以下に図面を参照して、本発明にかかる運転操作に関する分析データ生成プログラム、分析データ生成方法、および情報処理装置の実施の形態を詳細に説明する。
(運転操作に関する分析データ生成方法の一実施例)
図1は、運転操作に関する分析データ生成方法の一実施例を示す説明図である。図1において、情報処理装置101は、運転操作に関する分析データを生成するコンピュータである。
ここで、運転操作とは、車両のドライバーによって行われる操作であり、例えば、急ブレーキ(急停止)、急ハンドル、ハザードランプの点灯などである。これらの運転操作は、車両を運転中のドライバーが危険回避のために行うことが多い。
このため、急ブレーキなどの運転操作の発生状況を、発生場所と対応付けて分かりやすく提示することができれば、ドライバーの危険予知を支援することができる。例えば、ドライバーは、急ブレーキが多発している場所について、事前に急ブレーキの発生状況を把握できれば、その場所を走行する際に気を付けることができ、事故の発生などを防ぐことができる。
そこで、本実施の形態では、所定の運転操作がなされた場所について、所定の時間区分のそれぞれにおける、所定の運転操作の一日における発生状況を分かり易く提示可能にする、運転操作に関する分析データ生成方法について説明する。以下、情報処理装置101の具体的な処理例について説明する。
(1)情報処理装置101は、複数の車両の走行データに基づいて特定した所定の運転操作がなされた場所について、所定の時間区分のそれぞれにおける、所定の運転操作の一日における発生度を示すグラフを生成する。ここで、車両は、例えば、自動車、トラック、自動二輪車などである。
また、走行データは、車両に搭載された車載器から得られる情報(いわゆる、プローブデータ)であり、例えば、車両の速度、位置、加速度、角速度などの情報を含む。走行データには、例えば、ドライバーによって操作されたハザードランプ、ウィンカー、ホーンなどの操作情報が含まれていてもよい。
また、所定の運転操作は、危険回避のために行われる操作であり、例えば、急ブレーキ、急ハンドル、ハザードランプの点灯、ホーンの使用などである。所定の運転操作の発生は、車両の走行データを基に特定することができる。時間区分は、時間軸を区切って分けたものであり、例えば、後述する曜日区分や季節区分などである。
所定の運転操作の一日における発生度は、一日のうち所定の運転操作がどの程度発生したのかを表すものである。具体的には、例えば、所定の運転操作の一日における発生度は、一日(24時間)を所定の時間間隔で区切った時間帯ごとに、所定の運転操作の発生度合いを表すものであってもよい。
ここで、一日における所定の運転操作の発生度合いの推移は、異なる日であっても似通っている場合がある。例えば、一日における急ブレーキの発生度合いの推移を曜日単位で比較すると、月曜日から金曜日においては、曜日ごとに急ブレーキの発生回数にばらつきはあっても、一日における急ブレーキの発生度合いの推移は曜日間で似通ったものとなることが多い。
より詳細に説明すると、月曜日から金曜日においては、一日における交通量の変動に類似性があり、一日の中で、急ブレーキの発生回数が、多くなったり少なくなったりする時間帯が曜日間で同じものとなる傾向がある。換言すれば、月曜日から金曜日については、一日における急ブレーキの発生度を集約して表現することができる。
同様に、土曜日と日曜日においては、曜日ごとに急ブレーキの発生回数にばらつきはあっても、一日における急ブレーキの発生度合いの推移は曜日間で似通ったものとなることが多い。換言すれば、土曜日と日曜日については、一日における急ブレーキの発生度を集約して表現することができる。
このため、所定の時間区分を「曜日区分」とし、曜日区分を、「月曜日から金曜日の組」と「土曜日と日曜日との組」とにすることにしてもよい。この場合、情報処理装置101は、月曜日から金曜日の組について、一日における急ブレーキの発生度を集約して示すグラフを生成する。また、情報処理装置101は、土曜日と日曜日との組について、一日における急ブレーキの発生度を集約して示すグラフを生成する。
ただし、場所によっては、土曜日と日曜日について、一日における急ブレーキの発生度合いの推移が、それぞれどの曜日とも異なるものとなることがある。
このため、曜日区分を、「月曜日から金曜日の組」と「土曜日」と「日曜日」とにすることにしてもよい。この場合、情報処理装置101は、月曜日から金曜日の組について、一日における急ブレーキの発生度を集約して示すグラフを生成する。また、情報処理装置101は、土曜日と日曜日それぞれについて、一日における急ブレーキの発生度を示すグラフを生成する。
さらに、場所によっては、月曜日から土曜日において、曜日ごとに急ブレーキの発生回数にばらつきはあっても、一日における急ブレーキの発生度合いの推移は曜日間で似通ったものとなることがある。
このため、曜日区分を、「月曜日から土曜日の組」と「日曜日」とにすることにしてもよい。この場合、情報処理装置101は、月曜日から土曜日の組について、一日における急ブレーキの発生度を集約して示すグラフを生成する。また、情報処理装置101は、日曜日について、一日における急ブレーキの発生度を示すグラフを生成する。
また、祝日や祭日についても、一日における急ブレーキの発生度合いの推移は似通ったものとなることが多い。このため、曜日区分として、「祝日」や「祭日」をさらに含めることにしてもよい。
さらに、場所によっては、季節が同じであれば、一日における急ブレーキの発生度合いの推移は似通ったものとなることがある。例えば、寒冷地などでは、冬の間は、道路が凍ったり、積雪が多くなる傾向にあり、一日における急ブレーキの発生度合いの推移が似通ったものとなることが多い。
換言すれば、同じ季節であれば、一日における急ブレーキの発生度を集約して表現することができる。このため、所定の時間区分を「季節区分」とし、季節区分を、「春」と「夏」と「秋」と「冬」とにすることにしてもよい。また、季節区分は、「春」、「夏」、「秋」および「冬」の少なくともいずれかであってもよい。
さらに、場所によっては、一年のうちの特定の期間中は、一日における急ブレーキの発生度合いの推移は似通ったものとなることがある。例えば、観光地などでは、ゴールデンウィークなどの大型連休期間中は、観光客の増加に伴って交通量が増える傾向にあり、一日における急ブレーキの発生度合いの推移が似通ったものとなることが多い。このため、所定の時間区分を「一年のうちの特定の期間」としてもよい。
さらに、各月の特定の日にちは、一日における急ブレーキの発生度合いの推移は似通ったものとなることがある。例えば、各月の五十日(ごとおび)は、納金や納品などの日であることが多く交通量が増える傾向にあり、一日における急ブレーキの発生度合いの推移が似通ったものとなることが多い。このため、所定の時間区分を「各月の特定の日にち」としてもよい。
また、所定の運転操作の一日における発生度を示すグラフは、所定の運転操作の発生度と、一日のうちの時刻や時間帯との関係を図形に示したものである。例えば、グラフは、24時間を角形で表示したものであってもよく、また、24時間を円形で表示したものであってもよい。
図1の例では、所定の運転操作を「急ブレーキ」とし、所定の運転操作がなされた場所を「急ブレーキが多発している地点X」とする。また、所定の時間区分を「曜日区分」とし、曜日区分を「月曜日から金曜日の組」と「土曜日と日曜日との組」とする。
この場合、情報処理装置101は、急ブレーキが多発している地点Xについて、曜日区分のそれぞれにおける、グラフ110とグラフ120とを生成する。ここで、グラフ110は、月曜日から金曜日の組における、急ブレーキの一日における発生度を示す。また、グラフ120は、土曜日と日曜日との組における、急ブレーキの一日における発生度を示す。
具体的には、グラフ110,120は、24時間を円形で表示し、0時を基準として24時間を6時間間隔で区切った各時間帯の急ブレーキの発生度を示している。また、グラフ110では、急ブレーキの発生頻度が高い「6時台から11時台の時間帯」と「18時台から23時台の時間帯」とが塗りつぶされている。グラフ120では、急ブレーキの発生頻度が高い「18時台から23時台の時間帯」が塗りつぶされている。
(2)情報処理装置101は、生成したグラフを、所定の運転操作がなされた場所を示す地図に対応付けて出力する。ここで、所定の運転操作がなされた場所を示す地図とは、地球表面のうち所定の運転操作がなされた場所を含む所定領域を一定の割合で縮小して平面上に表した図面データである。
図1の例では、情報処理装置101は、生成したグラフ110,120を、急ブレーキが多発している地点Xを示す地図130に対応付けて出力する。地図130は、地点Xから所定範囲内の領域を一定の割合で縮小して平面上に表したものである。
このように、実施の形態にかかる情報処理装置101によれば、所定の運転操作がなされた場所について、所定の時間区分のそれぞれにおける、所定の運転操作の一日における発生度をグラフ化して、場所を示す地図と対応付けて出力することができる。
これにより、ある場所の時間区分ごとの所定の運転操作の発生状況を視覚的に分かり易く提示することが可能となり、ドライバーの危険予知を支援することができる。例えば、グラフ110によれば、ドライバーは、地図130で示される地点X(○○市××交差点付近)について、月曜日から金曜日の6時台から11時台の時間帯と18時台から23時台の時間帯の急ブレーキの発生頻度が高いことを直感的に判断することができる。また、グラフ120によれば、ドライバーは、地図130で示される地点X(○○市××交差点付近)について、土日の18時台から23時台の時間帯の急ブレーキの発生頻度が高いことを直感的に判断することができる。
なお、上述した説明では、所定の運転操作がなされた場所を例に挙げて説明したが、これに限らない。例えば、情報処理装置101は、事故が多発している場所について、所定の時間区分のそれぞれにおける、一日における事故の発生度をグラフ化して、場所を示す地図と対応付けて出力することにしてもよい。これにより、事故が多発している場所の時間区分ごとの事故の発生状況を視覚的に分かり易く提示することが可能となる。事故が多発している場所や事故の発生度は、例えば、消防や警察署から得られる事故情報に基づいて特定することができる。
(システム200のシステム構成例)
つぎに、実施の形態にかかるシステム200の構成例について説明する。以下の説明では、図1に示した情報処理装置101を、システム200の分析データ生成装置201に適用した場合を例に挙げて説明する。
図2は、システム200のシステム構成例を示す説明図である。図2において、システム200は、分析データ生成装置201と、複数の端末装置202と、を含む構成である。システム200において、分析データ生成装置201および複数の端末装置202は、有線または無線のネットワーク210を介して接続される。ネットワーク210は、例えば、移動体通信網、インターネット、LAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)などである。
分析データ生成装置201は、プローブデータDB(データベース)220、急ブレーキデータDB230および地図DB240を有する。プローブデータDB220は、端末装置202から得られるプローブデータを格納する。プローブデータの具体例については、図5を用いて後述する。
急ブレーキデータDB230は、急ブレーキデータを格納する。急ブレーキデータDB230の記憶内容については、図6を用いて後述する。地図DB240は、地図を格納する。地図は、地球表面を一定の割合で縮小して平面上に表した図面データである。なお、プローブデータDB220、急ブレーキデータDB230および地図DB240は、例えば、後述の図3に示す分析データ生成装置201のメモリ302やディスク304などの記憶装置により実現される。
端末装置202は、車両Cに搭載され、車両Cの速度、位置、加速度、角速度などの情報や各種操作情報を含むプローブデータを生成するコンピュータである。具体的には、例えば、端末装置202は、車両Cのプローブデータを定期的(例えば、1秒間隔)に生成する。そして、端末装置202は、生成したプローブデータを、所定の時間間隔(例えば、7分間隔)で、収集装置(例えば、分析データ生成装置201)に送信する。
(分析データ生成装置201のハードウェア構成例)
図3は、分析データ生成装置201のハードウェア構成例を示すブロック図である。図3において、分析データ生成装置201は、CPU(Central Processing Unit)301と、メモリ302と、ディスクドライブ303と、ディスク304と、I/F(Interface)305と、ディスプレイ306と、入力装置307と、プリンタ308と、を有する。また、各構成部はバス300によってそれぞれ接続される。
ここで、CPU301は、分析データ生成装置201の全体の制御を司る。メモリ302は、例えば、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)およびフラッシュROMなどを有する。具体的には、例えば、フラッシュROMやROMが各種プログラムを記憶し、RAMがCPU301のワークエリアとして使用される。メモリ302に記憶されるプログラムは、CPU301にロードされることで、コーディングされている処理をCPU301に実行させる。
ディスクドライブ303は、CPU301の制御に従ってディスク304に対するデータのリード/ライトを制御する。ディスク304は、ディスクドライブ303の制御で書き込まれたデータを記憶する。ディスク304としては、例えば、磁気ディスク、光ディスクなどが挙げられる。
I/F305は、通信回線を通じてネットワーク210に接続され、ネットワーク210を介して他の装置(例えば、図2に示した端末装置202)に接続される。そして、I/F305は、ネットワーク210と内部のインターフェースを司り、他の装置からのデータの入出力を制御する。I/F305には、例えば、モデムやLANアダプタなどを採用することができる。
ディスプレイ306は、カーソル、アイコンあるいはツールボックスをはじめ、文書、画像、機能情報などのデータを表示する。ディスプレイ306としては、例えば、CRT(Cathode Ray Tube)、液晶ディスプレイ、有機EL(Electroluminescence)ディスプレイなどを採用することができる。
入力装置307は、文字、数字、各種指示などの入力のためのキーを有し、データの入力を行う。入力装置307は、キーボードやマウスなどであってもよく、また、タッチパネル式の入力パッドやテンキーなどであってもよい。
プリンタ308は、画像データや文書データを印刷する。プリンタ308には、例えば、レーザプリンタやインクジェットプリンタを採用することができる。
なお、分析データ生成装置201は、上述した構成部のうち、例えば、ディスプレイ306、入力装置307、プリンタ308などを有さないことにしてもよい。また、分析データ生成装置201は、上述した構成部のほかに、例えば、SSD(Solid State Drive)、スキャナなどを有することにしてもよい。
(端末装置202のハードウェア構成例)
図4は、端末装置202のハードウェア構成例を示すブロック図である。図4において、端末装置202は、CPU401と、メモリ402と、I/F403と、GPS(Global Positioning System)ユニット404と、各種センサ405と、を有する。また、各構成部はバス400によってそれぞれ接続される。
ここで、CPU401は、端末装置202の全体の制御を司る。メモリ402は、例えば、ROM、RAMおよびフラッシュROMなどを有する。具体的には、例えば、フラッシュROMやROMが各種プログラムを記憶し、RAMがCPU401のワークエリアとして使用される。メモリ402に記憶されるプログラムは、CPU401にロードされることで、コーディングされている処理をCPU401に実行させる。
I/F403は、通信回線を通じてネットワーク210に接続され、ネットワーク210を介して他の装置(例えば、図2に示した分析データ生成装置201)に接続される。そして、I/F403は、ネットワーク210と内部のインターフェースを司り、他の装置からのデータの入出力を制御する。
GPSユニット404は、GPS衛星からの電波を受信し、車両Cの位置を示す位置情報を出力する。車両Cの位置情報は、例えば、緯度・経度、高度などの地球上の1点を特定する情報である。なお、車両の位置情報は、各種センサ405の出力値を用いて補正されることにしてもよい。
各種センサ405は、車両Cの位置や挙動を判断するための情報(例えば、日時、速度、加速度、角速度など)を出力する。各種センサ405の出力値は、CPU401による車両C(端末装置202)の位置の補正や、速度や方位の変化量の測定などに用いられる。
また、各種センサ405は、例えば、ドライバーによる車両Cの各操作を検知するセンサなどを含むことにしてもよい。具体的には、例えば、各種センサ405は、ハンドル操作、ハザードランプ操作、ホーン操作、ウィンカー操作、車両Cのドアの開閉操作、車両CのエンジンのON/OFF操作などを検知することにしてもよい。
(プローブデータの具体例)
つぎに、端末装置202から得られるプローブデータの具体例について説明する。
図5は、プローブデータの具体例を示す説明図である。図5において、プローブデータ500は、車両IDと、日時と、位置と、速度とを含む。ここで、車両IDは、端末装置202が搭載された車両Cを識別する識別子である。日時は、GPSユニット404(図4参照)により車両C(端末装置202)の位置情報が取得された日時である。
位置は、GPSユニット404により取得された位置情報から特定される車両Cの位置である。ここでは、緯度・経度によって位置が表されている。速度は、GPSユニット404により取得された位置情報から特定される車両Cの位置における車両Cの時速である。
なお、プローブデータ500には、上述した情報のほかに、例えば、車両Cの加速度、角速度、ドライバーによって行われた車両Cの各操作(例えば、ハンドル操作、ハザードランプ操作、ホーン操作、ウィンカー操作など)の操作情報が含まれていてもよい。
(急ブレーキデータDB230の記憶内容)
図6は、急ブレーキデータDB230の記憶内容の一例を示す説明図である。図6において、急ブレーキデータDB230は、車両ID、日時、位置、速度および進行方向のフィールドを有し、各フィールドに情報を設定することで、急ブレーキデータ(例えば、急ブレーキデータ600−1,600−2)がレコードとして記憶される。
ここで、車両IDは、端末装置202が搭載された車両Cを識別する識別子である。日時は、車両Cで急ブレーキが発生した日時である。位置は、車両Cで急ブレーキが発生した地点の位置である。速度は、車両Cで急ブレーキが発生したときの速度である。進行方向は、車両Cで急ブレーキが発生したときの進行方向である。
なお、詳細は後述するが、急ブレーキデータDB230内の各フィールドの情報は、車両Cに搭載された端末装置202からのプローブデータに基づいて特定される。
(分析データ生成装置201の機能的構成例)
図7は、分析データ生成装置201の機能的構成例を示すブロック図である。図7において、分析データ生成装置201は、取得部701と、受付部702と、抽出部703と、特定部704と、統計部705と、生成部706と、出力部707と、を含む構成である。取得部701〜出力部707は制御部となる機能であり、具体的には、例えば、図3に示したメモリ302、ディスク304などの記憶装置に記憶されたプログラムをCPU301に実行させることにより、または、I/F305により、その機能を実現する。各機能部の処理結果は、例えば、メモリ302、ディスク304などの記憶装置に記憶される。
取得部701は、複数の車両Cのプローブデータを取得する。ここで、プローブデータは、車両Cに搭載された端末装置202から得られる走行データであり、例えば、図5に示したプローブデータ500である。具体的には、例えば、取得部701は、各車両Cに搭載された端末装置202からプローブデータを受信することにより、複数の車両Cのプローブデータを取得する。
また、例えば、取得部701は、複数の車両Cのプローブデータを収集する他の装置から、複数の車両Cのプローブデータを取得してもよい。また、例えば、取得部701は、図3に示した入力装置307を用いたユーザの操作入力により、複数の車両Cのプローブデータを取得してもよい。取得されたプローブデータは、例えば、プローブデータDB220(図2参照)に記憶される。
受付部702は、対象エリアの指定を受け付ける。ここで、対象エリアとは、プローブデータの分析対象となるエリアである。対象エリアは、例えば、国、都道府県、市区町村単位で指定される。また、対象エリアは、例えば、地図上で指定されるいずれかの地域であってもよい。
具体的には、例えば、受付部702は、入力装置307を用いたユーザの操作入力により、対象エリアの指定を受け付ける。また、例えば、受付部702は、他の装置から、対象エリアの指定を受け付けることにしてもよい。
抽出部703は、プローブデータDB220から、所定の運転操作に関するプローブデータを抽出する。ここで、所定の運転操作とは、危険回避のために行われる操作であり、例えば、急ブレーキ、急ハンドル、ハザードランプの点灯、ホーンの使用などである。
以下の説明では、所定の運転操作として「急ブレーキ」を例に挙げて説明する。
具体的には、例えば、抽出部703は、プローブデータDB220から、指定された対象エリアのプローブデータを抽出する。つぎに、抽出部703は、対象エリアのプローブデータから、時系列に連続する同一車両の第1および第2のプローブデータを検索する。ただし、第1のプローブデータが示す日時は、第2のプローブデータが示す日時よりも前とする。
そして、抽出部703は、第1および第2のプローブデータの速度に基づいて、1秒当たり所定の速度α以上の減速が発生したか否かを判断する。所定の速度αは、1秒当たり所定の速度α以上減速していれば、車両Cで急ブレーキが発生したと判断できる値、例えば、10[km]程度に設定される。
ここで、1秒当たり所定の速度α以上の減速が発生していれば、抽出部703は、第1および第2のプローブデータの位置に基づいて、車両Cの進行方向を算出する。ここでは、車両Cの進行方向として、「北」、「北東」、「東」、「南東」、「南」、「南西」、「西」、「北西」のいずれかの方向を算出する場合を想定する。
そして、抽出部703は、第2のプローブデータ(または、第1のプローブデータ)と、算出した進行方向とを対応付けて、急ブレーキデータDB230(図6参照)に格納する。これにより、車両Cで急ブレーキが発生したときの日時、位置、速度および進行方向を急ブレーキデータとして格納することができる。
なお、所定の運転操作として、「急ハンドル」、「ハザードランプの点灯」、「ホーンの使用」などを対象とする場合は、抽出部703は、例えば、プローブデータに含まれる操作情報に基づいて、「急ハンドル」、「ハザードランプの点灯」、「ホーンの使用」などの運転操作に関するプローブデータを抽出することができる。
特定部704は、急ブレーキ(所定の運転操作)が多発している地点を特定する。具体的には、例えば、特定部704は、急ブレーキデータDB230を参照して、対象エリアを区切って分割した複数の領域から、急ブレーキが多発している領域を特定する。各領域は、例えば、縦×横が30[m]×70[m]の矩形領域である。
以下の説明では、対象エリアを区切って分割した複数の領域を「領域R1〜Rn」と表記し(n:2以上の自然数)、領域R1〜Rnのうちの任意の領域を「領域Ri」と表記する場合がある(i=1,2,…,n)。
具体的には、例えば、まず、特定部704は、急ブレーキデータDB230から、領域Riの急ブレーキデータを抽出する。領域Riの急ブレーキデータは、急ブレーキデータが示す位置が領域Ri内のものである。つぎに、特定部704は、抽出した急ブレーキデータのデータ数を計数することにより、急ブレーキの発生回数Piを算出する。
また、特定部704は、抽出した急ブレーキデータのうち、車両IDが異なる急ブレーキデータのデータ数を計数することにより、急ブレーキの発生台数Qiを算出する。そして、特定部704は、算出した発生回数Piと発生台数Qiとに基づいて、領域Riが急ブレーキ多発地点であるか否かを判断する。
より具体的には、例えば、特定部704は、発生回数Piが、発生台数Qiのβ倍以上(例えば、β=5)であれば、領域Riが急ブレーキ多発地点であると判断する。これにより、特定の車両C(例えば、ドライバーの運転能力が低い車両C)で急ブレーキが多発しているのではなく、複数の車両Cでまんべんなく急ブレーキが多発している領域Riを、急ブレーキ多発地点として特定することができる。
なお、上述した説明では、特定部704が、発生回数Piと発生台数Qiとに基づいて、領域Riが急ブレーキ多発地点であるか否かを判断することにしたが、これに限らない。例えば、特定部704は、発生回数Piが所定数以上であれば、領域Riが急ブレーキ多発地点であると判断することにしてもよい。また、例えば、特定部704は、入力装置307を用いたユーザの操作入力により、急ブレーキが多発している領域Riの指定を受け付けることにしてもよい。
以下の説明では、急ブレーキが多発している地点として特定された領域Riを「急ブレーキ多発地点Ri」と表記する場合がある。
統計部705は、急ブレーキ多発地点Riの曜日別・時間帯別の急ブレーキの発生回数を算出する。具体的には、例えば、統計部705は、急ブレーキ多発地点Riの急ブレーキデータの日時に基づいて、日曜日から土曜日の曜日別の急ブレーキデータに分類する。つぎに、統計部705は、曜日別に分類した急ブレーキデータを、時間帯別の急ブレーキデータにそれぞれ分類する。
急ブレーキデータを分類する時間帯は、任意に設定可能である。ここでは、0時を基準として24時間を6時間間隔で区切った4つの時間帯(0時台から5時台の時間帯、6時台から11時台の時間帯、12時台から17時台の時間帯、18時台から23時台の時間帯)を例に挙げて説明する。
そして、統計部705は、分類した曜日別・時間帯別の急ブレーキデータをそれぞれ計数することにより、急ブレーキ多発地点Riの曜日別・時間帯別の急ブレーキの発生回数を算出する。算出された急ブレーキ多発地点Riの曜日別・時間帯別の急ブレーキの発生回数は、例えば、図8に示す曜日別・時間帯別の急ブレーキ発生回数テーブル800に記憶される。
曜日別・時間帯別の急ブレーキ発生回数テーブル800は、例えば、メモリ302、ディスク304などの記憶装置により実現される。ここで、曜日別・時間帯別の急ブレーキ発生回数テーブル800の記憶内容について説明する。
図8は、曜日別・時間帯別の急ブレーキ発生回数テーブル800の記憶内容の一例を示す説明図である。図8において、曜日別・時間帯別の急ブレーキ発生回数テーブル800は、急ブレーキ多発地点Riの曜日別・時間帯別の急ブレーキの発生回数を示す発生回数データ(例えば、発生回数データ800−1,800−2)を記憶する。
ここで、領域IDは、急ブレーキ多発地点となる領域Riを識別する識別子である。例えば、発生回数データ800−1は、急ブレーキ多発地点R1の曜日別・時間帯別の急ブレーキの発生回数を示している。一例として、日曜日の0時台から5時台の時間帯を例に挙げると、急ブレーキ多発地点R1の急ブレーキの発生回数は「1」である。
図7の説明に戻り、また、統計部705は、急ブレーキ多発地点Riの進行方向別の急ブレーキの発生回数を算出することにしてもよい。具体的には、例えば、統計部705は、急ブレーキ多発地点Riの急ブレーキデータの進行方向に基づいて、北、北東、東、南東、南、南西、西および北西の進行方向別の急ブレーキデータに分類する。
そして、統計部705は、分類した進行方向別の急ブレーキデータをそれぞれ計数することにより、急ブレーキ多発地点Riの進行方向別の急ブレーキの発生回数を算出する。算出された急ブレーキ多発地点Riの進行方向別の急ブレーキの発生回数は、例えば、図9に示す進行方向別の急ブレーキ発生回数テーブル900に記憶される。
進行方向別の急ブレーキ発生回数テーブル900は、例えば、メモリ302、ディスク304などの記憶装置により実現される。ここで、進行方向別の急ブレーキ発生回数テーブル900の記憶内容について説明する。
図9は、進行方向別の急ブレーキ発生回数テーブル900の記憶内容の一例を示す説明図である。図9において、進行方向別の急ブレーキ発生回数テーブル900は、急ブレーキ多発地点Riの進行方向別の急ブレーキの発生回数を示す発生回数データ(例えば、発生回数データ900−1,900−2)を記憶する。
例えば、発生回数データ900−1は、急ブレーキ多発地点R1の北、北東、東、南東、南、南西、西および北西それぞれの進行方向の急ブレーキの発生回数を示している。一例として、進行方向「北」を例に挙げると、急ブレーキ多発地点R1の急ブレーキの発生回数は「0」である。
図7の説明に戻り、生成部706は、急ブレーキ多発地点Riについて、所定の曜日区分のそれぞれにおける、急ブレーキの一日における発生度を示すグラフを生成する。具体的には、例えば、生成部706は、所定の曜日区分について、一日(24時間)を所定の時間間隔(例えば、6時間)で区切った複数の時間帯のうち、急ブレーキの発生回数が相対的に高い時間帯を強調表示して示すグラフを生成する。
ここで、図10を用いて、急ブレーキの一日における発生度を示すグラフの生成例について説明する。ここでは、急ブレーキ多発地点Riを「急ブレーキ多発地点R1」とし、所定の曜日区分を「月曜日から金曜日の組」と「土曜日」と「日曜日」とにする。
図10は、グラフの生成例を示す説明図である。図10において、(10−1)生成部706は、「月曜日から金曜日の組」、「土曜日」および「日曜日」それぞれに対応するグラフ1001〜1003の雛形を読み出す。グラフ1001〜1003は、24時間を円形で表示し、0時を基準として24時間が6時間間隔で区切られた円グラフである。
なお、この時点では、グラフ1001〜1003は、何も装飾されていない状態である。また、グラフの雛形(例えば、グラフ1001〜1003の雛形)は、例えば、メモリ302、ディスク304などの記憶装置に記憶されている。
(10−2)生成部706は、曜日別・時間帯別の急ブレーキ発生回数テーブル800(図8参照)を参照して、急ブレーキの発生回数が1位(最大)の曜日・時間帯を特定する。ここでは、急ブレーキの発生回数が1位の曜日・時間帯として、「月曜日の6時台から11時台」が特定された場合を想定する。
なお、急ブレーキの発生回数が1位の曜日・時間帯が複数存在する場合は、生成部706は、複数の曜日・時間帯を、急ブレーキの発生回数が1位の曜日・時間帯として特定することにしてもよい。
つぎに、生成部706は、特定した「月曜日の6時台から11時台」が、「月曜日から金曜日の組」、「土曜日」および「日曜日」のいずれの曜日区分に属するかを判断する。ここでは、生成部706は、特定した「月曜日の6時台から11時台」が、「月曜日から金曜日の組」に属すると判断する。
そして、生成部706は、急ブレーキの発生回数が1位の時間帯に応じて、判断した曜日区分に対応するグラフの対応する時間帯に所定の装飾をする。具体的には、例えば、生成部706は、判断した「月曜日から金曜日の組」に対応するグラフ1001の対応する時間帯「6時台から11時台」を塗りつぶす。
なお、ここでは、生成部706が、グラフ1001の対応する時間帯「6時台から11時台」を塗りつぶすことにしたが、これに限らない。例えば、生成部706は、グラフ1001の対応する時間帯「6時台から11時台」を網掛けしてもよい。また、例えば、生成部706は、グラフ1001の対応する時間帯「6時台から11時台」に、急ブレーキの発生回数をハイライト表示することにしてもよい。
(10−3)生成部706は、曜日別・時間帯別の急ブレーキ発生回数テーブル800を参照して、急ブレーキの発生回数が2位の曜日・時間帯を特定する。ここでは、急ブレーキの発生回数が2位の曜日・時間帯として、「月曜日の12時台から17時台」が特定された場合を想定する。
つぎに、生成部706は、特定した「月曜日の12時台から17時台」が、「月曜日から金曜日の組」、「土曜日」および「日曜日」のいずれの曜日区分に属するかを判断する。ここでは、生成部706は、特定した「月曜日の12時台から17時台」が、「月曜日から金曜日の組」に属すると判断する。
そして、生成部706は、急ブレーキの発生回数が2位の時間帯に応じて、判断した曜日区分に対応するグラフの対応する時間帯に所定の装飾をする。具体的には、例えば、生成部706は、判断した「月曜日から金曜日の組」に対応するグラフ1001の対応する時間帯「12時台から17時台」を塗りつぶす。
(10−4)生成部706は、曜日別・時間帯別の急ブレーキ発生回数テーブル800を参照して、急ブレーキの発生回数が3位の曜日・時間帯を特定する。ここでは、急ブレーキの発生回数が3位の曜日・時間帯として、「土曜日の6時台から11時台」が特定された場合を想定する。
つぎに、生成部706は、特定した「土曜日の6時台から11時台」が、「月曜日から金曜日の組」、「土曜日」および「日曜日」のいずれの曜日区分に属するかを判断する。ここでは、生成部706は、特定した「土曜日の6時台から11時台」が、「土曜日」に属すると判断する。
そして、生成部706は、急ブレーキの発生回数が3位の時間帯に応じて、判断した曜日区分に対応するグラフの対応する時間帯に所定の装飾をする。具体的には、例えば、生成部706は、判断した「土曜日」に対応するグラフ1002の対応する時間帯「6時台から11時台」を塗りつぶす。
これにより、急ブレーキの発生頻度が高い時間帯に応じて、各グラフ1001〜1003の対応する時間帯を塗りつぶすことができる。
なお、生成部706は、急ブレーキの発生回数が多い上位3位の曜日・時間帯を塗りつぶす際の色(あるいは、網掛け)を、順位ごとに異なる色(例えば、上位ほど濃い色)に設定することにしてもよい。また、ここでは、急ブレーキの発生回数が多い上位3位の曜日・時間帯を特定することにしたが、上位いくつまでの曜日・時間帯を特定するかは任意に設定可能である。また、ここでは、急ブレーキの発生回数を相対評価することにしたが、これに限らない。例えば、急ブレーキの発生回数が多い曜日・時間帯として、生成部706が、予め決められた閾値以上の曜日・時間帯を特定することにしてもよい。
図7の説明に戻り、生成部706は、地図DB240(図2参照)から、対象エリアの地図を取得する。そして、生成部706は、取得した対象エリアの地図上の急ブレーキ多発地点Riに対応する箇所に所定の装飾をする。具体的には、例えば、生成部706は、対象エリアの地図上の急ブレーキ多発地点Riに対応する箇所に、急ブレーキが多発していることを示すアイコンを配置することにしてもよい。
ここで、図11を用いて、急ブレーキ多発地点Riに対応する箇所に対する装飾例について説明する。ここでは、対象エリアを「○×県」とし、対象エリア「○×県」を区切って分割した領域R1〜Rnのうち、急ブレーキ多発地点として領域R1,R5,R10,R20の4つの領域が特定されたとする。
図11は、急ブレーキ多発地点Riに対応する箇所に対する装飾例を示す説明図である。図11において、まず、生成部706は、地図DB240から、対象エリア「○×県」の地図1101を取得する。なお、図11では、対象エリア「○×県」の一部を抜粋して表示している。
そして、生成部706は、対象エリア「○×県」の地図1101上の急ブレーキ多発地点R1,R5,R10,R20に対応する箇所に、急ブレーキが多発していることを示すアイコンを配置する。図11の例では、急ブレーキ多発地点R1,R5,R10,R20に対応する箇所に、枠1111〜1114がそれぞれ配置されている。
なお、図11中の数字「1」は、急ブレーキ多発地点R1に対応している。また、図11中の数字「2」は、急ブレーキ多発地点R5に対応している。また、図11中の数字「3」は、急ブレーキ多発地点R10に対応している。また、図11中の数字「4」は、急ブレーキ多発地点R20に対応している。
枠1111〜1114は、急ブレーキが多発していることを示すアイコンである。枠1111〜1114は、例えば、枠1111〜1114の中心が、急ブレーキ多発地点R1,R5,R10,R20の中心と一致するように配置される。なお、枠1111〜1114の大きさは任意に設定可能である。
これにより、対象エリア「○×県」の地図1101上の急ブレーキ多発地点R1,R5,R10,R20に対応する箇所に、急ブレーキが多発している箇所であることが識別可能となる装飾を施すことができる。
図7の説明に戻り、生成部706は、進行方向別の急ブレーキ発生回数テーブル900(図9参照)を参照して、急ブレーキ多発地点Riの急ブレーキ発生方向を特定することにしてもよい。ここで、急ブレーキ発生方向とは、急ブレーキ発生時の車両Cの進行方向である。
例えば、急ブレーキ多発地点Riを「急ブレーキ多発地点R1」とする。この場合、生成部706は、例えば、進行方向別の急ブレーキ発生回数テーブル900を参照して、急ブレーキ多発地点R1での急ブレーキの発生回数が最大の進行方向「西」を、急ブレーキ多発地点R1の急ブレーキ発生方向として特定することにしてもよい。
これにより、急ブレーキ多発地点R1において、最も急ブレーキが発生している進行方向を、急ブレーキ多発地点R1の急ブレーキ発生方向として特定することができる。
また、生成部706は、対象エリアの地図上の急ブレーキ多発地点Riに対応する箇所に、特定した急ブレーキ発生方向を示すアイコンを配置することにしてもよい。
ここで、図12を用いて、急ブレーキ発生方向を示すアイコンの配置例について説明する。ここでは、対象エリア「○×県」内の急ブレーキ多発地点R1を例に挙げて、急ブレーキ発生方向を示すアイコンの配置例について説明する。
図12は、急ブレーキ発生方向を示すアイコンの配置例を示す説明図である。図12において、(12−1)生成部706は、対象エリア「○×県」の地図(例えば、図11に示した地図1101)から、急ブレーキ多発地点R1を含む所定範囲の地図を抽出する。
ここで、所定範囲は、任意に設定可能であり、例えば、縦×横が200[m]×100[m]程度の範囲に設定される。以下の説明では、急ブレーキ多発地点Riを含む所定範囲を「急ブレーキ多発エリアAi」と表記する場合がある。図12の例では、急ブレーキ多発地点R1を含む急ブレーキ多発エリアA1の地図1201が抽出されている。
(12−2)生成部706は、急ブレーキ多発エリアA1の地図1201上の急ブレーキ多発地点R1に対応する箇所に、急ブレーキ発生方向「西」を示すアイコン1210を配置する。アイコン1210は、急ブレーキ発生方向である西向きの矢印である。なお、アイコン1210の配置位置は、任意に設定可能であり、例えば、枠1111内のいずれかの位置(例えば、中央、上部中央、下部中央)に設定される。図12の例では、アイコン1210は、枠1111内の上部中央に配置されている。
これにより、急ブレーキ多発エリアA1の地図1201上の急ブレーキ多発地点R1に対応する箇所に、急ブレーキ多発地点R1において、最も急ブレーキが発生している進行方向を示すアイコン1210を表示することができる。
図7の説明に戻り、出力部707は、生成されたグラフを、急ブレーキ(所定の運転操作)がなされた場所を示す地図に対応付けて出力する。具体的には、例えば、出力部707は、急ブレーキ多発地点Riについて生成された、所定の曜日区分のそれぞれにおける、急ブレーキの一日における発生度を示すグラフを、急ブレーキ多発地点Riを示す地図に対応付けて出力する。
出力部707の出力形式としては、例えば、メモリ302、ディスク304などの記憶装置への記憶、ディスプレイ306への表示、プリンタ308への印刷出力、I/F305による外部装置への送信などがある。
より具体的には、例えば、出力部707は、急ブレーキ多発地点R1について生成されたグラフ1001〜1003(図10の(10−4)参照)を、急ブレーキ多発エリアA1の地図1201(図12の(12−2)参照)に対応付けてディスプレイ306に表示することにしてもよい。
ここで、図13を用いて、急ブレーキ多発地点Riについてのグラフと地図とを対応付けて表示する分析データ画面の画面例について説明する。
図13は、分析データ画面の画面例を示す説明図である。図13において、分析データ画面1300は、急ブレーキ多発地点R1(△△市〇〇東部5(〇〇西交差点付近))について生成されたグラフ1001〜1003と、急ブレーキ多発エリアA1の地図1201とを対応付けて表示する画面である。
分析データ画面1300において、入力装置307を用いたユーザの操作入力により、枠1111を選択すると、枠1111の配置位置を調整することができる。また、分析データ画面1300において、アイコン1210を選択すると、アイコン1210の配置位置や向きを調整することができる。
図13の例では、アイコン1210の配置位置と向きが、図12で示した例とは異なる配置位置と向きに調整されている。このように、アイコン1210の配置位置や向きを、地図1201上の道路の位置や形状に合わせて調整することで、急ブレーキ発生方向をより分かりやすく表示することができる。
図7の説明に戻り、出力部707は、対象エリアに対応する地図と、急ブレーキ多発地点として特定された一又は複数の場所と、生成された一又は複数の場所に対応する各グラフとを含む分析データを出力することにしてもよい。
具体的には、例えば、出力部707は、対象エリア「○×県」に対応する地図と、急ブレーキ多発地点R1,R5,R10,R20と、急ブレーキ多発地点R1,R5,R10,R20に対応する各グラフとを含む分析データを、プリンタ308へ印刷出力することにしてもよい。
これにより、例えば、対象エリア「○×県」において、急ブレーキが多発している地点を示すポスターやビラを生成することができる。
図14は、ポスターの具体例を示す説明図である。図14において、ポスター1400は、○×県(対象エリア)内の急ブレーキが多発している地点を示している。ポスター1400には、対象エリア「○×県」に対応する地図1410と、対象エリア「○×県」の中心部CPを拡大して示す中心部拡大図1420とが表示されている。
また、ポスター1400には、急ブレーキ多発地点R1,R5,R10,R20に対応する各グラフと、各急ブレーキ多発地点R1,R5,R10,R20を含む各急ブレーキ多発エリアA1,A5,A10,A20の地図とが対応付けて表示されている。
なお、図14では説明のため、急ブレーキ多発地点R1に対応するグラフ1431〜1433(図13に示したグラフ1001〜1003に対応)と、急ブレーキ多発エリアA1の地図1440(図13に示した地図1201に対応)とを拡大して表示している。
ポスター1400によれば、○×県内の急ブレーキが多発している地点について、曜日区分ごとの急ブレーキの発生状況を視覚的に分かり易く提示することが可能となり、ドライバーの危険予知を支援することができる。
例えば、グラフ1431によれば、ドライバーは、地図1440で示される○○西交差点付近について、月曜日から金曜日の6時台から11時台の時間帯と12時台から17時台の時間帯の急ブレーキの発生頻度が高いことを直感的に判断することができる。また、グラフ1432によれば、ドライバーは、地図1440で示される○○西交差点付近について、土曜日の6時台から11時台の時間帯の急ブレーキの発生頻度が高いことを直感的に判断することができる。
また、地図1440の上部には、中心部拡大図1420上の急ブレーキ多発地点R1に対応する箇所に記された数字「1」が表記されている。このため、ドライバーは、地図1440で示される場所が、中心部拡大図1420上のどの位置に対応しているのかを容易に把握することができる。
また、運送会社などの事務所や休憩室にポスター1400を提示することにより、社内の安全指導や教育、運行計画などに活用することができる。また、高速道路のサービスエリアなどにポスター1400を提示することにより、一般のドライバーの危険予知を支援することができる。
(分析データ生成装置201の分析データ生成処理手順)
つぎに、分析データ生成装置201の分析データ生成処理手順について説明する。
図15は、分析データ生成装置201の分析データ生成処理手順の一例を示すフローチャートである。図15のフローチャートにおいて、まず、分析データ生成装置201は、対象エリアの指定を受け付けたか否かを判断する(ステップS1501)。
ここで、分析データ生成装置201は、対象エリアの指定を受け付けるのを待つ(ステップS1501:No)。そして、分析データ生成装置201は、対象エリアの指定を受け付けた場合(ステップS1501:Yes)、地図DB240から、対象エリアの地図を取得する(ステップS1502)。
つぎに、分析データ生成装置201は、対象エリアの急ブレーキデータを抽出する急ブレーキデータ抽出処理を実行する(ステップS1503)。なお、急ブレーキデータ抽出処理の具体的な処理手順については、図16を用いて後述する。
つぎに、分析データ生成装置201は、対象エリアの急ブレーキ多発地点を特定する急ブレーキ多発地点特定処理を実行する(ステップS1504)。なお、急ブレーキ多発地点特定処理の具体的な処理手順については、図17を用いて後述する。
つぎに、分析データ生成装置201は、特定した対象エリアの急ブレーキ多発地点のうちの未選択の急ブレーキ多発地点Riを選択する(ステップS1505)。そして、分析データ生成装置201は、急ブレーキ多発地点Riの急ブレーキデータの統計処理を実行する(ステップS1506)。なお、統計処理の具体的な処理手順については、図18を用いて後述する。
つぎに、分析データ生成装置201は、急ブレーキ多発地点Riについて、所定の曜日区分のそれぞれにおける、急ブレーキの一日における発生度を示すグラフを生成するグラフ生成処理を実行する(ステップS1507)。なお、グラフ生成処理の具体的な処理手順については、図19を用いて後述する。
つぎに、分析データ生成装置201は、対象エリアの地図上の急ブレーキ多発地点Riに対応する箇所に所定の装飾をする地図化処理を実行する(ステップS1508)。なお、地図化処理の具体的な処理手順については、図20を用いて後述する。
つぎに、分析データ生成装置201は、急ブレーキ多発地点Riのグラフと、急ブレーキ多発地点Riを含む急ブレーキ多発エリアAiの地図とを対応付けるマッチング処理を実行する(ステップS1509)。なお、マッチング処理の具体的な処理手順については、図21を用いて後述する。
そして、分析データ生成装置201は、対応付けた急ブレーキ多発地点Riについてのグラフと地図とを出力する(ステップS1510)。つぎに、分析データ生成装置201は、特定した対象エリアの急ブレーキ多発地点のうち、未選択の急ブレーキ多発地点があるか否かを判断する(ステップS1511)。
ここで、未選択の急ブレーキ多発地点がある場合(ステップS1511:Yes)、分析データ生成装置201は、ステップS1505に戻る。一方、未選択の急ブレーキ多発地点がない場合(ステップS1511:No)、分析データ生成装置201は、本フローチャートによる一連の処理を終了する。
これにより、対象エリアの急ブレーキ多発地点Riについてのグラフと地図とを対応付けて出力することができる。
<急ブレーキデータ抽出処理手順>
つぎに、図15のステップS1503に示した急ブレーキデータ抽出処理の具体的な処理手順について説明する。
図16は、急ブレーキデータ抽出処理の具体的処理手順の一例を示すフローチャートである。図16のフローチャートにおいて、まず、分析データ生成装置201は、プローブデータDB220から、対象エリアのプローブデータを抽出する(ステップS1601)。
つぎに、分析データ生成装置201は、抽出した対象エリアのプローブデータから、日時が最新のものから順に、未選択のプローブデータを選択する(ステップS1602)。そして、分析データ生成装置201は、対象エリアのプローブデータから、選択したプローブデータと車両IDが同一の直前のプローブデータを検索する(ステップS1603)。
つぎに、分析データ生成装置201は、直前のプローブデータが検索されたか否かを判断する(ステップS1604)。ここで、直前のプローブデータが検索されなかった場合(ステップS1604:No)、分析データ生成装置201は、ステップS1608に移行する。
一方、直前のプローブデータが検索された場合(ステップS1604:Yes)、分析データ生成装置201は、選択したプローブデータの速度が、直前のプローブデータの速度から10[km/sec]以上減速しているか否かを判断する(ステップS1605)。ここで、10[km/sec]以上減速していない場合(ステップS1605:No)、分析データ生成装置201は、ステップS1608に移行する。
一方、10[km/sec]以上減速している場合(ステップS1605:Yes)、分析データ生成装置201は、選択したプローブデータの位置と直前のプローブデータの位置とに基づいて、車両Cの進行方向を算出する(ステップS1606)。そして、分析データ生成装置201は、選択したプローブデータと、算出した車両Cの進行方向とを、急ブレーキデータとして急ブレーキデータDB230に格納する(ステップS1607)。
つぎに、分析データ生成装置201は、対象エリアのプローブデータから選択されていない未選択のプローブデータがあるか否かを判断する(ステップS1608)。ここで、未選択のプローブデータがある場合(ステップS1608:Yes)、分析データ生成装置201は、ステップS1602に戻る。
一方、未選択のプローブデータがない場合(ステップS1608:No)、分析データ生成装置201は、急ブレーキデータ抽出処理を呼び出したステップに戻る。これにより、対象エリアの急ブレーキデータを抽出することができる。
<急ブレーキ多発地点特定処理手順>
つぎに、図15のステップS1504に示した急ブレーキ多発地点特定処理の具体的な処理手順について説明する。
図17は、急ブレーキ多発地点特定処理の具体的処理手順の一例を示すフローチャートである。図17のフローチャートにおいて、まず、分析データ生成装置201は、対象エリアの地図を区切って領域R1〜Rnに分割する(ステップS1701)。つぎに、分析データ生成装置201は、領域Riの「i」を「i=1」として(ステップS1702)、領域R1〜Rnから領域Riを選択する(ステップS1703)。
そして、分析データ生成装置201は、急ブレーキデータDB230から、領域Riの急ブレーキデータを抽出する(ステップS1704)。つぎに、分析データ生成装置201は、抽出した領域Riの急ブレーキデータのデータ数を計数することにより、急ブレーキの発生回数Piを算出する(ステップS1705)。
つぎに、分析データ生成装置201は、抽出した領域Riの急ブレーキデータのうち、車両IDが異なる急ブレーキデータのデータ数を計数することにより、急ブレーキの発生台数Qiを算出する(ステップS1706)。そして、分析データ生成装置201は、算出した発生回数Piが、発生台数Qiの5倍以上であるか否かを判断する(ステップS1707)。
ここで、発生回数Piが発生台数Qiの5倍未満の場合(ステップS1707:No)、分析データ生成装置201は、ステップS1709に移行する。一方、発生回数Piが発生台数Qiの5倍以上の場合(ステップS1707:Yes)、分析データ生成装置201は、領域Riを急ブレーキ多発地点とする(ステップS1708)。
つぎに、分析データ生成装置201は、領域Riの「i」をインクリメントして(ステップS1709)、「i」が「n」より大きいか否かを判断する(ステップS1710)。ここで、「i」が「n」以下の場合(ステップS1710:No)、分析データ生成装置201は、ステップS1703に戻る。
一方、「i」が「n」より大きい場合(ステップS1710:Yes)、分析データ生成装置201は、急ブレーキ多発地点特定処理を呼び出したステップに戻る。これにより、対象エリア内の急ブレーキ多発地点Riを特定することができる。
<統計処理手順>
つぎに、図15のステップS1506に示した統計処理の具体的な処理手順について説明する。
図18は、統計処理の具体的処理手順の一例を示すフローチャートである。図18のフローチャートにおいて、まず、分析データ生成装置201は、急ブレーキ多発地点Riの急ブレーキデータの日時に基づいて、急ブレーキ多発地点Riの曜日別・時間帯別の急ブレーキの発生回数を算出する(ステップS1801)。
そして、分析データ生成装置201は、算出した急ブレーキ多発地点Riの曜日別・時間帯別の急ブレーキの発生回数を、曜日別・時間帯別の急ブレーキ発生回数テーブル800に格納する(ステップS1802)。
つぎに、分析データ生成装置201は、急ブレーキ多発地点Riの急ブレーキデータの進行方向に基づいて、急ブレーキ多発地点Riの進行方向別の急ブレーキの発生回数を算出する(ステップS1803)。
そして、分析データ生成装置201は、算出した急ブレーキ多発地点Riの進行方向別の急ブレーキの発生回数を、進行方向別の急ブレーキ発生回数テーブル900に格納して(ステップS1804)、統計処理を呼び出したステップに戻る。
これにより、急ブレーキ多発地点Riの曜日別・時間帯別の急ブレーキの発生回数と、進行方向別の急ブレーキの発生回数を算出することができる。
<グラフ生成処理手順>
つぎに、図15のステップS1507に示したグラフ生成処理の具体的な処理手順について説明する。
図19は、グラフ生成処理の具体的処理手順の一例を示すフローチャートである。図19のフローチャートにおいて、まず、分析データ生成装置201は、所定の曜日区分それぞれに対応するグラフ(雛形)を、メモリ302、ディスク304などの記憶装置から読み出す(ステップS1901)。
ここでは、所定の曜日区分を、「月曜日から金曜日の組」と「土曜日」と「日曜日」とした場合を例に挙げて説明する。
つぎに、分析データ生成装置201は、曜日別・時間帯別の急ブレーキ発生回数テーブル800を参照して、急ブレーキの発生回数が1位の曜日・時間帯を特定する(ステップS1902)。つぎに、分析データ生成装置201は、特定した1位の曜日・時間帯が、「月曜日から金曜日の組」、「土曜日」および「日曜日」のいずれの曜日区分に属するかを判断する(ステップS1903)。そして、分析データ生成装置201は、判断した該当曜日区分のグラフの該当時間帯を塗りつぶす(ステップS1904)。なお、該当時間帯は、1位の曜日・時間帯の時間帯である。
つぎに、分析データ生成装置201は、曜日別・時間帯別の急ブレーキ発生回数テーブル800を参照して、急ブレーキの発生回数が2位の曜日・時間帯を特定する(ステップS1905)。つぎに、分析データ生成装置201は、特定した2位の曜日・時間帯が、「月曜日から金曜日の組」、「土曜日」および「日曜日」のいずれの曜日区分に属するかを判断する(ステップS1906)。そして、分析データ生成装置201は、判断した該当曜日区分のグラフの該当時間帯を塗りつぶす(ステップS1907)。なお、該当時間帯は、2位の曜日・時間帯の時間帯である。また、該当時間帯が既に塗りつぶされている場合は、ステップS1907の処理を省略することができる。
つぎに、分析データ生成装置201は、曜日別・時間帯別の急ブレーキ発生回数テーブル800を参照して、急ブレーキの発生回数が3位の曜日・時間帯を特定する(ステップS1908)。つぎに、分析データ生成装置201は、特定した3位の曜日・時間帯が、「月曜日から金曜日の組」、「土曜日」および「日曜日」のいずれの曜日区分に属するかを判断する(ステップS1909)。そして、分析データ生成装置201は、判断した該当曜日区分のグラフの該当時間帯を塗りつぶして(ステップS1910)、グラフ生成処理を呼び出したステップに戻る。なお、該当時間帯は、3位の曜日・時間帯の時間帯である。また、該当時間帯が既に塗りつぶされている場合、ステップS1910の処理を省略することができる。
これにより、急ブレーキ多発地点Riについて、所定の曜日区分のそれぞれにおける、急ブレーキの一日における発生度を示すグラフを生成することができる。
<地図化処理手順>
つぎに、図15のステップS1508に示した地図化処理の具体的な処理手順について説明する。
図20は、地図化処理の具体的処理手順の一例を示すフローチャートである。図20のフローチャートにおいて、まず、分析データ生成装置201は、対象エリアの地図上の急ブレーキ多発地点Riに対応する箇所を特定する(ステップS2001)。
そして、分析データ生成装置201は、特定した急ブレーキ多発地点Riに対応する箇所に、急ブレーキが多発していることを示すアイコンを配置して(ステップS2002)、地図化処理を呼び出したステップに戻る。これにより、対象エリアの地図上の急ブレーキ多発地点Riに対応する箇所に装飾を施すことができる。
<マッチング処理手順>
つぎに、図15のステップS1509に示したマッチング処理の具体的な処理手順について説明する。
図21は、マッチング処理の具体的処理手順の一例を示すフローチャートである。図21のフローチャートにおいて、まず、分析データ生成装置201は、対象エリアの地図から、急ブレーキ多発地点Riを含む急ブレーキ多発エリアAiの地図を抽出する(ステップS2101)。
そして、分析データ生成装置201は、進行方向別の急ブレーキ発生回数テーブル900を参照して、急ブレーキ多発地点Riの急ブレーキ発生方向を特定する(ステップS2102)。つぎに、分析データ生成装置201は、急ブレーキ多発エリアAiの地図上の急ブレーキ多発地点Riに対応する箇所に、特定した急ブレーキ発生方向を示すアイコンを配置する(ステップS2103)。
そして、分析データ生成装置201は、急ブレーキ多発地点Riのグラフと、急ブレーキ多発エリアAiの地図とを対応付けて(ステップS2104)、マッチング処理を呼び出したステップに戻る。これにより、急ブレーキ多発地点Riのグラフと、急ブレーキ多発地点Riを含む急ブレーキ多発エリアAiの地図とを対応付けることができる。
以上説明したように、実施の形態にかかる分析データ生成装置201によれば、複数の車両Cのプローブデータに基づいて、急ブレーキ(あるいは、急ハンドル、ハザードランプの点灯、ホーンの使用など)がなされた領域Riを特定することができる。これにより、危険回避などのためにドライバーによって急ブレーキがなされた領域Ri(例えば、急ブレーキ多発地点Ri)を特定することができる。
また、分析データ生成装置201によれば、急ブレーキがなされた領域Riについて、所定の曜日区分のそれぞれにおける、急ブレーキの一日における発生度を示すグラフを生成することができる。また、分析データ生成装置201によれば、生成したグラフを、領域Riを示す地図に対応付けて出力することができる。これにより、領域Ri(例えば、急ブレーキ多発地点Ri)の曜日区分ごとの急ブレーキの発生状況を視覚的に分かり易く提示することが可能となり、ドライバーの危険予知を支援することができる。
また、分析データ生成装置201によれば、所定の曜日区分を、月曜日から金曜日の組と、土曜日と日曜日との組、または、月曜日から土曜日の組と、日曜日、または、月曜日から金曜日の組と、土曜日と、日曜日とすることができる。これにより、一日における急ブレーキの発生度合いの推移が似通っている曜日について、一日における急ブレーキの発生度を一つのグラフに集約して表現することができる。このため、ドライバーが急ブレーキの発生状況を確認する際の視認性を高めることができる。
また、分析データ生成装置201によれば、所定の曜日区分を祝日または祭日とすることができる。これにより、一日における急ブレーキの発生度合いの推移が似通っている祝日や祭日について、一日における急ブレーキの発生度を一つのグラフに集約して表現することができる。
また、分析データ生成装置201によれば、急ブレーキの一日における発生度を示すグラフとして、24時間を角形または円形で表示したグラフを生成することができる。これにより、一日のうちの時間帯と、その時間帯における急ブレーキの発生度との関係を分かりやすく提示することができる。
また、分析データ生成装置201によれば、急ブレーキの発生頻度が高い時間帯に応じて、グラフの対応する時間帯に所定の装飾をして出力することができる。これにより、急ブレーキの発生頻度が高い曜日・時間帯を直感的に判断しやすくさせることができる。
また、分析データ生成装置201によれば、領域Riを示す地図上の急ブレーキがなされた箇所に所定の装飾をして出力することができる。これにより、急ブレーキがなされた箇所を地図上で判別可能にすることができる。
また、分析データ生成装置201によれば、対象エリアに対応する地図と、急ブレーキがなされた一又は複数の場所と、生成した一又は複数の場所に対応する各グラフとを含む分析データを出力することができる。これにより、例えば、ポスター1400(図14参照)のように、対象エリア内の複数の急ブレーキ多発地点について、曜日区分ごとの急ブレーキの発生状況を視覚的に分かり易く提示することが可能となる。
なお、本実施の形態で説明した運転操作に関する分析データ生成方法は、予め用意されたプログラムをパーソナル・コンピュータやワークステーション等のコンピュータで実行することにより実現することができる。本運転操作に関する分析データ生成プログラムは、ハードディスク、フレキシブルディスク、CD−ROM、MO、DVD等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録され、コンピュータによって記録媒体から読み出されることによって実行される。また、本運転操作に関する分析データ生成プログラムは、インターネット等のネットワークを介して配布してもよい。
上述した実施の形態に関し、さらに以下の付記を開示する。
(付記1)複数の車両の走行データに基づいて特定した所定の運転操作がなされた場所について所定の時間区分のそれぞれにおける前記所定の運転操作の一日における発生度を示すグラフを生成し、
生成した前記グラフを、前記場所を示す地図に対応付けて出力する、
処理をコンピュータに実行させることを特徴とする運転操作に関する分析データ生成プログラム。
(付記2)前記時間区分は、曜日区分であることを特徴とする付記1に記載の運転操作に関する分析データ生成プログラム。
(付記3)前記曜日区分は、月曜日から金曜日の組と、土曜日と日曜日との組であるか、または、月曜日から土曜日の組と、日曜日とであるか、または、月曜日から金曜日の組と、土曜日と、日曜日とであることを特徴とする付記2に記載の運転操作に関する分析データ生成プログラム。
(付記4)前記曜日区分は、さらに、祝日または祭日を含むことを特徴とする付記3に記載の運転操作に関する分析データ生成プログラム。
(付記5)前記グラフは、24時間を角形または円形で表示したものであることを特徴とする付記1〜4のいずれか一つに記載の運転操作に関する分析データ生成プログラム。
(付記6)前記コンピュータに、
前記所定の運転操作の発生頻度が高い時間帯に応じて、前記グラフの対応する時間帯に所定の装飾をして出力する、処理を実行させることを特徴とする付記5に記載の運転操作に関する分析データ生成プログラム。
(付記7)前記コンピュータに、
前記地図上の前記所定の運転操作がなされた箇所に所定の装飾をして出力する、処理を実行させることを特徴とする付記1〜6のいずれか一つに記載の運転操作に関する分析データ生成プログラム。
(付記8)前記時間区分は、季節区分であることを特徴とする付記1に記載の運転操作に関する分析データ生成プログラム。
(付記9)エリアの指定を受け付け、
前記エリア内における複数の車両の走行データに基づいて特定した所定の運転操作がなされた一又は複数の場所を特定し、
特定した前記一又は複数の場所において、所定の時間区分のそれぞれにおける前記所定の運転操作の一日における発生度を示すグラフを生成し、
前記エリアに対応する地図と、特定された前記一又は複数の場所と、生成された前記一又は複数の場所に対応する各グラフとを含む分析データを出力する、
処理をコンピュータに実行させることを特徴とする運転操作に関する分析データ生成プログラム。
(付記10)前記時間区分は、曜日区分であることを特徴とする付記9に記載の運転操作に関する分析データ生成プログラム。
(付記11)前記コンピュータに、
前記エリアに対応する地図上の、前記一又は複数の場所に所定の装飾をして出力する、処理を実行させることを特徴とする付記9または10に記載の運転操作に関する分析データ生成プログラム。
(付記12)前記コンピュータに、
特定した場所が複数の場合に、前記エリアに対応する地図上に、複数の場所を識別可能な所定の装飾をして出力する、処理を実行させることを特徴とする付記11に記載の運転操作に関する分析データ生成プログラム。
(付記13)複数の車両の走行データに基づいて特定した所定の運転操作がなされた場所について所定の時間区分のそれぞれにおける前記所定の運転操作の一日における発生度を示すグラフを生成し、
生成した前記グラフを、前記場所を示す地図に対応付けて出力する、
処理をコンピュータが実行することを特徴とする運転操作に関する分析データ生成方法。
(付記14)付記13に記載の運転操作に関する分析データ生成方法によって生成されたポスター。
(付記15)エリアの指定を受け付け、
前記エリア内における複数の車両の走行データに基づいて特定した所定の運転操作がなされた一又は複数の場所を特定し、
特定した前記一又は複数の場所において、所定の時間区分のそれぞれにおける前記所定の運転操作の一日における発生度を示すグラフを生成し、
前記エリアに対応する地図と、特定された前記一又は複数の場所と、生成された前記一又は複数の場所に対応する各グラフとを含む分析データを出力する、
処理をコンピュータが実行することを特徴とする運転操作に関する分析データ生成方法。
(付記16)複数の車両の走行データに基づいて特定した所定の運転操作がなされた場所について所定の時間区分のそれぞれにおける前記所定の運転操作の一日における発生度を示すグラフを生成し、生成した前記グラフを、前記場所を示す地図に対応付けて出力する制御部、
を有することを特徴とする情報処理装置。
(付記17)エリアの指定を受け付け、
前記エリア内における複数の車両の走行データに基づいて特定した所定の運転操作がなされた一又は複数の場所を特定し、
特定した前記一又は複数の場所において、所定の時間区分のそれぞれにおける前記所定の運転操作の一日における発生度を示すグラフを生成し、
前記エリアに対応する地図と、特定された前記一又は複数の場所と、生成された前記一又は複数の場所に対応する各グラフとを含む分析データを出力する、
制御部を有することを特徴とする情報処理装置。