JP6446707B2 - 3次元プリンター成形用フィラメント、及び樹脂成形体の製造方法 - Google Patents
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Description
(特許文献4)。
本発明者等の更なる検討の結果、フィラメントの材料として、ポリ乳酸や、ポリプロピレン及び相容化剤をポリ乳酸に加えたポリマーアロイを用いると、室温におけるフィラメントの靱性は向上するものの、低温環境下における靱性が十分でないといった問題が見い出された。また、ポリ乳酸に加える添加剤の種類や添加方法によっては、フィラメントの耐衝撃性が悪化したり、3次元プリンターで成形する際にノズル部で樹脂の焼けが生じたり、場合によっては、成形体中に黒点や黒条が生じ外観が悪化するといった新たな問題が見出された。
また、ポリ乳酸等の脂肪族ポリエステルからなるフィラメントやこれを用いた成形体は、長期間保存すると、加水分解によって物性が低下し、十分な靱性や強度が得られないといった問題があった。
[12] [11]に記載の巻回体が収納されたカートリッジ。
さらに、本発明の3次元プリンター成形用フィラメントを3次元プリンターの原料に用いることで、表面の凹凸や糸引き、成形体中に黒点や黒条が少なく優れた外観の成形体を長時間安定して成形することができる。
本発明の3次元プリンター成形用フィラメントは、(A)脂肪族ポリエステルと(B)コア−シェル型ゴムとを含有する脂肪族ポリエステル樹脂組成物(以下、「本発明の脂肪族ポリエステル樹脂組成物」と称す場合がある。)からなるものである。
(A)脂肪族ポリエステル樹脂と(B)コア−シェル型ゴムとを含む本発明の脂肪族ポリエステル樹脂組成物を原料として製造されたフィラメントを用いることで、3次元プリンターによって樹脂成形体を長時間安定に製造することができる理由の詳細は明らかではないが、以下の様に推定する。
ゴム粒子等の耐衝撃改良剤を添加するだけでは、樹脂組成物内に耐衝撃改良剤が均一に分散されず、十分な靱性が得られないが、コア−シェル型ゴムのシェル層によって脂肪族ポリエステルに対する相溶性が向上し、脂肪族ポリエステル樹脂組成物中にコア−シェル型ゴムが均一に分散されることで、フィラメントの破断ひずみが向上し、結果としてフィラメントの靱性が改善されると考えられる。特に(メタ)アクリル酸エステルを含む重合体をコア層に、メタクリル酸メチルを含む重合体をシェル層に有するコア−シェル型ゴムはポリ乳酸系樹脂に対して高い相溶性を持ち、低温においても高い靱性改良効果を有することから本発明のフィラメントの原料として最適であると考える。
さらに、本発明で用いる脂肪族ポリエステル樹脂組成物は、コアーシェル型ゴムが均一に分散されていることから、押出し成形時の圧力によって生じる内部歪等による影響が少なく、太さムラが少なく真円度が高いフィラメントを得ることが出来たと考えられる。
上記の様な太さムラが少なく真円度が高いフィラメントを3次元プリンターに用いると造形時に吐出ムラが少なく、得られる樹脂成形体の外観が良好となる。
<(A)脂肪族ポリエステル>
(A)脂肪族ポリエステルは、脂肪族構造のモル比率が全体構造に対して最大比率となる樹脂であり、例えば、脂肪族構造以外に、部分的に芳香族構造を有する脂肪族芳香族ポリエステルであってもよい。より具体的には、ジオール・ジカルボン酸からなる脂肪族ポリエステル、オキシカルボン酸からなる脂肪族ポリエステル、脂肪族芳香族ポリエステル、およびそれらの混合物が挙げられる。本発明で用いる(A)脂肪族ポリエステルは、3次元プリンターにおける成形性、成形体の機械物性の観点からオキシカルボン酸からなる脂肪族ポリエステルであることが好ましい。(A)脂肪族ポリエステルがオキシカルボン酸からなる脂肪族ポリエステルと他の脂肪族ポリエステルとの混合物である場合、(A)脂肪族ポリエステルの60重量%以上、特に80〜100重量%がオキシカルボン酸からなる脂肪族ポリエステルであることが好ましい。
−O−R1−O− (1)
−OC−R2−CO− (2)
(式(1)中、R1は、鎖中に酸素原子を有していてもよい2価の脂肪族炭化水素基を表す。式(2)中、R2は、2価の脂肪族炭化水素基を表す。)
(B)コア−シェル型ゴムは、コア層と、コア層を覆う少なくとも1層以上のシェル層とから構成される粒子状の重合体である。該シェルの層数は特に限定されるものではなく、単層であっても2層以上であっても構わない。
また、コア層における(メタ)アクリル酸エステル(B−1)に由来する構成単位の含有量は、耐衝撃性向上のため70重量%以上であることが好ましい。
特には、(A)脂肪族ポリエステルとの相溶性の観点より、(B)コア−シェル型ゴムのシェル層は(メタ)アクリル酸メチル、特にメタクリル酸メチルに由来する構成単位を含む重合体で形成されていることが好ましい。
また、(B)コア−シェル型ゴムにおける(メタ)アクリル酸エステルに由来する構成単位の含有量は、耐衝撃性向上のため、(B)コア−シェル型ゴム全体の80重量%以上であることが好ましい。
本発明の脂肪族ポリエステル樹脂組成物における(A)脂肪族ポリエステルと(B)コア−シェル型ゴムの含有量は、(A)脂肪族ポリエステル/(B)コア−シェル型ゴムの重量比で99/1〜50/50であることが好ましく、98/2〜60/40であることがより好ましく、97/3〜70/30であることが更に好ましく、96/4〜80/20であることが特に好ましく、95/5〜90/10であることが最も好ましい。
上記範囲よりも(B)コア−シェル型ゴムの含有量が少ないと、(B)コア−シェル型ゴムを配合することによる本発明の効果を十分に得ることができず、上記範囲よりも(B)コア−シェル型ゴムの含有量が多いと、脂肪族ポリエステル樹脂組成物の流動性が低下し、成形時の押出負荷が高くなり成形性が損なわれるおそれがある。
本発明の脂肪族ポリエステル樹脂組成物は、ポリカルボジイミド化合物やモノカルボジイミド化合物等のカルボジイミド化合物を含有することも好ましい。この場合、これらの化合物が、ポリ乳酸系樹脂のカルボキシル基末端の一部または全部と反応して封鎖する働きを発揮し、これにより得られる成形体の高温高湿環境下での耐久性が更に向上する。
本発明の脂肪族ポリエステル樹脂組成物は、(A)脂肪族ポリエステル、(B)コア−シェル型ゴム及び必要に応じて配合されるカルボジイミド化合物のみからなり、その他の成分を実質的に含まない組成物において、その効果を発揮することができるが、本発明の効果を阻害しない範囲で、(A)脂肪族ポリエステル、(B)コア−シェル型ゴム及びカルボジイミド化合物以外のその他の樹脂やゴム、添加剤、充填材等を適宜配合することができる。
本発明の脂肪族ポリエステル樹脂組成物は、(A)脂肪族ポリエステル、(B)コア−シェル型ゴム、及び必要に応じて用いられるカルボジイミド化合物、その他の成分を所定の割合で配合し、常法に従って溶融混練することにより製造される。
本発明の脂肪族ポリエステル樹脂組成物は、JIS K7210に基づき190℃、荷重2.16kgで測定されるメルトフローレート(MFR)が10〜1/10分であることが好ましく、5〜1g/10分であることがより好ましく、3.3〜1g/10分であることが特に好ましい。脂肪族ポリエステル樹脂組成物のMFRが上記下限値以上であると、熱溶解積層法による樹脂成形体の成形時の押出負荷が低くなり、成形がしやすくなる傾向にあるために好ましく、一方、上記上限値以下であると押出ストランド径が安定しやすいために好ましい。
<3次元プリンター成形用フィラメントの製造方法>
本発明の3次元プリンター成形用フィラメントは、上述の本発明の脂肪族ポリエステル樹脂組成物を用いて製造される。
本発明の3次元プリンター成形用フィラメントの製造方法は特に制限されないが、本発明の脂肪族ポリエステル樹脂組成物を、通常、押出成形等の公知の成形方法により成形する方法や樹脂組成物の製造時にそのままフィラメントとする方法等によって得ることができる。例えば、本発明の3次元プリンター成形用フィラメントを押出成形により得る場合、その条件は、通常80〜250℃、好ましくは100〜230℃である。
本発明の3次元プリンター成形用フィラメントの直径は、熱溶解積層法による樹脂成形体の成形に使用するシステムの能力に依存するが、通常1.0mm以上、好ましくは1.5mm以上、より好ましくは1.6mm以上、特に好ましくは1.7mm以上であり、一方上限は5.0mm以下、好ましくは4.0mm以下、より好ましくは3.5mm以下、特に好ましくは3.0mm以下である。
更に径の精度はフィラメントの任意の測定点に対して±5%以内の誤差に納めることが原料供給の安定性の観点から好ましい。特に、本発明の3次元プリンター成形用フィラメントは、後掲の実施例の項に記載の方法で測定される径の標準偏差が0.07mm以下、特に0.06mm以下であることが好ましい。
本発明の3次元プリンター成形用フィラメントを用いて3次元プリンターにより樹脂成形体を製造するにあたり、3次元プリンター成形用フィラメントを安定に保存すること、及び、3次元プリンターに3次元プリンター成形用フィラメントを安定供給することが求められる。そのために、本発明の3次元プリンター成形用フィラメントは、ボビンに巻きとった巻回体として密閉包装されている、又は、巻回体がカートリッジに収納されていることが、長期保存、安定した繰り出し、湿気等の環境要因からの保護、捩れ防止等の観点から好ましい。カートリッジとしては、ボビンに巻き取った巻回体の他、内部に防湿材または吸湿材を使用し、少なくともフィラメントを繰り出すオリフィス部以外が密閉されている構造のものが挙げられる。
本発明の3次元プリンター成形用フィラメントは靱性に優れることから、3次元プリンターに導入される際にフィラメントが折れにくく、長時間の連続成形が可能という効果を有する。特に本発明の3次元プリンター成形用フィラメントは日本における梅雨期(高温多湿環境下)や、冬期(低温環境下)においても、十分な靱性を有することから、年間を通して安定して長時間の連続成形が可能という効果を有する。
本発明の樹脂成形体の製造方法においては、本発明の3次元プリンター成形用フィラメントを用い、3次元プリンターにより成形することにより樹脂成形体を得る。3次元プリンターによる成形方法としては熱溶解積層法(FDM法)、インクジェット方式、光造形方式、石膏パウダー積層方式等が挙げられ、本発明の3次元プリンター成形用フィラメントは、これらの中でも熱溶解積層法に用いることが好ましい。以下、熱溶解積層法の場合を例示して説明する。
本発明の3次元プリンター成形用フィラメントは径の標準偏差が小さく、真円度が高いことから、成形時の吐出ムラが抑制され、外観や表面性状等に優れた成形体を安定して製造することができる。
本発明の3次元プリンター成形用フィラメントは、径の標準偏差が小さく、真円度が高いことに加え、高い破断ひずみを有することから糸引きが抑制され、外観や表面性状等に優れた成形体を安定して製造することができる。
本発明の3次元プリンター成形用フィラメントは、耐熱性に優れ、ノズル部に付着しても熱による着色が生じにくいことから、優れた外観の成形体を安定して製造することができる。
本発明の樹脂成形体の製造方法により製造された樹脂成形体は、長期保存安定性に優れ、表面性状や外観にも優れたものである。このため、文房具;玩具;携帯電話やスマートフォン等のカバー;グリップ等の部品;学校教材、家電製品、OA機器の補修部品、自動車、オートバイ、自転車等の各種パーツ;電機・電子機器用資材、農業用資材、園芸用資材、漁業用資材、土木・建築用資材、医療用品等の用途に好適に用いることができる。
<(A)脂肪族ポリエステル>
ポリ乳酸系樹脂:Nature Works社製「Ingeo4032D」(ポリ乳酸、D−乳酸:L−乳酸=1.23:98.77(モル比)、重量平均分子量=23万、MFR=3.1g/10min(190℃,2.16kgf)、Tm:155〜170℃)
コア−シェル型ゴムI:三菱レイヨン社製「メタブレン(登録商標)W600A」(コア層:アクリル系ゴム((メタ)アクリル酸エステルを100重量%含む重合体)、シェル層:メタクリル酸メチル重合体、コア−シェル型ゴム中のコア層の割合:69重量%)
コア−シェル型ゴムII:三菱レイヨン社製「メタブレン(登録商標)S2006」(コア層:シリコーン・アクリル複合ゴム((メタ)アクリル酸エステルを63重量%含む重合体)、シェル層:メタクリル酸メチル重合体、コア−シェル型ゴム中のコア層の割合:71重量%)
カルボジイミド:日清紡ケミカル社製「カルボジライト(登録商標)LA−1」
(2−1)原料樹脂の評価法
<MFR>
JIS K7210に基づき、メルトインデクサーを用いて、フィラメント原料の樹脂組成物のMFRを190℃、荷重2.16kgにて測定した。単位はg/10分である。
<靱性>
25℃、8℃又は5℃の規定の温度とした長さ15cmのフィラメントの両端を両手でつかみ、両端が接触する様に中心点からゆっくりと180°折り曲げ、楕円状のフィラメントとした。その後、両端の接触部を左手で固定し、右手で両端の接触部から中心点にかけて上下2本のフィラメントが接触する様に力をかけた。2本のフィラメントが平行となるまでの間に中心点又は他の部位でフィラメントが折れ、二つに分かれたかどうかを測定した。上記測定を10回繰り返し、折れた回数を靱性とした。
フィラメントの破断ひずみは引張試験機を使用して測定した。引張試験機は島津製作所製AG1000を使用し、試験速度は50mm/min、チャック間距離は80mmとし、破断ひずみ(単位:%)を求めた。測定回数は5回とし、その平均値で表示した。破断ひずみは下記式にて計算した。
引張破断ひずみ(%)=(移動距離(mm)/チャック間距離(80mm))×100
フィラメントを3cm間隔にて10点、ノギスにて長径と短径を計測し、それぞれの測定点における短径/長径の比率を求めた。測定した10点における短径/長径の比率の平均を真円度とした。比率が1.0に近いほどフィラメントの断面形状が真円に近い。
フィラメントを3cm間隔にて10点、ノギスにて長径と短径を計測し、フィラメントの標準偏差を求めた。この標準偏差が小さいほど、太さが均一なフィラメントとなる。
フィラメントを温度40℃、相対湿度90%の環境で2週間保持した後、上記に記載した方法に沿って靱性と破断ひずみを測定した。
<表面平滑性>
得られた成形体の表面を爪でなぞった時、引っかかるかどうかで表面平滑性を評価した。
〇:成形体の表面を爪でなぞった時、引っかかる箇所が無い。
×:成形体の表面を爪でなぞった時、引っかかる箇所が有る。
得られた成形体を目視にて観察し、以下の基準で評価した。
〇:成形体に細い繊維状の樹脂が付着していない。
×:成形体に細い繊維状の樹脂が付着している。
得られた成形体を目視にて観察し、以下の基準で評価した。
○:成形体に、焼けに由来する黒点や黒条は確認されない。
×:成形体に、焼けに由来する黒点や黒条が確認される。
[実施例1]
<樹脂組成物の製造>
ポリ乳酸系樹脂97重量部とコア−シェル型ゴムIを3重量部となるように配合し二軸混練機(日本製鋼所社製TEX30α)にて樹脂組成物を製造した。混練条件はシリンダー設定温度200℃とし、回転数200rpm、吐出20kg/hの条件とした。得られた樹脂組成物は50℃、窒素気流下にて4時間乾燥した。得られた樹脂組成物のMFRを測定した。
上記で得られた樹脂組成物を、スクリュー径15mmの二軸混練押出機に導入し、フィラメントを製造した。
二軸混練押出機は、設定温度200℃、吐出量1.0kg/hrとした上で、ダイス径3mmから樹脂組成物を押出し、40℃の水槽を経て引取り装置で5m/minで引取った。
得られたフィラメントの断面の直径は1.65mmから1.90mmの範囲であった。
得られたフィラメントについて各種評価を行い、結果を表−1に示す。
熱溶解積層法による押出積層堆積システムとして、ホットプロシード社製「BLADE−1」を用い、3次元物体として、上方に開口部を有するカップ形状の成形体(3次元造形物)の成形を行った。製造条件は、スタンダードモード、プリント速度150mm/秒とし、また、基盤温度を60℃として吐出温度は200℃で行った。溶融樹脂は、押出ヘッドから直径0.1mmのストランド状に吐出された。得られた成形体の表面平滑性及び糸引きの有無と焼けによる黒点や黒条の有無を評価し、結果を表−1に示す。
実施例1において、樹脂組成物の製造にあたり、ポリ乳酸系樹脂を95重量部、コア−シェル型ゴムIを5重量部に変更した以外は実施例1と同様に樹脂組成物の製造と評価、フィラメントの製造と評価、成形体の製造と評価を行った。評価結果を表−1に示す。
実施例1において、樹脂組成物の製造にあたり、ポリ乳酸系樹脂を90重量部、コア−シェル型ゴムIを10重量部に変更した以外は実施例1と同様に樹脂組成物の製造と評価、フィラメントの製造と評価、成形体の製造と評価を行った。評価結果を表−1に示す。
実施例1において、樹脂組成物の製造にあたり、ポリ乳酸系樹脂を95重量部、コア−シェル型ゴムIIを5重量部に変更した以外は実施例1と同様に樹脂組成物の製造と評価、フィラメントの製造と評価、成形体の製造と評価を行った。評価結果を表−1に示す。
実施例2において、樹脂組成物の製造にあたり、さらに添加剤としてカルボジイミドを0.5重量部追加した以外は実施例2と同様に樹脂組成物の製造と評価、フィラメントの製造と評価、成形体の製造と評価を行った。評価結果を表−1に示す。
実施例4において、樹脂組成物の製造にあたり、さらに添加剤としてカルボジイミドを0.5重量部追加した以外は実施例4と同様に樹脂組成物の製造と評価、フィラメントの製造と評価、成形体の製造と評価を行った。評価結果を表−1に示す。
実施例1において、樹脂組成物を用いず、ポリ乳酸系樹脂のみを原料に用いて実施例1と同様の条件でフィラメントの製造と評価、成形体の製造と評価を行った。評価結果を表−1に示す。
また、太さムラが少ない本発明のフィラメントを用いることで、成形体の凹凸や糸引き箇所が少なく、外観が良好な高品質の成形体を製造でき、しかも本発明のフィラメントは耐熱性に優れ、焼けによる黒点や黒条による外観不良の問題もないことが明らかである。
Claims (12)
- (A)脂肪族ポリエステルと、(B)コア−シェル型ゴムとを含有する脂肪族ポリエステル樹脂組成物からなる3次元プリンター成形用フィラメント。
- (A)脂肪族ポリエステルが、ポリ乳酸系樹脂を含む請求項1に記載の3次元プリンター成形用フィラメント。
- フィラメントの直径が、1.0〜5.0mmである請求項1又は2に記載の3次元プリンター成形用フィラメント。
- フィラメントの真円度が、0.93以上である請求項1〜3の何れか1項に記載の3次元プリンター成形用フィラメント。
- (B)コア−シェル型ゴムのコア層が、(メタ)アクリル酸エステルを含む重合体を含有する請求項1〜4の何れか1項に記載の3次元プリンター成形用フィラメント。
- (B)コア−シェル型ゴムのシェル層が、メタクリル酸メチルを含む重合体を含有する請求項1〜5の何れか1項に記載の3次元プリンター成形用フィラメント。
- (B)コア−シェル型ゴムのコア層がブタジエン系ゴムを含み、シェル層がスチレン−アクリロニトリル共重合体を含む請求項1〜4の何れか1項に記載の3次元プリンター成形用フィラメント。
- 請求項1〜7の何れか1項に記載された3次元プリンター成形用フィラメントを3次元プリンターの押出ヘッドから180〜250℃で吐出させる樹脂成形体の製造方法。
- 請求項1〜7の何れか1項に記載された3次元プリンター成形用フィラメントを熱溶解積層法によって成形することを特徴とする樹脂成形体の製造方法。
- 請求項1〜7の何れか1項に記載された3次元プリンター成形用フィラメントを溶融させた後、押出ヘッドから直径0.01〜1mmのストランド状に吐出させる樹脂成形体の製造方法。
- 請求項1〜7の何れか1項に記載された3次元プリンター成形用フィラメントの巻回体。
- 請求項11に記載の巻回体が収納されたカートリッジ。
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