JP6450062B2 - 官能化ポリブタジエン及び官能化スチレン/ブタジエンエラストマーを含有するゴム部品を有するタイヤ - Google Patents

官能化ポリブタジエン及び官能化スチレン/ブタジエンエラストマーを含有するゴム部品を有するタイヤ Download PDF

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Description

官能化ポリブタジエンゴム及び官能化スチレン/ブタジエンゴムの組合せを含むシリカ補強ゴム組成物を含む部品を有する空気入りゴムタイヤ。
空気入りゴムタイヤは有益な粘弾性を有する様々な部品を含有するのが通常望ましい。
例えば、空気入りゴムタイヤのトレッドの場合、トレッドは、タイヤ自体のために良好な耐摩耗性、ウェットトラクション(濡れ滑り抵抗)及び容認可能な転がり抵抗を促進する性質を提供するようなゴム組成物でできていることがしばしば所望される。様々なタイヤ部品のためのそのような望ましいゴム組成物の性質は、主に、エラストマー又はエラストマーの組合せの粘弾性に依存している。
例えば、タイヤトレッドの低い転がり抵抗を促進するため及び耐トレッド摩耗性を促進するために、タイヤ運転中の比較的低いエネルギー損失を表す比較的高い弾性反発特性値を有するエラストマーがタイヤトレッドゴム組成物を提供するために使用されている。
しかしながら、タイヤトレッドのウェットトラクション(濡れ滑り抵抗)を促進するためには、タイヤ運転中の比較的高いエネルギー損失を表す比較的低い弾性反発値を有するエラストマーがタイヤトレッドゴム組成物に使用されている。
そのような粘弾性の一つを一つ又は複数の他の性質に悪影響を及ぼすことなく改良するのは困難なことが多いと認識されている。そうした困難及び課題は当業者にはよく知られている。
そのような粘弾性的に矛盾した性質のバランスを取るために、通常様々なエラストマーの混合物がタイヤトレッドゴム組成物に使用されている。例えば、スチレン/ブタジエンエラストマーとポリブタジエンエラストマーの混合物がタイヤトレッドゴム組成物に使用され、時にはシス1,4−ポリイソプレンゴムが添加されることもある。
これまでに、官能化スチレン/ブタジエンゴムとポリブタジエンゴム(非官能化)との組合せを含有するシリカ補強剤含有ゴム組成物としてタイヤトレッドを提供することが提案されている。
そのようなスチレン/ブタジエンゴムは、ゴム組成物のシリカ補強の増強を促進するために、アルコキシリル基とチオール基の組合せで官能化されている。こうして、シリカ(例えば沈降シリカ)は、ポリブタジエンゴムではなく(又はそれに優先して)官能化スチレン/ブタジエンゴムと沈降シリカのヒドロキシル基との反応によって官能化スチレン/ブタジエンゴムと結び付き、そのような様式で、非官能化ポリブタジエンゴムではなく官能化スチレン/ブタジエンゴムに対して優先的に補強、又は少なくともより大きい補強を提供すると想定されている。
本発明では、官能化スチレン/ブタジエンゴムと組み合わせて使用されるポリブタジエンを官能化ポリブタジエンの形態で提供することによって、ゴム組成物のポリブタジエン成分のシリカ補強の増強、それによってゴム組成物自体の増強された又は改良されたシリカ補強の促進について評価したいと考えている。
本発明では、官能化ポリブタジエンとの相溶性(混和性)を促進するために中程度の結合スチレン含有量(例えばスチレン/ブタジエンゴムの約15〜約28又は34パーセント)を有する、そしてまた官能化ポリブタジエンとの非相溶性(非混和性)を促進するために高い結合スチレン含有量(例えばスチレン/ブタジエンゴムの約35〜約45パーセント)も有する官能化スチレン/ブタジエンを提供したいとも考えている。
本発明の記載において、用語“phr”は、使用されている場合、“100重量部のゴムあたりの材料の部”を意味する。“ゴム”及び“エラストマー”という用語は、別段の規定のない限り互換的に使用されうる。“ゴム組成物”、“配合ゴム”及び“コンパウンド”という用語は、別段の規定のない限り、各種成分及び材料とブレンド又は混合されているゴム、又はエラストマーのことを言うのに互換的に使用でき、そのような用語は当業者には周知である。
本発明では、“官能化(されている)”という用語は、ゴム組成物のための沈降シリカ補強剤上に含有されているヒドロキシル基(例えばシラノール基)と反応する少なくとも一つの官能基を含有するエラストマーに関する。
発明の概要及び発明を実施するための形態
本発明に従って、100重量部のゴムあたりの重量部(phr)を基にして、
(A)約50〜約80phrの溶液重合調製スチレン/ブタジエンゴム(S−SBR){前記スチレン/ブタジエンゴムの一つの末端は、アルコキシリル基とアミン又はチオール基のいずれか、特にチオール基との組合せで末端二官能化されており、前記(S−SBR)は、
(1)約15〜約34、あるいは約18〜約28パーセントの結合スチレン単位(S−SBR−A)、又は
(2)約35〜約45パーセントの結合スチレン単位(S−SBR−B)
の結合スチレン含有量を有する}と;
(B)約5〜約70phrの鎖内官能化ポリブタジエンエラストマー{約30〜約50パーセントの範囲のシス1,4−異性体含有量、約40〜約60パーセントの範囲のトランス1,4−異性体含有量を有し、ポリブタジエンポリマー鎖に結合された約0.2〜約1.5重量パーセントの官能基を含む鎖内官能化を含有し;
前記鎖内官能化ポリブタジエンエラストマーは、
(1)1,3−ブタジエンモノマーと;
(2)式(I):
Figure 0006450062
[式中、Rは、1〜10個の炭素原子を含有するアルキル基又は水素原子を表し、R及びRは同じか又は異なり、水素原子(ただしR及びRの両方とも水素ではあり得ない)、又は式(II)もしくは式(III):
Figure 0006450062
を含む部分を表し、式中、R基は、同じか又は異なり、1〜10個の炭素原子を含有するアルキル基、アリール基、アリル基及び構造式(IV):
(IV) −(CH−O−(CH−CH
を含むアルキルオキシ基を表し、式中、n、x、y及びzは、1〜10の範囲の整数を表す]を含む構造式を有する、前記1,3−ブタジエンモノマーの約0.2〜約1.5重量パーセントの量の官能化モノマーと
から誘導された鎖内反復単位のコポリマーを含む}と
を含むゴム組成物の部品を有する空気入りゴムタイヤを提供する。
一態様において、ゴム組成物は、約40〜約135、あるいは約50〜約90phrの
(A)アモルファス合成沈降シリカ(沈降シリカ)、又は
(B)ゴム補強カーボンブラック、又は
(C)前記沈降シリカとゴム補強カーボンブラックとの組合せ{前記組合せは望ましくは(所望により)、約1/1〜約10/1の範囲の重量比の前記沈降シリカとゴム補強カーボンブラックを含む}
を含む補強充填剤を含有する。
一態様において、前記ゴム組成物は、前記沈降シリカ上のヒドロキシル基(例えばシラノール基)と反応する部分(例えばシロキシ部分)及び前記エラストマーの一つと(例えば前記エラストマーに含有される炭素炭素二重結合と)相互作用する別の部分を有する前記沈降シリカ用のカップリング剤を含有する(例えば前記ゴム組成物が前記沈降シリカを含有する場合)。
構造式(I)によって表される官能化モノマーの代表例は、例えば、ピロリジンエチルスチレン(PES)である。
構造式(I)によって表される官能化モノマーの代表例は、例えば、ビニルベンジルピロリジンである。
構造式(I)によって表される官能化モノマーの代表例は、例えば、ビニルベンジルジメチルアミンである。
従って、一態様において、鎖内官能化ポリブタジエンは、1,3−ブタジエンと、ピロリジンエチルスチレン、ビニルベンジルジメチルアミン及びビニルベンジルピロリジンの少なくとも一つとから誘導された反復単位を含みうる。
一態様において、前記ポリブタジエンコポリマーはさらに、イソプレンから誘導された反復単位も含有する。その場合、イソプレンモノマーは、前記1,3−ブタジエン及び官能化モノマーと共重合されている。前記イソプレンの反復単位は、例えば、前記ポリブタジエンコポリマーの約2〜約25、あるいは約2〜約15重量パーセントを構成する。
例えば、及び、一態様において、前記官能化ポリブタジエンゴムは1,3−ブタジエンと官能化モノマーのコポリマーで、炭化水素溶媒中、共重合を開始するためのn−ブチルリチウムを含む重合開始剤の存在下、1,3−ブタジエンと官能性モノマーのアニオン共重合によって製造される。官能性モノマー単位のポリブタジエン鎖への組込み(分布)を促進するために重合調節剤、例えばこれに限定されないが、テトラメチルエチレンジアミン(TMEDAと呼ばれることもある)を加えてもよい。
一態様において、前に示したように、ポリブタジエン(前述のn−ブチルリチウム共重合開始剤によって製造された)は、約30〜約50パーセントの範囲のシス1,4−異性体含有量、約40〜約60パーセントの範囲のトランス1,4−異性体含有量及び約5〜約20パーセントの範囲のビニル1,2−含有量を含みうる。典型的なガラス転移温度(Tg)は約−85℃〜約−95℃の範囲である。その数平均分子量(Mn)は、例えば約75,000〜約350,000の範囲であり得、その重量平均/数平均(Mw/Mn)の不均質性指数(heterogeneity index)は、例えば、約1〜約2.5、あるいは約1.5〜約2.5の範囲でありうる。例えば、米国特許第6,664,328号参照。
一態様において、前記末端二官能化スチレン/ブタジエンエラストマー及び前記鎖内官能化ポリブタジエンエラストマーの少なくとも一つは、四塩化スズ又は四塩化ケイ素、特に四塩化スズを用いて少なくとも部分的に連鎖延長される。
便宜上、n−ブチルリチウム開始重合によって製造されたポリブタジエンゴムを本明細書では“リチウムポリブタジエン”と呼び、n−ブチルリチウム開始共重合によって製造された官能化ポリブタジエンゴムを本明細書では“リチウムポリブタジエンコポリマー”と呼ぶことにする。
これは、1,3−ブタジエンモノマーからポリブタジエンエラストマーを形成するためにニッケルベースの重合触媒の存在下で1,3−ブタジエンを溶液重合して製造され、少なくとも90パーセントのシス1,4−異性体含有量を有し、約−100℃〜約−110℃の範囲の典型的Tgを有するポリブタジエンとは対照的であり、その代わりである。そのようなニッケルポリブタジエンエラストマーは、例えば、約230,000〜約250,000の範囲の数平均(Mn)、約1.5〜約2の範囲の不均質性指数(Mw/Mn)を有しうる。例えば、米国特許第7,081,505号参照。
官能性スチレン/ブタジエンゴムは、スチレン/ブタジエンエラストマーの同一末端にてアルコキシシリル基と第一級アミノ又はチオール基、特にチオール基との組合せで一緒に二官能化されている。これは前記アルコキシシリル基と第一級アミノ又はチオール基の組合せを含有する単一の二官能性重合停止化合物から誘導される。
それによって、アルコキシシリル基と第一級アミノ基又はチオール基との二官能性組合せは、例えばスチレン/ブタジエンゴムの一つの末端に結合され、末端二官能化スチレン/ブタジエンゴムが形成できる。
末端二官能化スチレン/ブタジエンゴムは、例えば、炭化水素溶媒中で有機アルカリ金属及び/又は有機アルカリ土類金属を開始剤として用いるアニオン重合によってスチレン及びブタジエンを重合し、重合が実質的に完了した時点で、アルコキシシリル基と保護基で保護された第一級アミノ基又は保護基で保護されたチオール基とを有する停止剤化合物を重合停止剤としてリビングポリマー鎖末端と作用させるために加え、次いで、例えば加水分解又は他の適切な手段によって保護基の脱保護を実施することによって製造できる。一態様において、末端二官能化スチレン/ブタジエンゴムは、例えば、米国特許第7,342,070号に示された方法で製造できる。別の態様において、末端二官能化スチレン−ブタジエンゴムは、例えばWO2007/047943に示された方法で製造できる。
一態様において、米国特許第7,342,070号に述べられているように、末端二官能化スチレン/ブタジエンゴムは、式(V):
Figure 0006450062
[式中、Pは、スチレン/ブタジエンコポリマーの(コ)ポリマー鎖であり、Rは、1〜12個の炭素原子を有するアルキレン基であり、R及びRは、1〜20個の炭素原子を有するアルキル基、アリル基又はアリール基からそれぞれ独立に選ばれ、Rは好ましくはエチル基であり、nは1又は2の値であり、mは1又は2の値、好ましくは2であり、kは1又は2の値であり、xは0〜1の値であり、ただし、n+m+kは3又は4の整数である]を含みうる。
保護された第一級アミノ基及びアルコキシシリル基を有する停止剤化合物は、当該技術分野で公知のそのような基を含有する様々な化合物のいずれでもよい。一態様において、保護された第一級アミノ基及びアルコキシシリル基を有する化合物は、例えば、N,N−ビス(トリメチルシリル)アミノプロピルメチルジメトキシシラン、1−トリメチルシリル−2,2−ジメトキシ−1−アザ−2−シラシクロペンタン、N,N−ビス(トリメチルシリル)アミノプロピルトリメトキシシラン、N,N−ビス(トリメチルシリル)アミノプロピルトリエトキシシラン、N,N−ビス(トリメチルシリル)アミノプロピルメチルジエトキシシラン、N,N−ビス(トリメチルシリル)アミノエチルトリメトキシシラン、N,N−ビス(トリメチルシリル)−アミノエチルトリエトキシシラン、N,N−ビス(トリメチルシリル)アミノエチルメチルジメトキシシラン、N,N−ビス(トリメチルシリル)アミノエチルメチルジエトキシシランなどでありうるが、好適なのは1−トリメチルシリル−2,2−ジメトキシ−1−アザ−2−シラシクロペンタン、N,N−ビス(トリメチルシリル)アミノプロピルメチルジメトキシシラン及びN,N−ビス(トリメチルシリル)アミノプロピルメチルジエトキシシランである。一態様において、保護された第一級アミノ基及びアルコキシシリル基を有する化合物は、N,N−ビス(トリメチルシリル)アミノプロピルトリエトキシシランである。
例えば、アルコキシシリル基及び第一級アミン基で末端二官能化されたスチレン−ブタジエンゴムは、例えば日本合成ゴム(JSR)社製のHPR355でありうる。
さらに、そして別の態様において、溶液重合調製スチレン−ブタジエンゴムは、アルコキシシリル基とチオールで末端二官能化できる。これは、例えば、リビングアニオン性スチレン/ブタジエンポリマーと、式VI:
(VI) (RO) Si−R−S−SiR
[式中、Siはケイ素であり;Sは硫黄であり;Oは酸素であり;xは1、2及び3から選ばれる整数であり;yは0、1、及び2から選ばれる整数であり;x+y=3であり;Rは同じか又は異なり、(C〜C16)アルキルであり;Rアリーレンアルキルアリーレン、又は(C〜C16アルキレンである]によって表されるシラン−スルフィドとの反応生成物を含みうる。一態様において、Rは(C〜C16アルキレンである。一態様において、各R基は同じか又は異なり、それぞれ独立にC〜Cアルキルであり、RはC〜C アルキレンである。
前述のように、一態様において、末端二官能化スチレン/ブタジエンゴムは、スチレン/ブタジエンエラストマーの一つの末端で、アルコキシシリル基と第一級アミン又はチオール基との組合せを含有する重合停止二官能性化合物により、アルコキシシリル基と第一級アミン又はチオール基との組合せで二官能化される。
そのような態様において、例えば、スチレン−ブタジエンゴムは、例えばStyron社製のWO2007/047943に記載のようなアルコキシシリル/チオール官能化SBRのように、アルコキシシリル基及びチオール基で末端二官能化されうる。
本(発明の)評価において、非官能化ポリブタジエンゴムの代わりに鎖内官能化ポリブタジエンゴムを末端二官能化スチレン/ブタジエンゴムと共に含めることの目的は、沈降シリカが末端二官能化スチレン/ブタジエンエラストマーだけとではなく、鎖内官能化ポリブタジエン及び末端二官能化スチレン/ブタジエンエラストマーの両官能性と反応することを促進し、沈降シリカが鎖内官能化ポリブタジエンエラストマー内及び全体にも良好に分散することにより、ゴム組成物自体における沈降シリカの良好な分散を作り出すことである。更なる目的は、沈降シリカ粒子の、ゴム組成物の鎖内官能化ポリブタジエン及び末端二官能化スチレン/ブタジエンエラストマー全体への良好なそしてより完全な分散を促進することにより、ゴム組成物のより大きい耐摩耗性を促進することである。これは、ゴム組成物の良好な耐摩耗性、従ってそのようなゴム組成物を有するタイヤの良好な耐トレッド摩耗性を予測する。
さらに、想定されている重要な側面は、高及び低結合スチレン含有量を有する末端二官能化スチレン/ブタジエンゴムの使用について評価するために、官能化エラストマーの混和性(相溶性)及び非混和性(非相溶性)ブレンドを創製し評価することである。
そのような目的の場合、高結合スチレン含有量を有する末端二官能化スチレン/ブタジエンゴムと鎖内官能化ポリブタジエンゴムとの組合せを含有する比較的非混和性ゴム組成物は、ゴム組成物のより高い弾性反発という物理的性質を有益に促進することもできると想定されている。これは、動作中のゴム組成物の少ない内部発熱、従って少ない温度上昇を予測し、またそのようなゴム組成物のトレッドを有するタイヤの良好な(低い)転がり抵抗を予測する。
そのような目的の場合、エラストマーの非混和性ブレンドは、高結合スチレン含有量を有する末端二官能化スチレン/ブタジエンを使用することによって創製でき、ゴム組成物の耐摩耗性、従ってそのようなゴム組成物のトレッドを有するタイヤの良好な耐トレッド摩耗性を増強することも想定されている。
また、この評価において、例えばゴムの約15〜約30又は34パーセントの範囲という著しく低い結合スチレン含有量を有する官能化スチレン/ブタジエンゴム(官能化SBR)を提供する目的は、官能化ポリブタジエンとのその混和性(相溶性)を促進するためである。
鎖内官能化ポリブタジエンと組み合わせて使用される低結合スチレン含有量の末端二官能化スチレン/ブタジエンゴム(官能化SBR)は、末端二官能化スチレン/ブタジエンと鎖内官能化ポリブタジエンエラストマーとの前述の非混和性ブレンドよりも程度は低いと予測されるものの、そのような官能化エラストマーの組合せのトレッドを有するタイヤの転がり抵抗及び耐トレッド摩耗性の低減を有益に促進しうる。
実施において、ゴム組成物に利用されるエラストマーは、イソブチレン(そのハロゲン変性のものを含む)のポリマー及びコポリマーを除くことが理解されており、好適なことである。
エラストマー用の補強カーボンブラックの例は、一般的にそれらのヨウ素価及びDBP(ジブチルフタレート)吸収値と共に、The Vanderbilt Rubber Handbook,(1990)、第13版416〜419ページに見出すことができる。
本発明の実施において、ゴム組成物における前述のシリカ及びゴム補強カーボンブラック補強充填剤の組合せの使用は、そのようなシリカ及びゴム補強カーボンブラックの組合せを前述の官能化スチレン/ブタジエン及び官能化ポリブタジエンエラストマーの組合せと共に含有するようなゴム組成物のトレッドを有するタイヤの良好な転がり抵抗(少ない転がり抵抗)及び耐トレッド摩耗性を促進するために提供される。
沈降シリカは、例えば、可溶性ケイ酸塩の酸性化によって得られるようなものである(例えばケイ酸ナトリウム又はケイ酸塩とアルミン酸塩の共沈)。
窒素ガスを用いて測定されるシリカのBET表面積は、例えば、約50〜約300、あるいは約120〜約200平方メートル/グラムの範囲でありうる。
シリカは、例えば、約100〜約400、通常約150〜約300cc/gの範囲のジブチルフタレート(DBP)吸収値も有しうる。
本発明で使用するために様々な市販シリカが考えられる。例えば、単なる例として及び制限なしに挙げると、PPG Industries社から商標Hi−Sil、規格210、243などとして市販されているシリカ;Rhodia社から規格Zeosil 1165MP及びZeosil 165GRとして入手できるシリカ及びDegussa AG社から規格VN2及びVN3、3770GRとして入手できるシリカ、及びHuber社からZeopol 8745として入手できるシリカなどである。
シリカ補強剤がゴムタイヤトレッドに使用される場合、シリカは、沈降シリカのジエン系エラストマーに対する結合を補助するために、従来カップリング剤と共に使用される。
シリカ表面(例えばシリカ上のヒドロキシル基)及びゴムエラストマー(例えばエラストマー中の炭素炭素二重結合)の両方と、シリカがゴムに対する補強効果を生じるような様式で反応できる化合物(その多くはカップリング剤又はカップラーとして当業者に一般的に知られている)がよく使用される。そのようなカップリング剤は、例えば、シリカ粒子と予備混合又は予備反応されてもよいし、又はゴム/シリカ加工中又は混合段階中にゴム混合物に添加されてもよい。カップリング剤とシリカがゴム/シリカ混合中又は加工段階中にゴムミックスに別個に添加される場合、カップリング剤はその後シリカとその場で結合すると考えられる。
特に、そのようなカップリング剤は、例えば、シリカ表面と反応できる構成成分又は部分(moiety)(シラン部分(portion))、及び、ゴム、特に炭素炭素二重結合又は不飽和を含有する硫黄加硫可能ゴムとも反応できる構成成分又は部分を有するシランで構成されうる。このようにして、該カップラーは、シリカとゴム間の接続ブリッジとして作用し、それによってシリカのゴム補強側面を増強する。
一側面において、カップリング剤のシランは、明らかにシリカ表面への結合をおそらくは加水分解を通じて形成し、カップリング剤のゴム反応成分は、ゴム自体に含有される炭素炭素二重結合と結合する。
シリカとゴムを結合するのに使用される多数のカップリング剤が教示されている。例えば、ポリスルフィド成分又は構造を含有するシランカップリング剤、例えば平均2〜約4個(例えば2〜約2.4個の範囲又は3〜約4個の範囲)の連結硫黄原子をそのポリスルフィドブリッジ中に含有するビス−(3−アルコキシシリルアルキル)ポリスルフィド、例えばビス−(3−トリエトキシシリルプロピル)ポリスルフィドなどである。
当業者であれば、トレッドのゴム組成物は、本明細書中に定義のようなカーボンブラック及び沈降シリカ(シリカカップリング剤と組み合わせて)などの前記補強充填剤、並びに劣化防止剤、本明細書中に定義のようなプロセス油、ステアリン酸又はステアリン酸亜鉛、酸化亜鉛、硫黄寄与材料及び本明細書中に定義のような加硫促進剤を含む従来の配合成分と配合されることは容易に分かるであろう。
そのようなゴムの配合は当業者には周知である。劣化防止剤は典型的にはアミン又はフェノールタイプのものである。ステアリン酸がゴム配合成分として通常引用されるが、その成分自体は通常、主にステアリン酸と、オレイン酸、リノレン酸及び/又はパルミチン酸(典型的に使用されている通り、一般的にステアリン酸中に含有される)の少なくとも一つとからなる有機酸の混合物として得られ使用されることは指摘されてよい。混合物は少量(約6重量パーセント未満)のミリスチン酸、アラキジン酸及び/又はアラキドン酸も含有しうる。そのような材料又は混合物は、ゴム配合分野ではステアリン酸と従来呼ばれている。
そのような添加剤が通常の又は典型的なゴム配合量又は量範囲で使用される場合、それらはそうでない場合を除き本発明の一部とは見なされない。例えば、成分の一部は、一側面において加工助剤として分類されうる。そのような加工助剤は、例えば、典型的には約1〜5phrの範囲、多くの場合約1〜約3phrの範囲で使用される微晶質及びパラフィン系ワックスなどのワックス;及び典型的には約1〜5phrの範囲、多くの場合約1〜約3phrの範囲で使用される樹脂(通常粘着付与剤として)、例えば合成炭化水素及び天然樹脂でありうる。硬化剤は、ゴムコンパウンド用の硫黄及び硫黄硬化促進剤(通常、単に促進剤と呼ばれる)の組合せ又は硫黄供与体/促進剤として分類されうる。硫黄及び促進剤の硬化剤の場合、硫黄を生成するビス(3−トリエトキシシリルプロピル)ポリスルフィドカップリング剤のほかにゴム組成物に添加される遊離硫黄の量は、硬化ゴム組成物の架橋密度を促進するために、約1〜約5phrの範囲、さらに一般的には約2〜約4phrの範囲であり;促進剤は、多くの場合スルフェンアミドタイプのものであるが、例えば約0.5〜約5phrの範囲、おそらく約1〜約2phrの範囲で使用されうる。硫黄及び促進剤の硬化剤以外の、エラストマーを含む成分は、通常まず第一に、少なくとも一つの混合段階、多くの場合一連の少なくとも二つの逐次混合段階で(一つの混合段階が使用されることもあるが)、約130℃〜約140℃の範囲の温度に一緒に混合される。そのような混合段階は典型的にはノンプロダクティブ混合段階と呼ばれる。その後、硫黄及び促進剤、場合により一つ又は複数の遅延剤及び一つ又は複数の劣化防止剤をそれらと共に約90℃〜約120℃の温度に混合する。これは典型的にはプロダクティブ混合段階と呼ばれる。そのような混合手順は当業者には周知である。
混合後、配合ゴムは、例えば、適切なダイを通じた押出によって加工され、例えばタイヤトレッドストリップなどのタイヤ部品に形成できる。次に、タイヤトレッドゴムストリップは、典型的には硫黄硬化可能なタイヤカーカス上に構築され、そのアセンブリは当業者に周知の方法により、適切な金型内で高められた温度及び圧力の条件下、成形及び硬化される。
本発明は以下の実施例を参照することにより、さらに良く理解されるであろう。実施例中、部及びパーセンテージは別途記載のない限り重量による。
実施例I
約23パーセント及び約40パーセントの結合スチレンをそれぞれ含有する末端二官能性スチレン/ブタジエンエラストマーをポリブタジエンと、及び鎖内官能化ポリブタジエンと含むエラストマーの混和性及び非混和性ブレンドを製造し、得られた弾性反発及び耐摩耗性の物理的性質を評価した。
エラストマーの二つの混和性ブレンドを対照ゴムサンプルA及び実験ゴムサンプルBとして製造した。そのようなブレンドの場合、末端二官能性スチレン/ブタジエンエラストマーは約23パーセントの結合スチレンを含有していた。
エラストマーの二つの非混和性ブレンドも、対照ゴムサンプルC及び実験ゴムサンプルDとして製造した。そのようなブレンドの場合、末端二官能性スチレン/ブタジエンエラストマーは約40パーセントの結合スチレンを含有していた。
23℃及び100℃における弾性反発特性及び−10℃におけるタンデルタ特性並びにGrosch摩耗率(abration rate)を含むゴム組成物の様々な物理的性質を決定した。
ゴム組成物の基本配合を、別途記載のない限り100部のゴムあたりの重量部(phr)の単位で表1に示す。
ゴムサンプルA及びBのゴム組成物は、例えば、密閉式ゴムミキサー(internal rubber mixer)での第一のノンプロダクティブ混合段階(NP−1)で、エラストマーを硫黄及び硫黄硬化促進剤を入れずに約4分間、温度を約170℃にして混合することによって製造できる。次に、該ゴム混合物は、密閉式ゴムミキサーでの第二のノンプロダクティブ混合段階(NP−2)で、成分をさらに添加して約4分間、温度を約160℃にして混合できる。次に、該ゴム混合物は、密閉式ゴムミキサーでの第三のノンプロダクティブ混合段階(NP−3)で、成分をさらに添加することなく約4分間、温度を約150℃にして混合できる。次に、得られたゴム混合物は、密閉式ゴムミキサーでのプロダクティブ混合段階(PR)で、硫黄及び硫黄硬化促進剤を添加して約2分間、温度を約110℃にして混合できる。ゴム組成物は、各ノンプロダクティブ混合段階の間及びプロダクティブ混合段階の前に、各ミキサーから落として分出し(sheeting out)し、50℃未満に冷却することができる。ゴムサンプルC及びDの場合、類似の混合手順が使用できるが、一つのノンプロダクティブ混合段階しか利用しない。
Figure 0006450062
官能化SBRとして、Styron社製SLR SE4602(登録商標)のような約23パーセントの結合スチレン含有量を有し、アルコキシシリル基とチオール基で官能化され、約−30℃〜約−10℃の範囲のTgを有する溶液重合調製スチレン/ブタジエンゴム
官能化SBRとして、Styron社製P6204M(登録商標)のような約40パーセントの結合スチレン含有量を有し、アルコキシシリル基とチオール基で官能化され、約−30℃〜約−40℃の範囲のTgを有する溶液重合調製スチレン/ブタジエンゴム
リチウムポリブタジエンとして、n−ブチルリチウム開始重合により1,3−ブタジエンを重合することによって製造され、約30〜約50パーセントのシス1,4−異性体単位、約40〜約60パーセントのトランス1,4−異性体単位を含む微細構造と、約5〜約20パーセントのビニル1,2−含有量を有し、約75,000〜約350,000の範囲の数平均分子量(Mn)、約1〜約2.5の範囲の不均質性指数(Mw/Mn)、及び約−85℃〜約−95℃の範囲のTgを有するポリブタジエン
リチウムポリブタジエンコポリマーとして、TMEDAの存在下で1,3−ブタジエン及びピロリジンエチルスチレン(PES)のn−ブチルリチウム開始共重合により製造され、該コポリマーはピロリジンエチルスチレンから誘導された約0.5パーセントの反復単位を含有している鎖内官能化ポリブタジエン
脂肪酸、主にステアリン酸、オレイン酸及びパルミチン酸の組合せを含む
Rhodia社製Zeosil 1165 MP(登録商標)
カーボンブラックとビス−(3−トリエトキシシリルプロピル)ポリスルフィド(そのポリスルフィドブリッジ中に平均約2〜約3個の範囲の連結硫黄原子を有する)の50/50(重量)複合体、Evonic社製Si266(登録商標)、表では複合体として報告されている
硫黄硬化促進剤として、N−N−ジシクロヘキシル−2−ベンゾチアゾールスルフェンアミド一次促進剤と(アミン含有)ジフェニルグアニジン二次促進剤の約75/50比の組合せ
硫黄硬化促進剤として、N−N−ジシクロヘキシル−2−ベンゾチアゾールスルフェンアミド一次促進剤とジベンジルジチオカルバミン酸亜鉛二次促進剤の約50/50比の組合せ。従って、そのような硫黄硬化成分は、硫黄、N−N−ジシクロヘキシル−2−ベンゾチアゾールスルフェンアミドを含む一次硫黄硬化促進剤、及びジベンジルジチオカルバミン酸亜鉛を含み、ジフェニルグアニジンは含まない二次硫黄硬化促進剤を含む。従って、一態様において、前記ゴム組成物は、硫黄及びジフェニルグアニジンを除く硫黄硬化促進剤を含む硫黄硬化成分を含有する。
製造されたゴム組成物は、必要に応じて約160℃の温度で約14分間硬化され、得られた硬化ゴムサンプルを表2に報告されている様々な物理的性質について評価した(ここでは概数が報告されている)。
Figure 0006450062
エラストマーの混和性(相溶性)は、エラストマーのブレンドの約−110℃〜約+60℃の温度範囲にわたるタンデルタ対温度のグラフ(タンデルタ値の温度掃引)によって表される。この温度範囲における単一の有意ピークの存在は混和性ゴムブレンドを示し、二重の有意ピークの存在(二重のピークは二つのエラストマーのそれぞれの存在を個別に示している)は非混和性ゴムブレンドを示す。ゴムブレンドの混和性又は非混和性に関するそのような指標は当業者には認識されており、表2では、Yesがエラストマーの混和性、Noがエラストマーの非混和性として報告されている。
ラバー・プロセス・アナライザー機器(例えば、ラバー・プロセス・アナライザーRPA 2000)
ゴムサンプルの極限引張強さ、極限伸び、モジュラスなどを測定するためのInstron社製自動試験システム機器
Grosch摩耗率は、LAT−100摩耗試験機上で実施され、摩耗したゴムのmg/kmの単位で測定される。試験ゴムサンプルを一定荷重(ニュートン)下で一定のスリップ角で配置し、回転する研磨ディスク上で所定距離をトラバースさせる(ディスクはHB Schleifmittel GmbH社製)。摩耗サンプルによって生じる側面及び周方向両方の摩擦力は、特注三軸ロードセルを用いて荷重(ニュートン)と共に測定できる。摩耗ホイールの表面温度は試験中モニターされ、平均温度として報告される。実施において、低摩耗苛酷度試験は、例えば、荷重20ニュートン、スリップ角2度、及びディスク速度20又は40kph(キロメートル/時間)、サンプル走行距離7,500mで実施されうる。中摩耗苛酷度試験は、例えば、荷重40ニュートン、スリップ角6度、及びディスク速度20kph、サンプル走行距離1,000mで実施されうる。高摩耗苛酷度試験は、例えば、荷重70ニュートン、スリップ角12度、及びディスク速度20kph、サンプル走行距離250mで実施されうる。
(A)表2に報告されている対照ゴムサンプルA及び実験ゴムサンプルBとしての混和性エラストマーブレンドについて
ゴムサンプルA及びBはどちらも23パーセントの結合スチレンを有する末端二官能性スチレン/ブタジエンエラストマーを含有していた。
対照ゴムサンプルAは非官能化リチウムポリブタジエンエラストマーを含有していた。
実験ゴムサンプルBは鎖内官能化リチウムポリブタジエンコポリマーを含有していた。
表2から、鎖内官能化ポリブタジエンを有する実験ゴムサンプルBの弾性反発値(23℃)は、非官能化リチウムポリブタジエンを有するその対照ゴムサンプルAの40.2という値と比べて、51.1という値に著しく増大したことが分かる。
表2からは、鎖内官能化ポリブタジエンを含有するゴムサンプルBのGrosch摩耗率は、非官能化リチウムポリブタジエンを有するその対照ゴムサンプルAの154mg/kmという値と比べて、145mg/kmという値に減少(改良)したことも分かる。
表2から、鎖内官能化ポリブタジエンを有する実験ゴムサンプルBのタンデルタ値(−10℃)は、非官能化リチウムポリブタジエンを有するその対照ゴムサンプルAの0.27という値と比べて、0.22という値に著しく減少したことが分かる。
以上のことから、鎖内官能化ポリブタジエンの存在は、沈降シリカが主としてゴム組成物の低結合スチレン含有末端二官能化スチレン/ブタジエン部分に集中する代わりに、ゴム組成物全体により均一に分散することを可能にしたと結論付けられる。これにより、下記のことがもたらされる。
(1)有益に改良された(増大した)弾性反発値(23℃)、これはヒステリシスの有益な減少を示しており、タイヤ使用時のタイヤ部品の内部発熱の低減が予測されるとともに、そのようなゴム組成物の部品(例えばトレッド)を有するタイヤの転がり抵抗の有益な低減が予測される;
(2)有益に改良(低減)されたGrosch摩耗率、これはそのようなゴム組成物のトレッドを有するタイヤの増大された耐トレッド摩耗性を予測する;そして
(3)類似のタンデルタ(−10℃)値、これはそのような組成物のタイヤトレッドのウェットトラクションが同様であろうことを示す。
(B)表2に報告されている対照ゴムサンプルC及び実験ゴムサンプルDとしての非混和性エラストマーブレンドについて
ゴムサンプルC及びDはどちらも40パーセントの結合スチレンを有する末端二官能性スチレン/ブタジエンエラストマーを含有していた。
対照ゴムサンプルCは非官能化リチウムポリブタジエンエラストマーを含有していた。
実験ゴムサンプルDは鎖内官能化リチウムポリブタジエンコポリマーを含有していた。
表2から、鎖内官能化ポリブタジエンを有する実験ゴムサンプルDの弾性反発値(23℃)は、非官能化リチウムポリブタジエンを有するその対照ゴムサンプルCの36.2という値と比べて、47.2という値に著しく増大したことが分かる。
表2からは、鎖内官能化ポリブタジエンを含有するゴムサンプルDのGrosch摩耗率は、非官能化リチウムポリブタジエンを有するその対照ゴムサンプルCの123mg/kmという値と比べて、109mg/kmという値に著しく減少(改良)したことも分かる。
表2から、鎖内官能化ポリブタジエンを有する実験ゴムサンプルDのタンデルタ値(−10℃)の0.38は、非官能化リチウムポリブタジエンを有するその対照ゴムサンプルCの0.37というタンデルタ値とほぼ同じであったことが分かる。
以上のことから、鎖内官能化ポリブタジエンの存在は、沈降シリカが主としてゴム組成物の高結合スチレン含有末端二官能化スチレン/ブタジエン部分に集中する代わりに、ゴム組成物全体により均一に分散することを可能にしたと結論付けられる。これにより、下記のことがもたらされる。
(A)著しく有益に改良された(増大した)弾性反発値(23℃)、これはヒステリシスの著しく有益な低減を示しており、タイヤ使用時のタイヤ部品の内部発熱の低減が予測されるとともに、そのようなゴム組成物の部品(例えばトレッド)を有するタイヤの転がり抵抗の有益な低減が予測される;
(B)著しく有益に改良(低減)されたGrosch摩耗率、これはそのようなゴム組成物のトレッドを有するタイヤの著しく増大された耐トレッド摩耗性を予測する;そして
(C)類似のタンデルタ(−10℃)値、これはそのような組成物のタイヤトレッドのウェットトラクションが実質的に維持されるであろうことを示す。
実施例II
実施例IのサンプルA、B、C及びDによって表されるゴム組成物を含むトレッドを有するタイヤサイズP225/60R16の自動車タイヤを製造し、タイヤの転がり抵抗、トレッド摩耗及びトレッドトラクション(停止距離)について試験した。結果を以下の表3に示す。
タイヤA及びBは、それぞれエラストマー(サンプル)A及びBの混和性ブレンドを含むトレッドを使用した。これらは、約23パーセントの結合スチレンを含有する末端二官能化SBRと、実験タイヤBの場合鎖内官能化ポリブタジエン及び対照タイヤAの場合非官能化ポリブタジエンとの混和性ブレンドを含んでいた。
タイヤC及びDは、それぞれエラストマー(サンプル)C及びDの非混和性ブレンドを含むトレッドを使用した。これらは、約40パーセントの結合スチレンを含有する末端二官能化SBRと、実験タイヤDの場合鎖内官能化ポリブタジエン及び対照タイヤCの場合非官能化ポリブタジエンとの非混和性ブレンドを含んでいた。
Figure 0006450062
表3から、転がり抵抗値もトレッド摩耗値も、タイヤ(トレッド)B及びDの場合、鎖内官能化ポリブタジエンをシリカ補強剤含有ゴム組成物の末端二官能化スチレン/ブタジエンゴムに添加したことで、鎖内官能化ポリブタジエンゴムを含有していないそれらの個別に関連するそれぞれの比較対照タイヤA及びCと比べて、それらのウェットトラクションに著しい影響を及ぼすことなく、著しくそして有益に改良されたことが分かる。
タイヤトレッド用のシリカ補強剤含有ゴム組成物に官能化ポリブタジエンと官能化スチレン/ブタジエンゴムの非混和性ブレンド及び混和性ブレンドを使用することについて比較すると、下記のことが観察される。
(A)鎖内官能化ポリブタジエンと40パーセントの結合スチレンを含有する末端二官能化スチレン/ブタジエン(B)との非混和性ブレンドを含むトレッドを有するタイヤDの場合、特にタイヤの転がり抵抗及び耐トレッド摩耗性に関して、性能の顕著な利益が観察される。
(B)鎖内官能化ポリブタジエンと23パーセントの結合スチレンを含有する末端二官能化スチレン/ブタジエン(A)との混和性ブレンドを含むトレッドを有するタイヤBの場合、特にタイヤの転がり抵抗及び耐トレッド摩耗性に関して、タイヤの性能に、顕著な利益というほどではないが、有益な増大が観察される。
本発明を説明する目的で、一定の代表的態様及び詳細を示してきたが、当業者には、本発明の精神又は範囲から逸脱することなく、その中で多様な変更及び修正が可能であることは明白であろう。
[発明の態様]
1.空気入りゴムタイヤであって、100重量部のゴムあたりの重量部(phr)を基にして、
(A)約50〜約80phrの溶液重合調製スチレン/ブタジエンゴム(S−SBR){前記スチレン/ブタジエンゴムの一つの末端は、アルコキシシリル基とアミン又はチオール基のいずれかとの組合せで末端二官能化されており、前記(S−SBR)は、
(1)約15〜約34パーセントの結合スチレン単位、又は
(2)35〜約45パーセントの結合スチレン単位
の結合スチレン含有量を有する}と;
(B)約5〜約70phrの鎖内官能化ポリブタジエンエラストマー{約30〜約50パーセントの範囲のシス1,4−異性体含有量、約40〜約60パーセントの範囲のトランス1,4−異性体含有量を有し、ポリブタジエンポリマー鎖に結合された約0.2〜約1.5重量パーセントの官能基を含む鎖内官能化を含有し;
前記鎖内官能化ポリブタジエンエラストマーは、
(1)1,3−ブタジエンモノマーと;
(2)式(I):
Figure 0006450062
[式中、Rは、1〜10個の炭素原子を含有するアルキル基又は水素原子を表し、R及びRは同じか又は異なり、水素原子(ただしR及びRの両方とも水素ではあり得ない)、又は式(II)もしくは式(III):
Figure 0006450062
を含む部分を表し、式中、R基は、同じか又は異なり、1〜10個の炭素原子を含有するアルキル基、アリール基、アリル基及び構造式(IV):
(IV) −(CH−O−(CH−CH
を含むアルキルオキシ基を表し、式中、n、x、y及びzは、1〜10の範囲の整数を表す]を含む構造式を有する、前記1,3−ブタジエンモノマーの約0.2〜約1.5重量パーセントの量の官能化モノマーと
から誘導された鎖内反復単位のコポリマーを含む}と
を含むゴム組成物の部品を有するタイヤ。
2.前記ゴム組成物が、約40〜約135phrの
(A)アモルファス合成沈降シリカ(沈降シリカ)、又は
(B)ゴム補強カーボンブラック、又は
(C)前記沈降シリカとゴム補強カーボンブラックとの組合せ
を含む補強充填剤を含有する、1記載のタイヤ。
3.補強充填剤が、約1/1〜約10/1の範囲の重量比の沈降シリカとゴム補強カーボンブラックを含む、2記載のタイヤ。
4.前記ゴム組成物が、前記沈降シリカ上のヒドロキシル基と反応する部分及び前記エラストマーの一つと相互作用する別の部分を有する前記沈降シリカ用のカップリング剤を含有する、1記載のタイヤ。
5.構造式(I)によって表される前記官能化モノマーがピロリジンエチルスチレンである、1記載のタイヤ。
6.構造式(I)によって表される前記官能化モノマーがビニルベンジルピロリジンである、1記載のタイヤ。
7.構造式(I)によって表される前記官能化モノマーがビニルベンジルジメチルアミンである、1記載のタイヤ。
8.前記鎖内官能化ポリブタジエンが、1,3−ブタジエンと、ピロリジンエチルスチレン、ビニルベンジルジメチルアミン及びビニルベンジルピロリジンの少なくとも一つとから誘導された反復単位を含む、1記載のタイヤ。
9.前記鎖内官能化ポリブタジエンコポリマーが、約2〜約25パーセントの、イソプレンから誘導された反復単位をさらに含有する、1記載のタイヤ。
10.前記鎖内官能化ポリブタジエンゴムが、炭化水素溶媒中、共重合を開始するためのn−ブチルリチウムを含む重合開始剤の存在下、1,3−ブタジエンと官能性モノマーのアニオン共重合によって製造される1,3−ブタジエンと官能化モノマーのコポリマーで、前記官能性モノマー単位のポリブタジエン鎖への組込みを促進するためにテトラメチルエチレンジアミンを含む重合調節剤が添加される、1記載のタイヤ。
11.前記末端二官能化スチレン/ブタジエンエラストマーが、アルコキシシリル基と第一級アミノ基の組合せを含む末端官能化を含有するスチレン/ブタジエンエラストマーである、1記載のタイヤ。
12.前記末端二官能化スチレン/ブタジエンエラストマーが、アルコキシリル基とチオール基の組合せを含む末端官能化を含有するスチレン/ブタジエンエラストマーである、1記載のタイヤ。
13.前記末端二官能化スチレン/ブタジエンエラストマーが、四塩化スズ又は四塩化ケイ素を用いて少なくとも部分的に連鎖延長される、1記載のタイヤ。
14.前記鎖内官能化ポリブタジエンエラストマーが、四塩化スズ又は四塩化ケイ素を用いて少なくとも部分的に連鎖延長される、1記載のタイヤ。
15.前記末端二官能化スチレン/ブタジエンゴムが、式(V):
Figure 0006450062
[式中、Pは、スチレン/ブタジエンコポリマーのコポリマー鎖であり、Rは、1〜12個の炭素原子を有するアルキレン基であり、R及びRは、1〜20個の炭素原子を有するアルキル基、アリル基又はアリール基からそれぞれ独立に選ばれ、Rは好ましくはエチル基であり、nは1又は2の値であり、mは1又は2の値、好ましくは2であり、kは1又は2の値であり、xは0〜1の値であり、ただし、n+m+kは3又は4の整数である]を含む、1記載のタイヤ。
16.前記末端二官能化スチレン/ブタジエンゴムが、リビングアニオン性スチレン/ブタジエンポリマーと、式VI:
(VI) (RO) Si−R−S−SiR
[式中、Siはケイ素であり;Sは硫黄であり;Oは酸素であり;xは1、2及び3から選ばれる整数であり;yは0、1、及び2から選ばれる整数であり;x+y=3であり;Rは同じか又は異なり、(C〜C16)アルキルであり;Rアリーレンアルキルアリーレン、又は(C〜C16アルキレンである]によって表されるシラン−スルフィドとの反応生成物として、アルコキシシリル基及びチオールで末端二官能化されている、1記載のタイヤ。一態様において、Rは(C〜C16)アルキルである。一態様において、各R基は同じか又は異なり、それぞれ独立にC〜Cアルキルであり、RはC〜C アルキレンである。
17.前記末端二官能性スチレン/ブタジエンエラストマーが、約18〜約28パーセントの結合スチレン単位を含有する、1記載のタイヤ。
18.前記末端二官能性スチレン/ブタジエンエラストマーが、約35〜約45パーセントの結合スチレン単位を含有する、1記載のタイヤ。
19.前記ゴム組成物が、硫黄、N−N−ジシクロヘキシル−2−ベンゾチアゾールスルフェンアミドを含む一次硫黄硬化促進剤、及びジベンジルジチオカルバミン酸亜鉛を含み、ジフェニルグアニジンは含まない二次硫黄硬化促進剤を含む硫黄硬化成分を含有する、1記載のタイヤ。
20.前記ゴム組成物が、硫黄及びジフェニルグアニジンを除く硫黄硬化促進剤を含む硫黄硬化成分を含有する、1記載のタイヤ。

Claims (16)

  1. 空気入りゴムタイヤであって、100重量部[(A)及び(B)の合計]のゴムあたりの重量部(phr)を基にして、
    (A)50〜80phrの溶液重合調製スチレン/ブタジエンゴム(S−SBR){前記スチレン/ブタジエンゴムの一つの末端は、アルコキシシリル基とチオール基との組合せで末端二官能化されており、前記(S−SBR)は、
    (1)15〜34重量パーセントの結合スチレン単位、又は
    (2)35〜45重量パーセントの結合スチレン単位
    の結合スチレン含有量を有する}と;
    (B)20〜50phrの鎖内官能化ポリブタジエンゴム{30〜50重量パーセントの範囲のシス1,4−異性体含有量、40〜60重量パーセントの範囲のトランス1,4−異性体含有量を有し、ポリブタジエンポリマー鎖に結合された0.2〜1.5重量パーセントの官能基を含む鎖内官能化を含有し;
    ここで、前記鎖内官能化ポリブタジエンゴムは、
    (1)1,3−ブタジエンモノマーと;
    (2)式(I):
    Figure 0006450062
    [式中、Rは、1〜10個の炭素原子を含有するアルキル基又は水素原子を表し、R及びRは同じか又は異なり、水素原子(ただしR及びRの両方とも水素ではあり得ない)、又は式(II)もしくは式(III):
    Figure 0006450062
    を含む部分を表し、式中、R基は、同じか又は異なり、1〜10個の炭素原子を含有するアルキル基、アリール基、アリル基及び構造式(IV):
    (IV) −(CH−O−(CH−CH
    を含むアルキルオキシ基を表し、式中、n、x、y及びzは、1〜10の範囲の整数を表す]を含む構造式を有する、前記1,3−ブタジエンモノマーの0.2〜1.5重量パーセントの量の官能化モノマーと
    から誘導された鎖内反復単位のコポリマーを含む}と
    を含むことを特徴とするゴム組成物の部品を有するタイヤ。
  2. 前記ゴム組成物が、40〜135phrの
    (A)アモルファス合成沈降シリカ(沈降シリカ)、又は
    (B)ゴム補強カーボンブラック、又は
    (C)前記沈降シリカとゴム補強カーボンブラックとの組合せ
    を含む補強充填剤を含有することを特徴とする、請求項1に記載のタイヤ。
  3. 補強充填剤が、1/1〜10/1の範囲の重量比の[沈降シリカ/ゴム補強カーボンブラック]を含むことを特徴とする、請求項2に記載のタイヤ。
  4. 前記ゴム組成物が、前記沈降シリカ上のヒドロキシル基と反応する部分及び前記ゴムの一つと相互作用する別の部分を有する前記沈降シリカ用のカップリング剤を含有することを特徴とする、請求項2または3に記載のタイヤ。
  5. 構造式(I)によって表される前記官能化モノマーがピロリジンエチルスチレンであることを特徴とする、請求項1に記載のタイヤ。
  6. 構造式(I)によって表される前記官能化モノマーがビニルベンジルピロリジンであることを特徴とする、請求項1に記載のタイヤ。
  7. 構造式(I)によって表される前記官能化モノマーがビニルベンジルジメチルアミンであることを特徴とする、請求項1に記載のタイヤ。
  8. 前記鎖内官能化ポリブタジエンゴムが、1,3−ブタジエンと、ピロリジンエチルスチレン、ビニルベンジルジメチルアミン及びビニルベンジルピロリジンの少なくとも一つとから誘導された反復単位を含むことを特徴とする、請求項1に記載のタイヤ。
  9. 前記鎖内官能化ポリブタジエンゴムが、2〜25重量パーセントの、イソプレンから誘導された反復単位をさらに含有することを特徴とする、請求項1に記載のタイヤ。
  10. 前記末端二官能化スチレン/ブタジエンゴムが、四塩化スズ又は四塩化ケイ素を用いて少なくとも部分的に連鎖延長されていることを特徴とする、請求項1に記載のタイヤ。
  11. 前記鎖内官能化ポリブタジエンゴムが、四塩化スズ又は四塩化ケイ素を用いて少なくとも部分的に連鎖延長されていることを特徴とする、請求項1に記載のタイヤ。
  12. 前記末端二官能化スチレン/ブタジエンゴムが、リビングアニオン性スチレン/ブタジエンポリマーと、式VI:
    (VI) (RO) Si−R−S−SiR
    [式中、Siはケイ素であり;Sは硫黄であり;Oは酸素であり;xは2及び3から選ばれる整数であり;yは0及び1から選ばれる整数であり;x+y=3であり;Rは同じか又は異なり、(C〜C16)アルキルであり;Rはアリーレン、アルキルアリーレン又は(C〜C16)アルキレンである]によって表されるシラン−スルフィドとの反応生成物として、アルコキシシリル基及びチオール基で末端二官能化されていることを特徴とする、請求項1に記載のタイヤ。
  13. 前記末端二官能性スチレン/ブタジエンゴムが、18〜28重量パーセントの結合スチレン単位を含有することを特徴とする、請求項1に記載のタイヤ。
  14. 前記末端二官能性スチレン/ブタジエンゴムが、35〜45重量パーセントの結合スチレン単位を含有することを特徴とする、請求項1に記載のタイヤ。
  15. 前記ゴム組成物が、硫黄、N,N−ジシクロヘキシル−2−ベンゾチアゾールスルフェンアミドを含む一次硫黄硬化促進剤、及びジベンジルジチオカルバミン酸亜鉛を含み、ジフェニルグアニジンは含まない二次硫黄硬化促進剤を含む硫黄硬化成分を含有することを特徴とする、請求項1に記載のタイヤ。
  16. 前記ゴム組成物が、硫黄及びジフェニルグアニジンを除く硫黄硬化促進剤を含む硫黄硬化成分を含有することを特徴とする、請求項1に記載のタイヤ。
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