを長くすることで、電源ユニットを定置させておくことは可能であるが、その場合に必要となる長いケーブルは、電力損失のみならず、作業者の歩行の邪魔となるといった問題も引き起こす。
特許文献2には、導電性基体と熱可塑性樹脂層とからなる固定部材に防水シートを接合するための装置が開示されている。この装置は、シートを介して前記導電性基体を電磁誘導により加熱する加熱手段、シートの温度を測定する温度測定手段、シートの温度に応じて前記加熱手段による加熱時間を設定する加熱時間設定手段を備えており、導電性基体の加熱による熱可塑性樹脂層の熱溶着により、屋上床面の所定位置に設置された固定部材にシートを接合する。その際、加熱時間設定手段が、予め関連づけられて記録されている複数の温度値と加熱時間の組み合わせから、温度測定手段によって測定されたシートの温度に対応する加熱時間を選択して、加熱時間を設定する。しかしながら、この装置でも、高周波電源を備えた装置本体と加熱コイルを備えた加熱ホルダとが別体構成であり、装置本体と加熱ホルダとを接続ケーブルを介して接続するとともに、装置本体と商用電源とを電源ケーブルを介して接続する必要があるので、特許文献1と同様に、ケーブルによる電力損失だけではなく、ケーブルが歩行の邪魔をすることによる作業性の低下などの問題を引き起こす。
特開2005−19374号公報 国際公開WO2013/108820号公報
上記実情から、接続ケーブルや電源ケーブルによる電力損失や作業性低下を解消することができる、携帯用電磁誘導加熱装置が要望されている。
本発明による、防水下地に固定された多数の固定具の上に敷設された防水シートの上方から、前記固定具を電磁誘導によって加熱することで、前記防水シートを前記固定具に溶着する携帯用電磁誘導加熱装置は、充電可能なバッテリと、電磁加熱コイルユニットと、前記バッテリからの電力を用いて前記電磁加熱コイルユニットに電流を供給する給電部と、前記給電部を制御する制御ユニットと、前記バッテリと前記電磁加熱コイルユニットと前記給電部と前記制御ユニットとを一体的に取り付けるハウジングとを備え、前記電磁加熱コイルユニットが前記ハウジングの一端側に配置され、前記バッテリが前記ハウジングの他端側に配置され、前記給電部が電磁加熱コイルユニットと前記バッテリとの間に配置されている。
この構成では、給電部による電磁加熱コイルユニットへの給電のための電源として充電可能なバッテリが用いられており、電磁加熱コイルユニットと給電部とバッテリとがハウジングによって一体化されている。これにより、本発明の電磁誘導加熱装置は、単一の装置となり、接続ケーブルや電源ケーブルが不要となる。その結果、ケーブルが歩行の邪魔をすることによる作業性の低下などの問題が解消される。また、装置全体が一体化されることによって、携帯性が向上する。
また、バッテリから給電部へ供給される電力、及び給電部から電磁加熱コイルユニットへ供給される電力は大きいので、その間の電力伝達ラインは短いほどよい。また、電磁加熱コイルユニットの接触面は、加熱対象物に直接対向する必要がある。このことから、本発明による携帯用電磁誘導加熱装置の好適な実施形態は、前記電磁加熱コイルユニットが前記ハウジングの一端側に配置され、前記バッテリが前記ハウジングの他端側に配置され、前記給電部が電磁加熱コイルユニットと前記バッテリとの間に配置されていることである。
電磁誘導加熱は大きな電力を消費するので、バッテリに要求されるバッテリ容量も大きくなる。バッテリ容量が大きくなれば、バッテリの体積及び重量が大きくなる。したがって、作業性を考慮するならば、バッテリには、バッテリを含む携帯用電磁誘導加熱装置が手軽に持ち運び可能な重さと大きさとなるような仕様が要求される。このため、小型のバッテリを採用して、使用中においてバッテリ残量が低下した際には、予備のバッテリと交換することが好ましい。このため、本発明の好適な実施形態の1つでは、前記バッテリは前記ハウジングに形成された開口を通じて取り外し可能及び装着可能に収納されている。
携帯性及び作業性に優れた、本発明による携帯用電磁誘導加熱装置の好適な適用例の1つは、コンクリートなどから成る防水施工面に張られる防水シートの固定作業である。この固定作業では、上面に熱溶着可能な接着層を有する固定具がアンカーボルト等により固定され、その接着層に防水シートを介して電磁加熱コイルユニットの接触面が押し当てられ、電磁誘導作用による固定具の発熱により接着層を溶かして防水シートが接着固定される。したがって、本発明の好適な実施形態の1つでは、前記固定具前記防水シートと接合する接着層を有、前記電磁加熱コイルユニットが前記防水シートを挟んで前記固定具の接着層に対向可能な接触面を有し、前記接触面が前記ハウジングから露出している。この構成により、作業者は、携帯用電磁誘導加熱装置を持ち運んで、その接触面を、防水シートを挟んで固定具の接着層に載せていくことで、防水シートの固定作業が順次遂行される。
バッテリを含む電磁誘導加熱装置の重心が比較的上方に位置するため、電磁加熱コイルユニットの接触面を防水シートの所定箇所に載置した際、しっかりと押さえないと接触面の一部が浮き上がる可能性がある。この問題をできるだけ回避するため、本発明の好適な実施形態の1つでは、前記接触面の前記ハウジングに対する角度が変更可能なように、前記電磁加熱コイルユニットは前記ハウジングに取り付けられている。これにより、電磁加熱コイルユニットの接触面が防水シートの所定箇所に沿いやすくなり、正確な載置作業が容易となり、良好な熱溶着が得られる。
電磁加熱コイルユニットの接触面を防水シートの所定箇所に載置し、電磁加熱コイルユニットに電力を供給して固定具を加熱する操作は所定時間(例えば防水シートの接着固定では数秒)続き、その操作の間、電磁誘導加熱装置をできるだけ動かさないように保持する必要がある。そのために、本発明の好適な実施形態の1つでは、加熱操作姿勢において、前記バッテリの重心線が前記接触面を通過するように前記バッテリが配置されている。電磁誘導加熱装置を構成する部材のなかでも比較的重いバッテリの重心線(重心の鉛直線)が接触面を通過することで、バッテリの重さが接触面を通じて防水シートを押し付けるので、電磁誘導加熱装置の加熱操作姿勢が安定する。
本発明による携帯用電磁誘導加熱装置の基本構造を示す模式図である。 本発明による携帯用電磁誘導加熱装置の実施形態の1つを示す斜視図である。 防水シート固定金具を示す斜視図である。 防水シート固定金具の断面図である。 防水層の形成状況を示す断面図である。 携帯用電磁誘導加熱装置の構成要素と制御の流れを示す模式図である。 携帯用電磁誘導加熱装置の制御系を示す機能ブロック図である。 別実施形態であるピストル型電磁誘導加熱装置の側面図である。
本発明による携帯用電磁誘導加熱装置の具体的な実施形態を説明する前に、図1を用いて、本発明を特徴付けている基本構造を説明する。
この携帯用電磁誘導加熱装置では、実質的にその構成要素の全てがハウジング1によって一体的に組み付けられている。ここでは、ハウジング1は上部が天板11で閉鎖され、下部が開口している筒状体である。天板11の下方にバッテリ2が配置され、バッテリ2の下方に給電部3が配置され、さらに給電部3の下方に電磁加熱コイルユニット4が配置されている。電磁加熱コイルユニット4は電磁加熱用コイル(以下単に加熱コイルと略称する)40とこの加熱コイル40を載置する基台41を備えている。ここでは、基台41の底面は、加熱対象物に対して直接または間接的に対向する接触面42として機能しているが、基台41の底面に保護シューのようなパッドを装着させる場合には、そのパッドの底面が接触面42として機能する。電磁加熱コイルユニット4は、この接触面42がハウジング1の開口から突き出すように配置されている。
図1で例示された携帯用電磁誘導加熱装置では、図1で示す携帯用電磁誘導加熱装置の加熱操作姿勢において、バッテリ2の重心Gbを通る鉛直線が電磁加熱コイルユニット4の接触面42に入るようにバッテリ2と電磁加熱コイルユニット4との位置関係が設定されている。これは、加熱操作姿勢を安定させるためには好都合であるが、この構造に本発明は限定されるわけではなく、バッテリ2の重心Gbを通る鉛直線が接触面42から離れてもよい。
バッテリ2は充電可能なタイプであり、ハウジング1に収納されるとともに、随時ハウジングから取り出すことができる。図1の例では、ハウジング1の側壁に形成された開口(蓋で閉鎖されてもよい)を通じて取り外し可能及び装着可能となっている。給電部3は、バッテリ2からの直流電流を高周波電流に変換するインバータ回路などのパワーエレクトロニクス回路を備えている。給電部3で生成された高周波電流が電磁加熱コイルユニット4の加熱コイル40に供給されることで、接触面42に対向して位置している加熱対象物HOが電磁加熱される。
給電部3を制御する制御ユニット5は、バッテリ2ないしは給電部3とハウジング1との隙間空間に配置される。図1の例では、バッテリ2の装着部に隣接して配置されている。
図1において模式的に示されているが、電磁加熱コイルユニット4はハウジング1に対して変位可能となるような連結具、(例えば、単なる揺動軸あるいは自在継手)を用いて取り付けることができる。この変位可能な連結により、電磁加熱コイルユニット4の接触面42が平面に接触した状態でハウジング1が左右方向または前後方向あるいはそれらいずれの方向にも揺動可能となる。接触面42つまり、電磁加熱コイルユニットのハウジング1に対する角度が変更可能であることから、ハウジング1の姿勢を微調整しなくても、接触面42を加熱対象面に沿うように接触させることができる。
電磁加熱コイルユニット4の変位はハウジングに設けられたストッパによって限定される。ストッパとしては、バネなどの弾性体を用いることが好ましい。なお、図1において点線で示している電磁加熱コイルユニット4の最大揺動姿勢においても、バッテリ2の重心Gbを通る鉛直線であるバッテリの重心線GLが接触面42内を通過するように設定されている。この場合は、接触面42を加熱対象面に接当させている状態が、バッテリ2の重さによって安定する効果が得られる。
次に、本発明による携帯用電磁誘導加熱装置の具体的な実施形態の1つを説明する。この携帯用電磁誘導加熱装置は、屋上などにおける防水下地に固定された固定具の上面に付与されている接着層を、電磁誘導による固定具への加熱によって溶融させて、防水シートを固定具に接着固定する際に用いられる。
図2は、防水シートの敷設前の建物の屋上スラブを示す斜視図である。この斜視図は、携帯用電磁誘導加熱装置100を用いて、防水下地となる鉄筋コンクリート製のスラブ本体の上に配設された固定具70に防水シートであるシート材7を接着させる作業を示している。この携帯用電磁誘導加熱装置100は、図1を用いて説明された基本構造を採用している。
このスラブ本体は、屋上部分のスラブを想定している。しかしながら、鉄筋コンクリート構造のスラブの他、ALCパネルを敷き並べて形成したスラブや、デッキプレートや金属折板とコンクリートを組み合わせて形成したスラブや、さらには、それらの上に断熱層を積層させたもの等、様々な形態のスラブに、本発明は適用可能である。スラブ本体は、固定具70をアンカーボルトによって固定できることが好ましい。
前記固定具70は、例えば、図2と図3と図4とに示すように、直径50〜100mm程度のステンレス鋼製円板の上面に、防水シートに対する接着材として溶けて接着性を発揮するポリエステル樹脂等の熱可塑性合成樹脂からなる面状のホットメルト接着層(以下単に接着層と略称する)71を被覆したワッシャ形状体である。固定具70はその中心に座繰り凹部72、及び、その底部分にアンカーボルト79(図5参照)の取付孔74が形成され、固定具70の上面は、座繰り凹部72の周りに所定幅を隔てて環状凹部73が形成されている。固定具70は、スラブ本体上に、縦横に所定の間隔を開けた各位置に配置され、取付孔74を通じてねじ固定される。
なお、固定具70は、板金をプレス加工して図のような起伏形状に成形されており、前記座繰り凹部72や環状凹部73等の凹部を形成することによって、平板のままより断面二次モーメントが増加し、薄板であっても高い強度を得ることができる。
シート材7は、例えば、PVCシートによって構成され、工場で所定幅寸法の長尺体防水シートを巻き取ってロール体を形成しておき、そのロール体を現場で広げながら配置し、隣接する各シート材7の側縁部どうしを接着することで大面積の防水シートを作り出すことができる。勿論、予め、敷設する対象面積に合わせて一体品の防水シートを形成しておくものであってもよいし、また、素材に関しても、PVC以外にも、ゴムやTPE(サーモ・プラスチック・エラストマ)製のシート、または、その他の素材からなる防水シートであってもよい。
図5に示すように、スラブ本体へのシート材7の固定は、まず多数の固定具70の上にシート材7を被せる(図5(a)参照)。次いで、シート材7の上方から、携帯用電磁誘導加熱装置100を固定具70の真上となる位置にセットして、固定具70に対して誘導加熱を行う(図2参照)。固定具70を加熱することによって、接着層71が溶融し、固定具70の上面とシート材7の下面とが溶融した接着剤を介して密着し、その後冷却しながら加圧することで、固定具70とシート材7とが、結果的にはシート材7とスラブ本体とが固定される(図5(b)参照)。
図6に、この実施形態における携帯用電磁誘導加熱装置100の基本構造と、この携帯用電磁誘導加熱装置100を用いた誘導加熱制御における信号の流れとが模式的に示されている。図7には、この携帯用電磁誘導加熱装置100の制御系の機能ブロック図が示されている。
携帯用電磁誘導加熱装置100は、この実施形態では円形断面を有する筒体12の上端を天板11で閉鎖させたハウジング1を備えている。筒体12は、2つの隔壁13aと13bとによって3つの空間、上から順に、第1空間S1、第2空間S2、第3空間S3に区画されている。一番上の第1空間S1にはバッテリ2が配置され、中間の第2空間S2には給電部3と制御ユニット5とが配置され、一番下の第3空間S3には電磁加熱コイルユニット4と冷却ファンユニット60とが配置されている。天板11にはアーチ状のグリップ19が設けられている。
筒体12の第1空間S1を包囲している壁体にはバッテリ2を出し入れするための開口12aが設けられており、バッテリ2は開口12aに対向する位置の壁面に設けられたバッテリコネクタ部17に対して着脱自在となっている。
筒体12の第2空間S2を包囲している壁体には、第2空間S2に収納されている給電部3と制御ユニット5とから放出される熱を逃がすために、多数の外気流通口が形成されている。
電磁加熱コイルユニット4と冷却機構6としての冷却ファンユニット60とは、一体的に組み付けられており、その上端部が隔壁13bに自在継手14を介して連結されている。したがって、この実施形態では、揺動軸心Pxは全方向の揺動を許す軸心であり、電磁加熱コイルユニット4は、ハウジング1に対して所定角度内において自由な角度姿勢を取ることができる。電磁加熱コイルユニット4は、加熱コイル40と加熱コイル40を載せている基台41とからなり、基台41は、円板部41aと円板部41aの中央に立設されているポスト部41bとを有する。ポスト部41bの上端に冷却ファンユニット60が設けられている。冷却ファンユニット60は図示されていないモータによってファンが駆動することで、冷却風を加熱コイル40に与える。さらに、円板部41aには冷却ファンユニット60からの冷却風を通過させる流通路61が形成されており、シート材7に対する冷却効果を高めている。
円板部41aの底面をカバーするようにパッド43が円板部41aに装着されている。このパッド43はクッション性を有する材料で構成されており、誘導加熱後のシート材7の加圧を効果的に行う機能を有する。
図7に示すように、制御ユニット5は、本発明に関係する機能部として、検出信号評価部51、加熱挙動算定部52、加熱制御部53、冷却制御部54を備えている。これらの機能は、実質的にはプログラムの起動によって実現する。また、制御ユニット5には、入出力インターフェース50を介して種々の外部機器と接続されている。外部機器としては、メモリデバイス55、データ通信部56、報知部57、温度検出ユニット80、センサ・スイッチ群8、GPSユニット800が接続されている。さらに、制御ユニット5は、バッテリ2に内蔵されているコントローラや給電部3とも制御信号等の信号を伝達可能に接続されている。
温度検出ユニット80は、この実施形態では、シート材7の表面温度を検出する表面温度検出器801とシート材7周辺の環境温度を検出する環境温度検出器802とを含んでおり、これらの温度検出信号は制御ユニット5に送られる。表面温度検出器801と環境温度検出器802とは、ハウジング1に設けられたブラケットに装備されている。センサ・スイッチ群8は、この携帯用電磁誘導加熱装置100に組み込まれているセンサやスイッチの総称であるが、本発明に特に関係するものとして、操作スイッチ81、感圧スイッチ82、位置検出センサ83が挙げられる。操作スイッチ81は、ハウジング1のグリップ19周辺に設けられ、誘導加熱の始動機能を有する。感圧スイッチ82は、円板部41aとパッド43との間に設けられ、誘導加熱後の加圧作業時のシート材7に対する押し付け圧を検出する。位置検出センサ83は、加熱コイル40の誘導加熱有効範囲に固定具70が正確に位置しているかどうかを検出するものであり、この実施形態では、固定具70を検出する、好ましくは3つ以上の磁気センサである。GPSユニット800は、GPS衛星などの衛星からの電波を検知して携帯用電磁誘導加熱装置100の現在位置(方位座標)を算出して、制御ユニット5に与える。
制御ユニット5の検出信号評価部51は、センサ・スイッチ群8、温度検出ユニット80、GPSユニット800から入力された信号を評価して、その評価信号を必要とする機能部に送り出す。例えば、温度検出信号は温度検出信号として加熱挙動算定部52や加熱制御部53に送られる。感圧スイッチ82や位置検出センサ83からの信号は、それぞれに設定されている基準範囲と比較され、基準範囲から外れている場合は、報知部57を通じて視覚的警報や聴覚的警報が与えられる。
加熱挙動算定部52は、加熱時間算定部521と加熱強度算定部522と挙動導出テーブル523を含んでいる。加熱時間算定部521は、シート材7の表面温度と環境温度との情報を含む温度検出信号から挙動導出テーブル523を用いて加熱時間を算定する。加熱強度算定部522は、温度検出信号から挙動導出テーブル523を用いて加熱強度(誘導加熱の強さ)を算定する。その際、加熱時間を単位時間に区切って、その単位時間毎に加熱強度を算定すれば、経時的な加熱強度曲線が得られる。この加熱強度曲線に基づく加熱制御指令は加熱制御部53に転送される。加熱制御部53は、受け取った加熱制御指令に基づいて、制御信号を給電部3に与える。給電部3は、受け取った制御信号に基づいて、固定具70において適切な加熱挙動が実現するようにパワーエレクトロ回路(インバータ回路や昇圧回路など)を継時的に制御する。
冷却制御部54は、誘導加熱の終了後、冷却ファンユニット60に冷却制御信号を与え、冷却ファンを駆動して、加熱コイル40及びシート材7を冷却する。この冷却の間、パッド43を介して固定具70の上方に位置するシート材7を押し付けることで、固定具70とシート材7との接着固定が良好に促進される。
メモリデバイス55には、誘導加熱を用いた各固定具70に対する接着固定に関する作業データが書き込まれる。データ通信部56はオプショナルな機能であり、作業データなどの内部データを外部に送信する機能や外部から送信されてきたデータを受信するために用いられる。
図8には、本発明による携帯用電磁誘導加熱装置の別実施形態として、超小型のピストル型電磁誘導加熱装置が示されている。ハウジング1はL字形に屈曲した筒体であり、その一端側に充電式のバッテリ2が配置され、その他端側に電磁加熱コイルユニット4が配置されている。電磁加熱コイルユニット4の先端、つまり加熱対象物HOに向き合う面にはパッド43が装着されている。ハウジング1の中間部には、片手で握りやすい形状のグリップ部190が形成され、グリップ部190を握った手の指で操作しやすい位置に操作スイッチ81として機能するトリガーが設けられている。グリップ部の内部には制御ユニット5が配置され、制御ユニット5と電磁加熱コイルユニット4との間に給電部3が配置されている。グリップ部190の周辺に報知部57として機能するフラットパネルが設けられており、種々の情報が表示可能である。さらに、メモリデバイス55として機能する着脱可能な半導体メモリカードも装着されている。なお、図8では図示されていないが、その他種々のセンサ・スイッチ群8や温度検出ユニット80、さらにはGPSユニット800を装備することも可能である。片手操作を可能にするため、バッテリ2には軽量で小型の高性能バッテリが用いられているが、電磁誘導加熱を長時間続けるためにはバッテリ容量が不足するので、作業者は常時複数の予備バッテリ2を持参し、バッテリ交換しながら作業を進める。
〔その他の実施形態〕
(1)上述した実施形態では、バッテリ2と電磁加熱コイルユニット4は、それぞれハウジング1の両端に配置されていたが、バッテリ2を電磁加熱コイルユニット4に隣接配置してもよい。
(2)バッテリ2と給電部3とが電磁加熱コイルユニット4の上方または側方で、電磁加熱コイルユニット4の加熱対象物HOに向き合う接触面42に平行な面上に並設されてもよい。
(3)図7で示された制御ユニット5の各機能部は、説明目的で便宜上区分けされたものであり、任意の複数の機能部を統合してもよいし、各機能部をさらに区分けしてもよい。
本発明は、磁気誘導加熱を利用する携帯用加熱装置に適用可能である。
1 :ハウジング
12 :筒体
12a :開口
14 :自在継手
19 :グリップ
2 :バッテリ
3 :給電部
4 :電磁加熱コイルユニット
40 :加熱コイル
41 :基台
42 :接触面
42a :円板部
43 :パッド
5 :制御ユニット
51 :検出信号評価部
52 :加熱挙動算定部
53 :加熱制御部
54 :冷却制御部
6 :冷却機構
60 :冷却ファンユニット
7 :シート材(防水シート)
70 :固定具
71 :接着層
8 :センサ・スイッチ群
80 :温度検出ユニット
81 :操作スイッチ
82 :感圧スイッチ
83 :位置検出センサ
GL :重心線
Gb :重心
HO :加熱対象物
100 :携帯用電磁誘導加熱装置

Claims (5)

  1. 防水下地に固定された多数の固定具の上に敷設された防水シートの上方から、前記固定具を電磁誘導によって加熱することで、前記防水シートを前記固定具に溶着する携帯用電磁誘導加熱装置であって、
    充電可能なバッテリと、
    電磁加熱コイルユニットと、
    前記バッテリからの電力を用いて前記電磁加熱コイルユニットに電流を供給する給電部と、
    前記給電部を制御する制御ユニットと、
    前記バッテリと前記電磁加熱コイルユニットと前記給電部と前記制御ユニットとを一体的に取り付けるハウジングと、を備え
    前記電磁加熱コイルユニットが前記ハウジングの一端側に配置され、前記バッテリが前記ハウジングの他端側に配置され、前記給電部が電磁加熱コイルユニットと前記バッテリとの間に配置されている携帯用電磁誘導加熱装置。
  2. 前記バッテリは前記ハウジングに形成された開口を通じて取り外し可能及び装着可能に収納されている請求項1に記載の携帯用電磁誘導加熱装置。
  3. 前記固定具前記防水シートと接合する接着層を有し、前記電磁加熱コイルユニットが前記防水シートを挟んで前記固定具の接着層に対向可能な接触面を有し、前記接触面が前記ハウジングから露出している請求項1または2に記載の携帯用電磁誘導加熱装置。
  4. 前記接触面の前記ハウジングに対する角度が変更可能なように、前記電磁加熱コイルユニットは前記ハウジングに取り付けられている請求項3に記載の携帯用電磁誘導加熱装置。
  5. 加熱操作姿勢において、前記バッテリの重心線が前記接触面を通過するように前記バッテリが配置されている請求項3または4に記載の携帯用電磁誘導加熱装置。
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