JP6441504B2 - 血管狭窄疾患診断用マーカー及びその用途 - Google Patents

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Description

本発明は非糖尿病性血管狭窄疾患の診断用組成物、糖尿病性血管狭窄疾患の診断用組成物、及び前記組成物を含む血管狭窄疾患の診断用キット、非糖尿病性血管狭窄疾患診断のための情報提供方法及び糖尿病性血管狭窄疾患診断のための情報提供方法を提供する。
最近になって、生活環境の都市化、過度の栄養摂取などが原因で様々な疾患が複合的に現れる代謝性症候群の患者が急増している傾向である。全世界的に代謝性疾患である糖尿病と肥満のリスクが増加していて、糖尿病の有病率が人口の10%を越え始めた。
韓国でも、2005〜2007年国民健康栄養調査の結果によると、成人人口の10%が糖尿病患者であり、30%以上が肥満患者で、これらの糖尿病の爆発的な増加は世界的な傾向である。また、代謝性症候群に属する脳血管疾患、心臓病、糖尿病、高血圧疾患による死亡者数は、がんによる死亡者数を越えている。
糖尿病患者の主な死亡原因は心血管系疾患で、全体の糖尿病患者の死亡原因の40%を心筋梗塞と脳梗塞が占めている。特に、糖尿病性心血管疾患の場合、無症状の場合が多く、胸痛、めまい、頭痛、しびれなどの症状を感じる場合は、既に血管狭窄がかなり進行された状態であるため、発見時には重症疾患で死亡する可能性が大きい。そのため、血管狭窄を早期発見することと、疾患に対する予防が非常に重要であると言える。
現在使用されている血管狭窄を早期発見する方法は、間接的に動脈硬化の程度を予想する診断方法であって、頸動脈超音波検査(carotid artery Doppler ultrasound)、脈波伝達速度の測定(pulse wave velocity)、血流依存性血管拡張反応(flow mediated dilatation)などがある。最近開発され臨床に適用されているマルチチャンネル冠動脈断層撮影(multi−detector coronary computed tomography;MDCT)は、まだ高価な造影剤を使用し、機能検査を伴うなどの限界がある。
韓国人の最も重要な慢性疾患である糖尿病と、糖尿病患者で第1の死亡原因と明らかになった心血管系疾患は、早期に診断することができるバイオマーカーの開発が何よりも急がれる。現在まで、脂肪細胞から分泌されるアディポネクチン(adiponectin)の低下や動脈硬化などの全身的な炎症反応(system inflammation)に関与するCRP、TNF−α、IL−6などの増加など、一部の血清タンパク質の変化が知られているが、まだ確実に糖尿病患者における心血管系疾患、特に血管狭窄疾患の程度及び疾患状態を予測することができる確立されたバイオマーカーはない状況である。
韓国でも爆発的に増加している肥満、糖尿病、代謝症候群などの代謝性疾患の有病率を考慮し、前記疾患群はすべて虚血性心血管系合併症が主な死亡原因であるだけに、血管狭窄の進行程度を予測することができるタンパク質バイオマーカーの発掘が急がれる実情である。
本発明者らは血管狭窄の進行を早期診断するために、プロテオミクス技法を導入してバイオマーカーを発掘した。特に血管狭窄の高危険群である糖尿と関連した炎症タンパク質の変化に対する報告はたくさんあるが、糖尿と血管狭窄間の全体血液タンパク質の変化は報告されたことがなく、本発明では糖尿の存在有無、血管狭窄の進行程度による患者グループでの血液全体タンパク質をプロテオミクス技法により分析して、糖尿の有無、血管狭窄の程度により変化するタンパク質をバイオマーカーとして使用しうることを確認し、これを通じて糖尿患者または非糖尿患者での血管狭窄進行状況をモニタリングできることを確認し、本発明を完成した。
本発明の一つの目的は、非糖尿病性血管狭窄疾患の診断用組成物を提供することにある。
本発明の他の目的は、糖尿病性血管狭窄疾患の診断用組成物を提供することにある。
本発明のまた他の目的は、前記組成物を含む、血管狭窄疾患の診断用キットを提供することにある。
本発明のまた他の目的は、非糖尿病性血管狭窄疾患診断のための情報提供方法を提供することにある。
本発明のまた他の目的は、糖尿病性血管狭窄疾患診断のための情報提供方法を提供することにある。
本発明は、血管狭窄疾患の診断用組成物を提供することにより、非糖尿病性または糖尿病性血管狭窄疾患の患者における発現が変化するタンパク質の発現レベルを測定及び比較することにより、血管狭窄疾患の早期診断及び疾病程度を有意的に予測または把握することができる。
また、本発明の診断用組成物は非侵襲性診断を可能にして血液、尿検査などにより簡単で有効な血管狭窄疾患の初期診断を行うことができる。
非糖尿患者における血管狭窄によって有意に発現量の差があるタンパク質を示したものである。 糖尿患者における血管狭窄によって有意に発現量の差があるタンパク質を示したものである。
前記目的を達成するために、本発明は一つの様態として、血管狭窄疾患の診断用組成物を提供する。
一様態で、前記血管狭窄疾患の診断用組成物は、ポリ(ADP‐リボース)ポリメラーゼ4(Poly(ADP−ribose)polymerase 4、PARP4)、ビタミンD結合タンパク質(Vitamin D−binding protein、VDB)及びラミニンサブユニットベータ1(Laminin subunit beta−1、LAMB1)からなる群から選択された一つ以上のタンパク質レベルを測定する製剤を含む、非糖尿病性血管狭窄疾患の診断用組成物であってもよい。
本発明で用語、「血管狭窄疾患」は、血管が狭くなる疾患であり、狭窄になると血流量が減少され狭窄が発生した血管が分布する部位に虚血が起こることになったり、表面の粗い動脈硬化で血栓や硬化のピースが離れていく塞栓が発生して症状を引き起こす疾患を制限なく含む。本発明の血管狭窄疾患に該当する場合、前記した血管内膜の肥厚が進行されるにつれて、血管の狭窄が起こることがあり、血管壁の弾力が減って血管破裂による出血が発生しうる。本発明で血管狭窄疾患は、脳卒中、アテローム性動脈硬化症、血管再狭窄(in−stent restenosis)、心筋梗塞または動脈硬化症であってもよいが、これに制限されない。
本発明で使用された用語、「診断」は、病理状態の存在または特徴を確認することを意味する。本発明の目的上、診断は血管狭窄疾患の発病の有無を確認することであって、糖尿病患者から血管狭窄疾患の発病有無を早期に確認することができる。
本発明で前記ポリ(ADP‐リボース)ポリメラーゼ4(Poly(ADP−ribose)polymerase 4、PARP4)は、ポリ(ADP−リボシル)化反応を触媒するポリ(ADP−リボシル)トランスフェラーゼ様1タンパク質をコードするものとして知られており、血管狭窄疾患との関連性に関して本発明者らが最初に究明した。
前記ビタミンD結合タンパク質(Vitamin D−binding protein、VDB)は、VDB−グロブリン(群特異的成分)として知られており、アルブミン遺伝子ファミリーに属し、ビタミンDに結合してビタミンDをターゲット組織に伝達するものと知られており、血管狭窄疾患との関連性に関して本発明者らが最初に究明した。
前記ラミニンサブユニットベータ1(Laminin subunit beta−1、LAMB1)は細胞外基質構成成分であって、他の細胞外マトリックス成分と相互作用し、細胞の付着、移動などに関与するものとして知られており、血管狭窄疾患との関連性に関して本発明者らが最初に究明した。
また、他の一様態として、本発明の血管狭窄疾患の診断用組成物は、インターフェロン調節因子7(Interferon regulatory factor 7、IRF7)、細胞質分裂タンパク質のデディケーター2(Dedicator of cytokinesis protein 2、DOCK2)及びヘモグロビンサブユニットベータ(Hemoglobin subunit beta、HBB)からなる群から選択された一つ以上のタンパク質のレベルを測定する製剤を含む、糖尿病性血管狭窄疾患の診断用組成物であってもよい。
前記インターフェロン調節因子7(Interferon regulatory factor 7、IRF7)は、インターフェロン調節転写因子ファミリーに属し、ウイルスが誘導された細胞遺伝子の転写を活性化させるものとして知られており、糖尿患者での血管狭窄疾患との関連性に関して本発明者らが最初に究明した。
前記細胞質分裂タンパク質のデディケーター2(Dedicator of cytokinesis protein 2、DOCK2)は、Gタンパク質であるRacを活性化させて細胞内シグナル伝達に関与するものとして知られており、糖尿患者での血管狭窄疾患との関連性に関して本発明者らが最初に究明した。
前記ヘモグロビンサブユニットベータ(Hemoglobin subunit beta、HBB)は、ヘモグロビンAを形成するヘモグロビンアルファ1(HBA1)と相互作用するものとして知られており、糖尿患者での血管狭窄疾患との関連性に関して本発明者らが最初に究明した。
本発明の一実施例では、非糖尿患者らは血管狭窄の程度によって低危険群(0%)、中危険群(0〜50%)、高危険群(50%以上)に分類し、糖尿患者らを血管狭窄の程度によって低危険群、中危険群、高危険群患者に分類した。以後、これら患者の血液試料を採取して血管狭窄の程度によって差があるタンパク質をTMT(Tandem Mass Tag)による相対定量法を利用して血管狭窄危険群グループ間のタンパク質発現様相を観察し、その中でその差が有意な(p値<0.05)タンパク質100個を1次バイオマーカー候補群と選定した。前記選定された1次バイオマーカー候補群を検証するために、各グループ当り10名の患者試料を用いて1次バイオマーカー候補群に対する検証を行い、最終的に非糖尿患者群では6種のタンパク質であるPARP4、VDB、LAMB1、C4A、LBP、APOC2が血管狭窄の危険度によって有意性のある変化する様相を確認し、これらタンパク質が血管狭窄疾患の診断用マーカーとして活用しうることを確認した。また、糖尿患者からも6種のタンパク質であるIRF7、DOCK2、HBB、C4A、LBP、APOC2が血管狭窄の危険度によって有意性のあるように変化する様相を確認し、これらタンパク質が血管狭窄疾患の診断用マーカーとして活用しうることを確認した。
特に非糖尿患者から確認されたバイオマーカーのうち、PARP4は血管狭窄低危険群に比べて中危険群でPARP4タンパク質の発現が減少し、C4Aは低危険群に比べて高危険群でC4Aタンパク質発現が減少し、APOC2は低危険群に比べて中危険群、高危険群いずれもAPOC2タンパク質発現が増加し、VDBは低危険群に比べて中危険群、高危険群いずれもVDBタンパク質発現が減少し、LAMB1は低危険群に比べて中危険群、高危険群いずれもVDBタンパク質発現が減少し、LBPは中危険群に比べて高危険群でLBPタンパク質発現が増加したことを確認した。
また、糖尿患者から確認されたバイオマーカーのうち、IRF7は低危険群に比べて中危険群、高危険群いずれもIRF7タンパク質発現が増加し、DOCK2は低危険群に比べて中危険群、高危険群いずれもDOCK2タンパク質発現が減少し、APOC2は低危険群に比べて中危険群、高危険群いずれもAPOC2タンパク質発現が減少し、HBBは低危険群に比べて高危険群でHBBタンパク質発現が増加し、LBPは低危険群に比べて中危険群、高危険群いずれもLBPタンパク質発現が増加し、C4Aは中危険群に比べて高危険群でC4Aタンパク質発現が増加したことを確認した。
したがって、前記PARP4、VDB、LAMB1、C4A、LBP、APOC2はすべて正常対照群(糖尿病と血管狭窄疾患がない個体)と比較して、糖尿病はないが血管狭窄疾患がある個体で該当タンパク質の発現レベルが変化する特徴を有するため、非糖尿病性血管狭窄疾患診断のためのマーカーとして使用されうる。
また、前記IRF7、DOCK2、HBB、C4A、LBP、APOC2はすべて対照群(糖尿病はあるが、血管狭窄疾患がない個体)と比較して、糖尿病と血管狭窄疾患がある個体で該当タンパク質の発現レベルが変化する特徴を有するため、糖尿病性血管狭窄疾患診断のためのマーカーと使用されうる。
本発明で用語、「マーカー(marker)」とは、正常群個体と血管狭窄疾患を有する個体とを区分して診断することができる物質であり、本発明の血管狭窄疾患を有する個体で増加または減少を示すポリペプチド、タンパク質、糖タンパク質などのような有機生体分子をすべて含む。特に、本発明では、本発明の非糖尿病性血管狭窄疾患を有する個体または糖尿病性血管狭窄疾患を有する個体で変化されるタンパク質であってもよいが、これに制限されない。
本発明で使用された用語、「タンパク質レベル測定」とは、血管狭窄疾患の診断のために生物学的試料で血管狭窄疾患の診断用マーカータンパク質の存在有無と発現程度を確認する過程である。前記マーカータンパク質に対して特異的に結合する抗体を用いてタンパク質の量を確認することができ、または抗体を利用せずタンパク質発現のレベル自体を測定することもできる。
前記タンパク質レベル測定または比較分析方法としては、タンパク質チップ分析、免疫測定法、リガンド結合アッセイ、MALDI−TOF(Matrix Desorption/Ionization Time of Flight Mass Spectrometry)分析、放射線免疫分析、放射免疫拡散法、オクタロニー免疫拡散法、ロケット免疫電気泳動、組織免疫染色、補体固定分析法、2次元電気泳動分析、液状クロマトグラフィー質量分析(liquid chromatography−Mass Spectrometry、LC−MS)、ウエスタンブロット及びELISA(enzyme linked immunosorbentassay)などがあるが、これに制限されるものではない。
非糖尿病性血管狭窄疾患の診断のため、前記タンパク質レベルを測定する製剤はPARP4、VDB及びLAMB1から選択されるタンパク質に特異的に結合する抗体を含んでもよい。
また、糖尿病性血管狭窄疾患の診断のため、前記タンパク質レベルを測定する製剤はIRF7、DOCK2及びHBBから選択されるタンパク質に特異的に結合する抗体を含んでもよい。
本発明で使用された用語、「抗体」は、抗原性部位に対して指示される特異的なタンパク質分子を意味する。本発明の目的上、抗体は前記PARP4、VDB、LAMB1、IRF7、DOCK2及びHBBの中で選択される1つ以上のタンパク質に対して特異的に結合する抗体を意味し、多クローン抗体、単クローン抗体及び組換え抗体をすべて含む。抗体を生成することは当業界で広く公知された技術を利用して容易に製造することができる。
また、本発明の抗体は2つの全長軽鎖及び2つの全長重鎖を有する完全な形態だけでなく、抗体分子の機能的な断片を含む。抗体分子の機能的な断片とは、少なくとも抗原結合機能を保有している断片を意味し、Fab、F(ab’)、F(ab’)2及びFvなどがある。
本発明の他の様態として、前記血管狭窄疾患の診断用組成物を含む血管狭窄疾患の診断用キットを提供する。好ましくは、前記キットは、ELISA(Enzyme−linked immunosorbent assay)キット、タンパク質チップキット、ラピッド(rapid)キットまたはMRM(Multiple reaction monitoring)キットであってもよい。
また、好ましくは、前記血管狭窄疾患の診断用キットは分析方法に適合する一種またはそれ以上の他の構成成分組成物、溶液または装置をさらに含んで構成されてもよい。
また好ましくは、ELISAを行うために必要な必須要素を含むことを特徴とする診断キットであってもよい。ELISAキットは前記タンパク質に対する特異的な抗体を含む。前記抗体は各マーカータンパク質に対する特異性及び親和性が高く、他のタンパク質に対する交差反応性がほとんどない抗体で、単クローン抗体、多クローン抗体または組換え抗体である。また、ELISAキットは対照群タンパク質に特異的な抗体を含むことができる。その他、ELISAキットは結合された抗体を検出することができる試薬、例えば、標識された2次抗体、発色団(chromophores)、酵素(例:抗体とコンジュゲートされる)及びその基質または抗体と結合することができる他の物質を含んでもよい。
また、好ましくは、5分内に分析結果を知ることができる迅速なテストを行うため必要な必須要素を含むことを特徴とするラピッド(rapid)キットであってもよい。 ラピッドキットはタンパク質に対する特異的な抗体を含む。前記抗体は各マーカータンパク質に対する特異性及び親和性が高く、他のタンパク質に対する交差反応性がほとんどない抗体で、単クローン抗体、多クローン抗体または組換え抗体である。また、ラピッドキットは対照群タンパク質に特異的な抗体を含むことができる。その他、ラピッドキットは結合された抗体を検出することができる試薬、例えば、特異抗体と2次抗体が固定されたニトロセルロースメンブレン、抗体が結合されたビーズに結合されたメンブレン、吸収パッドとサンプルパッドなどの他の物質などを含むことができる。
また、好ましくは質量分析を行うために必要な必須要素を含むことを特徴とする、MS/MSモードであるMRM(Multiple reaction monitoring)キットであってもよい。SIM(Selected Ion Monitoring)が質量分析機のソース部分で一度衝突して生じたイオンを利用する方法であるのに対し、MRMは前記で一度割れたイオンの中で特定イオンをもう一度選択して連続的に連結されたまた別のMSのソースをもう一回通過して衝突させた後、この中で得られたイオンを利用する方法である。より具体的に、SIMでは選択した定量イオンが血漿からも検出されるイオンである場合、定量するのに邪魔されるという問題点がある。反面、MRMを利用する場合、同様の質量を有するイオンであっても、もう一回割れれば分子構造が異なるように差別化された傾向を示すため、これを定量イオンとして使用すればバックグラウンドで邪魔されるピークが除去されて、より一層きれいなベースラインを得ることができる。したがって、質量分析の時にMRMモードを使用して、より優れた分析感度で希望物質を同時に分析することができる。前記MRM(Multiple reaction monitoring)分析方法を介して、非糖尿患者から正常対照群でのタンパク質発現レベルと血管狭窄疾患がある個体でのタンパク質発現レベルを比較することができ、また、糖尿患者で血管狭窄がない個体のタンパク質発現レベルと血管狭窄がある個体でのタンパク質発現レベルを比較して、血管狭窄疾患の発病有無を診断することができる。
本発明の他の様態として、血管狭窄疾患診断のための情報提供方法を提供する。
好ましくは、本発明の方法は、(a)生物学的試料からポリ(ADP‐リボース)ポリメラーゼ4(Poly(ADP−ribose)polymerase 4、PARP4)、ビタミンD結合タンパク質(Vitamin D−binding protein、VDB)及びラミニンサブユニットベータ1(Laminin subunit beta−1、LAMB1)からなる群から選択された一つ以上のタンパク質の発現レベルを測定する段階;及び
(b)前記(a)段階で測定されたタンパク質の発現レベルを正常対照区試料と比較する段階を含む、非糖尿病性血管狭窄疾患診断のための情報提供方法であってもよい。
また、好ましくは、本発明の方法は、(前記(a)生物学的試料からインターフェロン調節因子7(Interferon regulatory factor 7、IRF7)、細胞質分裂タンパク質のデディケーター2(Dedicator of cytokinesis protein 2、DOCK2)及びヘモグロビンサブユニットベータ(Hemoglobin subunit beta、HBB)からなる群から選択された一つ以上のタンパク質の発現レベルを測定する段階;及び
(b)前記(a)段階で測定されたタンパク質の発現レベルを正常対照区試料と比較する段階を含む、糖尿病性血管狭窄疾患診断のための情報提供方法であってもよい。
本発明で使用された用語、「生物学的試料」とは、血管狭窄疾患発病によりタンパク質発現レベルが相異する全血、血清、血漿、唾液、脳脊髄液または尿のような試料などを含むが、これに限定されない。
前記PARP4、VDB及びLAMB1はすべて正常対照群(糖尿病と血管狭窄疾患がない個体)と比較して、糖尿病はないが血管狭窄疾患がある個体でタンパク質の発現レベルが変化する特徴を有するため、前記レベルが変化すると非糖尿性血管狭窄疾患と診断することができる。
前記IRF7、DOCK2及びHBBはすべて対照群(糖尿病はあるが、血管狭窄疾患がない個体)と比較して、糖尿病と血管狭窄疾患がある個体でタンパク質の発現レベルが変化する特徴を有するため、前記レベルが変化すると糖尿性血管狭窄疾患と診断することができる。
したがって、血管狭窄疾患が疑われる個体から分離された試料のタンパク質の発現レベルが正常対照群試料のタンパク質の発現レベルより高いか低い場合、血管狭窄疾患と判断することができる。
好ましくは、本発明の前記タンパク質の発現レベルは該当タンパク質に特異的に結合する抗体を利用して測定及び比較することができる。前記抗体と生物学的試料内の該当タンパク質が抗原−抗体複合体を形成するようにして、これを検出する方法を利用する。
本発明で使用された用語、「抗原−抗体複合体」は、生物学的試料中の該当タンパク質抗原とこれを認知する抗体の結合物を意味する。前記抗原−抗体複合体の検出は当業界に公知となったような方法、例えば、分光学的、光化学的、生物化学的、免疫化学的、電気的、吸光的、化学的及びその他の方法を利用して検出することができる。
本発明の目的上、前記タンパク質発現レベルの測定または比較分析方法としては、タンパク質チップ分析、免疫測定法、リガンド結合アッセイ、MALDI−TOF(Matrix Desorption/Ionization Time of Flight Mass Spectrometry)分析、放射線免疫分析、放射免疫拡散法、オクタロニー免疫拡散法、ロケット免疫電気泳動、組織免疫染色、補体固定分析法、2次元電気泳動分析、液状クロマトグラフィー質量分析(liquid chromatography−Mass Spectrometry、LC−MS)、LC−MS/MS(liquid chromatography−Mass Spectrometry/Mass Spectrometry)、ウエスタンブロット及びELISA(enzyme linked immunosorbentassay)などがあるが、これに制限されるものではない。
本発明の具体的な実施例では、PARP4、VDB、LAMB1、IRF7、DOCK2、HBB、C4A、LBP及びAPOC2のタンパク質発現のレベル自体を測定及び比較するために、LC−MS/MS方法を使用した。
(実施例)
以下、本発明を実施例を通じてより詳細に説明する。しかし、これらの実施例は、本発明を例示的に説明するためのもので、本発明の範囲がこれらの実施例に限定されるものではない。
実施例1.患者の血液試料準備
非糖尿患者らの中で血管狭窄詰まりの程度によって低危険群(0%)、中危険群(0〜50%)、高危険群(50%以上)に分類し、糖尿患者らの中で血管狭窄の詰まりの程度によって低危険群、中危険群、高危険群患者に分類した。以後、これら患者から血液試料を採取した。
実施例2.患者血液試料の豊富な(abundant)タンパク質除去
前記実施例1で採取した血液試料内のタンパク質のうち、14個の高豊富(high−abundant)タンパク質(アルブミン、IgG、抗トリプシン、IgA、トランスフェリン、ハプトグロビン、フィブリノーゲン、アルファ2−マクログロブリン、アルファ1−酸性糖タンパク質、IgM、アポリポタンパク質AI、アポリポタンパク質AII、補体C3、トランスサイレチン)が占める割合は全体タンパク質の95%に達している。したがって、これら14個の高豊富タンパク質により、興味のある低豊富(low−abundant)タンパク質を分析するにおいて、敏感度の減少が相当するため、前記14個のタンパク質をMARS(Multiple Affinity Removal System)カラム(P/N5188−6558、Agilent)を介して除去し、残ったタンパク質だけを後に分析に使用した。
具体的にMARS(Multiple Affinity Removal System)カラム(P/N 5188−6558、Agilent)を利用して、高豊富タンパク質を除去する過程は次のとおりである。
実施例1で準備された血液試料40μlに50xプロテアーゼ阻害剤(Roche)2μlを入れ緩衝液A60μlを入れて混ぜた。以後、0.22μmフィルター(Agilent、P/N 5185−5990)に前記プロテアーゼ阻害剤と緩衝液Aを混ぜた試料を入れ遠心分離器を利用して(14400g、1分、4℃)、サイズが大きいパーティクルを除去した。以後、HPLCにMARSカラムを連結して移動相A(緩衝液A)、B(緩衝液B)を流した。
移動相Aを利用して30分ほどカラムを安定化させた後、以下の表1のような条件の移動相勾配を使用して、試料を分離し、フロースルー(9〜17分)、溶出(21〜23分)時間台の試料を2mlチューブに移し入れた。前記フロースルーから得られた試料は、10Kフィルターチューブに入れ、遠心分離器を用いて(14400g、30分、4℃)、2mlの試料量を50μlまで濃縮を行った。
実施例3.タンパク質試料のペプチド化
質量分析器を介した分析のためにタンパク質を酵素(トリプシン)を用いてペプチド単位で切片化する過程が先行される必要があるため、次のような過程を利用してタンパク質のペプチド切片化を実施した。
豊富なタンパク質が除去された60μgの濃度に対応する血液試料50μlに150μlのDTT溶液(最終濃度6Mウレア、10mM DTT、50mMトリス)を入れて、37℃で1時間反応(Reduction)した。前記200μlの反応された(reducted)サンプルに20μlのIAA溶液(最終濃度:5.45Mウレア、50M IAA、50mMトリス)を処理した後、暗所で30分間室温で反応(アルキレーション)させた後、1mlトリス溶液(50mM pH8)(最終濃度;1Mウレア、50mMトリス最終量1.2ml)を試料に入れた。以後、トリプシン溶液5μlずつ分注して、37℃で12時間反応させた。
実施例4.ペプチド試料のTMT(Tandem Mass Tag)6plex試料を用いた標識
質量分析器で相対的定量のために、一般的に使用されるTMT−6plex試薬を使用して、合計6つの試料グループにそれぞれ異なる質量のレポーターイオン(reporter ion)を有するTMT試薬を反応させた(表2)。表2は、グループごとに標識したレポーターイオンの種類を示す。
実施例3でペプチド化された試料に200mM TEAB50μLを入れてボルテクス(vortexing)とスピンダウン(spin down)を実施した。TMT試薬チューブに試料名を書いてTMT試薬に100%ACN41μLを入れてボルテクス(vortexing)とスピンダウン(spin down)を実施した(キットに入ったACN量は定められており、ペプチド25〜100μgにACN41μLが入る)。以後、TMT試薬41μLをサンプルチューブ(ペプチド)に入れた後、ボルテクス(vortexing)とスピンダウン(spin down)した後、室温で1時間反応させた。5%ヒドロキシルアミンをサンプルチューブにそれぞれ8μLずつ入れボルテクス(vortexing)とスピンダウン(spin down)した後、15分間室温でクエンチング(quenching)した。この後、定量、同量の標識したサンプル99μLをそれぞれ取って一つの新しいe−チューブに集めた。
実施例5.ペプチド分画化、LC−MS/MS分析及びデータ分析遂行
ペプチド試料が有している高いレベルの複雑性(complexity)を減らすためにペプチドが有している固有のPI値を利用して分画化を行った。
まず、TMT試薬が標識されたペプチドを、オフジェル希釈緩衝液(offgel dilution buffer)に溶かした。オフゲルフラクショネーター(Offgel fractionators)(3100 offgel fractionator、Agilent)にIPGストリップ(strip)とコーム(comb)を結合した後、前記緩衝液に溶解しているサンプルを分注して、4000Vで24時間ランニング(running)した。各分画区間での試料をチューブに移した後、乾燥し、試料に残っている試薬除去のために脱塩(desalting)過程を実施した。
得られたペプチドは高い分離能と高い再現性を有するUPLCシステムのEasy−nLC(Thermo)にRP(reverse−phase)カラムを利用してペプチドが有する疎水性(hydrophobicity)によって分離した。UPLCによって分離されたペプチドは高解像度、高精度(High resolution/high accuracy)を有する質量分析器であるQ−exactive(登録商標)(Thermo)によりリアルタイムで分析を実行した。Q−exactive(登録商標)によって得られた生データはProteome Discovererソフトウェア(Thermo)のSEQUESTアルゴリズムによってスペクトルを分析し、ペプチドとタンパク質を同定した。Scaffold Q+(Proteome ソフトウェア)を利用して同定されたタンパク質の検証を行い、また、TMTで得られた定量情報を抽出した。RパッケージのいずれかであるIsobarを利用して、統計的な分析を行い各グループ間で有意に発現量の差があるタンパク質を選定した。(p値<0.05)
表3は非糖尿患者群/糖尿患者群のグループで、血管狭窄の差により発現量が有意に差があるタンパク質の100個の候補群を示す。
実施例6:MRM(Multiple Reaction Monitoring)を通じたバイオマーカー候補検証
バイオマーカー候補の検証のために、1次バイオマーカー候補群のMRMトランジションを選定した。タンパク質一つ当り最大3つのペプチドを選定し、ペプチドごとに3つのトランジションリストを選定した。MRMトランジションの選定は、スカイライン ソフトウェア(https://skyline.gs.washington.edu/labkey/project/home/software/Skyline/begin.view)を使用し、NISTが提供するMRMトランジションデータベースを使用してトランジションを選定した。この時の選択基準は、次のとおりである。
1.6≦長さ≦20
2.充電状態=+2または+3
3.No M、W(酸化)
4.NTT=2
5.NMC=0
6.近隣KR=0
選定されたペプチドトランジションは血液試料を用いてMRM分析を先行して行い、そのトランジションの適合性を確認した。トランジションの確認条件は、以下のとおりである。
1.スカイラインが提供するドットプロダクトスコアが0.8以上
2.同じMS1から派生した3種のトランジションピークが同様な保持時間から共溶出の有無
3.3回繰り返しを通じて再現性のある保持時間を持つか否か
4.S/N>10以上のピーク面積強度を持つか否か
前記候補タンパク質の100個のうち、非糖尿病患者で血管狭窄の有無に応じて有意に発現量の差があるタンパク質と検証されたのは、PARP4、C4A、APOC2、LBP、VDB、LAMB1に該当する6つのタンパク質であった(図1参照)。具体的に、検証されたタンパク質の中で、PARP4は血管狭窄低危険群に比べて中危険群でPARP4タンパク質の発現が減少し、C4Aは低危険群に比べて高危険群でC4Aタンパク質発現が減少し、APOC2は低危険群に比べて中危険群、高危険群いずれもAPOC2タンパク質の発現が増加し、VDBは低危険群に比べて中危険群、高危険群いずれもVDBタンパク質の発現が減少し、LAMB1低危険群に比べて中危険群、高危険群いずれもLAMB1タンパク質の発現が減少し、LBPは中危険群に比べて高危険群でLBPタンパク質の発現が増加したことを確認した。
また、前記候補タンパク質の100個のうち、糖尿病患者で血管狭窄の有無に応じて有意に発現量の差があるタンパク質と検証されたのは、DOCK2、C4A、APOC2、IRF7、HBB、LBPに該当する6つのタンパク質であった(図2参照)。具体的に、検証されたタンパク質の中で、IRF7は低危険群に比べて中危険群、高危険群いずれもIRF7タンパク質の発現が増加し、DOCK2は低危険群に比べて中危険群、高危険群いずれもDOCK2タンパク質の発現が減少し、APOC2は低危険群に比べて中危険群、高危険群いずれもAPOC2タンパクの質発現が減少し、HBBは低危険群に比べて高危険群でHBBタンパク質の発現が増加し、LBPは低危険群に比べて中危険群、高危険群いずれもLBPタンパク質の発現が増加し、C4Aは中危険群に比べて高危険群でC4Aタンパク質の発現が増加したことを確認した。
表4はMRM(Multiple Reaction Monitoring)に使用されたペプチド配列を示したもので、非糖尿病性/糖尿病性血管狭窄を診断することができるタンパク質のペプチド配列を示したものである。

Claims (12)

  1. ポリ(ADP‐リボース)ポリメラーゼ4(Poly(ADP−ribose)polymerase 4、PARP4)、ビタミンD結合タンパク質(Vitamin D−binding protein、VDB)及びラミニンサブユニットベータ1(Laminin subunit beta−1、LAMB1)からなる群から選択された一つ以上のタンパク質レベルを測定する製剤を含む、非糖尿病性血管狭窄疾患の診断用組成物。
  2. インターフェロン調節因子7(Interferon regulatory factor 7、IRF7)、細胞質分裂タンパク質のデディケーター2(Dedicator of cytokinesis protein 2、DOCK2)及びヘモグロビンサブユニットベータ(Hemoglobin subunit beta、HBB)からなる群から選択された一つ以上のタンパク質レベルを測定する製剤を含む、糖尿病性血管狭窄疾患の診断用組成物。
  3. 前記タンパク質レベルを測定する製剤が、前記タンパク質に特異的に結合する抗体を含むものである、請求項1または2に記載の血管狭窄疾患の診断用組成物。
  4. 前記血管狭窄疾患が、脳卒中、アテローム性動脈硬化症、血管再狭窄(in−stent restenosis)、心筋梗塞または動脈硬化症である、請求項1または2に記載の血管狭窄疾患の診断用組成物。
  5. 請求項1または2に記載の組成物を含む、血管狭窄疾患の診断用キット。
  6. 前記キットが、ELISA(Enzyme−linked immunosorbent assay)キット、タンパク質チップキット、ラピッド(rapid)キットまたはMRM(Multiple reaction monitoring)キットである、請求項5に記載の血管狭窄疾患の診断用キット。
  7. (a)生物学的試料からポリ(ADP‐リボース)ポリメラーゼ4(Poly(ADP−ribose)polymerase 4、PARP4)、ビタミンD結合タンパク質(Vitamin D−binding protein、VDB)及びラミニンサブユニットベータ1(Laminin subunit beta−1、LAMB1)からなる群から選択された一つ以上のタンパク質の発現レベルを測定する段階;及び
    (b)前記(a)段階で測定されたタンパク質の発現レベルを正常対照区試料と比較する段階を含む、非糖尿病性血管狭窄疾患診断のための情報提供方法。
  8. (a)生物学的試料からインターフェロン調節因子7(Interferon regulatory factor 7、IRF7)、細胞質分裂タンパク質のデディケーター2(Dedicator of cytokinesis protein 2、DOCK2)及びヘモグロビンサブユニットベータ(Hemoglobin subunit beta、HBB)からなる群から選択された一つ以上のタンパク質の発現レベルを測定する段階;及び
    (b)前記(a)段階で測定されたタンパク質の発現レベルを正常対照区試料と比較する段階を含む、糖尿病性血管狭窄疾患診断のための情報提供方法。
  9. 血管狭窄疾患が疑われる個体から分離された試料の前記タンパク質の発現レベルが正常対照群試料のタンパク質の発現レベルより高いか低い場合、血管狭窄疾患と判断することを特徴とする、請求項7または8に記載の血管狭窄疾患診断のための情報提供方法。
  10. 前記血管狭窄疾患が、脳卒中、アテローム性動脈硬化症、血管再狭窄(in−stent restenosis)、心筋梗塞または動脈硬化症である、請求項7または8に記載の血管狭窄疾患診断のための情報提供方法。
  11. 前記タンパク質発現レベルの測定が、該当タンパク質に特異的に結合する抗体を利用するものである、請求項7または8に記載の血管狭窄疾患診断のための情報提供方法。
  12. 前記タンパク質発現レベルの測定または比較が、タンパク質チップ分析、免疫測定法、リガンド結合アッセイ、MALDI−TOF(Matrix Desorption/Ionization Time of Flight Mass Spectrometry)分析、放射線免疫分析、放射免疫拡散法、オクタロニー免疫拡散法、ロケット免疫電気泳動、組織免疫染色、補体固定分析法、2次元電気泳動分析、液状クロマトグラフィー質量分析(liquid chromatography−Mass Spectrometry、LC−MS)、LC−MS/MS(liquid chromatography−Mass Spectrometry/Mass Spectrometry)、ウエスタンブロット及びELISA(enzyme linked immunosorbentassay)で構成された群から選択されたものを用いて行うことを特徴とする、請求項7または8に記載の血管狭窄疾患診断のための情報提供方法。
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