JP6439486B2 - 絶縁特性測定装置、及びそれを用いた絶縁特性の測定方法、並びに、余寿命診断方法 - Google Patents

絶縁特性測定装置、及びそれを用いた絶縁特性の測定方法、並びに、余寿命診断方法 Download PDF

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Description

本発明は、例えば、高圧受配電機器の内部絶縁物の絶縁特性を測定するための絶縁特性測定装置、及びそれを用いた絶縁特性の測定方法、並びに、余寿命診断方法に関する。
下記特許文献1には、基板表面汚染の評価方法に関する発明が開示されている。具体的には特許文献1の図2に示すように、複数の電極を有する測定器本体を備え、電極を評価対象の基板上に接触させて表面抵抗率を測定している。このとき、測定器本体を湿度可変チャンバーに収納した状態にて測定を行っている(特許文献1の[0018]欄参照)。これにより、測定空気の湿度を連続的あるいは断片的に変化させながら表面抵抗率の測定を行うことができるので、表面抵抗率と湿度との関係を容易に把握できるとしている。
また特許文献2には、受配電機器の余寿命診断方法に関する発明が記載されている。特許文献2には、受配電機器が備える診断対象の絶縁体と同じか同等の材質からなるセンサ絶縁体を予め受配電機器に設けておく(特許文献2の[0015]欄参照)。そして、受配電機器の使用開始と同時にセンサ絶縁体の使用を開始し、センサ絶縁体の表面における表面抵抗率とその表面付近における湿度とを逐次測定する。さらに湿度と表面抵抗率との関係から使用年数と表面抵抗率との関係を導き出してデータベース化し、使用年数(余寿命)はセンサ絶縁体と受配電機器とで実質的に同じであると推測している(特許文献2の[0021]欄〜[0028]欄参照)。
特開2011−149771号公報 特開2009−8427号公報
しかしながら特許文献1に記載された発明では、湿度可変チャンバーは測定対象の基板表面から浮いた状態にあり、基板表面を高湿度状態に安定保持することができない。また表面抵抗率を測定する測定器本体ごと湿度可変チャンバー内に収納するため、測定器本体自体が湿度の高い状態に曝されてしまい、測定器本体の劣化を招きやすい。また特許文献1の構成では、湿度可変チャンバー内で高電圧を発生させて表面抵抗率を測定することが課題とされる。
特許文献2では、センサ絶縁体により測定されたデータベースに基づいて受配電機器の余寿命を推定評価するものであり高い信頼性を得ることができない。すなわち、本来評価したい受配電機器の絶縁表面と、センサ絶縁体とでは、電圧印加状態等、使用環境が一致せず、劣化進展度も当然に異なる。したがって、特許文献2のように、受配電機器とは別のセンサ絶縁体の診断結果に基づいて高精度に絶縁表面の表面抵抗率を推測することは困難である。また特許文献2においても、特許文献1と同様に測定環境を高湿度に保持する構成について開示がなされていない。
本発明は、このような問題に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、外部環境に依らずに対象絶縁物の高湿度状態における絶縁特性を測定可能な絶縁特性測定装置を提供し、更には、それを用いた絶縁特性の測定方法、及び余寿命診断方法を提供することにある。
本発明における絶縁特性測定装置は、絶縁表面との当接側に開口を備え、前記絶縁表面への当接により前記絶縁表面との間で密閉空間を形成可能な容器と、前記容器内に設けられ、前記絶縁表面に当接可能に配置された高電圧電極と、前記高電圧電極と前記容器の外周縁部との間であって前記高電圧電極から離間した位置に、前記絶縁表面に当接可能に配置された接地電極と、前記密閉空間を一定の湿度に保つことが可能な湿度調整手段と、前記高電圧電極と前記接地電極との間に電圧を印加して前記絶縁表面の絶縁特性を測定するための測定手段を、前記高電圧電極と前記接地電極との間に接続するための各接続部と、を有することを特徴とする。これにより、外部環境によらず、任意の湿度に保ったうえで絶縁表面の絶縁特性の測定が可能となる。
本発明では、前記一定の湿度とは、前記容器の外気よりも高い湿度であることが好ましい。また本発明では、前記高電圧電極は、前記接地電極よりも前記容器の内側に配置されていることが好ましい。
また本発明では、前記容器内に位置する中心電極と、前記中心電極から離間して配置された外周電極と、を有し、前記中心電極は前記高電圧電極を構成し、前記外周電極は前記接地電極を構成することが好ましい。
また本発明では、前記外周電極は、前記中心電極から等距離の円周上に配置されることが好ましい。
また本発明では、前記接地電極は、前記容器を前記絶縁表面に当接させた際に前記絶縁表面に対向する前記容器の底面に配置されることが好ましい。
また本発明では、前記高電圧電極と前記接続部との間を繋ぐ高電圧ケーブルと、前記接地電極と前記接続部との間を繋ぐ接地ケーブルとが別々に設けられており、前記高電圧ケーブルは前記容器内から前記容器を貫通して前記接続部に至り、前記接地ケーブルは前記容器の外周縁部から外側に引き出されているか、あるいは、前記高電圧ケーブルの貫通位置とは別の位置にて前記容器を貫通して前記接続部に至っていることが好ましい。
また本発明では、前記湿度調整手段は、加湿装置と、前記加湿装置から前記容器との間を繋ぐ流路と、を有することが好ましい。
また本発明では、前記加湿装置は、所定の平衡湿度を有する飽和塩溶液を有して構成されることが好ましい。
また本発明では、前記流路の少なくとも一部を構成し、前記加湿装置からの加湿空気を前記密閉空間に対し流入、流出させるための流入管及び流出管が前記容器と一体に形成されていることが好ましい。また本発明では、前記流入管及び前記流出管が、前記容器から見て、前記絶縁表面から離れる方向に傾いていることが好ましい。
また本発明では、前記加湿装置からの加湿空気の前記容器への流入路及び前記容器から前記加湿装置への流出路のうち、前記流出路に循環ポンプが取り付けられていることが好ましい。また本発明では、さらに、前記測定手段を含むことができる。
また本発明における絶縁特性の測定方法は、絶縁表面上に容器を当接させることで密閉空間を形成し、前記密閉空間内を一定の湿度に調整し、前記密閉空間内の前記絶縁表面に電圧を印加することで絶縁特性を測定することを特徴とする。
また本発明における余寿命診断方法は、上記に記載された絶縁特性の測定により、前記絶縁表面を有する絶縁物の余寿命を診断することを特徴とする。
本発明では、前記絶縁表面の清掃前後の絶縁特性を測定し、前記清掃により回復可能な可逆的な劣化成分と、前記清掃により回復不可能な不可逆的な劣化成分とを評価し、前記劣化成分の評価結果に基づいて、前記清掃の効果を考慮した余寿命を診断することができる。
本発明によれば、外部環境によらず、任意の湿度に保ったうえで絶縁表面の絶縁特性の測定が可能となる。加えて本発明では、密閉空間を形成可能な容器を用いた小型の絶縁特性測定装置を実現でき、測定対象としての絶縁物の形状や大きさに係らず、簡単に絶縁特性の測定を行うことができる。換言すれば本発明では、容器を当接させた絶縁表面部分だけを任意の湿度に保って絶縁特性を測定することが可能となり、測定対象全体を高湿度内に曝す必要がなく、測定対象への測定負担を抑制することができる。
本発明の第1の実施の形態の絶縁特性測定装置の模式図を示し、且つ絶縁特性測定方法の説明図である。 本発明の第2の実施の形態の絶縁特性測定装置の電極構成を示す平面模式図である。 本発明の第3の実施の形態の絶縁特性測定装置の電極構成を示す平面模式図である。 本発明の第4の実施の形態の絶縁特性測定装置の電極構成を示す全体構成図である。 本発明の第5の実施の形態の絶縁特性測定装置の模式図を示す。 本発明の第6の実施の形態の絶縁特性測定装置の模式図を示す。 本発明の第7の実施の形態の絶縁特性測定装置の部分模式図を示す。 本発明の第8の実施の形態の絶縁特性測定装置の部分模式図を示す。 本発明の余寿命診断方法を説明するための余寿命診断グラフの概念図である。 本発明の余寿命診断方法の具体的な一例を挙げて説明するための余寿命診断グラフである。
以下、本発明の一実施の形態(以下、「実施の形態」と略記する。)について、詳細に説明する。なお、本発明は、以下の実施の形態に限定されるものではなく、その趣旨の範囲内で種々変形して実施することができる。
本発明における絶縁特性の測定対象は特に限定されるものでないが、例えば、高圧受配電機器を構成する絶縁物である。高圧受配電機器は、高電圧構造物を一定サイズの盤に格納した装置である。配電盤内部の電位差が大きい箇所は、離隔距離を大きくしたり、絶縁物を挟むなどして、所定の絶縁強度を確保している。この高電圧物構造物の保持や防壁に用いられるのが、ポリエステル樹脂やエポキシ樹脂などの固体絶縁物である。これらの絶縁物は経年使用により絶縁性能が劣化すると最終的には絶縁破壊に至る。一旦、絶縁破壊が発生すると、高圧受配電機器の復旧に時間と費用が掛かり、社会的にも莫大な損失が発生する。
固体絶縁物は、絶縁物内部を貫通破壊するバルク絶縁性能が非常に高く、絶縁表面を沿面破壊する沿面絶縁性能が問題とされる。
ここで従来において、絶縁表面の表面抵抗率を測定して絶縁表面の汚染状況を、測定結果に基づいて評価することは知られていたが(特許文献1)、絶縁劣化進展過程には環境条件(特に湿度)が大きく影響する。このため、測定時の環境では絶縁異常がなくてもその後、高湿度条件下に曝されることで、劣化が進展する危険性があった。
また従来では、湿度に関係のない因子(例えばイオン量や色差)を測定して、絶縁物劣化サンプルのデータベースと統計学的処理により高湿度状態での絶縁特性を推定する手法も知られていた。しかしながらあくまでも絶縁特性の推定にすぎず、推定精度を物理的には保証できない。
本実施の形態における第1の目的は、外部環境によらずに測定対象としての絶縁物の絶縁表面に対する絶縁特性を高湿度状態にて直接測定可能な絶縁特性測定装置及び絶縁特性の測定方法を提供する点にある。
図1は、本発明の第1の実施の形態の絶縁特性測定装置の模式図を示し、且つ絶縁特性測定方法の説明図である。図1Aは、絶縁特性測定装置1の全体構成図であり、図1Bは、絶縁表面に当接した電極構成を示す。
図1Aに示す絶縁特性測定装置1は、容器2と、高電圧電極3と、接地電極4と、湿度調整手段5と、接続部6、7と、を有して構成される。ここで、絶縁特性を測定するための測定手段(絶縁測定器)8としては、例えば既存の測定器を用いて接続部6、7に後から接続したり測定手段8を変えたりすることができる。したがって絶縁測定器8は、絶縁特性を測定するために必要な構成であるが、少なくとも絶縁測定器8に対する接続部6、7を備える構成(測定手段を含まない)を絶縁特性測定装置1の最小単位とし、絶縁測定器8は付加的構成要件とした。
図1Aに示す容器2は、底面2a側(絶縁表面11との当接側)に開口9aを備え、容器2が絶縁物10の絶縁表面11に当接することで、開口9aが塞がれて密閉空間9が形成される。このように密閉空間9を形成することができれば、容器2は下面側が開口された円錐形状や、下面側が開口された円柱形状等であってもよい。また容器2が例えば、略半球状、円錐形状及び円柱形状であれば、容器2の横断面は円形のリング形状となるが、横断面が円形のリング形状とならない形状、例えば下面側が開口された多面体、楕円体等であってもよい。ただし、容器2の横断面が円形のリング形状となる構成が好ましく、特に断らない限り容器2は、図1Aに示す略半球状として説明する。
また図1Aでは、密閉空間9を形作る容器2の内周面13は、容器2の外周面12と相似形状とされる。すなわち、図1Aでは、容器2の外周面12は略半球状であるため、内周面13も外周面12に比べて一回り小さい略半球状で形成されるが、容器2の外周面12の形状と内周面13の形状とが異なっていてもよい。
容器2は樹脂材(ポリプロピレン、ポリアセタール、シリコンなど)、ガラス材、ステンレス鋼などで形成されるが、特に材質を限定するものではない。ただし容器2は、高湿度状態に曝されても錆びにくい等、劣化しにくい材質であること、絶縁材料であることが好適である。
図1Aに示すように、高電圧ケーブル15が保持材16を介して容器2の中心位置(頂点)から容器2の密閉空間9内に挿入されている。高電圧ケーブル15は、高電圧導体18の周囲に絶縁保護材19が被覆された構成である。また高電圧ケーブル15は保持材16により容器2の密閉空間9内で直立した状態に保持される。また保持材16は、高電圧ケーブル15の容器2への貫通部で、高電圧ケーブル15と容器2との間に介在しており、例えば、保持材16を弾性変形可能な材質とすることで、容器2に対する高電圧ケーブル15の貫通位置にて空気漏れが生じず、密閉空間9の気密性を適切に保つことができる。
図1Aに示すように、高電圧ケーブル15は容器2の中心位置から絶縁表面11上に向けて真っ直ぐに延びており、高電圧ケーブル15の先端は絶縁保護材19が除去され高電圧導体18が露出されて平らな高電圧電極3を構成している。本実施の形態では高電圧電極3の形状を限定するものでないが、例えば円柱状であることが好適である。
高電圧電極3は絶縁表面11に当接可能に配置されている。そして図1Bに示すように絶縁表面11に当接する高電圧電極3の先端面(当接面)は円形状であることが好ましい。高電圧電極3は、容器2の密閉空間9の中心に位置する中心電極を構成している。
図1Aに示すように、接地電極4は容器2の底面2aに封止材20を介して配置されている。これにより接地電極4は高電圧電極3の外側に離間して配置される。また接地電極4は絶縁表面11に当接可能に配置されている。封止材20は容器2の密閉された密閉空間9から底面2a側を通して空気が外部に漏れ出ない構成及び材質であれば特に限定を加えるものではない。封止材20には例えばゴム等の弾性体を例示することができる。なお封止材20が無くても、密閉空間9を形成できる構成であれば、封止材20は設けられていなくてもよい。
上記したように、図1Aに示す容器2の底面2aは円形のリング形状であり、したがって底面2aに沿って配置され、絶縁表面11に当接する接地電極4の先端面(当接面)も、図1Bに示すように、円形のリング形状とされる。図1Bに示すように、接地電極4は、中心電極としての高電圧電極3に対して外周に位置する外周電極を構成する。
図1Aに示すように、接地電極4には接地ケーブル22が接続されている。接地ケーブル22の構成は接地導体と、接地導体の周囲を被覆する絶縁保護材とで構成される。接地ケーブル22は高電圧ケーブル15と異なって、容器2を貫通せずに接地電極4の端部から容器2の外側に引き回されている。
高電圧電極3、接地電極4及び高電圧導体18は、導電材料であれば特に材質を限定するものでないが、高湿度状態におかれるため、錆びにくい材質であることが好適である。
図1Aに示すように、湿度調整手段5は、加湿装置23と、加湿装置23からの加湿空気を容器2の密閉空間9へ流入させる流入流路としてのエアーチューブ(後述する循環ポンプ31の排気側)24と、加湿空気を容器2の密閉空間9から加湿装置23へ流出させる流出流路としてのエアーチューブ(循環ポンプ31の吸気側)25とを有して構成される。流路としては、エアーチューブやエアーダクトといった空気を通すことができる管状のものであれば材質や太さ、管形状等を限定するものでない。
湿度調整手段5は、密閉空間9を一定の湿度に保つためのものである。一般的には密閉空間9を容器2の外気よりも高い湿度に保つために用いられるが、容器2の外気の湿度が100%近いなど結露が発生する恐れがある場合などには、結露が発生しない範囲の一定の高湿度で安定させることが可能である。ここで「一定」とは、厳密な一定を指すものでなく、測定誤差等を含む概念である。
図1Aに示す加湿装置23は、溶液槽27内に所定の平衡湿度を有する飽和塩溶液26を収納した構成であることが好ましい。飽和塩溶液26の種類及び溶液槽27内の温度と平衡にある空気の相対湿度との関係は、JIS B7920:2000で定められているので、飽和塩溶液26の種類及び温度を規定することで、高湿度の定湿空気を加湿装置23にて生成でき、加湿装置23から容器2の密閉空間9に定湿空気を送りこむことができる。飽和塩溶液26には、例えば、硫酸カリウム、塩化カリウム、臭化ナトリウム、炭酸カリウム及び塩化マグネシウムを選択し、また溶液槽27内の温度には10℃、20℃、30℃及び40℃を選択し、これらの組み合わせで、31%程度から99%程度までの一定の湿度を生成することが可能である。このような飽和塩溶液26を用いた場合には、数分間、加湿装置23と容器2の間を、エアーチューブ24、25を介して加湿空気を循環させて、湿度が一定になってから絶縁特性の測定を行う。なお飽和塩溶液26を用いた飽和塩法では、定湿空気を生成できるので、湿度計を設けることが必要ではない。
なお図1Aに示すように加湿装置23に飽和塩溶液26を用いた構成では、飽和塩溶液26がエアーチューブ24を伝って容器2の密閉空間9へ流れ出ないように構成することが必要である。
図1Aに示すように、エアーチューブ24、25の加湿装置23側の端部は、溶液槽27の上面部に貫通して固定されている。また図1Aに示すように、エアーチューブ24、25の容器2側の端部は、容器2を密閉空間9方向に貫通して固定されている。容器2の貫通部分では継手30などを介してエアーチューブ24、25が容器2の密閉空間9にまで挿入されている。なお継手30に代えてゴム等の中央に貫通孔を有する弾性体を容器2の貫通部分に配置し、弾性体の貫通孔にエアーチューブ24、25を通す構成とすることもできる。これにより容器2の密閉空間9の気密性を向上させることができる。
図1Aに示すように、容器2から加湿装置23への空気の流出路側にあたるエアーチューブ25には循環ポンプ31が取り付けられている。循環ポンプ31の動作により、加湿装置23と容器2の密閉空間9との間でエアーチューブ24、25を介して、定湿空気を循環させることができる。このとき循環ポンプ31は図1Aのように、流出路側(循環ポンプ31の吸気側)のエアーチューブ25に取り付けることで、容器2内を陰圧にでき、円滑かつ安定して定湿空気を加湿装置23と容器2の密閉空間9との間で循環させることができる。また容器2内が陰圧になることで容器2内の密閉効果を高めることもできる。
図1Aに示すように、絶縁特性測定装置1には、絶縁測定器8と高電圧電極3と間を、高電圧ケーブル15を介して接続するための高電圧用の接続部6(以下、高電圧端子6という)が設けられている。また絶縁特性測定装置1には、絶縁測定器8と接地電極4と間を、接地ケーブル22を介して接続するための接地用の接続部7(以下、接地端子7という)が設けられている。
絶縁測定器8には上記したように、既存の市販品を使用することができる。例えば絶縁測定器8として、部分放電測定装置(例えば、日本電計製 DAC−PD−7)を用いることができる。
次に絶縁特性の測定方法について説明する。まず測定対象となる絶縁表面に対して、容器2の底面2a側を押し付けて当接し、容器2と絶縁表面11との間に密閉空間9を形成する。このとき中心電極としての高電圧電極3及び外周電極としての接地電極4は夫々、図1A及び図1Bに示すように絶縁表面11に押し付けられて当接した状態とされる。
続いて、加湿装置23を動作させる。図1Aでは、飽和塩溶液26を用いており、加湿装置23にて定湿空気を生成することができる。定湿空気は循環ポンプ31の作用によりエアーチューブ24、25を介して加湿装置23及び容器2の密閉空間9を順に繰り返し循環する。最初、飽和塩溶液26から生成される定湿空気の湿度はやや不安定であるため、数分程度(例えば、3分から5分程度)、循環させた後、次の絶縁特性の測定に移行することが好ましい。これにより、容器2内は、一定の高湿度状態に保たれる。なお一定の高湿度状態とは、容器2の外気よりも高い湿度に保たれる状態である。上記したように、飽和塩溶液26を用いることで、JIS B7920:2000によれば、31%程度から99%程度までの高湿度の定湿空気を生成することが可能になる。例えば、硫酸カリウムでは相対湿度が97%、塩化カリウムでは相対湿度が85%に定まる。
密閉空間9の湿度が一定になった状態で、図1Aに示すように、高電圧端子6と接地端子7に任意の絶縁測定器8を取り付けて、絶縁特性を取得する。ここで、加湿装置23を動作させる前、あるいは、密閉空間9の湿度が一定になる前に、予め高電圧端子6と接地端子7に絶縁測定器8を取り付けておいてもよい。
ここで絶縁特性には、絶縁抵抗、部分放電電圧及び絶縁破壊電圧等があり、それぞれ測定装置や測定手法が異なる。絶縁抵抗は、高電圧端子6に所定の直流電圧(例えば、25〜2000V)を印加して、接地端子7に流れる電流から、絶縁抵抗値を算出する。具体的には、本実施の形態の絶縁特性測定装置1に市販のメガーを直接取り付けることで高湿度状態の絶縁抵抗値を測定できる。
部分放電電圧の測定は、高電圧端子6に交流電圧を印加して、接地端子7側で部分放電電流を検出するまで電圧を上昇させ、部分放電電流を検出した電圧を部分放電電圧として評価する。具体的には、本実施の形態の絶縁特性測定装置1に市販の部分放電測定装置(例えば、日本電計製 DAC−PD−7)を直接取り付けることで、高湿度状態の部分放電電圧値を測定できる。
絶縁破壊電圧の測定は、高電圧端子6に交流電圧を印加して、絶縁破壊が生じるまで電圧を上昇させ、絶縁破壊が生じた電圧を絶縁破壊電圧として評価する。具体的には本実施の形態の絶縁特性測定装置1に、高圧交流電源を直接取り付けて電極3、4間を沿面絶縁破壊させることで高湿度状態の絶縁破壊電圧値を測定できる。
なお本実施の形態の絶縁特性測定装置は、例えば配電盤内の絶縁部位の絶縁特性を測定するために、約3.3kV以上の高圧での測定に用いることができる。ここで「高電圧」とは、具体的に何V以上と定義されるものでなく、上記した絶縁特性を測定するために印加される電圧は全て高電圧とされる。
なお上記した絶縁特性の測定において、湿度が一定であれば、温度が変化しても測定条件は同条件として取り扱うことができる。例えば、温度が20℃で湿度が90%の場合と、温度が10℃で湿度が90%では同条件下として絶縁特性の測定が行える。
また容器2内の湿度をどの程度に保つかであるが、それは測定対象の絶縁物を備えた製品の使用条件による。例えば使用条件が95%以下であれば、上限値の95%の湿度に保って絶縁特性の測定を行い、使用条件が85%以下であれば、上限値の85%の湿度に保って絶縁特性の測定を行う。
本実施の形態の絶縁特性測定装置1及びそれを用いた絶縁特性の測定方法によれば、外部環境によらず、任意の湿度に保ったうえで絶縁表面の絶縁特性の測定が可能となる。加えて本実施の形態では、密閉空間を形成可能な容器2を用いた小型の絶縁特性測定装置1を実現でき、測定対象としての絶縁物の形状や大きさ、測定場所に係らず、簡単に絶縁特性の測定を行うことができる。換言すれば本実施の形態では、容器2を当接させた絶縁表面部分だけを任意の湿度に保って絶縁特性を測定することが可能となり、測定対象としての絶縁物全体を高湿度内に曝す必要がなく、測定対象への測定負担を抑制することができる。
続いて電極3、4の構成について説明する。図1Bに示す電極の構成は本実施の形態において最も好ましい構成の一つとされる。すなわち図1Bに示すように高電圧電極3が中心電極として、接地電極4が、高電圧電極3の外周に位置するリング状の外周電極として構成される。
このように、接地電極4が高電圧電極3の外側に存在し、図1Aに示すように、高電圧電極3は、接地電極4よりも容器2の内側に配置されている。換言すれば、接地電極4は、高電圧電極3よりも容器2の外周縁部12a側に配置されている。ここで「外周縁部」とは、容器2の外周面12と底面2aとの間を繋ぐ縁部を指す。このように高電圧電極3を接地電極4よりも内側に配置することで、絶縁特性測定の際、容器2の外側に仮に導体部分が存在しても、その導体部分との間で電圧が印加されてしまう不具合を抑制でき、すなわち高電圧電極3と接地電極4との間に適切に高電圧を印加でき、絶縁特性を精度よく測定することが可能になる。
なお、例えば、接地電極4を図1Bのようにリング形状とせず、図2(本発明の第2の実施の形態の絶縁特性測定装置の電極構成を示す平面模式図)に示すように、リング形状の一部や矩形状などとしてもよい。このとき、高電圧電極3を接地電極4よりも内側に、換言すれば接地電極4を高電圧電極3よりも外周縁部12a側に配置することが好ましい。このとき、接地電極4以外の容器2の底面2aには接地電極4と同様の高さの弾性体等の封止体を配置しておくことが好ましい。これにより容器2の底面2aと絶縁表面11との間を適切に封止することができる。ただし、図1Bに示すように、接地電極4をリング状とすることで、絶縁特性の測定時に、外周電極としての接地電極4から大きな電流値を得ることができ、精度の高い絶縁特性測定を行うことが可能となる。特に図1Bのように切れ目のないリング状で接地電極4を形成することが最も好ましい。
また図1Bに示すように、中心電極としての高電圧電極3と、外周電極としての接地電極4との間は等距離であることが好ましい。これにより、外周電極から見た中心電極までの距離はどの外周電極の位置からでも等しくなるため、外周電極と中心電極との間の絶縁抵抗はどの位置でもほぼ等しくなり、簡単な構成で精度の高い絶縁特性測定を行うことが可能となる。
なお高電圧電極3と接地電極4との間の距離が場所で異なる構成となる場合は、図3(本発明の第3の実施の形態の絶縁特性測定装置の電極構成を示す平面模式図)に示すように、接地電極を複数で構成し、2つの接地電極4aと高電圧電極3との間の距離L1を等しくしておき、距離L1とは異なるが、2つの接地電極4bと高電圧電極3との間の距離L2を等しくしておく。これにより、2つの接地電極4aと高電圧電極3との間の電気特性と、2つの接地電極4bと高電圧電極3との間の電気特性とを夫々、測定し、各測定結果を絶縁特性の評価に用いることができる。
次に図1や図2に示すように、接地電極4は、容器2の絶縁表面11と対向する底面2aに配置されることが好ましい。このとき、図1Bに示すように、接地電極4を底面2aに沿ってリング状に形成することが最も好ましい。このように、接地電極4を容器2の底面2aに配置することで、高電圧電極3と接地電極4との間の距離を効果的に離すことが可能になる。このとき、上記のように高電圧電極3を中心電極とし、接地電極4を外周電極とすることで、高電圧電極3と接地電極4との間の距離を均等且つ最も離すことが可能になる。本実施の形態によれば容器2の小型化を図りつつ、高電圧電極3と接地電極4との間の距離を離すことができ、絶縁表面11の絶縁特性を精度よく測定することができる。
また本実施の形態では、上記のように接地電極4を容器2の底面2aに配置することが好ましいが、例えば図4(本発明の第4の実施の形態の絶縁特性測定装置の電極構成を示す全体構成図)に示すように、接地電極4を容器2の底面2aよりも内側に配置してもよい。接地電極4を容器2の底面2aよりも内側に配置するには、接地ケーブル22を容器2の底面2aと封止材20との間に通し、あるいは高電圧ケーブル15と同様に容器2を貫通させ、または封止材20の内部を貫通させることで、接地電極4を容器2の底面2aよりも内側に位置させることができる。
図5は、本発明の第5の実施の形態の絶縁特性測定装置の模式図を示す。なお図1と同じ部分は図1と同じ符号を付した。図5Aは、絶縁特性測定装置の全体構成図であり、図5Bは、絶縁表面に当接された状態の電極形状を示す。
図5Aでは、容器2の上部中央に同軸ケーブル40が挿入される。保持材16により容器2の中心に同軸ケーブル40が直立するように調整されている。図5Aに示すように容器2と絶縁表面11との間に形成された密閉空間9では、同軸ケーブル40が、高電圧導体41と接地導体42とに分離されている。高電圧導体41はその周囲が絶縁保護材19で被覆された状態を保ちながら直立方向に延出し、その先端が高電圧電極3として構成される。また、途中で分離した接地導体42はその周囲が絶縁保護材43で被覆された状態で容器2の内周面13の方向に延出し、さらに途中で折れ曲がって容器2の底面2a方向に延出している。そして接地導体42の先端が接地電極4を構成している。図5Bに示すように、高電圧電極3は中心電極として、接地電極4はリング状の外周電極として構成されている。図5Aに示すように、容器2は絶縁表面11に押し付けられて当接した状態とされ、このとき、高電圧電極3及び接地電極4も絶縁表面11に押し付けられて当接した状態が保持される。図5Bに示すように、高電圧電極3と接地電極4との間は等距離離れた状態とされている。
図5の絶縁特性測定装置の構成においても、図1と同様に、外部環境によらず、任意の湿度に保ったうえで絶縁表面の絶縁特性の測定が可能となる。ただし、図1の構成のほうが図5よりも好ましい。図5の構成では、高電圧電極3と接地電極4との間は絶縁表面11を介して繋がるとともに、絶縁保護材43を介しても繋がっている。このため、絶縁特性の測定の際、絶縁保護材43を介しても電流が流れてしまうため、絶縁抵抗値の補正が必要となる。
一方、図1に示す構成では、高電圧電極3と高電圧端子6との間を繋ぐ高電圧ケーブル15と、接地電極4と接地端子7との間を繋ぐ接地ケーブル22とが別々に設けられている。そして高電圧ケーブル15は容器2を貫通して高電圧端子6に至り、接地ケーブル22は容器2の外周縁部12aから外側に引き出されているか、あるいは、高電圧ケーブル15の貫通位置とは別の位置にて容器2を貫通して接地端子7に至っている。このように図1では、高電圧電極3と接地電極4とで別々にケーブル15、22を引き出すことで、図5と異なって、導体を被覆する絶縁保護材を介して高電電極3と接地電極4とが繋がることはない。したがって図1の構成では図5と異なって絶縁特性の測定時に、絶縁保護材を介して電流が流れる不具合は生じない。したがって図1は図5に比べて、絶縁物の絶縁表面11の絶縁抵抗を適切に測定することができ、絶縁抵抗値の補正をすることが必要ではない。
また、図5の構成では、部分放電特性を取得する際に、密閉空間9内に位置する接地導体42の折り曲げ部で部分放電が発生する危険性もある。一方、図1の構成では、密閉空間9内で接地導体42が折れ曲がる部分がなく部分放電発生の危険性もない。
また図5に示す構成では、接地電極4が密閉空間9内に位置するが、図1に示す構成では接地電極4が容器2の底面2a側に位置するために、図1の構成の方が図5の構成よりも高電圧電極3と接地電極4間の絶縁表面11を介した沿面距離を大きくすることが可能になる。特に、容器2がより小型化されても、高電圧電極3と接地電極4間の距離を適切に離すためには、図1に示すように、接地電極4を容器2の底面2a側に配置することが好ましい。これにより容器2の小型化を図りつつ、高電圧電極3と接地電極4との間の距離を離すことができ、絶縁表面の絶縁特性を精度よく測定することができる。
図6は、本発明の第6の実施の形態の絶縁特性測定装置の模式図を示す。図5と同じ符号は図5と同じ部分を示す。図6Aは、絶縁特性測定装置の全体構成図であり、図6Bは、絶縁表面に当接された状態の電極形状を示す。
図6Aでは、エアーチューブ24、25の夫々に、湿度センサ(湿度計)45、46が取り付けられている。そして加湿装置23にて生成された加湿空気を、エアーチューブ24、25を介して流入、流出させ、各湿度センサ45、46が一定の湿度となったら、密閉空間9の湿度が一定になったと見做して、絶縁特性の測定を行う。
図6Aでは、加湿装置23の構成を特に限定するものでないが、図1や図5に示した飽和塩溶液26を用いた構成では定湿空気を生成することができるので、特に湿度センサ45、46を必要としない。したがって飽和塩溶液26以外を用いて加湿装置23を構成した場合に図6Aの構成が好ましく適用される。
ただし、加湿装置23から水蒸気を放出する構成では、平均湿度が高くなれば結露が生じる危険性があり、また相対湿度約85%以上の高湿度になると、容器2内の湿度を一定に保つのが容易でない。したがって図1や図5で示したように加湿装置23としては飽和塩溶液26を有する構成とすることが、安定して定湿空気を生成でき、しかも結露が生じる危険性がなく好適である。なお図6Aの絶縁特性測定装置では電極の構成は図6Bに示すように図5Bと同じとされている。
図7は、本発明の第7の実施の形態の絶縁特性測定装置の部分模式図を示す。図7では、絶縁特性装置の一部分のみを示しており、湿度調整手段や接続部(端子部)、測定手段の構成は図1を参照されたい。なお加湿装置23は図1に示す飽和塩溶液26を用いた構成とすることが好ましいが、それに限定されるものではない。
図7では、容器50には、加湿装置からの加湿空気を容器50内に流入させる流入管52と、加湿空気を容器50から流出させるための流出管53とが一体形成されている。流入管52及び流出管53は、容器50と加湿装置の間を繋ぐ流路の少なくとも一部を構成している。そして図7に示すように、流入管52及び流出管53には、加湿装置側に繋がっているエアーダクト54、55が接続されている。図1では、容器2にエアーチューブ24、25を貫通させて、密閉空間9にまで差し込むことが必要であったが、図7では、そのような必要がない。特に容器50がより小型化すると、エアーチューブ24、25を容器に貫通させて差し込むことが難しくなり、またその差し込んだ部分から加湿空気漏れも生じやすくなる。したがって図7に示すように、容器50と流入管52及び流出管53とを一体化することで、容器の小型化に適切に対応することができ、また容器からの定湿空気漏れも適切に抑制することができる。なお図7では、高電圧電極3と接地電極4との構成は図1Bと同様である。すなわち高電圧電極3は中心電極として、接地電極4は外周電極として構成され、接地電極4は容器50の底面50aに配置される。これにより、容器50の小型化とともに、高電圧電極3と接地電極4との間の距離を均等に最も離すことができる。
図8は、本発明の第8の実施の形態の絶縁特性測定装置の部分模式図を示す。図8において図7と同じ符号は図7と同じ部分を示す。図7は図8の変形例であり、流入管52及び流出管53が横方向に延びている(X方向)。ここで横方向(X方向)とは、絶縁表面11と平行な方向、容器50の底面50aと平行な方向、あるいは図8に示すように高電圧ケーブル15が容器50の上面側から下面側へ垂直方向に延出した構成において、前記垂直方向に対する直交方向と定義される。一方、高さ方向(Y方向)は、横方向(X方向)に対して直交する方向であり、特に容器50の上面側から下面側に向かう垂直方向と定義される。
図8では上記したように、流入管52及び流出管53が横方向(X方向)に延びているが、図7では、流入管52及び流出管53が、容器50から見て(容器50部分を中心として)、絶縁表面11から離れる方向に斜めに傾いている。
図7のように流入管52及び流出管53を絶縁表面11から離れる方向に斜めに傾けることで、加湿空気を流入管52及び流出管53を介して容器50の密閉空間51全体に適切に循環させることができ、密閉空間51内を一定の高湿度状態に保つことができる。また図1の構成においても容器2に挿入された部分でのエアーチューブ24、25を図7の流入管52及び流出管53と同様に斜めに傾けて支持している。
次に、余寿命診断方法について説明する。上記したように本実施の形態における絶縁特性装置を用いることで、外部環境によらずに測定対象としての絶縁物の絶縁表面に対する絶縁特性を高湿度状態にて直接測定することが可能である。そして本発明における第2の目的は、密閉容器内を一定の湿度に保ったうえで絶縁物の余寿命を診断する点にある。
ここで放電発生を絶縁寿命と見做すことができるが、従来では、高湿度状態に保持して部分放電検出を行っていなかったため、診断時に放電が未発生でも、表面抵抗が低下する高湿度状態では放電が発生する危険があり、余寿命を精度よく診断することができなかった。あるいは従来では、診断された余寿命の精度が不明であった。
そこで本実施の形態では、任意の高湿度状態に保持しながら極小的な絶縁表面を測定対象として、従来に比べて高精度な余寿命診断を行うことを可能としたものである。
まず余寿命診断の事前準備として、測定対象とされる絶縁物を備えた製品の定格運転時の絶縁責務から、絶縁表面の単位面積当たりで必要となる絶縁抵抗値・部分放電電圧値・絶縁破壊電圧値を絶縁寿命値と定義する。
そして、本実施の形態の絶縁特性測定装置を用いて製品の出荷前に初期の絶縁特性を取得し、製品の運転先では定期保守点検等が行われるタイミングで絶縁特性を測定する。本実施の形態の絶縁特性測定装置を用いた絶縁特性の測定方法はすでに記載した通りである。なお同じ製品であれば一度、出荷前の初期の絶縁特性を取得すれば、そのデータを、その後の製品についての初期データとして用いることもできる。
図9は、本発明の余寿命診断方法を説明するための余寿命診断グラフの概念図である。図9に示すように、出荷時に絶縁特性の初期値Aを本実施の形態の絶縁特性測定装置を用いて取得する。また出荷時に、公称電圧で放電発生する絶縁特性の下限値(絶縁寿命ライン)を取得する。
次に出荷後、任意の期間が経過した測定時(上記のように定期保守点検等のタイミング)、に、測定対象としての絶縁物に対して特に清掃をせずに(未清掃状態で)、本実施の形態の絶縁特性測定装置を用いて絶縁特性を測定して現測定値(未清掃)Aを得る。その後も清掃をしないと仮定すれば、初期値Aと現測定値(未清掃)Aとから導き出される余寿命推定線C1と絶縁寿命ラインとが交わる位置T1を寿命と診断することができる。なお余寿命推定線C1については、常に直線で近似するわけではなく、付着物質や表面変質状態を鑑みて実際の物理現象に則した近似曲線としてグラフ化する。寿命時期は余寿命推定線が絶縁寿命ラインに達する年度であり、測定時点から寿命時期までの時間を余寿命として評価する。なお余寿命推定線は直線化しないと考えられる。後述する清掃の有無にかかわらず、例えば同じスピードで劣化が進んでも、絶縁特性に与える影響は一定とならない。劣化の度合いが進むほど、絶縁特性の数値変動は小さくなるからである。また、余寿命推定線の具体的な算出方法については後述するが、例えば、直近の2点の測定点の傾きから推定したり、3回以上の近似直線や曲線から推定することも可能である。
本実施の形態の絶縁特性測定装置を用いることで、測定対象としての絶縁物に対する絶縁特性の測定の際、絶縁物を有する製品の使用条件に合わせて湿度を調整した状態で、絶縁特性の測定を行うことができる。すなわち使用条件が95%以下であれば、上限値の95%の湿度に保って絶縁特性の測定を行う。一方、従来では、使用条件下の上限値の湿度に保って絶縁特性の測定を行うことはしていないため、実際、絶縁物が使用条件下の上限湿度の環境におかれた場合の余寿命を適切に判断できなかった。あるいは従来ではデータベース上から余寿命を推定していたにすぎなかった。これに対して本実施の形態では、実際に、使用条件下の上限値の湿度に保って絶縁特性の測定を行うことが可能であるため、従来に比べて精度の高い余寿命診断を行うことが可能である。
ところで湿度条件を固定した場合、絶縁表面抵抗の低下因子は、汚損堆積物と母材変質に絞られる。汚損堆積物は絶縁表面の清掃により除去可能な可逆劣化成分であり、母材変質は樹脂表面に生じた化学反応生成物で清掃では除去不可能な不可逆劣化成分である。母材変質が起こると、表面抵抗が低下し漏れ電流による発熱が生じることで、絶縁劣化反応が進展する。なお本実施の形態では清掃方法を限定するものでないが、例えば絶縁表面の拭き取りやブローなどが一般的である。また清掃には洗浄の概念も含まれる。
そこで、出荷後の現測定時、上記のように未清掃状態での絶縁特性を測定するとともに、清掃後の絶縁特性も測定する。上記したように、汚損堆積物は除去可能な可逆劣化に分類されるため、清掃により汚損堆積物を除去できると、絶縁特性をある程度回復させることができる。
図9に示す余寿命診断方法では、絶縁表面を清掃した後に、本実施の形態の絶縁特性測定装置を用いて、清掃された絶縁表面の絶縁特性を測定する。そのとき測定対象としての絶縁物を有する製品の使用条件に合わせて湿度を調整した状態で、絶縁特性の測定を行う。これにより絶縁特性の現測定値(清掃後)Aを得ることができる。図9に示すように、定期的に製品の清掃を行い、その都度、絶縁表面の清掃前後の絶縁特性を測定する。図9に示すように、清掃を全く行わない場合に得られる余寿命推定線C1に対して、得られる測定値は清掃前後を問わず、ずれていくことがわかるが、絶縁特性が徐々に絶縁寿命ラインに近づいていくこともわかる。これは、絶縁特性に清掃により回復可能な可逆的な劣化成分と、清掃により回復不可能な不可逆的な劣化成分とが存在するからである。なお測定時に清掃前後の絶縁特性を測定するのは、例えば清掃後の絶縁特性だけを測定しても清掃により回復可能な可逆的な劣化成分と清掃により回復不可能な不可逆的な劣化成分とがどの程度存在し、その後どのように変化していくのかを適切に評価できず、精度の高い余寿命推定線を作製することができないためである。
すなわち、清掃により回復可能な可逆的な劣化成分と清掃により回復不可能な不可逆的な劣化成分との双方を評価し、これらの劣化成分の評価結果に基づいて余寿命推定線C2を作製することで、精度の高い余寿命推定線C2を得ることができる。
このように本実施の形態の余寿命診断方法によれば、清掃効果を含んだ余寿命を診断することができる。そして清掃による絶縁性能回復を加味することで、従来よりもきめの細かい余寿命判断が可能となり、どの程度の延命が可能かを精度よく診断できるので従来よりも製品の交換時期等を事前に判断しやすく、また延命させるための清掃管理計画も適切に図ることが可能である。
以下、本発明の効果を明確にするために行った実施例について説明する。なお、本発明は、以下の実施例によって何ら制限されるものではない。
(性能評価)
本実施例の絶縁特性測定装置の製造を確認するために、容器内部の湿度制御特性と、表面絶縁抵抗の測定精度を検証した。
実験では、図1に示す構成の絶縁特性測定装置を用いた。容器の絶縁表面と密着する底面は円周状であり、底面には弾性ゴムと銅箔(接地電極)を貼り付けた。また容器の中心に絶縁被覆金属丸棒を差し込み、丸棒の先端を絶縁表面に当接する高電圧電極(中心電極)とした。高電圧電極(中心電極)の径Dは2mm、接地電極(外周電極)の内径dは42mmであった。
また容器と飽和塩容器との間、及び容器と循環ポンプとの間を、夫々空気ダクトで繋げた。
また飽和塩溶液として、2L容器に純水500mlと硫酸カリウム50gを封入した。循環ポンプ31には、ダイアフラム式エアーポンプ(常用吐出圧力 10kPa)を用いて、φ10のチューブで全長1mの区間に定湿空気を循環させた。
<湿度制御特性>
容器内部に温湿度計(testo 6352)の検出部を挿入し、ポンプ動作後の湿度変化を測定した。内部湿度は初期湿度50%から3分50秒で湿度95%を超え、5分〜30分の間は飽和塩溶液の平衡状態湿度97.5%±0.5%で安定した。湿度試験完了後に、目視と触覚により容器内部および絶縁表面に結露が生じていないことも確認した。
<表面抵抗測定>
まずは実施例として図1の絶縁特性測定装置を用いて、印加電圧500Vに対する高湿度下の絶縁表面抵抗を測定した。絶縁表面抵抗値は、容器内部の湿度が一定になって1分経過時点の測定値を用いた。初めに容器内部抵抗をRとして、装置単体での抵抗値を測定した。絶縁物の表面抵抗Rの評価では、本実施例の絶縁特性測定装置による計測抵抗値RとRを以下の式(1)に代入してRを求めた。
=(R×R)/(R−R)・・・(1)
表面抵抗を診断に用いる場合は、電極サイズの影響を排除するためにRを以下の式(2)により表面抵抗率ρに置き換えた。
ρ=[((D+d)×π)/(D−d)]×R・・・(2)
次に本装置の測定精度を評価するため、本装置と同一の電極構成を測定対象物の絶縁表面に張り付け、測定対象物全体を加湿槽に入れた(参照例)。測定対象物はエポキシ材とし、加湿槽内の湿度を95%とした。
そして実施例及び参照例において夫々、表面抵抗率ρを5回測定した。その実験結果が表1に示されている。
Figure 0006439486
表1の測定結果から、表面抵抗値は同じ測定対象・測定手法を用いても、測定結果にバラつきを持つことがわかる。実施例と参照例を比較すると、平均値では約8%の誤差を持つが、その誤差は測定バラつきの範囲内である。その測定バラつきについては、各手法で同程度のばらつき範囲内に収まっている。したがって、実施例のように絶縁表面の極小領域だけを高湿度状態に保ち絶縁特性を測定しても、十分に対象物の絶縁性能レベルを評価できることが分かった。
(余寿命診断手法)
以下、経過年数t=t年の絶縁物を題材に、余寿命診断手法を説明する。まず出荷時の事前準備として、対象絶縁物に対する高湿度下の表面抵抗率の初期値ρと公称電圧で放電発生する使用下限値ρを取得する。
続いて上記絶縁物を含む製品が出荷された後、現地測定を行う。図10では、例えば15年後に現地測定を行ったと過程した。現地測定では、清掃効果を反映するために高湿度下の清掃前値ρ1aと清掃後値ρ1bを測定する。これらの値を用いた余寿命推定線を図10に示す。
清掃不可の場合には、時間経過∝汚損堆積量∝等価塩分付着密度∝高湿潤時の表面導電率=1/表面抵抗率となり、表面抵抗は一様に低下し続けると仮定した。汚損試験では表面抵抗値に下限値があることから、未清掃時の表面抵抗率ρと経過時間tの関係式として以下の式(3)を用いた。
ρ(t)=A/tα・・・(3)
式(3)では、ρ(1)=ρからA=ρ、ρ(t)=ρ1aからフィッティング係数αを求めることができる。
そして未清掃時の余寿命年数をtraとおくと、式(3)よりρ(t+tra)=ρを解くことで余寿命年数traを算出することができる。
続いて清掃が可能な場合には、清掃により汚損堆積物を除去でき、図10に示すρ1b値は母材変質による不可逆な表面抵抗低下分と仮定した。この清掃後の状態を新たな初期状態とし、現在までと同じ傾向で汚損堆積物により表面抵抗が低下し続けると考えた。よって、上記の式(3)をベースとして清掃後の表面抵抗率ρと経過時間tの関係を以下の式(4)とした。
ρ(t)=ρ1b/(t−tα・・・(4)
式(4)のα値は式(3)と同じとし、清掃後の寿命年数trbはρ(t+trb)=ρを解いて算出できる。
以上により、清掃可能な設備に対しては、余寿命年数trbに至る前に設備清掃を実施して、設備寿命を延命させることも計画できることがわかった。
本発明の絶縁特性測定装置によれば、外部環境によらず、任意の湿度に保ったうえで絶縁表面の絶縁特性の測定が可能となる。そして現有設備をできるだけ長期運用したいというニーズがある受配電設備等に対して、本発明の絶縁特性測定装置を用いることで、余寿命診断を精度よく行うことができ、故障が生じない適切な更新時期を見極めることが可能になる。
1 絶縁特性測定装置
2、50 容器
2a、50a 底面
3 高電圧電極
4、4a、4b 接地電極
5 湿度調整手段
6 接続部(高電圧端子)
7 接続部(接地端子)
8 測定手段(絶縁測定器)
9、51 密閉空間
9a 開口
10 絶縁物
11 絶縁表面
12a 外周縁部
15 高電圧ケーブル
19、43 絶縁保護材
20 封止材
23 加湿装置
24、25 エアーチューブ
26 飽和塩溶液
31 循環ポンプ
40 同軸ケーブル
45、46 湿度センサ
52 流入管
53 流出管

Claims (16)

  1. 絶縁表面との当接側に開口を備え、前記絶縁表面への当接により前記絶縁表面との間で密閉空間を形成可能な容器と、
    前記容器内に設けられ、前記絶縁表面に当接可能に配置された高電圧電極と、
    前記高電圧電極と前記容器の外周縁部との間であって前記高電圧電極から離間した位置に、前記絶縁表面に当接可能に配置された接地電極と、
    前記密閉空間を一定の湿度に保つことが可能な湿度調整手段と、
    前記高電圧電極と前記接地電極との間に電圧を印加して前記絶縁表面の絶縁特性を測定するための測定手段を、前記高電圧電極と前記接地電極との間に接続するための各接続部と、を有することを特徴とする絶縁特性測定装置。
  2. 前記一定の湿度とは、前記容器の外気よりも高い湿度であることを特徴とする請求項1に記載の絶縁特性測定装置。
  3. 前記高電圧電極は、前記接地電極よりも前記容器の内側に配置されていることを特徴とする請求項1または2に記載の絶縁特性測定装置。
  4. 前記容器内に位置する中心電極と、前記中心電極から離間して配置された外周電極と、を有し、前記中心電極は前記高電圧電極を構成し、前記外周電極は前記接地電極を構成することを特徴とする請求項3に記載の絶縁特性測定装置。
  5. 前記外周電極は、前記中心電極から等距離の円周上に配置されることを特徴とする請求項4に記載の絶縁特性測定装置。
  6. 前記接地電極は、前記容器を前記絶縁表面に当接させた際に前記絶縁表面に対向する前記容器の底面に配置されることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の絶縁特性測定装置。
  7. 前記高電圧電極と前記接続部との間を繋ぐ高電圧ケーブルと、前記接地電極と前記接続部との間を繋ぐ接地ケーブルとが別々に設けられており、前記高電圧ケーブルは前記容器内から前記容器を貫通して前記接続部に至り、前記接地ケーブルは前記容器の外周縁部から外側に引き出されているか、あるいは、前記高電圧ケーブルの貫通位置とは別の位置にて前記容器を貫通して前記接続部に至っていることを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載の絶縁特性測定装置。
  8. 前記湿度調整手段は、加湿装置と、前記加湿装置から前記容器との間を繋ぐ流路と、を有することを特徴とする請求項1ないし7のいずれかに記載の絶縁特性測定装置。
  9. 前記加湿装置は、所定の平衡湿度を有する飽和塩溶液を有して構成されることを特徴とする請求項8に記載の絶縁特性測定装置。
  10. 前記流路の少なくとも一部を構成し、前記加湿装置からの加湿空気を前記密閉空間に対し流入、流出させるための流入管及び流出管が前記容器と一体に形成されていることを特徴とする請求項8または9に記載の絶縁特性測定装置。
  11. 前記流入管及び前記流出管が、前記容器から見て、前記絶縁表面から離れる方向に傾いていることを特徴とする請求項10に記載の絶縁特性測定装置。
  12. 前記加湿装置からの加湿空気の前記容器への流入路及び前記容器から前記加湿装置への流出路のうち、前記流出路に循環ポンプが取り付けられていることを特徴とする請求項8ないし11のいずれかに記載の絶縁特性測定装置。
  13. さらに、前記測定手段を含むことを特徴とする請求項1ないし12のいずれかに記載の絶縁特性測定装置。
  14. 絶縁表面上に容器を当接させることで密閉空間を形成し、
    前記密閉空間内を一定の湿度に調整し、
    前記密閉空間内の前記絶縁表面に電圧を印加することで絶縁特性を測定することを特徴とする絶縁特性の測定方法。
  15. 請求項14に記載された絶縁特性の測定により、前記絶縁表面を有する絶縁物の余寿命を診断することを特徴とする余寿命診断方法。
  16. 前記絶縁表面の清掃前後の絶縁特性を測定し、前記清掃により回復可能な可逆的な劣化成分と、前記清掃により回復不可能な不可逆的な劣化成分とを評価し、前記劣化成分の評価結果に基づいて、前記清掃の効果を考慮した余寿命を診断することを特徴とする請求項15に記載の余寿命診断方法。
JP2015028635A 2015-02-17 2015-02-17 絶縁特性測定装置、及びそれを用いた絶縁特性の測定方法、並びに、余寿命診断方法 Active JP6439486B2 (ja)

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