JP6455605B2 - 飛行時間型質量分析装置 - Google Patents

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Description

本発明は飛行時間型質量分析装置に関し、さらに詳しくは、直交加速方式(垂直加速方式という場合もある。)の飛行時間型質量分析装置に関する。
飛行時間型質量分析装置(Time-of-Flight Mass Spectrometer。以下、「TOF−MS」と呼ぶ。)では、試料成分由来のイオンに所定の周期で一定の運動エネルギーを付与して一定距離の空間を飛行させ、その飛行時間からイオンの質量電荷比を求める。このとき、イオンの初期エネルギー(初期速度)にばらつきがあると、同一の質量電荷比を持つイオン間で飛行時間にばらつきが生じ、質量分解能が低下してしまう。こうした問題を解決するために、直交加速(「垂直加速」や「直交引出し」等とも呼ばれる。)方式のTOF−MSが広く用いられている(例えば特許文献1)。
直交加速方式のTOF−MSでは、直交加速部に入射したイオンに対し、該入射の方向と直交する方向に所定の周期で一定のエネルギーを付与して一群のイオンを飛行空間に送出する。直交加速方式のTOF−MSでは一群のイオンをその入射方向に直交する方向に加速するため、入射方向における飛行速度のばらつきに起因する飛行時間のばらつきの影響を排除して、質量分解能を向上することができる。
直交加速方式のTOF−MSでは、直交加速部の、イオンが入射する領域(直交加速領域)を挟む箇所に1組の電極を対向配置し、該1組の電極に上記所定の周期でパルス電圧を印加してイオンを飛行空間に送出する。パルス電圧の印加は、例えば電源から印加する電圧をスイッチングすることにより行われる。パルス電圧を印加してイオンを送出する周期(上記所定の周期に相当)は、TOF−MSにおける測定質量範囲の上限の質量電荷比を有するイオンの飛行時間よりも長くなるよう設定される。
直交加速方式のTOF−MSは、液体クロマトグラフやガスクロマトグラフと組み合わせて用いられることが多い。このようなクロマトグラフ質量分析装置では、クロマトグラフのカラムで時間的に分離された複数の目的成分を直交加速方式のTOF−MSに導入し、それらを順次質量分析する。この場合、各目的成分から生成されるイオンが異なり、それらイオンの質量電荷比が異なるため、目的成分ごとに測定質量範囲を設定し、それに応じた周期でパルス電圧を印加してイオンを飛行空間に送出する。
国際公開第2012/132550号
上記1組の電極はそれぞれ浮遊容量を持ち、パルス電圧が印加される周期(間隔)に応じて電流量が変化する。そのため、一定の大きさの電圧を印加しても、電極ではその周期に応じた大きさで電圧降下が起こる。その結果、イオンに付与されるエネルギーが上記周期に応じて異なり、その結果、イオンの飛行時間が変化する。上述のとおり、TOF−MSでは飛行時間に基づいてイオンの質量電荷比を決定するため、イオンの飛行時間が変化すると質量電荷比にずれが生じて測定結果の質量精度が低下してしまう、という問題があった。
本発明が解決しようとする課題は、イオンを飛行空間に向かわせるエネルギーを付与する電極に電圧を印加する周期を変化させても測定結果の質量精度が低下することのない直交加速方式の飛行時間型質量分析装置を提供することである。
上記課題を解決するために成された本発明の第1の態様は、直交加速領域に入射するイオンを該入射の方向と直交する方向に加速して周期的に飛行空間に送出し、該飛行空間における飛行時間に基づきイオンの質量電荷比を決定する直交加速方式の飛行時間型質量分析装置であって、
a) 前記直交加速領域にイオンを輸送するイオン輸送電極と、
b) 前記直交加速領域を挟んで対向配置され、該直交加速領域に入射したイオンを該入射の方向と直交する方向に加速する1組の電極を含む直交加速電極と、
c) 前記飛行空間の外縁に配置されるフライトチューブを有する飛行経路規定電極と、
d) 前記直交加速電極、前記イオン輸送電極、及び前記飛行経路規定電極に印加する電圧の大きさに関する情報である印加電圧情報であって、前記直交加速電極、前記イオン輸送電極、及び前記飛行経路規定電極のうちの少なくとも1つについて、イオンの送出周期に応じて異なる大きさの印加電圧が対応付けられた印加電圧情報が保存された記憶部と、
e) 前記印加電圧情報に基づき、前記直交加速電極、前記イオン輸送電極、及び前記飛行経路規定電極に電圧を印加する電圧印加部と
を備えることを特徴とする。
前記印加電圧情報は、複数の異なる周期で予備実験を行い、直交加速電極、イオン輸送電極、飛行経路規定電極のそれぞれについて、同一の質量電荷比を有するイオンが上記飛行空間を同一の飛行時間で飛行し検出される電圧値を求めることにより作成することができる。より具体的には、直交加速電極に含まれる前記1組の電極においてイオンの送出周期に応じた大きさの電圧降下が起こり、その結果イオンに付与されるエネルギーが変化するのを相殺するように、イオンを加速又は減速するような電圧値を実験的に求めることにより、印加電圧情報を作成することができる。
本発明に係る直交加速方式の飛行時間型質量分析装置では、予め記憶部に保存された印加電圧情報に基づき、直交加速電極、イオン輸送電極、及び飛行経路規定電極のうちの少なくとも1つに対し、電圧印加部がイオンの送出周期に応じた大きさの電圧を印加する。
直交加速電極に対してイオンの送出周期に応じて異なる大きさの電圧を印加すると、イオンの送出周期を変化させて測定を行っても、イオンに付与されるエネルギーが一定に保たれる。
また、イオン輸送電極に対してイオンの送出周期に応じて異なる大きさの電圧を印加すると、直交加速領域内でのイオン入射位置が変化し、直交加速部でイオンに付与されるエネルギーの違いに起因する飛行時間の変化が相殺される。
さらに、飛行経路規定電極に対してイオンの送出周期に応じて異なる大きさの電圧を印加すると、イオンの送出周期に応じてイオンが加速又は減速され、直交加速部でイオンに付与されるエネルギーの違いに起因する飛行時間の変化が相殺される。
従って、測定結果の質量精度が低下することがない。
上記印加電圧情報は、例えば、複数の周期のそれぞれに印加電圧の値を対応づけたテーブル形式のものや、イオンの送出周期を変数として印加電圧の値を求める数式を用いることができる。
前記飛行時間型質量分析装置は、好ましくは、さらに、前記直交加速電極から飛行空間に向かうイオンを加速する、複数の電極からなる加速電極を備える。この態様の飛行時間型質量分析装置では、該加速電極について、イオンの送出周期に応じて異なる大きさの印加電圧を対応付けることにより、イオンの送出周期に応じてイオンを加速又は減速して飛行時間の変化を相殺することもできる。
前記イオン輸送電極は、直交加速領域に向かって飛行するイオンを収束させる電極であり、例えば前記イオンの入射軸を取り囲むように配置された複数のリング状電極で構成される。
また、リフレクトロン型のTOF−MSの場合、前記飛行経路規定電極には、フライトチューブに加え、飛行空間においてイオンを折り返し飛行させるためのリフレクトロン電極も含まれる。
上記課題を解決するために成された本発明の第2の態様は、直交加速領域に入射するイオンを該入射の方向に直交する方向に加速して周期的に飛行空間に送出し、該飛行空間における飛行時間に基づきイオンの質量電荷比を決定する直交加速方式の飛行時間型質量分析装置であって、
a) 前記入射するイオンの入射軸を挟んで対向配置された1組の電極を含む直交加速電極と、
b)予め決められた周期で一定の大きさの電圧を前記直交加速電極に印加する電圧印加部と、
c) 前記飛行空間を飛行した後のイオンを検出して該イオンの飛行時間を決定する飛行時間決定部と、
d) 前記印加電圧の周期に応じて前記イオンの飛行時間と質量電荷比の関係が規定された情報である質量決定情報が保存された記憶部と、
e) 前記質量決定情報に基づき、前記飛行時間決定部により決定されたイオンの飛行時間からイオンの質量電荷比を決定する質量電荷比決定部と
を備えることを特徴とする。
前記質量決定情報は、上記直交加速電極に一定の大きさの電圧を印加して質量電荷比が既知であるイオンの飛行時間を求める予備実験を複数の異なる周期で行った結果に基づき作成することができる。
前述のとおり、上記直交加速電極では印加電圧の周期に応じた大きさの電圧降下が起こるため、イオンに付与されるエネルギーも変化する。その結果、同一の質量電荷比のイオンであっても、印加電圧の周期に応じてイオンの飛行時間が変化する。第2の態様の飛行時間型質量分析装置では、印加電圧の周期に応じてイオンの飛行時間と質量電荷比の関係が規定された質量決定情報を用いてイオンの質量電荷比を決定するため、上記イオンの飛行時間の変化の影響が排除される。従って、印加電圧の周期を変化させても測定結果の質量精度が低下することがない。
本発明の第1の態様又は第2の態様に係る直交加速方式の飛行時間型質量分析装置では、印加電圧の周期に応じた大きさで起こる電圧降下の影響を、該周期に応じた印加電圧の大きさの情報(印加電圧情報)又は飛行時間と質量電荷比の関係の情報(質量決定情報)を用いることによって排除するため、印加電圧の周期を変化させても測定結果の質量精度が低下することがない。
本発明に係る直交加速方式の飛行時間型質量分析装置の一実施形態を有する液体クロマトグラフ質量分析装置の要部構成図。 従来の直交加速方式の飛行時間型質量分析装置の直交加速電極における電圧降下を説明する図。 実施例1における印加電圧情報の一例。 使用者により入力される試料中の成分の保持時間と測定質量範囲の一例。 実施例1における測定条件の一例。 実施例1の直交加速方式の飛行時間型質量分析装置の直交加速電極における印加電圧を説明する図。 本発明に係る直交加速方式の飛行時間型質量分析装置の別の一実施形態を有する液体クロマトグラフ質量分析装置の要部構成図。 実施例2における飛行時間−質量電荷比情報の一例。 実施例2における測定条件の一例。 電圧降下によってイオンに付与されるエネルギーが増大する一例を説明する図。
本発明に係る飛行時間型質量分析装置は、直交加速方式の飛行時間型質量分析装置(TOF−MS)であり、直交加速部に配置した1組の電極に所定の周期でパルス電圧を印加することによりイオンを飛行空間に送出し、該飛行空間における飛行時間に基づきイオンの質量電荷比を決定する装置である。
直交加速方式のTOF−MSは、その直交加速部において1組の電極への印加電圧の周期に応じた大きさで電圧降下が起こる。本発明は、この電圧降下によってイオンに付与される運動エネルギーが変化して測定結果の質量精度が低下するのを防ぐことを目的としてなされたものであり、該電圧降下の影響を印加電圧の大きさ又は飛行時間と質量電荷比の関係により補償する手段を備える点に特徴を有する。以下、その具体的な実施例について、図面を参照して説明する。
実施例1は、本発明に係る飛行時間型質量分析装置の一実施形態を含む液体クロマトグラフ質量分析装置である。本実施例の質量分析装置は、直交加速方式のリフレクトロン型TOF−MSである。
実施例1の液体クロマトグラフ質量分析装置は、図1に示すように、液体クロマトグラフ部1、質量分析部2、及びこれらの動作を制御する制御部4を有する。
実施例1の液体クロマトグラフ質量分析装置において、液体クロマトグラフ部1は、移動相が貯留された移動相容器10と、移動相を吸引して一定流量で送給するポンプ11と、移動相中に所定量の試料液を注入するインジェクタ12と、試料液に含まれる各種化合物を時間方向に分離するカラム13と、を備える。
質量分析部2は、略大気圧であるイオン化室20と真空ポンプ(図示なし)により真空排気された高真空の分析室24との間に、段階的に真空度が高められた第1中間室21、第2中間室22、及び第3中間室23を備えた多段差動排気系の構成を有している。イオン化室20には、液体クロマトグラフ部1のカラム13から溶出する試料液に電荷を付与しながら噴霧するエレクトロスプレイイオン化用プローブ(ESIプローブ)201が設置されている。
イオン化室20と第1中間室21は細径の加熱キャピラリ202を通して連通している。第1中間室21と第2中間室22は頂部に小孔を有するスキマー212で隔てられ、第1中間室21と第2中間室22にはそれぞれ、イオンを収束させつつ後段へ輸送するためのイオンガイド211、221が配置されている。第3中間室23には、イオンを質量電荷比に応じて分離する四重極マスフィルタ231、多重極イオンガイド233を内部に備えたコリジョンセル232、及びコリジョンセル232から放出されたイオンを輸送するためのイオンガイド234が配置されている。コリジョンセル232の内部には、アルゴン、窒素などのCIDガスが連続的又は間欠的に供給される。
分析室24には、第3中間室23から入射したイオンを直交加速部に輸送するためのイオン輸送電極241、イオンの入射光軸(直交加速領域)を挟んで対向配置された2つの電極242A、242Bからなる直交加速電極242、該直交加速電極242により飛行空間に送出されるイオンを加速する加速電極243、飛行空間においてイオンの折り返し軌道を形成するリフレクトロン電極244(244A、244B)、検出器245、及び飛行空間の外縁に位置するフライトチューブ246を備えている。ここで、リフレクトロン電極244及びフライトチューブ246は本発明における飛行経路規定電極に相当する。
質量分析部2では、MSスキャン測定、MS/MSスキャン測定、あるいはMSスキャン測定(nは3以上の整数)を行うことができる。例えば、MS/MSスキャン測定(プロダクトイオンスキャン測定)の場合には、四重極マスフィルタ231においてプリカーサイオンとして設定されたイオンのみを通過させる。また、コリジョンセル232の内部にCIDガスを供給し、プリカーサイオンを開裂させてプロダクトイオンを生成する。そして、プロダクトイオンを飛行空間に導入し、それらの飛行時間に基づいて質量電荷比を求める。
制御部4は、記憶部41を有するとともに、機能ブロックとして、測定実行部42、電圧印加部43、飛行時間決定部44、及び質量電荷比決定部45を備えている。また、液体クロマトグラフ部1及び質量分析部2の各部の動作をそれぞれ制御する機能を有している。制御部4の実体はパーソナルコンピュータであり、該コンピュータに予めインストールされたプログラムを実行することにより上記各部として機能させるようにすることができる。また、制御部4には、入力部6、表示部7が接続されている。
記憶部41には、飛行時間−質量電荷比情報、及び印加電圧情報が保存されている。飛行時間−質量電荷比情報は、種々の質量電荷比を有するイオンが質量分析部2の飛行空間を飛行するのに要する時間が記載された情報である。また、印加電圧情報は、イオン輸送電極241、直交加速電極242、加速電極243、リフレクトロン電極244、及びフライトチューブ246への印加電圧の値関する情報であり、本実施例では、直交加速電極242について、イオンの送出周期に応じて異なる大きさの印加電圧が対応付けられている
ここで、印加電圧情報について説明する。分析室24に配置されている直交加速電極242は浮遊容量を持ち、パルス電圧が印加される周期(間隔)に応じて電流量が変化する。そのため、図2に示すように、一定の大きさの電圧A0を印加しても、電極242A、242Bではその周期に応じた大きさで電圧降下が起こる。本実施例において用いる印加電圧情報は、この電圧降下を補償し、印加電圧の周期に関わらずイオンに一定のエネルギーが付与されるように、事前の予備実験の結果に基づいて周期と印加電圧の大きさを対応付けた情報である。本実施例では、図3に示すように、3種類のイオンの送出周期(125μs,
250μs, 500μs)に応じて異なる印加電圧の値(電圧A1, A2, A3)が対応付けられたテーブルが用いられる。
以下、本実施例における質量分析方法について説明する。ここでは、試料に含まれる3種類の目的成分(成分A、成分B、及び成分C)を液体クロマトグラフ部1のカラム13で時間的に分離し、それらを順に質量分析部2で質量分析する。
まず、使用者が、入力部6を通じて試料に含まれる各成分の保持時間と測定質量範囲を入力する(図4)。本実施例では、成分Aの保持時間3.0min及び測定質量範囲100-2000、成分Bの保持時間5.0min及び測定質量範囲100-10000、成分Cの保持時間8.0min及び測定質量範囲2000-40000が、それぞれ入力される。
次に、測定実行部42は、飛行時間−質量電荷比情報を参照し、成分A、B、Cのそれぞれについて、測定質量範囲内の最大の質量電荷比を有するイオンが直交加速電極242から検出器245まで飛行するのに要する時間を求める。そして、その時間よりも長く、かつ該時間に最も近い周期を、印加電圧情報に記載されている3種類の印加電圧の周期の中から決定する。本実施例では、成分A、成分B、成分Cのそれぞれについて、125μs、250μs、500μsという電圧印加周期が決定される。なお、飛行時間が短いイオン(質量電荷比が小さいイオン)の場合には、上記の手順で決まる周期よりも長い周期を使用し、イオントラップ内にイオンをより多く蓄積してイオンの利用効率を高めるようにしてもよい。
各成分の測定における印加電圧の周期を決定すると、測定実行部42は測定条件を決定し、該条件を記載したファイルを作成して記憶部41に保存する。具体的には、使用者により入力された各成分の保持時間のそれぞれに対応する測定時間を決定し、各測定時間に、測定質量範囲、印加電圧の周期、及び印加電圧の大きさ等を対応付けることにより測定条件を決定する(図5)。
即ち、本実施例では、測定時間0.0-4.0minの間は、125μsの周期でイオンを送出して質量電荷比100-2000のイオンを検出する測定を繰り返し、所定回数(例えば50回)の測定結果を積算して出力する。
また、測定時間4.0-6.0minの間は、125μsの周期でイオンを送出して質量電荷比100-2000のイオンを検出する測定を所定回数繰り返した後、250μsの周期でイオンを送出して質量電荷比2000-10000のイオンを検出する測定を所定回数繰り返すという一連の測定を1セットとして、該1セットの測定を繰り返し実行する。
さらに、測定時間6.0-7.0minの間は、125μsの周期でイオンを送出して質量電荷比100-2000のイオンを検出する測定を所定回数繰り返し、250μsの周期でイオンを送出して質量電荷比2000-10000のイオンを検出する測定を所定回数繰り返し、さらに500μsの周期でイオンを送出して質量電荷比10000-40000のイオンを検出する測定を所定回数繰り返すという一連の測定を1セットとして、該1セットの測定を繰り返し実行する。図6の下段に、測定時間6.0-7.0minの間に繰り返される1セットの測定を示す。
測定時間7.0-10.0minも、上記同様に、2種類の周期(250μs、500μs)の測定をそれぞれ所定回数実行する一連の測定を1セットとして、該1セットの測定が繰り返し実行される。
なお、ここでは説明を容易にするため、測定条件の項目の一部のみを説明したが、図5に示す項目の他、各成分のプリカーサイオンの質量電荷比、コリジョンセルにおける衝突エネルギー等の項目も決定される。測定条件ファイルの作成を終えると、測定実行部42は使用者に分析開始の指示を促す画面を表示部7に表示する。
使用者が分析開始を指示すると、測定実行部42は、測定条件ファイルに記載の内容に基づき液体クロマトグラフ部1及び質量分析部2の各部を制御して分析を実行し、電圧印加部43は上記印加電圧情報に基づき各部に電圧を印加する。そして、各成分のプリカーサイオンから生成されたプロダクトイオンを検出する。分析終了後、飛行時間決定部44は、検出器245におけるイオンの検出信号に基づき、検出した各プロダクトイオンの飛行時間を決定する。そして、質量電荷比決定部45は、記憶部41に保存されている飛行時間−質量電荷比情報に基づき各プロダクトイオンの質量電荷比を決定する。
実施例1に係る液体クロマトグラフ質量分析装置では、上述のとおり、印加電圧の周期に応じた大きさで起こる電圧降下の影響を予め考慮した大きさの電圧を電源から直交加速電極242に印加するため、印加電圧の周期によらず一定のエネルギーをイオンに付与して飛行空間に送出することができる(図6)。従って、印加電圧の周期を変化させても測定結果の質量精度が低下することがない。
上記実施例1では、印加電圧情報として予め決められた3種類の周期のそれぞれに印加電圧の大きさを対応付けたテーブル形式のものを用いたが、その他、印加電圧の周期と大きさを関係付けたグラフや数式等を用いることもできる。
また、上記実施例1では、直交加速電極242に印加する電圧の大きさを、イオンの送出周期に応じて変化させたが、他の電極(イオン輸送電極241、加速電極243、リフレクトロン電極244、及びフライトチューブ246)に印加する電圧の大きさを、イオンの送出周期に応じて変化させることによっても上記同様の効果を得ることができる。
通常、イオンを直交加速領域に入射させる際、イオン輸送電極241、直交加速電極242の電極242A、242Bには同一の電圧が印加されるが、イオン輸送電極241と電極242Aに同一の電圧を印加し、電極242Bにこれらよりも低い(絶対値の小さい)電圧を印加すると(ここで、印加する電圧はイオンと同極性である)、イオンは電極242Bに向かいつつ直交加速領域に入射する。その結果、イオンの飛行時間が短くなる。従って、イオンへの付与エネルギーの低下(これはイオンの飛行時間を長くする)を相殺することができる。また、イオン輸送電極241と電極242Bに同一の電圧を印加し、電極242Aにこれらよりも低い電圧を印加すれば、イオンへの付与エネルギーの増大(これはイオンの飛行時間を短くする)を相殺することができる。
加速電極243に印加する電圧の大きさを変化させると、直交加速電極242から飛行空間に向かって送出されたイオンに付与されるエネルギーの大きさを変化させることができる。従って、イオンの送出周期に応じて異なる大きさの電圧を加速電極243に印加することによっても上記同様の効果を得ることができる。
フライトチューブ246に印加する電圧の大きさを変化させると、イオン入射部(加速電極243のイオン飛行空間側の端部)とイオン飛行空間の外縁部(フライトチューブ246の入口端)の電位差が変化する。従って、イオンの送出周期に応じて異なる大きさの電圧をフライトチューブ246に印加することによっても上記同様の効果を得ることができる。
リフレクトロン電極244に印加する電圧の大きさを変化させると、イオン飛行空間内に形成される折り返し電場の傾斜が変化し、リフレクトロン電極244内におけるイオンの減速及び加速の態様が変化するため、イオンの飛行時間も変化する。従って、イオンの送出周期に応じて異なる大きさの電圧をリフレクトロン電極244に印加することによっても上記同様の効果を得ることができる。
上記のように、TOF−MSを構成する各電極に印加する電圧の大きさをイオンの送出周期に応じて変化させることにより、直交加速電極242で生じる電圧降下を相殺することができる。しかし、一般に、加速電極243、リフレクトロン電極244、及びフライトチューブ246には数千Vもの高電圧が常時印加されるため、その値を測定中に細かく変化させ、かつ正確にその大きさを制御することが難しい。一方、イオン輸送電極241、及び直交加速電極242(電極242A、242B)に定常的に印加される電圧の大きさは、通常、数十V程度であるため(ただし、イオンの直交加速時に電極242A、242Bに印加するパルス電圧の大きさは数千Vである)、これらに印加する電圧の大きさを、イオンの送出周期に応じて変化させることが好ましい。
次に、実施例2に係る液体クロマトグラフ質量分析装置について説明する。図7にその要部構成を示す。液体クロマトグラフ部1、質量分析部2の構成は実施例1と同じであるため説明を省略し、制御部40の構成を中心に説明する。
制御部40は、記憶部411を有するとともに、機能ブロックとして、測定実行部421、電圧印加部431、飛行時間決定部44、及び質量電荷比決定部451を備えている。また、実施例1と同様に、液体クロマトグラフ部1や質量分析部2の各部の動作をそれぞれ制御する機能を有している。制御部40の実体はパーソナルコンピュータであり、入力部6、表示部7が接続されている。
記憶部411には、実施例1と異なる飛行時間−質量電荷比情報が保存されている。実施例2では、印加電圧の周期ごとに異なる飛行時間−質量電荷比情報を用いる。
図2を参照して説明したように、電源から直交加速電極242に一定の大きさの電圧A0を印加しても、電極242A、242Bではその周期に応じた大きさで電圧降下が起こり、イオンに付与される運動エネルギーの大きさが変化する。その結果、印加電圧の周期によってイオンの飛行時間に違いが生じる。実施例2では、図8に示すような、印加電圧の周期に応じてイオンの飛行時間が変化することを考慮し、その変化を加味した飛行時間−質量電荷比情報を用いる。なお、本実施例の飛行時間−質量電荷比情報としては、図8に示すようなグラフ形式のもののほか、テーブル形式や数式など、種々のものを用いることができる。あるいは、印加電圧の周期に応じてマススペクトルの質量軸を補正するものであってもよい。
以下、本実施例における質量分析方法について説明する。実施例1と同様に、試料に含まれる3種類の目的成分(成分A、成分B、及び成分C)を液体クロマトグラフ部1のカラム13で時間的に分離し、それらを順に質量分析部2で質量分析する。
まず、使用者が、入力部6を通じて試料に含まれる各成分の保持時間と測定質量範囲を入力する(図4)。本実施例では、成分Aの保持時間3.0min及び測定質量範囲100-2000、成分Bの保持時間5.0min及び測定質量範囲100-10000、成分Cの保持時間8.0min及び測定質量範囲2000-40000が、それぞれ入力される。
次に、測定実行部421は、飛行時間−質量電荷比情報を参照し、成分A、B、Cのそれぞれについて、測定質量範囲内の最大の質量電荷比を有するイオンが直交加速電極242から検出器245まで飛行するのに要する時間を求める。そして、その時間よりも長く、かつ該時間に最も近い周期を、予め決められた3種類の印加電圧の周期(125μs, 250μs, 500μs)の中から決定する。本実施例では、成分A、成分B、成分Cのそれぞれについて、125μs、250μs、500μsという電圧印加周期が決定される。なお、ここで参照する飛行時間−質量電荷比情報は3種類の飛行時間−質量電荷比情報のいずれであってもよいが、同一の質量電荷比のイオンに対して最も長い飛行時間が対応付けられているもの(即ち、電圧降下が最も大きくイオンに付与されるエネルギーが最小である、周期125μsに関する飛行時間−質量電荷比情報)を用いることが好ましい。
各成分の測定における印加電圧の周期を決定すると、測定実行部421は、使用者により入力された各成分の保持時間のそれぞれに対応する測定時間を決定し、各測定時間に、測定質量範囲、印加電圧の周期、及び印加電圧の大きさ等を対応付けることにより測定条件を決定する(図9)。実施例2では、印加電圧の周期に関わらず一定の大きさの電圧A0を直交加速電極242に印加する。
各成分の測定条件を決定すると、測定実行部421は測定条件ファイルを作成し、記憶部411に保存する。そして、使用者に分析開始の指示を促す画面を表示部7に表示する。使用者が分析開始を指示すると、測定実行部421は、測定条件ファイルに記載の内容に基づき液体クロマトグラフ部1及び質量分析部2の各部を制御して分析を実行する。
分析を終了すると、飛行時間決定部44は、印加電圧の周期と、検出器245からのイオン検出信号に基づき、各成分から生成されたプロダクトイオンのそれぞれについて飛行時間を決定する。
続いて、質量電荷比決定部451は、記憶部41に保存されている飛行時間−質量電荷比情報のうち、各プロダクトイオンを検出した測定時間帯の印加電圧の周期に対応する飛行時間−質量電荷比情報を用いて質量電荷比を決定する。上述のとおり、本実施例の飛行時間−質量電荷比情報は、印加電圧の周期に応じて起こる電圧降下によってイオンに付与されるエネルギーが変化することを予め考慮して作成されているため、印加電圧の周期によらず正確に質量電荷比を決定することができる。
上記実施例はいずれも一例であって、本発明の主旨に沿って適宜に変更することができる。
上記実施例1及び2では、直交加速電極242における電圧降下により、イオンに付与されるエネルギーが低下する場合を例に説明したが、電圧降下によりイオンに付与されるエネルギーが増加する場合がある。図10にその一例を示す。
図10において、実線は設計上の各部の電位であり、破線は電極242A、242Bにおける電圧降下後の電位である。図10に示す例のように、電極242Aにおける電圧降下よりも電極242Bにおける電圧降下が大きくなると、直交加速領域における電位が設計上の電位よりも高くなる。その結果、飛行空間に向かって加速されるイオンに付与されるエネルギーが増大し、イオンの飛行時間が短くなる。電極242Aにおける電圧降下よりも電極242Bにおける電圧降下が大きくなる要因には種々のものが考えられるが、例えば、電極242Aではその片側に電極242Bが配置されているのみであるのに対し、電極242Bでは片側に電極242Aが、反対側には加速電極243が配置されているため、電極242Bの浮遊容量がより大きくなっていることが挙げられる。
また、実施例1及び2では、液体クロマトグラフ質量分析装置においてプロダクトイオンスキャン測定を行ったが、直交加速方式の質量分析装置においてイオンの飛行時間に基づきその質量電荷比を決定する種々の構成の装置及び測定において用いることができる。
1…液体クロマトグラフ部
10…移動相容器
11…ポンプ
12…インジェクタ
13…カラム
2…質量分析部
20…イオン化室
202…加熱キャピラリ
21…第1中間室
211…イオンガイド
212…スキマー
22…第2中間室
23…第3中間室
231…四重極マスフィルタ
232…コリジョンセル
233…多重極イオンガイド
234…イオンガイド
24…分析室
241…イオン輸送電極
242…直交加速電極
243…加速電極
244…リフレクトロン電極
245…検出器
246…フライトチューブ
4、40…制御部
41、411…記憶部
42、421…測定実行部
43、431…電圧印加部
44…飛行時間決定部
45、451…質量電荷比決定部
6…入力部
7…表示部

Claims (3)

  1. 直交加速領域に入射するイオンを該入射の方向に直交する方向に加速して周期的に飛行空間に送出し、該飛行空間における飛行時間に基づきイオンの質量電荷比を決定する直交加速方式の飛行時間型質量分析装置であって、
    a) 前記直交加速領域にイオンを輸送するイオン輸送電極と、
    b) 前記直交加速領域を挟んで対向配置され、該直交加速領域に入射したイオンを該入射の方向と直交する方向に加速する1組の電極を含む直交加速電極と、
    c) 前記飛行空間の外縁に配置されるフライトチューブを有する飛行経路規定電極と、
    d) 前記直交加速電極、前記イオン輸送電極、及び前記飛行経路規定電極に印加する電圧の大きさに関する情報である印加電圧情報であって、前記直交加速電極、前記イオン輸送電極、及び前記飛行経路規定電極のうちの少なくとも1つについて、イオンの送出周期に応じて異なる大きさの印加電圧が対応付けられた印加電圧情報が保存された記憶部と、
    e) 前記印加電圧情報に基づき、前記直交加速電極、前記イオン輸送電極、及び前記飛行経路規定電極に電圧を印加する電圧印加部と
    を備えることを特徴とする飛行時間型質量分析装置。
  2. 前記印加電圧情報が、複数の周期のそれぞれに印加電圧の値を対応づけたテーブル形式のものであることを特徴とする請求項1に記載の飛行時間型質量分析装置。
  3. 直交加速領域に入射するイオンを該入射の方向に直交する方向に加速して周期的に飛行空間に送出し、該飛行空間における飛行時間に基づきイオンの質量電荷比を決定する直交加速方式の飛行時間型質量分析装置であって、
    a) 前記入射するイオンの入射軸を挟んで対向配置された1組の電極を含む直交加速電極と、
    b) 予め決められた周期で一定の大きさの電圧を前記直交加速電極に印加する電圧印加部と、
    c) 前記飛行空間を飛行した後のイオンを検出して該イオンの飛行時間を決定する飛行時間決定部と、
    d) 前記印加電圧の周期に応じて前記イオンの飛行時間と質量電荷比の関係が規定された情報である質量決定情報が保存された記憶部と、
    e) 前記質量決定情報に基づき、前記飛行時間決定部により決定されたイオンの飛行時間からイオンの質量電荷比を決定する質量電荷比決定部と
    を備えることを特徴とする飛行時間型質量分析装置。
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