JP6443563B2 - 導電性高分子用インビジブルエッチングインクおよび導電性高分子のパターニング方法 - Google Patents

導電性高分子用インビジブルエッチングインクおよび導電性高分子のパターニング方法 Download PDF

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Description

本発明は、導電性高分子用インビジブルエッチングインクおよび該インクを用いる導電性高分子のパターニング方法に関する。
現在、透明導電膜としては、インジウムを含むITO(酸化インジウムスズ)が主に使用されているが、インジウムは希少元素であるため、ITOの代替材料が研究され、ITOの代替材料としては、導電性高分子が有望である。
導電性高分子は、導電性、光の透過性、発光性、成膜後もフレキシブルであるという特徴があり、透明導電膜、電解コンデンサー、帯電防止剤、電池および有機EL素子等への応用が期待されている。
上記の通り、導電性高分子は、エレクトロニクス産業にとって有益な材料であ
り、特に、タッチパネル、タッチスイッチのセンサー部の透明性材料として期待されている。そのため、導電性高分子をエッチングして、導電性高分子膜をパターニングする方法は、導電性高分子を使用するにあたり重要な技術となっている。
民生用途のタッチパネルは抵抗膜式と静電容量式が主流であり、検出方式によってさらに細分化される。デジタルタイプの抵抗膜式タッチパネルおよび投影型の静電容量式タッチパネルには、検出用の電極パターンを形成する必要がある。ITOを含む透明導電材料は完全な無色ではないため、形成したパターンが画面上に見えてしまい、画像の色調に影響する。
そのため、導電性高分子膜に使用されているPEDOT(3,4−エチレンジオキシチオフェン)/PSS(ポリスチレンスルホン酸)フィルムなどについても、エッチングされた部分がエッチング前の色調を維持することが要求されている。例えば、PEDOT/PSSフィルムでは薄青色であるが、エッチングされた部分もフィルムの元の色調を維持出来れば、静電容量式タッチパネルに搭載しても画面上にパターンが見えないという利点がある。
導電性高分子膜をエッチングする方法として、例えば、導電性ポリマーに電極パターンを製造するために、10〜5000mg/m2の導電性ポリマーを含有する層を支持体上に適用して導電性層を作った後、ClO-、BrO-などの酸化剤を含有する印刷溶液を使用して前記層上に電極パターンを印刷する方法が開示されている(特許文献1)。
また、導電性高分子用エッチング剤、増粘剤および水系媒体を含む導電性高分子エッチング用インクを使用して、導電性高分子をパターニングする方法が開示されている(特許文献2)。
特開2001−35276号公報 国際公開番号2011−125603号公報
しかしながら、特許文献1に記載された方法では、エッチングされた部分の導電性高分子が過剰に分解されるため、パターニングにより薄青色の着色状態から無色に変化してしまう。
また、例示されているシリカや高分子増粘剤を使用するとエッチング成分と反応したり、粘度の経時変化を起こしたりするという問題がある。
一方、特許文献2に記載されたエッチングインクでは、エッチングされた部分の導電性高分子が過剰に分解されるため、パターニングにより薄青色の着色状態から無色に変化してしまう。
また、増粘剤に球状のシリカ粒子やアルミナ粒子が使用されているため、インクの粘度の経時変化が大きく、また、印刷して間もなく乾燥してこれらの粒子が飛散するため、クリーンルーム内のパーティクル濃度が上昇する。また、印刷中に乾燥してスクリーン版のメッシュやノズルに詰まるため、連続処理性に劣る。さらに、インクの洗浄性が悪いために、フィルム上にこれらの粒子が残り、光学特性を悪化させる原因となる。
上記の状況を鑑み、本発明は、導電性高分子膜をエッチングするに際し、耐乾燥性および洗浄性に優れるだけでなく、エッチングされた部分の導電性高分子の過剰な分解が抑制され、膜の一部をエッチングする場合にはフィルムの元の色調が維持されるインビジブルエッチングインクを提供すること、および該インビジブルエッチングインクを使用した導電性高分子のパターニング方法を提供することを目的とする。
本発明者は、上記の課題を解決するために鋭意検討した結果、高分子電解質であるポリアクリル酸またはその塩を添加することで、インクの保水力が高くなるため乾燥しにくくなること、ポリアクリル酸またはその塩が洗浄剤として働き洗浄性を向上すること、および無機粒子とポリアクリル酸を併用することで印刷に適した粘度特性が付与されること、さらに、インクのpHを特定な範囲にすることで導電性フィルムの分解が抑制されることを見出し、導電性高分子エッチング剤、無機粒子、ポリアクリル酸またはその塩、および水系媒体を含み、pHを3〜7に調整したインクが耐乾燥性、洗浄性、印刷特性およびインビジブル性に優れた導電性高分子用インビジブルエッチングインクである本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明に係る第1形態は、導電性高分子用エッチング剤(A)、無機粒子(B)、ポリアクリル酸またはその塩(C)、および水系媒体(D)を含み、pHが3〜7に調整された導電性高分子用インビジブルエッチングインクである。
さらに、上記第1形態において、導電性高分子用インビジブルエッチングイン
クの構成成分である前記(A)〜(C)を特定の好ましい化合物に限定する実施態様、および(A)〜(D)成分に加えてさらに陰イオン交換体(E)を含む実施態様などが含まれる。
また、本発明に係る第2形態は、基材上に導電性高分子の膜を形成する成膜工程、前記膜における導電性高分子を不活化させる領域に前記導電性高分子用インビジブルエッチングインクを付与する印刷工程、前記導電性高分子用エッチングインクにより前記不活化させる領域の導電性高分子を不活化するエッチング工程、並びに、残存する導電性高分子用インビジブルエッチングインクおよび導電性高分子のエッチング残液を基板上より除去する除去工程を含むことを特徴とする、導電性高分子のパターニング方法である。
さらに、上記第2形態において、導電性高分子をポリアニリン類、ポリピロール類またはポリチオフェン類に限定する実施態様、および印刷工程の前に、導電性高分子の膜を酸に浸漬させる、または導電性高分子の膜に水溶性樹脂の保護膜を形成させる実施態様も含まれる。
本発明の導電性高分子用インビジブルエッチングインクによれば、導電性高分子に対し優れた不活化能力を有し、耐乾燥性および洗浄性に優れるだけでなく、インク性能の劣化が少ないため連続印刷する場合でも印刷精度を維持することが可能となる。さらに、不活化された部分の導電性高分子の分解が抑制され、フィルムの元の色調が維持されることが可能となる。
したがって、この導電性高分子用インビジブルエッチングインクおよびこれを使用した導電性高分子のパターニング方法は特に投影型静電容量式タッチパネルなどの用途において優れた発明である。
以下、本発明についてさらに詳しく説明する。
本発明の導電性高分子用インビジブルエッチングインク(以下、単に「本発明のインク」ともいう。)は、導電性高分子用エッチング剤(A)、無機粒子(B)、ポリアクリル酸またはその塩(C)および水系媒体(D)を含み、pHが3〜7に調整されたインクであることが特徴である。
本発明のインクは、導電性高分子に接触することにより、当該接触部分の導電性高分子を不活化させることができる。すなわち、本発明のインクを所望の形状で導電性高分子上に付与し、不活化することで、所望の形状に導電性高分子をパターニングすることができる。
従来の導電性高分子のパターニング方法としては、レジスト膜を使用する方法が知られているが、本発明のインクを用いることにより、レジスト膜を使用することなく、簡便に導電性高分子のパターニングを行なうことができる。
本発明のインクにおける導電性高分子用エッチング剤(A)としては、導電性高分子を不活化させる化合物であれば特に制限はないが、導電性高分子を不活化させる酸化剤であることが好ましい。
本発明に用いることができる導電性高分子用エッチング剤(A)としては、(NH42Ce(NO36、Ce(SO42、(NH44Ce(SO44、塩化ニトロシル、臭素酸化合物、塩素酸化合物、過マンガン酸化合物、6価クロム化合物、ジクロロイソシアヌル酸ナトリウム、トリクロロイソシアヌル酸、さらし粉、クロラミン、クロラミンT、1,3−ジクロロー5,5−ジメチルヒダントイン、亜塩素酸塩、次亜塩素酸塩および次亜塩素酸塩5水和物などが挙げられ、これらの中でも、エッチング性の観点からは、ジクロロイソシアヌル酸ナトリウム、さらし粉、次亜塩素酸塩および次亜塩素酸塩5水和物が好ましく、コストおよび汎用性の観点から次亜塩素酸塩および次亜塩素酸塩5水和物が特に好ましい。
なお、次亜塩素酸塩5水和物の場合は、不純物として混入する塩化物イオンの量を減らす効果も期待できる。
次亜塩素酸塩は、水酸化アルカリ金属または水酸化アルカリ土類金属に塩素を吸収させて製造することができ、その場合、未反応の水酸化アルカリ金属または水酸化アルカリ土類金属の影響でその水溶液は強アルカリ性を示す。
本発明のインクにおける導電性高分子用エッチング剤に次亜塩素酸塩、さらし粉または次亜塩素酸塩5水和物を用いる場合、その有効塩素濃度はインクの全質量に対し、0.06〜3.0質量%の範囲であることが好ましく、0.1〜2.0質量%がより好ましく、0.1〜1.4質量%が更に好ましい。有効塩素濃度が上記の範囲内であると導電性高分子のエッチングを効率よく行なうことができる。
本発明において、次亜塩素酸塩および次亜塩素酸塩5水和物の有効塩素濃度は、Na2SO3での滴定法により測定する。測定方法は以下のとおりである。
測定する試料をWグラム採取し、イオン交換水を加え250mlとする。この試料液10mlを分取し、ヨウ化カリウム10%水溶液10mlを加える。そして、酢酸(1:2)10mlを加えpHを酸性にし、0.1規定濃度チオ硫酸ナトリウム水溶液で測定する。なお、滴定の途中で終点を判定しやすくするため可溶性でんぷんを加えてもよい。0.1規定濃度Na2SO3の滴定量および試料採取料Wと次式から有効塩素濃度を求める。
Figure 0006443563
なお、式中のf(ファクター)は、0.1規定濃度Na2SO3の補正係数、すなわち、実際に使用したNa2SO3水溶液と0.1規定濃度Na2SO3水溶液との差を補正する係数を表す。
本発明のインクにおける無機粒子(B)は、インクを増粘させるために使用される。無機粒子としては、シリカ、アルミナ、チタニア、ジルコニア、ゲルマニア、酸化セリウム、酸化亜鉛、シリコンカーバイド、タルク、スメクタイト、マイカ、ベントナイト、セピライトおよびカオリンなどが挙げられる。
無機粒子の形状としては、特に制限がなく、球状、平板状、針状、繊維状、不定形状など挙げられるが、これらの中でも平板状の無機粒子が好ましく、ベントナイトおよびマイカが特に好ましい。
平板状の無機粒子を用いることでインク粘度の経時変化が小さくなる効果がある。
無機粒子の平均一次粒径としては、3nm〜100μmであることが好ましく、3nm〜50μmであることがより好ましく、3nm〜20μmであることが更に好ましく、3nm〜15μmであることが特に好ましい。
本発明のインクにおけるポリアクリル酸またはその塩(C)は、インクの保水力を高めてインクを乾燥しにくくさせること、および洗浄剤として働くので洗浄性を向上させるために添加する。
したがって、ポリアクリル酸またはその塩を添加することで、洗浄性が向上し、インクが乾燥し難くなるため、長時間放置しても無機粒子が飛散することなく、洗浄性も改良される。その結果、ロール・ツー・ロールのような量産向けの連続処理だけでなく、カットした導電フィルムを数十枚連続印刷したものをラックに並べ、その後一度に洗浄するなどの少量向けの枚葉処理にも適用できる。
また、乾燥しにくいことで、スクリーンメッシュへの詰まりを抑えて連続処理可能となること、さらに、ポリアクリル酸と無機粒子の組み合わせで、スクリーン印刷に適した粘度特性に調節することが可能になる効果も発現する。
ポリアクリル酸またはその塩としては、アクリル酸またはそのアルカリ金属塩を重合させて得られるものが挙げられ、アルカリ金属塩では、ポリアクリル酸ナトリウムが好ましい。ポリアクリル酸またはその塩は、直鎖型あるいは架橋型であっても良く、また、メタクリル酸−アクリル酸の共重合体も用いることができる。
ポリアクリル酸またはその塩の重量平均分子量としては、1000〜50万であることが好ましく、1000〜20万であることが更に好ましく、2000〜20000であることが特に好ましい。
ポリアクリル酸またはその塩の重量平均分子量(Mw)は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)で測定する。例えば、GPCの測定条件は、HLC8020システム(東ソー社製)を使用し、検出はRIで行い、カラムはG4000PW×1、G3000PW×1、G2500PW×1を連結して使用して、溶解液は0.1MNaCl+リン酸バッファー(pH7)とし、検量線はポリアクリル酸ナトリウムを用いて作成する。
本発明のインクに用いられる水系媒体(D)は、エッチング処理に影響のない媒体であれば、特に制限はないが、水を使用することが好ましい。
本発明のインクは、前記(A)〜(D)の必須成分を含むものであり、これらの配合割合は、導電性高分子用エッチング剤(A)が0.06〜7.0質量%、無機粒子(B)が3〜30質量%、ポリアクリル酸またはその塩(C)が0.1〜30質量%および水系媒体(D)が33〜96質量%であることが好ましい。
本発明のインクのpHを3〜7に調整するために酸やアルカリなどを使用する。使用する酸としては無機酸および有機酸のいずれも使用することができ、塩酸、硫酸、硝酸、リン酸、酢酸、クエン酸などが挙げられ、これらの中でも酢酸が好ましい。また、アルカリとしては、苛性ソーダ、苛性カリ、炭酸ソーダ、炭酸カリなどが挙げられ、これらの中でも苛性ソーダが好ましい。
本発明のインクのpHを3〜7に調整するとインビジブル性に優れた効果を示す理由は以下の通りと推察する。
例えば、導電性高分子用エッチング剤に次亜塩素酸塩を使用した場合、塩素、次亜塩素酸および次亜塩素酸イオンの平衡状態であり、それらの分率はpHによって変化することが知られている。そして、pHが3〜7の領域では、主に次亜塩素酸として存在し、次亜塩素酸は次亜塩素酸イオンに比べて導電膜へ浸透しやすいため、分解性が抑制され、パターニングした後も導電性フィルムの元の色調が維持された状態で不活化することが可能となる。
本発明のインクのpHは3〜7に調整する必要があるが、塩素ガス発生を抑制することや導電膜の分解性抑制の観点から、pHが4〜5.5であることが好ましく、pHが4.5〜5.0であることが更に好ましい。本発明のインクのpHの測定は、市販されているpHメーターを用いて測定することができる。
pHが3未満であると塩素臭が強いため通常の雰囲気では取扱いが困難であり、pHが7を超えるとインビジブル性が低下する。
さらに、本発明のインクには、前記(A)〜(D)以外の成分として、陰イオン交換体(E)を含むことが好ましい。
本発明の(A)〜(D)の成分を含むインクを用いてパターニングを行うと、印刷中にインクから塩素が揮発して有効塩素濃度が次第に低下し、印刷箇所を十分に不活化できなくなる懸念がある。インクから揮発する塩素を減少させるにはインク中の塩素の分率を下げればよく、そのために塩化物イオン濃度を低下させることが好ましい。
塩化物イオンは、本発明のインクに不純物として存在するもの、およびスクリーン印刷中に次亜塩素酸などが自己分解して発生するものがあり、これを捕捉するため、本発明のインクに陰イオン交換体を添加することが好ましい。
陰イオン交換体の添加量としては、インク全体の1〜10質量%となるように添加することが好ましい。
前記陰イオン交換体としては、酸化ビスマス系化合物、水酸化ビスマス系化合物、ハイドロタルサルト、マグネシウムとアルミニウムの複合酸化物、酸化イットリウム、鉛リン酸カルシウム、酸化ランタン、酸化ネオジム、銀系化合物などが挙げられ、これらの中でも、酸化ビスマス系化合物、水酸化ビスマス系化合物ハイドロタルサルトおよび鉛リン酸カルシウムが好ましい。
ビスマス系化合物の市販品であるIXE−500、IXE−530、IXE−550(いずれも商品名、東亞合成社製)、ハイドロタルサルトの市販品であるDHT−4A(商品名、協和化学工業社製)、鉛リン酸カルシウムの市販品であるIXE−1000(商品名、東亜合成社製)などを使用することができる。
本発明のインクには、前記(A)〜(E)成分以外に下記に示す化合物を含有させることができる。
例えば、界面活性剤、消泡剤、表面調整剤、レベリング剤、潤滑剤、乾き防止剤、pH調整剤(苛性ソーダ、苛性カリなど)、次亜塩素酸塩安定剤など本発明のインクの性能に影響を与えない範囲で使用することができる。
本発明のインクの調製方法としては、以下に示す方法が例示されるが、この方法に限定されない。
無機粒子、ポリアクリル酸またはそのナトリウム塩、および必要に応じて導電性高分子用エッチング剤以外のその他の成分を水に分散させ、酸および/またはアルカリによりpHを3〜7に調整した後、無機粒子が均一に分散するまで三本ロールで混合処理を行う。さらに、導電性高分子用エッチング剤を添加することで、本発明のインクを調製する。
次に導電性高分子のパターニング方法について説明する。
導電性高分子は、π電子が移動して導電性を示す。このような導電性高分子としては、ポリアニリン、ポリチオフェン、ポリピロール、ポリフェニレン、ポリフルオレン、ポリビチオフェン、ポリイソチオフェン、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)、ポリイソチアナフテン、ポリイソナフトチオフェン、ポリアセチレン、ポリジアセチレン、ポリパラフェニレンビニレン、ポリアセン、ポリチアジル、ポリエチレンビニレン、ポリパラフェニレン、ポリドデシルチオフェン、ポリフェニレンビニレン、ポリエチレンビニレン、ポリフェニレンスルフィドなどおよびこれらの誘導体が挙げられる。
これらの中でも、ポリアニリン類、ポリピロール類およびポリチオフェン類が好ましく、ポリピロール類およびポリチオフェン類がより好ましく、電気伝導度、空気中での安定性および耐熱性に優れたポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)が最も好ましい。
また、導電性高分子を用いる際により高い電気伝導度を発現する目的で、ドーパントと呼ばれるドーピング剤を併用することができる。
併用するドーパントとしては、公知のドーパントを用いることができ、導電性高分子の種類に応じて、ハロゲン類(臭素、ヨウ素、塩素塔)、ルイス酸(BF3、PF5など)、プロトン酸(HNO3、H2SO4など)、遷移金属ハライド(FeCl3、MoCl5など)、アルカリ金属(Li、Naなど)、有機物質(アミノ酸、核酸、界面活性剤、色素、アルキルアンモニウムイオン、クロラニル、テトラシアノエチレン)などが挙げられる。導電性高分子自体にドーピング効果を持つ自己ドープ型導電性高分子であってもよい。また、ポリトフェン類を用いる場合、ドーパントとしてはポリスチレンスルホン酸を用いることが好ましい。
本発明における導電性高分子の導電率は、導電性を示す値の範囲であれば特に制限はないが、10-6〜104S/cmであることが好ましく、10-5.5〜104S/cmであることがより好ましく、10-5〜104S/cmであることが更に好ましい。本発明における導電性高分子の導電率が上記範囲にあると、接続部分のパターニング等において好ましい。
本発明における導電性高分子は、その使用時に可視光域における透過率が高いものが好ましい。なお、透過率は、波長550nmにおいて60〜98%であることが好ましく、70〜98%であることがより好ましく、80〜98%であることが更に好ましい。導電性高分子の透過率が上記範囲であると、ディスプレイなどの用途に好適に用いることができる。
前記可視光域とは400〜700nmであり、透過率の測定は、分光光度計により測定することができる。
本発明において、市販されている各種の導電性高分子が使用できる。例えば、Panipol社製の「Panipol」(商品名)は、機能性スルホン酸でドープした有機溶剤可溶型ポリアニリンである。また、Ormecon社製の「Ormecon」(商品名)は、有機酸をドーパントに用いた溶剤分散型ポニアニリンである。さらに、Bayer社製の「Baytron」(商品名)は、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)であり、ポリスチレンスルホン酸をドーパントとしている。
その他、アキレス社製の「STポリ」(商品名)はポリピロールであり、東洋紡績社製の「PETMAX」(商品名)はスルホン化ポリアニリンであり、マルアイ社製の「SCS−NEO」(商品名)はポリアニリンであり、これらも本発明に使用できる。
本発明の導電性高分子のパターニング方法(以下、「本発明のパターニング方法」ともいう。)は、本発明のインクを用いて行う方法である。
本発明のインクを導電性高分子に接触させることにより、当該接触部分を不活化することができ、導電性高分子の形状は、特に制限はなく、任意の形状でよいが、膜状であることが好ましい。
また、本発明のパターニング方法は、基材上に導電性高分子の膜を形成する成膜工程、前記膜における導電性高分子を不活化させる領域に本発明のインクを付与する印刷工程、本発明のインクにより前記不活化させる領域の導電性高分子をエッチングするエッチング工程、並びに、残存する本発明のインクおよび導電性高分子のエッチング残液を基板上より除去する除去工程を含む方法である。
前記成膜工程における基材としては、特に限定はなく、使用用途に応じて選択することができ、具体的には、ガラス、石英、ポリエステル(例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレートなど)、ポリオレフィン(例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、環状オレフィオンなど)、ポリイミド、ポリアクリレート、ポリメタクリレート、ポリカーボネートなどが挙げられる。
成膜工程における導電性高分子の膜の厚さが、所望の厚さでよいが、1nm〜100μmが好ましく、2nm〜1μmがより好ましく、5〜500nmであることが更に好ましい。
前記成膜工程における基材上に導電性高分子の膜を形成する方法は、特に制限がなく公知の方法により形成すればよい。具体的には、導電性高分子の溶液を基材上にスピンコートやディップコートしてから乾燥させる方法が挙げられる。
基材と導電性高分子の膜との間には、必要に応じ、他の層を有していてもよい。また、前記印刷工程の前に、導電性高分子の膜上に他の層を形成してもよい。
基材上に形成する導電性高分子の膜は、一様な膜であっても、一部が既に本発明のパターニング方法または他の方法によりパターニングされた膜でもよい。
前記印刷工程において、導電性高分子を不活化させる領域に本発明のインクを付与する方法として、孔版印刷、凸版印刷、凹版印刷および平版印刷などが挙げられる。これらの中でも、インク量を容易に調整できる点から、孔版印刷が好ましく、孔版印刷の中でもスクリーン印刷、ステンシル印刷およびパッド印刷がより好ましく、スクリーン印刷が特に好ましい。
印刷工程におけるインクの付与量は、膜の面積当たり一定の量を付与してもよいし、一部分のインク量をその他の部分のインク量に対して増減させてもよい。
また、前記膜における導電性高分子を不活化させる領域の形状は、特に制限はなく、必要に応じた形状であればよい。本発明のパターニング方法はナノオーダーからセンチオーダーの線幅のエッチングに好適に用いることができ、マイクロオーダーからミリオーダーの線幅のエッチングにより好適に用いることができる。
本発明のインクを用いてパターニングを行うと、印刷されたインクからも有効塩素が揮発し、この揮発した有効塩素が未印刷部分の抵抗を上昇させる。これを防ぐため、印刷工程の前に、導電性高分子の膜を酸に浸漬させる、または導電性高分子の膜に水溶性樹脂の保護膜を形成させる工程を含むことが好ましい。
導電性高分子の膜を浸透させる酸としては、無機酸および有機酸のいずれも使用することができ、塩酸、硫酸、硝酸、リン酸、酢酸、シュウ酸、クエン酸およびP−トルエンスルホン酸などが挙げられ、これらの中でも硫酸および硝酸が好ましい。例えば、導電性高分子膜(フィルム)を前記酸水溶液に浸漬させ、水気をふき取った後に自然乾燥させることで調製できる。
また、導電性高分子の保護膜に使用する水溶性樹脂としては、ポリビニルアルコール樹脂、水溶性ポリエステル樹脂などが挙げられる。
例えば、導電性高分子膜(フィルム)に前記樹脂水溶液を塗布した後に自然乾燥させて調製できる。
前記エッチング工程において、前記導電性高分子の膜のうち、本発明のインクが接触する部分が不活化されるので、前記印刷工程後、前記不活化させる領域のエッチングに必要な時間を経過させればよい。
エッチング工程における経過時間(エッチング時間)は、特に制限はなく、インクの組成、導電性高分子の材質や膜の厚さ、エッチングを行う温度、エッチングを行う深さ等に応じ、適時選択することができる。
エッチング時の温度は特に制限はないが、例えば、常温(10〜30℃)で行うことができる。また、エッチング速度の調製等のため、エッチング雰囲気および/または導電性高分子の膜を有する基材を加熱または冷却してもよい。
また、エッチング工程においては、前記導電性高分子の膜を有する基材を静置しておいてもよいし、エッチングに影響しない範囲で導電性高分子の膜を有する基材を動かしていてもよい。
エッチング工程においては、除去すべき領域の除去は、必要に応じ、膜を貫通させ完全にエッチングする態様であってもよいし、あるいは膜を貫通させずに前記領域の一部(厚さ方向で見たときの一部)のみをエッチングする態様であってもよい。
前記除去工程で基材上より除去するエッチング残渣としては、例えば、本発明のインクによる導電性高分子の分解物、エッチングにより生じた導電性高分子の微粉などが挙げられ、簡便性およびコストの観点から、水洗により残存する本発明のインクおよび導電性高分子のエッチング残渣を除去することが好ましい。
水洗に使用する水の量としては、除去に必要な量であればよく、特に制限はない。また、水洗方法としては、パターニングされた導電性高分子を有する基材を流水により洗浄する方法、パターニングされた導電性高分子の膜を有する基材を水に浸漬する方法などが挙げられる。
また、前記除去工程において水洗を行った場合、本発明のパターニング方法は、除去工程の後に、パターニングされた導電性高分子の膜を乾燥させる工程を含むことが好ましい。乾燥方法としては、特に制限はなく、熱による乾燥、風乾、温風により乾燥などが利用できる。
本発明のパターニング方法には、前記工程以外に、必要に応じて、他の工程を含んでいてもよく、本発明のパターニング方法を行った後、または行う前に、本発明以外のパターニング方法によりパターニングを行ってもよく、また、本発明のパターニング方法を2回以上行ってもよい。
また、本発明のパターニング方法においては、本発明のインクを2種以上併用してもよい。
以下、実施例および比較例により、本発明を具体的に説明する。
<実施例1>
無機粒子であるクニピアF(商品名、クニミネ工業社製)5g、NTS−10%ゾル(商品名、トピー工業社製)10gおよび重量平均分子量が20000であるポリアクリル酸0.5gを水に加えて撹拌した。酢酸3gを加え、全体が92.3gになるように水を追加した後、三本ロールで均一になるまで混練しペーストを作製した。一方、13質量%の次亜塩素酸ナトリウム(次亜塩素酸Na)7.7gを前記ペーストと混合してエッチングインクを得た。この時のインクの有効塩素濃度は1.0質量%であり、pHは4であった。
前記エッチングインクをスクリーン版に100g載せて、ポリチオフェン系導電性高分子が塗工された導電フィルム(電子化工社製、表面抵抗250Ω/□)にスクリーン印刷を行った。
印刷終了1分後に導電フィルム上のエッチングインクを大量の水で洗い流し乾燥することで、エッチングインクが印刷された部分が不活化し、スクリーンパターンに従った導電性高分子のパターニングが完成した。(上記スクリーン印刷から洗浄までの操作を連続で繰り返し行った。)
エッチングインクを用いた連続印刷は、上記スクリーン印刷動作を20秒/枚の速さで繰り返し、連続印刷処理可能枚数を求めた。
なお、上記エッチングインクを用いたスクリーン印刷時における洗浄性、インビジブル性、塩素臭の有無、連続処理時の印刷精度(L/S500μm)および連続印刷処理可能枚数を下記に示す方法で評価して、その結果を表1に示す。
<実施例2〜13>
実施例2〜13においては、表1に示す無機微粒子、ポリアクリル酸Naまたは他のポリマーを用い、また酢酸によりpHを表1に示すように調整している。
さらに、実施例10、実施例11および実施例13においては、陰イオン交換体を添加している。実施例2〜13においては、これら以外は、実施例1と同様にエッチングインクを調製して、スクリーン印刷を行った。各エッチングインクを用いたスクリーン印刷時における洗浄性、インビジブル性、塩素臭の有無、連続処理時の印刷精度(L/S500μm)および連続印刷処理可能枚数を下記に示す方法で評価して、その結果を表1に示す。
<比較例1〜5>
比較例1および比較例2はポリアクリル酸Naを添加せず、比較例3はポリアクリル酸Naの代わりにポリビニルピロリドンを用い、比較例4はpHを2に調整、比較例5はpHを8に調整した以外は、実施例1と同様にエッチングインクを調製して、スクリーン印刷を行った。各エッチングインクを用いたスクリーン印刷時における洗浄性、インビジブル性、塩素臭の有無、連続処理時の印刷精度(L/S500μm)および連続印刷処理可能枚数を下記に示す方法で評価して、その結果を表1に示す。
Figure 0006443563
<実施例14〜17>
エッチング剤として次亜塩素酸ナトリウムの代わりにジクロロイソシアヌル酸ナトリウム(ジクロロイソシアヌル酸Na)またはさらし粉を用いた以外は、表2に示す割合で実施例1と同様にエッチングインクを調製して、スクリーン印刷を行った。各エッチングインクを用いたスクリーン印刷時における洗浄性、インビジブル性、塩素臭の有無、連続処理時の印刷精度(L/S500μm)および連続印刷処理可能枚数を下記に示す方法で評価して、その結果を表2に示す。
Figure 0006443563
<実施例18〜25>
表3に示す割合で実施例1と同様にエッチングインクを調製して、スクリーン印刷を行った。
なお、実施例18、20、22および24では、実施例1と同じ導電フィルムを1%の硫酸水溶液に1時間浸漬させた後、水気をふき取ってから室温で12時間乾燥させた酸処理導電フィルムを用いた。
また、実施例19、21、23および25では、実施例1と同じ導電フィルムをゴーセノールNL−05(日本合成化学工業社製、ポリビニルアルコール)の10%水溶液を塗布した後、室温で12時間乾燥させた被膜付導電フィルムを用いた。
Figure 0006443563
また、導電フィルムの酸処理および被膜付処理の効果を表すため、連続処理における揮発有効塩素による未印刷部分の抵抗上昇の評価の結果を表4に示す。
表4の結果から明らかなように、導電フィルムの酸処理および被膜付処理を行うことで、未印刷部分の抵抗上昇が抑制される。
Figure 0006443563
上記スクリーン印刷時における各試験の評価基準は以下の通りである。
洗浄性の評価基準
○:印刷30分後に洗浄してもインクが綺麗に洗い流せる。
×:印刷5分後に洗浄してもインクが固着してフィルム上に残る。
インビジブル性の評価基準
目視でエッチング部分と未エッチング部分を比べて、パターンの色が変化しているかを確認する。
○:目視でパターンがほとんど見えない。
△:目視でパターンが若干見える。
×:目視でパターンが見える。
塩素臭の評価基準
○:塩素臭が殆どない。
△:多少塩素臭があるが、通常の実験室雰囲気下での取り扱いが可能である。
×:塩素臭が強く、通常の実験室雰囲気下での取り扱いが不可である。
連続処理時の印刷精度の評価基準
×:5枚連続印刷するとパターンのかすれやにじみが生じる。
△:25枚連続印刷するとパターンのかすれやにじみが生じる。
○:50枚連続印刷してもパターン通りに印刷できる。
連続印刷処理可能枚数
インク印刷箇所の表面抵抗が109Ω/□以上に上昇し、かつ、インビジブル性を維持した枚数を示す。
揮発有効塩素による未印刷部分の抵抗上昇
印刷中にインクから揮発した有効塩素による、インク未印刷部の抵抗の上昇を比較する。
○:抵抗変化が20%未満である。
△:抵抗変化が20%〜50%である。
×:抵抗変化が50%を超える。
なお、表4では評価区分である△に該当する評価はなかった。
表1〜表3における無機粒子の略号は以下のとおりである。
・クニピアF(商品名):クニミネ工業社製、平板状ベントナイト
・ベンゲルHVP(商品名):ホージュン社製、平板状ベントナイト
・NTS−10%ゾル:トピー工業社製、平板状マイカ
・アロエジルCOK84(商品名):日本アロエジル社製、球状でシリカ:アルミナ=5:1の混合物
他のポリマーの略号は以下のとおりである。
・AA−MAA共重合体:アクリル酸とメタクリル酸の共重合体であり、実施例8では、アクリル酸/メタクリル酸=5/2(質量比)を使用している。
また、陰イオン交換体は以下のとおりである。
・IXE−500(商品名):東亜合成社製、ビスマス系陰イオン交換体
本発明のインクおよび本発明のパターニング方法は、電解コンデンサー、電池、タッチパネル、液晶パネルおよび有機EL素子などに用いる導電性高分子のエッチングに適用することができる。特にインビジブル性に優れているので、静電容量式タッチパネルに適用することができる。
したがって、高分子有機ELディスプレイに代表されるディスプレイの表示画素部分の導電性高分子および周辺回路と導電性高分子の接続部分のパターニング、タッチパネルの検出部分の導電性高分子および周辺回路と導電性高分子の接続部分のパターニング、コンデンサー製造時に不要部分に付着した導電性高分子の除去などのエッチングが必要な用途において導電性高分子の利用が促進されることが期待される。

Claims (10)

  1. 導電性高分子用エッチング剤(A)、無機粒子(B)、ポリアクリル酸またはその塩(C)および水系媒体(D)を含み、pHが3〜7に調整された導電性高分子用インビジブルエッチングインク。
  2. 導電性高分子用エッチング剤(A)が次亜塩素酸塩および/または次亜塩素酸塩5水和物である請求項1に記載の導電性高分子用インビジブルエッチングインク。
  3. 無機粒子(B)の一次粒子形状が平板状である請求項1または請求項2に記載の導電性高分子用インビジブルエッチングインク。
  4. 無機粒子がベントナイトおよび/またはマイカである請求項1〜3のいずれかに記載の導電性高分子用インビジブルエッチングインク。
  5. ポリアクリル酸またはその塩の重量平均分子量が1000〜50万である請求項1〜4のいずれかに記載の導電性高分子用インビジブルエッチングインク。
  6. さらに、陰イオン交換体(E)を含む請求項1〜5のいずれかに記載の導電性高分子用インビジブルエッチングインク。
  7. 陰イオン交換体(E)がビスマス系化合物またはハイドロタルサルトである請求項6に記載の導電性高分子用インビジブルエッチングインク。
  8. 基材上に導電性高分子の膜を形成する成膜工程、
    前記膜における導電性高分子を除去する領域に請求項1〜7のいずれか1つに記載の導電性高分子用インビジブルエッチングインクを付与する印刷工程、
    前記導電性高分子用インビジブルエッチングインクにより前記除去する領域の導電性高分子をエッチングするエッチング工程、並びに、
    残存する導電性高分子用インビジブルエッチングインクおよび導電性高分子のエッチング残液を基板上より除去する除去工程を含むことを特徴とする導電性高分子のパターニング方法。
  9. 前記導電性高分子が、ポリアニリン類、ポリピロール類またはポリチオフェン類である請求項8に記載の導電性高分子のパターニング方法。
  10. 印刷工程の前に、導電性高分子の膜を酸に浸漬させる、または導電性高分子の膜に水溶性樹脂の保護膜を形成させる工程を含む請求項8または請求項9に記載の導電性高分子のパターニング方法。
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