JP6444656B2 - 建具 - Google Patents
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Description
下枠には、筒状空間と底面レベルを揃えた少なくとも一つの他の筒状空間が下枠の短軸方向に沿って配列される。芯材は、内側レールの下方において縦方向に延びる内側壁と、外側レールの下方において縦方向に延びる外側壁と、内側壁と外側壁との間で縦方向に延びる中央壁とを更に有し、内側壁、外側壁、及び中央壁が芯材の上面にかかる負荷を支えており、下枠において躯体上に設けられる部分より外側の部分において、下枠の上面及び側壁に設けられた複数の排水用の孔又は切り欠きを有する。
このような態様によれば、第1の筒状空間は取水口から雨水などを積極的に取り込み、排水口から室外に排出することができるので、サッシ窓の排水性を高めやすくなる。
内側レール(内障子)の荷重を内側壁で支え、外側レール(外障子)の荷重を外側壁で支え、更に、中央壁でも上面を支えることにより、芯材の上面にかかる荷重を3つの壁で受け止めやすくなる。なお、中央壁などの「壁」は、柱状の壁として形成されてもよい。
下枠の下部が躯体に固定された状態で下枠の上部に荷重がかかると、上部が室外側に引っ張られる変形力が発生する。室外側の上辺と室内側の下辺を結ぶ対角面により、このような変形力に対抗し、下枠の変形を抑制しやすくなる。
第1の筒状空間の下面に壁などの躯体に固定するための貫通孔を形成しないようにしているため、第1の筒状空間に入り込んだ水がそのような貫通孔から躯体にしみ出しにくくなる。
障子110は、パネル102(ガラス)を樹脂製の框(かまち)101で囲ったものである。本実施形態におけるパネル102は、3層ガラスであり層間にはアルゴンガスやクリプトンガスなどの不活性ガスが封入されている。不活性ガスが輻射熱を遮断する効果によりパネル102の断熱性能を高めている。
サッシ窓100(建具)の枠体112も樹脂成型品である。框101と同様、樹脂の押し出し成型品である枠部材から左枠114、右枠118(合わせて、あるいは、特に特定しないときには「縦枠」ともよぶ)と上枠116、下枠120(合わせて、あるいは、特に特定しないときには「横枠」ともよぶ)を斜め45度にて切り出す。縦枠と横枠のそれぞれの継ぎ目を溶かして接着することにより額縁形状の枠体112が形成される。枠体112においても、左枠114、右枠118、上枠116、下枠120の内部構造は同一であり、縦枠と横枠は長さだけが異なる。
サッシ窓100の本体は、室外側に半分だけ突き出した状態で壁128に固定される(半外付け窓)。サッシ窓100の枠体112は、ネジにより壁128に固定される。半外付け窓は、サッシ窓100の室内側にカーテンを設置する空間を確保できるので、室内をすっきりさせることができる。また、サッシ窓100を壁128に取り付ける作業が比較的容易になるというメリットもある。
図5は、下断熱強化部材146を取り付ける前の状態を示している。下枠120は、x方向を長軸方向、z方向を短軸方向とする筒状部材である(図2も参照)。下枠120は、短軸方向に沿って3つの筒状空間が配列されている。図5では、室外側に外空間148、中央部分の中央空間150(第1の筒状空間)、室内側に内空間152(第2の筒状空間)が形成されている。下枠120は、押し出し成形品であるため、いずれの空間も下枠120の長軸方向(x方向)に延伸する筒状空間となる。
上述のように、外障子124および内障子126の重量は中央空間150に集中しやすい。一方、中央空間150の下面166は壁128に固定されている。このため、下枠120の上面190には縦方向(y軸負方向)の力に加えて横方向(z軸負方向:室外に向かう方向)にも力がかかる。この結果、図6に示すように下枠120の側面を平行四辺形とするような変形力が生じる。
図2に関連して説明したように、下枠120は押し出し成形品である枠部材を45度でカットすることにより形成される。外側レール134と内側レール132の間の中央領域154には、取水口176a,176bが開口している。中央領域154に流れ込んだ雨水は、取水口176から中央空間150に流れ込む。外側レール134にも、取水口178a〜178cが開口しているため、外側レール134に流れ込んだ雨水も中央空間150に流れ込む。
下枠芯材142は、下枠120の成形後、左枠114や右枠118と溶着する前に中央空間150に挿入される。下枠芯材142の上面には取水口186a,186bが形成され、外側壁156には排水口188a〜188c(切り欠き)が形成される。下枠120の取水口176から入った水は、下枠芯材142の取水口18を通り、更に、外側壁156の排水口188と下枠120の排水口184を経由して、外空間148に流れる。取水口186の大きさと数は、排水性と強度のバランスを考慮して決めればよい。
本実施形態においては、下枠120において、外側レール134と内側レール132の双方を支えるだけの大きさを有する下枠芯材142の上面192により、外障子124と内障子126の荷重を一手に受け止める。外側レール134および内側レール132の下に外側壁156と内側壁158を形成し、更に、上面の中央を中央壁160で支えることで、上面192にかかる荷重を3つの縦壁で支えている。また、中央空間150の下面166には貫通孔を形成せず、中央領域154に流れ込んだ水がすべて区画壁162を経由して室外に流れ出すような構造となっているため、水漏れを防ぎ、強度と排水性を両立させることができる。
Claims (4)
- 内部に芯材を収容する筒状空間を有し、その下面において躯体に固定される下枠を有する枠体であって、内側レールにおいて走行可能となるように内障子を収め、外側レールにおいて走行可能となるように外障子を収める枠体と、
前記筒状空間に挿入され、前記内側レールの下側から前記外側レールの下側の領域にかけて延在する上面を有する芯材と、を備え、
前記下枠には、前記筒状空間と底面レベルを揃えた少なくとも一つの他の筒状空間が前記下枠の短軸方向に沿って配列されており、
前記芯材は、前記内側レールの下方において縦方向に延びる内側壁と、前記外側レールの下方において縦方向に延びる外側壁と、前記内側壁と前記外側壁との間で縦方向に延びる中央壁とを更に有し、前記内側壁、前記外側壁、及び前記中央壁が前記芯材の前記上面にかかる負荷を支えており、
前記下枠において躯体上に設けられる部分より外側の部分において、前記下枠の上面及び側壁に設けられた複数の排水用の孔又は切り欠きを有することを特徴とする建具。 - 前記複数の排水用の孔又は切り欠きは、
雨水を前記筒状空間に取り込む取水口と、
前記取水口から取り込んだ雨水を室外へ排水する排水口とを含む請求項1に記載の建具。 - 前記下枠は、前記芯材を収容する前記筒状空間よりも更に室内よりにもう一つの筒状空間を有し、
前記室内よりのもう一つの筒状空間には、室外よりの上辺と室内よりの下辺を結ぶ対角面が形成された請求項1または2のいずれか一つに記載の建具。 - 前記下枠は、その下面から突出する突出面を有し、前記突出面において前記躯体に前記下枠が固定される請求項1から3のいずれか一つに記載の建具。
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JP2014172081A JP6444656B2 (ja) | 2014-08-26 | 2014-08-26 | 建具 |
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