JP6455825B2 - 包装体、シート切断刃及び包装体の製造方法 - Google Patents

包装体、シート切断刃及び包装体の製造方法 Download PDF

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本発明は、日用品や化粧品その他の物品を収納して保管や運搬、展示販売に供するのに好適な、薄肉のプラスチックシート成形体よりなる包装体に関する。
化粧品などの小間物を展示販売するための包装体を、少量多品種生産に対応した加工設備を用いて製造する場合、先ず、包装体を一枚のプラスチックシートに複数列並べて一度に成形する成形型を備えた真空又は圧空成形装置に枚葉シートをセットしてシートを熱成形し、次いで熱成形されたシートを、トムソン型を備えた打ち抜き装置にセットし、切断刃にシートを押し付けて包装体の輪郭に沿って打ち抜き、その後、トムソン型から余剰のシートを取り除き、打ち抜かれた各包装体をトムソン型から取り出して収集する加工手順により行なわれる。
このような、枚葉状のシートに複数の包装体をレイアウトして熱成形する態様では、例えば幅640mm、長さ1000mm程度の大きさのシートに、縦横200mm程度の大きさの包装体を縦4列横3列にレイアウトして熱成形し、成形された包装体を一度の打ち抜き操作でシートから分離すると、計12個の包装体が打ち抜かれるが、これらをトムソン型から取り出して収集し、保管のためにひとまとめに重ねておく作業に手間を要する。
そのため、包装体を収集する際の作業性の改善を図るべく、シートを打ち抜いたときに包装体の外周縁部に非切断部であるシートとの繋ぎ部が形成されるように、包装体の輪郭に沿った形状の切断刃中に部分的に刃部の途切れ部を設けた切断刃を用いてシートを打ち抜き、この繋ぎ部で包装体が繋がったままのシートをトムソン型から取り出し、同様にして繋ぎ部で包装体が繋がったシート同士を複数枚重ね合わせ、その状態で上下に重なったシートをその最上部のシート表面を手作業で下向きに押し込むことで各包装体の繋ぎ部を千切りとって破断し、シートから分離して上下に重なった包装体を取り出して収集することが行なわれている。
なお、紙製のシートやプラスチックフィルムを打ち抜いて形成される組み立て箱のブランクや袋状の容器においては、打ち抜き操作によってブランクや軟質容器の外周縁に形成される繋ぎ部が目立たないようにするため、外周縁に半円形の切り欠きを設け、この切り欠きの中に繋ぎ部を設けた形態のものが知られている(例えば特許文献1,2参照)。
特開平6−115539号公報 特開2008−50046号公報
前述した繋ぎ部で包装体が繋がったシートを複数枚重ね合わせ、その状態で重なった包装体の繋ぎ部を破断してシートから分断する際に、包装体の外周縁に繋ぎ部痕が形成される。
この繋ぎ部痕は極めて小さいため、包装体の見た目に影響を及ぼすことは少ないが、包装体の外周を指でなぞると外側に出っ張った繋ぎ部痕が指に引っ掛かるなどして、包装体を手に持ったときの手触りが悪くなるという問題がある。
前記紙製のブランクや軟質容器の外周縁に半円形の切り欠きを設け、この切り欠きの中に繋ぎ部を設ければ、打ち抜き操作によって形成される繋ぎ部痕が指に引っ掛かるようなことはない。しかし、小間物などを包装する包装体の外周に切り欠き部を大きく設けたのでは、包装体の見栄えが悪くなり、これを用いて物品を包装し展示販売したときの外観上の訴求力を低下させ、顧客に購買意欲を効果的に喚起することができない。
本発明は従来技術の有するこのような問題点に鑑み、薄肉のプラスチックシート製の包装体において、所定の容器形に打ち抜いたシートを重ね合わせて包装体を効率的にシートから分断し収集することができ、表面を触ったときの手触りが良く、見た目も良好な包装体を形成することを課題とする。
前記の通り、包装体の外周縁に内方へ凹んだ部分を設け、この中に繋ぎ部を設ければ、包装体を打ち抜く操作によって形成される繋ぎ部痕は凹んだ部分に位置するため、包装体の周辺を触ったときに指が繋ぎ部痕に引っ掛かるようなことはないものの、繋ぎ部痕が残る凹み部が包装体に大きく設けられていたのでは、包装体表面の凹み部の凹凸が目立って見栄えを悪くし、包装された物品の視認性が著しく低下する。そこで、本発明では、包装体の外周縁に、外側から見ても或いは指で直に触っても凹んでいるとは判別できない程の極めて小さな凹みを設け、この部分の内側に繋ぎ部痕を形成することで上記課題の解決を図るようにした。
すなわち、本発明は、物品が収納される凸面部を有するとともに外周縁に二つ以上の繋ぎ部痕が形成されたシートの厚さが0.5mm未満のプラスチックシート製の包装体において、
前記繋ぎ部痕が、前記外周縁に設けられた当該外周縁から奥行き1.5mm以下の寸法で内方へ凹んだ凹部内の奥行き先端部分に設けられた構成を有することを特徴とするものである。
前記構成の包装体において、外周縁に設ける凹部は、可能な限り目立たないように小さく設けることが好ましく、その外周縁に沿った幅(w)を3.0mm以下、より好ましくは2.0mm以下の寸法に設け、また、外周縁から内方へ凹んだ部分は内方への奥行き(d)を1.5mm以下、より好ましくは1.0mm〜0.2mmの範囲の寸法に設けることが好ましい(図9参照)。
凹部を上記寸法の範囲内に設け、前記外周縁から内方へ凹んだ奥行き先端部分にシートとの繋ぎ部痕が形成されていれば、凹部の幅が狭く且つ凹みも小さいので、凹部と繋ぎ部痕が包装体の外観上殆ど目立たず、外周縁を指で触ったときに繋ぎ部痕や凹部が指に引っ掛かるようなこともなく、包装体に収納した物品の視認性を低下させることもない。
前記構成の包装体は、本発明のシート切断刃を用いてシートから打ち抜くことにより形成することができる。
すなわち、本発明のシート切断刃は、熱成形により凸面部が賦型されたプラスチックシートから包装体を打ち抜くためのシート切断刃において、
一方の長手側辺に刃部が形成された一枚の帯状鋼板であって、表面に前記刃部と交差して前記一方の長手側辺から他方の長手側辺間に伸びた当該帯状鋼板の表面を一側へ平面視略々V字形に突出させてなる複数の凸筋が形成され、且つ各凸筋の先端部分の刃部に切り欠け部が形成されてなる帯状鋼板が、前記凸筋の突出した側を内側面として前記包装体の輪郭に沿って一続きに曲げられて構成されているとともに、
前記凸筋はその帯状鋼板の表面からの突出幅(D)が1.5mm以下の寸法に設けられ、
前記凸筋の先端部分の切り欠け部の高さ(H)が前記プラスチックシートの厚みよりも大きく設けられた構成を有することを特徴とするものである。
図1は、前記構成のシート切断刃を形成する帯状鋼板の一例を示している。帯状鋼板11は、1.0mm〜0.45mm程度の厚みの鋼板であり、その両長手側辺11a,11bのうちの一方の辺11aに先端を尖らせて高周波焼き入れ処理を施した刃部12を形成してある。
そして、前記鋼板の表面には、刃部12と交差、すなわち長手両側辺11a,11bと直交して当該両側辺間に伸びた凸筋13を複数形成してある。
各凸筋13は、図2に示されるように、帯状鋼板11の表面をその一側から他側へ平面視略々V字形に突出させた部分であり、その突出した先端部分の刃部12に各々切り欠け部13aを設けてある。
シート切断刃1は、このような帯状鋼板11を前記凸筋13が突出した側を内側面として包装体の輪郭に沿って湾曲乃至屈曲させて形成され、例えば包装体の輪郭が長方形の場合、図3に示されるように、前記輪郭に沿って一つ続きに曲げることで形成され、刃部12が形成されていない側の長手辺11bを溝加工が施された固定板に固定して、打ち抜き装置の抜き型であるトムソン型を構成する。
このような構成を有する本発明のシート切断刃によれば、凸面部が賦型されたシートを打ち抜き装置にセットし、上下動するプレス面板でシートをトムソン型に押し付けることで、シートを包装体の輪郭に打ち抜くことができる。
この際、シート切断刃1の凸筋13の先端部分に刃部12の切り欠け部13aが設けてあるため、この部分ではシートが切断されず、各凸筋13の先端に接する部分はシートと繋がった細幅な繋ぎ部となる。
そのため、輪郭が打ち抜かれた包装体はシートからは分離しておらず、前記打ち抜き操作の後、このシートを打ち抜き装置から取り出し、各繋ぎ部を切断することでシートから分離した包装体を得ることができる。
かかる包装体は、その外周縁であって前記シート切断刃1の各凸筋13で打ち抜かれた部分が内方へ凹んだ凹部となり、その凹部の奥行き先端部分に前記繋ぎ部を切断した痕である繋ぎ部痕が形成される。この繋ぎ部痕は凹部内にあるため包装体の外周縁の手触りを悪くするようなことはなく、さらに、シート切断刃1の凸筋13の形成寸法を小さくすることで、包装体の外周縁に形成された凹部と繋ぎ部痕を目立たなくすることができるが、前記構成の本発明のシート切断刃1によりそれが可能となる。
すなわち、プラスチックや紙製のシートから包装体を打ち抜くシート切断刃は、繋ぎ部を残して打ち抜く場合、通常、図4(A)に示されるように、複数の切断刃100を包装体の輪郭に沿って並べ、切断刃100,100の端部間に設けた隙間に繋ぎ部101が形成されるように配置した構成となる。
包装体の外周縁に凹部を設け、その凹部内に繋ぎ部を設けるときには、同図(B)に示されるように、切断刃100,100の屈曲した端部100a,100a同士を繋ぎ部101の形成間隔分空けて配置した構成となる。
このように複数の切断刃100を包装体の輪郭に沿って組み合せたものでは、切断刃100を繋ぎ部101となる部分の両側で正確に位置を摺り合わせて配置することが難しく、とりわけ、図4(B)に示されたような、包装体外周縁から内方へ凹んだ小寸の凹部内に繋ぎ部101を設ける場合、具体的には凹部を幅3.0mm以下且つ奥行き1.5mm以下の寸法に設け、その内側に0.5mm程度の幅の繋ぎ部を設けようとした場合には、切断刃100はそれ自体が0.75mm程度の厚さがあるため、切断刃100,100を包装体の輪郭に沿って正確に配置しつつ繋ぎ部101の位置ではそれぞれの端部同士を前記繋ぎ部101の幅寸法の間隔を正確に開けて配置することは極めて難しい。そのため、切断刃100の組み合わせや配置の仕方、或いは打ち抜かれる包装体の輪郭などによって、包装体の加工精度にバラツキが生じやすい。
また、図4(B)に示されるように、端部が屈曲した切断刃100,100を繋ぎ部の形成間隔分空けて配置したものでは、打ち抜き操作のときに押し付けられるプレス面板の押圧力を受けて切断刃100,100の端部が開いてしまいやすい。複数の切断刃100を組み合わせたのでは、加工精度を安定させることは困難である。
このような従来のシート切断刃に対して本発明のシート切断刃1は、一枚の帯状鋼板11を包装体の輪郭形状に曲げて形成してあるので、複数枚の切断刃を組み合わせて包装体の輪郭に沿って配置したり位置を調整したりするなどの操作は不要である。また、鋼板の表面に凸筋13を設け、この凸筋13先端の刃部を切り欠いて、切り欠いた部分13aに繋ぎ部が形成されるように設けてあるので、包装体の外周縁に小寸の凹部を精度良く形成することができる。繋ぎ部を形成する部分も一枚の鋼板を加工して形成してあるので、打ち抜き操作を繰り返しても凸筋13の部分が開くようなことはなく、繋ぎ部を残したままた包装体の輪郭に沿ってシートを精度良く打ち抜くことが可能である。
前記の通り、シート切断刃1の表面に設ける凸筋13は、シートに切断刃を押し当てて包装体の輪郭に切断したときに包装体の外周縁の繋ぎ部が配置される凹部分である。打ち抜き装置からシートを取り出した際に、輪郭が切断された包装体がシートから分離したり垂れ下がったりしないようにするには、包装体の外周に複数の繋ぎ部を包装体の輪郭形状などに応じて、例えば包装体の輪郭が平面視円形であれば包装体の中心を挟んで対向する位置の外周縁、輪郭が平面視方形であれば包装体の四周側辺のうちの三側辺の外周縁や対向二側辺の外周縁にそれぞれ繋ぎ部を設けるなどして、シート内に輪郭が切断された包装体が保持されるようにする必要がある。シート切断刃の表面に設ける凹溝は、打ち抜き装置からシートを取り出した際に輪郭が切断された包装体がシートに保持されるように、包装体の外周縁の複数箇所に凹部が形成される配置とする必要がある。
前述した包装体の外周縁の凹部を所定の寸法の範囲内に形成して可能な限り目立たないように小さくするには、シート切断刃1の表面に設ける凸筋13は、図2に示されるように、帯状鋼板11の表面から幅(W1)2.5mm以下、より好ましくは1.5mm以下の寸法で、外方への突出幅(D)1.5mm以下、より好ましくは1.0mm〜0.5mmの範囲の突出幅の寸法に設けることが好ましい。
また、繋ぎ部痕が可能な限り小さくなるように、凸筋13先端部分に設ける切り欠け部13aは、その幅(W2)を1mm以下、より好ましくは0.5mm以下の寸法に設けることが好ましい。刃部12先端からの切り欠け部13aの高さ(H)は、切断するシートの厚みより大きく、例えば0.5mm以上に設定される。
また、本発明のシート切断刃の他の構成は、一側辺に刃部が形成されていて当該刃部にその先端部分を側方へ略く字形に屈曲させた複数の凸部が形成された一枚の帯状鋼板からなり、前記凸部の突出した側を内側面として前記包装体の輪郭に沿って一続きに曲げられ、且つ前記各凸部先端部分の刃部に切り欠け部が設けられたことを特徴とする。
図5は前記他の構成のシート切断刃を形成する帯状鋼板の一例を示しており、この帯状鋼板11は、前記図1に示されたものと同様に、1.0mm〜0.45mm程度の厚みの鋼板であり、その両長手側辺11a,11bのうちの一方の辺11aに先端を尖らせて高周波焼き入れ処理を施した刃部12を形成してある。
そして、前記鋼板の表面には、刃部12の先端部分を側方へ屈曲して突出させた凸部14を複数形成してある。
各凸部14は、図6(A)に示されるように、刃部12の先端部分をその一側から他側へ略く字形に屈曲させた部分であり、その屈曲した端部部分に各々切り欠け部14aを設けてある。
図示した帯状鋼板11により形成されるシート切断刃1は、前記図3に示されたものと同様に、凸部14が突出した側を内側面として包装体の輪郭に沿って一つ続きに湾曲乃至屈曲することで形成され、刃部12が形成されていない側の長手辺11bを溝加工が施された固定板に固定して、打ち抜き装置の抜き型であるトムソン型を構成する。
なお、図1及び図2に示されたシート切断刃1と同様に、図6(B)に示されるように、包装体の外周縁の凹部を所定の寸法の範囲内に形成して可能な限り目立たないように小さくするため、シート切断刃1の表面に設ける凸部14は、帯状鋼板11の表面から幅(W1)2.5mm以下、より好ましくは1.5mm以下の寸法で、外方への突出幅(D)1.5mm以下、より好ましくは1.0mm〜0.5mmの範囲の突出幅の寸法に設けることが好ましい。また、繋ぎ部痕が可能な限り小さくなるように、凸部14先端部分に設ける切り欠け部14aは、その幅(W2)を1mm以下、より好ましくは0.5mm以下の寸法に設けることが好ましい。刃部12先端からの切り欠け部14aの高さ(H)は、切断するシートの厚みより大きく、例えば0.5mm以上に設定される。
このような構成のシート切断刃1によっても、凸面部が賦型されたシートを打ち抜き装置にセットし、上下動するプレス面板でシートをトムソン型に押し付けることで、シートを包装体の輪郭に打ち抜くことができ、この際、シート切断刃1の凸部14の先端部分に刃部12の切り欠け部14aが設けてあるため、この部分ではシートが切断されず、各凸部14の先端に接する部分はシートと繋がった細幅な繋ぎ部となる。よって、輪郭が打ち抜かれた包装体はシートからは分離しておらず、打ち抜き操作の後、このシートを打ち抜き装置から取り出し、各繋ぎ部を切断することでシートから分離した包装体を得ることが可能である。
また、前記構成の包装体を製造する本発明の包装体の製造方法は、
プラスチックシートを加熱軟化させ、真空成形又は圧空成形により前記シートを型に密着させてシート表面に複数の包装体の凸面部を賦型するシート成形工程と、
前記構成のシート切断刃を用い、前記シート表面に形成された包装体の各凸面部に沿って前記シート切断刃をシート表面に押し当てて、繋ぎ部を残したまま包装体の輪郭にシートを切断するシート切断工程と、
前記繋ぎ部を切断してシートから包装体を打抜く打抜き工程と、
を有することを特徴とする。
この場合、打抜き工程は、シート切断工程を経て繋ぎ部を残して包装体の輪郭を破断したシートを複数枚積み重ねた状態で、最上位のシートに下向きの押圧力を加えれば、シート自体の弾性によって積み重ねたシートが下方へ沈み、これに伴って各繋ぎ部がシートから切断されて、シートから分離した包装体を取り出すことが可能である。
本発明の包装体によれば、包装体の外周縁の微少に凹んだ凹部内に繋ぎ部痕が形成されているので、包装体の外観上、繋ぎ部痕が全く目につかず、また、包装体の表面を触っても、繋ぎ部痕の出っ張りに指が触れるようなことはなく、良好な手触り感が得られる。
また、成形の際に、切断刃にシートを押し当てて繋ぎ部を残したまま包装体の輪郭に打ち抜き、打ち抜いたシートを複数枚重ねた状態で、重ねたシートを押して繋ぎ部を切断し、シートから重なったままの包装体を取り出すことで、成形された包装体の取り出しと収集を効率的に行なうことが可能である。
本発明のシート切断刃を構成する帯状鋼板の一例の外観図である。 図1の帯状鋼板の凸筋形成部の拡大図(A)、凸筋が形成された部分の上部切断端面図(B)及び下部切断端面図(C)である。 本発明のシート切断刃の一例の外観図である。 (A)及び(B)は従来のシート切断刃で繋ぎ部を形成する場合の切断刃の配置を示した図である。 本発明の他の構成の帯状鋼板の一例の外観図である。 図5の帯状鋼板の凸部が形成された部分の拡大図(A)及び下部切断端面図(B)である。 本発明の一実施形態の包装体の外観斜視図である。 図7の包装体の平面図である。 図7の包装体の外周縁に形成された切り欠け部の拡大図である。 (A)及び(B)は図7の包装体の製造工程を説明するための図である。
本発明の好適な一実施形態を、図面を参照して説明する。
本発明の包装体は、薄肉な枚葉シート状又はロール状の透明プラスチックシートを用い、これに真空成形又は圧空成形による熱成形を施して、シート面内に凸面部を有する包装体の形状を賦型し、この包装体の形状が賦型されたシートをトムソン型にセットし、包装体容の輪郭に沿った形状の切断刃をシートに押し当てて繋ぎ部を残して打ち抜き、さらに繋ぎ部を切断して包装体とその周辺の余剰のシートを分断することで形成されるものである。
図7及び図8は、本発明の包装体の一例の外観斜視図と平面図である。
図示されるように、この包装体2は、中央に上方へ隆起した凸面部21、その周辺部に平坦なフランジ部22を配置して平明視細長矩形状に設けられ、前記凸面部21の下方空間内に物品を収納した状態で、フランジ部22の下面に紙製又はプラスチック製のシートやフィルムを貼り付けて凸面部21の下側を被覆し、前記シートやフィルムで凸面部21の下方を密閉することにより物品を包装し、そのまま展示販売に供したり保管したりすることができるように形成されたものである。
また、包装体2の対向長手二側辺に沿ったフランジ部22の外周縁には、内方へ細幅で僅かに凹んだ凹部23が設けられ、この凹部23内に、後述するシートSに繋がっていた繋ぎ部24の破断痕であるの繋ぎ部痕24aが形成してある。
詳しくは、凹部23は、包装体2の対向二側辺の対応位置にそれぞれ一対設けられており、図9に示されるように、各々フランジ部22の外周縁に沿って幅(w)3.0mm以下の寸法で、その部分を内方へ奥行き(d)1.5mm以下の寸法で内方へ凹ませた形状に設けられ、各凹部23の奥行き方向先端部分に繋ぎ部痕24aが形成してある。
このような包装体2は、前記図1に示された、端部に切り欠け部13aを設けてなる凸筋13が表面に形成された一枚の帯状鋼板11を、凸筋13が突出した側を内側面として包装体2の輪郭に沿って湾曲乃至屈曲させて、図3に示されるようなシート切断刃1を形成し、このシート切断刃1を固定板に固定して構成された打ち抜き装置の抜き型であるトムソン型を用いて、シートを切断することで形成することができる。或いは、前記図5に示された、端部に切り欠け部14aを設けてなる凸部14が刃部12の先端部分に形成された一枚の帯状鋼板11を、凸部14が突出した側を内側面として包装体2の輪郭に沿って湾曲乃至屈曲させてシート切断刃1を形成し、これを用いたトムソン型でシートを切断することによっても形成することができる。
すなわち、図10(A)に示されるように、熱成形により包装体2の凸面部2Aが賦型されたシートSに、前記シート切断刃1を押し当てて、前記凹筋13の切り欠け部13a、又は各凸部14の切り欠け部14aの部分に形成される繋ぎ部の24を残して包装体2の輪郭にシートSを切断し、その後、同図(B)に示された、繋ぎ部24でシートSと繋がっていた部分を切断し、輪郭が切断された包装体2とシートSとを分離することで形成することができる。
なお、包装体2の凹部23を前記寸法で形成する場合、シート切断刃1の凸筋13又は凸部14は、前記図2と図6にそれぞれ示されるように、帯状鋼板11の表面から幅(W1)を2.7mm以下の寸法、外方への突出幅(D)を1.2mm以下の寸法に設定される。また、切り欠け部13a又は切り欠け部14aの幅(W2)は1mm以下の寸法に設定される。
このような包装体2は、フランジ部22に設けられた凹部23がその幅を狭く且つ小さな凹みで形成されているので、凹部23とその奥に形成された繋ぎ部痕24aが外観上殆ど目立たず、また、包装体2の外周縁を指で触ったときに繋ぎ部痕24aや凹部23が指に引っ掛かるようなこともなく、包装体2に収納した物品の視認性を低下させることもない。
図示した包装体2は、例えば以下のシートSを熱成形するシート成形工程、シートSを繋ぎ部24を残して包装体2の輪郭に切断するシート切断工程、繋ぎ部24を切断してシートSから包装体2を打ち抜く打ち抜き工程を経て製造することができる。
すなわち、先ず、シート成形工程において、プラスチックシートSを加熱軟化させ、真空成形又は圧空成形により、シートSを熱成形装置の型に密着させてシート表面に凸面部21を含む包装体2の形状を賦型する。製造する包装体2が小間物の包装に用いるなど比較的サイズが小さいものである場合は、図10(A)に示されるように、シートSに包装体2の形状を縦横複数列にレイアウトした型を用いて熱成形される。
次いで、シート切断工程において、前記図3に示された如く包装体の輪郭に沿って帯状鋼板11を一つ続きに曲げてなるシート切断刃1を有するトムソン型を備えた打ち抜き装置に、前記熱成形されたシートSをセットし、図10(B)に示されるように、シート切断刃1にシートSを押し付けて、包装体2の輪郭に沿ってシートSを打ち抜く。
このとき、シート切断刃1の各凸筋13の切り欠け部13a又は凸部14の切り欠け部14aに位置対応するシートSの部分は非切断部である繋ぎ部24となって、輪郭が切断された包装体2とその周辺のシートSとが繋ぎ部24で繋がったままとなる。
熱成形により凸面部が賦型されたシートから包装体を打ち抜くためのシート切断刃であって、
一側辺に刃部が形成されていて表面に前記刃部と交差して他側辺に伸びた複数の同方向へ突出した凸筋が形成された一枚の帯状鋼板からなり、前記凸筋の突出した側を内側面として前記包装体の輪郭に沿って一続きに曲げられ、且つ前記各凸筋先端部分の刃部に切り欠け部が設けられた構成を有することを特徴とするものである。
さらに、シート打ち抜き工程において、前記繋ぎ部24で包装体2が繋がったシートSを打ち抜き装置から取り出し、同様に切断処理がされたシートSを複数枚積み重ねた状態で、最上位のシートSに下向きの押圧力を加えれば、シートS自体の弾性によって積み重ねたシートSが下方へ沈み、これに伴って各繋ぎ部24がシートSから切断されて、各包装体2が各シートSから分離し、重なった周囲のシートSを取り除くことで、積み重なった包装体2を取り出し、重ね合わせた状態で保管しておくことができる。
本発明によれば、シート切断刃1にシートSを押し当てて繋ぎ部24を残したまま包装体2の輪郭に打ち抜き、打ち抜いたシートSを複数枚重ねた状態で、重ねたシートSを押して繋ぎ部24を切断し、シートSから重なったままの包装体2を取り出すことで、成形された包装体2の取り出しと収集を効率的に行なうことが可能である。
なお、図示したシート切断刃1と包装体2の形態は本発明の一例を示すものであり、本発明はこれに限定されず、包装する物品の種類や大きさ、形状などに応じて適宜な形態で構成することが可能である。本発明の包装体は、真空成形や圧空成形その他適宜な成形方法により形成することが可能である。
1 シート切断刃、11 帯状鋼板、11a,11b 長手側辺、12 刃部、13 凸筋、13a 切り欠け部、14 凸部、14a 切り欠け部、2 包装体、21 凸面部、22 フランジ部、23 凹部、24 繋ぎ部、24a 繋ぎ部痕、S シート

Claims (6)

  1. 物品が収納される凸面部を有するとともに外周縁に二つ以上の繋ぎ部痕が形成されたシートの厚さが0.5mm未満のプラスチックシート製の包装体において、
    前記繋ぎ部痕が、前記外周縁に設けられた当該外周縁から奥行き1.5mm以下の寸法で内方へ凹んだ凹部内の奥行き先端部分に設けられた構成を有することを特徴とする包装体。
  2. 熱成形により凸面部が賦型されたプラスチックシートから包装体を打ち抜くためのシート切断刃において、
    一方の長手側辺に刃部が形成された一枚の帯状鋼板であって、表面に前記刃部と交差して前記一方の長手側辺から他方の長手側辺間に伸びた当該帯状鋼板の表面を一側へ平面視略々V字形に突出させてなる複数の凸筋が形成され、且つ各凸筋の先端部分の刃部に切り欠け部が形成されてなる帯状鋼板が、前記凸筋の突出した側を内側面として前記包装体の輪郭に沿って一続きに曲げられて構成されているとともに、
    前記凸筋はその帯状鋼板の表面からの突出幅(D)が1.5mm以下の寸法に設けられ、
    前記凸筋の先端部分の切り欠け部の高さ(H)が前記プラスチックシートの厚みよりも大きく設けられた構成を有することを特徴とするシート切断刃。
  3. 熱成形により凸面部が賦型されたプラスチックシートから包装体を打ち抜くためのシート切断刃において、
    一側辺に刃部が形成されていて当該刃部にその先端部分を側方へ略く字形に屈曲させた複数の凸部が形成された一枚の帯状鋼板からなり、前記凸部の突出した側を内側面として前記包装体の輪郭に沿って一続きに曲げられ、且つ前記各凸部先端部分の刃部に切り欠け部が設けられた構成を有することを特徴とするシート切断刃。
  4. 請求項3のシート切断刃において、
    前記凸部はその帯状鋼板の表面からの突出幅(D)が1.5mm以下の寸法に設けられ、
    前記凸部の先端部分の切り欠け部の高さ(H)がプラスチックシートの厚みよりも大きく設けられた構成を有することを特徴とするシート切断刃。
  5. プラスチックシートを加熱軟化させ、熱成形により前記シートを型に密着させてシート表面に複数の包装体の凸面部を賦型するシート成形工程と、
    前記凸面部が賦型されたシート表面に請求項2から4の何れかに記載されたシート切断刃を押し当てて、繋ぎ部を残したまま包装体の輪郭にシートを切断するシート切断工程と、
    前記繋ぎ部を切断してシートから包装体を打抜く打抜き工程と、
    を有することを特徴とする包装体の製造方法。
  6. 打抜き工程は、シート切断工程を経て繋ぎ部を残して包装体の輪郭を破断したシートを複数枚積み重ねた状態で、最上位のシートに下向きの押圧力を加えて積み重ねたシートを下方へ沈ませることで各シートの繋ぎ部を切断することを特徴とする請求項5に記載の包装体の製造方法。
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