JP6453730B2 - 硬化性オルガノポリシロキサン組成物 - Google Patents
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Description
(R1SiO3/2)a(R1 2SiO2/2)b(R1 3SiO1/2)c(SiO4/2)d… (1)
(式中、R1は独立に炭素数1〜7のアルキル基、炭素数2〜6のアルケニル基、及び水酸基のいずれかを示し、但し、分子中に少なくとも2つは炭素数2〜6のアルケニル基を有し、0≦a≦0.8であり、0<b<1であり、0≦c≦0.8であり、0≦d≦0.8であり、a+b+c+d=1である)で表されるオルガノポリシロキサンと、
(A−2)下記平均単位式(2):
(R2SiO3/2)a(R2 2SiO2/2)b1(R2R3SiO2/2)b2(R2 3SiO1/2)c(SiO4/2)d …(2)
(式中、R2は独立に炭素数1〜7のアルキル基、炭素数2〜6のアルケニル基、炭素数6〜12のアリール基、及び水酸基のいずれかを示し、R3は独立に炭素数1〜7のアルキル基、炭素数2〜6のアルケニル基、及び水酸基のいずれかを示し、但し、分子中に少なくとも2つは炭素数2〜6のアルケニル基を有し、かつ、分子中に少なくとも2つは炭素数6〜12のアリール基を有し、a、c及びdは前記と同じであり、0<b1<1であり、0≦b2<1であり、a+b1+b2+c+d=1である)で表されるオルガノポリシロキサンと、
(B)水素原子が直接結合しているケイ素原子を1分子中に2つ以上持つオルガノハイドロジェンポリシロキサンと、
(C)ヒドロシリル化反応用触媒と、
(D)顔料又は染料と
を含有するものであり、前記(A−1)成分と前記(A−2)成分とのJIS K0062:1992に記載された方法で測定した589nmにおける25℃での屈折率差の絶対値が0.05以上であることを特徴とする硬化性オルガノポリシロキサン組成物を提供する。
(R1SiO3/2)a(R1 2SiO2/2)b(R1 3SiO1/2)c(SiO4/2)d… (1)
(式中、R1は独立に炭素数1〜7のアルキル基、炭素数2〜6のアルケニル基、及び水酸基のいずれかを示し、但し、分子中に少なくとも2つは炭素数2〜6のアルケニル基を有し、0≦a≦0.8であり、0<b<1であり、0≦c≦0.8であり、0≦d≦0.8であり、a+b+c+d=1である)で表されるオルガノポリシロキサンと、
(A−2)下記平均単位式(2):
(R2SiO3/2)a(R2 2SiO2/2)b1(R2R3SiO2/2)b2(R2 3SiO1/2)c(SiO4/2)d …(2)
(式中、R2は独立に炭素数1〜7のアルキル基、炭素数2〜6のアルケニル基、炭素数6〜12のアリール基、及び水酸基のいずれかを示し、R3は独立に炭素数1〜7のアルキル基、炭素数2〜6のアルケニル基、及び水酸基のいずれかを示し、但し、分子中に少なくとも2つは炭素数2〜6のアルケニル基を有し、かつ、分子中に少なくとも2つは炭素数6〜12のアリール基を有し、a、c及びdは前記と同じであり、0<b1<1であり、0≦b2<1であり、a+b1+b2+c+d=1である)で表されるオルガノポリシロキサンと、
(B)水素原子が直接結合しているケイ素原子を1分子中に2つ以上持つオルガノハイドロジェンポリシロキサンと、
(C)ヒドロシリル化反応用触媒と、
(D)顔料又は染料と
を含有するものであり、前記(A−1)成分と前記(A−2)成分とのJIS K0062:1992に記載された方法で測定した589nmにおける25℃での屈折率差の絶対値が0.05以上であるものである。これにより、無機充填材を表面に現出させることなく、表面が艶消しされた硬化物を容易に形成することができる。
(A−1)成分は、下記平均単位式(1):
(R1SiO3/2)a(R1 2SiO2/2)b(R1 3SiO1/2)c(SiO4/2)d… (1)
(式中、R1は独立に炭素数1〜7のアルキル基、炭素数2〜6のアルケニル基、及び水酸基のいずれかを示し、但し、分子中に少なくとも2つは炭素数2〜6のアルケニル基を有し、0≦a≦0.8であり、0<b<1であり、0≦c≦0.8であり、0≦d≦0.8であり、a+b+c+d=1である)で表されるオルガノポリシロキサンである。
(A−2)成分は、下記平均単位式(2):
(R2SiO3/2)a(R2 2SiO2/2)b1(R2R3SiO2/2)b2(R2 3SiO1/2)c(SiO4/2)d …(2)
(式中、R2は独立に炭素数1〜7のアルキル基、炭素数2〜6のアルケニル基、炭素数6〜12のアリール基、及び水酸基のいずれかを示し、R3は独立に炭素数1〜7のアルキル基、炭素数2〜6のアルケニル基、及び水酸基のいずれかを示し、但し、分子中に少なくとも2つは炭素数2〜6のアルケニル基を有し、かつ、分子中に少なくとも2つは炭素数6〜12のアリール基を有し、a、c及びdは前記と同じであり、0<b1<1であり、0≦b2<1であり、a+b1+b2+c+d=1である)で表されるオルガノポリシロキサンである。
(B)成分のオルガノハイドロジェンポリシロキサンは、上記(A)成分を架橋するための成分である。すなわち、(B)成分のケイ素原子に結合する水素原子(すなわち、SiHで示されるヒドロシリル基)が、(C)成分のヒドロシリル化反応用触媒の存在下に、(A)成分のケイ素原子結合アルケニル基に付加反応し、架橋、硬化するものであり、1分子中に少なくとも2個、好ましくは2〜200個、更に好ましくは3〜100個のケイ素原子に結合する水素原子を有することが必要である。
この触媒成分は、本発明の硬化性オルガノポリシロキサン組成物の付加硬化反応を促進させるために配合されるものであり、白金系、パラジウム系、ロジウム系のものがある。当該触媒としてはヒドロシリル化反応を促進するものとして従来公知であるいずれのものも使用することができる。コスト等を考慮して、白金、白金黒、塩化白金酸等の白金系のもの、例えば、H2PtCl6・nH2O、K2PtCl6、KHPtCl6・nH2O、K2PtCl4、K2PtCl4・nH2O、PtO2・nH2O(ここで、nは、正の整数)等や、これらと、オレフィン等の炭化水素、アルコール又はビニル基含有オルガノポリシロキサンとの錯体等を例示することができる。これらの触媒は1種単独でも、2種以上の組み合わせでも使用することができる。
(D)成分は本発明の硬化性オルガノポリシロキサン組成物を着色するための顔料又は染料である。この顔料としては、例えばカーボンブラック、ベンガラ、鉄黒、紺青、チタン白、チタンイエロー、アルミニウム粉、ブロンズ粉等の無機顔料、ジスアゾエロー、レーキレッドC、ブリリアントカーミン6B、ファーナルローズ、フタロシアニンブルー、キナクリドン、蛍光顔料等の有機顔料;マイカ粉、バライト粉、沈降性硫酸バリウム、沈降性炭酸カルシウム、石膏、クレー、タルク、炭酸マグネシウム等の体質顔料が挙げられ、また、染料としては、アゾ系、トリフェニルメタン系、アントラキノン系、アジン系等の染料が挙げられる。
本発明の硬化性オルガノポリシロキサン組成物は、その他の任意成分(添加物)として、上記(A)〜(D)成分以外に硬化反応を抑制・制御する効果を有する化合物を含有してもよい。このような化合物としては、トリフェニルホスフィン等のリン含有化合物;トリブチルアミン、テトラメチルエチレンジアミン、ベンゾトリアゾール等の窒素含有化合物:硫黄含有化合物、アセチレン系化合物、アルケニル基を2個以上有する化合物、ハイドロパーオキシ化合物、マレイン酸誘導体等が挙げられる。当該化合物による硬化遅延効果の度合いは、その化学構造によって大きく異なる。従って、その添加量は、使用する化合物の個々について最適な量、すなわち、室温での長期貯蔵安定性が得られ、かつ、十分に硬化が進行する量に調整すればよい。
(A−1)成分として、(ViMe2SiO1/2)0.04(Me3SiO1/2)0.2(Me2SiO2/2)0.6(SiO4/2)0.16で表され、粘度が40,000mPa・sであり、屈折率が1.412である分岐状メチルポリシロキサン(A−1−1)(信越化学工業(株)製)45g、(A−2)成分として(ViMe2SiO1/2)0.07(Ph2SiO2/2)0.3(Me2SiO2/2)0.63で表され、粘度が700mPa・sであり、屈折率が1.512である直鎖状メチルフェニルポリシロキサン(A−2−1)(信越化学工業(株)製)150g、(B)成分として(Me3SiO1/2)0.05(MeHSiO2/2)0.95で表され、粘度が5mPa・sであり、屈折率が1.395である直鎖状ハイドロジェンポリシロキサン(信越化学工業(株)製)5g、(C)成分として白金のビニルシロキサン錯体(信越化学工業(株)製)1g、(D)成分としてカーボンブラック(商品名:デンカブラック、電気化学工業(株)製)5g、及びその他成分(硬化抑制剤)としてエチニルシクロヘキサノール(信越化学工業(株)製)2gを均一に混合して、硬化性オルガノポリシロキサン組成物1を得た。
(A−1)成分として、(ViMe2SiO1/2)0.01(Me2SiO2/2)0.99で表され、粘度が1,000mPa・sであり、屈折率が1.404である直鎖状ジメチルポリシロキサン(A−1−2)50g、及び(ViMe2SiO1/2)0.04(Me3SiO1/2)0.2(Me2SiO2/2)0.6(SiO4/2)0.16で表され、粘度が40,000mPa・sであり、屈折率が1.412である分岐状メチルポリシロキサン(A−1−1)(信越化学工業(株)製)18g、(A−2)成分として(ViMe2SiO1/2)0.07(Ph2SiO2/2)0.3(Me2SiO2/2)0.63で表され、粘度が700mPa・sであり、屈折率が1.512である直鎖状メチルフェニルポリシロキサン(A−2−1)(信越化学工業(株)製)80g、(B)成分として(Me3SiO1/2)0.05(MeHSiO2/2)0.95で表され、粘度が5mPa・sであり、屈折率が1.395である直鎖状ハイドロジェンポリシロキサン(信越化学工業(株)製)4g、(C)成分として白金のビニルシロキサン錯体(信越化学工業(株)製)1g、(D)成分としてカーボンブラック(電気化学工業(株)製、商品名:デンカブラック)2g、その他成分として平均粒径6μmの球状シリカ((株)アドマテックス製)150g、及びその他成分(硬化抑制剤)としてエチニルシクロヘキサノール(信越化学工業(株)製)2gを均一に混合して、硬化性オルガノポリシロキサン組成物2を得た。
(A−1)成分として、(ViMe2SiO1/2)0.06(Me2SiO2/2)0.94で表され、粘度が100mPa・sであり、屈折率が1.404である直鎖状ジメチルポリシロキサン(A−1−3)50g、(A−2)成分として、(ViMe2SiO1/2)0.01(Ph2SiO2/2)0.1(Me2SiO2/2)0.89で表され、粘度が450mPa・sであり、屈折率が1.455である直鎖状メチルフェニルポリシロキサン(A−2−3)50g(信越化学工業(株)製)、(B)成分として(Me3SiO1/2)0.05(MeHSiO2/2)0.95で表され、粘度が5mPa・sであり、屈折率が1.395である直鎖状ハイドロジェンポリシロキサン(信越化学工業(株)製)5g、(C)成分として白金のビニルシロキサン錯体(信越化学工業(株)製)1g、(D)成分としてカーボンブラック(商品名:デンカブラック、電気化学工業(株)製)5g、及びその他成分(硬化抑制剤)としてエチニルシクロヘキサノール(信越化学工業(株)製)2gを均一に混合して、硬化性オルガノポリシロキサン組成物3を得た。
調製例1において(A−2)成分として添加した(ViMe2SiO1/2)0.07(Ph2SiO2/2)0.3(Me2SiO2/2)0.63で表される直鎖状メチルフェニルポリシロキサン(A−2−1)150gの代わりに、(ViMe2SiO1/2)0.01(Me2SiO2/2)0.99で表され、粘度が1,000mPa・sであり、屈折率が1.404である直鎖状ジメチルポリシロキサン(A−1−2)750g(信越化学工業(株)製)を用いた以外は調製例1と同様にして硬化性オルガノポリシロキサン組成物4を得た。
調製例2において(A−2)成分として添加した(ViMe2SiO1/2)0.07(Ph2SiO2/2)0.3(Me2SiO2/2)0.63で表される直鎖状メチルフェニルポリシロキサン(A−2−1)80gの代わりに、(ViMe2SiO1/2)0.01(Me2SiO2/2)0.99で表され、粘度が1,000mPa・sであり、屈折率が1.404である直鎖状ジメチルポリシロキサン(A−1−2)20g(信越化学工業(株)製)を用いた以外は調製例2と同様にして硬化性オルガノポリシロキサン組成物5を得た。
調製例2において(A−2)成分として添加した(ViMe2SiO1/2)0.07(Ph2SiO2/2)0.3(Me2SiO2/2)0.63で表される直鎖状メチルフェニルポリシロキサン(A−2−1)80gの代わりに、(ViMe2SiO1/2)0.01(Ph2SiO2/2)0.05(Me2SiO2/2)0.94で表され、粘度が450mPa・sであり、屈折率が1.44である直鎖状メチルフェニルポリシロキサン(A−2−2)20g(信越化学工業(株)製)を用いた以外は調製例2と同様にして硬化性オルガノポリシロキサン組成物6を得た。
上記調製例によって得られた硬化性オルガノポリシロキサン組成物1〜6を、厚さ1mmのシート状になるように、テフロン(登録商標)板に注型し、150℃のオーブンで1時間加熱することによりシート状硬化物を得た。
堀場製作所製ハンディ光沢計IG−320を使用して、JIS Z 8741:1997方法3に準拠し、シート状硬化物の表面の60°の光沢度を測定した。結果を表1に示す。なお、表1には硬化性オルガノポリシロキサン組成物1〜6の組成及び屈折率差の絶対値も併記してある。
Claims (3)
- (A−1)下記平均単位式(1):
(R1SiO3/2)a(R1 2SiO2/2)b(R1 3SiO1/2)c(SiO4/2)d… (1)
(式中、R1は独立に炭素数1〜7のアルキル基、炭素数2〜6のアルケニル基、及び水酸基のいずれかを示し、但し、分子中に少なくとも2つは炭素数2〜6のアルケニル基を有し、0≦a≦0.8であり、0<b<1であり、0≦c≦0.8であり、0≦d≦0.8であり、a+b+c+d=1である)で表されるオルガノポリシロキサンと、
(A−2)下記平均単位式(2):
(R2SiO3/2)a(R2 2SiO2/2)b1(R2R3SiO2/2)b2(R2 3SiO1/2)c(SiO4/2)d …(2)
(式中、R2は独立に炭素数1〜7のアルキル基、炭素数2〜6のアルケニル基、炭素数6〜12のアリール基、及び水酸基のいずれかを示し、R3は独立に炭素数1〜7のアルキル基、炭素数2〜6のアルケニル基、及び水酸基のいずれかを示し、但し、分子中に少なくとも2つは炭素数2〜6のアルケニル基を有し、かつ、分子中に少なくとも2つは炭素数6〜12のアリール基を有し、a、c及びdは前記と同じであり、0<b1<1であり、0≦b2<1であり、a+b1+b2+c+d=1である)で表されるオルガノポリシロキサンと、
(B)水素原子が直接結合しているケイ素原子を1分子中に2つ以上持つオルガノハイドロジェンポリシロキサンと、
(C)ヒドロシリル化反応用触媒と、
(D)顔料と
を含有するものであり、前記(D)成分はカーボンブラックであり、
前記(A−1)成分と前記(A−2)成分とのJIS K0062:1992に記載された方法で測定した589nmにおける25℃での屈折率差の絶対値が0.05以上である硬化性オルガノポリシロキサン組成物であり、
該硬化性オルガノポリシロキサン組成物を硬化して得られる硬化物の表面のJIS Z 8741:1997 方法3の記載に基づいて測定される60°光沢度が20%以下であることを特徴とする硬化性オルガノポリシロキサン組成物。 - 前記(A−1)及び前記(A−2)成分のアルキル基が炭素数1〜3のアルキル基から選ばれる基であり、前記(A−2)成分のアリール基がフェニル基であることを特徴とする請求項1に記載の硬化性オルガノポリシロキサン組成物。
- 前記式(1)及び(2)で示されるオルガノポリシロキサンが、それぞれ分子中の全置換基のモル数に対して、水酸基を0.01モル%以上1モル%以下含むものであることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の硬化性オルガノポリシロキサン組成物。
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