JP6439187B1 - フィルタ装置及びガス分析システム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】煤塵含有ガスが導入されるガス導入口3と、ガス導入口3から導入された煤塵含有ガスEGをそのまま排出するガス排出口4と、フィルタ5と、煤塵含有ガスEGをフィルタ5の一部を介して排出する第一排出口6と、煤塵含有ガスEGをフィルタ5の一部とは異なるフィルタ5の他部を介して排出する第二排出口7と、を備えたフィルタ部2と、第一排出口6を開閉する第一弁9と、第二排出口7を開閉する第二弁10と、第一弁6及び第二弁7を開閉制御する制御装置12と、を有し、制御装置12は、第一弁9を開弁し且つ第二弁10を閉弁し、フィルタ5の目詰まりが進行した場合、または所定時間が経過した場合に、第一弁9を閉弁し且つ第二弁10を開弁するフィルタ装置1を提供する。
【選択図】図1
Description
この技術においては、焼却炉の排ガスは煤塵が多く含まれるため、煤塵フィルタで煤塵を除去する前処理を行っている。そして、煤塵でフィルタが目詰まりした場合には、逆洗を行って目詰まりを解消させている。
これにより、逆洗装置などの装置を付加することなく、低コストでフィルタの目詰まりを防止することができる。
また、フランジ間に挟み込むことによって、濾布を固定することができる。
このようなガス分析システムによれば、フィルタをセルフクリーニングできるフィルタ装置を使用するため、ガス分析システムを停止してフィルタ清掃を行う必要がない。従って、所望のタイミングでガス分析できるのみならず、連続的にガス分析を行うことができる。
これにより、逆洗装置などの装置を付加することなく、低コストでフィルタの目詰まりを防止し、継続して連続的にフィルタリングを行うことができる。
ガス分析システムは、例えば、焼却炉などの設備で発生する排ガス(煤塵含有ガス)に含まれる有害成分(ダイオキシン、水銀など)の含有量を、ガス分析計を用いて分析するシステムである。排ガスは、排ガスが流れるダクトから直接サンプリングされる。ガス分析システムは、ガス分析計に導入される排ガスに含まれる煤塵を除去するフィルタ装置を備えている。
排ガスEGは、取込口52を介してフィルタ装置1に導入される。フィルタ装置1に導入された排ガスEGの一部は、ガス分析計53によって分析され、それ以外の排ガスEGは、ダクト51に戻される。
フィルタ装置1の下流側とダクト51とは、返送ライン57によって接続されている。返送ライン57の下流側の端部の返送口59は、排ガスEGが流れ込まないよう、排ガスEGの下流側を向いて開口している。
制御装置12と、第一弁9、第二弁10及び第三弁11とは、電気的に接続されている。また、制御装置12は、電磁弁55、昇圧ブロア56、第一取込弁45a、第二取込弁45b、ポンプ14、及びガス分析計53と電気的に接続されている。制御装置12は、第一弁9、第二弁10、第三弁11、電磁弁55、昇圧ブロア56、第一取込弁45a、第二取込弁45b、ポンプ14、及びガス分析計53を適宜制御して、排ガスEGの分析を実施する。
図2に示すように、フィルタ装置1は、取込ライン54に接続された第一配管17と、第一配管17の下流側に接続されたフィルタ部2と、フィルタ部2の下流側に接続された第二配管20と、を有している。
第一配管17は、取込ライン54の下流側に接続されている配管である。第一配管17は、管状の第一配管本体18と、第一配管本体18の端部に設けられて径方向外側に突出する第一配管フランジ19(第四フランジ)と、を有している。
フィルタ5は、内筒28よりも十分長くなるように形成されている。フィルタ5の両端部は、端部に向かうにしたがって広がる形状をなしている。
本実施形態のフィルタ部2は、2つの仕切部35を有しており、これにより、空間は、第一室36と、第二室37と、第三室38とに仕切られる。
外筒本体32の第二室37に対応する箇所には、第二排出口7が設けられている。第二排出口7は、第二分析ライン13bを介してガス分析計53と接続されている。第二分析ライン13bと第二排出口7との間には、フレキシブル管40が介在している。第二弁10は、第二分析ライン13b上に設けられている。
外筒本体32の第三室38に対応する箇所には、第三排出口8が設けられている。第三排出口8は、第三分析ライン13cを介してガス分析計53と接続されている。第三分析ライン13cと第三排出口8との間には、フレキシブル管40が介在している。第三弁11は、第三分析ライン13c上に設けられている。
(1)まず、図4に示すように、内筒28の外周面に仕切部35を巻き付ける。仕切部35は、内筒28の長さ方向で、第一室36と第二室37と第三室38とが略同じ大きさとなるような位置に配置する。
(2)次いで、図5に示すように、筒状のフィルタ5を内筒フランジ30側から内筒28の内側に挿入する。次いで、フィルタ5の両端部を全周にわたって内筒28の径方向外側に広げる。
(4)次いで、図2に示すように、フィルタ部2の内筒フランジ30及び上流側外筒フランジ33と、第一配管17の第一配管フランジ19とをボルト及びナットなどの締結部材47で締結する。この際、内筒フランジ30と第一配管フランジ19との間にOリング46(又はガスケット)などのシール装置を配置する。また、内筒フランジ30と第一配管フランジ19とは、内筒フランジ30と第一配管フランジ19との間にフィルタ5を挟み込んで接続される。
(5)次いで、図2に示すように、フィルタ部2の下流側外筒フランジ34と、第二配管20の第二配管フランジ22とをボルト及びナットなどの締結部材47で締結する。この際、下流側外筒フランジ34と第二配管フランジ22との間にOリング46(又はガスケット)などのシール装置を配置する。また、下流側外筒フランジ34と第二配管フランジ22とは、下流側外筒フランジ34と第二配管フランジ22との間に、フィルタ5を挟み込んで接続される。
次に、制御装置12は、差圧計15によって計測された差圧が所定値以上であった場合に、すでに開弁していた弁と異なる弁、例えば、第二弁10のみを開弁する制御を行う。即ち、差圧が所定値以上であった場合に、その時点で開弁している弁とは異なる弁のみを開弁する制御を行う。換言すれば、差圧が所定値以上となり、フィルタ5の目詰まりが進行しているとみなされる場合に、開弁する弁を変更する制御を行う。
ここで、弁の切り替えのタイミングは厳密なものではなく、例えば、全ての弁が閉弁するタイミングがあってよい。
なお、ここでは、弁フィルタ装置1は、第一弁9、第二弁10、及び第三弁11の三つの弁を備えているが、弁の数は、三つに限らず、二つ、または四つ以上であってもよい。その場合も、上記と同様に動作し、現時点で開弁している弁に対応する部屋のフィルタにおける差圧が所定値以上になった場合、当該弁を閉じ、別の弁を開弁して別の部屋のフィルタを用いてフィルタリングを継続する。
排ガス導入工程S1では、制御装置12は、電磁弁55及び第一取込弁45aを開弁するとともに、昇圧ブロア56を始動する。これにより、取込口52及び取込ライン54と取込ライン54aを介して排ガスEGがフィルタ装置1に導入される。
第一開弁工程S2では、制御装置12は、第一弁9、第二弁10、及び第三弁11のうち、例えば、第一弁9のみを開弁し、第二弁10と第三弁11は閉弁する。取込ライン54では昇圧ブロア56で排ガスEGがフィルタ装置1に昇圧されて送り込まれるとともに、分析ライン13では排ガスEGがポンプ14により吸引されているので、排ガスEGは、第一室36に流入し、その際、第一室36に対応するフィルタ5の一部によって煤塵が除去される。煤塵が除去された排ガスEGはガス分析計53に導入される。ガス分析計53は、導入された排ガスEGの有害成分の含有量を分析する。
差圧が所定値以上である場合(Yes)、即ち、フィルタ5の目詰まりが進行している場合、弁変更工程(第二開弁工程)S4に進んで、第一弁9とは異なる弁、例えば第二弁10のみを開弁し、第一弁9を閉弁する。先述の第一弁9の開弁の場合と同様、昇圧ブロア56とポンプ14により、排ガスEGは、第二室37に流入し、その際、第二室37に対応するフィルタ5の一部によって煤塵が除去される。
差圧判定工程S5では、差圧判定工程S3と同様、差圧が所定値より小さい場合(No)、制御装置12は、開弁する弁を変更することなく、分析を続行する。差圧が所定値以上である場合(Yes)、弁変更工程(第三開弁工程)S6に進んで、第一弁9と第二弁10とは異なる弁、すなわち第三弁11のみを開弁し、第二弁10を閉弁する。先述の第一弁9の開弁の場合と同様、昇圧ブロア56とポンプ14により、排ガスEGは、第三室38に流入し、その際、第三室38に対応するフィルタ5の一部によって煤塵が除去される。
差圧判定工程S7では、差圧判定工程S3、S5と同様、差圧が所定値より小さい場合(No)、制御装置12は、開弁する弁を変更することなく、分析を続行する。差圧が所定値以上である場合(Yes)、第一開弁工程S2に進む。
第一弁9が開弁されることによって、排ガスEGが第一室36に対応するフィルタ、すなわちフィルタ5の一部5aを介して第一排出口6から排出されてガス分析計53に送られる。また、第二弁10が開弁されることによって、排ガスEGがフィルタ5の一部5aとは異なる他部5bを介して第二排出口7から排出されてガス分析計53に送られる。他部5bは、第二室37に対応するフィルタであり、フィルタ5の一部である。さらに、第三弁11が開弁されることによって、排ガスEGがフィルタ5の一部5a、他部5bとは異なる他部5cを介して第三排出口8から排出されてガス分析計53に送られる。他部5cは、第三室38に対応するフィルタであり、フィルタ5の一部である。即ち、開弁する弁を切り替えることによって、濾過に使用されるフィルタ5の部位が変更される。
また、制御装置12によってバイブレータ44が駆動されて、外筒31を介してフィルタ5が振動する。これにより、フィルタ5上に堆積した煤塵やフィルタ5の表層に入り込んだ煤塵を振るい落とすことができる。
なお、上記実施形態では、差圧計15によって計測された差圧に基づいて弁の制御を行う構成としたが、これに限ることはない。例えば、所定時間が経過した場合に開弁する弁を変更してもよい。即ち、取込ライン54を流れる排ガスEGの圧力と、分析ライン13を流れる排ガスEGの圧力との間の差圧を参照することなく、順次開弁する弁を切り替える制御を行ってもよい。このような構成によれば、差圧計15を設けることなく、フィルタ5のセルフクリーニングが可能となる。
なお、上記実施形態では、乱流発生部25をオリフィスとしたが、これに限ることはない。例えば、図7に示す第一変形例のように乱流発生部25を渦流発生機構として、ガス流を螺旋状に変化させてもよい。第一変形例の乱流発生部25Bは、配管を閉塞するように形成された円柱部材41と、円柱部材41の外周面に形成された螺旋状の溝42と、を有している。乱流発生部25Bを通過したガス流は、螺旋状の溝42と第一配管17の内周面との間を通過することによって、渦流となる。
2 フィルタ部
3 ガス導入口
4 ガス排出口
5 フィルタ
6 第一排出口
7 第二排出口
8 第三排出口
9 第一弁
10 第二弁
11 第三弁
12 制御装置
13 分析ライン
13a 第一分析ライン
13b 第二分析ライン
13c 第三分析ライン
14 ポンプ
15 差圧計
17 第一配管
18 第一配管本体
19 第一配管フランジ(第四フランジ)
20 第二配管
21 第二配管本体
22 第二配管フランジ(第五フランジ)
23 フレキシブル管
25 乱流発生部
26 本体部
27 孔部
28 内筒
29 パンチングメタル筒
30 内筒フランジ(第一フランジ)
31 外筒
32 外筒本体
33 上流側外筒フランジ(第二フランジ)
34 下流側外筒フランジ(第三フランジ)
35 仕切部
36 第一室
37 第二室
38 第三室
40 フレキシブル管
41 円柱部材
42 溝
43 貫通孔
44 バイブレータ
45a 第一取込弁
45b 第二取込弁
50 ガス分析システム
51 ダクト
52 取込口
53 ガス分析計
54 取込ライン
54a 第一取込ライン
54b 第二取込ライン
55 電磁弁
56 昇圧ブロア
57 返送ライン
58 第二返送ライン
EG 排ガス
Claims (5)
- 煤塵含有ガスが導入されるガス導入口と、前記ガス導入口から導入された前記煤塵含有ガスをそのまま排出するガス排出口と、フィルタと、前記煤塵含有ガスを前記フィルタの一部を介して排出する第一排出口と、前記煤塵含有ガスを前記フィルタの一部とは異なる前記フィルタの他部を介して排出する第二排出口と、を備えたフィルタ部と、
前記第一排出口を開閉する第一弁と、
前記第二排出口を開閉する第二弁と、
前記第一弁及び前記第二弁を開閉制御する制御装置と、
前記ガス導入口から導入される前記煤塵含有ガスのガス流を乱流に変化させる乱流発生部と、
を有し、
前記制御装置は、前記第一弁を開弁し且つ前記第二弁を閉弁し、前記フィルタの前記一部の目詰まりが進行した場合、または所定時間が経過した場合に、前記第一弁を閉弁し且つ前記第二弁を開弁して前記乱流により前記一部のセルフクリーニングをし、前記セルフクリーニングの後、再び前記第一弁を開弁することを特徴とするフィルタ装置。 - 前記フィルタは、筒状をなし、
前記ガス導入口は、前記フィルタの内周側に前記煤塵含有ガスを導入するように配置され、
前記乱流発生部は、前記ガス流を螺旋状に変化させる渦流発生機構、又は前記ガス流を前記螺旋状以外の乱流に変化させるオリフィスを有することを特徴とする請求項1に記載のフィルタ装置。 - 前記フィルタ部は、
筒状のパンチングメタルと、前記パンチングメタルの一方の端部に設けられた第一フランジと、を有する内筒と、
前記内筒の外周側に配置された筒状の外筒本体と、前記外筒本体の一方の端部に設けられて前記第一フランジと接続される第二フランジと、前記外筒本体の他方の端部に設けられて前記ガス排出口をなす第三フランジと、を有する外筒と、
前記パンチングメタルの外周面と前記外筒の内周面との間を気密に仕切って第一室及び第二室を形成する仕切部と、
第一配管本体と、前記第一配管本体の他方の端部に設けられて前記第一フランジと接続される第四フランジと、を有する第一配管と、
第二配管本体と、前記第二配管本体の一方の端部に設けられて前記第三フランジと接続される第五フランジと、を有する第二配管と、を有し、
前記フィルタは、前記パンチングメタルの内周に沿って配置された筒状の濾布であり、
前記第一排出口は、前記外筒の前記第一室に対応する位置に配置され、
前記第二排出口は、前記外筒の前記第二室に対応する位置に配置され、
前記第一フランジと前記第二フランジは、Oリングまたはガスケットを介して接続され、
前記第一フランジと前記第四フランジは、Oリングまたはガスケットを介し且つ前記濾布を挟み込んで接続され、
前記第三フランジと前記第五フランジは、Oリングまたはガスケットを介し且つ前記濾布を挟み込んで接続されることを特徴とする請求項2に記載のフィルタ装置。 - 前記外筒を振動させるバイブレータと、
前記ガス導入口、前記ガス排出口、前記第一排出口、及び前記第二排出口に配置されたフレキシブル管と、をさらに有し、
前記制御装置は、フィルタの目詰まりが進行した場合、または所定時間が経過した場合に、前記バイブレータを駆動することを特徴とする請求項3に記載のフィルタ装置。 - 請求項1から請求項4のいずれか一項に記載のフィルタ装置と、
前記煤塵含有ガスが流れるダクトと、
前記ダクトに配置された取込口と、
前記取込口と前記ガス導入口との間に配置され、前記取込口から前記ガス導入口へ前記煤塵含有ガスを送り込む昇圧ブロアと、
前記第一弁及び前記第二弁の下流側に接続されたガス分析計と、
前記ガス排出口から排出された前記煤塵含有ガスを前記ダクトへ返送する返送ラインと、を有することを特徴とするガス分析システム。
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