JP6455408B2 - 燃料電池システムの制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、燃料電池システムに適用される制御装置に関するものである。
この種の制御装置が適用される燃料電池システムとして、例えば特許文献1に記載された燃料電池システムが従来から知られている。この特許文献1に記載された燃料電池システムは、燃料電池と、その燃料電池に冷却水を供給して燃料電池を冷却する冷却水循環系としての冷却装置と、システム全体を統合制御する制御部とを備えている。
その燃料電池システムの冷却装置は、冷却水流路と冷却水ポンプとラジエータとバイパス流路と分流制御バルブとを有している。その冷却水流路は、冷却水が流れる流路であり、燃料電池内の冷却流路に連通する。冷却水ポンプは、冷却水流路内の冷却水を燃料電池に循環させる。ラジエータは、冷却水流路内の冷却水を放熱させて冷却する。バイパス流路は、ラジエータをバイパスさせて冷却水を流すための流路である。分流制御バルブは、バイパス流路への分流比を調整するための装置である。
また、燃料電池システムの制御部は、燃料電池システムに適用される制御装置に相当し、例えば、冷却水ポンプの回転数制御および分流制御バルブの開度制御などを実行する。
特許第5282397号公報
燃料電池システムを搭載したバスまたはトラック等の大型車両では、乗用車と比較するとその車両重量が大きいので、同じ加速度を得るために必要な出力が大きい。すなわち、燃料電池システムを搭載した大型車両が乗用車と同じ道路上で同じように加速を行う場合、その大型車両の燃料電池出力は、乗用車と比較して大きくなる。従って、大型車両では、車両の最大出力がユーザから要求されている状態が発生する頻度と、車両の燃料電池が最大出力に近い高出力を発生する頻度とが、乗用車と比較して高くなる。例えば、車両の発進時には、車両の最大出力がユーザから要求され易い。
このようなことから、例えば特許文献1の燃料電池システムを搭載している大型車両では、乗用車と比較して、冷却水の水温が急峻に上昇し易くなり、分流制御バルブが全開になる頻度が高くなる。その分流制御バルブの全開とは、バイパス流路を塞ぐと共に燃料電池内の冷却流路から流出した冷却水の全量をラジエータへ流すバルブ位置である。
また、仮に燃料電池スタックが発熱していないときにラジエータで冷却水が放熱させられるとすれば、冷却され続ける冷却水が燃料電池スタックへ流れ込み、その燃料電池スタックの温度が低下する。そうなると、燃料電池スタックの発電性能が適切に発揮されなくなる。従って、これを回避するために、燃料電池スタックが発熱していない場合またはその発熱量が非常に小さい場合には、分流制御バルブは全閉にされる必要がある。その分流制御バルブの全閉とは、ラジエータへの冷却水の流入を阻止すると共に燃料電池内の冷却流路から流出した冷却水の全量をバイパス流路へ流すバルブ位置である。
つまり、発明者らの詳細な検討の結果、特許文献1の燃料電池システムが大型車両に搭載された場合においてその大型車両では、その車両の発進または停止の度に、分流制御バルブが全開と全閉とを繰り返す挙動を為すという新たな課題が見出された。このように分流制御バルブが全開と全閉とを繰り返すことになれば、分流制御バルブにおけるバルブ開度の変化量を累積した累積駆動量が大きくなることに起因して、その分流制御バルブの耐久性が問題になる。
また、一般に分流制御バルブの耐久性を高めるためには、その分流制御バルブが有するギヤおよびパッキンの摩耗による破損を避けるようにすれば良いとも考えられる。しかし、そのような分流制御バルブの機械的構成部品での対策は、分流制御バルブの体格拡大およびコスト増加を招き易く実際上容易ではないので、分流制御バルブの制御によって累積駆動量を低減させることが求められている。
なお、上記では大型車両を例として説明したが、分流制御バルブの累積駆動量を低減させる必要性は、大型車両において顕著であるというだけであり、例えば乗用車においても存在する。
本発明は上記点に鑑みて、分流制御バルブの累積駆動量を低減させることが可能な燃料電池システムの制御装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明は、燃料電池スタック(12)と、その燃料電池スタック内を流れる冷媒が循環する冷媒循環回路(20)と、冷媒循環回路に設けられその冷媒循環回路において冷媒を循環させる冷媒循環ポンプ(22)と、冷媒循環回路に設けられその冷媒循環回路を流れる冷媒から放熱させる放熱器(24)と、冷媒循環回路に接続され放熱器をバイパスさせて冷媒を流すバイパス流路(28)と、冷媒循環回路において放熱器へ流入する冷媒流量とバイパス流路へ流入する冷媒流量との流量比率を調節する分流制御バルブ(30)とを備えた燃料電池システムの制御装置であって、
分流制御バルブの作動を制御するバルブ制御部(183)と、
燃料電池スタックの発熱量(Wst)が予め定められた発熱量閾値(W1)以下であるか否かを判定する発熱量判定部(184、S101)と、
燃料電池スタックの発熱量が発熱量閾値以下であることを肯定する肯定判定が発熱量判定部により為された場合には、放熱器で冷媒から放熱される放熱量を肯定判定が為される前に比して抑制すると共に、分流制御バルブの作動を禁止するバルブ作動許否部(185、S102、S103、S104、S105)とを備え、
バルブ制御部は、バルブ作動許否部によって分流制御バルブの作動が禁止された場合には、分流制御バルブに流量比率を保持させる。
上述のように、バルブ作動許否部は、燃料電池スタックの発熱量が発熱量閾値以下であることを肯定する肯定判定が発熱量判定部により為された場合には、放熱器で冷媒から放熱される放熱量を上記肯定判定が為される前に比して抑制すると共に、分流制御バルブの作動を禁止するので、分流制御バルブの累積駆動量を低減させることが可能である。それと共に、分流制御バルブの作動禁止に伴って発生することが想定される燃料電池スタックの冷却され過ぎを、上記放熱量の抑制によって回避することが可能である。
なお、特許請求の範囲およびこの欄で記載した括弧内の各符号は、後述する実施形態に記載の具体的内容との対応関係を示す一例である。
第1実施形態において燃料電池システム10の概略構成を示すブロック図である。 第1実施形態において車両用ラジエータ24の形状を模式的に示した斜視図である。 第1実施形態の車両用ラジエータ24が車両90に搭載される向きを示した模式図である。 冷媒循環ポンプ22を駆動する制御にて用いられる、燃料電池スタック12の発熱量Wstと冷媒循環ポンプ22のポンプ回転数Npとの関係を定めたポンプ駆動マップである。 第1実施形態において制御装置18が実行する制御処理を示すフローチャートである。 第1実施形態において累積駆動量MVvtを低減する効果を説明するためのタイムチャートである。 第2実施形態において車両90の中での車両用ラジエータ24の配置を示した車両平面図である。 第2実施形態の制御装置18が実行する制御処理を示すフローチャートであって、第1実施形態の図5に相当する図である。 第3実施形態において燃料電池システム10の概略構成を示すブロック図であって、第1実施形態の図1に相当する図である。 第3実施形態の制御装置18が実行する制御処理を示すフローチャートであって、第1実施形態の図5に相当する図である。 第4実施形態において燃料電池システム10の概略構成を示すブロック図であって、第1実施形態の図1に相当する図である。 第4実施形態の制御装置18が実行する制御処理を示すフローチャートであって、第1実施形態の図5に相当する図である。 第5実施形態において燃料電池システム10の概略構成を示すブロック図であって、第1実施形態の図1に相当する図である。 第5実施形態の制御装置18が実行する制御処理を示すフローチャートであって、第1実施形態の図5に相当する図である。 第1実施形態と比較される一例において、車両用ラジエータ24の空気流入面243の向きが車両90の進行方向に一致した向きになっている状態を図示した模式図である。 第1実施形態の変形例において、図3とは異なる向きを向いた車両用ラジエータ24を搭載する車両90を示した第1の模式図である。 第1実施形態の変形例において、図3とは異なる向きを向いた車両用ラジエータ24を搭載する車両90を示した第2の模式図である。 第1実施形態の変形例において、図3とは異なる向きを向いた車両用ラジエータ24を搭載する車両90を示した第3の模式図である。 第1実施形態の変形例において、図3とは異なる向きを向いた車両用ラジエータ24を搭載する車両90を示した第4の模式図である。
以下、図面を参照しながら、本発明を実施するための形態を説明する。なお、以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、図中、同一符号を付してある。
(第1実施形態)
図1に示す本実施形態の燃料電池システム10は、バスまたはトラック等の大型車両である燃料電池車両90に搭載される。この燃料電池システム10は、燃料電池車両90(以下、単に車両90とも呼ぶ)の走行用駆動源としての走行用モータへ電力を供給する電源である。その車両90は例えば図3に図示されている。
燃料電池システム10は、図1に示すように、燃料電池スタック12と燃料電池冷却装置14と冷媒温度センサ16と制御装置18とを備えている。
燃料電池スタック12は、多数の単電池すなわち電池セルが積層されたスタック構造を備えている。その燃料電池スタック12の単電池は、イオン交換膜からなる電解質の一方の面に空気極を有すると共に、他方の面に燃料極を有している。更に、その単電池は、その空気極と燃料極とを両側から挟みこむように設けられた一対のセパレータを有している。
この一対のセパレータのうち、燃料極側のセパレータに形成された燃料ガス流路には燃料ガスが供給され、空気極側のセパレータに形成された酸化ガス流路には酸化ガスが供給される。燃料電池スタック12は、この燃料ガスおよび酸化ガスの供給により電力を発生する。また、燃料電池スタック12には、発電中の電流を検出する不図示の電流センサと、発電中の電圧を検出する不図示の電圧センサとが設けられている。また、燃料電池スタック12には、図示しないが、燃料電池スタック12を冷却するための冷却水を燃料電池スタック12内に流通させるための冷却流路が設けられている。この冷却流路に冷媒としての冷却水が流通し、その冷媒が吸熱することより、燃料電池スタック12は冷却される。
燃料電池冷却装置14(以下、単に冷却装置14とも呼ぶ)は、燃料電池スタック12を冷却する装置である。燃料電池スタック12はその発電に伴って発熱するので、冷却装置14は燃料電池システム10において必要とされる。冷却装置14において熱を運ぶ冷却媒体すなわち冷媒としては、例えば上記のように冷却水が採用されている。要するに、冷却装置14の冷媒は液体である。
冷却装置14は、冷媒循環回路20と冷媒循環ポンプ22と車両用ラジエータ24とラジエータファン26とバイパス流路28と分流制御バルブ30とを備えている。冷媒循環回路20は、冷媒が流れる流路である。冷媒循環回路20は、燃料電池スタック12の冷却流路へ接続されることで、冷媒が循環するように流れる環状の冷媒流路を構成する。従って、冷媒循環回路20には、燃料電池スタック12内を流れる冷媒が循環する。
冷媒循環ポンプ22は、冷媒循環回路20に設けられた電動の冷却水ポンプである。冷媒循環ポンプ22は、冷媒を吸い込むポンプ吸込口221と、冷媒を吐出するポンプ吐出口222とを有している。すなわち、冷媒循環ポンプ22は、そのポンプ吸込口221から吸い込んだ冷媒をポンプ吐出口222から吐出する。これにより、冷媒循環ポンプ22は、冷媒循環回路20において冷媒を循環させる。
また、冷媒循環ポンプ22が吐出する冷媒の流量すなわち冷媒循環ポンプ22の吐出量は冷媒循環ポンプ22のポンプ回転数Npに応じて増減し、そのポンプ回転数Npが高くなるほど、冷媒循環ポンプ22の吐出量は増大する。ポンプ吐出口222は、燃料電池スタック12の冷媒入口121に接続されているので、冷媒循環ポンプ22の吐出量は、すなわち燃料電池スタック12へ流入する冷媒の流量である。
燃料電池スタック12は、冷媒が流入する冷媒入口121と、冷媒が流出する冷媒出口122とを有している。すなわち、この冷媒入口121は燃料電池スタック12の冷却流路の入口であり、冷媒出口122は燃料電池スタック12の冷却流路の出口である。
車両用ラジエータ24は、冷媒循環回路20に設けられており、冷媒循環回路20を流れる冷媒から放熱させる放熱器である。すなわち、車両用ラジエータ24は熱交換器であり、ラジエータファン26によって送風される外気(言い換えれば、車室外の空気)と車両用ラジエータ24内を流れる冷媒とを熱交換させることにより、その冷媒から放熱させてその冷媒を冷却する。車両用ラジエータ24は、冷媒が流入する冷媒入口241と、冷媒が流出する冷媒出口242とを有している。その車両用ラジエータ24の冷媒出口242はポンプ吸込口221に接続されている。
車両用ラジエータ24は、図2に示すように、車両に搭載される一般的なラジエータと同様に矩形の厚板状の外形を有している。車両用ラジエータ24は、車両用ラジエータ24の厚み方向の一面を、冷媒と熱交換するための外気が流入する空気流入面243として有している。
図2および図3に示すように、車両用ラジエータ24は車両90に2台搭載されている。この2台の車両用ラジエータ24は、冷媒循環回路20上で並列接続されていても直列接続されていても構わない。また、車両用ラジエータ24の台数に限定はない。図1では、簡潔な図示を目的に車両用ラジエータ24が1つ表示されている。
この図2および図3に示す2台の車両用ラジエータ24は何れも、空気流入面243の法線方向DRrが車両90の進行方向に対して横向きになるように車両90に搭載されている。要するに、本実施形態の車両用ラジエータ24は、空気流入面243が車両90の進行方向とは一致しない向きを向くように車両90に搭載されている。
従って、車両用ラジエータ24は、その車両用ラジエータ24の搭載向きにより、車両90の走行に伴い車両90に対して対向するように吹く空気である車速風が車両用ラジエータ24へ流入し難いようになっている。そのため、車両用ラジエータ24は、専らラジエータファン26の送風によって冷媒と空気との熱交換を行う。そして、ラジエータファン26の送風が例えば止まると、車両用ラジエータ24での熱交換は実施されなくなるか又は殆ど実施されなくなる。なお、図3および後述の図7、15〜19において前後上下左右の何れかを指し示す両端矢印は、車両90における各方向を示すものである。また、図3では、車両90の前方を向く進行方向は紙面の裏側向きの方向である。
図1に戻り、ラジエータファン26は例えば電動の軸流送風機である。ラジエータファン26は、車両用ラジエータ24の空気流入面243へ外気が流入するように送風する。
バイパス流路28は、冷媒循環回路20に接続された冷媒流路である。そのバイパス流路28は、バイパス流路28の下流端にてポンプ吸込口221へ接続されている。そして、バイパス流路28は、冷却装置14内の冷媒流れにおいて車両用ラジエータ24と並列に設けられており、車両用ラジエータ24をバイパスさせて冷媒を流す。
分流制御バルブ30は例えば電磁式の三方弁である。分流制御バルブ30は、冷媒が流出する第1出口ポート301と、冷媒が流出する第2出口ポート302と、冷媒が流入する入口ポート303とを有している。その入口ポート303から流入した冷媒は、第1出口ポート301と第2出口ポート302との一方または両方から流出するようになっている。また、第1出口ポート301は車両用ラジエータ24の冷媒入口241に接続され、第2出口ポート302はバイパス流路28の上流端に接続され、入口ポート303は燃料電池スタック12の冷媒出口122に接続されている。
分流制御バルブ30は、冷媒循環回路20において車両用ラジエータ24へ流入する冷媒流量とバイパス流路28へ流入する冷媒流量との流量比率を調節する。言い換えれば、分流制御バルブ30は、車両用ラジエータ24へ流出する冷媒流量Q1を燃料電池スタック12から流入する冷媒流量Qinで除して得た流量比である分流比RTd、要するに下記式F1から算出される分流比RTdを調節する。
RTd=Q1/Qin ・・・(F1)
詳細には、分流制御バルブ30は、その分流比RTdを決める弁開度を全開から全閉までの間で連続的に変化させることができる。その分流制御バルブ30の全開とは、第2出口ポート302を塞ぐと共に入口ポート303から流入した冷媒の全量を車両用ラジエータ24へ流す弁開度である。この全開時には分流比RTdは100%である。一方で、分流制御バルブ30の全閉とは、第1出口ポート301を塞ぐと共に入口ポート303から流入した冷媒の全量をバイパス流路28へ流す弁開度である。この全閉時には分流比RTdは0%である。
冷媒温度センサ16は、冷媒循環回路20を流れる冷媒の温度を逐次検出する。そして、冷媒温度センサ16は、その冷媒温度を示す検出信号を制御装置18へ出力する。例えば、冷媒温度センサ16は、図1に示すように燃料電池スタック12の冷媒出口122に配置されているので、詳細に言えば、その冷媒出口122における冷媒温度すなわちスタック出口冷媒温度を検出する。
制御装置18は、不図示のCPU、ROM、RAM等からなるマイクロコンピュータで構成された電子制御装置である。制御装置18には、冷媒温度センサ16等を含むセンサ類が電気的に接続されており、そのセンサ類からの信号は、不図示の入力回路によってA/D変換された後にマイクロコンピュータに入力されるように構成されている。
制御装置18は、燃料電池スタック12および冷却装置14に関わる種々の制御を実行する。例えば制御装置18は、冷却装置14に関わる制御を実行するために、ポンプ制御部181と放熱制御部182とバルブ制御部183と発熱量判定部184とバルブ作動許否部185とを機能的に有している。
ポンプ制御部181は、燃料電池スタック12の発熱量Wstに応じて冷媒循環ポンプ22を駆動する。具体的には、ポンプ制御部181は、予め実験的に定められた図4のポンプ駆動マップに従って燃料電池スタック12の発熱量Wstに基づき冷媒循環ポンプ22を駆動する。その図4のポンプ駆動マップは、燃料電池スタック12の発熱量Wstと冷媒循環ポンプ22のポンプ回転数Npとの関係を定めたマップである。この図4から判るように、冷媒循環ポンプ22のポンプ回転数Npは、燃料電池スタック12の発熱量Wstが大きくなるほど高くされる。その発熱量Wstの単位は例えば「W」である。
また、ポンプ制御部181は、図4のポンプ駆動マップを使用する際には、燃料電池スタック12から出力される電流と電圧との各々の検出値に基づいて、予め実験的に設定された発熱量マップから燃料電池スタック12の発熱量Wstを推定する。その発熱量マップでは、例えば燃料電池スタック12から出力される電流の検出値が零であれば、燃料電池スタック12の発熱量Wstも零になる。従って、ポンプ制御部181は、燃料電池スタック12が発電していない場合には燃料電池スタック12の発熱量Wstが零であると判断し、図4に示すように冷媒循環ポンプ22を停止する。その燃料電池スタック12の発熱量Wstを算出するための電流および電圧の検出値は瞬時値であってもよいし、フィルタを通して平滑されたフィルタ値であってもよい。
放熱制御部182は、車両用ラジエータ24へ外気が流れるようにラジエータファン26を駆動する。放熱制御部182は、このラジエータファン26の駆動と停止とを切り替えることにより、車両用ラジエータ24での冷媒からの放熱を制御する。放熱制御部182は、例えば、予め定められた所定ファン回転数でラジエータファン26が回転するようにラジエータファン26を駆動する。
但し、そのラジエータファン26の駆動がバルブ作動許否部185によって禁止される場合があり、そのようにラジエータファン26の駆動が禁止された場合には、放熱制御部182は、ラジエータファン26を停止する。
バルブ制御部183は分流制御バルブ30の作動を制御する。すなわち、バルブ制御部183は、分流制御バルブ30の分流比RTdに対応した弁開度を制御する。具体的に、バルブ制御部183は、冷媒温度センサ16が検出するスタック出口冷媒温度を逐次取得する。そして、バルブ制御部183は、そのスタック出口冷媒温度に基づき例えば予め実験的に定められたマップに従って、スタック出口冷媒温度が低くなるほど分流比RTdを小さくする。冷媒循環ポンプ22が駆動されている場合、分流制御バルブ30の分流比RTdが小さくなるほど、車両用ラジエータ24で冷却される冷媒の流量は減るので、燃料電池スタック12から流出する冷媒は全体として冷却されにくくなる。
但し、分流制御バルブ30の作動がバルブ作動許否部185によって禁止される場合があり、そのように分流制御バルブ30の作動が禁止された場合には、バルブ制御部183は、分流制御バルブ30に分流比RTdを保持させる。要するに、その場合、バルブ制御部183は分流制御バルブ30の弁開度を現状維持する。
発熱量判定部184は後述の図5のステップS101に対応し、バルブ作動許否部185は図5のステップS102、S103、およびS104に対応する。
図5は、制御装置18が実行する制御処理を示すフローチャートである。制御装置18は、例えば図5の制御処理を周期的に繰り返し実行する。
図5に示すように、制御装置18は、まず、ステップS101にて、燃料電池スタック12の発熱量Wstであるスタック発熱量Wstを算出する。具体的に、そのスタック発熱量Wstの算出は、上述した発熱量マップからスタック発熱量Wstを推定することで行われる。従って、先ず、燃料電池スタック12から出力される電流と電圧との各々の検出値をセンサから取得する。そして、その取得した各々の検出値に基づいて、発熱量マップからスタック発熱量Wstを推定する。
制御装置18は、スタック発熱量Wstを算出すると、そのスタック発熱量Wstが所定の発熱量閾値W1以下であるか否かを判定する。その発熱量閾値W1は、スタック発熱量Wstがその発熱量閾値W1以下であれば燃料電池スタック12を冷却する必要性がないと判定できるように予め実験的に定められている。本実施形態では、その発熱量閾値W1は一定値であり、例えば零に設定されている。そのため、例えば燃料電池スタック12の発電が止まると、このステップS101では、スタック発熱量Wstが発熱量閾値W1以下であることを肯定する肯定判定が為される。
ステップS101において、スタック発熱量Wstが発熱量閾値W1以下であると判定された場合には、ステップS102へ進む。その一方で、スタック発熱量Wstが発熱量閾値W1よりも大きいと判定された場合には、ステップS104へ進む。
ステップS102においては、車両用ラジエータ24で冷媒から放熱される放熱量を、ステップS101で肯定判定が為される前に比して抑制する。その放熱量の単位は例えば「W」である。
具体的には、このステップS102において、その放熱量を抑制するために、ラジエータファン26の駆動を禁止する指令を放熱制御部182へ出力する。これにより、放熱制御部182は、その指令に基づきラジエータファン26を停止する。従って、車両用ラジエータ24における冷媒からの放熱量を上記肯定判定が為される前に比して抑制することとは、車両用ラジエータ24において冷媒からの放熱を停止することである。要するに、ステップS102では、ラジエータファン26を停止することにより、車両用ラジエータ24での冷媒と外気との熱交換を停止する。ステップS102の次はステップS103へ進む。
ステップS103においては、分流制御バルブ30の作動を禁止する。すなわち、分流制御バルブ30の作動を禁止する指令をバルブ制御部183へ出力する。これにより、バルブ制御部183は、分流制御バルブ30に分流比RTdを現状のまま保持させる。言い換えれば、バルブ制御部183は、分流制御バルブ30の弁開度を現状のまま保持する。
ステップS104においては、分流制御バルブ30の作動を許可する。例えば、分流制御バルブ30の作動を既に禁止していない場合には、その禁止していない状態を継続する。また、分流制御バルブ30の作動を既に禁止している場合には、その禁止を解除すると共に、その分流制御バルブ30の作動を許可する。これにより、バルブ制御部183は、上述したように、スタック出口冷媒温度が低くなるほど分流制御バルブ30の分流比RTdを小さくするバルブ制御を実行する。
また、ステップS104では、ステップS102の実行により車両用ラジエータ24での冷媒と外気との熱交換が停止している場合には、この熱交換の停止を解除する。すなわち、ラジエータファン26の駆動禁止が解除され、ラジエータファン26の送風が許可される。ステップS103またはステップS104の次は、ステップS101へ戻る。
なお、上述した図5の各ステップでの処理は、それぞれの機能を実現する機能部を構成している。このことは、後述する図8、図10、図12、および図14のフローチャートでも同様である。
上述したように、本実施形態によれば、図5のフローチャートに示すように、スタック発熱量Wstが発熱量閾値W1以下であることを肯定する肯定判定が為された場合には、車両用ラジエータ24での冷媒の放熱量がその肯定判定が為される前に比して抑制される。それと共に、分流制御バルブ30の作動が禁止される。従って、分流制御バルブ30における弁開度の変化量を累積した累積駆動量MVvtを低減させることが可能である。それと共に、車両用ラジエータ24内の冷却水温すなわち冷媒温度が上記放熱量の抑制によって低下し難いので、燃料電池スタック12への冷水の流れ込みすなわち低温冷媒の流れ込みが防止される。言い換えれば、分流制御バルブ30の作動禁止に伴って発生することが想定される燃料電池スタック12の冷却され過ぎを防止することが可能である。
ここで、累積駆動量MVvtを低減する効果を図6のタイムチャートを用いて説明する。図6では、図6(a)に示すように、スタック発熱量Wstがta1時点からta2時点までの期間で零になった場合、要するに、燃料電池スタック12の発熱が一時的に止まった場合が想定されており、図6(b)(c)にて本実施形態と比較例とが対比されている。その比較例は、制御装置18が図5の制御処理を実行しない構成、すなわち分流制御バルブ30の作動が禁止されることがない構成となっている。図6(b)(c)では、本実施形態のタイムチャートが破線で表され、比較例のタイムチャートが実線で表されている。
図6においてta1時点にてスタック発熱量Wstが零になっている。これにより、本実施形態では図5のステップS101において、スタック発熱量Wstが発熱量閾値W1以下であると判定されている。そして、その判定は図6のta2時点まで継続している。従って、ta1時点からta2時点までの期間において、分流制御バルブ30の作動が禁止されている。すなわち、分流制御バルブ30の作動が制限されている。
これにより、本実施形態では、ta1時点からta2時点までの期間にわたって、分流制御バルブ30の弁開度がta1時点での弁開度のまま保持されているので、図6(c)に示すように分流制御バルブ30の累積駆動量MVvtが一定に維持されている。
一方、比較例では分流制御バルブ30の作動が禁止されず、スタック発熱量Wstが小さくなるほどスタック出口冷媒温度が低下するので、バルブ制御部183の制御により、分流制御バルブ30は、図6のta1時点からta2時点までの間で一時的に全閉にされる。すなわち、分流制御バルブ30の弁開度が一時的に0%にされる。その結果、図6(c)に示すように、比較例では、分流制御バルブ30の累積駆動量MVvtが、燃料電池スタック12の発熱が止まっているta1時点からta2時点までの間でも増加する。
このような図6(c)における本実施形態と比較例との間の累積駆動量MVvtの差ΔMVから判るように、本実施形態では比較例に比して、分流制御バルブ30の作動禁止が解除されたta2時点以降においても累積駆動量MVvtが継続的に低減されることとなる。この図6から明らかなように、本実施形態の制御装置18は、累積駆動量MVvtを低減する効果を発揮する。
また、本実施形態によれば、図5のステップS102にて冷媒からの放熱量をステップS101で肯定判定が為される前に比して抑制することとは、車両用ラジエータ24において冷媒からの放熱を停止することである。従って、分流制御バルブ30の作動禁止に伴って発生することが想定される燃料電池スタック12の冷却され過ぎを確実に防止することが可能である。
また、本実施形態によれば、図5のステップS102において、制御装置18は、ラジエータファン26の送風を停止させることにより、上記放熱量をステップS101で肯定判定が為される前に比して抑制する。従って、制御装置18がステップS102で実行する作動を、燃料電池システム10が搭載される車両90に適用することが容易である。
(第2実施形態)
次に、第2実施形態について説明する。本実施形態では、前述の第1実施形態と異なる点を主として説明する。また、前述の実施形態と同一または均等な部分については省略または簡略化して説明する。このことは後述の第3実施形態以降でも同様である。
本実施形態では、図7に示すように、車両90の中での車両用ラジエータ24の配置が第1実施形態と異なっている。具体的に、車両用ラジエータ24は、車両90の中で車両前方寄りに配置されている。そして、その車両用ラジエータ24の空気流入面243は車両前方を向いている。すなわち、その空気流入面243は車両90の進行方向に一致する向きを向いている。
また、車両90には車速風取入れ口901が形成されている。この車速風取入れ口901は車両用ラジエータ24に対し車両前方に設けられており、車速風取入れ口901内を通過する空気が車両前後方向に流れるように開口している。従って、車両90の走行に伴って車両用ラジエータ24へ流入する空気(すなわち、車速風)はその流入前に、車速風取入れ口901を通過する。
また、冷却装置14は開閉装置32を備えている。その開閉装置32は、例えば電動のグリルシャッターで構成されており、車速風取入れ口901を開閉する。そのグリルシャッターとは、車両90の前方部分を構成するフロントグリルに設けられたシャッター機構である。
この開閉装置32は、図1の放熱制御部182によって開閉制御される。その放熱制御部182は、例えばバルブ作動許否部185からの指令に従って開閉装置32を開閉する。
次に、本実施形態において制御装置18が実行する制御処理を説明する。本実施形態の制御装置18は、第1実施形態における図5の制御処理に替えて、図8の制御処理を周期的に繰り返し実行する。
図8は、本実施形態の制御装置18が実行する制御処理を示すフローチャートであって、第1実施形態の図5に相当する図である。図8では、図5のステップS102がステップS105に置き換わっており、これ以外の点においては図8は図5と同じである。なお、図8において、図5と同じ内容のステップについては同一の符号を付しその説明を省略する。このようなことは後述の図10、図12、および図14のフローチャートでも同様である。
図8のフローチャートでは、ステップS101において、スタック発熱量Wstが発熱量閾値W1以下であると判定された場合には、ステップS105へ進む。そのステップS105においては、車両用ラジエータ24で冷媒から放熱される放熱量を、ステップS101で肯定判定が為される前に比して抑制する。
具体的には、このステップS105において、その放熱量を抑制するために、ラジエータファン26の駆動を禁止する指令と開閉装置32を閉じさせる指令とを放熱制御部182へ出力する。そして、放熱制御部182は、その指令に基づき、ラジエータファン26の送風を停止させると共に、車速風取入れ口901を開閉装置32に塞がせる。これにより、制御装置18は、車両用ラジエータ24における冷媒からの放熱量を上記肯定判定が為される前に比して抑制する。
従って、本実施形態でも第1実施形態と同様に、車両用ラジエータ24における冷媒からの放熱量を上記肯定判定が為される前に比して抑制することとは、車両用ラジエータ24において冷媒からの放熱を停止することである。ステップS105の次はステップS103へ進む。
また、本実施形態のステップS104では、第1実施形態と同様に分流制御バルブ30の作動を許可する。それと共に、第1実施形態と同様に、車両用ラジエータ24での冷媒と外気との熱交換が停止している場合には、この熱交換の停止を解除する。但し、本実施形態では、その熱交換の停止が、ラジエータファン26の停止と開閉装置32による車速風取入れ口901の閉塞とによって実現されている。従って、本実施形態のステップS104では、ラジエータファン26の送風が許可されると共に、車速風取入れ口901が開閉装置32の作動によって開放される。
なお、本実施形態のバルブ作動許否部185は図8のステップS105、S103、およびS104に対応する。
本実施形態では、前述の第1実施形態と共通の構成から奏される効果を第1実施形態と同様に得ることができる。
また、本実施形態によれば、図8のステップS105において、制御装置18は、車速風取入れ口901を開閉装置32に塞がせると共にラジエータファン26の送風を停止させることにより、上記放熱量をステップS101で肯定判定が為される前に比して抑制する。従って、車両90の走行に伴って車両用ラジエータ24へ空気が流入するように車両用ラジエータ24を配置することが可能である。言い換えれば、その車両用ラジエータ24での熱交換に車両90の走行を利用することが可能である。
(第3実施形態)
次に、第3実施形態について説明する。本実施形態では、前述の第1実施形態と異なる点を主として説明する。
本実施形態では、スタック発熱量Wstに対する閾値である発熱量閾値W1が一定値ではなく、所定の物理量に基づいて逐次更新される変動値である。この点において本実施形態は第1実施形態と異なっている。この発熱量閾値W1は、例えば零以上の範囲で変動する。
具体的に、本実施形態の制御装置18は、図9に示すように、その発熱量閾値W1を決定する発熱量閾値決定部186を機能的に有している。この発熱量閾値決定部186は、後述の図10のステップS106に対応する。
本実施形態の制御装置18は、第1実施形態における図5の制御処理に替えて、図10の制御処理を周期的に繰り返し実行する。その図10は、本実施形態の制御装置18が実行する制御処理を示すフローチャートであって、第1実施形態の図5に相当する図である。図10では、ステップS101よりも前にステップS106が設けられている。これ以外の点において図10は図5と同じである。
図10のフローチャートでは、先ずステップS106において、制御装置18は発熱量閾値W1を決定する。具体的に、制御装置18は、現在の放熱量Wrnと冷却系の熱容量CHcと燃料電池スタック12の許容最大温度Tpと現在の冷媒温度Tnと冷媒の温度上昇における許容時間TMpとに基づいて、下記式F2から発熱量閾値W1を算出する。下記式F2は、現在水温−許容放熱量相関式である。下記式F2から算出される発熱量閾値W1は、ステップS101での判定に用いられる。この発熱量閾値W1は例えば単位を「W」として算出される。
W1=Wrn+(CHc×(Tp−Tn))/TMp ・・・(F2)
上記式F2において現在の放熱量Wrnとは、車両用ラジエータ24で冷媒から放熱される現在の放熱量であり、その単位は例えば「W」である。この現在の放熱量Wrnすなわち現在放熱量Wrnは、車両用ラジエータ24で熱交換を行う外気の温度と、現在の冷媒温度Tnと、冷媒循環ポンプ22のポンプ回転数Npと、分流制御バルブ30の弁開度と、ラジエータファン26のファン回転数とに基づき、予め実験的に設定されたマップから算出される。
この現在の放熱量Wrnの算出および上記式F2に用いられる現在の冷媒温度Tnは、その測定箇所が定まっていれば冷媒循環回路20の何れの箇所で測定されてもよいが、本実施形態では、現在の冷媒温度Tnは、冷媒温度センサ16に検出される冷媒温度すなわちスタック出口冷媒温度の現在値である。現在の冷媒温度Tnの単位は例えば「K」である。
また、上記冷却系とは、燃料電池スタック12を冷却する冷却系である。すなわち、冷却系とは、燃料電池冷却装置14のうち燃料電池スタック12から直接に吸熱し又は冷媒を介して吸熱する構成要素および冷媒を含んで構成されるものである。従って、この冷却系には例えば、燃料電池冷却装置14内および燃料電池スタック12内を流れる冷媒のほか、冷媒循環回路20、冷媒循環ポンプ22、車両用ラジエータ24、バイパス流路28、および分流制御バルブ30も含まれる。そして、上記式F2に用いられる冷却系の熱容量CHcとは、これらを合わせた熱容量であり、その単位は例えば「J/K」である。この冷却系の熱容量CHcは、その冷却系自体が定まれば一定の値として定まる値であり、予め実験的に求められている。
また、燃料電池スタック12の許容最大温度Tpとは、燃料電池スタック12において許容される上限温度であり、予め実験的に設定されている。許容最大温度Tpの単位は例えば「K」である。
また、上記式F2に用いられる許容時間TMpとは、現在の冷媒温度Tnから許容最大温度Tpに到達するまで冷媒を温度上昇させるために要する所要時間に対し予め実験的に定められた許容最大値としての時間である。その許容時間TMpの単位は例えば「sec」である。この許容時間TMpは例えば、或る程度の長い期間にわたって見たときに、分流制御バルブ30の作動が禁止される延べ期間ができるだけ長くなるように定められる。
なお、図10のステップS106の次はステップS101へ進む。また、ステップS103またはステップS104の次は、ステップS106へ戻る。
本実施形態では、前述の第1実施形態と共通の構成から奏される効果を第1実施形態と同様に得ることができる。
また、本実施形態によれば、図10のステップS106において、制御装置18は上記式F2から発熱量閾値W1を算出する。従って、燃料電池スタック12が発する熱が上記冷却系の熱容量CHcで吸収されることを加味することにより、スタック発熱量Wstが、燃料電池スタック12の温度を許容最大温度Tp以下に維持できる限度を超えるまで、分流制御バルブ30の作動を禁止することが可能である。これにより、冷却装置14の機能を担保するという冷却系の熱成立性を保ちつつ、分流制御バルブ30の累積駆動量MVvtを低減させることが可能である。
なお、本実施形態は第1実施形態に基づいた変形例であるが、本実施形態を前述の第2実施形態と組み合わせることも可能である。例えば本実施形態が第2実施形態と組み合わられた場合には、図10においてステップS102が図8のステップS105に置き換わる。
(第4実施形態)
次に、第4実施形態について説明する。本実施形態では、前述の第1実施形態と異なる点を主として説明する。
本実施形態では、図11に示すように制御装置18が冷媒温度判定部187を備え、図12のフローチャートにステップS107が含まれている。これらの点において本実施形態は第1実施形態と異なっている。
具体的に、本実施形態の制御装置18は、図11に示すように、冷媒の温度について判定する冷媒温度判定部187を機能的に有している。この冷媒温度判定部187は図12のステップS107に対応する。
本実施形態の制御装置18は、第1実施形態における図5の制御処理に替えて、図12の制御処理を周期的に繰り返し実行する。その図12は、本実施形態の制御装置18が実行する制御処理を示すフローチャートであって、第1実施形態の図5に相当する図である。図12では、ステップS101とステップS102との間にステップS107が設けられている。これ以外の点において図12は図5と同じである。
図12のフローチャートでは、ステップS101において、スタック発熱量Wstが発熱量閾値W1以下であると判定された場合には、ステップS107へ進む。そのステップS107においては、制御装置18は、冷媒循環回路20内の冷媒の温度が予め定められた許容温度範囲RGtp内に入っているか否かを判定する。その冷媒循環回路20内の冷媒の温度すなわち冷却水水温は、具体的には冷媒温度センサ16によって検出されるスタック出口冷媒温度である。そして、許容温度範囲RGtpは、そのスタック出口冷媒温度が許容温度範囲RGtp内にあれば、燃料電池スタック12の出力を発電指示値に追従させることが可能であると判断できるように、予め実験的に定められている。
ステップS107において、冷媒の温度が許容温度範囲RGtp内に入っていると判定された場合には、ステップS102へ進む。その一方で、冷媒の温度が許容温度範囲RGtpから外れていると判定された場合には、ステップS104へ進む。
従って、冷媒の温度が許容温度範囲RGtpから外れている場合には、ステップS101の判定結果に関わらず、ステップS104が実行される。すなわち、冷媒の温度が許容温度範囲RGtpから外れている場合には、スタック発熱量Wstが発熱量閾値W1以下であるか否かに関わらず、制御装置18は、ステップS104にて、車両用ラジエータ24での熱交換の停止を解除する。要するに、制御装置18は、冷媒からの放熱量の抑制を行わない。それと共に、分流制御バルブ30の作動を禁止せずに許可する。
図11の冷媒循環ポンプ22は、図4を用いて前述したように、燃料電池スタック12が発熱していない場合には、基本的には停止する。しかし、本実施形態では、冷媒循環ポンプ22は、燃料電池スタック12が発熱していなくても作動することがある。例えば、制御装置18は、燃料電池スタック12を冷却する目的以外の目的で為される他の要求を受ける場合があり、その場合、制御装置18のポンプ制御部181は、ポンプ回転数Npが所定回転数になるように冷媒循環ポンプ22を作動させる。
燃料電池スタック12を冷却する目的以外の目的で為される他の要求としては、例えば、冷媒としての冷却水の導電率を低減させるための導電率低減要求、冷媒循環ポンプ22の始動性を良好に保つためのポンプ始動要求、および、燃料電池スタック12内の冷媒温度を均一化させるための温度均一化要求などが挙げられる。これらの他の要求のうちの少なくとも1つの要求が為されると、ポンプ制御部181は冷媒循環ポンプ22を作動させる。
本実施形態では、前述の第1実施形態と共通の構成から奏される効果を第1実施形態と同様に得ることができる。
また、本実施形態によれば、図12に示すように、冷媒の温度が許容温度範囲RGtpから外れている場合には、スタック発熱量Wstが発熱量閾値W1以下であるか否かに関わらず、制御装置18は、車両用ラジエータ24での放熱量の抑制を行わないと共に、分流制御バルブ30の作動を禁止せずに許可する。従って、分流制御バルブ30の作動が禁止されているときに、燃料電池スタック12を冷却する目的以外の目的で為される他の要求に従って冷媒循環ポンプ22が作動したとしても、それに起因して低温冷媒(すなわち、冷水)が燃料電池スタック12へ流れ込み燃料電池スタック12が冷やされ過ぎになることを防止することが可能である。そして、第1実施形態と同様に分流制御バルブ30の累積駆動量MVvtを低減させることも可能である。
なお、本実施形態は第1実施形態に基づいた変形例であるが、本実施形態を前述の第2実施形態および第3実施形態のうちの何れか又は全部と組み合わせることも可能である。
(第5実施形態)
次に、第5実施形態について説明する。本実施形態では、前述の第1実施形態と異なる点を主として説明する。
本実施形態では、図13に示すように制御装置18は第1冷媒温度判定部188と第2冷媒温度判定部189と第1湿潤状態判定部190と第2湿潤状態判定部191とを機能的に有している。また、図14のフローチャートにステップS108、S109、S110、S111が含まれている。これらの点において本実施形態は第1実施形態と異なっている。
具体的に本実施形態では、制御装置18が有する第1冷媒温度判定部188は図14のステップS108に対応し、第2冷媒温度判定部189はステップS110に対応する。また、第1湿潤状態判定部190はステップS109に対応し、第2湿潤状態判定部191はステップS111に対応する。
本実施形態の制御装置18は、第1実施形態における図5の制御処理に替えて、図14の制御処理を周期的に繰り返し実行する。その図14は、本実施形態の制御装置18が実行する制御処理を示すフローチャートであって、第1実施形態の図5に相当する図である。図14では、ステップS101とステップS102との間にステップS108〜S111が設けられている。これ以外の点においては、図14は図5と同じである。
図14のフローチャートでは、ステップS101において、スタック発熱量Wstが発熱量閾値W1以下であると判定された場合には、ステップS108へ進む。そのステップS108においては、冷媒循環回路20内の冷媒の温度が予め定められた許容上限値T1pを超えているか否かを判定する。その冷媒循環回路20内の冷媒の温度(すなわち、冷却水水温)は、上述した第4実施形態と同様に、冷媒温度センサ16によって検出されるスタック出口冷媒温度である。また、許容上限値T1pは、例えば、第4実施形態で用いられる許容温度範囲RGtpの上限値とされている。
ステップS108において、冷媒の温度が許容上限値T1pを超えていると判定された場合には、ステップS109へ進む。その一方で、冷媒の温度が許容上限値T1p以下であると判定された場合には、ステップS110へ進む。
ステップS109においては、燃料電池スタック12が有する電解質膜の湿潤状態(言い換えれば、湿潤度)が予め定められた乾燥基準に対し乾き側にあるか否かを判定する。その電解質膜の湿潤状態は、電解質膜の湿潤度で示される状態である。制御装置18は、セルインピーダンスを検出しそのセルインピーダンスに基づき公知の技術を用いて、その電解質膜の湿潤状態を推定することができる。その湿潤状態を推定する公知の技術は、例えば特開2002−352827号公報および特開2003−86220号公報等に開示されている。また、上記乾燥基準は、燃料電池スタック12の出力を適切に得る上で電解質膜の湿潤度が不足していることを判定できるように予め実験的に定められている。
ステップS109において、電解質膜の湿潤状態が乾燥基準に対し乾き側にあると判定された場合には、ステップS104へ進む。その一方で、電解質膜の湿潤状態が乾燥基準に対し乾き側にはないと判定された場合すなわち電解質膜の湿潤状態に対する湿り判定が為された場合には、ステップS110へ進む。
従って、冷媒の温度が許容上限値T1pを超えている場合には無条件にステップS104が実行されるわけではなく、電解質膜の湿潤状態が乾燥基準に対し乾き側にある場合に限り、ステップS101の判定結果に関わらず、ステップS104が実行される。すなわち、冷媒の温度が許容上限値T1pを超えている場合には、電解質膜の湿潤状態が乾燥基準に対し乾き側にある場合に限り、スタック発熱量Wstが発熱量閾値W1以下であるか否かに関わらず、制御装置18は、ステップS104にて、車両用ラジエータ24での熱交換の停止を解除する。要するに、制御装置18は、冷媒からの放熱量の抑制を行わない。それと共に、分流制御バルブ30の作動を禁止せずに許可する。このように電解質膜の湿潤状態が加味される点が上述の第4実施形態とは異なる。
ステップS110においては、冷媒循環回路20内の冷媒の温度が予め定められた許容下限値T2p未満であるか否かを判定する。その冷媒の温度は、ステップS108と同様に、冷媒温度センサ16によって検出されるスタック出口冷媒温度である。また、許容下限値T2pは、例えば、第4実施形態で用いられる許容温度範囲RGtpの下限値とされている。従って、その許容下限値T2pは許容上限値T1pよりも低い温度である。
ステップS110において、冷媒の温度が許容下限値T2p未満であると判定された場合には、ステップS111へ進む。その一方で、冷媒の温度が許容下限値T2p以上であると判定された場合には、ステップS102へ進む。
ステップS111においては、燃料電池スタック12が有する電解質膜の湿潤状態が予め定められた湿り基準に対し湿り側にあるか否かを判定する。その湿り基準は、燃料電池スタック12の出力を適切に得る上で電解質膜の湿潤度が過剰に高くなっていることを判定できるように予め実験的に定められている。また、湿り基準は、電解質膜の湿潤度において上記乾燥基準よりも湿り側に設定されている。
ステップS111において、電解質膜の湿潤状態が湿り基準に対し湿り側にあると判定された場合には、ステップS104へ進む。その一方で、電解質膜の湿潤状態が湿り基準に対し湿り側にはないと判定された場合すなわち電解質膜の湿潤状態に対する乾燥判定が為された場合には、ステップS102へ進む。
従って、冷媒の温度が許容下限値T2p未満である場合には無条件にステップS104が実行されるわけではなく、電解質膜の湿潤状態が湿り基準に対し湿り側にある場合に限り、ステップS101の判定結果に関わらず、ステップS104が実行される。すなわち、冷媒の温度が許容下限値T2p未満である場合には、電解質膜の湿潤状態が湿り基準に対し湿り側にある場合に限り、スタック発熱量Wstが発熱量閾値W1以下であるか否かに関わらず、制御装置18は、ステップS104にて、車両用ラジエータ24での熱交換の停止を解除する。要するに、制御装置18は、冷媒からの放熱量の抑制を行わない。それと共に、分流制御バルブ30の作動を禁止せずに許可する。この場合にも本実施形態は、電解質膜の湿潤状態が加味される点において上述の第4実施形態と異なる。
また、本実施形態でも、図13の冷媒循環ポンプ22は、上述の第4実施形態と同様に、冷媒循環ポンプ22は、燃料電池スタック12が発熱していなくても作動することがある。例えば第4実施形態と同様に、本実施形態の制御装置18は、燃料電池スタック12を冷却する目的以外の目的で為される他の要求を受ける場合があるからである。
本実施形態では、前述の第1実施形態と共通の構成から奏される効果を第1実施形態と同様に得ることができる。
また、本実施形態によれば、図14に示すように、冷媒の温度が許容上限値T1pを超えており且つ電解質膜の湿潤状態が乾燥基準に対し乾き側にある場合には、スタック発熱量Wstが発熱量閾値W1以下であるか否かに関わらず、制御装置18は、車両用ラジエータ24での放熱量の抑制を行わないと共に、分流制御バルブ30の作動を禁止せずに許可する。そして、冷媒の温度が許容下限値T2p未満であり且つ電解質膜の湿潤状態が湿り基準に対し湿り側にある場合にも、スタック発熱量Wstが発熱量閾値W1以下であるか否かに関わらず、制御装置18は、車両用ラジエータ24での放熱量の抑制を行わないと共に、分流制御バルブ30の作動を禁止せずに許可する。
従って、上述の第4実施形態と同様に、低温冷媒が上記他の要求に起因して燃料電池スタック12へ流れ込み燃料電池スタック12が冷やされ過ぎになることを防止することが可能である。そして、第1実施形態と同様に分流制御バルブ30の累積駆動量MVvtを低減させることも可能である。
更に、冷媒が許容上限値T1pを超えて高温であっても電解質膜が湿っていれば分流制御バルブ30の作動を禁止することで、燃料電池スタック12の出力を確保しつつ、第4実施形態と比較して累積駆動量MVvtの更なる低減を図ることが可能である。また、冷媒が許容下限値T2pを下回って低温である場合もこれと同様である。すなわち、冷媒が許容下限値T2pを下回って低温であっても電解質膜が乾燥していれば分流制御バルブ30の作動を禁止することで、燃料電池スタック12の出力を確保しつつ、第4実施形態と比較して累積駆動量MVvtの更なる低減を図ることが可能である。
なお、本実施形態は第1実施形態に基づいた変形例であるが、本実施形態を前述の第2実施形態および第3実施形態のうちの何れか又は全部と組み合わせることも可能である。
(他の実施形態)
(1)上述の各実施形態において、冷媒温度センサ16は、燃料電池スタック12の冷媒出口122に配置されているが、その冷媒出口122ではなく例えば、燃料電池スタック12の冷媒入口121に配置されていても差し支えない。要するに、冷媒温度センサ16の温度検出場所が定まっていればよい。
(2)上述の各実施形態において、燃料電池システム10が搭載される車両90は、バスまたはトラック等の大型車両であるが、そのような大型車両に限らず、乗用車などの小型車両であっても差し支えない。
(3)上述の第5実施形態において、図14のステップS111にて用いられる湿り基準は、ステップS109にて用いられる乾燥基準に対し電解質膜の湿潤度において異なるが、湿り基準と乾燥基準とが互いに同じ湿潤度に設定されていても差し支えない。要するに、その湿り基準と乾燥基準とが互いに同一の判定基準とされていても差し支えない。
(4)上述の第1実施形態において、車両用ラジエータ24は、図3に示すように空気流入面243が車両進行方向に対して横を向くように車両90に搭載されているが、その空気流入面243の向きは図15のように車両90の進行方向に一致した向きでなければ、図3とは異なる向きになっていても差し支えない。例えば車両用ラジエータ24は1台であり、その車両用ラジエータ24の空気流入面243は図16のように斜め上方を向いていてもよいし、図17のように車両後方を向いていてもよい。また、その空気流入面243は図18のように右斜め前方を向いていてもよいし、図19のように右側を向いていてもよい。
(5)上述の各実施形態において、図5、図8、図10、図12、および図14のフローチャートに示す各ステップの処理はコンピュータプログラムによって実現されるものであるが、ハードロジックで構成されるものであっても差し支えない。
なお、本発明は、上述の実施形態に限定されることなく、種々変形して実施することができる。また、上記各実施形態は、互いに無関係なものではなく、組み合わせが明らかに不可な場合を除き、適宜組み合わせが可能である。また、上記各実施形態において、実施形態を構成する要素は、特に必須であると明示した場合および原理的に明らかに必須であると考えられる場合等を除き、必ずしも必須のものではないことは言うまでもない。また、上記各実施形態において、実施形態の構成要素の個数、数値、量、範囲等の数値が言及されている場合、特に必須であると明示した場合および原理的に明らかに特定の数に限定される場合等を除き、その特定の数に限定されるものではない。また、上記各実施形態において、構成要素等の材質、形状、位置関係等に言及するときは、特に明示した場合および原理的に特定の材質、形状、位置関係等に限定される場合等を除き、その材質、形状、位置関係等に限定されるものではない。
10 燃料電池システム
12 燃料電池スタック
20 冷媒循環回路
22 冷媒循環ポンプ
24 車両用ラジエータ(放熱器)
28 バイパス流路
30 分流制御バルブ
183 バルブ制御部
184 発熱量判定部
185 バルブ作動許否部

Claims (8)

  1. 燃料電池スタック(12)と、該燃料電池スタック内を流れる冷媒が循環する冷媒循環回路(20)と、前記冷媒循環回路に設けられ該冷媒循環回路において冷媒を循環させる冷媒循環ポンプ(22)と、前記冷媒循環回路に設けられ該冷媒循環回路を流れる冷媒から放熱させる放熱器(24)と、前記冷媒循環回路に接続され前記放熱器をバイパスさせて冷媒を流すバイパス流路(28)と、前記冷媒循環回路において前記放熱器へ流入する冷媒流量と前記バイパス流路へ流入する冷媒流量との流量比率を調節する分流制御バルブ(30)とを備えた燃料電池システムの制御装置であって、
    前記分流制御バルブの作動を制御するバルブ制御部(183)と、
    前記燃料電池スタックの発熱量(Wst)が予め定められた発熱量閾値(W1)以下であるか否かを判定する発熱量判定部(184、S101)と、
    前記燃料電池スタックの発熱量が前記発熱量閾値以下であることを肯定する肯定判定が前記発熱量判定部により為された場合には、前記放熱器で冷媒から放熱される放熱量を前記肯定判定が為される前に比して抑制すると共に、前記分流制御バルブの作動を禁止するバルブ作動許否部(185、S102、S103、S104、S105)とを備え、
    前記バルブ制御部は、前記バルブ作動許否部によって前記分流制御バルブの作動が禁止された場合には、前記分流制御バルブに前記流量比率を保持させる燃料電池システムの制御装置。
  2. 前記放熱量を前記肯定判定が為される前に比して抑制することとは、前記放熱器において冷媒からの放熱を停止することである請求項1に記載の燃料電池システムの制御装置。
  3. 前記放熱器は、空気が流入する空気流入面(243)を有し該空気流入面が車両(90)の進行方向とは一致しない向きを向くように該車両に搭載される車両用ラジエータであり、
    前記車両は、前記放熱器の空気流入面へ空気が流入するように送風を行うラジエータファン(26)を有し、
    前記バルブ作動許否部(185、S102、S103、S104)は、前記ラジエータファンの送風を停止させることにより、前記放熱量を前記肯定判定が為される前に比して抑制する請求項1または2に記載の燃料電池システムの制御装置。
  4. 前記放熱器は、車両(90)に搭載される車両用ラジエータであり、
    前記車両は、前記放熱器へ空気が流れるように送風を行うラジエータファン(26)と、前記車両の走行に伴って前記放熱器へ流入する空気が該流入前に通過する車速風取入れ口(901)を開閉する開閉装置(32)とを有し、
    前記バルブ作動許否部(185、S103、S104、S105)は、前記車速風取入れ口を前記開閉装置に塞がせると共に前記ラジエータファンの送風を停止させることにより、前記放熱量を前記肯定判定が為される前に比して抑制する請求項1または2に記載の燃料電池システムの制御装置。
  5. 前記発熱量閾値を決定する発熱量閾値決定部(186、S106)を備え、
    前記冷媒循環回路、前記冷媒循環ポンプ、前記放熱器、前記バイパス流路、および前記分流制御バルブは、前記燃料電池スタックを冷却する燃料電池冷却装置(14)を構成し、
    前記発熱量閾値決定部は、前記発熱量閾値をW1とし、前記放熱器で冷媒から放熱される現在の放熱量をWrnとし、前記燃料電池冷却装置のうち前記燃料電池スタックから直接に吸熱し又は冷媒を介して吸熱し冷媒を含んで構成される冷却系の熱容量をCHcとし、前記燃料電池スタックにおいて許容される予め定められた許容最大温度をTpとし、現在の冷媒温度をTnとし、前記現在の冷媒温度から前記許容最大温度に到達するまで冷媒を温度上昇させるために要する所要時間の許容最大値として予め定められた許容時間をTMpとしたときに、
    W1=Wrn+(CHc×(Tp−Tn))/TMp
    から前記発熱量閾値を決定する請求項1ないし4のいずれか1つに記載の燃料電池システムの制御装置。
  6. 冷媒の温度が予め定められた許容温度範囲(RGtp)内に入っているか否かを判定する冷媒温度判定部(187、S107)を備え、
    前記バルブ作動許否部は、前記冷媒の温度が前記許容温度範囲から外れていると前記冷媒温度判定部により判定された場合には、前記発熱量判定部の判定に関わらず、前記放熱量の抑制を行わないと共に、前記分流制御バルブの作動を禁止せずに許可する請求項1ないし5のいずれか1つに記載の燃料電池システムの制御装置。
  7. 冷媒の温度が予め定められた許容上限値(T1p)を超えているか否かを判定する第1冷媒温度判定部(188、S108)と、
    前記冷媒の温度が、前記許容上限値よりも低い予め定められた許容下限値(T2p)未満であるか否かを判定する第2冷媒温度判定部(189、S110)と、
    前記燃料電池スタックが有する電解質膜の湿潤状態が予め定められた乾燥基準に対し乾き側にあるか否かを判定する第1湿潤状態判定部(190、S109)と、
    前記電解質膜の湿潤状態が予め定められた湿り基準に対し湿り側にあるか否かを判定する第2湿潤状態判定部(191、S111)とを備え、
    前記バルブ作動許否部は、前記冷媒の温度が前記許容上限値を超えていると前記第1冷媒温度判定部により判定され且つ前記湿潤状態が前記乾燥基準に対し前記乾き側にあると前記第1湿潤状態判定部により判定された場合、および、前記冷媒の温度が前記許容下限値未満であると前記第2冷媒温度判定部により判定され且つ前記湿潤状態が前記湿り基準に対し前記湿り側にあると前記第2湿潤状態判定部により判定された場合には、前記発熱量判定部の判定に関わらず、前記放熱量の抑制を行わないと共に、前記分流制御バルブの作動を禁止せずに許可する請求項1ないし5のいずれか1つに記載の燃料電池システムの制御装置。
  8. 前記冷媒循環ポンプは、前記燃料電池スタックが発熱していなくても作動することがある請求項6または7に記載の燃料電池システムの制御装置。
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