JP6454967B2 - ヒートシール装置および被シール体の製造方法 - Google Patents

ヒートシール装置および被シール体の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6454967B2
JP6454967B2 JP2014024167A JP2014024167A JP6454967B2 JP 6454967 B2 JP6454967 B2 JP 6454967B2 JP 2014024167 A JP2014024167 A JP 2014024167A JP 2014024167 A JP2014024167 A JP 2014024167A JP 6454967 B2 JP6454967 B2 JP 6454967B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
heat
bar member
films
folded portion
elastic layer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2014024167A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2015151137A (ja
Inventor
和孝 齋藤
和孝 齋藤
則彦 大河内
則彦 大河内
寛子 渡邉
寛子 渡邉
伊藤 健一
健一 伊藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Dai Nippon Printing Co Ltd
Original Assignee
Dai Nippon Printing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Dai Nippon Printing Co Ltd filed Critical Dai Nippon Printing Co Ltd
Priority to JP2014024167A priority Critical patent/JP6454967B2/ja
Publication of JP2015151137A publication Critical patent/JP2015151137A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6454967B2 publication Critical patent/JP6454967B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Package Closures (AREA)
  • Lining Or Joining Of Plastics Or The Like (AREA)

Description

本発明は、フィルムを熱溶着するヒートシール装置およびそれを用いた被シール体の製造方法に関するものである。
ヒートシール装置は、食品、日用品および医療医薬品等のプラスチックフィルム包装材の製造工程に一般的に用いられている。
包装材には種々の形態があり、例えば包装材の両側の側面を内側に折り込んで折り込み部を形成したガゼット袋を挙げることができる。
ガゼット袋をヒートシールする場合、折り込み部と折り込み部以外の部分とで厚みの差が生じるため、均一に圧力をかけてヒートシールすることが困難であるという問題があった。折り込み部では圧力がかかりやすく、折り込み部とヒートシール装置のシールバーとが接触することで熱伝導が良くなり、放熱効率が良くなる。これに対し、折り込み部以外の部分では圧力がかかりにくいため、折り込み部以外の部分とヒートシール装置のシールバーとの間に空気が残留しやすくなり、熱伝導が悪く、放熱効率が悪くなり、熱が溜まりやすくなる。このような熱ムラにより、折り込み部以外の部分では熱量が過多になり、ヒートシール時にフィルムが発泡して白濁してしまう。また、この場合、特に折り込み部と折り込み部以外の部分との境目付近では、ヒートシール層が局所的に薄くなりピンホールが発生しやすくなる。また、不均一な圧力により、折り込み部以外の部分では圧力が不足し、折り込み部以外の部分のヒートシール層同士が十分に接触せず、ピンホールが発生する場合もあると考えられる。
上記のような問題は、ガゼット袋に限られず、フィルムの折り込みや折り返し等により厚みの差が生じる包装材では起こり得る。
特許文献1には、ガゼット袋のヒートシール部分を白濁させることなく、ガゼット袋を確実にシールするシール装置を提供することを目的として、ガゼット袋を挟んでシールする第1および第2バー部材を有するシール装置であって、第1バー部材は、第1バー部材の長手方向の中央部分に、長手方向に沿って延び第2バー部材側に突出する凸部を備え、第1バー部材の長手方向に沿う凸部の長さは、ガゼット袋の横断面におけるマチ部を除いた中央部の長さよりも長く、凸部は、第2バー部材側へ向かってガゼット袋の包装材の約2倍の厚さを有するシール装置が提案されている。また、耐熱性および耐衝撃性のために、第1および第2バー部材の対向面にシリコンゴムなどの素材で形成される耐熱テープを設けることが開示されている。
また、特許文献2には、シール内部に内容物や気泡を残さずに、シール不良を発生させることがないヒートシール装置を提供することを目的として、2枚のフィルムを挟むように配置された一対のシール部材を押し合わせることによって、フィルム同士をヒートシールするヒートシール装置であって、シール部材の少なくともどちらか一方が、シール部材同士を押し合わせるときに、シール部材同士がフィルムを介して当接する当接面をしだいに広げるように変形するものであり、フィルム側に凸の曲面を有するヒートシール装置が提案されている。また、一方のシール部材に、可撓性を有し、正面からの押圧によって変形可能なシリコンゴム板を用いることが開示されている。
また、特許文献3には、ヒートシール部での気泡の発生をなくし、シール強度やシール部の外観が優れたヒートシール方法を提供することを目的として、プラスチックフィルムとの接触面をシール幅よりも大きい直径を有する円弧状の面とした形状のシールバーを用い、シールバーのシール幅をDとし、プラスチックフィルムとの接触面の円弧状の半径をRとしたとき、半径RがD≦R≦15Dであるパウチのシール方法が提案されている。また、一方のシールバーに、緩衝剤としてシリコンゴム等のラバーを配置することが開示されている。
このように包装材を確実にヒートシールするためには、包装材の形態に合わせた形状を有するシールバーを備えるヒートシール装置を使用することが知られている。また、折り込み部を局所的にヒートシールするポイントシール装置を使用することも知られている。しかしながら、これらの装置は汎用性が低い特殊仕様のヒートシール装置である。
そこで、小ロットで異なる寸法のガゼット袋等の包装材をヒートシールすることができる汎用性の高いヒートシール装置が求められている。
特開2010−18300号公報 特開2003−341624号公報 特開2003−81216号公報
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、白濁およびピンホールの発生を抑制することができ、汎用性のあるヒートシール装置およびそれを用いた被シール体の製造方法を提供することを主目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、互いに対向して配置され、複数のフィルムを挟んでヒートシールする第1バー部材および第2バー部材を有するヒートシール装置であって、上記第1バー部材は発熱部を有し、上記第2バー部材はアスカーC硬度が所定の範囲である弾性層を有することを特徴とするヒートシール装置を提供する。
本発明によれば、第2バー部材の弾性層が所定のアスカーC硬度を有し、変形しやすいため、部分的に厚みの差がある複数のフィルムをヒートシールする場合においても、第2バー部材の弾性層を複数のフィルムの段差に追従させて変形させることができ、熱ムラを抑え、白濁およびピンホールの発生を抑制することができる。したがって、種々の形態の複数のフィルムを良好にヒートシールすることができ、汎用性のあるヒートシール装置とすることができる。
上記発明においては、上記弾性層が多孔質弾性体を含むことが好ましい。多孔質弾性体は弾性変形しやすく、多孔質弾性体を含む弾性層は複数のフィルムの段差に追従して変形しやすくなるため、白濁およびピンホールの発生を効果的に抑制することができる。また、多孔質弾性体は気泡がつぶれることで変形することができるため、変形時のせん断応力が小さく、せん断応力による横ずれを抑えることができ、弾性層の剥がれを抑制することができる。
また本発明は、複数のフィルムを第1バー部材および第2バー部材の間に挟んでヒートシールする被シール体の製造方法であって、上記第1バー部材は発熱部を有し、上記第2バー部材はアスカーC硬度が所定の範囲である弾性層を有しており、上記複数のフィルムが折り込み部または折り返し部を有し、上記折り込み部または折り返し部をヒートシールすることを特徴とする被シール体の製造方法を提供する。
本発明によれば、第2バー部材の弾性層が所定のアスカーC硬度を有し、変形しやすいため、部分的に厚みの差がある複数のフィルムをヒートシールする場合においても、弾性層を複数のフィルムの段差に追従させて変形させることができ、熱ムラを抑え、白濁およびピンホールの発生を抑制することができる。したがって、種々の形態の複数のフィルムを良好にヒートシールすることができる。
本発明においては、白濁およびピンホールの発生を抑制することができ、汎用性のあるヒートシール装置を提供することができるという効果を奏する。
本発明のヒートシール装置の一例を示す模式図である。 本発明の被シール体の製造方法の一例を示す工程図である。 本発明に用いられるガゼット袋の一例を示す模式図である。 本発明に用いられるガゼット袋の他の例を示す模式図である。 本発明に用いられる合掌袋の一例を示す模式図である。
以下、本発明のヒートシール装置および被シール体の製造方法について詳細に説明する。
A.ヒートシール装置
本発明のヒートシール装置は、互いに対向して配置され、複数のフィルムを挟んでヒートシールする第1バー部材および第2バー部材を有する装置であって、上記第1バー部材は発熱部を有し、上記第2バー部材はアスカーC硬度が所定の範囲である弾性層を有することを特徴とするものである。
ここで、複数のフィルムとは、例えばフィルムを折り込んだり折り返したりした筒状や袋状のフィルムも含まれる概念である。
本発明のヒートシール装置について図面を参照しながら説明する。
図1は本発明のヒートシール装置の一例を示す模式図である。ヒートシール装置1において、第1バー部材10と第2バー部材20とは互いに対向して配置され、近接および離間可能に設けられている。第1バー部材10では、第1バー本体11の第2バー部材20との対向面に第1絶縁層12と第2絶縁層13とニクロム線等の発熱部14と離型層15とが順に積層され、第2バー部材20では、第2バー本体21の第1バー部材10との対向面にアスカーC硬度が所定の範囲である弾性層22が配置されている。このヒートシール装置1は片面加熱式であり、第1バー部材10と第2バー部材20との間に複数のフィルムを挟み、加圧および加熱することによりヒートシールするものである。
図2(a)〜(b)は本発明のヒートシール装置の使用方法の一例を示す模式図であり、ガゼット袋をヒートシールする例である。まず、図2(a)に示すように、第1バー部材10と第2バー部材20との間に複数のフィルムとしてガゼット袋30を配置する。次に、図2(b)に示すように、第1バー部材10と第2バー部材20との間にガゼット袋30を挟み、加圧して、発熱部14を通電し加熱することで、ヒートシールする。
ここで、ガゼット袋30は、第1バー部材10と第2バー部材20との間に挟まれた状態において、折り込み部31では4枚のフィルムが積層されているのに対し、折り込み部31以外の部分では2枚のフィルムが積層されている。そのため、折り込み部31と折り込み部31以外の部分とでは厚みが異なり、折り込み部31では折り込み部31以外の部分に対して約二倍の厚みとなっている。
第2バー部材21の第1バー部材10との対向面に配置された弾性層22は弾性変形可能であり、アスカーC硬度が所定の範囲であるため、変形しやすい。そのため、図2(b)に示すように、第1バー部材10と第2バー部材20との間にガゼット袋30を挟んだ際には、弾性層22を折り込み部31と折り込み部31以外の部分との段差に追従させて変形させることができる。これにより、厚みの薄い折り込み部31以外の部分も第1バー部材10および第2バー部材20の両方に接触するようになり、折り込み部31と折り込み部31以外の部分とで発熱部14からの熱を均一に伝導させることができる。したがって、熱ムラを抑え、白濁およびピンホールの発生を抑制し、良好にヒートシールすることが可能になる。
また、図2においてはガゼット袋をヒートシールする例を示したが、ガゼット袋に限らず、部分的に厚みの差がある複数のフィルムをヒートシールする場合にも、第2バー部材の弾性層を複数のフィルムの段差に追従させて変形させることができる。
このように本発明においては、第2バー部材にアスカーC硬度が所定の範囲である弾性層を配置することにより、種々の形態の複数のフィルムを、白濁およびピンホールを発生させることなく、確実にヒートシールすることが可能となる。したがって、汎用性のあるヒートシール装置とすることができる。
以下、本発明のヒートシール装置における各構成について説明する。
1.第2バー部材
本発明における第2バー部材は、第1バー部材に対向して配置され、アスカーC硬度が所定の範囲である弾性層を有するものである。
弾性層のアスカーC硬度は40以下である。アスカーC硬度が高すぎると、弾性層が複数のフィルムの段差に追従するように変形しなくなるおそれがある。また、アスカーC硬度は弾性層が弾性を有する限界まで小さくことができるが、通常は20以上であることが好ましい。
ここで、アスカーC硬度は、日本ゴム協会標準規格SRIS 0101に規定されている測定方法によりアスカーC型硬度計で測定した値である。
また、弾性層は耐熱性を有することが好ましい。ここで、耐熱性とは、発熱部により加熱する温度で加熱した際に、加熱前後で見かけ密度、引っ張り強さおよび伸び率が変化しないことをいう。
弾性層としては、上記アスカーC硬度を満たすものであれば特に限定されるものではなく、弾性体を含むものであればよいが、中でも多孔質弾性体を含むことが好ましい。従来ではヒートシール装置に用いられる弾性体には、シリコンゴム等が使用され、多孔質ではない弾性体が用いられていた。多孔質弾性体は気泡を内包するため、非多孔質の弾性体よりも弾性変形しやすく、アスカーC硬度が低くなる。そのため、多孔質弾性体を含む弾性層は複数のフィルムの段差に追従して変形しやすくなり、白濁およびピンホールの発生を効果的に抑制することができる。また、非多孔質の弾性体は、変形した際のせん断応力によって横ずれが生じ、第2バー本体から弾性層が剥がれる場合があった。これに対し、多孔質弾性体は気泡がつぶれることで変形することができるため、非多孔質の弾性体と比較して変形した際のせん断応力が小さく、せん断応力による横ずれを抑えることができ、第2バー本体からの剥がれを抑制することができる。
多孔質弾性体は、ゴムスポンジであることが好ましい。なお、ゴムスポンジはスポンジゴムや発泡ゴムとも称される。ゴムスポンジとしては、耐熱性の観点から、シリコンゴムスポンジ、フッ素ゴムスポンジを例示することができる。
弾性層の厚みとしては、ヒートシール装置における弾性層として一般的な厚みであれば特に限定されるものではなく、通常は2mm〜10mmの範囲内で設定することができる。弾性層の厚みが厚すぎると、弾性層が変形した際のせん断応力による横ずれが大きくなり、第2バー本体から弾性層が剥がれやすくなる場合がある。また、弾性層の厚みが厚すぎると、第1バー部材および第2バー部材の間に複数のフィルムを挟み込んだ際にフィルムの弾性層への沈み込みが大きく、ヒートシール部と非ヒートシール部との境界に折れ目がつきやすくなる。一方、弾性層の厚みが薄いと、弾性層を複数のフィルムの段差に追従させて変形させることが困難になる場合がある。
第2バー部材は、弾性層を有するものであればよく、例えば第2バー本体と、第2バー本体の第1バー部材との対向面に配置された弾性層とを有するものを挙げることができる。弾性層は第2バー本体上に粘着層を介して配置することができる。
また、弾性層の第1バー部材との対向面には、離型層が配置されていてもよい。離型層が形成されていることにより、ヒートシールされた複数のフィルムの第2バー部材からの剥離性を高めることができる。離型層としては、ヒートシール装置に適用可能な耐熱性を有するものであればよく、例えばテフロン(登録商標)テープ等の耐熱テープを用いることができる。
2.第1バー部材
本発明における第1バー部材は、第2バー部材に対向して配置され、発熱部を有するものである。
発熱部としては、ヒートシール装置に用いられる一般的な発熱部を適用することができ、例えば、ニクロム線等の金属線、ニクロム板等の金属板を用いることができる。
第1バー部材は、発熱部を有するものであればよく、例えば第1バー本体と、第1バー本体の第2バー部材との対向面に順に積層された第1絶縁層、第2絶縁層、発熱部および離型層とを有するものを挙げることができる。
第1絶縁層および第2絶縁層としては、ヒートシール装置に適用可能な耐熱性を有するものであればよく、例えばガラステープ、サーコン(登録商標)シート等の耐熱テープを用いることができる。
離型層としては、離型性とともに、ヒートシール装置に適用可能な耐熱性を有するものであればよく、例えばテフロン(登録商標)テープ等の耐熱テープを用いることができる。
3.ヒートシール装置
本発明のヒートシール装置は、片面加熱式のヒートシール装置である。ヒートシール装置の種類としては、片面加熱式であればよく、例えばインパルスシーラー、熱板シーラー等を挙げることができる。中でも、インパルスシーラーが好適である。
4.用途
本発明のヒートシール装置は複数のフィルムをヒートシールするものである。
複数のフィルムとしては、目的に応じて適宜選択されるものであり、例えば筒状や袋状のフィルムを挙げることができる。中でも、複数のフィルムは、フィルムを折り込んだ折り込み部やフィルムを折り返した折り返し部を有するものであることが好ましい。この場合、複数のフィルムは、折り込み部を有するものであってもよく、折り返し部を有するものであってもよく、折り込み部および折り返し部を有するものであってもよい。具体的には、ガゼット袋や合掌袋が例示される。
なお、折り込み部は、ガゼット部やマチ部と称される場合もある。
複数のフィルムが、例えば図3(a)に示すような折り込み部31を有するガゼット袋30である場合、ヒートシール装置を用いて開口部32をヒートシールする。この場合、厚みが異なる折り込み部31と折り込み部31以外の部分とをヒートシールすることになるが、ヒートシール時にはヒートシール装置の弾性層を折り込み部31と折り込み部31以外の部分との段差に追従させて変形させることができる。
また、複数のフィルムが、例えば図4(a)に示すような折り込み部31を有するガゼット袋30である場合において、ヒートシール装置を用いて開口部32の斜め部分32aをヒートシールし、図4(b)に示すようなヒートシール部33を形成する際には、ヒートシールする部分のうち、大部分が折り込み部31になり、一部が折り込み部31以外の部分になる。この場合も、ヒートシール時にはヒートシール装置の弾性層を折り込み部31と折り込み部31以外の部分との段差に追従させて変形させることができる。
また、複数のフィルムが、例えば図5(a)に示すような折り返し部36を有する合掌袋35である場合、ヒートシール装置を用いて開口部32をヒートシールする。この場合、厚みが異なる折り返し部36と折り返し部36以外の部分とをヒートシールすることになるが、ヒートシール時にはヒートシール装置の弾性層を折り返し部36と折り返し部36以外の部分との段差に追従させて変形させることができる。
このように本発明においては、ヒートシール時に弾性層を複数のフィルムの折り込み部や折り返し部による段差に追従させて変形させることができ、白濁およびピンホールを発生させることなく、ヒートシールすることができる。
フィルムの厚みとしては、ヒートシール可能な厚みであればよいが、30μm〜300μmの範囲内であることが好ましい。
また、折り込み部または折り返し部による段差としては、ヒートシール可能な程度であればよいが、60μm〜600μmの範囲内であることが好ましい。
フィルムとしては、ヒートシール可能なものであればよく、例えば表層基材とヒートシール層とが積層された積層フィルムや、表層基材と中間層とヒートシール層とが積層された積層フィルムを用いることができる。ヒートシール層の材料としては、ヒートシール性を有するものであればよく、例えばポリエチレン、ポリプロピレン等のオレフィン系樹脂が挙げられる。また、表層基材や中間層の材料としては、強度や用途等に応じて適宜選択されるものであり、例えばポリエチレンテレフタレート、ナイロン、アルミニウム等が挙げられる。フィルムは透明であっても不透明であってもよい。
B.被シール体の製造方法
本発明の被シール体の製造方法は、複数のフィルムを第1バー部材および第2バー部材の間に挟んでヒートシールする製造方法であって、上記第1バー部材は発熱部を有し、上記第2バー部材はアスカーC硬度が所定の範囲である弾性層を有しており、上記複数のフィルムが折り込み部または折り返し部を有し、上記折り込み部または折り返し部をヒートシールすることを特徴とする。
図2(a)〜(b)は本発明の被シール体の製造方法の一例を示す工程図であり、ガゼット袋をヒートシールする例である。なお、図2(a)〜(b)については上記「A.ヒートシール装置」に記載したので、ここでの説明は省略する。
図3(a)に例示するような折り込み部31を有するガゼット袋30の開口部32をヒートシールする場合には、被シール体として図3(b)に例示するようなヒートシール部33を有するガゼット袋30を得ることができる。
また、図5(a)に例示するような折り返し部36を有する合掌袋35の開口部32をヒートシールする場合には、被シール体として図5(b)に例示するようなヒートシール部33を有する合掌袋35を得ることができる。
本発明においては、上記「A.ヒートシール装置」に記載したように、ヒートシール時に第2バー部材の弾性層を複数のフィルムの折り込み部や折り返し部と折り込み部および折り返し部以外の部分との段差に追従させて変形させることができる。したがって、熱ムラを抑え、白濁およびピンホールの発生を抑制し、良好にヒートシールすることが可能になる。
なお、第1バー部材および第2バー部材ならびに複数のフィルムについては、上記「A.ヒートシール装置」に記載したので、ここでの説明は省略する。以下、本発明の被シール体の製造方法におけるヒートシール方法および被シール体について説明する。
1.ヒートシール方法
本発明において、複数のフィルムをヒートシールする際、圧力としては、フィルムの厚み、折り込み部や折り返し部の厚み、フィルムの材料等に応じて適宜選択されるものであるが、0.1MPa〜0.5MPaの範囲内であることが好ましい。圧力が高すぎると、フィルムが破損したり白濁したりする場合がある。また、圧力が低すぎると、シール不良になるおそれがある。
また、温度としては、フィルムの材料等に応じて適宜選択されるものであるが、140℃〜200℃の範囲内であることが好ましい。温度が高すぎると、フィルムが破損したり白濁したりする場合がある。また、温度が低すぎると、シール不良になるおそれがある。
また、時間としては、フィルムの厚み、折り込み部や折り返し部の厚み、フィルムの材料等に応じて適宜選択されるものであるが、1秒〜10秒の範囲内であることが好ましい。時間が長すぎると、フィルムが破損したり白濁したりする場合がある。また、時間が短すぎると、シール不良になるおそれがある。
また、ヒートシールの回数は1回でもよく2回以上でもよく、白濁等が生じない程度において適宜選択される。ヒートシールを2回以上行う場合、条件は同一であってもよく異なっていてもよい。
2.被シール体
本発明により得られる被シール体は、折り込み部や折り返し部がヒートシールされたヒートシール部を有するものである。ヒートシール部は、折り込み部や折り返し部と、折り込み部および折り返し部以外の部分とを有していればよい。
本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は、例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
以下に実施例を示し、本発明をさらに詳細に説明する。
[実施例1]
PETフィルム上に2軸延伸ナイロン(ONY)フィルムとエチレンビニルアルコール共重合体(EVOH)フィルムとポリエチレン(PE)フィルムとが順に積層され、総厚みが200μmの積層フィルムで構成されたガゼット袋を準備した。このガゼット袋は両側の側面が内側に折り込まれたものであり、ガゼット袋の幅が50cm、折り込み部の幅がそれぞれ5cmであった。
また、片面加熱式のヒートシール装置を準備した。このヒートシール装置には、下記表1に示す弾性層を用いた。アスカーC硬度の測定方法は上述の通りである。タイプA硬度は、JIS K6253に規定されている測定方法によりタイプAデュロメータで測定した値である。また、発熱部を構成するニクロム線の長さは60cmであった。
積層フィルムをヒートシール装置を用いて下記表1に示す条件にてヒートシールした。圧力はヒートシール装置の設定値である。温度は、ヒートシール装置にフィルムを挟むことなく、熱電対のみを挟み、圧着した状態で測定した実測値である。ヒートシールを2回行った場合には、1回目と2回目とで積層フィルムの上面と下面を逆にしてヒートシールした。また、弾性層に用いたシリコンゴムスポンジの連続使用温度は−70℃〜200℃であり、フッ素ゴムスポンジの連続使用温度は−20℃〜230℃である。
ヒートシール部を目視により観察して、白濁およびピンホールの有無を確認し、下記基準にて評価した。
A:白濁およびピンホールがない
B:白濁はあるが、ピンホールはない
C:白濁およびピンホールがある。
Figure 0006454967
[実施例2]
無延伸ナイロン(CNy)フィルムとエチレンビニルアルコール共重合体(EVOH)フィルムと接着層とポリエチレン(PE)フィルムとが順に積層され、総厚みが250μmの積層フィルムで構成されたガゼット袋を準備した。このガゼット袋は両側の側面が内側に折り込まれたものであり、ガゼット袋の幅が50cm、折り込み部の幅がそれぞれ5cmであった。
この積層フィルムを下記表2に示す条件にて実施例1と同様にしてヒートシールした。
ヒートシール部を実施例1と同様に評価した。
Figure 0006454967
1 … ヒートシール装置
10 … 第1バー部材
11 … 第1バー本体
12 … 第1絶縁層
13 … 第2絶縁層
14 … 発熱部
15 … 離型層
20 … 第2バー部材
21 … 第2バー本体
22 … 弾性層
30 … ガゼット袋
31 … 折り込み部

Claims (3)

  1. 互いに対向して配置され、複数のフィルムを挟んでヒートシールする第1バー部材および第2バー部材を有するヒートシール装置であって、
    前記第1バー部材は発熱部を有し、
    前記第2バー部材はアスカーC硬度が20以上40以下である弾性層を有することを特徴とするヒートシール装置。
  2. 前記弾性層が多孔質弾性体を含むことを特徴とする請求項1に記載のヒートシール装置。
  3. 複数のフィルムを第1バー部材および第2バー部材の間に挟んでヒートシールする被シール体の製造方法であって、
    前記第1バー部材は発熱部を有し、前記第2バー部材はアスカーC硬度が20以上40以下である弾性層を有しており、
    前記複数のフィルムが折り込み部または折り返し部を有し、前記折り込み部または折り返し部をヒートシールすることを特徴とする被シール体の製造方法。
JP2014024167A 2014-02-12 2014-02-12 ヒートシール装置および被シール体の製造方法 Active JP6454967B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014024167A JP6454967B2 (ja) 2014-02-12 2014-02-12 ヒートシール装置および被シール体の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014024167A JP6454967B2 (ja) 2014-02-12 2014-02-12 ヒートシール装置および被シール体の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2015151137A JP2015151137A (ja) 2015-08-24
JP6454967B2 true JP6454967B2 (ja) 2019-01-23

Family

ID=53893814

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014024167A Active JP6454967B2 (ja) 2014-02-12 2014-02-12 ヒートシール装置および被シール体の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6454967B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6471941B2 (ja) * 2015-09-16 2019-02-20 圭亮 内本 ガスサンプリング用袋体およびその製造方法
CN109436465A (zh) * 2018-12-30 2019-03-08 蚌埠市赛亚机械有限责任公司 液袋包装机点焊装置
JP2023023122A (ja) * 2021-08-04 2023-02-16 オリオン機械工業株式会社 シール装置

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5010274Y1 (ja) * 1969-05-27 1975-04-01
JPS5944631B2 (ja) * 1977-07-20 1984-10-31 富士ゼロックス株式会社 接触加熱ロ−ル型定着装置
JPH05496A (ja) * 1991-06-21 1993-01-08 Sekaicho Rubber Co Ltd 表面保護被覆層つき壁装材の製造方法
JP4758676B2 (ja) * 2005-05-12 2011-08-31 オリヒロエンジニアリング株式会社 封止装置及びこれを用いた製袋充填包装機
JP2011031892A (ja) * 2009-07-29 2011-02-17 Ina Food Industry Co Ltd 横シール装置、縦型充填包装機、及びそれを用いたヒートシール方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2015151137A (ja) 2015-08-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN106458345B (zh) 适应于重叠部台阶的复合热封构造
JP6137584B2 (ja) 充填包装機
TWI298700B (ja)
JP6454967B2 (ja) ヒートシール装置および被シール体の製造方法
JP2016153317A (ja) 包装充填装置
US9051105B2 (en) Flexible pouch
JP2008207830A (ja) 薄肉包装袋およびその製造方法
US11279094B2 (en) Heat-sealing apparatus and method for forming composite heat seal structure
TWI687326B (zh) 樹脂製包裝材的立體成形方法、樹脂製包裝材、囊袋及密封材
JP4491424B2 (ja) ヒートシール方法
JP2018140519A (ja) パウチ容器のヒートシール装置
JP4627038B2 (ja) 無菌充填用紙容器内縦シールテープ及び縦シールテープ付き無菌充填用紙容器
JP7227669B1 (ja) 帯状の剥がれシールの長尺方向に線条の剥がれシールが付加された複合ヒートシール構造を形成するヒートシール装置
JP2020033108A (ja) エンボス模様付きパウチ
JP2010202201A (ja) 筒状フィルム成形体の製造装置、及び筒状包装体の自動充填包装機、並びに内部ヒータ
JP2019108131A (ja) 包装袋およびその製造方法
JP2019051967A (ja) スタンディングパウチ
JP7007921B2 (ja) バリア紙カップ
JP7506307B2 (ja) 包装袋
WO2023013472A1 (ja) シール装置
JP2004359293A (ja) 易開封性包装袋およびその製造方法
JP6763610B2 (ja) Ptp包装体の製造方法
JP7182351B2 (ja) スタンディングパウチ及びその製造方法
JP6200961B2 (ja) トレーシール包装方法に用いられる蓋材用フィルム、トレーシール包装方法、トレーシール包装体の製造方法
JP2024037348A (ja) 自立性包装袋の製造方法及び自立性包装袋

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20161222

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20171023

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20171107

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20180501

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180731

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20180919

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20181120

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20181203

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6454967

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150